JP3029177B2 - フレアーカット絞りを有するズームレンズ - Google Patents

フレアーカット絞りを有するズームレンズ

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JP3029177B2
JP3029177B2 JP6088490A JP8849094A JP3029177B2 JP 3029177 B2 JP3029177 B2 JP 3029177B2 JP 6088490 A JP6088490 A JP 6088490A JP 8849094 A JP8849094 A JP 8849094A JP 3029177 B2 JP3029177 B2 JP 3029177B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特にTVカメラ等に好適
なフレアー絞りを有したズーム比40×程度と高倍率の
ズームレンズに関し、特に変倍に際してフレアーやハロ
ー等の原因となる軸外光束の一部を遮光するフレアー絞
り(径可変絞り)をレンズ系中に配置し、変倍に応じて
適切に絞り径を制御することにより、全変倍範囲にわた
り良好なる光学性能を得るようにしたフレアー絞りを有
したズームレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、高変倍なズームレンズとし
て、物体側より順に、正屈折力を有し、焦点調節を行う
第1群(前玉)、負屈折力を有し変倍作用のために光軸
方向に移動する第2群(バリエーター)、正屈折力を有
し変倍作用と像面補償のために光軸方向に移動する第3
群(コンペンセーター)、そして正屈折力を有し固定で
結像作用を有する第4群、の4つのレンズ群を有し、広
角端から望遠端への変倍に際して、該バリエーターとコ
ンペンセーターとが同時に−1倍の結像倍率を有するよ
うに設定したいわゆる4群タイプのズームレンズが種々
提案されている。
【0003】この4群タイプのズームレンズは広角端か
ら望遠端への変倍に際し、広角端よりやや望遠側のズー
ムポジションから中間のズームポジションにかけて、軸
外光線にコマフレアーが多く発生し結像性能が低下する
という性質がある。
【0004】図14は前述の4群タイプのズームレンズ
においてコマフレアーが多く発生しやすい、絞り開放の
広角側のズームポジションでの各光学要素と光路状態と
を示した概略図である。
【0005】同図では軸上Fナンバー光線と画面中間像
高と画面最大像高にいたる軸外光線とを光線追跡してい
る。第2群と第3群の空間において、実線が軸上Fナン
バー光線、点線が画面中間像高の軸外光線、一点鎖線が
画面最大像高の軸外光線である。
【0006】今、軸外光線の光束中心を主光線とし、そ
の下側の光線を下側光線と呼ぶことにすると、該主光線
はFナンバーを決める絞り面B上でレンズの光軸より、
かなり下側を通っており、第1群及びコンペンセーター
(第3群)内で、下側光線は光軸からの高さが高い位置
を通過することになる。このため、強い正屈折力を受
け、上方に跳ね上げられることになり、この結果コマフ
レアーが多く発生することになる。
【0007】軸外光線を除去する手段を有したズームレ
ンズが例えば、特公昭51−21794号公報、特公昭
56−52291号公報で提案されている。
【0008】特公昭51−21794号公報では、バリ
エーターとコンペンセーターとの間に鏡筒に固定され
た、径可変の絞りを設定し、ズーミングに応じて径の大
きさを変えることにより、画面中間像高の光線を制限し
ている。
【0009】特公昭56−52291号公報では、バリ
エーターとコンペンセーターとの間に径不変の移動絞り
を設け、バリエーターに関連して移動させることによ
り、ズーム全域にて画面中間部での下側光線の一部を制
限したズームレンズが提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】一般に変倍に伴う
収差変動、特にコマフレアーの変動を抑えるは、軸上光
束に影響を与えずフレアー成分だけを効果的に除去する
必要がある。
【0011】ところで、前述の特公昭51−21794
号公報では画面最大像高の光線は制限せず、中間像高の
光だけを制限することを開示している。しかしながら、
TVカメラ用等に使用されるズームレンズでは、画面中
間像高の光線のみを制限できるのは、広角端近傍のごく
わずかのズーム領域に限られている。又前述した通り第
1、第3群により最大像高の下側光線がもたらすコマフ
レアー影響については同公報では気にかけてはいない。
また同公報で示されている実施例では、絞り径の制御を
メカ的な板カムにより行っているため、開口径決定用絞
りにより絞り込まれた場合や、コンバーターやエクステ
ンダー等が装着された場合に自在に絞り径を制御するこ
とが困難となっていた。さらにTVカメラ用の高倍率な
ズームレンズではバリエーターやコンペンセーターの移
動量が増大してくるため、板カムの長さも増大しズーム
レンズ全体も重量的に重くなってしまうという問題点が
あった。
【0012】又、特公昭56−52291号公報で提案
されているズームレンズでは、前述した通り径不変の移
動絞りにてズーム全域にわたり下側光線の一部を制限し
ているために、収差が良好に補正された有用な光線まで
も制限してしまう場合が生じてくるという問題点があっ
た。また絞りを移動させるためのメカ機構が必要となる
ため、複雑化し、重量も重くなってしまうという問題点
があった。
【0013】本発明は、ズーム比が相当に高いズームレ
ンズに対して特に正屈折力成分の第1、第3レンズ群の
影響による最大像高のコマフレアーを除去することを目
的とする。
【0014】又、この目的に対して本発明は物体側より
順に正屈折力の第1レンズ群、負屈折力の第2レンズ
群、固定で径可変のフレアーカット絞り、正屈折力の第
3レンズ群を少なくとも有し、前記第2レンズ群と前記
第3レンズ群を移動させてズーミングを行うフレアーカ
ット絞りを有するズームレンズに於いて、軸上光束には
影響を与えず最大軸外光線の下側光線のフレアー成分を
カットするように前記フレアーカット絞りの径を制御す
る制御手段を具備することを特徴としている。
【0015】更に最も望ましくフレアーカット成分を軽
減できるズーム範囲を知見し、少なくともこの範囲で絞
り径を制御することを目的とする。
【0016】更に、極めてズーム比の高いながらも良好
に収差補正されたズームレンズの提供を目的とする。
【0017】又、小型で応答性の良好な絞り駆動方式を
提供することを目的とする。
【0018】
【実施例】図1は、本発明に関するズームレンズのレン
ズ断面図及びその光路を示す図である。又図12、図1
3は各々は所定のズームポジションにおける一部のレン
ズ断面及び、光路を示す図である。
【0019】図中、Fは正屈折力を有する第1群(前玉
群)で、被写体へのフォーカシングに際し光軸方向に移
動し、ズーミングに際しては固定である。Vは負屈折力
を有する第2群(バリエーター)で、変倍作用のためズ
ーミングに際して光軸方向に移動する。Cは正屈折力を
有する第3群(コンペンセーター)で、変倍作用及び像
面補償のためにズーミングに際して光軸方向に移動す
る。矢印は広角側から望遠側へのズーム軌跡を描いてい
る。Rは正屈折力を有する第4群(リレーレンズ)で結
像作用をする。Pは色分解光学系としての3Pプリズム
であり、光学ブロックとして示している。
【0020】ここで、BはズームレンズのFナンバーを
決めている開口径決定用絞りであり、Aは本発明に関わ
る径可変のフレアーカット絞りであり、所定のズーム域
において少なくとも最大像高の光の一部(下側)をカッ
トしている。
【0021】まず、本発明のズームレンズの光学作用に
ついて説明する。本実施例では図1に示すような4つの
レンズ群を有する4群タイプのズームレンズであって、
高いズーム比を与えるために広角端から望遠側へのズー
ミングに際して、第2、第3群の結像倍率が同時に−1
倍を通るように移動させている。そして広角端から望遠
端までの変倍範囲について、軸上Fナンバー光線を遮光
せず、特に広角側の中間のズーム域
【0022】
【外3】 のズーム域)において、下側光線の収差が増大する部分
のみを変倍動作に伴い径可変のフレアー絞りにて遮光し
ている。
【0023】次に図12、図13により詳しく説明す
る。
【0024】図12は、絞りBが開放で広角側のズーム
ポジションを示し、バリエーターV〜コンペンセーター
C間では最大像高の軸外光線の下側光線15bが軸上F
ナンバー光線15aの外側を通っているので、軸外光線
の下側光線のみを遮光している様子を示している。図
中、斜線部分が下側光線のカットされる部分である。特
【0025】
【外4】 のズーム域では光線は図12に示すように振る舞うの
で、軸外光線のみを効果的に遮光している。
【0026】一方、図13は、Fドロップ開始時点のズ
ームポジションを示し、最大像高の軸外光線の下側光線
15bが軸上Fナンバー光線15aの内側を通っている
ので、軸外光線を遮光することはできない。
【0027】しかしながら、絞りBの絞り込みによりF
ナンバーが大きくなる場合、またコンバーターや内蔵エ
クステンダー等により焦点距離がズーム全域にて変換さ
れる場合等は、バリエーターV〜コンペンセーターC間
にて軸上光線、軸外光線の高さが変化するので、軸外光
線の下側光線が軸上Fナンバー光線の外側を通る時は、
絞りAにて遮光することができる。
【0028】特に本実施例では、任意のズーム位置に
て、フレアー絞りAの絞り径をDとし、絞りA面上での
軸上Fナンバー光束径をDa、とすると軸上Fナンバー
光線を遮光しないためには D≧Da・・・(1) を満足することを条件としている。
【0029】特に下側光線の収差が増大する
【0030】
【外5】 のズーム域では、絞りA面上で、軸外最大像高光線によ
り決定される径をDmとして、上記(1)の条件を満た
しつつ絞り径Dを Dm>D・・・(2) の範囲で変化させ、軸外光線のコマフレアー成分を効果
的に遮光し性能を向上させている。
【0031】以上述べたように、軸外光線のフレアー成
分を効果的に遮光することができるので、高性能化が達
成され、さらに、フレアー成分の除去効果を積極的に活
用し、バリエーター、コンペンセーターの屈折力を強く
させることができ、バリエーター、コンペンセーターか
らなるズーム部の長さを短くすると同時に、絞りBと前
玉との距離も短縮化できるので前玉の径を小さくするこ
とができ、ズームレンズ系として小型軽量化が可能とな
る。
【0032】次に、本実施例について具体的な数値をあ
げて説明する。
【0033】後述する数値実施例では電気的な制御によ
りフレアーカット絞りAを駆動させており、主に開口決
定用絞りBが開放の時の軸外光線のフレアー成分を除去
している。このときの各ズーム位置におけるパラメータ
ーを表1に示す。
【0034】本実施例では、焦点距離f=256.6m
mのズーム位置でFドロップが始まるので、軸上Fナン
バー光束径は広角端のDa=28.0mmからFドロッ
プ開始点のDa=46.0mmまで徐々に大きくなり、
望遠端ではFドロップによりDa=35.6mmと小さ
くなっている。
【0035】図15に本実施例の、各ズーム位置におけ
るフレアーカット絞りAの径の変化を示す。横軸が焦点
距離、縦軸がフレアーカット絞りA面上の径を表し、図
中、実線がフレアーカット絞り径(D)、点線がFナン
バー光束径(Da)、一点鎖線が軸外最大光線の径(D
m)を表している。広角端からf=130mmのズーム
域の、点線と一点鎖線で囲まれた斜線領域内でフレアー
カット絞りAを作動させることにより、軸外光線のみを
遮光することが可能となる。本実施例では特に軸外光線
の収差が悪化する、f=19.49mmからf=69.
78mmにかけて軸外最大像高の周辺光量比がほぼ50
%となるようにフレアーカット絞りAの径(D)を作動
させており、このときf=19.49mmではD=3
1.5mm、f=69.78mmではD=32.2mm
としている。広角端ではD=31.5mm、Fドロップ
開始点f=256.6mmでは、Fナンバー光束径(D
a)と同等のD=46.0mm、望遠端ではD>Da=
35.6mmであれば制限はないのであるが、D=4
7.0mmとして広角端から望遠端までDが単調に増加
するように制御することにより、電気的、メカ的な絞り
の追従性を向上させてフレアーを効果的に除去してい
る。
【0036】次に、図2を用いて絞りAの絞り径の制御
方式の一連の処理を行う場合について説明する。
【0037】同図においてバリエーターV、コンペンセ
ーターCはそれぞれ支持部材18、19により支持され
ている。支持部材18、19は直線カム16及び曲線カ
ム17により支持されており、該曲線カム17の回転に
よりバリエーターV、コンペンセーターCが光軸上を移
動して変倍を行っている。該曲線カム17にはポテンシ
ョメーター、エンコーダー等のズーム位置検出部材22
が接続されており、該ズーム位置検出部材22から得ら
れるズーム位置信号zを制御回路23へ送出している。
【0038】制御回路23は、ズーム位置信号zに基づ
いて、モーター、IGメーター等の絞り駆動部材24
へ、その回転方向や回転量を駆動信号θとして送出して
いる。
【0039】駆動部材24は駆動信号θに基づいて、忠
実に回転駆動しており、ギヤ、ベルト等により絞り機構
20と連結されている。
【0040】フレアーカット絞りAを構成する絞り機構
20は、回転環の回転により絞りが開閉する構造となっ
ており、絞り駆動部材24の回転により絞り径を変化さ
せている。
【0041】また図3に示す絞り制御方法においては、
ズーム位置検出部材が、光軸上の位置を検出するものと
してバリエーターVの支持部材18またはコンペンセー
ターCの支持部材19に接続されており、各々25、2
6とし、ズーム位置信号zを制御回路23へ送出してい
る。これ以降の処理は図2と同様である。なおこのと
き、バリエーター及びコンペンセーターの移動をメカニ
カル部材を用いずに、各々独立に駆動することができる
電子カム方式などを用いても同様に適用することができ
る。
【0042】このように本実施例においては、電気的に
絞り径を制御しているので、より軽量化が可能であり、
ズーム位置に対する絞り径の変化率を、制御回路の変更
によって容易かつ最適に変換することができるので、軸
外光線のフレアー成分をより精度よく遮光することが可
能となる。
【0043】次に、図4を用いて絞りAの絞り径の別の
制御方法の一連の処理を行う場合について説明する。
【0044】同図において、ズーム機構については、上
記図2の実施例と同様であり、該曲線カム17にはポテ
ンショメーター、エンコーダー等のズーム位置検出部材
22が接続されており、該ズーム位置検出部材22から
得られるズーム位置信号zを演算回路27へ送出してい
る。
【0045】演算回路27は、絞り径に関する量φ’
を、ズーム位置信号zをパラメーターとし一定の関係式
φ’=f(z)に基づいて算出し、絞り径信号φとして
制御回路23へ送出している。
【0046】制御回路23は、絞り径信号φに基づい
て、モーター、IGメーター等の絞り駆動部材24へ、
その回転方向や回転量を駆動信号θとして送出してい
る。
【0047】絞り駆動部材24は駆動信号θに基づい
て、忠実に回転駆動しており、ギヤ、ベルト等により絞
り機構20と連結されている。
【0048】フレアーカット絞りAを構成する絞り機構
20は、回転により絞りが開閉する構造となっており、
絞り駆動部材24の回転により絞り径を変化させてい
る。
【0049】なお、ズーム位置検出部材を、図3に示す
ようにバリエーターVの支持部材18またはコンペンセ
ーターCの支持部材19に接続させる構成としても同様
の処理を行うことができ、このときバリエーター及びコ
ンペンセーターの移動をメカニカル部材を用いずに、各
々独立に駆動することができる電子カム方式などを用い
ても同様に適用することができる。
【0050】このように本実施例においては、電気的に
絞り径を制御しているので、より軽量化が可能であり、
ズーム位置に対する絞り径の変化率を、演算回路の関係
式の変更によって容易かつ最適に変換することができる
ので、軸外光線のフレアー成分をより精度よく遮光する
ことが可能となる。
【0051】次に、図5を用いて絞りAの絞り径の他の
制御方法の一連の処理を行う場合について説明する。
【0052】同図において、ズーム機構については、上
記図2の実施例と同様であり、該曲線カム17にはポテ
ンショメーター、エンコーダー等のズーム位置検出部材
22が接続されており、該ズーム位置検出部材22から
得られるズーム位置信号zを演算回路27へ送出してい
る。
【0053】一方、ROM及びRAM等からなる記憶回
路28では、絞り径に関する量φ’とズーム位置情報
z’の関係を対応づけて記憶している。
【0054】演算回路27では、ズーム位置信号zを基
に、記憶回路28のズーム位置情報を比較参照すること
により絞り径に関する量を割り出し、絞り径信号φとし
て制御回路23へ送出している。
【0055】制御回路23は、絞り径信号φに基づい
て、モーター、IGメーター等の絞り駆動部材24へ、
その回転方向や回転量を駆動信号θとして送出してい
る。
【0056】絞り駆動部材24は駆動信号θに基づい
て、忠実に回転駆動しており、ギヤ、ベルト等により絞
り機構20と連結されている。
【0057】フレアーカット絞りAを構成する絞り機構
20は、回転により絞りが開閉する構造となっており、
絞り駆動部材24の回転により絞り径を変化させてい
る。
【0058】なお、ズーム位置検出部材を、図3に示す
ようにバリエーターVの支持部材18またはコンペンセ
ーターCの支持部材19に接続させる構成としても同様
の処理を行うことができ、このときバリエーター及びコ
ンペンセーターの移動をメカニカル部材を用いずに、各
々独立に駆動することができる電子カム方式などを用い
ても同様に適用することができる。
【0059】このように本実施例においては、電気的に
絞り径を制御しているので、より軽量化が可能であり、
ズーム位置に対する絞り径の変化率を、記憶回路の情報
の書き換えによって容易かつ最適に変換することができ
るので、軸外光線のフレアー成分をより精度よく遮光す
ることが可能となる。
【0060】次に、図6を用いて絞りAの絞り径の制御
方法の一連の処理を行う場合について説明する。
【0061】同図において、ズーム機構については、上
記図2の実施例と同様であり、該曲線カム17にはポテ
ンショメーター、エンコーダー等のズーム位置検出部材
22が接続されており、該ズーム位置検出部材22から
得られるズーム位置信号zを演算回路27へ送出してい
る。
【0062】開口径決定用絞りBを構成する絞り機構2
1は、回転により絞りが開閉する構造となっている。
【0063】Fナンバー検出部材29としては、絞り機
構21に接続しているポテンショメーター、エンコーダ
ー等でもよいし、またはカメラ側からのオートアイリス
信号(不図示)でもよいし、または絞り機構21を駆動
させるための駆動信号(不図示)でもよいが、すなわち
Fナンバー信号Fが演算回路27に送出されている。
【0064】焦点距離変換検出部材30は、コンバータ
ーや内蔵エクステンダー(IE)等のズーム全域の焦点
距離を変換する装置の使用の有無を判断し、それを焦点
距離変換信号IEとして演算回路27に送出している。
【0065】一方、ROM及びRAM等からなる記憶回
路28では、絞り径に関する量φ’がズーム位置情報
z’、及びFナンバー情報F’、及び焦点距離変換情報
IE’に関連して対応づけて記憶されている。
【0066】演算回路27では、上記3つの検出部材か
らの出力信号z、F、IEを基に、記憶回路28の3つ
の各情報z’、F’、IE’を比較参照することにより
絞り径に関する量を割り出し、絞り径信号φとして制御
回路23へ送出している。
【0067】制御回路23は、絞り径信号φに基づい
て、モーター、IGメーター等の絞り駆動部材24へ、
その回転方向や回転量を駆動信号θとして送出してい
る。
【0068】絞り駆動部材24は駆動信号θに基づい
て、忠実に回転駆動しており、ギヤ、ベルト等により絞
り機構20と連結されている。
【0069】フレアーカット絞りAを構成する絞り機構
20は、回転により絞りが開閉する構造となっており、
絞り駆動部材24の回転により絞り径を変化させてい
る。
【0070】なお、ズーム位置検出部材を、図3に示す
ようにバリエーターVの支持部材18またはコンペンセ
ーターCの支持部材19に接続させる構成としても同様
の処理を行うことができ、このときバリエーター及びコ
ンペンセーターの移動をメカニカル部材を用いずに、各
々独立に駆動することができる電子カム方式などを用い
ても同様に適用することができる。
【0071】このように本実施例においては、電気的に
絞り径を制御しているので、より軽量化が可能であり、
またズーム位置、及びFナンバー、及び焦点距離変換の
有無に対する絞り径の変化率を、記憶回路の情報の書き
換えによって容易かつ最適に変換することができるの
で、軸外光線のフレアー成分をより効果的に遮光するこ
とが可能となる。
【0072】次に本発明の数値実施例を示す。数値実施
例においてRiは物体側より順に第i番目のレンズ面の
曲率半径、Diは物体側より第i番目のレンズ厚及び空
気間隔、Niとνiは各々物体側より順に第i番目のレ
ンズのガラスのd線に対する屈折率とアッベ数である。
【0073】r1−r8は正屈折力を有する前玉群F
で、被写体へのフォーカシングに際し光軸方向に移動
し、ズーミングに際しては固定である。r9−r15は
負屈折力を有するバリエーターVで、変倍作用をするた
めにズーミングに際して光軸方向に移動する。r16は
径可変のフレアーカット絞りAで、r17−r26は正
屈折力を有するコンペンセーターCで、変倍作用、及び
像面補償をするためにズーミングに際して光軸方向に移
動する。r27はズームレンズのFナンバーを決める絞
りBで、r28−r43は正屈折力を有するリレーレン
ズRで結像作用をする。r44−r45はプリズム等の
ダミーガラスPである。
【0074】表1は数値実施例におけるFナンバー、焦
点距離f、可変間隔との関係及び、本発明のパラメータ
ーを示している。
【0075】また、該数値例のズームレンズのe線に対
する収差図を図7(f=10.0mm)、図8(f=1
9.49mm)、図9(f=69.78mm)、図10
(f=256.6mm)、図11(f=440.0m
m)に示す。
【0076】収差図において、斜線部分tから左側が遮
光される部分であり、f=19.49mm、69.78
mm近傍にて最も下側光線のフレアー成分を除去する効
果が大きいことがわかる。
【0077】
【外4】
【0078】
【表1】
【0079】
【発明の効果】以上説明した通り、ある特定の位置に径
が変化する絞りを設けたことで、最大像高のフレアーを
除去することが可能となった。又、特定のズーム範囲で
絞り径を変化させるようにしたことで、良好な光学性能
を出すことが容易となる。又、演算回路や記憶回路を具
備することで、応答性が良好で、メカニカルな部分が少
なくなり小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関するズームレンズのレンズ断面図、
及び光路を示す図。
【図2】本発明のフレアー絞りの制御を示す図。
【図3】本発明のフレアー絞りの制御を示す図。
【図4】本発明のフレアー絞りの制御を示す図。
【図5】本発明のフレアー絞りの制御を示す図。
【図6】本発明のフレアー絞りの制御を示す図。
【図7】本発明の数値実施例の広角端の諸収差図。
【図8】本発明の数値実施例の中間(焦点距離19.4
9mm)の諸収差図。
【図9】本発明の数値実施例の中間(焦点距離69.7
8mm)の諸収差図。
【図10】本発明の数値実施例のFドロップ開始点の諸
収差図。
【図11】本発明の数値実施例の望遠端の諸収差図。
【図12】本発明の光学作用を示すための広角側のレン
ズ断面図。
【図13】本発明の光学作用を示すためのFドロップ開
始点のレンズ断面図。
【図14】一般的なズームレンズのレンズ断面図。
【図15】各ズーム位置におけるフレアーカット絞りA
の径の変化図。
【符号の説明】
F 第1群 V 第2群 C 第3群 R 第4群 IE コンバーター、内蔵エクステンダー等の焦点距離
変換レンズ P プリズムブロック A フレアーカット絞り B 開口径決定用絞り(Fナンバー決定用絞り)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−186477(JP,A) 特開 昭49−58825(JP,A) 特開 平3−243928(JP,A) 特開 昭63−70218(JP,A) 特開 昭60−150019(JP,A) 特開 昭60−117209(JP,A) 特開 昭60−191219(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 9/00 - 19/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に正屈折力の第1レンズ
    群、負屈折力の第2レンズ群、固定で径可変のフレアー
    カット絞り、正屈折力の第3レンズ群を少なくとも有
    し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群を移動させて
    ズーミングを行うフレアーカット絞りを有するズームレ
    ンズに於いて、軸上光束には影響を与えず最大軸外光線
    の下側光線のフレアー成分をカットするように前記フレ
    アーカット絞りの径を制御する制御手段を具備すること
    を特徴とするフレアーカット絞りを有するズームレン
    ズ。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、ズーム比をzとした時
    少なくとも 【外1】 の範囲で前記下側光線をカットするよう前記絞りの径を
    制御することを特徴とする請求項1のフレアーカット絞
    りを有するズームレンズ。
  3. 【請求項3】 前記第2レンズ群と第3レンズ群は広角
    端から望遠端にかけて各結像倍率が同時に−1倍を通る
    ことを特徴とする請求項1のフレアーカット絞りを有す
    るズームレンズ。
  4. 【請求項4】 前記第3レンズ群の後方にFナンバーを
    決定する絞りを有することを特徴とする請求項1のフレ
    アーカット絞りを有するズームレンズ。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、ズーム位置検出手段の
    検出信号にて前記フレアーカット絞り径を制御すること
    を特徴とする請求項1のフレアーカット絞りを有するズ
    ームレンズ。
  6. 【請求項6】 ズーム位置検出手段、各ズーム位置に対
    応した前記フレアーカット絞りの絞り径に相当する情報
    を記憶する記憶手段を有し、前記ズーム位置検出手段と
    該記憶手段の記憶情報をもとにして前記フレアーカット
    絞り径を前記制御手段は制御することを特徴とする請求
    項1のフレアーカット絞りを有するズームレンズ。
  7. 【請求項7】 前記フレアーカット絞り径をD、前記フ
    レアーカット絞り面上で軸上Fナンバー光線により決定
    される光束径をDa、前記フレアーカット絞り面上で軸
    外最大像高光線により決定される径をDmとしたとき、
    ズーム全域中で D≧Da を満足し、 【外2】 にいたるズーム領域(z:ズーム比)において Dm>D を満足するよう、前記制御手段は絞りを制御することを
    特徴とする請求項1のフレアーカット絞りを有するズー
    ムレンズ。
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