JP3058482B2 - 連続伝票用紙の製造方法及び連続伝票用紙 - Google Patents

連続伝票用紙の製造方法及び連続伝票用紙

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続伝票用紙の製造にお
いて、所定の静的平滑度に仕上げる場合、嵩高で、剛
度、引張り強度が高く、印刷表面強度に優れる連続伝票
用紙の製造方法および該製造方法で製造する連続伝票用
紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高度情報化社会の目ざましい進展
とともに複写機やOA機器、ニューメディア機器などの
情報処理機器に使用される用紙の需要も着実に伸びてき
ている。そのなかで、連続伝票用紙は主にコンピュータ
のアウトプット用紙として一般に使用されている。これ
は通常、フォーム印刷機により印刷、加工され、ミシン
目と送り孔の入った連続した伝票用紙として製品化され
るものである。
【0003】連続伝票用紙に要求される特性は概ね以下
のようなことである。
【0004】(1)巻取りからフォーム加工されるた
め、紙質の幅方向の均一性が良く加工時に片伸びや蛇行
などのトラブルのない巻き取り特性。
【0005】(2)表面強度が高く、紙粉トラブルの少
ない印刷適性。
【0006】(3)マージナルパンチ及びミシン目加工
時の刃の摩耗の少ないこと。
【0007】特に印刷適性で問題となるのは、印刷品質
と作業性に関わるものである。紙の表面強度が弱いと紙
ムケが起こり、これが印刷機のブランケットや版を汚
し、白点となって印刷の仕上がりを悪くする。また、ス
リット不良による紙粉が発生すると、やはりブランケッ
ト汚れとなる。これらを防止するため、表面強度を高め
る措置(パルプの叩解条件変更、薬品添加)が一般に行
われる。
【0008】例えば、上質紙の印刷白点の原因は、ベッ
セル(道管)が主で、その他は繊維や填料が原因とな
る。そのメカニズムは紙表面に存在する結合の弱いベッ
セルが、印刷の際インキのタックによりはぎ取られ、更
にブランケットや版に転移、堆積し、一定の印刷枚数を
経るとベッセルが湿し水を受理し、インキが乗らなくな
り白点となるものである。ベッセルは紙の表面強度に比
例した一定の確率ではぎ取られることから、製紙メーカ
ーでは叩解の強化あるいはデンプン等の薬品をサイズプ
レスにより紙表面に付与する等で品質管理している。
【0009】このように紙の表面強度を上げる種々の対
応がなされているが、抄紙工程においてカレンダーパー
トは紙を一定の圧力で潰すため、一般には繊維間結合を
切り表面強度を低下させる傾向にある。特に高い圧力で
かつ低水分でカレンダー処理するほどその傾向が高い。
また低温でカレンダー処理するほど、所定の表面性に紙
を仕上げるのに強線圧が必要となり、結果として表面強
度の低下を招く。
【0010】このような観点から、より好ましいカレン
ダー処理法として、高温ロールによる熱カレンダー処理
あるいはカレンダー処理直前に紙表面への水塗布あるい
は加熱蒸気の付与等の方法が考えられる。
【0011】一般に紙の表面性を向上させるためには、
加熱よりも加湿の方が効果が高いとされている(M.A
grouts;Tappi J.66(10),96
(1983)).従って熱カレンダー処理するよりも加
湿してカレンダー処理するほうが、同じ表面性に紙を仕
上げるならば低線圧で良いため、表面強度の維持には有
利と考えられる。また、水塗布による加湿の場合は、紙
の平均水分が最低でも約1.5%以上上昇してしまい、
密度の上昇幅が大きくなりすぎること、また過度の加湿
は逆にカレンダーロールへの紙粉の付着トラブルも生じ
ること等の問題がある。従って、紙に対して加温と加湿
の両作用をする加熱蒸気を使用し、カレンダー処理する
ことがもっとも好ましいと考えられる。
【0012】以上より、軽度の加熱蒸気を紙に付与した
後にカレンダー処理する方法が近年開発され、その効果
が認められている(特開平2−160993)。但しこ
れは、塗工軽量一般印刷用紙に適用されたものであり、
本発明のような情報記録紙を対象にしたものではない。
またその他以下の点で本発明と基本的に異なる。
【0013】(1)本発明に用いた連続伝票用紙は紙の
上に塗被液を塗工していないため当然表面性状が異な
る。従って、蒸気加湿した場合紙表面の水分および熱に
対する可塑性が異なる。
【0014】(2)本発明では、紙に蒸気を付与した後
のカレンダー処理条件を前記請求項に記述したごとく処
理温度を100〜150℃に限定して初めて、本発明に
記載の品質上の効果が得られることを認めたものである
(特開平2−160993の方法では同じ効果は得られ
ない)。
【0015】更に、高耐熱性の特殊樹脂ロールを有する
ソフトカレンダーを用いて初めて、上記のような高温条
件でのカレンダー処理が可能となる。ソフトカレンダー
法は基本的にはオンマシンで(オフマシンの場合もあ
る)金属ロールとソフトロールを組合わせ、少ニップ数
でカレンダー掛けするものであり、ソフトロールとして
耐熱性の高い特殊樹脂を被覆したロールを使用し、金属
ロールを加湿型とする方式である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記の
ごとき連続伝票用紙の有する印刷表面強度の問題を解決
すべく鋭意検討を重ねた結果、連続伝票用紙の製造方法
において、カレンダー処理直前に、低圧で軽度の加熱蒸
気を付与し紙表面を加湿及び加熱した後、100〜15
0℃の範囲内でソフトカレンダー処理を行うことによ
り、印刷表面強度に優れた連続伝票用紙の製造方法及び
その製造方法により得られる連続伝票用紙を提供するも
のである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は連続伝票用紙の
製造方法において、カレンダー処理直前に低圧で軽度の
加熱蒸気を、紙に平行に噴出させ紙表面を加湿及び加熱
した後、100〜150℃の範囲内でソフトカレンダー
処理を行うことを特徴とする製造方法である。また本発
明は、上記製造方法により得られる連続伝票用紙であ
り、さらに、カレンダー処理後の平滑度(JAPAN
Tappi No5 王研式平滑度試験器測定値)が、
20〜70秒の範囲にある連続伝票用紙が代表的であ
る。
【0018】本発明の特徴は、連続伝票用紙のカレンダ
ー処理直前に、低圧で軽度の加熱蒸気を特定の条件で紙
の表面に付着させる点にあるが、これまでの蒸気加湿装
置は、実機での連続使用の場合以下のような問題があっ
た。
【0019】即ち、(1)蒸気ドレンが紙面に落下ある
いは吹き飛ばされる、(2)蒸気が周囲に飛散し、周辺
の機器に結露し、紙に結露水が落下する。(3)蒸気が
周辺に漏れ、作業環境が悪化する等の問題である。
【0020】以上の問題点を解決するため、コアンダ効
果を利用して蒸気を紙に平行かつ対向させて流す装置が
提案された。この利点は、紙と蒸気の接触時間を長くで
きること、紙につれまわってくる空気の侵入を防止でき
ること、紙の走行安定性が向上することにある。
【0021】本装置の主たるコンセプトは以下の如くで
ある。
【0022】蒸気のもつ熱エネルギーは紙と蒸気の温度
差によって蒸気が紙表面に微粒となって凝縮することに
よってつたえられる。この時、空気が介在すると空気は
断熱材の役目を果たし、熱授受の効率は著しく低下する
とともに、凝縮水は大きな粒子となってしまい、凝縮水
の紙への付着が不均一になってしまい、水分、温度ムラ
が大きくなってしまう。このように操縦上の問題点を解
決するとともに熱効率を改善することによりはじめてカ
レンダー前での使用が可能となった。
【0023】従来のカレンダー処理は、約50〜80℃
程度で処理しており、所定の表面性を得るためにはかな
り高い線圧で紙を潰している。同じ表面性をより低線圧
で得、印刷表面強度の低下を最小限に押さえるために
は、紙のごく表層部のみを緻密化することによって表面
性を出す必要がある。この手法としては、紙の表層部の
みを加熱により潰すことによって表面性を発現させるい
わゆる温度勾配カレンダー法が従来から提案されている
(M.F.Gratton et.al.;Pulp
and Paper Can.88(12),T461
(1987)等)。
【0024】また別な方法として、紙の表層部のみを加
湿により潰す方法がある。この方法は、加熱か加湿かの
違いだけでその作用機構は基本的に温度勾配カレンダー
法と同じである。即ち、加湿により紙の表層部のみを可
塑化した直後にカレンダー処理することによりカレンダ
ーロール表面を可塑化された紙表面に転写するメカニズ
ムである。
【0025】本発明者らは、この加湿カレンダー法を鋭
意研究した結果、水シャワーにより加湿する場合は、加
湿量が多くなってしまい(紙の平均水分量として1.5
%以上増加する)、カレンダー処理により表面性は大き
く向上するが、同時に密度の上昇幅が大きくなりすぎて
しまい、所定の紙厚を保持しきれないこと、適度の加湿
により逆に紙粉がカレンダーロールに取られる問題も生
じることを認めた。密度の適度な上昇は紙の表層部だけ
でなく中層部まで水分が浸透してしまったことが原因と
考えられる。
【0026】またこの方法では紙の水分プロファイルの
制御も難しいこと等の問題点があった。また、この場合
紙表面に付着した水がカレンダーロールの温度を下げて
いることもわかった。
【0027】前記のように、紙表面を可塑化するにはカ
レンダーロールの温度はより高温で処理する方が望まし
いが、水シャワーによる加湿方法では、カレンダーロー
ル温度を下げる方向に作用するためマイナスの効果とな
ってしまう。
【0028】以上のような検討から、本発明者等は蒸気
による加湿方法が最良であることを認めた。本発明に用
いる蒸気は高温(100℃以上)であるため、紙表面を
同時に加湿かつ加温して可塑化する。従って、蒸気加湿
直後にカレンダー処理した場合、紙の表層部のみ密度が
増加し、表面性が向上するが、紙中層部は密度が上がら
ず、紙全体としては平均密度がそれほど上がらず、低線
圧の処理で所定の表面性が得られ、印刷表面強度に優れ
た連続伝票用紙が得られるのである。
【0029】また、本発明と同様な蒸気によるカレンダ
ー法を用いて、その効果を論じた先行技術(特開平2−
160993)とは以下の点で基本的に異なるものであ
る。まず本発明では、紙に蒸気を付与した後のカレンダ
ー処理条件を前記請求項に記述したごとく、カレンダー
処理温度を100〜150℃に規定したことである。
【0030】上記先行技術では、蒸気加湿によるカレン
ダー処理により、紙の密度上昇および嵩の減少を最小限
に押さえたまま、王研式平滑度を向上させることが可能
となり、それによって初めて一般コート紙の印刷適性向
上が可能であると論じている。しかし本発明の方法によ
れば、蒸気加湿後にカレンダー処理する条件として、カ
レンダー処理温度が100〜150℃の範囲で、かつ装
置として高耐熱、耐圧性の特殊樹脂ロールを有するソフ
トカレンダー法を採用して初めて、連続伝票用紙の印刷
表面強度を向上し得るものである。しかも、王研式平滑
度を向上しなくともこの効果を発揮し得るものである。
【0031】更に上記先行技術では嵩(密度の逆数)、
剛度は低下傾向にあるのに対し、本発明の方法によれば
嵩、剛度も向上し得ることも認めた。
【0032】これらの理由は、紙の熱、水分に対する可
塑性、紙の熱伝導度、弾性率、紙層構造、弾性ロールの
弾性率等複雑な因子によって、紙の表面性の発現性メカ
ニズムが左右されると考えられるため定かではないが、
おおむね以下の違いが理由として考えられる。
【0033】まず、前記のごとくカレンダー処理温度が
100℃以下で処理した場合は、カレンダーロールの温
度が紙表層部の温度より低いため、あらかじめ蒸気によ
り加熱されたごく表層部の紙の温度が逆に冷やされる結
果となり、紙の表層部のみを可塑化する効果に対してマ
イナス効果となり結果として同じ密度に紙を仕上げても
王研式平滑度は向上しなくなる。
【0034】また、150℃以上の高温で処理すると加
温と蒸気による加湿が過度になってしまい、相乗効果に
より表面性は大きく向上するものの、前記のように極端
に密度が上昇してしまい、結果として嵩、強度特性の低
下を招く。
【0035】本発明の方法によれば、一つには100℃
以上の高温で処理することにより、同じ王研式平滑度を
得るのにより低線圧で処理できるため、嵩、高になる。
また紙に強いしごきを与えないで済むため、引張り強度
等が向上する(100℃以下では全く効果はない。)。
尚、ソフトカレンダーのロールの温度は紙の温度より高
く設定することが好ましい。
【0036】また耐熱、耐圧性に優れた特殊樹脂ロール
と金属ロールの組合せから成るソフトカレンダーを用い
ることにより初めて上記のような高温でカレンダー処理
することが可能となる。なぜなら、一般的に使用される
スーパーカレンダーの場合には、弾性ロールであるコッ
トンロールの内部発熱が大きく、耐熱、耐圧性に限界が
あるため、ロールの最高使用温度は一般に約85℃以下
に制限されるためである。また板紙の製造で一般に使用
されるグロスカレンダーの場合には、金属ロール側は1
00℃以上の高温でも使用されるが、弾性ロールである
ゴムロールは、耐久性に著しく劣るため一般に高速抄紙
機、高速コータには適用できない。したがって、耐熱、
耐圧性に優れた特殊樹脂ロールを有するソフトカレンダ
ーを採用して初めて高温、高圧での使用が可能となる。
【0037】本発明の低圧で軽度の加熱蒸気流を紙に噴
出する装置としては、紙と平行に蒸気を噴出する装置、
ノズルから紙表面に一定の角度で噴出する装置などで、
蒸気が紙表面に付着して適度に紙の温度と水分を上昇さ
せる調整ができるものであれば使用できる。
【0038】本発明において使用する蒸気は、低圧で軽
度の加熱蒸気で、紙に付与する場合、使用蒸気圧は1k
g/cm2 以下で、蒸気流量が15〜80kg/Hr/
m幅で、紙水分増加率が0.3〜1.2%の範囲内で蒸
気を付与することが望ましい。その理由は前記のように
蒸気圧が高く、流量も多すぎると、過剰の水分が紙中層
部まで浸透し、カレンダー処理後の嵩を大きく低下させ
る。また紙への蒸気付着量が多すぎると塗工紙の場合塗
工層表面がカレンダーロールに取られる問題を生じる。
逆に蒸気流量が少なくすぎると、紙の平滑、光沢ムラを
発生させる恐れがあり、また加湿、加温の効果が少なく
なり、平滑性、印刷適性の向上効果も少なくなる。
【0039】したがって、適正な水分付与条件として
は、望ましくは紙水分増加率が0.3〜1.2%の範囲
内で蒸気を付与することが望ましい。
【0040】蒸気塗布後、カレンダーロールニップに入
るまでの時間はできる限り短い方が良く、0.01〜
0.25秒の範囲内が望ましい。これ以上時間が長いと
蒸気粒子が紙中層部に侵入し、カレンダー処理後の嵩を
大きく低下させる。
【0041】また本研究の結果、使用する弾性ロールの
硬度はショアD87〜93の範囲内にあることが望まし
いことがわかった。
【0042】その理由は明確ではないが、弾性ロールの
硬度がより低い場合には、ニップ幅は広くなり、紙に対
する面圧が大きくなる。この場合には、金属ロールの表
面を紙表面に転写する時間が長くなり、面圧とは逆に線
圧は小さくなるため、紙の光沢発現性は高くなるが、紙
の表層部より若干中層部近くまでの平滑性を測定する王
研式平滑度ではあまり大きな向上として現れない。
【0043】逆に弾性ロール硬度が高い場合には、ニッ
プ幅も狭く、紙にかかる線圧も高いため王研式の平滑度
の向上も大きくなると考えられる。ただしロール硬度が
過度に高いと、異物通過時のロールの傷付きとその復元
性に劣り実用的でなく、品質的にも従来の金属ロール/
金属ロールの組み合わせによるカレンダー法と差がなく
なってしまう。従って適度な硬度範囲の弾性ロールを使
用する必要がある。
【0044】また本発明の連続伝票用紙は、坪量は40
〜150g/m2 の範囲に限定され、上質紙、中質紙あ
るいはこれらに再生古紙を含有するもの何れでも良い。
またカレンダー処理後の平滑度(JAPAN Tapp
i No5 王研式平滑度試験器測定値)は、20〜7
0秒の範囲にあるのが代表的である。
【0045】また原紙に内添する填料は、タルク、クレ
ー、カオリン、炭酸カルシウム等一般に使用されるもの
であれば何れでも良い。
【0046】さらに本発明の連続伝票用紙は、染料、サ
イズ剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、定着剤、歩
どまり向上剤等通常抄紙で用いられる添加剤を必要に応
じて含むものである。
【0047】以上本発明者等は、紙の表層部のみを可塑
化する手段として加熱あるいは加湿によるカレンダー法
を種々検討を重ねた結果、低圧で軽度の加熱蒸気を連続
伝票用紙の表面に付与し、紙表面を加湿及び加熱した
後、100〜150℃の温度範囲内でソフトカレンダー
処理を行うことにより、嵩高で、引張り強度が高く、印
刷表面強度に優れた連続伝票用紙を製造し得ることを認
めた。
【0048】
【実施例】本発明の実施例を示す。カレンダー処理に、
加熱装置を有するチルドロールと樹脂ロールの組み合わ
せからなる2段のソフトニップを有する2スタックのソ
フトカレンダーを用い、各ニップ前に、チルドロールに
当たる側の紙表面に蒸気が噴出されるように、加湿装置
(相川鉄工株式会社のスチームフォイル)を設置し下記
の実験を行った。
【0049】本実施例及び比較例で使用したソフトカレ
ンダーの詳細は次の通りである。
【0050】本体メーカー:南千住製作所(株) ロール面長:1050mm 加熱ロール:誘導発熱ジャケットロール(トクデン製) ソフトロール:エラグラスRE(金陽社製)ショアー硬
度D89他実施例1 坪量64g/m2 の連続伝票用紙に、使用蒸気圧0.8
kg/cm2 、蒸気流量が50kg/Hr/m幅一定条
件下で蒸気を付与し、0.03秒後に各カレンダー処理
した。その際カレンダーロール温度は120℃で処理し
た。
【0051】比較例1 カレンダーロール温度を70℃でカレンダー処理するこ
と以外はすべて上記実施例1と同条件でカレンダー処理
した。
【0052】比較例2 蒸気をまったく使用しない以外は、上記実施例1と同じ
連続伝票用紙を用い、同じ条件でカレンダー処理した。
【0053】(品質評価方法) ・平滑度 :JAPAN Tappi No5 王研式
平滑度試験器で測定した。
【0054】.印刷表面強度:ローランドオフセット印
刷機を使用し、印刷枚数2000枚終了時の印刷物のベ
タ部、網部の印刷白点数を数え、250cm2 当たりの
個数に換算して示した。
【0055】・引張り強度:JIS P−8114ショ
ッパー型試験器で測定した。
【0056】
【0057】
【発明の効果】表から明かなように、従来の蒸気加湿カ
レンダー技術と異なり、紙に蒸気を付与した後のカレン
ダー処理条件を前記請求項に記述したごとく、カレンダ
ー処理温度を100〜150℃に規定しソフトカレンダ
ー処理した本発明の方法により、所定の王研式平滑度に
紙を仕上げる場合、嵩高で、強度特性が向上し、印刷表
面強度(印刷白点)を飛躍的に向上させ得ることができ
る。
【0058】従って、本発明の連続伝票用紙の製造方法
により製造された連続伝票用紙は、従来にない優れた品
質特性が得られ、その製品価値は極めて大なるものがあ
る。
フロントページの続き (72)発明者 飯森 良文 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 山 陽国策パルプ株式会社 商品開発研究所 内 (72)発明者 井上 敏雄 山口県岩国市飯田町2丁目8番1号 山 陽国策パルプ株式会社 生産技術研究所 内 (56)参考文献 特開 昭62−177277(JP,A) 特開 平2−160993(JP,A) 特開 平2−242994(JP,A) 特開 平4−361686(JP,A) 特開 平4−361695(JP,A) 特公 昭47−38882(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B42D 15/04 - 15/08 D21G 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続伝票用紙の製造方法において、連続
    伝票用紙のソフトカレンダー処理直前に、低圧で軽度の
    加熱蒸気を付与し紙表面を加湿及び加熱した後、カレン
    ダーロールの温度が100〜150℃の範囲内でソフト
    カレンダー処理を行うことを特徴とする連続伝票用紙の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法により製造された連
    続伝票用紙。
  3. 【請求項3】 カレンダー処理後の平滑度(JAPAN
    Tappi No5 王研式平滑度試験器測定値)
    が、20〜70秒の範囲にある請求項2記載の連続伝票
    用紙。
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DE102004010894A1 (de) * 2004-03-06 2005-09-22 Voith Paper Patent Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Behandeln einer Bahn aus Papier oder Karton

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