JP3039431B2 - 小形コイル装置及びその組立方法 - Google Patents

小形コイル装置及びその組立方法

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JP3039431B2 JP9077084A JP7708497A JP3039431B2 JP 3039431 B2 JP3039431 B2 JP 3039431B2 JP 9077084 A JP9077084 A JP 9077084A JP 7708497 A JP7708497 A JP 7708497A JP 3039431 B2 JP3039431 B2 JP 3039431B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線基板等
に表面実装されるトランス、リアクトル又はマグアンプ
(磁気増幅器)等の小形コイル装置、特に低電圧かつ大
電流出力の領域で使用される高周波用の小形コイル装置
とその組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器等の小形、軽量及び薄形
化が促進されると共にこれらに使用されるスイッチング
電源等の電源回路も小形、軽量及び薄形化が強く要求さ
れている。この要求に応えるために電源回路の高周波化
が促進され、これに伴って電源回路を構成するトラン
ス、リアクトル又はマグアンプ等のコイル装置も小形、
軽量及び薄形のものが種々開発されている。また、コイ
ル装置のプリント配線基板(PCB)への実装方法も従
来のスルーホール実装から表面実装に逐次切り替えられ
つつある。例えば、図4に示す従来の小形コイル装置と
しての表面実装用の小形トランスは、一対のE形フェラ
イトコア1を挿入する空洞部2aと、空洞部2aの両端に
形成された一対のフランジ2b、2cと、一対のフランジ
2b、2cのそれぞれの一端に延出して形成された端子引
出部2d、2eとを有する扁平形の樹脂製ボビン2と、ボ
ビン2の一対のフランジ2b、2c間に図5に示す順序で
巻装される1次巻線3及び2次巻線4とを備えている。
ボビン2の端子引出部2d、2eには、図5に示すように
それぞれ1次巻線3及び2次巻線4の引出線と図示しな
いプリント配線基板の導電パターンとを電気的に接続す
るZ形の電極ピン5が設けられている。1次巻線3及び
2次巻線4には、例えば実開平3−25219号に開示
されるような線状導体に三重絶縁被覆を施した導線(T
IWワイヤ)等が使用される。1次巻線3及び2次巻線
4の始端部3a、4a及び終端部3b、4bは、それぞれボ
ビン2の端子引出部2d、2eに形成されたスリット2f
に引き出される。ボビン2の端子引出部2d、2eのスリ
ット2fにそれぞれ引き出された1次巻線3及び2次巻
線4の引出線の始端部3a、4a及び終端部3b、4bは絶
縁被覆が剥離され、図5に示すように電極ピン5の根元
部5aに巻き付けられた後、半田付け又は溶接等により
固着される。また、2次巻線4及び1次巻線3の順序で
巻装されたボビン2の一対のフランジ2b、2c間には更
に外装テープ6が巻かれている。なお、簡略のため図示
は省略するが、電極ピン5の先端部5bはプリント配線
基板の導電パターンに半田付け等で固着され、図4及び
図5に示す小形トランスがプリント配線基板上に表面実
装される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近では電
気機器等の省エネルギ化が促進され、これに伴って電源
回路も3.3Vや1.5V等の低電圧出力のものが多く要
求されている。このような電源回路の主回路部に使用さ
れる大容量の小形トランスでは、2次側出力が低電圧で
かつ大電流であることが要求される。したがって、この
ような大容量の小形トランスの2次巻線には出力電流に
比例した断面積の導体が必要である。導体の断面積を大
きくするためには、太い導線を使用するか又は細い導線
を複数本束ねて使用したり、帯状の導体(バー)を使用
する等の方法が考えられる。しかしながら、図4に示す
ような表面実装用の小形トランスにおいて、2次巻線4
に太い導線を使用するか又は細い導線を複数本束ねて使
用する場合は、これらの導線をボビン2の巻枠A内に収
容できず、またこれらの導線の始端部及び終端部をボビ
ン2の端子引出部2eに設けられた電極ピン5の根元部
5aに巻き付けられない等の問題が生じる。同様に、2
次巻線4に帯状の導体を使用する場合には、帯状の導体
の始端部及び終端部をボビン2の端子引出部2eに設け
られた電極ピン5の根元部5aに半田付け等により電気
的に接続することが困難であるため、帯状の導体の始端
部及び終端部を外部のプリント配線基板の導電パターン
に半田付け等により電気的に接続することが困難である
等の問題が生じる。したがって、図4に示す構成では低
電圧かつ大電流出力の小形コイル装置を製作することは
極めて困難であった。
【0004】そこで、本発明では低電圧かつ大電流出力
が要求される場合でも製作が容易な小形コイル装置及び
その組立方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による小形コイル
装置は、コアを挿入する空洞部及び該空洞部の両端に形
成された一対のフランジ及び該一対のフランジのそれぞ
れの一端に延出して形成された端子引出部を有するボビ
ンと、該ボビンの一対のフランジ間に巻装されかつ絶縁
被覆を有する導体から成る巻線とを備え、前記巻線のそ
れぞれの始端部及び終端部を前記ボビンの端子引出部に
引き出して成る。この小形コイル装置では、前記巻線が
片面又は両面に前記ボビンの一対のフランジ間と略同一
の幅寸法を有する前記絶縁被覆としての絶縁シート部材
を被着した帯状導体から成り、該帯状導体の始端部及び
終端部のそれぞれに幅方向に延出する端子部を各々設
け、前記帯状導体の終端部の端子部付近に蛇腹状の伸縮
部を伸縮自在に形成し、前記ボビンの端子引出部に前記
帯状導体の始端部及び終端部の各端子部を配置するガイ
ド部をそれぞれ形成している。図示の実施形態では、前
記ボビンの空洞部表面に前記帯状導体及び前記絶縁シー
ト部材の始端部を配置する段差部が形成され、前記帯状
導体及び前記絶縁シート部材から成る帯状の巻線が前記
ボビンの空洞部表面に近接して巻回されている。また、
前記ガイド部は前記帯状導体の端子部の幅寸法を有する
溝から成り、前記帯状導体の端子部が配置された前記溝
に端子固定用ブッシュを嵌着することにより前記端子部
を固定して成る。更に、他の実施形態では、前記ガイド
部は前記帯状導体の端子部の厚さより若干突出して形成
される少なくとも1つの突起から成り、前記帯状導体の
端子部に前記突起を挿入する少なくとも1つの孔が穿設
され、前記帯状導体の端子部の前記孔に前記突起を挿入
して前記突起の突出部分を溶かし拡げることにより前記
端子部を固定して成る。
【0006】また、本発明による小形コイル装置の組立
方法は、片面又は両面に絶縁シート部材が被着された帯
状導体の始端部をボビンの一対のフランジ間の空洞部表
面に形成された段差部に配置しかつ前記帯状導体の始端
部に設けられた端子部を前記ボビンの端子引出部に形成
された一つのガイド部に配置する工程と、前記ボビンの
一対のフランジ間に前記帯状導体を該導体の終端部まで
巻回する工程と、前記帯状導体の終端部付近に伸縮自在
に形成された伸縮部を引き伸ばして前記帯状導体の終端
部に設けられた端子部を前記ボビンの端子引出部に形成
されたもう一つのガイド部に配置する工程とを含む。図
示の実施形態では、前記ボビンの端子引出部のそれぞれ
のガイド部は前記帯状導体の端子部の幅寸法を有する溝
から成り、前記帯状導体の始端部及び終端部の各端子部
をそれぞれの前記溝に配置した後に前記各溝に端子固定
用ブッシュをそれぞれ嵌着して前記各端子部を固定する
工程を含む。更に、他の実施形態では、前記ボビンの端
子引出部のそれぞれのガイド部は前記帯状導体の端子部
の厚さより若干突出して形成される少なくとも1つの突
起から成り、前記帯状導体の始端部及び終端部の各端子
部に前記突起を挿入する少なくとも1つの孔がそれぞれ
穿設され、前記帯状導体の始端部及び終端部の各端子部
の前記孔にそれぞれ対応する前記突起を挿入した後に前
記各突起の突出部分を溶かし拡げることにより前記各端
子部を固定する工程を含む。
【0007】片面又は両面にボビンの一対のフランジ間
と略同一の幅寸法を有する絶縁シート部材を被着した帯
状導体で巻線を構成することにより、電流の大きさに比
例した導体の断面積を確保できる。帯状導体から成る巻
線の始端部及び終端部のそれぞれに幅方向に延出する端
子部を各々設け、これらの各端子部をボビンの端子引出
部に形成されたガイド部にそれぞれ配置することによ
り、帯状導体から成る巻線の始端部及び終端部をボビン
の端子引出部に引き出して外部のプリント配線基板の導
電パターン等に半田付け等により電気的に接続すること
が容易にできる。帯状導体の終端部の端子部付近に蛇腹
状の伸縮部を伸縮自在に形成することにより、帯状導体
を終端部まで巻回した後に伸縮部を引き伸ばしてボビン
の端子引出部のガイド部に帯状導体の終端部の端子部を
容易に配置できる。また、ボビンの空洞部表面に形成さ
れた段差部に帯状導体及び絶縁シート部材の各始端部を
配置することにより、帯状導体及び絶縁シート部材から
成る帯状の巻線をボビンの空洞部表面に近接して巻き重
ねる際に、帯状の巻線の始端部の厚みにより生ずる段差
をなくし、帯状の巻線の伸びや変形を防止して全長誤差
を少なくできる。更に、ボビンの端子引出部のガイド部
に帯状導体の端子部を配置した後、ガイド部に端子固定
用ブッシュを嵌着することにより、帯状導体の端子部を
ボビンの端子引出部に強固に固定できる。したがって、
低電圧かつ大電流出力の小形コイル装置を容易に製作す
ることが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、表面実装用の小形トランス
に適用した本発明の一実施形態を図1及び図2に基づい
て説明する。但し、これらの図面では図4及び図5に示
す箇所と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を
省略する。本実施形態の小形トランスは、図1に示すよ
うに、図4に示す従来の小形トランスの2次巻線4をボ
ビン2の一対のフランジ2b、2c間と略同一の幅寸法を
有する絶縁被覆としての絶縁シート部材11及び絶縁シ
ート部材11より若干狭い幅寸法を有する帯状導体12
から成る帯状の2次巻線13に変更し、帯状導体12の
始端部12a及び終端部12bのそれぞれに幅方向に延出
する端子部12c、12dを各々一体に形成し、帯状導体
12の終端部12bの端子部12d付近に蛇腹状の伸縮部
12eをプレス等により伸縮自在に形成し、図4に示す
ボビン2の端子引出部2eのスリット2f及び電極ピン5
を省略して端子引出部2eに帯状導体12の始端部12a
及び終端部12bの各端子部12c、12dを配置するガ
イド部としてのガイド溝14a、14bをそれぞれ形成
し、ボビン2の一対のフランジ2b、2c間の空洞部2a
の表面に絶縁シート部材11及び帯状導体12の各始端
部11a、12aを配置する段差部15を形成したもので
ある。帯状の2次巻線13には、例えば絶縁性が高くか
つ柔軟性に富むPVC(ポリ塩化ビニル)樹脂製シート
の片面に銅等の導電率の高い金属から成る金属箔が貼着
又は蒸着された金属箔付樹脂シート部材又はフレキシブ
ル基板が使用される。2次巻線13は、帯状導体12の
始端部12a及び終端部12bの各端子部12c、12dと
なる延出部分を含む形状でボビン2の一対のフランジ2
b、2c間の幅寸法を有する帯状に金属箔付樹脂シート部
材又はフレキシブル基板を裁断した後、帯状導体12の
始端部12a及び終端部12bの各端子部12c、12dと
なる延出部分の樹脂性シート部材を剥離すると共に、帯
状の金属箔付樹脂シート部材又はフレキシブル基板の両
長辺に沿って金属箔をそれぞれ若干幅だけ剥離すること
により作成される。また、ボビン2の端子引出部2eの
ガイド溝14a、14bには、2次巻線13を構成する帯
状導体12の始端部12a及び終端部12bの各端子部1
2c、12dをそれぞれ配置した後に端子固定用ブッシュ
16a、16bが嵌着され、これによりボビン2の端子引
出部2eに2次巻線13を構成する帯状導体12の各端
子部12c、12dが固定される。なお、簡略のため図示
は省略するが、2次巻線13を構成する帯状導体12の
各端子部12c、12dの先端部12f、12gは1次巻線
3が接続された電極ピン5の先端部5bと共に図示しな
いプリント配線基板の導電パターンに半田付け等で固着
され、図1に示す小形トランスがプリント配線基板上に
表面実装される。その他の構成は、図4に示す従来の小
形トランスと略同様である。
【0009】上記の構成における小形トランスの組立方
法は下記の通りである。まず、帯状の2次巻線13を構
成する絶縁シート部材11及び帯状導体12の各始端部
11a、12aをボビン2の段差部15に配置すると共
に、帯状導体12の始端部12aの端子部12cをボビン
2の端子引出部2eのガイド溝14aに配置する。次に、
ボビン2の一対のフランジ2b、2c間に2次巻線13の
絶縁シート部材11及び帯状導体12をそれぞれの終端
部11b、12bまで巻回し、絶縁シート部材11及び帯
状導体12を図2に示すように巻き重ねる。その後、2
次巻線13の帯状導体12の終端部12b付近における
蛇腹状の伸縮部12eを引き伸ばして帯状導体12の終
端部12bの端子部12dをボビン2の端子引出部2eの
ガイド溝14bに配置する。以上のようにして、2次巻
線13の各端子部12c、12dをボビン2の端子引出部
2eの各ガイド溝14a、14bに配置した後、ボビン2
の端子引出部2eのガイド溝14a、14bに端子固定用
ブッシュ16a、16bをそれぞれ嵌着して2次巻線13
の各端子部12c、12dをボビン2の端子引出部2eに
固定する。上記の各工程を経ることにより、ボビン2の
一対のフランジ2b、2c間に帯状の2次巻線13が巻装
される。ボビン2の一対のフランジ2b、2c間に帯状の
2次巻線13を巻装した後、三重の絶縁被覆を有する線
状導体から成る1次巻線3の始端部3aをボビン2の端
子引出部2dに引き回して一つのスリット2fに引き出
し、始端部3aの絶縁被覆を剥離して線状導体を露出さ
せ、図2に示すように始端部3aの線状導体を一つの電
極ピン5の根元部5aに巻き付ける。次に、ボビン2の
一対のフランジ2b、2c間に巻装された帯状の2次巻線
13に重ねて1次巻線3をその終端部3bまで巻回し、
一対のフランジ2b、2cの略全幅に亘って1次巻線3を
巻装する。続いて、1次巻線3の終端部3bをボビン2
の端子引出部2dに引き回してもう一つのスリット2fに
引き出し、終端部3bの絶縁被覆を剥離して線状導体を
露出させ、終端部3bの線状導体をもう一つの電極ピン
5の根元部5aに巻き付ける。その後、2つの電極ピン
5の根元部5aにそれぞれ巻き付けられた1次巻線3の
始端部3a及び終端部3bの各線状導体を半田付け又は溶
接により固着する。最後に、帯状の2次巻線13及び線
状の1次巻線3の順序で巻装されたボビン2の一対のフ
ランジ2b、2c間に外装テープ6を巻いた後、ボビン2
の空洞部2aに一対のE形フェライトコア1の中脚を挿
入し、外装テープ等により一対のE形フェライトコア1
を固定することにより、図1及び図2に示す小形トラン
スの組み立てが完了する。
【0010】上記のように、本実施形態では片面にボビ
ン2の一対のフランジ2b、2c間と同一の幅寸法を有す
る絶縁シート部材11を被着した帯状導体12で2次巻
線13を構成したので、出力電流の大きさに比例した導
体の断面積を確保できる。2次巻線13を構成する帯状
導体12の始端部12a及び終端部12bのそれぞれに端
子部12c、12dを一体に形成し、各端子部12c、1
2dをボビン2の端子引出部2eに形成されたガイド溝1
4a、14bにそれぞれ配置したので、2次巻線13の始
端部及び終端部の各端子部12c、12dをボビン2の端
子引出部2eに引き出して外部のプリント配線基板の導
電パターンに半田付け等により電気的に接続することが
容易にできる。帯状導体12の終端部12bの端子部1
2d付近に蛇腹状の伸縮部12eを伸縮自在に形成したの
で、2次巻線13を終端部まで巻回した後に伸縮部12
eを引き伸ばしてボビン2の端子引出部2eのガイド溝1
4bに帯状導体12の終端部12bの端子部12dを容易
に配置できる。また、ボビン2の段差部15に絶縁シー
ト部材11及び帯状導体12の各始端部11a、12aを
配置したので、2次巻線13を巻き重ねる際に各始端部
11a、12aの厚みにより段差を生ずることがなく、2
次巻線13の伸びや変形を防止して全長誤差を少なくで
きる。更に、ボビン2の端子引出部2eの各ガイド溝1
4a、14bに帯状導体12の各端子部12c、12dを配
置した後、各ガイド溝14a、14bに端子固定用ブッシ
ュ16a、16bを嵌着したので、各端子部12c、12d
をボビン2の端子引出部2eに強固に固定できる。した
がって、低電圧かつ大電流出力の表面実装用小形トラン
スを容易に製作することが可能となる。特に、本実施形
態では2次巻線13を構成する帯状導体12の始端部1
2a及び終端部12bに幅方向に延出する端子部12c、
12dをそれぞれ一体に形成したので、端子部12c、1
2dと同様の形状を有する端子部材を帯状導体12の始
端部12a及び終端部12bにそれぞれ別付けする場合よ
りも、1次巻線3を2次巻線13に密着して巻き重ねる
ことができる。このため、低電圧かつ大電流出力の表面
実装用小形トランスの熱放散が良くなる利点がある。
【0011】本発明の実施態様は前記の実施形態に限定
されず種々の変更が可能である。例えば、上記の実施形
態ではボビン2の端子引出部2eにガイド溝14a、14
bをそれぞれ形成し、各ガイド溝14a、14bにそれぞ
れ帯状導体12の始端部12a及び終端部12bの各端子
部12c、12dを配置した後、各ガイド溝14a、14b
に端子固定用ブッシュ16a、16bを嵌着して帯状導体
12の各端子部12c、12dをボビン2の端子引出部2
eに固定する形態を示したが、図3に示すようにボビン
2の端子引出部2eに帯状導体12の各端子部12c、1
2dの厚さより若干突出する2本のガイド突起17a、1
7bをそれぞれ形成し、帯状導体12の各端子部12c、
12dに2本のガイド突起17a、17bを挿入する2つ
の孔18a、18bをそれぞれ穿設し、帯状導体12の各
端子部12c、12dの2つの孔18a、18bにそれぞれ
対応する2本のガイド突起17a、17bを挿入した後、
それぞれの2本のガイド突起17a、17bの突出部分を
超音波加熱により溶かし拡げて帯状導体12の各端子部
12c、12dをボビン2の端子引出部2eに固定しても
よい。この場合は上記の実施形態における端子固定用ブ
ッシュ16a、16bが不要であるので、上記の実施形態
よりも部品点数を少なくできる利点がある。また、上記
の実施形態では帯状の2次巻線13として帯状導体12
の片面に絶縁シート部材11を被着したものを使用する
形態を示したが、帯状導体12の両面に絶縁シート部材
11を被着したものを使用することも可能であり、更に
帯状導体12の表面に三重絶縁被覆を施してもよい。帯
状導体12の表面に三重絶縁被覆を施した場合は絶縁シ
ート部材11が不要となる。また、上記の実施形態では
帯状の2次巻線13及び線状の1次巻線3の順序でボビ
ン2の一対のフランジ2b、2c間に巻装する形態を示し
たが、必要に応じて1次巻線3を2次巻線13と同様の
帯状にしたり、線状の1次巻線3及び帯状の2次巻線1
3の巻装順序を逆にすることも可能である。1次巻線3
及び2次巻線13の巻装順序を逆にする場合はボビン2
の段差部15を設ける必要はない。また、上記の実施形
態では1次巻線3及び2次巻線13が巻装されたボビン
2の空洞部2aに一対のE形フェライトコア1の中脚を
挿入する所謂外鉄形の小形トランスの場合について示し
たが、一対のE形コアの一対の外脚の各々に1次巻線及
び2次巻線がそれぞれ巻装された2つのボビンをそれぞ
れ装着する所謂内鉄形の小形トランスの場合についても
本発明を適用することができる。更に、複数の巻線を有
する小形のトランスやリアクトルに限らず、単一の巻線
を有する小形のリアクトル又はマグアンプ等の他の小形
コイル装置についても本発明を適用できることは明らか
である。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、低電圧かつ大電流出力
の小形コイル装置を容易に製作できるので、大容量の小
形コイル装置の製造コストの削減が可能であり、省エネ
ルギ型の電気機器等で使用される電源回路の小形、軽量
及び薄形化に大きく寄与できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す1次巻線を省略し
た表面実装用小形トランスの分解斜視図
【図2】 図1の表面実装用小形トランスの構造を示す
断面図
【図3】 本発明の他の実施形態を示す分解斜視図
【図4】 従来の表面実装用小形トランスを示す分解斜
視図
【図5】 図5の表面実装用小形トランスの構造を示す
断面図
【符号の説明】
1...E形フェライトコア(コア)、2...ボビ
ン、2a...空洞部、2b,2c...フランジ、2d,
2e...端子引出部、2f...スリット、3...1
次巻線、3a...始端部、3b...終端部、4...
2次巻線、4a...始端部、4b...終端部、
5...電極ピン、5a...根元部、5b...先端
部、6...外装テープ、11...絶縁シート部材
(絶縁被覆)、11a...始端部、11b...終端
部、12...帯状導体、12a...始端部、12
b...終端部、12c,12d...端子部、12
e...伸縮部、12f,12g...先端部、1
3...2次巻線、14a,14b...ガイド溝(ガイ
ド部)、15...段差部、16a,16b...端子固
定用ブッシュ、17a、17b...ガイド突起(ガイド
部)、18a,18b...孔

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアを挿入する空洞部及び該空洞部の両
    端に形成された一対のフランジ及び該一対のフランジの
    それぞれの一端に延出して形成された端子引出部を有す
    るボビンと、該ボビンの一対のフランジ間に巻装されか
    つ絶縁被覆を有する導体から成る巻線とを備え、前記巻
    線のそれぞれの始端部及び終端部を前記ボビンの端子引
    出部に引き出して成る小形コイル装置において、 前記巻線が片面又は両面に前記ボビンの一対のフランジ
    間と略同一の幅寸法を有する前記絶縁被覆としての絶縁
    シート部材を被着した帯状導体から成り、 該帯状導体の始端部及び終端部のそれぞれに幅方向に延
    出する端子部を各々設け、前記帯状導体の終端部の端子
    部付近に蛇腹状の伸縮部を伸縮自在に形成し、前記ボビ
    ンの端子引出部に前記帯状導体の始端部及び終端部の各
    端子部を配置するガイド部をそれぞれ形成したことを特
    徴とする小形コイル装置。
  2. 【請求項2】 前記ボビンの空洞部表面に前記帯状導体
    及び前記絶縁シート部材の始端部を配置する段差部が形
    成され、前記帯状導体及び前記絶縁シート部材から成る
    帯状の巻線が前記ボビンの空洞部表面に近接して巻回さ
    れる「請求項1」に記載の小形コイル装置。
  3. 【請求項3】 前記ガイド部は前記帯状導体の端子部の
    幅寸法を有する溝から成り、前記帯状導体の端子部が配
    置された前記溝に端子固定用ブッシュを嵌着することに
    より前記端子部を固定して成る「請求項1」または「請
    求項2」に記載の小形コイル装置。
  4. 【請求項4】 前記ガイド部は前記帯状導体の端子部の
    厚さより若干突出して形成される少なくとも1つの突起
    から成り、前記帯状導体の端子部に前記突起を挿入する
    少なくとも1つの孔が穿設され、前記帯状導体の端子部
    の前記孔に前記突起を挿入して前記突起の突出部分を溶
    かし拡げることにより前記端子部を固定して成る「請求
    項1」または「請求項2」に記載の小形コイル装置。
  5. 【請求項5】 片面又は両面に絶縁シート部材が被着さ
    れた帯状導体の始端部をボビンの一対のフランジ間の空
    洞部表面に形成された段差部に配置しかつ前記帯状導体
    の始端部に設けられた端子部を前記ボビンの端子引出部
    に形成された一つのガイド部に配置する工程と、 前記ボビンの一対のフランジ間に前記帯状導体を該導体
    の終端部まで巻回する工程と、 前記帯状導体の終端部付近に伸縮自在に形成された伸縮
    部を引き伸ばして前記帯状導体の終端部に設けられた端
    子部を前記ボビンの端子引出部に形成されたもう一つの
    ガイド部に配置する工程とを含むことを特徴とする小形
    コイル装置の組立方法。
  6. 【請求項6】 前記ボビンの端子引出部のそれぞれのガ
    イド部は前記帯状導体の端子部の幅寸法を有する溝から
    成り、前記帯状導体の始端部及び終端部の各端子部をそ
    れぞれの前記溝に配置した後に前記各溝に端子固定用ブ
    ッシュをそれぞれ嵌着して前記各端子部を固定する工程
    を含む「請求項5」に記載の小形コイル装置の組立方
    法。
  7. 【請求項7】 前記ボビンの端子引出部のそれぞれのガ
    イド部は前記帯状導体の端子部の厚さより若干突出して
    形成される少なくとも1つの突起から成り、前記帯状導
    体の始端部及び終端部の各端子部に前記突起を挿入する
    少なくとも1つの孔がそれぞれ穿設され、前記帯状導体
    の始端部及び終端部の各端子部の前記孔にそれぞれ対応
    する前記突起を挿入した後に前記各突起の突出部分を溶
    かし拡げることにより前記各端子部を固定する工程を含
    む「請求項5」に記載の小形コイル装置の組立方法。
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