JP3026497B1 - 多層ポリスチレン系熱収縮フィルム - Google Patents

多層ポリスチレン系熱収縮フィルム

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Abstract

【要約】 【課題】 自然収縮率を低減させるとともに、強度、表
面特性、腰の強さ、低温収縮性などを向上させた多層ポ
リスチレン系熱収縮フィルムを提供する。 【解決手段】 両外層がブタジエン15重量%以上を含
有するSBSブロック共重合体90〜100重量%とポ
リスチレン10〜0重量%との混合物からなり、中間層
がブタジエン15重量%以上を含むSBSブロック共重
合体10〜55重量%とスチレン−ブチルアクリレート
共重合体90〜45重量%との混合物からなる少なくと
も3層構造を有し、全体に対する中間層の割合が50〜
90重量%であり、全体における全ブタジエン含有量5
〜15重量%の多層ポリスチレン系熱収縮フィルムとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な多層ポリスチ
レン系熱収縮フィルム、さらに詳しくは、自然収縮率を
低減させるとともに、強度、表面特性、腰の強さ、低温
収縮性などを向上させた多層ポリスチレン系熱収縮フィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱収縮フィルムは、熱風、熱水、熱放射
線などによって加熱すると収縮する性質を有し、包装
材、ラベル、キャップシール、電気絶縁被覆材などとし
て広い分野において利用されている。この熱収縮フィル
ムとしては、例えばポリ塩化ビニル系フィルム、ポリオ
レフィン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリス
チレン系フィルムなどが一般的に知られている。しかし
ながら、上記ポリ塩化ビニル系フィルムは、使用後焼却
処理すると塩化水素ガスを発生するため、次第にその使
用が制限される傾向がある。また、ポリオレフィン系フ
ィルムは、焼却時に塩化水素ガスが発生することはない
が、低温収縮性に劣るという欠点を有している。さら
に、ポリエステル系フィルムは、透明性、耐溶剤性、耐
候性が良好で、焼却時に塩化水素ガスの発生がないなど
の長所があるが、他のフィルムに比べて収縮速度が速す
ぎるため、仕上り外観が不均一になったり、必要な収縮
率を発現させた場合、その温度における収縮応力が大き
いという欠点がある。
【0003】一方、ポリスチレン系フィルムとしては、
素材として汎用ポリスチレン(以下GPPSと略記す
る)、耐衝撃性ポリスチレン(以下HIPSと略記す
る)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体あるいは
これらの混合物などを用いたものが知られているが、G
PPSフィルムは、透明性はよいとしても、ビカット軟
化点が100〜106℃程度と比較的高いため、熱収縮
開始温度が高く、低温での収縮性に劣る上、脆くて裂け
やすいなどの欠点を有しているし、HIPSフィルム
は、上記GPPSのような脆さと低温収縮性は改良され
ているとしても、透明性やフィルム強度が劣るという欠
点がある。自然収縮率が大きいと、例えばスリーブ状に
形成したラベルを自動包装機などで容器に被覆する際、
多色印刷時の収縮による印刷模様のずれを生じ、トラブ
ルを起こしやすい。さらに、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体フィルムは、透明性や低温収縮性について
は問題はないが、腰が弱く、かつ自然収縮率が大きいと
いう欠点があるし、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体とポリスチレンとの混合物からなるフィルムは、腰
の強さは改良されているが、低温収縮性及び衝撃強度が
不十分で、自然収縮率が大きいという欠点がある。
【0004】このようなポリスチレン系熱収縮フィルム
における欠点を改良するために、例えばスチレン−ブチ
ルアクリレート共重合体とB−S−B−S型スチレン−
ブタジエンブロック共重合体又はS−B−S型スチレン
−ブタジエンブロック共重合体との混合物からなる熱収
縮性硬質フィルム(特開平5−104630号公報)、
内外層がスチレン−ブタジエンブロック共重合体とポリ
スチレンとの混合物からなり、中間層がポリスチレンか
らなる積層構造を有する熱収縮性多層フィルム(特開平
9−272182号公報)などが提案されている。
【0005】しかしながら、これらのフィルムは、前述
のポリスチレン系熱収縮フィルムにおける欠点がある程
度改良されてはいるが、自然収縮率、強度、滑り性など
の表面特性、腰の強さ、低温収縮性など、すべてを十分
に満足しうるものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、自然収縮率を低減させるとともに、強
度、滑り性などの表面特性、腰の強さ、低温収縮性など
を向上させた多層ポリスチレン系熱収縮フィルムを提供
することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、バランス
のとれた特性を有する多層ポリスチレン系熱収縮フィル
ムを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、少なくとも3層
構造を有し、両外層及び中間層に、それぞれ特定のスチ
レン系高分子材料を使用し、かつ全体に対する中間層の
割合、該スチレン系高分子材料を構成する全ブタジエン
単位含有量の割合が特定の範囲にある多層フィルムが自
然収縮率が低く、強度、滑り性、腰の強さ、低温収縮性
などの特性が優れていることを見出し、この知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、両外層がブタジエン
単位含有量少なくとも15重量%のスチレン−ブタジエ
ン−スチレン型ブロック共重合体単独又はこの共重合体
90重量%以上とポリスチレン樹脂10重量%以下との
混合物からなり、中間層がブタジエン単位含有量少なく
とも15重量%のスチレン−ブタジエン−スチレン型ブ
ロック共重合体10〜55重量%とスチレン−ブチルア
クリレート共重合体90〜45重量%との混合物からな
る少なくとも3層構造を有し、全体に対する中間層の割
合が50〜90重量%であり、全体における全ブタジエ
ン単位含有量が8〜12重量%であることを特徴とする
多層ポリスチレン系熱収縮フィルムを提供するものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の熱収縮フィルムは、少な
くとも3層構造を有する多層積層体であって、その両外
層には、スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共
重合体、又はフィルムの腰の強さを向上させるなどの目
的で、このブロック共重合体90重量%以上とポリスチ
レン10重量%以下との混合物が用いられる。
【0010】前記スチレン−ブタジエン−スチレン型ブ
ロック共重合体は、ブタジエン単位含有量が15重量%
以上であることが必要である。この含有量が15重量%
未満では得られるフィルムの強度が不十分であるし、ま
たあまり多すぎるとフィルムの腰が弱くなるおそれがあ
る。フィルムの強度及び腰の強さなどを考慮すると、こ
のブタジエン単位の好ましい含有量は、15〜40重量
%の範囲であり、特に16〜35重量%の範囲が好まし
い。本発明においては、このスチレン−ブタジエン−ス
チレン型ブロック共重合体は単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】一方、上記ブロック共重合体に、所望によ
り配合されるポリスチレン樹脂としては、特に制限はな
く、スチレンの単独重合体である一般のポリスチレン
(GPPS)や、ポリスチレンにブタジエン共重合体な
どの弾性体をブレンドした耐衝撃性ポリスチレン(HI
PS)など、いずれも用いることができるが、特にGP
PSが好適である。本発明においては、このポリスチレ
ン樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0012】本発明においては、このポリスチレン樹脂
の配合量は、前記スチレン−ブタジエン−スチレン型ブ
ロック共重合体とポリスチレン樹脂との合計量に基づ
き、0〜10重量%の範囲で選ばれる。この配合量が1
0重量%を超えると低温での伸びが低下する。フィルム
の腰の強さ及び低温での伸びなどを考慮すると、このポ
リスチレン樹脂の好ましい配合量は、6重量%以下の範
囲である。
【0013】本発明の熱収縮フィルムにおいては、両外
層は同じ材料からなるものであってもよいし、異なる材
料からなるものであってもよい。
【0014】本発明の熱収縮フィルムにおいては、中間
層に、スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重
合体とスチレン−ブチルアクリレート共重合体との混合
物が用いられる。上記スチレン−ブタジエン−スチレン
型ブロック共重合体は、ブタジエン単位含有量が15重
量%以上であることが必要である。この含有量が15重
量%未満では得られるフィルムの強度が不十分である
し、またあまり多すぎるとフィルムの腰が弱くなるおそ
れがある。フィルムの強度及び腰の強さなどを考慮する
と、このブタジエン単位の好ましい含有量は15〜40
重量%の範囲であり、特に16〜35重量%の範囲が好
ましい。本発明においては、このスチレン−ブタジエン
−スチレン型ブロック共重合体は単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0015】一方、上記ブロック共重合体に配合される
スチレン−ブチルアクリレート共重合体としては、ブチ
ルアクリレート単位を、通常5〜30重量%、好ましく
は10〜20重量%の範囲で含有するものが用いられ
る。また、この共重合体には、重合時にイオン架橋源と
して、例えばアクリル酸の金属塩などを適当量添加し、
得られる共重合体の粘度を適宜調節して、製膜性の改良
やフィルム物性の改良を図ってもよい。本発明において
は、このスチレン−ブチルアクリレート共重合体は単独
で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0016】本発明においては、中間層における前記ス
チレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体とス
チレン−ブチルアクリレート共重合体の含有割合は、ス
チレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体が1
0〜55重量%で、スチレン−ブチルアクリレート共重
合体が90〜45重量%の範囲にあることが必要であ
る。スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合
体の含有量が10重量%未満ではフィルムの強度が低下
するおそれがあるし、55重量%を超えると自然収縮率
が増大する。フィルムの強度及び自然収縮率を考慮する
と、スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合
体及びスチレン−ブチルアクリレート共重合体の好まし
い含有割合は、15〜50重量%及び50〜85重量%
の範囲であり、特に20〜42重量%及び58〜80重
量%の範囲が好適である。
【0017】本発明においては、所望により、中間層に
おける上記スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック
共重合体の一部を5重量%以下のポリスチレン樹脂で置
換することができる。この場合、5重量%よりも多い量
のポリスチレン樹脂で置換すると、得られるフィルムの
自然収縮率が増大するので好ましくない。このポリスチ
レン樹脂としては、GPPS、HIPSのいずれも用い
ることができるが、特にGPPSが好適である。
【0018】本発明の熱収縮フィルムにおいては、この
中間層は1層設けてもよいし、2層以上設けてもよい
が、全体に対する中間層の割合が50〜90重量%の範
囲にあることが必要である。この中間層の割合が50重
量%未満では自然収縮率が増大するし、90重量%を超
えると低温における伸びが低下する。自然収縮率及び低
温における伸びなどを考慮すると、全体に対する中間層
の割合は、好ましくは65〜85重量%の範囲である。
【0019】また、本発明の熱収縮フィルムにおいて
は、全ブタジエン単位の含有量が8〜12重量%の範囲
にあることが必要である。この含有量がこれよりも少な
いと低温における伸びが低下するし、これよりも多いと
自然収縮率が増大する。
【0020】本発明の多層熱収縮フィルムの層数につい
ては、3層以上であればよく特に制限はない。また、熱
収縮フィルムの全体の厚さは、通常20〜100μm、
好ましくは25〜80μmの範囲で選ばれる。
【0021】本発明の多層ポリスチレン系熱収縮フィル
ムの製造方法としては特に制限はなく、従来多層ポリス
チレン系熱収縮フィルムの製造において慣用されている
方法、例えば共押出法により、多層フィルムを作製した
のち、一軸延伸法、逐次二軸延伸法、同時二軸延伸法、
チューブ延伸法などにより延伸処理する方法を用いるこ
とができる。共押出法により多層フィルムを作製するに
は、まず、両外層形成用スチレン系樹脂組成物及び中間
層形成用スチレン系樹脂組成物を調製する。
【0022】両外層形成用スチレン系樹脂組成物は、ブ
タジエン単位含有量少なくとも15重量%のスチレン−
ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体と、所望によ
り用いられるポリスチレン系樹脂及び各種添加成分と
を、それぞれ所定の割合で配合し、リボンブレンダー、
ヘンシェルミキサーなどの混合機を用いて混合すること
により、又は混合後、単軸押出機や多軸押出機を用いて
溶融混練することにより、あるいはニーダー、バンバリ
ーミキサー、ロールなどの混練機を用いて溶融混練する
ことにより、調製することができる。
【0023】一方、中間層形成用スチレン系樹脂組成物
は、ブタジエン単位含有量少なくとも15重量%のスチ
レン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体とスチ
レン−ブチルアクリレート共重合体と、所望により用い
られるポリスチレン樹脂及び各種添加成分を、それぞれ
所定の割合で配合し、上記と同様にして混合又は溶融混
練することにより、調製することができる。
【0024】前記各種添加成分としては、例えば充填
剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、滑剤、核剤、難燃剤、着色剤、さらにはα‐オレフ
ィン系樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム類、炭化水素
樹脂などの他の高分子重合体などが挙げられる。
【0025】共押出法により、多層フィルムを作製する
には、例えば2台以上の押出機にそれぞれTダイスを連
結して、前記スチレン系樹脂組成物の溶融押出しを行
い、溶融状態で多層化したのち、冷却ロール、水冷又は
空冷で冷却する方法、あるいは環状ダイスを用いてチュ
ーブ状フィルムを製膜したのち、切り開いてフラット状
にする方法などを用いることができる。
【0026】このようにして得られた多層フィルムを延
伸処理する場合、延伸倍率は、一般には主延伸方向が
2.0〜10.0倍程度、好ましくは2.5〜8.0倍
であり、その直角方向が1.0〜2.0倍程度、好まし
くは1.05〜1.5倍である。延伸処理温度としては
特に制限はなく、一般的には70〜100℃の範囲であ
る。
【0027】このようにして得られた本発明の多層ポリ
スチレン系熱収縮フィルムの表面層には、印刷性を向上
させるなどの目的で、所望により表面処理を行うことが
できる。この表面処理の方法としては特に制限はなく、
従来公知の方法、例えばコロナ放電処理、プラズマ処
理、火炎処理、酸処理などを用いることができるが、こ
れらの中でコロナ放電処理が好ましい。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、自然収縮率を低減させ
るとともに、強度、表面特性、腰の強さ、低温収縮性な
どを向上させた多層ポリスチレン系熱収縮フィルムが容
易に得られる。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0030】なお、各例における熱収縮フィルムの物性
は、以下に示す方法に従って評価した。 (1)低温伸び:フィルムの主延伸方向の対直角方向
(タテ方向)に、幅10mm、長さ100mmに切り取
ったサンプルの長さ方向の中間部に40mm間隔の標線
を設け、そのフィルムを恒温槽付引張試験装置のチャッ
ク間50mmにセットし、10℃で1時間放置後、引張
速度50mm/分で低温伸びを測定し(n=5の平均
値)、下記の判定基準に従って、低温伸びを評価した。 ◎:伸びが200%以上 ○:伸びが100%以上200%未満 △:伸びが50%以上100%未満 ×:伸びが50%未満
【0031】(2)腰の強さ(保形性):ASTM D
−882に準拠して弾性率を測定した。フィルムの主延
伸方向の対直角方向(タテ方向)に、幅25mm、長さ
300mmに切り取ったサンプルを23℃の恒温室に設
置した引張試験装置のチャック間250mmにセット
し、引張速度25mm/分で弾性率を測定し(n=5の
平均値)、下記の判定基準に従って、腰の強さを評価し
た。 ◎:弾性率が200kg/mm2以上 ○:弾性率が170kg/mm2以上200kg/mm2
未満 △:弾性率が140kg/mm2以上170kg/mm2
未満 ×:弾性率が140kg/mm2未満
【0032】(3)自然収縮率:フィルムの主延伸方向
(ヨコ方向)に、500mm間隔の標線を入れ、40℃
±1℃のオーブン中で7日間保管した後、フィルムの寸
法を測定し、下記式によって自然収縮率を求めた(n=
5の平均値)。 自然収縮率(%)={[(標線の間隔)−(40℃、7
日後の寸法)]/(標線の間隔)}×100
【0033】実施例1 両外層にブタジエン単位含有量が20重量%のスチレン
−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体[旭化成工
業(株)製「アサフレックス805」]を、中間層に上
記「アサフレックス805」30重量%とブチルアクリ
レート単位含有量が15重量%のスチレン−ブチルアク
リレート共重合体[旭化成工業(株)製「SC00
4」,ビカット軟化点79℃]70重量%との混合物を
用い、外層/中間層/外層の厚さの比率が15/70/
15である3層構造の多層フィルムを共押出法により製
膜した。次いで、この多層フィルムを85℃にて横方向
に5倍、縦方向に1.1倍延伸処理し、厚さ50μmの
多層熱収縮フィルムを作製した。この熱収縮フィルムの
物性を表1に示す。
【0034】実施例2 両外層にスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共
重合体「アサフレックス805」95重量%とホモポリ
スチレン樹脂[旭化成工業(株)製「スタイロン80
5」]5重量%との混合物を、中間層にスチレン−ブタ
ジエン−スチレン型ブロック共重合体「アサフレックス
805」40重量%とスチレン−ブチルアクリレート共
重合体「SC004」60重量%との混合物を用い、外
層/中間層/外層の厚さの比率が10/80/10であ
る3層構造の多層フィルムを共押出法により製膜した。
次いで、この多層フィルムを実施例1と同様にして延伸
処理し、厚さ50μmの多層熱収縮フィルムを作製し
た。この熱収縮フィルムの物性を表1に示す。
【0035】実施例3 両外層にスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共
重合体「アサフレックス805」を用い、中間層にスチ
レン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体「アサ
フレックス805」25重量%とスチレン−ブチルアク
リレート共重合体「SC004」75重量%との混合物
を用い、外層/中間層/外層の厚さの比率が10/80
/10である3層構造の多層フィルムを共押出法により
製膜した。次いで、この多層フィルムを実施例1と同様
にして延伸処理し、厚さ50μmの多層熱収縮フィルム
を作製した。この熱収縮フィルムの物性を表1に示す。
【0036】比較例1 スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体
「アサフレックス805」51重量%とスチレン−ブチ
ルアクリレート「SC004」49重量%とからなる混
合物を用い、単層フィルムを製膜した。次いで、この単
層フィルムを実施例1と同様にして延伸処理し、厚さ5
0μmの単層熱収縮フィルムを作製した。この熱収縮フ
ィルムの物性を表2に示す。
【0037】比較例2 実施例1において、中間層にスチレン−ブタジエン−ス
チレン型ブロック共重合体「アサフレックス805」6
0重量%とスチレン−ブチルアクリレート共重合体「S
C004」40重量%との混合物を用いた以外は、実施
例1と同様にして厚さ50μmの多層熱収縮フィルムを
作製した。この熱収縮フィルムの物性を表2に示す。
【0038】比較例3 実施例1において、中間層にスチレン−ブタジエン−ス
チレン型ブロック共重合体「アサフレックス805」3
0重量%とスチレン−ブチルアクリレート「SC00
4」60重量%とホモポリスチレン樹脂10重量%との
混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ50
μmの多層熱収縮フィルムを作製した。この熱収縮フィ
ルムの物性を表2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】 [注] SBS:ブタジエン単位含有量20重量%のスチレン−
ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体,旭化成工業
(株)製「アサフレックス805」。 St−BA:ブチルアクリレート単位含有量15重量%
のスチレン−ブチルアクリレート共重合体,旭化成工業
(株)製「SC004」,ビカット軟化点79℃。 GPPS:ホモポリスチレン樹脂,旭化成工業(株)製
「スタイロン685」。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 7:00 9:00 (56)参考文献 特開 昭61−41544(JP,A) 特開 平11−188818(JP,A) 特開 平11−77917(JP,A) 特開 平11−77916(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 61/00 - 61/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両外層がブタジエン単位含有量少なくと
    も15重量%のスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロ
    ック共重合体単独又はこの共重合体90重量%以上とポ
    リスチレン樹脂10重量%以下との混合物からなり、中
    間層がブタジエン単位含有量少なくとも15重量%のス
    チレン−ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体10
    〜55重量%とスチレン−ブチルアクリレート共重合体
    90〜45重量%との混合物からなる少なくとも3層構
    造を有し、全体に対する中間層の割合が50〜90重量
    %であり、全体における全ブタジエン単位含有量が8〜
    12重量%であることを特徴とする多層ポリスチレン系
    熱収縮フィルム。
  2. 【請求項2】 中間層のブタジエン単位含有量少なくと
    も15重量%のスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロ
    ック共重合体の一部を5重量%以下のポリスチレン樹脂
    で置換してなる請求項1記載の多層ポリスチレン系熱収
    縮フィルム。
JP2837599A 1998-07-24 1999-02-05 多層ポリスチレン系熱収縮フィルム Expired - Fee Related JP3026497B1 (ja)

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