JP3049946B2 - 負荷イナーシャ測定装置 - Google Patents

負荷イナーシャ測定装置

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JP3049946B2
JP3049946B2 JP4156393A JP15639392A JP3049946B2 JP 3049946 B2 JP3049946 B2 JP 3049946B2 JP 4156393 A JP4156393 A JP 4156393A JP 15639392 A JP15639392 A JP 15639392A JP 3049946 B2 JP3049946 B2 JP 3049946B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械や産業用ロボ
ット等のサーボ電動機を駆動源とした機械システムにお
いて、サーボ電動機の軸に接続された負荷イナーシャを
測定する負荷イナーシャ測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複雑な機械システムを駆動するサーボ電
動機を精密にかつ高速に制御するためにはサーボ電動機
の軸に接続された負荷イナーシャを正確に把握する必要
がある。この負荷イナーシャには、サーボ電動機の回転
子のイナーシャも含む。
【0003】一般的にサーボ電動機に接続された負荷を
分析した結果を図5に示す。図5(a)はサーボ電動機
の軸に接続された負荷をサーボ電動機の発生トルクに対
する回転速度の変化に着目しブロック線図に示したもの
で、Jが負荷イナーシャである。
【0004】図5(a)において損失トルク45が0の
負荷を完全慣性負荷と呼ぶ。この場合における負荷イナ
ーシャ測定装置は極めて簡単に構成でき、サーボ電動機
の発生トルクと回転加速度とを測定することにより計算
で求まる。損失トルク45が0でない場合には、損失ト
ルク45の分離が困難で、これが測定誤差の主原因とな
っている。
【0005】図5(b)は損失トルク45を分析したも
ので、回転速度に無関係に一定な成分であるオフセット
トルク46と、回転速度に比例する粘性負荷トルク47
と、その他空気抵抗損失等の非線形負荷トルク48に分
離できる。
【0006】以下に従来の負荷イナーシャ測定装置につ
いて説明する。図6は従来の負荷イナーシャ測定装置の
構成を示すものである。図6において1はサーボ電動
機、2はサーボ電動機1の軸の回転速度を検出し、速度
フィードバック信号18を出力する電動機速度検出手段
である。35はサーボ電動機1の電流指令信号32を出
力する電流指令発生手段、16は電流指令信号32の通
りに電動機電流33を制御する電流制御アンプである。
36は速度フィードバック信号18と、予め設定された
第一の回転速度40との一致を検出し、第一の速度一致
信号41を出力する第一の速度比較器である。37は速
度フィードバック信号18と、予め設定された第二の回
転速度42との一致を検出し、第二の速度一致信号43
を出力する第二の速度比較器である。38は第一の速度
一致信号41と第二の速度一致信号43の出力タイミン
グ時間差を測定し時間差データ44を出力する時間測定
手段である。39は時間差データ44と、第一の回転速
度40と第二の回転速度42と電流指令信号32より負
荷イナーシャを計算するイナーシャ計算手段である。
【0007】以上のように構成された負荷イナーシャ測
定装置について、以下その動作について説明する。
【0008】一般的にサーボ電動機には、電動機電流に
比例したトルクを発生させる性質があり、電動機電流と
その電流により発生するトルクの比率はトルク定数KT
と呼ばれ、既知の値である。従って電動機電流を操作す
ることは、サーボ電動機の発生トルクを操作することと
なる。
【0009】図6において、まず電流指令信号32が0
で、かつ速度フィードバック信号18が0の初期状態よ
りスタートし、電流指令信号32を予め定められた値に
変化させ、その値を保持させる操作を行う。これにより
サーボ電動機1に電流指令信号32と一致した電流が流
れて一定トルクを発生し、サーボ電動機1の軸の回転速
度は加速されて速度フィードバック信号18は増加して
いく。
【0010】この速度フィードバック信号18に対し、
第一の速度比較器36及び第二の速度比較器37は、各
々第一の回転速度40及び第二の回転速度42と一致し
たか否かの判断を行い、一致した時点で第一の速度一致
信号41及び第二の速度一致信号43を出力する。時間
測定手段38は、第一の速度一致信号41が出力されて
から第二の速度一致信号43が出力されるまでの時間差
を測定し、結果を時間差データ44として出力する。
【0011】次に、イナーシャ計算手段39は時間差デ
ータ44をもとに負荷イナーシャの計算を行なう。この
際、サーボ電動機1の負荷が完全慣性負荷の場合におい
ては、一回の測定データより負荷イナーシャを完全に算
出することが可能である。しかし、実際には損失トルク
45が存在し、この影響を分離するために電流指令信号
32の値や、第一の回転速度40及び第二の回転速度4
2の設定値を変更し、数回測定を繰り返してその結果を
複雑な連立方程式を解く形で計算し、負荷イナーシャの
算出を行っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、測定精度向上のために測定動作を繰り返し
行う必要があり、測定時間が長くかかるという欠点があ
る。 しかも、損失トルク45を完全に把握することが
困難で、従って負荷イナーシャの測定精度が低い。
【0013】また、負荷イナーシャ測定のためにサーボ
電動機1の軸がどれだけの量回転するかが予め把握でき
ず、負荷の大きさに左右される。すなわち、負荷イナー
シャや損失トルクが大きいと、より多くサーボ電動機1
の軸が回転することになる。機械システムによっては、
サーボ電動機1の軸がある範囲内の回転しか許容しない
ものも多く、応用範囲が限定されるという問題点を有し
ていた。
【0014】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、測定精度が非常に高く、測定時間が短く、しかも測
定のためのサーボ電動機の軸の回転動作が予め定められ
た範囲内で行うことができる負荷イナーシャ測定装置を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の負荷イナーシャ測定装置は、サーボ電動機
と、このサーボ電動機の軸の回転位置及び回転速度を時
々刻々測定するセンサと、前記センサの信号を使用して
前記サーボ電動機の電流を制御する制御手段とを備え、
まず、測定開始時点において予め定められた第一の回転
位置で停止状態とし、次に正回転方向にサーボ電動機の
軸の回転加速度が予め定められた第一の加速度となる
ようにサーボ電動機の電流を制御し、次に予め定められ
た第二の回転位置を通過した第一の時点で回転加速度
が予め定められた前記第一の加速度とは符号が反転し絶
対値(指定加速度)の等しい第二の加速度となるように
サーボ電動機の電流の制御を変更し、やがてサーボ電
動機の回転速度が減速し第二の時点で回転方向が方向
反転し、そして再び前記第二の回転位置を通過した
三の時点で回転加速度が前記第一の加速度となるよう
サーボ電動機の電流の制御を変更し、回転速度が0に
到達した第四の時点で停止する動作をさせ、前記動作中
のサーボ電動機の電流を測定して電動機出力トルクを刻
々計算し、前記測定開始時点から前記第四の時点までの
電動機出力トルクの積分値に、前記測定開始時点から前
記第四の時点までの積分時間と前記絶対値(指定加速
度)との乗算結果の逆数で求まる予め定められた定数を
乗算して負荷イナーシャを算出する構成を有している。
【0016】
【作用】この構成によって、測定開始時点から第一の時
点までの時間及び、第三の時点から第四の時点までの時
間においては、サーボ電動機が第一の加速度をもって回
転するようにサーボ電動機の電流を制御している。一
方、第一の時点から第三の時点までの時間においては、
サーボ電動機が第二の加速度をもって回転するようにサ
ーボ電動機の電流を制御している。前記第一の加速度と
前記第二の加速度とは符号が逆で絶対値(指定加速度)
が等しので、測定開始時点から第四の時点までの時間で
見ると、損失トルク45の影響を完全に相殺、負荷イ
ナーシャとして加減速するに要した電動機出力トルクの
積分値を求めることができ、これより極めて正確に負荷
イナーシャの計算ができる。
【0017】すなわち、電動機出力トルクの積分値を
定開始時点から第四の時点までの積分時間で除算するこ
とにより、サーボ電動機が回転中の電動機出力トルクの
平均値を求め、これを指定加速度で除算すれば負荷イナ
ーシャが算出できる。
【0018】この計算は、前記積分時間と前記指定加速
は既知の定数であるため予めそれらを乗算しその
逆数を定数としてまとめておくことにより、電動機出力
トルクの積分値に、その定数を一回の乗算を行うことに
より負荷イナーシャを算出できる。
【0019】また、負荷イナーシャ測定のためにサーボ
電動機の軸がどれだけの量回転するかが予め把握でき
る。すなわち、第一の回転位置と第二の回転位置
度間隔の二倍の量だけ負荷イナーシャ測定のために回
転する。従って、第一の回転位置と第二の回転位置を適
切に設定すればあらゆる用途に使用できる。
【0020】また、第一の回転位置と第二の回転位置
角度間隔をサーボ電動機の軸の回転角度で360度の
倍数に設定するとサーボ電動機のトルクむらの影響を相
殺できるため、より正確に負荷イナーシャの測定ができ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0022】図1において1はサーボ電動機、2はサー
ボ電動機1の軸の回転速度を検出し速度フィードバック
信号18を出力する電動機速度検出手段である。3は電
動機電流33を検出し、電流フィードバック信号19を
出力する電動機電流検出手段である。12は電流フィー
ドバック信号19に予め定められた定数を乗算し、出力
トルクフィードバック信号25を出力するアンプであ
る。4はサーボ電動機1の軸の回転位置を検出し、位置
フィードバック信号20を出力する電動機位置検出手段
である。5は第二の回転位置21と位置フィードバック
信号20を比較し、符号反転指令信号22を出力する位
置比較器である。6は加速度定数23と「0」のいずれ
か一方を選択し、その結果を加速度データ24として出
力する加速度データ選択手段である。7は出力トルクフ
ィードバック信号25と「0」のいずれか一方を選択
し、その結果をトルクデータ26として出力するトルク
データ選択手段である。8は加速度データ24を符号反
転指令信号22に従って符号反転し、加速度データ27
を出力する加速度符号反転手段である。10は加速度デ
ータ27を積分し、速度指令信号28を出力する加速度
積分器である。9はトルクデータ26を符号反転指令信
号22に従って符号反転し、トルクデータ29を出力す
るトルク符号反転手段である。11はトルクデータ29
を積分し、トルク積分データ30を出力するトルク積分
器である。39はトルク積分データ30を入力し、負荷
イナーシャを計算するイナーシャ計算手段である。13
は速度指令信号28が0であることを検出し、ゼロ速度
検出信号34を出力するゼロ速度検出手段である。14
は速度指令信号28より速度フィードバック信号18を
減算し、速度偏差信号31を出力する速度差演算器であ
る。15は速度偏差信号31を入力し、電流指令信号3
2を出力する速度アンプである。16は電流指令信号3
2の通りに電動機電流33を制御する電流制御アンプで
ある。17は一般的に速度マイナループと呼ばれ、速度
アンプ15を比例積分アンプとすることにより速度偏差
をほぼ0に保つことが可能である。
【0023】以上のように構成された負荷イナーシャ測
定装置について、以下その動作について説明する。
【0024】まず、図1においてサーボ電動機1の軸の
速度が0で、かつ速度指令信号28も0で、かつトルク
積分データ30も0の初期状態、すなわち、測定開始時
とする。
【0025】この測定開始時点において、加速度データ
選択手段6及びトルクデータ選択手段7はいずれも
「0」を選択し、符号反転指令信号22は非反転を指令
している。この測定開始時点におけるサーボ電動機1の
軸の回転位置を、第一の回転位置と呼ぶことにする。こ
時点において、まず加速度データ選択手段6が加速度
定数23を選択し、トルクデータ選択手段7が出力トル
クフィードバック信号25を選択するようにそれぞれ切
換え、測定をスタートさせる。サーボ電動機は正回 転方
向に回転を開始し、そのサーボ電動機の電流は、その回
転加速度が上記加速度定数23に対応する第一の加速度
となるように制御される。
【0026】図2は図1における負荷イナーシャ測定装
置の動作を示す図で、横軸は時間を示し、t0の時点が
測定スタートのタイミングである。また負荷は説明を簡
単にするため、完全慣性負荷としている。
【0027】図1及び図2において、測定をスタートさ
せた直後より第一の加速度で加速されるのに伴ない、
速度積分器10は加速度データ27を積分していき、速
度指令信号28は直線的に増大していく。サーボ電動機
1の軸は、速度マイナループ17の動きによりほぼ速度
指令信号28通りに回転し、位置フィードバック信号2
0は増加していく。やがて、位置フィードバック信号2
0が予め定められた第二の回転位置21を通過した第一
時点で符号反転信号22が反転を指令し、加速度符号
反転手段8が加速度データ24を符号反転して加速度デ
ータ27として出力する。この第一の時点が図2におけ
るt1のタイミングである。すなわち、この第一の時点
t1において、前記第一の加速度とは符号が反転し絶対
値の等しい第二の加速度となるように、サーボ電動機の
電流が制御される。
【0028】これにより、速度指令信号28は直線的に
減少していき、やがて速度指令信号28が第二の時点で
0を通過し、その後、負の値となる。この第二の時点が
図2におけるt2のタイミングである。
【0029】これまでのt0〜t2におけるサーボ電動
機1の軸の回転方向は、第一の回転位置より遠ざかって
いく方向であったが、t2〜t4においては、回転方向
が逆転し、第一の回転位置に近づいていく方向となる。
【0030】やがて、位置フィードバック信号20が再
び第二の回転位置21を通過した第三の時点で符号反転
指令信号22が非反転を指令し、加速度符号反転手段8
が加速度定数23をそのまま加速度データ24として出
力する。この第三の時点が図2におけるt3のタイミン
グである。この第三の時点t3において、再び前記第一
の加速度となるように、サーボ電動機の電流が制御され
る。
【0031】次に、速度指令信号28が0となった第四
時点で、加速度データ選択手段6とトルクデータ選択
手段7はそれぞれ「0」を選択するように切り換えられ
る。これにより速度指令信号28は0を、トルク積分デ
ータ30は切り換えられる寸前のデータを保持し続ける
結果となる。
【0032】さて、ここで以上の動作中のトルク積分デ
ータ30の動きに着目して考察する。
【0033】まず、速度指令信号28の通りにサーボ電
動機1の軸を回転させるために必要としたトルクが出力
トルクフィードバック信号25として検出される。トル
クデータ選択手段7は、測定開始後、第四の時点に至る
までの間は、前記「出力トルクフィードバック信号2
5」を選択するようになっているので、その間、すなわ
ち測定動作中、トルクデータ26は出力トルクフィード
バック信号25に等しい。
【0034】図2は負荷が完全慣性負荷の場合を想定し
て書いたものであるため、加速度データ27と、出力ト
ルクフィードバック信号25、すなわち、トルクデータ
26の波形は相似形となる。この出力トルクフィード
バック信号25(トルクデータ26は、トルク符号反
転手段9により符号反転指令信号22に従って符号反転
される。すなわち、図2において、トルクデータ29
は、出力トルクフィードバック信号25(トルクデータ
26)におけるt1からt3の間の値が反転され、その
結果、t0からt4にわたって一定値となる。それに伴
ない、トルク積分データ30は直線的に増加しt4のタ
イミングでホールドされる。ここで、t0からt4まで
の時間を積分時間と呼ぶことにする。またt0からt4
までの間における、第一の加速度と第二の加速度の絶対
値は一定値で、この絶対値指定加速度と呼ぶことにす
る。
【0035】t4のタイミングにおけるトルク積分デー
タ30を積分時間で除算することにより、負荷イナーシ
ャを加減速するために要した電動機出力トルクの絶対値
の平均値を求めることができ、これを指定加速度で除算
することにより負荷イナーシャを求めることができるわ
けである。しかし、積分時間及び指定加速度はそれぞれ
予め定められた既知の値であるため、予めそれらを乗算
し、その逆数を定数としてまとめておけばトルク積分デ
ータ30にその定数を乗算することで簡単に負荷イナー
シャを求めることができる。
【0036】以上が図1の負荷イナーシャ測定装置を完
全慣性負荷に適用した場合における説明である。
【0037】次に図1の負荷イナーシャ測定装置を完全
慣性負荷以外に適用した場合の動作説明を行う。
【0038】図3は図1の負荷イナーシャ測定装置の動
作において、粘性負荷トルク47の影響を相殺する様子
を示す図である。
【0039】図5(a)及び図5(b)に示すように粘
性負荷トルク47は回転速度に依存して変化する。従っ
て図3に示すように出力トルクフィードバック信号25
には、回転速度の影響を受けて変化する粘性負荷トルク
47が加算される。斜線で示す部分が粘性負荷トルク4
7に相当する。
【0040】この粘性負荷トルク47の影響はトルク積
分データ30にもあらわれ、斜線の部分がそれに相当す
る。しかし、t4のタイミングにおいて、この粘性負荷
トルク47のトルク積分データ30への影響は、完全に
0となっていることがわかる。
【0041】図4は図1の負荷イナーシャ測定装置の動
作において、オフセットトルク46の影響を相殺する様
子を示す図である。
【0042】図4において、出力トルクフィードバック
信号25及びトルク積分データ30の斜線の部分が、オ
フセットトルク46の影響である。図3と同様の考察を
行うことにより、t4のタイミングにおいてオフセット
トルクの影響が0となっていることがわかる。
【0043】同様のことが非線形負荷についても言うこ
とができ、結果的に図1の負荷イナーシャ測定装置は損
失トルクの影響を受けないことがわかる。
【0044】以上が損失トルクの影響に対する考察であ
るが、その他の負荷イナーシャ測定の誤差の原因として
サーボ電動機のトルクむらの影響がある。実際のサーボ
電動機には軸の回転角度に依存して360度ごとに周期
的なトルク定数KTの変動がある。このトルクむらの影
響は、図1の負荷イナーシャ測定装置において、第一の
回転位置と第二の回転位置角度間隔サーボ電動
機1の軸の回転角度で360度の倍数にすることにより
排除できる。これは、図3及び図4と同様の考察を行う
ことにより明確である。
【0045】以上のように図1の負荷イナーシャ測定装
置は、極めて正確に負荷イナーシャの測定が可能であ
る。
【0046】なお、図1の負荷イナーシャ測定装置にお
いて、アンプ12の入力信号を電流フィードバック信号
19としていたが、電流指令信号32としてもよい。こ
れは、電流制御アンプ16の働きにより、常に電流指令
信号32の通りの電流がサーボ電動機1に流れ、電流フ
ィードバック信号19と電流指令信号32は常に一致し
ていることによる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明の負荷イナーシャ測
定装置は、サーボ電動機と前記サーボ電動機の軸の回
転位置及び回転速度を時々刻々測定するセンサと、前記
センサの信号を使用して前記サーボ電動機の電流を制御
する制御手段を備え、まず、測定開始時点において
め定められた第一の回転位置で停止状態とし、次に正回
転方向に前記サーボ電動機の軸の回転加速度が予め定
められた第一の加速度となるように前記サーボ電動機の
電流を制御し、次に予め定められた第二の回転位置を通
過した第一の時点で回転加速度が予め定められた前
第一の加速度とは符号が反転し絶対値(指定加速度)の
等しい第二の速度となるように前記サーボ電動機の電流
制御を変更し、やがて、前記サーボ電動機の回転速度
減速し第二の時点で回転方向が方向反転し、そし
再び前記第二の回転位置を通過した第三の時点で
転加速度が前記第一の加速度となるように前記サーボ電
動機の電流の制御を変更し、前記回転速度が0に到達し
第四の時点で停止する動作をさせ、前記動作中のサー
ボ電動機の電流を測定して電動機出力トルクを刻々計算
し、前記測定開始時点から第四の時点までの電動機出力
トルクの積分値に、前記測定開始時点から第四の時点ま
での積分時間と前記絶対値(指定加速度)との乗算結果
の逆数で求まる予め定められた定数を乗算して負荷イナ
ーシャを算出する構成からなる。この構成において、測
定開始時点から第一の時点までの時間及び、第三の時点
から第四の時点までの時間においては、サーボ電動機が
第一の加速度をもって回転するようにサーボ電動機の電
流を制御している。一方、第一の時点から第三の時点ま
での時間においては、サーボ電動機が第二の加速度をも
って回転するようにサーボ電動機の電流を制御してい
る。前記第一の加速度と前記第二の加速度とは符号が逆
で絶対値(指定加速度)が等しので、測定開始時点から
第四の時点までの時間で見ると、損失トルクの影響が完
全に相殺され、負荷イナーシャとして加減速するに要し
た電動機出力トルクの積分値を求めることができ、これ
より極めて正確に負荷イナーシャの計算ができる効果が
ある。
【0048】また、負荷イナーシャ測定のためにサーボ
電動機軸がどれだけの量回転するかが予め把握でき、第
一の回転位置と第二の回転位置を適切に設定すればあら
ゆる用途に広く使用できる。
【0049】また、第一の回転位置と第二の回転位置
角度間隔をサーボ電動機の軸の回転角度で360度の
倍数に設定することによりサーボ電動機のトルクむらの
影響を相殺できるためより正確に負荷イナーシャの測定
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における負荷イナーシャ測定
装置の構成を示す図
【図2】本発明の一実施例における負荷イナーシャ測定
装置の動作を示す図
【図3】本発明の一実施例における負荷イナーシャ測定
装置の動作で、粘性負荷トルクの影響を相殺する様子を
示す図
【図4】本発明の一実施例における負荷イナーシャ測定
装置の動作で、オフセットトルクの影響を相殺する様子
を示す図
【図5】(a)はサーボ電動機に接続された負荷を分析
したブロック線図(b)は損出トルクを分析した図
【図6】従来の負荷イナーシャ測定装置の構成を示す図
【符号の説明】
1 サーボ電動機 2 電動機速度検出手段 3 電動機電流検出手段 4 電動機位置検出手段 5 位置比較器 6 加速度データ選択手段 7 トルクデータ選択手段 8 加速度符号反転手段 9 トルク符号反転手段 10 加速度積分器 11 トルク積分器 12 アンプ 13 ゼロ速度検出手段 14 速度差演算器 15 速度アンプ 16 電流制御アンプ 17 速度マイナーループ 18 速度フィードバック信号 19 電流フィードバック信号 20 位置フィードバック信号 21 第二の回転位置 22 符号反転指令信号 23 加速度定数 24,27 加速度データ 25 出力トルクフィードバック信号 26,29 トルクデータ 28 速度指令信号 30 トルク積分データ 31 速度偏差信号 32 電流指令信号 33 電動機電流 34 ゼロ速度検出信号 35 電流指令発生手段 36 第一の速度比較器 37 第二の速度比較器 38 時間測定手段 39 イナーシャ計算手段 40 第一の回転速度 41 第一の速度一致信号 42 第二の回転速度 43 第二の速度一致信号 44 時間差データ 45 損失トルク 46 オフセットトルク 47 粘性負荷トルク 48 非線形負荷トルク 49 サーボ電動機の発生トルク 50 回転速度 51 第一の回転位置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サーボ電動機と前記サーボ電動機の軸の
    回転位置及び回転速度を常時測定するセンサと、前記セ
    ンサの信号を使用して前記サーボ電動機の電流を制御す
    る制御手段を備え まず、測定開始時点において予め定められた第一の回転
    位置で停止状態とし 次に正回転方向に前記サーボ電動機の軸の回転加速度
    予め定められた第一の加速度となるように前記サー
    ボ電動機の電流を制御し 次に 予め定められた第二の回転位置を通過した第一の
    点で回転加速度が予め定められた前記第一の加速度
    は符号が反転し絶対値(指定加速度)の等しい第二の加
    速度となるように前記サーボ電動機の電流の制御を変更
    やがて、前記サーボ電動機の回転速度が減速し第二の時
    点で回転方向が方向反転し、そして再び前記第二の
    回転位置を通過した第三の時点で回転加速度が前記第
    一の加速度となるように前記サーボ電動機の電流の制御
    を変更し 前記 回転速度が0に到達した第四の時点で停止する動作
    をさせ 前記動作中のサーボ電動機の電流を測定して電動機出力
    トルクを刻々計算し、前記測定開始時点から前記第四の
    時点までの電動機出力トルクの積分値に、前記測定開始
    時点から前記第四の時点までの積分時間と前記絶対値
    (指定加速度)との乗算結果の逆数で求まる予め定めら
    れた定数を乗算して負荷イナーシャを算出する構成を持
    つ負荷イナーシャ測定装置。
  2. 【請求項2】第一の回転位置と第二の回転位置角度
    間隔サーボ電動機の軸の回転角度で360度の倍数
    である請求項1記載の負荷イナーシャ測定装置。
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