JP3054666B2 - 弛み防止機構付ファスナー - Google Patents

弛み防止機構付ファスナー

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JP3054666B2
JP3054666B2 JP4023266A JP2326692A JP3054666B2 JP 3054666 B2 JP3054666 B2 JP 3054666B2 JP 4023266 A JP4023266 A JP 4023266A JP 2326692 A JP2326692 A JP 2326692A JP 3054666 B2 JP3054666 B2 JP 3054666B2
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bolt
nut
fastener
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detent ring
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Inventor
益夫 石原
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日本ドライブイット株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は板材などの部材同志を着
脱自在に連結するために使用されるファスナーに関し、
更に詳しくは異径ボルトと、連結すべき部材の一方に取
り付けられるケース本体内に回転不能に配置されたナッ
トと、回転可能に配置された回り止めリングとを有する
ナットユニットから構成された弛み防止機構付のファス
ナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から板材などの部材同志を着脱自在
に連結するために、ボルトと、部材の一方に取り付けら
れるケース本体内に回転不能に固定されたナットとから
なるファスナーが使用されている。一般に回転や移動す
る部材、または他からの振動を受ける部材を連結する場
合は振動等によりボルトに弛みが生じるおそれがある。
そこでその防止策として通常ボルトの軸部にスプリング
ワッシャーなどを使用することが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のこ
のようなスプリングワッシャーを使用する方法は、弛み
防止効果が不安定で信頼性が十分ではなかった。すなわ
ちスプリングワッシャーを使用して弛み防止を行う原理
は、スプリングワッシャーの平坦面とボルトの頭部の平
坦面の静止摩擦力に依存しているので、その静止摩擦力
には限界がある。そのために例えば過大な振動が部材に
加わったり、細かい振動が長期間持続するような場合に
は、ボルトに弛みを生じることがしばしば起こる。そこ
で本発明はこのような従来のファスナーにおける弛み防
止方法の問題点を解決することを課題とするものであ
り、全く新しい原理に基づく信頼性の高い弛み止め防止
機構付のファスナーを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明のファスナーは、頭部およびネジ部を形成した
軸部を有し、その軸部の外周の一部に軸方向に沿って平
坦な欠切面を設けた異径ボルトを有する。更に、上部に
開口部を有するケース本体と、前記異径ボルトを挿通す
るボルト挿通孔が設けられ且つケース本体の開口部に連
結されるように構成された取り付け部を有している。そ
のケース本体内にはその上面に凹凸部を設けたナットが
回転不能に配置されていると共に、下面に設けた凹凸部
を前記ナットの凹凸部に咬合させた回り止めリングが回
転可能に配置されている。そしてこの回り止めリングに
は前記異径ボルトの断面形状に整合するボルト挿通孔が
設けられている。更にその回り止めリングを前記ナット
に押圧する圧縮スプリングを備えていることを特徴とし
ている。
【0005】
【作用】本発明のファスナーはケース本体内にナット、
回り止めリングおよび圧縮スプリングが順に収容され更
に、そのケース本体上部の開口部が取り付け部によって
覆われてナットユニットが構成されている。そして回り
止めリングは圧縮スプリングによりナットに押圧され、
両者の凹凸部同志が安定に咬合される。連結すべき各部
材をこのフアスナーによって連結するには、先ず、部材
の連結部分の一面にフアスナーのナットユニットをその
取り付け部により取り付け、次に各部材の連結部分に設
けられたボルト挿通孔に反対側から異径ボルトを押し込
み、更にそれをファスナーの取り付け部のボルト挿通孔
および回り止めリングのボルト挿通孔に順に挿通する。
その際回り止めリングのボルト挿通孔の形状が異径ボル
トの断面積に一致されているので異径ボルトと回り止め
リングは上下動自在で且つ相対回転不能に遊嵌される。
【0006】次いでボルトを締結方向に回転させると、
異径ボルトおよび回り止めリングはその上部にある圧縮
スプリングの押圧力に抗して一体的に回転する。すなわ
ち回り止めリングとナットの凹凸部による咬合がはず
れ、回り止めリングはその凹凸部がナットの凹凸部上を
滑りつつわずかに上下しつつ異径ボルトと一体的に回転
し、それによって異径ボルトはナットにネジ結合され
る。ネジ結合が完了した後は再び回り止めリングとナッ
トの凹凸部は完全な咬合状態に戻り、圧縮スプリングに
よる押圧力で得られる大きな静止摩擦力によって異径ボ
ルトに弛みを生じることはない。このように本発明のフ
ァスナーにおける弛み防止機構は、回り止めリングとナ
ット間の凹凸部による静止摩擦力に基づくものであるか
ら、従来のような平坦面相互の静止摩擦力より弛み防止
効果は著しく向上され、部材の結合状態を安定に維持す
ることができる。
【0007】
【実施例】次に、図面により本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明のファスナーの一例を示す分解斜視図
である。ファスナー1は基本的に異径ボルト2とナット
ユニット3から構成されている。異径ボルト2はドライ
バーの差し込み溝を持った頭部4とネジ部5が形成され
ている軸部6を有し、そのネジ部5の外周の一部に軸方
向全長に沿って平坦な欠切面7が設けられている。図1
に示す例ではこの平坦な欠切面7は軸部6の外周の対角
線上に一対設けられ、それによって軸部6の全体として
の断面形状は略楕円形状に構成されている。なお部材の
連結作業を迅速化するためにネジ部5を多条ネジとする
ことが好ましい。
【0008】ナットユニット3はケース本体8、ナット
9、回り止めリング10、コイル状の圧縮スプリング1
1、および取り付け部12から構成されている。ケース
本体8は上部に開口部13を有する有底の筒体であり、
該開口部13の周縁の対角線上に一対の突起14が設け
られている。この突起14は後述するように取り付け部
12を取り付ける際の係合部となるものである。ナット
9はその上面に多数の放射状の断面三角な凸条によって
形成された凹凸部15が設けられ、その内周面にネジ部
が形成されている。また、その外周はそれぞれの角部が
隅取りされた四角形状に構成されている。このナット9
はケース本体8の底部付近に配置された後、外部から適
宜の治具でケース本体8にカシメられ、それによってナ
ット9はケース本体8に回転不能に配置される。
【0009】回り止めリング10はその下面に前記ナッ
ト9の凹凸部15に整合する多数の放射状の凸条により
形成される凹凸部16が設けられ、その中央部に前記異
径ボルト2の端面形状に一致した略楕円形状のボルト挿
通孔17が設けられている。更にこの回り止めリング1
0の上部に圧縮スプリング11が配置されている。取り
付け部12は上板18とその両側から下方へ折り曲げら
れた一対の側板19から構成されている。上板18には
中央部にボルト挿通孔20、長手方向の端部付近に一対
の取り付け孔21が設けられ、各側板19には前記ケー
ス本体8の突起13が掛合するスリット22がそれぞれ
設けられている。
【0010】図1には連結すべき部材である固定部材3
0と取り付け部材31が図示されている。この例におい
ては固定部材30の連結部分に異径ボルト2の軸部6を
挿通するボルト挿通孔32、および取り付け部12の取
り付け孔21に適合する位置に設けた一対の取り付け用
のタップ孔33又はカシメ孔が設けられている。そして
このボルト挿通孔32の内径は異径ボルト2が自由に回
転できるように、異径ボルトの最大直径よりわずかに大
きく構成されている。一方、取り付け部材31にも前記
固定部材30のボルト挿通孔32と同様なボルト挿通孔
34が設けられている。なお35は抜け止め用のスプリ
ングワッシャーであり、異径ボルト2はこのスプリング
ワッシャー35に軸部6を挿通後、取り付け部材31の
ボルト挿通孔34に挿通する。
【0011】次に、図1に示すファスナーのナットユニ
ットの組み立ておよび組み立てられたナットユニットと
異径ボルトを用いて部材を連結する方法を説明する。先
ず、ナット9をその凹凸部15が上になるようにしてケ
ース本体8内にカシメ等により回転不能に配置する。更
に回り止めリング10をその凹凸部16が前記ナット9
の凹凸部15に歯合するようにして配置した後、圧縮ス
プリング11を回り止めリング10の上部に配置する。
次に取り付け部12の各スリット22にケース本体8の
各突起14をスプリングアクションによりそれぞれ挿入
して掛合させ、取り付け部12をケース本体8の開口部
13に連結する。
【0012】図2はこの状態を示すものであり、ケース
本体8内にナット9、回り止めリング10および圧縮ス
プリング11が順に収容されてその上部の開口部13が
取り付け部12により覆われてナットユニットとして組
み立てられている。次に、このようにして組み立てられ
たナットユニットをその取り付け部12によりボルト等
を用いて又はカシメにより固定部材30(図1)に取り
付け、次いで夫々のボルト挿通孔34,32を整合して
取り付け部材31を固定部材30に重ね合わせ、異径ボ
ルト2を取り付け部材31側から押し込んで挿通する。
【0013】この異径ボルト2は反対側にある取り付け
部12のボルト挿通孔20および回り止めリング10の
ボルト挿通孔17に順に挿通され、次いでドライバー等
により異径ボルト2を締結方向に回転させると、それに
相対回転不能に掛合されている回り止めリング10はそ
の上部にある圧縮スプリング11の押圧力に抗して一体
的に回転される。すなわち回り止めリング10とナット
9の凹凸部15、16による歯合がはずれ、回り止めリ
ング10はその凹凸部16がナット9の凹凸部15上を
上下動して滑りつつ異径ボルト2と一体的に回転する。
それによって異径ボルト2はナット9にネジ結合する。
ネジ結合が完了した後は再び回り止めリング10とナッ
ト9が安定な歯合状態に戻り、両者の凹凸部15、16
と圧縮スプリング11の作用による大きな摩擦力によっ
て異径ボルト2は弛むことなく安定に部材の結合状態を
維持する。
【0014】
【発明の効果】本発明のファスナーは以上のように、ケ
ース本体内に回転不能に配置したナットと回転可能に配
置した回り止めリングのそれぞれの凹凸部が咬合って掛
合され、且つ圧縮スプリングによってそれらは互いに押
圧されているので、回り止めリングに相対回転不能に挿
通された異径ボルトはドライバー等による強制的な回転
力を与えられたときのみ回転を許され、常時は大きな静
止摩擦力により回転が困難とされている。このように従
来と原理的に異なる弛み防止機構を有する本発明のファ
スナーは、高い信頼性で安定して対象とする部材の連結
を維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のファスナーの一例を示す分解斜視図。
【図2】図1のファスナーのナットユニット部分を組み
立てた状態を示す断面図。
【図3】図2のナットユニット部分の斜視図。
【符号の説明】
1 ファスナー 2 異径ボルト 3 ナットユニット 4 頭部 5 ネジ部 6 軸部 7 欠切部 8 ケース本体 9 ナット 10 回り止めリング 11 圧縮スプリング 12 取り付け部 13 開口部 14 突起 15 凹凸部 16 凹凸部 17 ボルト挿通孔 18 上板 19 側板 20 ボルト挿通孔 21 取り付け孔 22 スリット 30 固定部材 31 取り付け部材 32 ボルト挿通孔 33 タップ孔 34 ボルト挿通孔 35 スプリングワッシャー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭部(4)およびネジ部(5)を形成し
    た軸部(6)を有し、その軸部(6)の外周の一部に軸
    方向に沿って平坦な欠切面(7)を設けた異径ボルト
    (2)と、上部に開口部(13)を有するケース本体
    (8)と、前記異径ボルト(2)を挿通するボルト挿通
    孔(20)が設けられ且つ前記ケース本体の開口部(1
    3)に連結される取り付け部(12)と、前記ケース本
    体(8)内に回転不能に配置されその上面に咬合用の凹
    凸部(15)を設けたナット(9)と、その下面に設け
    た凹凸部(16)を前記ナット(9)の凹凸部(15)
    に咬合させて前記ケース本体(8)内に回転可能に配置
    され且つ前記異径ボルト(2)の断面形状に整合するボ
    ルト挿通孔(17)を設けた回り止めリング(10)
    と、前記回り止めリング(10)を前記ナット(9)に
    押圧する圧縮スプリング(11)とを備えてなる弛み防
    止機構付ファスナー。
JP4023266A 1992-01-13 1992-01-13 弛み防止機構付ファスナー Expired - Lifetime JP3054666B2 (ja)

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JPH05187427A JPH05187427A (ja) 1993-07-27
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JP4522446B2 (ja) * 2007-12-28 2010-08-11 星和電機株式会社 ボルト
JP5832883B2 (ja) * 2011-12-16 2015-12-16 Udトラックス株式会社 ナット緩み止め構造

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JPH05187427A (ja) 1993-07-27

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