JP3055476B2 - 可変抵抗器 - Google Patents
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Description
に、ケースを備えた防塵型の可変抵抗器に関する。
のものが知られている。図35に示した構造と同様に、
この可変抵抗器180は、馬蹄形抵抗体181とコレク
タ電極薄膜183と馬蹄形抵抗体181の両端部にそれ
ぞれ接続した電極薄膜182,182とを表面に設けた
アルミナ基板184と、このアルミナ基板184を収納
するケース185と、アルミナ基板184を貫通して電
極薄膜182,182,183にそれぞれ半田付けされ
た3本のリード端子186と、ケース185内に収納さ
れたロータ187と、このロータ187の裏面に配設さ
れた摺動子189と、ロータ187に配設された密封用
Oリング190と、ケース185の裏面開口部を封止す
る樹脂191とで構成されている。そして、この可変抵
抗器180を、図36中に示した矢印方向からロータ1
87を回動させることにより抵抗値調整を行なう、いわ
ゆる側面調整タイプにする場合には、リード端子186
をケース185の裏面に沿って折り曲げている。
について、図38を用いて説明する。抵抗体181に摺
接する摺動子189に接続されたリード端子を端子番号
2とする。次に、ロータ187を右回転した際、端子番
号2との間の抵抗値が小さくなる側の抵抗体181の端
部側に電気的に接続されたリード端子を端子番号3と
し、端子番号2との間の抵抗値が大きくなる側の抵抗体
181の他方端部側に電気的に接続されたリード端子を
端子番号1とする。
面調整タイプの可変抵抗器180にあっては、抵抗値調
整の方向とリード端子ピッチとリード端子番号の種々の
組み合わせのため、幾種類もの構成部品を準備すると共
に、幾種類もの加工方法が必要であった。特に、加工が
煩雑なリード端子186の折り曲げ加工は、図37に示
すように、最初の折り曲げ加工が2種類(図36に示し
た実線にて表示したリード端子186にする場合と一点
鎖線にて表示したリード端子186’にする場合)、そ
の後の折り曲げ加工が、端子番号1,2,3が1列に並
んだ状態、端子番号2が端子番号1,3よりも左側にあ
る状態、更に端子番号2が端子番号1,3よりも右側に
ある状態の3種類であり、最初の折り曲げ加工の2種類
に対してその後の折り曲げ加工がそれぞれ3種類あり、
6種類の折り曲げ加工方法が必要になり、製造管理が複
雑であり、生産性向上を妨げる大きな要因であった。
が少なく、かつ、端子の折り曲げ加工方法の種類を抑え
ることができる可変抵抗器を提供することにある。
するため、本発明に係る可変抵抗器は、抵抗体及びこの
抵抗体の少なくとも一端部に接続された電極を表面に設
けた第1ロータ、又は、前記第1ロータに対して前記抵
抗体及び電極の対称形を180゜回転した位置に設けた
第2ロータのいずれか一方を、少なくとも2個の摺接子
が凹部底面に露出しているケースの前記凹部に回動可能
にて収容し、前記摺接子が前記抵抗体及び電極にそれぞ
れ摺接可能とし、前記ケースの凹部開口部にカバーを取
り付けたことを特徴とする。
た抵抗体が馬蹄形であり、前記第1ロータ及び第2ロー
タに設けた電極が、前記馬蹄形抵抗体と共に同心状に形
成されていることが好ましい。また、摺接子に別体のリ
ード端子を接続する構造であってもよいし、また、ロー
タは抵抗体や電極を表面に設けた絶縁性の樹脂又はセラ
ミックからなるものであってもよいし、抵抗体や電極を
表面に設けた基板と本体とを組み合わせて構成した構造
のものであってもよい。
体及び電極の対称形を180゜回転した位置に設けた第
2ロータの2種類のロータを準備し、いずれか一方のロ
ータを選択してケースに収容することにより、端子番号
が変わり、端子の最初の曲げ加工が従来の2種類から1
種類に削減される。また、カバーが第1ロータ及び第2
ロータの回転軸を中心として180°回転対称に配置し
た取付け用爪部を有し、この取付け用爪部をケースに設
けた穴に圧入して前記カバーを前記ケースに取り付けた
ことを特徴とする。
取り付けることによって密閉構造にすることができる。
また、カバーを圧入方式にしたことにより、従来の樹脂
による封止作業が不要となり、組立工数が少なく生産性
が優れた可変抵抗器となる。カバーは、取付け用爪部の
先端部が折り返され、かつ、この取付け用爪部にスリッ
ト及び係止部を設けることにより、抜け防止機能が強化
される。
し、この調整用穴の縁部をロータ側に少なくとも曲げ加
工又はバーリング加工のいずれかの加工をしている。カ
バーの中央部に設けた調整穴の縁部をロータ側に曲げ加
工又はバーリング加工することにより、調整時のドライ
バの挿入性が向上し、カバー自体の強度が上がる。従っ
て、カバー取付け後のカバー天面の変形を防ぎ、抵抗体
や電極と摺接子との接触信頼性が向上する。
ピッチ寸法を維持するためのアダプタを備えていること
を特徴とする。このアダプタによって、端子ピッチ寸法
が安定して維持される。
実施形態について添付図面を参照して説明する。図1〜
図3に示すように、本実施形態の可変抵抗器に用いられ
る第1ロータ118は、略円柱形状をしており、本体1
19とこの本体119の下面に接合された基板120と
で構成されている。本体119の上面中央部には、ドラ
イバ用十字溝121が設けられ、その周囲を略円弧状の
逃がし溝122が設けられている。さらに、この逃がし
溝122の所定位置に接してストッパ123が設けられ
ている。本体119の上面外周縁部には切欠き124が
設けられている。本体119の下面には、突起119
a,119bが設けられている。
19bの形状に合わせた穴120a及び切欠き120b
が設けられており、突起119a,119bがそれぞれ
この穴120a及び切欠き120bに嵌合することによ
って、本体119と基板120の間の回転ずれを防止し
ている。さらに、基板120の下面には、スクリーン印
刷や転写等の方法によって馬蹄形の抵抗体125が設け
られている。抵抗体125の両端部は内周電極126及
び外周電極127に電気的に接続している。内周電極1
26と外周電極127は馬蹄形抵抗体125と共に同心
状に形成されており、内周電極126は基板120の中
央部に円形部を有し、外周電極127は基板120の外
周部に円弧部を有している。
ナ等のセラミックやポリフェニレンサルファイド等の耐
熱性樹脂にて製作され、抵抗体125は、例えばサーメ
ット抵抗やカーボン抵抗にて製作される。本体119及
び基板120として、例えば安価なポリフェニレンサル
ファイド樹脂又はガラスエポキシ樹脂を使用し、抵抗体
125として安価なカーボン抵抗を使用すれば可変抵抗
器の製造コストを低減することができる。
ータ118に対して抵抗体125及び電極126,12
7の対称形をロータの軸を中心にして180゜回転した
位置に設けた第2ロータも準備する。第2ロータ138
は、略円柱形状をしており、本体139とこの本体13
9の下面に接合された基板140とで構成されている。
本体139の上面中央部には、ドライバ用十字溝141
が設けられ、その周囲を略円弧状の逃がし溝142が設
けられている。さらに、この逃がし溝142の所定位置
にストッパ143が設けられている。本体139の上面
外周縁部には切欠き144が設けられている。本体13
9の下面には、突起139a,139bが設けられてい
る。
39bの形状に合わせた穴140a及び切欠き140b
が設けられており、突起139a,139bがそれぞれ
この穴140a及び切欠き140bに嵌合することによ
って、本体139と基板140の間の回転ずれを防止し
ている。これら突起139a,139b、穴140a及
び切欠き140bの配設位置は、それぞれ第1ロータ1
18の突起119a,119b、穴120a及び切欠き
120bを第1ロータ118の軸を中心にして180゜
回転させた位置と同様の位置である。
抵抗体145が設けられている。抵抗体145の両端部
は内周電極146及び外周電極147に電気的に接続し
ている。内周電極146と外周電極147は馬蹄形抵抗
体145と共に同心状に形成されており、内周電極14
6は基板140の中央部に円形部を有し、外周電極14
7は基板140の外周部に円弧部を有している。これら
抵抗体145及び電極146,147の配設位置は、そ
れぞれ第1ロータ118の抵抗体125及び電極12
6,127の対称形を第1ロータ118の軸を中心にし
て180゜回転させた位置と同様の位置である。
凹部3を有している。凹部3は第1及び第2ロータ11
8,138の形状に合わせて横断面が円形をしており、
凹部3に収容された第1又は第2ロータ118,138
がスムーズに回動可能であるように設計されている。ま
た、第1ロータ118又は第2ロータ138の厚みは上
面がケース2の凹部3の上面より若干高くなるようにケ
ース2の凹部3の深さを設定しておく。金属カバー30
との接触を確実にし、第1ロータ118のがたつきを小
さくするためである。
れている。ケース2は、例えば46ナイロン等の耐熱性
の高いポリアミド系やポリフェニレンサルファイド、ポ
リブチレンテレフタレート、液晶ポリマー等の熱可塑性
樹脂、あるいは、エポキシ、ジアリルフタレート等の熱
硬化性樹脂にて製作される。特に、ポリフェニレンサル
ファイド樹脂を使用すれば、耐湿性も向上する。また、
熱可塑性樹脂は後述するアダプタとの溶着を容易にす
る。
に例えばインサートモールドされ、ケース2の凹部3の
底面にその一部が露出している。摺接子9〜11は、そ
れぞれ図7中に二点鎖線にて表示した底部9b〜11b
を折返し線Lで折り返して二重に重ね合わせた構造にな
っている。この底部9b〜11bによって摺接子9〜1
1の下側は蓋がされており、ケース2内部の密封性を保
証すると共に、摺接子9〜11の外周部分によって、ケ
ース2を樹脂成形する際に溶融樹脂がアーム9a〜11
aの表面に流入して付着するのを防止し、ケース2の樹
脂成形を容易にしている。
れたそれぞれのアーム9a,10a,11aは凹部3の
底面から突出しており、櫛形状をしている。アーム9a
〜11aはそれぞれ接点部A,B,Cで第1又は第2ロ
ータ118,138の電極126,127の円形部、電
極146,147の円弧部及び抵抗体125,145と
接触する。摺接子9〜11の外周部分はケース2に埋設
され、アーム9a〜11aが設けられている中央部分に
は略L字状(又は略コ字状)の切欠き9c〜11cが設
けられている。この切欠き9c〜11cを設けることに
よって、櫛形状のアーム9a〜11aの成形を容易に
し、またアーム9a〜11aのバネ性を良好にする。
て表示したリード端子接続用ランド9dが折返し線Mで
折り返されている。このリード端子接続用ランド9d
は、ケース2の下面に設けられたリード端子用開口部5
に露出している(図9及び図10参照)。同様に、摺接
子10は、図7中に二点鎖線にて表示したリード端子接
続用ランド10dが、ケース2の下面に設けられたリー
ド端子用開口部6に露出している。
1の引出し部11eは、ケース2に沿って折り曲げ加工
され、図11に示すようにケース2の下面に設けたガイ
ド溝7に規制されつつ、その先端部がケース2の下面中
央部に配置される。このとき、図11に示すように、ガ
イド溝7の所定の位置の両側壁部7aをかしめる。これ
によって、引出し部11eをケース2の下面に堅固に固
定し、引出し部11eの浮き上がりを防止することがで
きる。一方、ケース2の側面から導出している摺接子
9,10の引出し部9e,10eは、後工程において切
り離される。摺接子9〜11は、例えばバネ性のある洋
白等の銅合金やステンレス等の金属板にて製作される。
示すように、断面円形のものである。リード端子15,
16は、それぞれケース2の下面に設けたリード端子用
開口部5,6に露出しているリード端子接続用ランド9
d,10dに、はんだ付け、抵抗溶接あるいは超音波溶
接等の方法によってリード線端面で接合している。同様
の方法によって、リード端子17は、ケース2の下面に
配設されている引出し部11eにリード線端面で接合し
ている。特に、接続方法として、抵抗溶接あるいは超音
波溶接を採用した場合、はんだ付けの際のフラックス洗
浄が不要となり、製品コストを下げることができる。
ように、中央部に調整用穴31が設けられ、この穴31
のまわりには、目盛り36を備えている。目盛り36は
第1ロータ118の回転可能な範囲に表示されている。
また、この穴31に接して舌状のストッパ受け32が設
けられている。調整用穴31の縁部は、第1ロータ11
8側に曲げ加工又はバーリング加工等の方法によって曲
げ起こされている。これにより、調整時のドライバの挿
入性が向上し、カバー30自体の強度が上がり、カバー
30を取り付けた後のカバー30の天面の変形を防ぎ、
抵抗体125,145や電極126,127,146,
147と摺接子9〜11の接点部A,B,Cとの接触信
頼性が向上する。
け用爪部33が調整用穴31の中心に対して180°回
転対称に設けられている。そのため、金属カバー30を
ケース2に取り付ける際、取り付け方向を180゜回転
させても、機能的に異なることなく、金属カバー30を
ケース2に取り付けることができる。取付け用爪部33
の先端部33aは折り返され、取付け用爪部33の幅方
向の両側には突起35が設けられており、抜け防止の機
能を有している。さらに、取付け用爪部33の幅方向の
中央部にはスリット34が設けられており、ケース2へ
の圧入を容易にすると共に、係止力を向上させることが
できる。金属カバー30はステンレス等の金属材料から
なる。
うに、略L字形状をしており、ケース2を載置する台座
部41と背板部50を有している。台座部41には、折
り曲げ加工されたリード端子15,16,17をそれぞ
れ収納するための溝46,47,48が設けられてい
る。溝46〜48の両端部には、リード端子15〜17
を挿通するための貫通穴43a,43b、44a,44
b、45a,45bが設けられている。リード端子15
は貫通穴43a,43bのいずれか一つの貫通穴に挿通
され、リード端子16は貫通穴45a,45bのいずれ
か一つの貫通穴に挿通され、リード端子17は貫通穴4
4a,44bのいずれか一つの貫通穴に挿通されること
により、リード端子ピッチ寸法が安定して維持される。
さらに、台座部41には、ケース2を超音波等により溶
着するための溶着しろ49a,49bが設けられてい
る。
ド端子15,16,17をそれぞれ収納するための溝5
1,52,53が設けられている。アダプタ40は、例
えば46ナイロン等の耐熱性の高いポリアミド系やポリ
フェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレー
ト、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂にて製作される。特
に、ケース2の材料と同様の材料を用いることにより、
アダプタ40とケース2の溶着性がよくなり、強度が高
くなる。
コーンゴム等からなり、第1又は第2ロータ118,1
38の切欠部124,144に収納され、カバー30と
ケース2によって密閉機能を発揮する。ゴム硬度が60
゜〜70゜のものを使用することで、ドライバで回動調
整する際に生じる第1又は第2ロータ118,138の
バックラッシュ量を低減することができる。
てられる。すなわち、図18及び図19に示すようにケ
ース2の凹部3に、第1ロータ118をその抵抗体12
5と電極126,127がそれぞれ接点部C,A,Bに
接触するように収容する。次に、第1ロータ118の外
周縁部124とケース2との隙間にOリング45を挿入
した後、金属カバー30を、目盛り36の欠落方向をケ
ース2から導出された端子11eと反対方向にしてケー
ス2に被せ、取付け用爪部33をケース2の穴4に圧入
して、第1ロータ118を凹部3に閉じ込めた状態で金
属カバー30をケース2に堅固に取り付ける。これによ
り、ケース2が密閉され、従来の樹脂による封止作業を
省略することができ、組立工数を削減することができ
る。さらに、第1ロータ118のがたつきを少なくする
ことができ、抵抗体125及び電極126,127と接
点部A〜Cとの接触位置のずれが抑えられて抵抗値設定
が安定する。
の裏面に沿って最初の折り曲げ加工がされ、リード端子
15〜17の先端部はケース2の側面に対して略垂直方
向に引き出される。さらに、必要な種々の端子ピッチ寸
法になるように、ケース2の側面に沿うように折り曲げ
た後、ケース2の側面に対して略垂直方向に後の折り曲
げ加工が行われる。ただし、後の折り曲げ加工は加工が
必要なリード端子のみに対して行われる。この後、リー
ド端子15〜17が必要な端子ピッチに相当するアダプ
タ40の穴43a〜45bに挿通され、アダプタ40上
にケース2が載置される。図18及び図19は、リード
端子15,16,17がそれぞれアダプタ40の貫通穴
43b,45b,44bに挿通された場合を示してい
る。リード端子15〜17の先端部が引き出されている
ケース2の側面とアダプタ40は、超音波溶接等をする
ことによって溶接しろ49a,49bにて溶着される。
従って、ケース2とアダプタ40の接合のために特別な
形状の係止部をケース2やアダプタ40に設ける必要が
なく、ケース2やアダプタ40を簡素な構造にすること
ができる。
は、側面調整タイプのものである。すなわち、第1ロー
タ118のドライバ用十字溝121に図19に示した矢
印方向からドライバの先端部を当てて第1ロータ118
を回動させることにより、接点Cを抵抗体125に摺接
させ、接点Aを内周電極126に摺接させ、接点Bを外
周電極127に摺接させて、端子15と端子17との間
の抵抗値あるいは端子16と端子17との間の抵抗値を
変化させる。
と端子番号との関係を図20を参照して説明する。例え
ば、内周電極126に摺接する接点Aと、抵抗体125
に摺接する接点Cとの間の抵抗値を小さくするには、第
1ロータ118を矢印E方向に回転させる。この関係を
図38に適応すると接点Aが端子番号1に相当するもの
であり、接点Aに接続されたリード端子16が端子番号
1になる。従って、残る接点Bに接続されたリード端子
15が端子番号3になる。なお、ケース2に取り付けら
れた金属カバー30に設けたストッパ受け32は第1ロ
ータ118に設けた逃がし溝122に配置されており、
このストッパ受け32が第1ロータ118に設けたスト
ッパ123を規制して第1ロータ118の回転角度を規
制する。
なわち、図21及び図22に示すようにケース2の凹部
3に、その抵抗体145と電極146,147がそれぞ
れ接点部C,A,Bに接触するように収容する。次に、
第2ロータ138の外周縁部144とケース2との隙間
にOリング45を挿入した後、金属カバー30を前記第
1ロータ118の場合とは180°回転させてケース2
の上方からケース2に被せ、取付け用爪部33をケース
2の穴4に圧入して、第2ロータ138を凹部3に閉じ
込めた状態で金属カバー30をケース2に堅固に取り付
ける。
の裏面に沿って最初の折り曲げ加工がされ、リード端子
15〜17の先端部はケース2の側面に対して略垂直方
向に引き出される。この引出し方向は、第1ロータ11
8を用いて組み立てた場合と同一の方向である。さら
に、必要な種々の端子ピッチ寸法になるようにケース2
の側面に沿うように折り曲げた後、ケース2の側面に対
して略垂直方向に後の折り曲げ加工が行われる。ただ
し、後の折り曲げ加工は加工が必要なリード端子のみに
対して行われる。この後、リード端子15〜17が必要
な端子ピッチに相当するアダプタ40の穴43a〜45
bに挿通され、アダプタ40上にケース2が載置され
る。図21及び図22は、リード端子15,16,17
がそれぞれアダプタ40の貫通穴43b,45b,44
bに挿通された場合を示している。リード端子15〜1
7の先端部が引き出されているケース2の側面とアダプ
タ40は、超音波溶接等をすることによって溶着しろ4
9a,49bにて溶着される。ここで、第2ロータ13
8を収容したケース2は、常に、第1ロータ118を収
容したケース2と等しい側面がアダプタ40に溶着され
る。従って、ケース2やアダプタ40の形状を簡素にす
ることができ、ケース2やアダプタ40の金型費を含め
て部品コストを下げることができる。
は、側面調整タイプのものである。すなわち、第2ロー
タ138のドライバ用十字溝141に図22に示した矢
印方向からドライバの先端部を当てて第2ロータ138
を回動させることにより、接点Cを抵抗体145に摺接
させ、接点Aを内周電極146に摺接させ、接点Bを外
周電極147に摺接させて、端子15と端子17との間
の抵抗値あるいは端子16と端子17との間の抵抗値を
変化させる。
と端子番号との関係を、前述の第1ロータ118の場合
と同様に、図23を参照して説明する。例えば、内周電
極146に摺接する接点Aと、抵抗体145に摺接する
接点Cとの間の抵抗値を小さくするには、第2ロータ1
38を矢印F方向に回転させる。この回転方向から、接
点Aは端子番号3に相当するものであり、接点Aに接続
されたリード端子16が端子番号3になる。従って、残
る接点Bに接続されたリード端子15が端子番号1にな
る。
図24に示すように、それぞれ最初のリード端子15〜
17の最初の折り曲げ加工は同一方向の1種類であり、
その後の折り曲げ加工が3種類である。そして、図20
及び図23を用いて説明したように、2種類の第1ロー
タ118及び第2ロータ138を1種類のケース2に適
宜組み合わせることによって端子番号1と端子番号3を
入れ替えることができる。従って、リード端子15〜1
7の最初の折り曲げ加工を、従来の2種類から1種類に
削減することができ、リード端子15〜17の後の折り
曲げ加工方向を、従来の6種類から3種類に半減するこ
とができる。これにより、組み立て、リード端子の折り
曲げ加工の工程を簡略にすることができることから側面
調整タイプの可変抵抗器の製造管理を容易にすることが
でき、製造コストダウンや生産性を向上させることがで
きる。
8、第2ロータ138の使い分けに応じて180°回転
させて取り付けるのは、第1ロータ118及び第2ロー
タ138の回転範囲を規制し、接点A,B,Cそれぞれ
が摺接すべき抵抗体125,145や内周電極126,
146、更に外周電極127,147の所定摺動範囲か
ら外れないことを保証するためである。
抵抗器は前記実施形態に限定するものではなく、その要
旨の範囲内で種々に変更することができる。前記実施形
態は、摺接子とリード端子が別体のものについて説明し
たが、摺接子の引出し部を延在させてリード端子として
機能させてもよい。
方の端部にのみ外周電極127,147又は内周電極1
26,146を電気的に接続するものであってもよい。
また、第1及び第2ロータは、抵抗体及び電極を表面に
設けた基板と本体とで必らずしも構成される必要はな
く、例えば、図25〜図27に示すようなロータ150
であってもよい。このロータ150は第1ロータを示す
が、第2ロータであっても同様である。このロータ15
0は略円柱形状をしており、絶縁性の例えば樹脂又はセ
ラミック等からなる構造を有している。このロータ15
0の上面中央部には、ドライバ用十字溝151が設けら
れ、その周囲を略円弧状の逃がし溝152が設けられ、
さらに、この逃がし溝152の所定位置にストッパ15
3が設けられている。ロータ150の上面外周縁部には
切欠き154が設けられている。ロータ150の下面に
は、馬蹄形の抵抗体155と内周電極156と外周電極
157が同心状に形成されている。
は、抵抗体及び電極を表面に設けた基板と本体をそれぞ
れ2種類準備する必要があるが、図28〜図30に示し
た本体160を用いることにより、本体が共通の第1及
び第2ロータを構成することができ、部品点数を1点削
減することができる。すなわち、本体160の上面中央
部には、ドライバ用十字溝161が設けられ、その周囲
を略円弧状の逃がし溝162が設けられている。さら
に、この逃がし溝162の所定位置にストッパ163が
設けられている。本体160の上面外周縁部には切欠き
164が設けられている。本体160の下面外周縁部に
は、ガイド突起165a,165b,165c,165
dが等間隔で設けられている。
板170の外周縁部には、ガイド突起165a〜165
dの形状に合わせた切欠き174a,174b,174
c,174dが設けられており、ガイド突起165a〜
165dによって基板170を挟着することによって、
本体160と基板170の間の回転ずれを防止してい
る。さらに、基板170の下面には、馬蹄形の抵抗体1
71が設けられている。抵抗体171の両端部は内周電
極172及び外周電極173に電気的に接続している。
内周電極172と外周電極173は馬蹄形抵抗体171
と共に同心状に形成されており、内周電極172は基板
170の中央部に円形部を有し、外周電極173は基板
170の外周部に円弧部を有している。
ように、本体160の下面に接合することにより、第1
ロータが構成される。そして、前記本体160と同様の
本体と、前記抵抗体171及び電極172,173の対
称形を表面に設けた基板とを接合することによって、第
2ロータが構成される。
よれば、抵抗体及び電極を表面に設けた第1ロータ、又
は、この第1ロータに対して前記抵抗体及び電極の対称
形を180゜回転した位置に設けた第2ロータのいずれ
か一方のロータを選択してケースに収容することによ
り、端子番号を変えることができ、端子の最初の曲げ加
工を従来の2種類から一種類に削減することができる。
この結果、側面調整タイプの可変抵抗器の製造管理を容
易にすることができ、製造コストダウンや生産性を向上
させることができる。
爪部を有しているので、カバーをケースに取り付ける際
に、取付け方向が180゜異なる方向にも、機能的に異
なることなく取り付けることができる。従って、一種類
のカバーで、第1ロータを収容したケースにも、第2ロ
ータを収容したケースにも共用して取り付けることがで
き、部品点数の削減を図ることができる。さらに、カバ
ーをケースに堅固に取り付けてケースを密閉するため、
従来の樹脂による封止作業を省略することができ、組立
て工数を削減することができる。
され、かつ、この取付け用爪部にスリット及び係止部を
設け、このカバーの取付け用爪部をケースに設けた穴に
圧入することにより、抜け防止機能をアップさせること
ができる。さらに、調整用穴の縁部をロータ側に曲げ加
工又はバーリング加工等することにより、調整時のドラ
イバの挿入性が向上し、カバー自体の強度が上がり、カ
バーを取り付けた後のカバー天面の変形を防ぎ、抵抗体
や電極と摺接子の接点の接触信頼性が向上する。
ダプタによって、端子ピッチ寸法を安定した状態で維持
することができる。
れる第1ロータを示す平面図。
平面図。
図。
バーの平面図。
断面図。
タの正面図。
面図。
正面図。
断面図。
説明図。
正面図。
II断面図。
説明図。
した説明図。
平面図。
VI断面図。
び第2ロータの本体を示す平面図。
面図。
示す底面図。
組み合わせた第1ロータを示す平面図。
XXIV断面図。
表示した説明図。
Claims (10)
- 【請求項1】 抵抗体及びこの抵抗体の少なくとも一
端部に接続された電極を表面に設けた第1ロータ、又
は、前記第1ロータに対して前記抵抗体及び電極の対称
形を180゜回転した位置に設けた第2ロータのいずれ
か一方を、少なくとも2個の摺接子が凹部底面に露出し
ているケースの前記凹部に回動可能にて収容し、前記摺
接子が前記抵抗体及び電極にそれぞれ摺接可能とし、前
記ケースの凹部開口部にカバーを取り付けたことを特徴
とする可変抵抗器。 - 【請求項2】 前記第1ロータ及び第2ロータに設けた
抵抗体が馬蹄形であり、前記第1ロータ及び第2ロータ
に設けた電極が、前記馬蹄形抵抗体と共に同心状に形成
されていることを特徴とする請求項1記載の可変抵抗
器。 - 【請求項3】 前記カバーが前記第1ロータ及び第2ロ
ータの回転軸を中心として180°回転対称に配置した
取付け用爪部を有し、この取付け用爪部を前記ケースに
設けた穴に圧入して前記カバーを前記ケースに取付けた
ことを特徴とする請求項1又は2記載の可変抵抗器。 - 【請求項4】 前記カバーが取付け用爪部を有し、この
取付け用爪部の先端部が折り返され、かつ、この取付け
用爪部にスリット及び係止部を設け、この取付け用爪部
を前記ケースに設けた穴に圧入して前記カバーを前記ケ
ースに取付けたことを特徴とする請求項1,2又は3記
載の可変抵抗器。 - 【請求項5】 前記カバーが中央部に調整用穴を有し、
この調整用穴の縁部に、前記第1及び第2ロータ側に少
なくとも曲げ加工又はバーリング加工のいずれかの加工
がなされていることを特徴とする請求項1,2,3又は
4記載の可変抵抗器。 - 【請求項6】 前記第1及び第2ロータが絶縁性の樹脂
又はセラミックからなり、その表面に前記抵抗体及び電
極を有していることを特徴とする請求項1,2,3,4
又は5記載の可変抵抗器。 - 【請求項7】 前記第1及び第2ロータが、前記抵抗体
及び電極を表面に設けた基板と、本体とで構成されてい
ることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の
可変抵抗器。 - 【請求項8】 前記摺接子に接続されたリード端子を備
えたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又
は7記載の可変抵抗器。 - 【請求項9】 端子ピッチ寸法を維持するためのアダプ
タをさらに備えたことを特徴とする請求項1,2,3,
4,5,6,7又は8記載の可変抵抗器。 - 【請求項10】 前記ケースと前記第1ロータ及び第2
ロータと前記カバーとの間にさらに密閉用のOリングが
装着されていることを特徴とする請求項1,2,3,
4,5,6,7,8又は9記載の可変抵抗器。
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