JP3031594B2 - パターン認識装置 - Google Patents

パターン認識装置

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JP3031594B2
JP3031594B2 JP5216705A JP21670593A JP3031594B2 JP 3031594 B2 JP3031594 B2 JP 3031594B2 JP 5216705 A JP5216705 A JP 5216705A JP 21670593 A JP21670593 A JP 21670593A JP 3031594 B2 JP3031594 B2 JP 3031594B2
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雅晴 瀧澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるパターン認識
装置に係り、特に食堂精算システムにおける多角形状食
器の認識装置に関する。
【0002】従来、コンピュータ(Computer)装置の発
達に伴い、ディジタル画像処理技術が発展してきた。画
像処理の一分野にパターン認識があり、カメラ等で入力
された画像を様々な方法で処理し特定の形として認識す
るもので、課題は如何に対象を正確に抽出し、高速に、
また大量にデータの処理が行えるかであった。
【0003】本発明に係る食堂精算システムは、このパ
ターン認識技術の典型的な応用に関し、その内容は社員
食堂に代表されるような大衆食堂において、多種類叉は
単品の料理が盛られた様々な大きさ、形状の食器類を盆
に乗せ、その画像をカメラで取り込み画像処理を施し、
最終的には食器の大きさ、形状と予め設定してある各食
器とを照合し、該当する食器に設定されている値段によ
り精算金額を算出するというシステムである。その場合
の課題としては、重なりやはみ出しのある食器の画像を
正確に迅速にパターン分離し識別することが要求され
る。
【0004】
【従来の技術】従来、食堂精算システムに係るパターン
認識技術である入力図形の特徴抽出技術として、入力画
像に対する濃度勾配を求めることによって、その絶対値
から図形の輪郭を抽出し、さらに、濃度勾配の方向ベク
トルによって抽出した輪郭線の特徴を認識する方法があ
った。
【0005】濃度勾配というのは、線分等の境界線にお
ける画像濃度の変化率であり、この変化が急激なところ
で人間は境界線(エッジ)を認識するため、ディジタル
的に境界線を抽出するために必要になる。この手順は基
本的には微分操作である。この技術を適応した従来例を
図17および図18に示す。
【0006】図17は、特開昭59−180649にお
いて開示された濃度勾配による多角形の傾き検出技術で
ある。ディジタル画像処理においては、通常升目で区切
られた画像を考えており、その升目に当たる画素が
‘1’か‘0’かのいわゆる2値化が行われている。こ
の2値化することで領域分けが行え、背景から輪郭を抽
出出来るのであるが、領域が繋がっているか分離してい
るかは、隣接した画素との値が同じであるか否かで判定
する。この2値画像の領域分けのための変換として有
効、かつ、多用されているのが論理フィルタリングであ
る。これは、3画素×3画素といった小領域のパターン
とフィルタのパターンとの照合演算を行い、真
(‘1’)か偽(‘0’)かによって予め定められた値
に変換するものである。
【0007】まず、前処理として図17(a)に示す入
力図形Eに対して上記した3×3の空間フィルタリング
を行い濃度勾配ベクトルを求めると、その絶対値により
濃度境界が抽出出来、これが図形の輪郭線になる。
【0008】次に、図17(b)に示すように、横軸方
向に濃度勾配ベクトルより得られる角度を取り、縦軸方
向に各ベクトルにおける画素数分布を取ったヒストグラ
ムを作成すると、直線EL1、EL2、EL3上のデー
タはそれぞれ同一方向α1、α2、α3となるため、各
直線毎にピークが現れ輪郭線の特徴を認識できる。
【0009】次に、この図形の傾きを知るために特徴を
抽出した三角波を図17(c)のように予め作成してお
き、抽出した特徴データのピーク位置を合わせてシフト
させ比較する類似度検出方法を用いる。図17(c)に
おいて、角度θだけシフトさせれば、図17(b)に示
す特徴データとほぼ類似と判定できる。
【0010】図18に、もう一つの濃度勾配を用いたパ
ターン認識技術であり、特開平1−134578の従来
例を示す。この技術によれば、輪郭データを入力画像の
濃度勾配算出処理によって抽出し、その輪郭線データか
ら単位線分を抽出することでパターン認識に最低限の特
徴データにまでデータ圧縮を行うことを目的とする。そ
のために、勾配ベクトル情報を伴った輪郭点を追跡する
際、線分開始点から探索点に至る直線距離が予め定めて
ある単位長を越えて、しかも、探索点の勾配角が線分開
始点における勾配各区に対して予め定めた変化量を越え
た場合、その輪郭点を線分終了点とするものである。続
いて、この線分終了点を次の線分開始点とし、同様にし
て線分を決定する。
【0011】図18は、濃度勾配演算によって抽出され
た勾配ベクトル情報を伴った輪郭点の一部を示してあ
る。Ps(1)、Pi、Pe(1)は輪郭線上のサンプ
リング点を示し、Gs(1)、Gi、Ge(1)はそれ
ぞれのサンプリング点における勾配角を示す。サンプリ
ング点Ps(1)を線分開始点として、サンプリング点
Piに対する直線距離Liが予め定めた単位長ΔLを越
え、同時に勾配角Gs(1)に対する勾配角Giが予め
定めた変化量を越えた場合、その時点でのサンプリング
点Pe(1)を線分終了点とし、線分L(1)を決定す
る。さらに、サンプリング点Pe(1)を線分開始点と
し、Ge(1)を次の基準勾配角として次の線分L
(2)を決定する。以下この手順を繰り返し、図形を特
定する。
【0012】上記したように、輪郭の曲率が大きい部分
であっても微小線分が演算上発生せず、かつ、的確な特
徴の抽出が可能となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の濃度勾配ベクトルによる特徴抽出方法では、画像デ
ータ全てに微分演算を行うために演算に必要な処理手順
が多く、小規模のシステムでは処理速度が低く時間がか
かり、また、その処理速度を向上させるためには高度な
処理能力を有する演算装置が必要となるという問題があ
った。
【0014】また、抽出した図形の輪郭の特徴によって
その図形の識別を行う際に用いられるパターンマッチン
グによるパターン認識方法は、認識したい目標の図形の
特徴および大きさ等を予め登録する必要があり、また、
登録した情報と実際に入力された図形とを比較する際、
入力段における歪を補正するという処理が必要となるた
め、さらに高い演算処理能力を有する装置が必要になる
という問題点があった。
【0015】そこで上記問題点に鑑み、本発明は、最小
限のデータの登録のみで、入力段での歪やパターン認識
対象物の形状のばらつきに対して小規模な画像処理シス
テムであっても柔軟に、かつ、迅速に識別、計測出来る
パターン認識装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するため
に、請求項1に記載の発明は、原図形の画像から分離さ
れた直線部分を用いて多角形の種類を判別する多角形判
別手段(6)を有するパターン認識装置において、前記
多角形判別手段(6)は、複数の前記直線部分の交点か
ら導かれる頂点の座標および当該頂点に係る2の前記直
線部分が成す角度を出力する頂点生成部と、任意の内角
を入力条件とした場合当該任意の内角が特定の多角形で
ありうる週合の度合いを示す評価値を出力する関数特性
を有し、前記頂点に関する前記角度を入力して前記評価
値を出力する関数演算部と、前記頂点に開する全ての前
記評価値を集計した集合を生成する集合生成部と、前記
集合に係る前記評価値から複数の前記特定の多角形であ
る可能性を数字の大きさで表す代表値をそれぞれの前記
特定の多角形に対して付与する代表値設定部と、前記代
表値設定部の算出した前記代表値のうち最も値の高い前
記代表値に該当する前記特定の多角形を選択し前記原図
形に係る多角形の種類として推論する推論判別部とを有
することを特徴とする。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、原図形の画像から抽出された輪郭線情
報上の直線部分情報および判別された前記原図形に係る
多角形の種類を用いて大きさと位置を判定すると共に、
前記直線部分情報より決定できる頂点座標および判別さ
れた前記多角形の種類により前記原図形の中心座標およ
び前記原図形の外接円の直径を算出する図形判定部を有
する図形判定手段を備えることを特徴とする。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記図形判定手段(6)は、入力した
前記多角形に係る前記輸郭線情報が欠落し前記原図形を
判別するのに不十分である場合、複数の前記直線部分情
報により前記原図形の1辺の長さを算出し前記多角形の
種類から定まる内角値および前記1辺の長さを用いて欠
落した前記頂点座標を復元する頂点復元部を有すること
を特徴とする。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記図形判定手段(6)は、1の前記
原図形に関する前記中心座標と前記外接円の直径を全て
の前記輪郭線情報に関して算出して互いに比較し、前記
中心座標および前記外接円の直径が共に所定の許容値以
下である場合に同一図形と判断して統合し、全ての前記
原図形を分離確定する図形比較部を有することを特徴と
する。
【0020】
【0021】
【作用】第1の発明によれば、以下の手順により直線が
分離できる。まず、直線分離手段(6)は認識された皿
等の画像から抽出された図11のような輪郭座標を輪郭
座標格納メモリに記憶する。これに対し、サンプリング
部が輪郭上の適当な間隔でサンプリングを行い、このサ
ンプリング点それぞれ(図12:SP1、SP2等)に
対してベクトル生成部がベクトル(図12:V11、V
12、V21、V22)のように前後のサンプリング点
に対しベクトルを設定する。そして、これらベクトル
(V11とV12、V21とV22)の成す曲率(θ
1、θ2)を曲率計算部が求め、これら曲率を数値化し
(図13(b))、さらにこの数値化した曲率を元に度
数分布生成部が図13(c)に示すような度数分布を生
成する。これを直線分離部が、あるしきい値によりサン
プリング点を分けると、この分けられたしきい値以下の
連続している点の集合は直線部分として分離できる。例
えば、図13(a)のような入力パターンの一部に対し
直線分離を行うと、図13(d)のような3本の直線が
分離できる。
【0022】第2の発明によれば、多角形判別手段
(6)は、任意の直線分離手段により分離された直線か
ら頂点生成部が仮想頂点を生成する。これは直線部分の
線分を延長することにより、その交点から簡単に求めら
れる(図14(a))。同時に、この仮想頂点に関する
2つの線分から内角に相当する角度が算出出来る。この
角度はファジィ(fuzzy )理論に基づく仮想頂点の持
つ、可能性のある多角形の度合いを数値化する関数演算
部に入力され、図14(b)に示す評価値が導き出され
る。この評価値を集合生成部が集計し、図14(b)に
示すような関係図が出来上がる。これは、各仮想頂点に
関する角度が図の左列の各多角形である度合いを数値で
示したものとなっている。
【0023】この評価値集合に対し代表値を代表値設定
部が設定し、この輪郭部分の成す図形がいずれの多角形
であるかを数字で示した図14(c)のような総合評価
値を生ずる。この中の最も高い数値を示す多角形の種類
を当該図形の多角形と推論判別部が決定出来る(図14
では8角形が判別されている)。
【0024】第3の発明によれば、図形判定手段(6)
は、種類の判った多角形図形に基づき原画像上の図形の
大きさ、位置、種類を総合的に判断する。多角形判別手
段により生成された仮想頂点座標と多角形の種類によ
り、幾何学的に全体の形状が想定可能な時、図形判定部
は図15のように任意の対角線(Ln)情報を生成しそ
の中間点の座標を計算する。これにより、図形の形、大
きさ、位置の全てが確定する。
【0025】しかし、図16に示すように元の図形が重
なっていると、大きさを決定するのに必要な輪郭情報が
不足する。そこで、第4の発明によれば、頂点生成部は
得られている直線部分の長さを求め、さらに、判別され
ている多角形種類から理論上の頂点を生成しその内角値
を得て、この両者により得られるベクトルを生成するこ
とで、図16(b)のように直線部分を補い、大きさの
判定が出来る。
【0026】ところが、個別の図形は判定されても、1
つの図形が輪郭線が分断されることで2つの図形として
認識されている場合がある。そこで、第5の発明によれ
ば、図形比較部は、認識されている図形の中心点の位
置、大きさを図形同士で比べ、双方が近似値である場合
は同じ原図形から得られたものと判定することで、全て
の原画像の図形を特定できる。
【0027】
【実施例】本発明のパターン認識装置における好適な実
施例を図1乃至図10に基づいて説明する。本実施例
は、本発明におけるパターン認識装置を食堂精算システ
ムに適用したものである。本実施例における構成 まず、本発明の実施例における代表的な構成を図1のブ
ロック図に示す。
【0028】図1に示すように、本実施例における構成
は、被検査対象である形状パターン1を画像認識に適す
るように陰影(コントラスト)が強調する照明装置2
と、コントラストを付けられた形状パターン1の画像を
取り込み映像信号に変換する画像入力装置3と、取り込
まれた映像信号をアナログからディジタル信号に変換処
理する画像処理装置4と、処理した入力画像情報を格納
する入力画像メモリ5と、入力画像情報を各種の処理ま
たは認識処理を実行するCPU(Central processing u
nit )6と、入力画像情報から抽出した形状パターン1
の輪郭線情報を格納する輪郭座標格納メモリ7と、輪郭
線情報からの曲率の違いによって抽出した輪郭線情報の
うち直線部分のデータを格納する直線情報格納メモリ8
と、直線情報から形状パターン1の成す内角を演算し各
多角形のファジィ集合を格納するファジィデータ格納メ
モリ9と、輪郭線の形状を認識した結果を格納する結果
格納メモリ10とにより構成される。
【0029】対象となる本実施例の形状パターン1とし
ては、略正多角形をした皿の映像(図11)を考える。
具体的には、食堂等において、ユーザがまず自分の好き
な品物(食品)が盛られている皿を複数選び取り、自分
の盆に載せ精算のための画像読み取り場所に置く。ここ
では、一例として3種類の皿A、B、Cが盆の上に一部
重なり合って載っているものとする。読み取り場所には
照明装置2が備えられ、盆の上の皿をくっきり照らし出
し、上部に備え付けられている画像入力装置3(カメラ
等)がそのユーザの盆を撮像し、本発明のパターン認識
装置本体に送る。
【0030】ここで問題となるのは、通常、皿は盆の上
で互いに重なり合い、図11のように完全に分離した状
態で入力されるとは限らない点である。以下、この点の
解決手段を含めて解説する。本実施例における動作 本実施例の動作を図2に基づいて説明する。
【0031】図2において、この入力された画像がまず
画像処理装置4によってディジタル信号に変換され、デ
ィジタルとなった画像情報は、一旦入力画像メモリ5に
記憶される(処理状態:ステップ10)。この画像情報
に対して、輪郭抽出の画像処理を施し、さらに、重なり
合った皿の画像を1皿毎の図形に分離するため、輪郭線
追跡法等の手法により輪郭座標データを抽出し、輪郭座
標格納メモリ7に記憶する(ステップ11)。この画像
データは、例えば図3のように輪郭線の集合で形成され
ている。本実施例では、3枚の皿(A、B、C)が図の
ように一部重なり合った状態で抽出されているとする。
このようにして抽出された輪郭座標は輪郭座標格納メモ
リ7に格納されて、後の処理において適宜使用される。
このようにして取り出された輪郭は、図3において、多
角形Aに関するi、多角形Bに関するjとk、多角形C
に関するmとなる。
【0032】ここで、上記の輪郭線追跡法を以下に説明
する。まず、この方法は対象となる皿の図形が全て正多
角形から成ることを前提としている。装置は図3のA及
びB、若しくはB及びCの重なりを判別し、その輪郭が
どちらの皿のものであるかを調べる。つまり、ある多角
形において、2つの辺の成す内角は常に内側の一方方向
に折れ曲がっている。しかし、当該多角形が他の多角形
と重なり合った場合、その重なっている点での一方の図
形上の辺と他方の図形上の辺との成す角は、内角の曲が
りの方向とは逆に外側に向くことになる。そこで、輪郭
に沿って方向の変化を調べれば、輪郭線が外側に折れて
いる場所では図形が重なり合っているものと判断出来、
その場所で図形を切り放し別の図形として扱うことが出
来る。
【0033】さて、格納された部分輪郭線i、j、k、
mに対して等間隔に輪郭座標を取り、その中でサンプリ
ング点SP1、SP2を設定し、そこからサンプリング
点の前後のサンプリング点である輪郭座標に向かってベ
クトルを作成する(V11、V12、V21、V2
2)。それぞれのサンプリング点でその点に関する2つ
のベクトルによって形成される角度θ1、θ2を使用し
て、頂点付近(SP1)と直線部分(SP2)との特徴
が顕著に現れるようなサンプリング点での曲率を求める
(図2:ステップ12)。この特徴は、例えば頂点付近
であるためにはθ1が最も小さくなるような点であり、
また直線部分ではθ2が大きくなるような点である。
【0034】輪郭線上のすべての点においてサンプリン
グを行い、得られた曲率を集計すると図4(a)に示す
ようになり、頂点付近は曲率が大きく、また、直線部分
は曲率が少ない、という特徴が顕著に出てくる。この曲
率データと出現度数との関係で度数分布を作成する(ス
テップ13)。これは図4(b)のようになって得ら
れ、図内で度数の存在しない領域が発生する。この部分
を境として、図に示すように頂点付近と直線部分とに分
けられるので、この直線部分の輪郭線情報を作成し直線
情報格納メモリ8に格納する(ステップ14)。
【0035】以上の処理を図3の部分輪郭線iに対して
行えば、直線部分L1乃至L8が分離される。次に、こ
れら直線部分の交点、または図形が重なり合って欠けて
いるところでは、前後の直線部分の延長によって発生す
る交点、a1乃至a7を部分輪郭線iの成す図形の頂点
(以下、仮想頂点という)を求める。そして、それぞれ
の仮想頂点に係る内角を求める(図2:ステップ1
5)。
【0036】次に、図5に示すメンバシップ関数を用い
て多角形の判定の元になるファジィ集合を作成する(図
2:ステップ16)。これはファジィ理論の応用として
有用性の高いファジィ制御に関する手法である推論法に
よる。ある入力値に対し、得られる結果を「曖昧さ」の
関係式であるメンバシップ関数で表す。ここでは、計算
が簡単な三角形の関数が選ばれ、離散型ファジィ変数に
よる推論、つまりある内角に対して最も確からしい多角
形を得る方法である。この関数は、内角を入力条件とし
て、その内角に対しその内角に関する図形が何角形であ
るかの判定するためのファジィ集合を作成するために用
いる。
【0037】図6に示すのは、上記の重み付けを行う様
子である。図6(a)に示すように、メンバシップ関数
F1、F2、F3は、それぞれ異なる多角形である確か
らしさを関数としたものである。仮想頂点a1、a2、
a3の内角の角度を入力とした場合、メンバシップ関数
F1、F2、F3の出力データ(グレードという)は、
各内角がそれぞれの多角形に属する割合となる。これを
関係図として展開すると、図6(b)に示すようにな
り、これが求めるべきファジィ集合である。
【0038】このような手順を入力条件である部分輪郭
線iに対して行うと、図7(a)に示すようなファジィ
集合となる。これはファジィデータ格納メモリ9に記憶
される。
【0039】次に、各多角形の適合度(グレード)の最
小値をそれぞれの代表値として抽出し、図7(b)に示
すような代表値の図を作成すると、各仮想頂点において
求めた内角の角度のばらつきはあるものの、全ての内角
が属する多角形が輪郭線の主対であると判定でき、図3
の部分輪郭線iは図7(b)より「八角形」であると判
定できる(図2:ステップ17)。
【0040】以上の処理を図3の他の部分輪郭線j、
k、mに対して行うと、例えば、jは「六角形」、kは
「六角形」、mは「六角形」と判定できる。次に、識別
された部分輪郭線に対してその図形の大きさを判定す
る。図形の大きさは輪郭線情報の直線部分分離から得ら
れる仮想頂点座標を使用して、多角形の種類による特性
からその大きさおよび中心座標を求めるのに最も適切な
対角線を引くことによって算出する。ここで、図3の部
分輪郭線i、j、kについてみると、全ての内角が偶数
角の正多角形であるため、図形の中心座標を通る対角線
は1つとなる(図8)。よって、認識されている頂点の
数が、〔(理論上の頂点数/2+1)〕であれば全体の
大きさを選出することが出来るため、各部分輪郭線につ
いて調べると、iは7つの仮想頂点が認識されているの
で大きさを決定出来るが(6(角形)/2+1=4<
7)、j及びkの認識されている仮想頂点はそれぞれ2
つなので大きさを決定出来ないということになる(図
2:ステップ18)。
【0041】ここで、図形の大きさを決定出来ない頂点
数である場合、データとして得られていない頂点座標を
求める必要がある。この手順は図9に示すように、頂点
座標の数が不足している場合、認識されている頂点が2
つあればその頂点間の距離を1辺として求める図形の辺
の長さが計算出来る。これと、識別された多角形の種類
から得られる内角の理論値とをもってそのベクトルを形
成すれば、不足分の頂点座標を補うことが出来る(図
2:ステップ19)。つまり、図9において、直線部分
Lb1、Lb2、Lb3があり、仮想頂点Ab1、Ab
2が算出されているとする。多角形の種類の判別結果が
六角形であるので、Ab1−Ab2の間の距離を1辺の
長さとしAb2を視点としてLb2に対して六角形の内
角θ(ここでは120°)を持つベクトルVb1作成
し、さらに、同様にして、ベクトルVb2を作成するこ
とにより、頂点Ab3、Ab4の座標が求められる。よ
って、対角線Ab1−Ab4から中心座標および大きさ
を決定することが出来る。
【0042】以上の手順によって、欠落している仮想頂
点座標を求めそれに基づいて対角線を引いて図形の中心
座標を求め、その座標を中心とし対角線の長さを直径と
する多角形の外接円をもってその図形の大きさとする
(図2:ステップ20)。以上のように図3の各部分輪
郭線に対して多角形を求めることが出来る。
【0043】しかし、皿が重畳していた場合、1図形の
輪郭線が複数に分断され別々の図形として認識、判別さ
れるという不都合がある。つまり、その輪郭線が部分輪
郭線j、kは同一図形から発生しているにもかかわら
ず、結果として2つの多角形として認識されてしまう。
【0044】そこで、認識された多角形に対して中心座
標及び大きさを比較し、予め設定してある範囲内、例え
ば、ある一つの認識された図形1の中心座標(x1,y
1)が他の図形2の中心座標(x2,y2)との距離が
ある値Dc以下であり、かつ、直径の差が多角形1と多
角形2とでα以下である場合は同一図形とする、という
ように設定しておけばよい。
【0045】このようにして、識別されて大きさ、中心
座標が決まった図形群に対し、組み合わせで大きさおよ
び中心座標が許容値以下かどうかを判定し、同一図形と
して判定された時はそれらの多角形を一つの図形として
統合し、最終的な図形の確定が出来る(図2:ステップ
21)。
【0046】以上の手順によって認識された図形の種
類、中心座標および外接炎の直径を認識結果格納メモリ
10に格納する(図2:ステップ22)。このように識
別され格納された図形情報は図11のようになる。
【0047】最終的に、本実施例のパターン認識装置の
出力を受けた精算装置等が、判別された全ての皿につい
て、大きさ、形から一意的に決まる予め設定されている
値段の集計を行い、精算額としてユーザに提示すればよ
い。例えば、図10ではA、B、Cが、Aの皿の大き
さ、形(8角形)のものは「おかず」で300円、Bは
「惣菜」で100円、Cは「ご飯」で150円ならば、
これ以外の皿がないのでこれら合計550円を精算額と
するのである。本実施例における効果 本実施例によれば、皿の原画像が重なり合っていても確
実に皿の種類、大きさを確定出来、簡単な手順で食堂精
算システムが構築できる。特に、皿の外形は正確な角度
を成して折れ曲がっている必要がなく、緩やかなカーブ
を描いていても確実に最も近い多角形を特定できる。ま
た、その曲率は皿同士で共通である必要は無く、任意の
多角形の外形であっても判別出来る。その他の変形例 なお、多角形判別手段に用いる直線部分は、上記の直線
分離手段である必要は無く、他の方法(例えば、多角形
の傾き検出法(図17))によって分離される直線部分
を用いてもよい。同じく、図形判定手段の入力は、の直
線分離手段叉は前記多角形判別手段の出力を用いる必要
は無く、他の方法(例えば、濃度勾配ベクトルによる輪
郭点追跡法(図18))により得られた直線部分および
多角形種類をパラメータとしてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上の通り、第1の発明によれば、サン
プリング点を画素毎に取る必要は無く大きな間隔でサン
プリングを行えば十分多角形を判定出来るので、処理能
力の高くない小型の装置でも確実に直線部分を分離でき
る。
【0049】第2の発明によれば、原画像が頂点付近で
丸みを帯びている等の理論上の多角形と異なる図形であ
っても、ファジィ理論による評価値の判断により、確実
な図形の推論が出来、また、特性を司るメンバシップ関
数を入力対象物に合わせて変更することで、様々なパタ
ーン認識に応用が出来る。
【0050】第3の発明によれば、直線部分データと図
形の種類が与えられれば、簡単に大きさと図形の中心位
置が特定できる。第4の発明によれば、原画像が重なり
合って一部の輪郭しか判らない場合であっても、全体形
を簡単に復元できる。
【0051】第5の発明によれば、多数の図形が重なり
合っている原画像からでも、一個一個の図形を区別し若
しくは統合し、誤認識をすること無く図形の確定が出
来、精算システム等の高い信頼性の必要な分野に適用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるパターン認識装置を示
すブロック図である。
【図2】本発明の実施例における処理の流れを示すフロ
ーチャート図である。
【図3】本発明の実施例における入力図形のパターン図
である。
【図4】輪郭線から直線部分を分離する方法を示す説明
図である。
【図5】本発明の実施例におけるメンバシップ関数例を
示す説明図である。
【図6】ファジィ集合の作成方法を示す説明図である。
【図7】輪郭線の形状決定方法を示す説明図である。
【図8】大きさを決定するための対角線を示す説明図で
ある。
【図9】識別した輪郭線の大きさを決定する方法の説明
図である。
【図10】本発明の実施例における識別結果を示す説明
図である。
【図11】入力パターン例を示す説明図である。
【図12】輪郭線の曲率を計測する方法の説明図であ
る。
【図13】入力パターンから直線を分離する様子を示す
説明図である。
【図14】直線情報からファジィ集合によって形状を決
定する方法の説明図である。
【図15】識別した形状の大きさを求める方法の説明図
である。
【図16】不足分の輪郭線情報を補う方法の説明図であ
る。
【図17】従来の技術(1)を説明する図である。
【図18】従来の技術(2)を説明する図である。
【符号の説明】
1…形状パターン 2…照明 3…画像入力装置 4…画像処理装置 5…入力画像メモリ 6…CPU(Central processing unit ) 7…輪郭座標格納メモリ 8…直線情報格納メモリ 9…ファジィデータ格納メモリ 10…認識結果格納メモリ A、B、C、E…入力パターン図形 i…図形Aに関する輪郭線 j,k…図形Bに関する輪郭線 m…図形Cに関する輪郭線 L1〜L8、Lb1〜Lb6…直線部分 a1〜a7、Ab1〜Ab4、N1〜N4、Ann+1(1
≦n ≦7)…仮想頂点 SP1、SP2、Ps(1)、Pi、Pe(1)…サン
プリング点 V11、V12、V21、V22…方向ベクトル θ、θ1、θ2…計測された角度 F1〜F3…メンバシップ関数 O…求められた中心点 L、Ln…図形の大きさを求めるための対角線 EL1〜EL3…辺 α1〜α3…濃度勾配ベクトル Gs(1)、Gi、Ge(1)…勾配角 L(1)、ΔL、Li…線分
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 7/00 G06T 1/00 G06T 7/60 G06T 5/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原図形の画像から分離された直線部分を
    用いて多角形の種類を判別する多角形判別手段(6)を
    有するパターン認識装置において、 前記多角形判別手段(6)は、複数の前記直線部分の交
    点から導かれる頂点の座標および当該頂点に係る2の前
    記直線部分が成す角度を出力する頂点生成部と、 任意の内角を入力条件とした場合当該任意の内角が特定
    の多角形でありうる週合の度合いを示す評価値を出力す
    る関数特性を有し、前記頂点に関する前記角度を入力し
    て前記評価値を出力する関数演算部と、 前記頂点に開する全ての前記評価値を集計した集合を生
    成する集合生成部と、 前記集合に係る前記評価値から複数の前記特定の多角形
    である可能性を数字の大きさで表す代表値をそれぞれの
    前記特定の多角形に対して付与する代表値設定部と、 前記代表値設定部の算出した前記代表値のうち最も値の
    高い前記代表値に該当する前記特定の多角形を選択し前
    記原図形に係る多角形の種類として推論する推論判別部
    と、 を有すること を特徴とするパターン認識装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパターン認識装置にお
    いて、 原図形の画像から抽出された輪郭線情報上の直線部分情
    報および判別された前記原図形に係る多角形の種類を用
    いて大きさと位置を判定すると共に、前記直線部分情報
    より決定できる頂点座標および判別された前記多角形の
    種類により前記原図形の中心座標および前記原図形の外
    接円の直径を算出する図形判定部を有する図形判定手段
    を備える ことを特徴とするパターン認識装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のパターン認識装置にお
    いて、 前記図形判定手段(6)は、入力した前記多角形に係る
    前記輸郭線情報が欠落し前記原図形を判別するのに不十
    分である場合、複数の前記直線部分情報により前記原図
    形の1辺の長さを算出し前記多角形の種類から定まる内
    角値および前記1辺の長さを用いて欠落した前記頂点座
    標を復元する頂点復元部 を有することを特徴とするパタ
    ーン認識装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のパターン認識装置にお
    いて、 前記図形判定手段(6)は、1の前記原図形に関する前
    記中心座標と前記外接円の直径を全ての前記輪郭線情報
    に関して算出して互いに比較し、前記中心座標および前
    記外接円の直径が共に所定の許容値以下である場合に同
    一図形と判断して統合し、全ての前記原図形を分離確定
    する図形比較部 を有することを特徴とするパターン認識
    装置。
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