JP3037105B2 - 溶鋼取鍋敷部の不定形耐火物ライニング - Google Patents
溶鋼取鍋敷部の不定形耐火物ライニングInfo
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- JP3037105B2 JP3037105B2 JP7098853A JP9885395A JP3037105B2 JP 3037105 B2 JP3037105 B2 JP 3037105B2 JP 7098853 A JP7098853 A JP 7098853A JP 9885395 A JP9885395 A JP 9885395A JP 3037105 B2 JP3037105 B2 JP 3037105B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼取鍋敷部の不定形
耐火物ライニングに関するものである。
耐火物ライニングに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】溶鋼取鍋の内張りライニングの損傷は、
一般に、取鍋の部位によって大きく異なる。例えば、ス
ラグと接する所謂スラグラインや受鋼時、溶鋼の当たる
部分（以下、湯当たり部という。）等は損傷の大きい部
位である。これに対処するために、損傷を軽減してライ
ニングの損傷バランスを保つ目的で、部位別に材質の異
なる耐火物を張りわけたり、湯当たり部におけるプレキ
ャストブロックの埋め込みのようにあらかじめ局部的な
取り換えを想定したライニング方法が実施されている。
この例として、平面形状を楕円形とした耐火物ブロック
を湯当たり部に配し、その周囲を不定形耐火物で取り囲
んでライニングすることが、特開平4-182059号公報に開
示されている。
一般に、取鍋の部位によって大きく異なる。例えば、ス
ラグと接する所謂スラグラインや受鋼時、溶鋼の当たる
部分（以下、湯当たり部という。）等は損傷の大きい部
位である。これに対処するために、損傷を軽減してライ
ニングの損傷バランスを保つ目的で、部位別に材質の異
なる耐火物を張りわけたり、湯当たり部におけるプレキ
ャストブロックの埋め込みのようにあらかじめ局部的な
取り換えを想定したライニング方法が実施されている。
この例として、平面形状を楕円形とした耐火物ブロック
を湯当たり部に配し、その周囲を不定形耐火物で取り囲
んでライニングすることが、特開平4-182059号公報に開
示されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記の例のように、耐
火物ブロックを取り囲んで不定形耐火物を施工するライ
ニング方法は、施工作業の機械化が困難であるため、敷
部を不定形耐火物でライニングする方向へと移行しつつ
ある。しかし、従来、溶鋼取鍋の敷部に施工されるライ
ニングは一定の厚さであるため、使用中、湯当たり部が
先に損傷することは避けられない。このため、湯当たり
部のライニングが羽口れんがより低くなると、その部分
に溶鋼が残存するようになる。この場合、損傷部分のラ
イニングを継ぎ足し補修して使用するか、羽口れんがを
損傷部分のライニング厚さまで薄くして使用するかの、
いずれかの方法が採られている。損傷部分のライニング
を継ぎ足し補修する場合は、補修厚さが薄いと使用中に
補修部分が剥離し、羽口れんがの損傷を早め溶鋼取鍋の
寿命を短くすることがある。また、羽口れんがを損傷部
分のライニング厚さまで薄くする場合は、溶鋼取鍋の寿
命が短くなる。
火物ブロックを取り囲んで不定形耐火物を施工するライ
ニング方法は、施工作業の機械化が困難であるため、敷
部を不定形耐火物でライニングする方向へと移行しつつ
ある。しかし、従来、溶鋼取鍋の敷部に施工されるライ
ニングは一定の厚さであるため、使用中、湯当たり部が
先に損傷することは避けられない。このため、湯当たり
部のライニングが羽口れんがより低くなると、その部分
に溶鋼が残存するようになる。この場合、損傷部分のラ
イニングを継ぎ足し補修して使用するか、羽口れんがを
損傷部分のライニング厚さまで薄くして使用するかの、
いずれかの方法が採られている。損傷部分のライニング
を継ぎ足し補修する場合は、補修厚さが薄いと使用中に
補修部分が剥離し、羽口れんがの損傷を早め溶鋼取鍋の
寿命を短くすることがある。また、羽口れんがを損傷部
分のライニング厚さまで薄くする場合は、溶鋼取鍋の寿
命が短くなる。
【０００４】また、損傷部分のライニングを継ぎ足し補
修する場合は、溶鋼取鍋の中間修理時に行い、大修理時
は、敷部全面のライニングを取り替える初期施工を行っ
ている。初期施工を行う場合は、湯当たり周辺部の損傷
が少ない、まだ十分使用に耐える状態のライニングも取
り替えるため、湯当たり周辺部のライニングは有効に使
用されていないのが現状である。また、羽口れんがは、
出鋼時の溶鋼流により羽口れんが周辺部よりも速く損傷
するため、中間修理時に羽口れんがの取り替えを行って
いる。
修する場合は、溶鋼取鍋の中間修理時に行い、大修理時
は、敷部全面のライニングを取り替える初期施工を行っ
ている。初期施工を行う場合は、湯当たり周辺部の損傷
が少ない、まだ十分使用に耐える状態のライニングも取
り替えるため、湯当たり周辺部のライニングは有効に使
用されていないのが現状である。また、羽口れんがは、
出鋼時の溶鋼流により羽口れんが周辺部よりも速く損傷
するため、中間修理時に羽口れんがの取り替えを行って
いる。
【０００５】本発明は、不定形耐火物を使用して、初期
施工時の湯当たり部のライニング厚さを厚くするととも
に、湯当たり部周辺部のライニング厚さを薄くすること
によって、大修理から大修理まで、すなわち初期施工か
ら次回の初期施工までの不定形耐火物の使用量を削減す
る溶鋼取鍋敷部の不定形耐火物ライニングを提供するこ
とを目的とする。
施工時の湯当たり部のライニング厚さを厚くするととも
に、湯当たり部周辺部のライニング厚さを薄くすること
によって、大修理から大修理まで、すなわち初期施工か
ら次回の初期施工までの不定形耐火物の使用量を削減す
る溶鋼取鍋敷部の不定形耐火物ライニングを提供するこ
とを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、溶鋼取
鍋敷部の不定形耐火物ライニングにおいて、受鋼時、溶
鋼の当たる領域のパーマれんがの厚さを周辺部よりも薄
くし、その部分の不定形耐火物ライニングを厚くした溶
鋼取鍋敷部の不定形耐火物ライニングである。
鍋敷部の不定形耐火物ライニングにおいて、受鋼時、溶
鋼の当たる領域のパーマれんがの厚さを周辺部よりも薄
くし、その部分の不定形耐火物ライニングを厚くした溶
鋼取鍋敷部の不定形耐火物ライニングである。
【０００７】
【作用】本発明に係わる溶鋼取鍋敷部の不定形耐火物ラ
イニングは、湯当たり部のパーマれんがの厚さを周辺部
よりも薄くし、その部分は周辺部よりも不定形耐火物ラ
イニングを厚くしている。また、湯当たり部周辺部の不
定形耐火物ライニング厚さは大修理から大修理までの間
の使用に耐える最小限の厚さにする。このことによっ
て、湯当たり部のライニングは厚いものの、敷部に使用
する不定形耐火物の量は従来の不定形耐火物ライニング
よりも少なくすることができる。
イニングは、湯当たり部のパーマれんがの厚さを周辺部
よりも薄くし、その部分は周辺部よりも不定形耐火物ラ
イニングを厚くしている。また、湯当たり部周辺部の不
定形耐火物ライニング厚さは大修理から大修理までの間
の使用に耐える最小限の厚さにする。このことによっ
て、湯当たり部のライニングは厚いものの、敷部に使用
する不定形耐火物の量は従来の不定形耐火物ライニング
よりも少なくすることができる。
【０００８】初期施工時の湯当たり部の不定形耐火物ラ
イニング厚さは、溶鋼取鍋の大修理から大修理間に行う
２回程度の中間修理時に継ぎ足し補修することにして、
使用時の損傷速度を勘案して決める。これに基づいて湯
当たり部のパーマれんがの厚さを周辺部よりも薄くす
る。また、初期施工時の湯当たり部周辺部の不定形耐火
物ライニング厚さは大修理から大修理までの間の使用に
耐え、かつ大修理時の取り替え前（使用後）時点の羽口
れんがの厚さになるまで使用に耐える最小限の厚さにす
る。
イニング厚さは、溶鋼取鍋の大修理から大修理間に行う
２回程度の中間修理時に継ぎ足し補修することにして、
使用時の損傷速度を勘案して決める。これに基づいて湯
当たり部のパーマれんがの厚さを周辺部よりも薄くす
る。また、初期施工時の湯当たり部周辺部の不定形耐火
物ライニング厚さは大修理から大修理までの間の使用に
耐え、かつ大修理時の取り替え前（使用後）時点の羽口
れんがの厚さになるまで使用に耐える最小限の厚さにす
る。
【０００９】このように、初期施工時の溶鋼取鍋敷部の
不定形耐火物ライニング厚さを湯当たり部とその周辺部
で変えることによって、湯当たり部のライニングのみ中
間修理時に継ぎ足し補修すればよくなり、大修理から大
修理までの間に使用する不定形耐火物の量は削減でき
る。
不定形耐火物ライニング厚さを湯当たり部とその周辺部
で変えることによって、湯当たり部のライニングのみ中
間修理時に継ぎ足し補修すればよくなり、大修理から大
修理までの間に使用する不定形耐火物の量は削減でき
る。
【００１０】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
実施例の溶鋼取鍋は容量 240トンで、その断面概略図を
図１に示す。図１において、１は湯当たり部を、２は敷
部の不定形耐火物を、３は不定形耐火物ライニングを、
４はパーマれんがを、５は側壁の不定形耐火物を、６は
羽口れんがを、７は鉄皮をそれぞれ示す。また、敷部の
ライニングにはアルミナ・スピネル質不定形耐火物を使
用した。その化学組成および物理特性を表１に示す。
実施例の溶鋼取鍋は容量 240トンで、その断面概略図を
図１に示す。図１において、１は湯当たり部を、２は敷
部の不定形耐火物を、３は不定形耐火物ライニングを、
４はパーマれんがを、５は側壁の不定形耐火物を、６は
羽口れんがを、７は鉄皮をそれぞれ示す。また、敷部の
ライニングにはアルミナ・スピネル質不定形耐火物を使
用した。その化学組成および物理特性を表１に示す。
【００１１】
【表１】
【００１２】図１に示すように、湯当たり部１のパーマ
れんが４の厚さをその周辺部のパーマれんが４の厚さよ
りも薄くして、パーマれんが４の上に敷部の不定形耐火
物２を施工してライニングを行った。このときの湯当た
り部１の不定形耐火物２の厚さは 250〜260mm で、湯当
たり部１の周辺部の不定形耐火物ライニング３の厚さは
130〜140mm である。また、湯当たり部１の周辺部の不
定形耐火物ライニング３のこの厚さは、大修理時の取り
替え前の羽口れんが６の厚さになるまで使用に耐える厚
さで、大修理から大修理までの間使用可能な厚さであ
る。
れんが４の厚さをその周辺部のパーマれんが４の厚さよ
りも薄くして、パーマれんが４の上に敷部の不定形耐火
物２を施工してライニングを行った。このときの湯当た
り部１の不定形耐火物２の厚さは 250〜260mm で、湯当
たり部１の周辺部の不定形耐火物ライニング３の厚さは
130〜140mm である。また、湯当たり部１の周辺部の不
定形耐火物ライニング３のこの厚さは、大修理時の取り
替え前の羽口れんが６の厚さになるまで使用に耐える厚
さで、大修理から大修理までの間使用可能な厚さであ
る。
【００１３】この溶鋼取鍋の不定形耐火物ライニングの
損傷速度は、湯当たり部１で最大3.0mm/ヒート、その外
周部で最大0.4mm/ヒートで、50ヒート毎の中間修理で湯
当たり部のライニングの継ぎ足し補修と羽口れんがの取
り替えを行い、 150ヒート使用した後の大修理で敷部の
不定形耐火物ライニング３の全面取り替えを行った。こ
れによって、大修理から大修理までの間に、敷部に使用
する不定形耐火物の量は従来の不定形耐火物ライニング
よりも20％少なくすることができた。そして、溶鋼取鍋
の寿命を一定とした時には、不定形耐火物ライニングの
補修作業を定期的に行い平滑化することができた。
損傷速度は、湯当たり部１で最大3.0mm/ヒート、その外
周部で最大0.4mm/ヒートで、50ヒート毎の中間修理で湯
当たり部のライニングの継ぎ足し補修と羽口れんがの取
り替えを行い、 150ヒート使用した後の大修理で敷部の
不定形耐火物ライニング３の全面取り替えを行った。こ
れによって、大修理から大修理までの間に、敷部に使用
する不定形耐火物の量は従来の不定形耐火物ライニング
よりも20％少なくすることができた。そして、溶鋼取鍋
の寿命を一定とした時には、不定形耐火物ライニングの
補修作業を定期的に行い平滑化することができた。
【００１４】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明によれば、不定形耐火物を使用して、湯当たり部
のライニング厚さを厚くするとともに、湯当たり部周辺
部のライニング厚さを薄くすることによって、大修理か
ら大修理まで、すなわち初期施工から次回の初期施工ま
での不定形耐火物の使用量を削減することができる。
本発明によれば、不定形耐火物を使用して、湯当たり部
のライニング厚さを厚くするとともに、湯当たり部周辺
部のライニング厚さを薄くすることによって、大修理か
ら大修理まで、すなわち初期施工から次回の初期施工ま
での不定形耐火物の使用量を削減することができる。
【図１】実施例の溶鋼取鍋の断面図である。
１…湯当たり部、２…敷部の不定形耐火物、３…不定形
耐火物ライニング、４…パーマれんが、５…側壁の不定
形耐火物、６…羽口れんが、７…鉄皮。
耐火物ライニング、４…パーマれんが、５…側壁の不定
形耐火物、６…羽口れんが、７…鉄皮。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−319066（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−280958（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−141720（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−65472（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−121199（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B22D 41/02 F27D 1/04
Claims (1)
- 【請求項１】 溶鋼取鍋敷部の不定形耐火物ライニング
において、受鋼時、溶鋼の当たる領域のパーマれんがの
厚さを周辺部よりも薄くし、その部分の不定形耐火物ラ
イニングを厚くしたことを特徴とする溶鋼取鍋敷部の不
定形耐火物ライニング。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7098853A JP3037105B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 溶鋼取鍋敷部の不定形耐火物ライニング |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7098853A JP3037105B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 溶鋼取鍋敷部の不定形耐火物ライニング |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08300140A JPH08300140A (ja) | 1996-11-19 |
| JP3037105B2 true JP3037105B2 (ja) | 2000-04-24 |
Family
ID=14230796
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7098853A Expired - Fee Related JP3037105B2 (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 溶鋼取鍋敷部の不定形耐火物ライニング |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3037105B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| RU2804210C1 (ru) * | 2022-08-04 | 2023-09-26 | Публичное акционерное общество "Северсталь" (ПАО "Северсталь") | Чугуновозный ковш |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5606177B2 (ja) * | 2010-06-25 | 2014-10-15 | 株式会社神戸製鋼所 | 溶鋼搬送用取鍋 |
| RU2486989C2 (ru) * | 2011-08-22 | 2013-07-10 | Открытое акционерное общество "Чусовской металлургический завод" | Способ кладки футеровки сталеразливочного ковша и сталеразливочный ковш |
| CN104907759B (zh) * | 2014-03-10 | 2017-08-25 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种大型钢包修复方法 |
| CN108044090A (zh) * | 2018-01-19 | 2018-05-18 | 山东钢铁集团日照有限公司 | 一种钢包包底砌筑方法 |
| RU196897U1 (ru) * | 2019-12-24 | 2020-03-19 | Общество с ограниченной ответственностью "Кералит" | Сталеразливочный ковш |
-
1995
- 1995-04-24 JP JP7098853A patent/JP3037105B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| RU2804210C1 (ru) * | 2022-08-04 | 2023-09-26 | Публичное акционерное общество "Северсталь" (ПАО "Северсталь") | Чугуновозный ковш |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08300140A (ja) | 1996-11-19 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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