JP3036382B2 - バイトの取付構造 - Google Patents

バイトの取付構造

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JP3036382B2
JP3036382B2 JP6324287A JP32428794A JP3036382B2 JP 3036382 B2 JP3036382 B2 JP 3036382B2 JP 6324287 A JP6324287 A JP 6324287A JP 32428794 A JP32428794 A JP 32428794A JP 3036382 B2 JP3036382 B2 JP 3036382B2
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cutting tool
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wedge
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満志 上寺
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Mitsubishi Motors Corp
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  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、仕上用バイト等の取付
構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】自動車のシリンダヘッドにおけるバルブ
シート仕上加工の一方法として、例えば図４ないし図６
に示すようなものがある。
【０００３】これによれば、バルブフィニッシャー等に
おけるカッター１の筒状のホルダー部２には、シリンダ
ヘッド３のポート開口部に嵌着されたバルブシート４の
仕上加工を行うための先端角違いの３種類の超硬バイト
５が円周方向へ所定間隔離間してそれぞれ取り付けられ
る。
【０００４】即ち、バルブシート４は、円錐角θ1 ，θ
2 ，θ3 の異なる三つのシート面６ａ，６ｂ，６ｃを有
し、これらを高速で回転しながら押付け加工により仕上
げる前記３種類の超硬バイト５が前記ホルダー部２の外
周にそれぞれくさび７を用いて締付・固定されるのであ
る。
【０００５】尚、図４中８はバルブガイド仕上用のリー
マで、バルブシート４の仕上加工後にシリンダヘッド３
に組み付けられた図示しないバルブガイドに向けて前進
され、そのバルブ摺動面の仕上加工を行うものである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のバイト５の取付構造にあっては、くさび７を用い
てかなり強固に締付・固定されてはいるが、ワークとの
干渉の問題によりくさび７による締付・固定部から切刃
部までが形状的に細く、オーバーハングしている（図６
参照）。
【０００７】そのため、前記三つのシート面６ａ，６
ｂ，６ｃの同時加工による切削抵抗増大に加えて、バイ
ト先端側の剛性が十分にとれないことにより、振動によ
る切刃部のチッピングが生じる等で工具の寿命が短縮さ
れるという問題点があった。
【０００８】本発明は前記状況に鑑みてなされたもの
で、工具寿命の向上が図れるバイトの取付構造を提供す
ることを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係るバイトの取付構造は、ホルダへくさびを
利用して締付・固定されるバイトの取付構造であって、
前記バイトのくさび係合面と反対側のホルダ取付面に、
前記締付・固定の際にバイトが全体的に撓み得るよう
に、バイト先端側からバイト基端側に向けて下り勾配と
なる傾斜面を形成したことを特徴とする。また、前記ホ
ルダ取付面のバイト基端側に傾斜面より高いストレート
面を有すると、撓みが助長され、好適である。また、前
記バイトはくさびによる締付・固定部から切刃部までが
形状的に細く、オーバハングしているシリンダヘッドの
バルブシート仕上用バイトであると、より大きな効果が
得られ、好適である。
【００１０】
【作用】本発明に係るバイトの取付構造によれば、撓み
による復元力の増大でバイト先端側のビビリ振動が抑制
される。
【００１１】
【実施例】以下、本発明に係るバイトの取付構造の一実
施例を添付図面に基づいて説明する。図１は本取付構造
の正面図、図２は図１の下面図である。なお、これらの
図において、全体的な構成は図４ないし図６と同様なの
で、これらを参照して重複する説明は省略する。
【００１２】図１及び図２に示すように、カッター１
（図４参照）の筒状のホルダー部２には、下端開口のバ
イト取付溝２ａが形成され、このバイト取付溝２ａにく
さび７を利用してバイト１０がオーバーハング状態で締
付・固定される。図中９がその締付ネジである。なお、
図中１１はバイト１０の切刃を示し、１２はバイト１０
の出入り調整ネジである。
【００１３】前記バイト１０は、くさび係合面１０ｃと
反対側のホルダ取付面に、前記締付・固定の際にバイト
１０が全体的に撓み得るように、バイト先端側からバイ
ト基端側に向けて０．５°（これは、切削抵抗の大きさ
で決定）の下り勾配となる傾斜面１０ａが形成されてな
る。
【００１４】本実施例では、前記ホルダ取付面のバイト
基端側に傾斜面１０ａより高いストレート面（基準面）
１０ｂが設けられ、これにより、バイト１０がより撓み
得るようになっている。
【００１５】このように構成された取付構造の作用を図
３を用いて説明する。バルブシート４の三つのシート面
６ａ，６ｂ，６ｃ（図５参照）の同時仕上加工時に、バ
イト先端側にビビリ振動が発生した場合、先ず通常のバ
イト形状にあっては、図３の（ａ）に示すように、バイ
ト５の先端側が振動によりδ1 だけ撓むと、これを元に
戻そうとする力Ｆ（δ1 ）が発生する。
【００１６】これが、本実施例のバイト形状では、図３
の（ｂ）に示すように、傾斜面１０ａにより予め撓ませ
た量δ2 が加算され、力Ｆ（δ1 ＋δ2 ）が発生するこ
とになる。当然、Ｆ（δ）∝δであるから、 Ｆ
（δ1 ）＜Ｆ（δ1 ＋δ2 ）となる。
【００１７】即ち、振動により同じ量だけバイト１０の
先端側がホルダー部２から浮き上がっても、本実施例の
バイト形状の方が元に戻そうとする力が大きいため、ビ
ビリにくい。これにより、切刃１１部が浮き上がった不
安定な状態で削る時間が短くなるのである。
【００１８】別の表現をすれば、バイト１０の先端側を
ホルダー部２から引き離そうとする力が何らかの原因で
働いた時、同じ大きさの力であれば、バイト１０の先端
側の浮き上がり量δ1 が小さくなるため、ビビリ振動が
発生しにくくなるのである。
【００１９】
【発明の効果】本発明に係るバイトの取付構造によれ
ば、バイトのくさび係合面と反対側のホルダ取付面に、
前記締付・固定の際にバイトが全体的に撓み得るよう
に、バイト先端側からバイト基端側に向けて下り勾配と
なる傾斜面を形成したので、撓みによる復元力の増大で
バイト先端側のビビリ振動が抑制され、工具寿命の大幅
な向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るバイトの取付構造の一実施例を示
す正面図である。
【図２】同じく下面図である。
【図３】同じく作用の比較説明図である。
【図４】バルブシートの仕上加工の状態図である。
【図５】同じく図４のＡ−Ａ線断面図である。
【図６】超硬バイトの形状説明図である。
【符号の説明】
１ カッター ２ ホルダー部 ３ シリンダヘッド ４ バルブシート ７ くさび １０ バイト １０ａ 傾斜面 １０ｂ ストレート面 １０ｃ くさび係合面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−198705（ＪＰ，Ａ) 特開 昭49−16994（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−29203（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−132304（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭49−130483（ＪＰ，Ｕ) 米国特許4172398（ＵＳ，Ａ) 米国特許4080854（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B23B 29/00 B23B 27/00 B23B 29/04 B23B 29/02 B23B 29/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ホルダへくさびを利用して締付・固定さ
    れるバイトの取付構造であって、前記バイトのくさび係
    合面と反対側のホルダ取付面に、前記締付・固定の際に
    バイトが全体的に撓み得るように、バイト先端側からバ
    イト基端側に向けて下り勾配となる傾斜面を形成したこ
    とを特徴とするバイトの取付構造。
  2. 【請求項２】 前記ホルダ取付面のバイト基端側に傾斜
    面より高いストレート面を有する請求項１記載のバイト
    の取付構造。
  3. 【請求項３】 前記バイトはくさびによる締付・固定部
    から切刃部までが形状的に細く、オーバハングしている
    シリンダヘッドのバルブシート仕上用バイトである請求
    項１又は２記載のバイトの取付構造。
JP6324287A 1994-12-27 1994-12-27 バイトの取付構造 Expired - Lifetime JP3036382B2 (ja)

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