JP3060417B2 - ウエハ貼着用粘着シート - Google Patents

ウエハ貼着用粘着シート

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JP3060417B2
JP3060417B2 JP32402290A JP32402290A JP3060417B2 JP 3060417 B2 JP3060417 B2 JP 3060417B2 JP 32402290 A JP32402290 A JP 32402290A JP 32402290 A JP32402290 A JP 32402290A JP 3060417 B2 JP3060417 B2 JP 3060417B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明はウェハ貼着用粘着シートに関し、さらに詳し
くは、エキスパンド工程で容易に伸長でき、粘着物性を
劣化させるような物質が粘着剤層中に移行することを抑
制でき、しかも伸長後、適度な加熱で復元できるウェハ
貼着用粘着シートに関する。
発明の技術的背景 シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウェハは大径の
状態で製造され、このウェハは素子小片に切断分離(ダ
イシング)された後に次の工程であるマウント工程に移
されている。この際、半導体ウェハは予じめ粘着シート
に貼着された状態でダイシング、洗浄、乾燥、エキスパ
ンディング、ピックアップ、マウンティングの各工程が
加えられている。
このような半導体ウェハのダイシング工程で用いられ
ている粘着シートとしては、従来、ポリ塩化ビニルフィ
ルムからなる基材面上にアクリル系などの粘着剤層が設
けられたものが用いられてきた。ところがこのようなア
クリル系の粘着剤層を有する粘着シートでは、ダイシン
グされた半導体ウェハの各チップをピックアップする際
にチップ面に粘着剤が残存してチップが汚染されてしま
うという問題点があった。
このような問題点を解決するため、従来、基材面へ粘
着剤を全面的に塗布するのではなく部分的に塗布して粘
着剤の量を少なくする方法が提案されている。この方法
によれば、全体のチップ数に対する粘着剤量は減少して
チップ面の粘着剤による汚染をある程度減少させること
はできるが、ウェハチップと粘着シートとの接着力は減
少するため、ダイシング工程に引続いて行なわれる洗
浄、乾燥、エキスパンディングの各工程中にウェハチッ
プが粘着シートから脱離してしまうという新たな問題点
が生じている。
このような半導体ウェハのダイシング工程からピック
アップ工程に至る工程で用いられる粘着シートとして
は、ダイシング工程からエキスパンディング工程までで
はウェハチップに対して充分な接着力を有しており、ピ
ックアップ時にはウェハチップに粘着剤が付着しない程
度の接着力を有しているものが望まれている。
このような粘着シートとしては、特開昭60−196,956
号公報および特開昭60−223,139号公報に、基材面に、
光照射によって三次元網状化しうる、分子内に光重合性
炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子
量化合物からなる粘着剤を塗布した粘着シートが提案さ
れている。そして該公報では、分子内に光重合性炭素−
炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合
物としては、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノ
ヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコー
ルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販の
オリゴエステルアクリレートなどが例示されている。
上記に例示されたような、ポリ塩化ビニル(PVC)フ
ィルムからなる基材上に、分子内に光重合性炭素−炭素
二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物か
らなる粘着剤層を塗布した粘着シートは、次のような問
題点があることが本発明者らによって見出された。
すなわちウェハ貼着用粘着シートを長期間にわたって
保存した後に使用すると、既に、ポリ塩化ビニル基材か
ら可塑剤が粘着剤中に移行して、該粘着剤が軟化してし
まっていることが多い。そのため、このような粘着シー
トを用いる場合には、ダイシング工程、UV照射工程等を
経た後に、チップを粘着シートからピックアップしよう
としても、確実にチップをピックアップできないという
問題点がある。
また、粘着剤が上記のように軟化することによって、
見かけ上粘着シートが軟化した状態になり、フラットフ
レームの押え箇所から粘着シートがずれて弛み、次第に
フラットフレームから粘着シートが外れて次工程のダイ
ボンディングができなくなってしまうという問題点があ
る。
ポリ塩化ビニル基材から可塑剤が粘着剤中に移行して
しまうことを防止するために、たとえば、特公平1−56
111号公報には、ポリ塩化ビニル基材と粘着剤層との間
にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアルキレンテレ
フタレートおよび変性アルキド樹脂から選ばれる樹脂層
を中間層として設けた感圧接着性シートが開示されてい
る。上記のようなポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
アルキレンテレフタレートおよび変性アルキド樹脂から
選ばれる樹脂層を中間層として設けることにより、ポリ
塩化ビニル基材から粘着剤中に可塑剤が移行することは
効果的に抑制できる。しかし、各種老化防止剤の移行ま
で十分抑制できるとは限らない。さらに上記のような中
間層では、エキスパンド工程での伸長性、ならびにその
後の復元性が悪く、基材にたわみが発生してしまうこと
が本発明者らによって見いだされた。
本発明者らは、このような従来技術に伴なう問題点を
解決すべく鋭意検討したところ、粘着シートの基材シー
トとして、特定の構成を有する積層フィルムを用いれば
上記の問題点が一挙に解決されることを見出して本発明
を完成するに至った。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解
決しようとするものであり、エキスパンド工程で容易に
伸長でき、粘着物性を劣化させるような物質が粘着剤層
中に移行することを抑制でき、しかも伸長後、適度な加
熱で復元できるウェハ貼着用粘着シートを提供すること
を目的としている。
発明の概要 本発明に係るウェハ貼着用粘着シートは、 少なくとも2層以上の構成層を有する基材上に、粘着
剤層が塗布されてなるウェハ貼着用粘着シートにおい
て、 該基材を構成する一層が、軟質塩化ビニルからなり、 該基材を構成する他の層が、粘着剤層に接し、かつ該
基材を構成する他の層が、変性ナイロン、ウレタン化感
光性ゴムまたは樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重
合体あるいはポリ塩化ビニリデンからなることを特徴と
している。
発明の具体的説明 本発明に係る粘着シート1は、その断面図が第1図に
示されるように、少なくとも2層以上の構成層を有する
基材2とこの表面に塗着された粘着剤層3とからなって
おり、使用前にはこの粘着剤層3を保護するため、第2
図に示すように粘着剤3の上面に剥離性シート4を仮粘
着しておくことが好ましい。
本発明に係る粘着シートの形状は、テープ状、ラベル
状などあらゆる形状をとりうる。
本発明では、基材2は少なくとも2層の構成層を有
し、該基材を構成する一層が、軟質塩化ビニルからな
り、該基材を構成する他の層が、粘着剤層に接し、かつ
該基材を構成する他の層が、変性ナイロン、ウレタン化
感光性ゴムまたは樹脂、エチレン・ビニルアルコール共
重合体あるいはポリ塩化ビニリデンからなる。
本発明において使用される軟質塩化ビニルとしては、
ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジノニル
フタレート、ジイソデシルフタレートのようなフタル酸
エステル、その他ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可
塑剤トリメリット系可塑剤を添加したものに代表される
が、ウレタン−塩化ビニル共重合体、エチレン−塩化ビ
ニル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系共重合体、
およびこれらの混合物、または他の樹脂およびエラスト
マーとの混合物も使用される。上記の共重合体は、グラ
フト共重合体を含むことはもちろんであり、上記混合物
はいわゆるアロイを含むことももちろんである。さら
に、上記のエポキシ系可塑剤は二次可塑剤兼安定剤とし
てのエポキシ化大豆油またはエポキシ化アマニ油等のエ
ポキシ化植物油でもよい。この軟質塩化ビニルには他の
安定剤、滑剤、加工助剤として公知のものが使用でき
る。
本発明に係るウェハ貼着用粘着シートの基材を構成す
る層の内、少なくとも一層は、上記のような軟質塩化ビ
ニルからなる。
このような軟質塩化ビニルからなる層の厚さは、特に
制限はされないが、通常30μm〜300μmであり、好ま
しくは50μm〜150μmである。
本発明に係るウェハ貼着用粘着シートにおいて、上記
のような軟質塩化ビニルからなる層と後述する粘着剤層
との間にある種の中間層が設けられており、軟質塩化ビ
ニルからなる層と粘着剤層とは直接は接していない。
本発明においては、前記中間層として、変性ナイロン
からなる層、ウレタン化感光性ゴムまたは樹脂からなる
層、エチレン・ビニルアルコール共重合体からなる層あ
るいはポリ塩化ビニリデンからなる層が用いられる。こ
のような特殊な中間層を設けることにより、軟質塩化ビ
ニルからなる層から粘着剤層に可塑剤や前述の安定剤等
が移行することを効果的に抑制できるとともに、エキス
パンディング工程後であっても、適度な加熱で復元する
ことができ、伸びやたわみがシートに発生することを防
止できる。
上記変性ナイロン、ウレタン化感光性ゴムまたは樹
脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体あるいはポリ
塩化ビニリデンとしては、従来、種々のものが知られて
いるが、本発明においては、一般に耐溶剤性に優れ、軟
質塩化ビニルに含まれる可塑剤や各種安定剤等に溶解あ
るいは膨潤せず、しかも伸長後であっても、適度な加熱
により容易に復元しうる樹脂が用いられる。
またこれら樹脂を軟質塩化ビニルに積層する場合、共
押出し、押出しラミネート、サーマルラミネート、ドラ
イラミネート、溶液キャスト等、一般公知の方法が用い
られる。
上記変ナイロンとしては、ナイロン分子中の−NHCO−
結合の>NHの水素をN−メチロール基、N−アルコキシ
メチル基などで置換して水素結合力を減少したものが用
いられる。
また、上記ウレタン感光性ゴムまたは樹脂としては、
ゴム主鎖の末端をウレタン化し、さらにアクリル基、メ
タクリル基、ビニル基のようなラジカル重合性の感光基
を付加させたポリマーが用いられる。具体的には、官能
基数が2個以上、皮膜の伸び率が50%以上、破断強度30
0kg/cm2以下のものが良好で分子量3000〜20000の範囲で
任意に選択してよい。
上記エチレン・ビニルアルコール共重合体としては、
エチレン共重合比率が25〜55モル%のフィルムであり、
実用性を考慮すると無延伸タイプが用いられる。
上記変性ナイロン、ウレタン化感光性ゴムまたは樹
脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体或いはポリ塩
化ビニリデンからなる層の厚さは、特に制限はされない
が、通常3μm〜50μmであり、好ましくは5μm〜30
μmである。
そして、上記変性ナイロン、ウレタン化感光性ゴムま
たは樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体あるい
はポリ塩化ビニリデンからなる層と、上記軟質塩化ビニ
ルからなる層とを、すくなくとも構成層として有する基
材の厚さは、特に制限はされないが、通常30μm〜300
μmであり、好ましくは50μm〜150μmである。
上記のような構成を有する基材2上に粘着剤層を設け
ることにより、可塑剤等を含有する軟質塩化ビニルから
なる層と粘着剤層との間に、前記したような樹脂からな
る中間層が構成されてなるウェハ貼着用粘着シートが得
られる。このような構成を有するウェハ貼着用粘着シー
トにあっては、軟質塩化ビニルに含まれる可塑剤等が粘
着剤層に移行することを防止でき、該粘着剤層を軟化さ
せることがなく、しかも粘着シートの伸びに起因する粘
着シートのたわみが発生することがなく、かつエキスパ
ンディング時に充分に伸張性を示し、ウェハチップを確
実にピックアップすることができ、さらにエキスパンデ
ィング後であっても適度な加熱により容易に復元する。
なお、本発明においては、基材2を構成する軟質塩化
ビニルからなる層と前記樹脂からなる中間層との間に、
さらに他の層が設けられていてもよい。このような軟質
塩化ビニルからなる層と中間層との間に設けられていて
もよい他の層としては、たとえば軟質塩化ビニルからな
る層と中間層とを接着するドライラミネート用接着剤層
や、接着性ポリエチレン、接着性ポリプロピレン、接着
性エチレン酢ビ共重合体、エチレン−アクリル酸(エス
テル)共重合体、アイオノマー等の接着性樹脂等を挙げ
ることができる。
前記のような基材2上には、粘着剤層3が設けられて
いる。この粘着剤層3を構成する粘着剤としては従来公
知のものが広く用いられうるが、アクリル系粘着剤が好
ましく、具体的には、アクリル酸エステルを主たる構成
単量体単位とする単独重合体および共重合体から選ばれ
たアクリル系重合体その他の官能性単量体との共重合体
およびこれら重合体の混合物が用いられる。たとえば、
アクリル酸エステルとしては、メタアクリル酸エチル、
メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタアクリル酸グリシジル、メタアクリル酸2−
ヒドロキシエチルなど、また上記のメタクリル酸をたと
えばアクリル酸に代えたものなども好ましく使用でき
る。
さらに後述するオリゴマーとの相溶性を高めるため、
アクリル酸あるいはメタクリル酸、アクリロニトリル、
酢酸ビニルなどのモノマーを共重合させてもよい。これ
らのモノマーを重合して得られるアクリル系重合体の分
子量は、2.0×105〜10.0×105であり、好ましくは、4.0
×105〜8.0×105である。
上記のような粘着剤層中に放射線重合性化合物を含ま
せることによって、ウェハを切断分離した後、該粘着剤
層に放射線を照射することによって、粘着力を低下させ
ることができる。このような放射線重合性化合物として
は、たとえば特開昭60−196,956号公報および特開昭60
−223,139号公報に開示されているような光照射によっ
て三次元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重
結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物が広く
用いられ、具体的には、トリメチロールプロパントリア
クリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリト
ールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレン
グリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、市販のオリゴエステルアクリレートなどが用いられ
る。
さらに放射線重合性化合物として、上記のようなアク
リレート系化合物のほかに、ウレタンアクリレート系オ
リゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート
系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型
などのポリオール化合物と、多価イソシアネート化合物
たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレ
ンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネー
ト、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメ
タン4,4−ジイソシアネートなどを反応させて得られる
末端イソシアネートウレタンプレポリマーに、ヒドロキ
シル基を有するアクリレートあるいはメタクリレートた
とえば2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレ
ングリコールメタクリレートなどを反応させて得られ
る。このウレタンアクリレート系オリゴマーは、炭素−
炭素二重結合を少なくとも1個以上有する放射線重合性
化合物である。
このようなウレタンアクリレート系オリゴマーとし
て、特に、分子量が3000〜30000好ましくは3000〜10000
さらに好ましくは4000〜8000であるものを用いると、半
導体ウェハ表面が粗い場合にも、ウェハチップのピック
アップ時にチップ表面に粘着剤が付着することがないた
め好ましい。またウレタンアクリレート系オリゴマーを
放射線重合性化合物として用いる場合には、特開昭60−
196,956号公報に開示されたような分子内に光重合性炭
素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量
化合物を用いた場合と比較して、粘着シートとして極め
て優れたものが得られる。すなわち粘着シートの放射線
照射前の接着力は充分に大きく、また放射線照射後には
接着力が充分に低下してウェハチップのピックアップ時
にチップ表面に粘着剤が残存することはない。
本発明における粘着剤中のアクリル系粘着剤とウレタ
ンアクリレート系オリゴマーの配合比は、アクリル系粘
着剤100重量部に対してウレタンアクリレート系オリゴ
マーは50〜900重量部の範囲の量で用いられることが好
ましい。この場合には、得られる粘着シートは初期の接
着力が大きく、しかも放射線照射後には粘着力は大きく
低下し、容易にウェハチップを該粘着シートからピック
アップすることができる。
また必要に応じては、粘着剤層3中に、上記のような
接着剤と放射線重合性化合物とに加えて、放射線照射に
より着色する化合物を含有させることもできる。このよ
うな放射線照射により、着色する化合物を粘着剤3に含
ませることによって、粘着シートに放射線が照射された
後には該シートは着色され、したがって光センサーによ
ってウェハチップを検出する際に検出精度が高まり、ウ
ェハチップのピックアップ時に誤動作が生ずることがな
い。また粘着シートに放射線が照射されたか否かが目視
により直ちに判明するという効果が得られる。
放射線照射により着色する化合物は、放射線の照射前
には無色または淡色であるが、放射線の照射により有色
となる化合物であって、この化合物の好ましい具体例と
してはロイコ染料が挙げられる。ロイコ染料としては、
慣用のトリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチ
アジン系、オーラミン系、スピロピラン系のものが好ま
しく用いられる。具体的には3−[N−(p−トリルア
ミノ)]−7−アニリノフルオラン、3−[N−(p−
トリル)−N−メチルアミノ]−7−アニリノフルオラ
ン、3−[N−(p−トリル)−N−エチルアミノ]−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−エニリノフルオラン、クリスタルバイオレッ
トラクトン、4,4′,4″−トリスジメチルアミノトリフ
ェニルメタノール、4,4′,4″−トリスジメチルアミノ
トリフェニルメタンなどが挙げられる。
これらロイコ染料とともに好ましく用いられる顕色剤
としては、従来から用いられているフェノールホルマリ
ン樹脂の初期重合体、芳香族カルボン酸誘導体、活性白
土などの電子受容体が挙げられ、さらに、色調を変化さ
せる場合は種々公知の発色剤を組合せて用いることもで
きる。
このような放射線照射によって着色する化合物は、一
旦有機溶媒などに溶解された後に接着剤層中に含ませて
もよく、また微粉末状にして粘着剤層中に含ませてもよ
い。この化合物は、粘着剤層中に0.01〜10重量%好まし
くは0.5〜5重量%の量で用いられることが望ましい。
該化合物が10重量%を超えた量で用いられると、粘着シ
ートに照射される放射線がこの化合物に吸収されすぎて
しまうため、粘着剤層の硬化が不十分となることがあ
り、一方該化合物が0.01重量%未満の量で用いられると
放射線照射時に粘着シートが充分に着色しないことがあ
り、ウェハチップのピックアップ時に誤動作が生じやす
くなることがある。
また場合によっては、粘着剤層3中に上記のような粘
着剤と放射線重合性化合物とに加えて、光散乱性無機化
合物粉末を含有させることもできる。このような光散乱
性無機化合物粉末を粘着剤層3に含ませることによっ
て、たとえ半導体ウェハなどの被着物表面が何らかの理
由によって灰色化あるいは黒色化しても、該粘着シート
に紫外線などの放射線を照射すると、灰色化あるいは黒
色化した部分でもその接着力が充分に低下し、したがっ
てウェハチップのピックアップ時にウェハチップ表面に
粘着剤が付着してしまうことがなく、しかも放射線の照
射前には充分な接着力を有しているという効果が得られ
る。
この光散乱性無機化合物は、紫外線(UV)あるいは電
子線(EB)などの放射線が照射された場合に、この放射
線を乱反射することができるような化合物であって、具
体的には、シリカ粉末、アルミナ粉末、シリカアルミナ
粉末、マイカ粉末などが例示される。この光散乱性無機
化合物は、上記のような放射線をほぼ完全に反射するも
のが好ましいが、もちろんある程度放射線を吸収してし
まうものも用いることができる。
光散乱性無機化合物は粉末状であることが好ましく、
その粒径は1〜100μm好ましくは1〜20μm程度であ
ることが望ましい。この光散乱性無機化合物は、粘着剤
層中に0.1〜10重量%好ましくは1〜4重量%の量で用
いられることが望ましい。該化合物を粘着剤層中に10重
量%を越えた量で用いると、粘着剤層の接着力が低下し
たりすることがあり、一方0.1重量%未満であると、半
導体ウェハ面が灰色化あるいは黒色化した場合に、その
部分に放射線照射しても、接着力が充分に低下せずピッ
クアップ時にウェハ表面に粘着剤が残ることがある。
粘着剤層中に光散乱性無機化合物粉末を添加すること
によって得られる粘着シートは、半導体ウェハ面が何ら
かの理由によって灰色化あるいは黒色化したような場合
に用いても、この灰色化あるいは黒色化した部分に放射
線が照射されると、この部分においてもその接着力が充
分に低下するのは、次のような理由であろうと考えられ
る。すなわち、本発明に係る粘着シートは粘着剤層3を
有しているが、この粘着剤層3に放射線を照射すると、
粘着剤層3中に含まれる放射線重合性化合物が硬化して
その接着力が低下することになる。ところが半導体ウェ
ハ面に何らかの理由によって灰色化あるいは黒色化した
部分が生ずることがある。このような場合に粘着剤層3
に放射線を照射すると、放射線は粘着剤層3を通過して
ウェハ面に達するが、もしウェハ面に灰色化あるいは黒
色化した部分があるとこの部分では放射線が吸収され
て、反射することがなくなってしまう。このため本来接
着剤層3の硬化に利用されるべき放射線が、灰色化ある
いは黒色化した部分では吸収されてしまって粘着剤層3
の硬化が不充分となり、接着力が充分には低下しないこ
とになる。したがってウェハチップのピックアップ時に
チップ面に粘着剤が付着してしまうのであろうと考えら
れる。
ところが粘着剤層3中に光散乱性無機化合物粉末を添
加すると、照射された放射線はウェハ面に達するまでに
該化合物と衝突して方向が変えられる。このため、たと
えウェハチップ表面に灰色化あるいは黒色化した部分が
あっても、この部分の上方の領域にも乱反射された放射
線が充分に入り込み、したがってこの灰色化あるいは黒
色化した部分も充分に硬化する。このため、粘着剤層中
に光散乱性無機化合物粉末を添加することによって、た
とえ半導体ウェハ表面に何らかの理由によって灰色化あ
るいは黒色化した部分があっても、この部分で粘着剤層
の硬化が不充分になることがなく、したがってウェハチ
ップのピックアップ時にチップ表面に粘着剤が付着する
ことがなくなる。
また本発明では、粘着剤層3中に上記のような粘着剤
と放射線重合性化合物とに加えて、熱膨張性化合物が添
加されていてもよい。
さらに本発明では、基材中に砥粒が分散されていても
よい。この砥粒は、粒径が0.5〜100μm好ましくは1〜
50μmであって、モース硬度は6〜10好ましくは7〜10
である。具体的には、グリーンカーボランダム、人造コ
ランダム、オプティカルエメリー、ホワイトアランダ
ム、炭素ホウ素、酸化クロム(III)、酸化セリウム、
ダイヤモンドパウダーなどが用いられる。このような砥
粒は無色あるいは白色であることが好ましい。このよう
な砥粒は、基材2中に0.5〜70重量%好ましくは5〜50
重量%の量で存在している。このような砥粒は、切断ブ
レードをウェハのみならず基材2にまでも切り込むよう
な深さで用いる場合に、特に好ましく用いられる。
上記のような砥粒を基材中に含ませることによって、
切断ブレードが基材中に切り込んできて、切断ブレード
に粘着剤が付着しても砥粒の研磨効果により、目づまり
を簡単に除去することができる。
さらにまた本発明では、粘着剤層3中に粘着剤に加え
てエキスパンディング剤が添加されていてもよい。
このようなエキスパンディング剤としては、具体的に
は以下のような化合物が用いられる。
(a)高級脂肪酸またはこれらの誘導体 ステアリン酸、ラウリン酸、リシノール酸、ナフテン
酸、2−エチルヘキソイル酸、オレイン酸、リノール
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、
ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸などの上記の酸のエ
ステル類。
上記の酸の金属塩たとえばLi、Mg、Ca、Sr、Ba、Cd、
Zn、Pb、Sn、K、Na塩あるいは上記金属を2種以上含む
複合金属塩など。
(b)Siあるいはシクロキサン構造を有する化合物。
シリコーンオイルなど。
(c)フッ素を含む化合物。
(d)エポキシ化合物。
エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン酸
ブチル、エポキシ化アマニ油、脂肪酸ブチル、エポキシ
化テトラヒドロナフタレート、ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、エポキシ化ブタジエン。
(e)ポリオール化合物またはこれらの誘導体 グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、マンニト
ール、キシリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトール、トリメチロールプロパン、ポリエチレ
ングリコール、ポリビニルアルコールなど。
上記化合物の含窒素または含硫黄あるいは金属錯体。
(f)β−ジケト化合物またはこれらの誘導体 アセト酢酸エステル、デヒドロ酢酸、アセチルアセト
ン、ベンゾイルアセトン、トリフルオロアセチルアセト
ン、ステアロイルベンゾイルメタン、ジベンジルメタ
ン。
上記の化合物の金属錯体。
(g)ホスファイト類 トリフェニルホスフィン、ジフェニル亜ホスフィン、
酸フェニル、水添ビスフェノールAホスファイトポリマ
ー、 このようなエキスパンディング剤を粘着剤層3中へ配
合すると、基材シート上に設けられたチップ間に充分な
間隔を提供でき、このため隣接するチップが接触した
り、あるいはチップに位置ずれが生ずることがなく、し
たがってチップのピックアップ時に誤動作が生ずること
がない。特に粘着剤層中に放射線重合性化合物を共存さ
せた場合に、著しい効果が認められる。
上記のようなエキスパンディング剤は、粘着剤層3中
に、0.1〜10重量%好ましくは0.5〜6重量%の量で用い
られることが望ましい。
また上記の粘着剤中に、イソシアナート系硬化剤を混
合することにより、初期の接着力を任意の値に設定する
ことができる。このような硬化剤としては、具体的には
多価イソシアネート化合物、たとえば2,4−トリレンジ
イソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3
−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート、ジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、
3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタン−2,4′−ジイソシアネー
ト、リジンイソシアネートなどが用いられる。
さらに上記の粘着剤中に、UV照射用の場合には、UV開
始剤を混入することにより、UV照射による重合硬化時間
ならびにUV照射を少なくなることができる。
このようなUV開始剤としては、具体的には、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフ
ェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルフ
ァイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジ
アセチル、β−クロールアンスラキノンなどが挙げられ
る。
以下本発明に係る粘着シートの使用方法について説明
する。
本発明に係る粘着シート1の上面に剥離性シート4が
設けられている場合には、該シート4を除去し、次いで
粘着シート1の粘着剤層3を上向きにして載置し、第3
図に示すようにして、この粘着剤層3の上面にダイシン
グ加工すべき半導体ウェハAを貼着する。この貼着状態
でウェハAにダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディ
ングの諸工程が加えられる。この際、粘着剤層3により
ウェハチップは粘着シートに充分に接着保持されている
ので、上記各工程の間にウェハチップが脱落することは
ない。
次に、各ウェハチップを粘着シートからピックアップ
して所定の基台上にマウンティングするが、この際、ピ
ックアップに先立ってあるいはピックアップ時に、第4
図に示すように、紫外線(UV)あるいは電子線(EB)な
どの電離性放射線Bを粘着シート1の粘着剤層3に照射
し、粘着剤層3中に含まれる放射線重合性化合物を重合
硬化せしめる。このように粘着剤層3に放射線を照射し
て放射線重合性化合物を重合硬化せしめると、粘着剤の
有する接着力は大きく低下し、わずかの接着力が残存す
るのみとなる。
粘着シート1への放射線照射は、基材2の粘着剤層3
が設けられていない面から行なうことが好ましい。した
がって前述のように、放射線としてUVを用いる場合には
基材2は光透過性であることが必要であるが、放射線と
してEBを用いる場合には基材2は必ずしも光透過性であ
る必要はない。
このようにウェハチップA1,A2……が設けられた部分
の粘着剤層3に放射線を照射して、粘着剤層3の接着力
を低下せしめた後、この粘着シート1をピックアップス
テーション(図示せず)に移送し、第5図に示すよう
に、ここで常法に従って基材2の下面から突き上げ針扞
5によりピックアップすべきチップA1……を突き上げ、
このチップA1……をたとえばエアピンセット6によりピ
ックアップし、これを所定の基台上にマウンディングす
る。このようにしてウェハチップA1,A2……のピックア
ップを行なうと、ウェハチップ面上には粘着剤が全く付
着せずに簡単にピックアップすることができ、汚染のな
い良好な品質のチップが得られる。なお放射線照射は、
ピックアップステーションにおいて行なうこともでき
る。
放射線照射は、ウェハAの貼着面の全面にわたって1
度に照射する必要は必ずしもなく、部分的に何回にも分
けて照射するようにしてもよく、たとえば、ピックアッ
プすべきウェハチップA1,A2……の1個ごとに、これに
対応する裏面にのみ照射する放射線照射管により照射し
その部分の粘着剤のみの接着力を低下させた後、突き上
げ針扞5によりウェハチップA1,A2……を突き上げて順
次ピックアップを行なうこともできる。第6図には、上
記の放射線照射方法の変形例を示すが、この場合には、
突き上げ針扞5の内部を中空とし、その中空部に放射線
発生源7を設けて放射線照射とピックアップとを同時に
行なえるようにしており、このようにすると装置を簡単
化できると同時にピッアップ操作時間を短縮することが
できる。
発明の効果 以上説明してきたように、本発明に係るウェハ貼着用
粘着シートの基材は、軟質塩化ビニルからなる層と、変
性ナイロン、ウレタン化感光性ゴムまたは樹脂、エチレ
ン・ビニルアルコール共重合体あるいはポリ塩化ビニリ
デンからなる層とがラミネートされてなるので、エキス
バンド工程で容易に伸長でき、粘着物性を劣化させるよ
うな物質が粘着剤層中に移行することを抑制でき、しか
も伸長後、適度な加熱で復元できるウェハ貼着用粘着シ
ートを提供することが可能になる。
[実施例] 以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
実施例1 アクリル系粘着剤(n−ブチルアクリレートとアクリ
ル酸との共重合体)100重量部と分子量8000のウレタン
アクリレート系オリゴマー100重量部と、硬化剤(ジイ
ソシアネート系)10重量部と、UV硬化反応開始剤(ベン
ゾフェノン系)10重量部とを混合し、粘着剤組成物を形
成した。
この粘着剤組成物を、厚さ60μmの軟質塩化ビニル
(DOP30%、Cd−Ba系熱安定剤、滑剤含有)と厚さ30μ
mの変性ナイロンサーマルラミネートされてなる基材の
片面に塗布量15g/m2で塗布し、100℃で1分間加熱し
て、本発明の粘着シートを作製した。
得られた粘着シート上に5インチのシリコンウェハを
貼着してフラットフレームに接着させ、50μm厚のダイ
ヤモンドブレードで5mm角にフルカットとしてダイシン
グした後、基材面からウェハ部にのみ2秒間紫外線照射
(照度200mW/cm2)し、次いでエキスパンド治具を用い
て該粘着シートを30%拡張した。48時間経過後、粘着シ
ートはフラットフレームから脱離することなく、しかも
たるみも生じていなかった。
また紫外線照射前後の接着力の測定結果を表1に示
す。なお接着力の測定は以下のように行なった。すなわ
ち巾が25mmの試験片をSUS304に圧着し、20分経過後、万
能引張試験機で180゜剥離接着力を測定した(剥離速度3
00mm/分)。
また下記のようにして測定された復元性の評価結果は
良好であった。
復元性評価;試験片を20%伸長後、10秒間開放し80℃10
秒間加熱する。伸長前と加熱放冷40秒後、試験片長さを
測定しその割合から復元率を求める。85%以上を復元性
良好を判定した。
実施例2 実施例1のダイシングテープを70℃、相対湿度60%の
環境に3日間放置した後、実施例1と同様にウェハダイ
シング、UV照射、30%拡張を行なったが、フラットフレ
ームからの離脱ならびにたるみもなく、次工程でのダイ
ボンディングが問題なく実施できた。
また紫外線照射前後の接着力の測定結果を表1に示
す。
復元性の評価結果は良好であった。
実施例3 基材として、厚さ60μmの軟質塩化ビニル(実施例1
と同一フィルム)に厚さ20μmのウレタン化感光性ゴム
がコーティングされてなる基材を用いた以外は実施例1
と同様にしてウェハ貼着用粘着シートを作成した。
得られた粘着シート上に5インチのシリコンウェハを
貼着してフラットフレームに接着させ、50μm厚とのダ
イヤモンドブレードで5mm角にフルカットしてダイシン
グした後、基材面からウェハ部にのみ2秒間紫外線照射
(照度200mW/cm2)し、次いでエキスパンド治具を用い
て該粘着シートを30%拡張した。48時間経過後、粘着シ
ートはフラットフレームから脱離することなく、しかも
たるみも生じていなかった。
復元性の評価結果は良好であった。
また紫外線照射前後の接着力の測定結果を表1に示
す。
実施例4 実施例3のダイシングテープを70℃、相対湿度60%の
環境に3日間放置した後、実施例1と同様にウェハダイ
シング、UV照射、30%拡張を行なったが、フラットフレ
ームからの離脱ならびにたるみもなく、次工程でのダイ
ボンディングが問題なく実施できた。
また紫外線照射前後の接着力に大きな変化もなかっ
た。測定結果を表1に示す。
復元性の評価結果は良好であった。
実施例5 基材として、厚さ60μmの軟質塩化ビニル(実施例1
と同一フィルム)と厚さ15μmのエチレン−ビニルアル
コール共重合体(ビニルアルコール含有量58モル%)と
がドライラミネートされてなる基材を用いた以外は実施
例1と同様にしてウェハ貼着用粘着シートを作成した。
得られた粘着シート上に5インチのシリコンウェハを
貼着してフラットフレームに接着させ、50μm厚とのダ
イヤモンドブレードで5mm角にフルカットしてダイシン
グした後、基材面からウェハ部にのみ2秒間紫外線照射
(照度200mW/cm2)し、次いでエキスパンド治具を用い
て該粘着シートを30%拡張した。48時間経過後、粘着シ
ートはフラットフレームから脱離することなく、しかも
たるみも生じていなかった。
復元性の評価結果は良好であった。
また紫外線照射前後の接着力の測定結果を表1に示
す。
実施例6 実施例5のダイシングテープを70℃、相対湿度60%の
環境に3日間放置した後、実施例1と同様にウェハダイ
シング、UV照射、30%拡張を行なったが、フラットフレ
ームからの離脱ならびにたるみもなく、次工程でのダイ
ボンディングが問題なく実施できた。
復元性の評価結果は良好であった。
また紫外線照射前後の接着力はほとんど変化がなかっ
た。測定結果を表1に示す。
比較例1 実施例1の基材を軟質塩化ビニルのみに代えて同様の
操作を行なった。
復元性の評価結果は良好であった。
また紫外線照射前後の接着力の測定結果を表1に示
す。
比較例2 比較例1のダイシングテープを70℃、相対湿度60%の
環境に3日間放置した後、実施例1と同様にウェハダイ
シング、UV照射、30%拡張を行なった。
復元性の評価結果は良好であった。
また紫外線照射前の接着力が著しく低下していた。軟
質塩化ビニル中の可塑剤あるいは安定剤が粘着剤層に移
行したことが原因である。測定結果を表1に示す。
比較例3 基材として、厚さ60μmの軟質塩化ビニル(DOP30
%、Cd−Ba系安定剤、滑剤等を含む)と、厚さ20μmの
L−LDPEとがドライラミネートされてなる基材を用いた
以外は実施例1と同様にしてウェハ貼着用粘着シートを
作成した。
得られた粘着シート上に5インチのシリコンウェハを
貼着してフラットフレームに接着させ、50μm厚のダイ
ヤモンドブレードで5mm角にフルカットしてダイシング
した後、基材面からウェハ部にのみ2秒間紫外線照射
(照度200mW/cm2)し、次いでエキスパンド治具を用い
て該粘着シートを30%拡張した。
復元性の評価結果はたるみが発生し、不良であった。
また紫外線照射前後の接着力の測定結果を表1に示
す。
比較例4 比較例3のダイシングテープを70℃、相対湿度60%の
環境に3日間放置した後、実施例1と同様にウェハダイ
シング、UV照射、30%拡張を行なったが、フラットフレ
ームからの離脱ならびにたるみもなく、次工程でのダイ
ボンディングが問題なく実施できた。
復元性の評価結果は不良であった。
また紫外線照射前の接着力が低下していた。軟質塩化
ビニル中の可塑剤や安定剤の移行を十分防止できないこ
とが明らかである。測定結果を表1に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明に係る粘着シートの断面図であ
り、第3図〜第6図は該粘着シートを半導体ウェハのダ
イシング工程からピックアップ工程までに用いた場合の
説明図である。 1……粘着シート、 2……基材、 3……粘着剤層、 4……剥離シート、A……ウェハ、B……放射線。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−269171(JP,A) 特開 昭60−201642(JP,A) 特開 昭60−196956(JP,A) 特開 昭59−74178(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 7/02 H01L 21/301

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2層以上の構成層を有する基材
    上に、粘着剤層が塗布されてなるウェハ貼着用粘着シー
    トにおいて、 該基材を構成する一層が、軟質塩化ビニルからなり、 該基材を構成する他の層が、粘着剤層に接し、かつ該基
    材を構成する他の層が、変性ナイロン、ウレタン化感光
    性ゴムまたは樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合
    体あるいはポリ塩化ビニリデンからなることを特徴とす
    るウェハ貼着用粘着シート。
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