JP3053505U - 椅 子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は頭あて及び背もたれクッションを有
する椅子に関し、快適な座りごこちが得られるようにす
ることを課題とする。 【解決手段】 頭あては、その下半分が背もたれ１２頂
縁の予め設けられた凹陥縁１４内に収容して設けてあ
る。頭あては、弾性揺旋装置２０を弾性綿クッションと
革材によって覆った構造である。弾性揺旋装置２０は、
水平に支持されている軸管２１と、この軸管の両端に固
定してあり上方に延びている左右のばね板２５と、左右
のばね板の先端の間を連結してある連結桿２８と、左右
のばね板間に掛けてある複数本の曲折型ばね３０とより
なる構成である。頭あては少し前方に傾斜している。椅
子に座った人が頭を頭あてに当て付けると、その力の大
きさに伴って上記左右のばね板２５が弾性的に撓んで頭
あてが後側へ傾斜し、揺動する頭部の揺動に合して前後
に揺動する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は椅子に係り、特に、頭あて及び背もたれクッションを有する椅子に関 する。 本考案は、椅子の頭あて、背もたれの構造改善を提供するもので、それは主と して頭あての内部及び凹陥縁の連接個所に弾性揺旋装置を設置と、それによって 頭あては着席者の頭部の揺動に合して前後揺動に呈されることができる椅子を提 供するものである。

【０００２】 本考案の主な目的は、頭あてが椅子に座った人が頭を頭あてに当て付けると、 その力の大きさに伴って頭あてが後側へ必要な仰角まで揺動するようにした頭あ てを備えた椅子を提供するにある。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、椅子の腰掛けの後縁から背中がもたれる背もたれが連結固 定され、かつ背もたれの頂縁中央個所には頭あてが組付けられてあり、その頭あ ての下半分は背もたれ頂縁の予め設けられた凹陥縁内に収容してあり、 該頭あては、内部の弾性揺旋装置を弾性綿クッションと革材によって覆った構 造であり、 該弾性揺旋装置は、軸管と、左右のばね板と、連結桿と、複数本の曲折型ばね とよりなり、 上記軸管は、溶接してある支え板を上記背もたれの内部の固定板にねじ止めさ れて、上記背もたれの凹陥縁内に横向きに支持されており、両端に固定溝が形成 してあり、 上記ばね板は、その中心の端部板が上記軸管の上記固定溝内に挟まれて上記軸 管に取り付けてあり、外端は、頭あての湾曲形に合して上向きの湾曲板を有し、 上記連結桿は、上記２本のばね板の上記湾曲板の端縁に固定されて、この間を 連結してあり、 上記複数本の曲折型ばねは、両端のフックを上記ばね板の湾曲板の孔に掛止さ れてばね板の湾曲板の間に横方向に延在している構成であり、 上記頭あては、少し前方に傾斜しており、椅子に座った人が頭を該頭あてに当 て付けると、その力の大きさに伴って該頭あてが後側へ傾斜し、揺動する頭部の 揺動に合して前後に揺動する構成としたものである。

【０００４】 請求項２の考案は、請求項１の椅子において、上記背もたれは、中央に溝枠を 有し、この溝枠の内側に背もたれクッションが該背もたれと分離されて設けてあ る構成としたものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１は本考案の一実施例になる椅子を示す。椅子は、腰掛け１１の後縁から背 中がもたれる背もたれ１２が連結固定され、かつ背もたれ１２の頂縁中央個所に 頭あて１３が組付けられた構成である。頭あて１３の下半分は背もたれ１２の頂 縁に予め設けられた凹陥縁１４内に収まっている。

【０００６】 頭あて１３の内部及び凹陥縁１４の連結個所に、弾性揺旋装置２０が設けてあ る。この弾性揺旋装置２０によって、頭あて１３は椅子に着席した人の頭の揺動 に合して前後に揺動する。 図２及び図３に示すように、この弾性揺旋装置２０は、軸管２１と、左右のば ね板２５と、連結桿２８と、複数本の曲折型ばね３０とよりなる構成である。

【０００７】 軸管２１には、後下側へ向いた支え板２２が溶接してある。図４に併せて示す ように、支え板２２が凹陥縁１４を経て背もたれ１４内の固定板１５の前縁に挿 入され、且つ、固定板１５を貫通して支え板２２のねじ孔２３に締め付けられた ねじ１６によって固定板１５にねじ止めされている。軸管２１は、支え板２２を 固定板１５にねじ止めされて固定してあり、凹陥縁１４の間に横方向に支えられ ている。軸管２１の両端には、対応する固定溝２４が形成してある。

【０００８】 ばね板２５は、下端側が巻いてあり、この巻いた部分の中心の端部板２６が軸 管２１の固定溝２４内に差し込まれた状態で軸管２１の両端側に固定してある。 ばね板２５の外端は、頭あて１３の湾曲形に合して上向きの湾曲板２７となって いる。２つのばね板２５は同じ方向を向くように配置されている。軸管２１に端 部板２６が挟み固定された状態で、固定溝２４の外縁部は溶接または圧力を加え ることによって閉塞されている。

【０００９】 連結桿２８は、２本のばね板２５の湾曲板２７の端縁にリベット２９によって 固定してあり、２本のばね板２５の湾曲板２７の端縁間にまたがっている。 複数本の曲折型ばね３０は、両端にフック３１を有し、このフック３１をばね 板２５の湾曲板２７に設けられた孔３２に掛止されてばね板２５の湾曲板２７の 間に横方向に延在してある。

【００１０】 上記構成の弾性揺旋装置２０の外側が弾性締めクッションと革材にて覆ってあ り、頭あて１３が構成されている。 この頭あて１３は背もたれ１２の凹陥縁１４内に組み付けられており、通常は 少し前方へ傾斜している。椅子に着席した人が頭を頭あて１３に当て付けると、 図４及び図７に示すように、頭あて１３が当て付ける力に応じて揺動して、頭の 仰ぎ角度に対応して必要な角度に仰ぐ。よって、実用的目的が完全に達成できる 。

【００１１】 また、図１及び図６に示す如く、背もたれ１２の中央個所には溝枠１７が形成 してあり、この溝枠１７の内側に背もたれクッション１８が収容されている。背 もたれクッション１８の内部及び溝枠１７の頂縁の固定部分には、図５に示す弾 性揺旋装置２０が使用してある。弾性揺旋装置２０は、ばね板２５の外端には背 もたれクッション１８面縁の曲面に合わせた下向きの腰曲板２７１が形成され、 かつ軸管２１の支え板２２は後上側へ向かって設置されて背もたれ１２内の固定 板１５の前縁に差し込まれ、更に、図６に示すように、ねじ１６を固定板１５を 通して支え板２２のねじ孔２３に締め付け支え板２２が固定板１５にねじ止めさ れ、軸管２１が溝枠１７内の頂縁下側に横方向に懸架してある。この弾性揺旋装 置２０は、弾性綿クッションと革材とによって包覆してあり、完全な背もたれ１ ８が構成してある。通常は、背もたれ１８は、溝枠１７から少し前へ傾斜してい るが、坐る人の姿勢に従って揺旋して座り心地のいい状態となり、背中と腰のも たれの効果と快適さが大幅に高まり、実用的目的が達成される。

【００１２】 なお、頭あて１３の内部の弾性揺旋装置２０及び背もたれ１８の内部の弾性揺 旋装置２０に代えて、図８及び図９に示す弾性揺旋装置４０を設けてもよい。 弾性揺旋装置４０は、軸管４１と、左右の螺旋ばね４７と、左右の弾性板５０ と、連結桿５３と、数本の曲折型ばね５５とよりなる構成である。 軸管４１には、その中央に、ねじ孔４２が形成してある支え板４３が溶接して あり、且つ、軸管４１の両端部軸４４の適当な個所に、当て環４５が設けられて あり、当て環４５には嵌入孔４６が形成してある。

【００１３】 螺旋ばね４７は、軸管４１の両端部軸４４に組付けられ、且つ、当て環４５の 内面端に対して軸方向に嵌入端４８が延びており、この嵌入端４８が当て環４５ の固定孔４６に入って取付けてある。螺旋ばね４７の相対する外端には、経方向 に向かって回旋端４９が延びている。 弾性板５０は、頭あて１３または背もたれ１８の面縁曲線に合して成型され、 かつ末端は各々横方向に回旋孔５１が溶接してある。回旋孔５１には、回旋端４ ９の固定に供される固定溝５２が形成してある。回旋孔５１は、螺旋ばね４７を 囲んで軸管４１の両端部軸４４上に嵌合してあり、固定溝５２内に回旋端４９が 嵌合している。

【００１４】 連結桿５３は２本の弾性板５０の頂端間にまたがり、かつリベット５４によっ て弾性板５０に固定してある。 数本の曲折型ばね５５は、それの両端には各々フック５６があり、フック５６ を弾性板５０の相対する孔５７に掛止されて、２枚の弾性板５０の間に掛け渡し てある。。

【００１５】 上記構成になる弾性揺旋装置４０は、頭あて１３または背もたれ１８の弾性揺 旋の効果を得ることが可能である。

【００１６】

【考案の効果】

上述の如く、請求項１の考案によれば、頭あてがその下半分が背もたれ頂縁の 予め設けられた凹陥縁内に収容して設けてあり、頭あては、弾性揺旋装置を弾性 綿クッションと革材によって覆った構造であり、弾性揺旋装置は、水平に支持さ れている軸管と、この軸管の両端に固定してあり上方に延びている左右のばね板 と、左右のばね板の先端の間を連結してある連結桿と、左右のばね板間に掛けて ある複数本の曲折型ばねとよりなる構成であり、頭あてが少し前方に傾斜してい る構成であるため、椅子に座った人が頭を頭あてに当て付けると、その力の大き さに伴って頭あてが後側へ傾斜し、揺動する頭部の揺動に合して前後に揺動する ことが出来、よって、快適な座りごこちを得ることが出来る。

【００１７】 請求項２の考案によれば、頭あてに加えて、背もたれの中央に溝枠を有し、こ の溝枠の内側に背もたれクッションを背もたれと分離して設けた構成であるため 、更に快適な座りごこちを得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の椅子の斜視図である。

【図２】図１中、頭あての揺旋装置の分解斜視図であ
る。

【図３】図１中、頭あての揺旋装置の斜視図である。

【図４】図１中、頭あて及び揺旋装置の側面図である。

【図５】図１中、背もたれクッションの揺旋装置の斜視
図である。

【図６】図１中、背もたれクッション及び揺旋装置の側
面図である。

【図７】図１の椅子の頭あて及び背もたれクッションの
動きを示す図である。

【図８】本考案の別の応用の弾性揺旋装置の立体分解図
である。

【図９】本考案の別の応用の弾性揺旋装置の立体組立図
である。

【符号の説明】

１１ 腰掛け １２ 背もたれ １３ 頭あて １４ 凹陥縁 １５ 固定板 １６ ねじ １７ 溝枠 １８ 背もたれクッション ２０ 弾性揺旋装置 ２１ 軸管 ２２ 支え板 ２３ ねじ孔 ２４ 固定溝 ２５ ばね板 ２６ 端部板 ２７ 湾曲板 ２７１ 腰曲板 ２８ 連結桿 ２９ リベット ３０ 曲折型ばね ３１ フック ３２ 孔 ４０ 弾性揺旋装置 ４１ 軸管 ４２ ねじ孔 ４３ 支え板 ４４ 端部軸 ４５ 当て環 ４６ 固定孔 ４７ 螺旋ばね ４８ 嵌入端 ４９ 回旋端 ５０ 弾性板 ５１ 回旋孔 ５２ 固定溝 ５３ 連結桿 ５４ リベット ５５ 曲折型ばね ５６ フック ５７ 孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 椅子の腰掛けの後縁から背中がもたれる
   背もたれが連結固定され、かつ背もたれの頂縁中央個所
   には頭あてが組付けられてあり、その頭あての下半分は
   背もたれ頂縁の予め設けられた凹陥縁内に収容してあ
   り、 該頭あては、弾性揺旋装置を弾性綿クッションと革材に
   よって覆った構造であり、 該弾性揺旋装置は、軸管と、左右のばね板と、連結桿
   と、複数本の曲折型ばねとよりなり、 上記軸管は、溶接してある支え板を上記背もたれの内部
   の固定板にねじ止めされて、上記背もたれの凹陥縁内に
   横向きに支持されており、両端に固定溝が形成してあ
   り、 上記ばね板は、その中心の端部板が上記軸管の上記固定
   溝内に挟まれて上記軸管に取り付けてあり、外端は、頭
   あての湾曲形に合して上向きの湾曲板を有し、 上記連結桿は、上記２本のばね板の上記湾曲板の端縁に
   固定されて、この間を連結してあり、 上記複数本の曲折型ばねは、両端のフックを上記ばね板
   の湾曲板の孔に掛止されてばね板の湾曲板の間に横方向
   に延在している構成であり、 上記頭あては、少し前方に傾斜しており、椅子に座った
   人が頭を該頭あてに当て付けると、その力の大きさに伴
   って該頭あてが後側へ傾斜し、揺動する頭部の揺動に合
   して前後に揺動する構成とした椅子。
2. 【請求項２】 上記背もたれは、中央に溝枠を有し、こ
   の溝枠の内側に背もたれクッションが該背もたれと分離
   されて設けてある構成とした請求項１記載の椅子。