JPH11138708A - 熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム - Google Patents
熱収縮性ポリスチレン系積層フィルムInfo
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- JPH11138708A JPH11138708A JP9312484A JP31248497A JPH11138708A JP H11138708 A JPH11138708 A JP H11138708A JP 9312484 A JP9312484 A JP 9312484A JP 31248497 A JP31248497 A JP 31248497A JP H11138708 A JPH11138708 A JP H11138708A
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Abstract
途に好適な特性を有する熱収縮性積層フィルムを提供す
る。 【解決手段】 中間層の両側に表裏層を設け、延伸して
なる積層フィルムにおいて、中間層と表裏層の主成分が
スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素とからなる
ブロック共重合体またはこのブロック共重合にスチレン
系重合体を配合してなる混合重合体または異なった種類
のブロック共重合体を2種類以上配合してなる混合重合
体樹脂からなり、中間層を構成する樹脂のビカット軟化
温度が50℃以上85℃以下、表裏層を構成する樹脂の
ビカット軟化温度が55℃以上95℃以下で、上記中間
層を構成する樹脂のビカット軟化温度より5℃以上45
℃以下の範囲で高くなっており、積層フィルムの100
℃×1分での熱収縮率が少なくとも一方向において40
%以上であることを特徴とする熱収縮性ポリスチレン系
積層フィルム。
Description
束包装や収縮ラベル等の用途に好適な特性を有する熱収
縮性積層フィルムに関する。
るいはプラスチック容器の収縮ラベル、ガラス容器の破
壊飛散防止包装やキャップシールなどに広く利用される
熱収縮性フィルムの材質としては、ポリ塩化ビニル(P
VC)が最もよく知られている。これは、PVCから製
造された熱収縮性フィルムが、機械強度、剛性、光学特
性、収縮特性等の実用特性、およびコスト性も含めて、
ユーザーの要求を比較的広く満足するからである。
ての優れた実用特性とコスト性を有しているものの、廃
棄後焼却すると塩酸を含んだガスを発生し焼却炉を損傷
し易い等の点から、近年PVC以外でこのようなガスが
発生し難い材料が要望されるようになってきた。
て、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(以下「S
BS」と表記することがある)を主たる材料とするポリ
スチレン系熱収縮性フィルムが提案され使用されている
が、このポリスチレン系フィルムは、PVC系フィルム
に比べ、収縮仕上がり性は良好なものの、室温における
剛性が乏しく、自然収縮(常温よりやや高い温度、例え
ば夏場においてフィルムが本来の使用前に少し収縮して
しまうこと)率が大きく、耐破断性に劣る等の問題を有
している。また、フィルムの腰(弾性率)がPVCフィ
ルに比較すると低いため、フィルムの厚みを厚くせざる
を得なくコスト性が悪くなるという問題がある。
ためにブタジエン量を増やしたり、可塑剤等を添加した
場合、低温収縮性は付与できるもののそれにともない自
然収縮性が悪化するという問題点があった。このため、
収縮仕上がり性は良好であり、かつ低温収縮性に優れ、
しかも自然収縮が少ないポリスチレン系の熱収縮フィル
ムが求められていた。
を行った結果、ビカット軟化温度の異なるスチレン系炭
化水素と共役ジエン系炭化水素とからなるブロック共重
合体を使用し、中間層の両側に表裏層を設け、3層に積
層したフィルムを延伸することによって上記の問題点を
解決することのできる熱収縮性ポリスチレン系積層フィ
ルムを得るに至った。
表裏層を設け、延伸してなる積層フィルムにおいて、中
間層と表裏層の主成分がスチレン系炭化水素と共役ジエ
ン系炭化水素とからなるブロック共重合体またはこのブ
ロック共重合にスチレン系重合体を配合してなる混合重
合体または異なった種類のブロック共重合体を2種類以
上配合してなる混合重合体樹脂からなり、中間層を構成
する樹脂のビカット軟化温度が50℃以上85℃以下、
表裏層を構成する樹脂のビカット軟化温度が55℃以上
95℃以下で、上記中間層を構成する樹脂のビカット軟
化温度より5℃以上45℃以下の範囲で高くなってお
り、積層フィルムの100℃×1分での熱収縮率が少な
くとも一方向において40%以上であることを特徴とす
る熱収縮性ポリスチレン系積層フィルムにある。さら
に、中間層もしくは表裏層を構成するいずれか一方の樹
脂において、振動周波数10Hzで測定した貯蔵弾性率
(E′)が50℃で8.0×109 dyn/cm2以上
であることを特徴とする熱収縮性ポリスチレン系積層フ
ィルムにある。
本発明の熱収縮性フィルムの中間層を構成する樹脂は、
スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素からなるブ
ロック共重合体を主成分とし、ビカット軟化温度(JI
SK7206に準拠)が50℃以上85℃以下の樹脂を
使用する必要がある。このビカット軟化温度が50℃未
満の場合、低温収縮性は発現するものの自然収縮性が悪
化し、85℃以上を越えるものでは低温収縮性が低下す
るという問題がある。
れるスチレン系炭化水素ブロックには、例えばスチレ
ン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メ
チルスチレン等の単独重合体、それらの共重合体及び/
又はスチレン系炭化水素以外の共重合可能なモノマーを
ブロック内に含む共重合体等がある。共役ジエン系炭化
水素により構成される共役ジエン系炭化水素ブロックに
は、例えばブタジエン、イソプレン、1、3−ペンタジ
エン等の単独重合体、それらの共重合体及び/又は共役
ジエン系炭化水素以外の共重合可能なモノマーをブロッ
ク内に含む共重合体がある。
部分の構造は特に限定されない。ブロック共重合体の構
造としては、例えば直線型、星型等がある。また、各ブ
ロック部分の構造としては、例えば完全対称ブロック、
非対称ブロック、テトラブロック、テーパードブロッ
ク、ランダムブロック等がある。本発明において中間層
を構成する樹脂は、共重合組成比、ブロック共重合の構
造および各ブロック部分の構造、分子量、重合方法の異
なるブロック共重合体を数種類配合されたものでもよ
い。
の組成はスチレン系炭化水素がスチレンであり、共役ジ
エン系炭化水素がブタジエンのいわゆるスチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体(SBS)を主体とする混合物
である。この理由は、工業的に非常に多くの種類の樹脂
(共重合組成比、共重合の構造、ブロック部分の構造、
分子量等が様々に異なっている)が生産されているた
め、要求特性に応じて複数の異なったスチレン−ブタジ
エンブロック共重合体を組み合わせることによってフィ
ルム特性の制御が容易に行えるからである。この混合物
でのスチレン含有量は特に限定されないが、60〜90
重量%の範囲にあることが一般的である。
共重合体混合物以外にもスチレン系重合体を配合するこ
ともできる。本発明において最も好適に用いられるスチ
レン系重合体はポリスチレン(GPPS)である。収縮
仕上がり性、低温収縮性を低下させない範囲でポリスチ
レンを混合することによって中間層の剛性の向上も期待
できる。上述した内容の中間層は本発明の積層フィルム
がもつ優れた特性のうち、特に低温収縮性を発現させる
機能を担っている。
主体となる樹脂は、上記中間層と同じ内容の樹脂である
が、ビカット軟化温度が55℃以上95℃以下で、中間
層を構成する樹脂より5℃以上45℃以下の範囲で高く
なっている必要がある。
ィルムの表面特性に不都合(べたつき等)が生じてしま
い。95℃を越えるものでは低温収縮率の低下および収
縮量不足となり良好な収縮仕上がり性を得られなくな
る。ここで重要なことは、表裏層を構成する樹脂と中間
層を構成する樹脂のビカット軟化温度が5℃以上45℃
以内、好ましくは10℃以上30℃以下、さらに好まし
くは15℃以上25℃以下の範囲で表裏層を構成する樹
脂が高くなっていることが重要である。
差をつけることによって、中間層と表裏層の収縮開始温
度に差を生じさせることになり、積層フィルム全体では
収縮勾配を緩やかにすることが可能となりその結果、収
縮トンネル内での温度むらによる部分的な収縮量の差を
小さくすることが可能となる。従って、この温度差が5
℃未満では中間層と表裏層の収縮開始温度に差を生じず
らくなり収縮勾配を緩やかにする効果がなくなり、温度
差が45℃を越えると低温収縮性が悪くなるという問題
がある。また、表裏層を構成する樹脂のビカット軟化温
度を高くすることによって中間層を構成する樹脂のみか
らなる単層フィルムと比較してフィルム表面の耐熱融着
性を向上できる。
もしくは表裏層を構成するいずれか一方の樹脂におい
て、振動周波数10Hzで測定した貯蔵弾性率(E′)
が50℃で8.0×109 dyn/cm2 以上、好まし
くは1.0×1010dyn/cm2 以上とすることが重
要である。この貯蔵弾性率(E′)が中間層及び表裏層
を構成する樹脂の双方が8.0×109 dyn/cm2
未満のものでは、自然収縮性が悪くなり易い。
は、(表層+裏層)/中間層=1/1〜1/5であるこ
とが好ましく、1/2〜1/4がより好ましい。中間層
の厚みが(表層+裏層)/中間層=1/5を越えると、
表裏層によって主に付与される耐熱融着性や自然収縮性
が低下してしまい、(表層+裏層)/中間層=1/1未
満となると低温収縮性や収縮仕上がり性が低下してしま
う。なお、表裏層の厚み比および構成成分は、収縮特性
やカール防止等の点から同一厚み、同一組成に調整する
ことが好ましいが、必ずしも同じにする必要はない。
質を持つ樹脂を積層しているため、層の厚み比を上記規
定範囲内において変化させることにより、低温収縮性を
重視したり、フィルムの腰を重視するなどと様々な用途
に対応することが容易になる。
樹脂のビカット軟化温度を低下させる目的で上記樹脂1
00重量部に対して可塑剤もしくは粘着付与樹脂を1〜
10重量部、さらに好ましくは2〜8重量部添加するこ
とが可能である。可塑剤もしくは粘着付与樹脂の量が1
重量部未満では可塑化が十分達成されず、ビカット軟化
温度を低下させる効果が得られ難く、可塑剤もしくは粘
着付与樹脂の量が10重量部を越えると溶融粘度の低下
等により良好なフィルムを得ることが難しくなる。ま
た、中間層のみに添加した場合は可塑剤の添加による表
面特性の低下(フィルムのべたつき等)を防止出来やす
い。
ことができる。 a)ジオクチルセバケート、ジオクチルアジペート、ジ
イソノニルアジペート、ジイソデシルアジペート等の脂
肪族エステル系、b)ジエチルフタレート、ジブチルフ
タレート、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレ
ート、ジシクロヘキシルフタレート等の芳香族エステル
系、c)ポリ(1、4−エチレンアジペート)、ポリ
(1、4−エチレンサクシネート)等の脂肪族ポリエス
テル系、d)トリクレジルホスフェート、トリフエニル
ホスフェート等のリン酸エステル系。
例示することができる。 a)ロジン、変成ロジン、重合ロジン、ロジングリセリ
ンエステル等のロジン系、b)αピネン重合体、βピネ
ン重合体、ジペンテン重合体、テルペン−フェノール重
合体、αピネン−フェノール共重合体等のポリテルペン
系樹脂、c)シクロペンタジエン−イソプレン−(1、
3−ペンタジエン)−(1−ペンテン)の共重合体、
(2−ペンテン)−ジシクロペンタジエンの共重合体、
1、3−ペンタジエン主体の樹脂等のC5 系石油樹脂、
d)インデン−スチレン−メチルインデン−αメチルス
チレン共重合体等のC8 C10系のタール系石油樹脂、
e)ジシクロペンタジエン主体の樹脂等のDCPD系石
油樹脂、およびa)〜e)の部分水添品や完全水添品。
は1種又は2種以上混合して用いてもよい。特に透明性
と低温収縮性等の収縮特性の改良効果とのバランスから
可塑剤としては、フタル酸系、ポリエステル系の可塑剤
が、粘着付与樹脂としては、重合度200以下の水添テ
ルペン樹脂、および同じくC5 系水添石油樹脂が好適に
使用される。
示した可塑剤もしくは粘着付与樹脂以外にも目的に応じ
て各種の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸
化防止剤、安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、無機フ
ィラー等を各用途に応じて、中間層及び/又は表裏層に
適宜添加できる。
体的に説明するが、下記製造方法には限定されない。中
間層用、表裏層用に各々上記内容で配合されたポリスチ
レン系樹脂を別々の押出機によって溶融させ、得られた
溶融体をダイ内で合流させて押出す製造方法が一般的で
ある。押出に際しては、Tダイ法、チューブラ法などの
既存のどの方法を採用してもよい。溶融押出された積層
樹脂は、冷却ロール、空気、水等で冷却された後、熱
風、温水、赤外線、マイクロウエーブ等の適当な方法で
再加熱され、ロール法、テンター法、チューブラ法等に
より、1軸または2軸に延伸される。
脂の軟化温度や熱収縮性フィルムの要求用途によって変
える必要があるが、概ね60〜130℃、好ましくは8
0〜120℃の範囲で制御される。
段、延伸温度、目的の製品形態に応じて1.5〜6倍の
範囲で適宜決定される。また、1軸延伸にするか2軸延
伸にするかは目的の製品の用途によって決定される。ま
た、延伸した後フイルムの分子配向が緩和しない時間内
に速やかに、当フイルムの冷却を行うことも、収縮性を
付与して保持する上で重要な技術である。
率が少なくとも一方向において40%以上である必要が
ある。収縮率が40%未満の場合、収縮フィルムとして
実用的な機能を発揮しない。
は何ら制限を受けるものではない。なお、実施例に示す
測定値および評価は次のように行った。ここで、フィル
ムの引取り(流れ)方向をMD、その直交方向をTDと
記載した。
に切り取り、100℃の温水バスに1分間浸漬し収縮量
を測定した。熱収縮率は、収縮前の原寸に対する収縮量
の比率を%値で表示した。
に切り取り、70℃の温水バスに10秒間浸漬し収縮量
を測定した。収縮率は、収縮前の原寸に対する収縮量の
比率を%値で表示した。
mm×TD298mmの大きさに切り取り、TDの両端
を10mm重ねて溶剤等で接着し円筒状にした。この円
筒状フィルムを、容量1.5リットルの円筒型ペットボ
トル(胴部の最大径90mm、フィルム上端部がボトル
に密着するために必要な収縮率は34%である)に装着
し、蒸気加熱方式の長さ3mの収縮トンネル中を回転さ
せずに、10秒間で通過させた。吹き出し蒸気温度は9
9℃、トンネル内雰囲気温度は90〜94℃であった。
歪みの大きさおよび個数を総合的に評価した。評価基準
は、シワ、アバタ、格子目の歪みがなく密着性が良好な
ものを(◎)、シワ、アバタ、格子目の歪みがほとんど
なく密着性も実用上問題のないものを(○)、シワ、ア
バタ、格子目の歪みが若干あるか、収縮不足が若干目立
つものを(△)、シワ、アバタ、格子目の歪みがある
か、収縮不足が目立ち実用上問題のあるものを(×)と
した。
さに切り取り30℃の雰囲気の恒温槽に30日間放置
し、収縮量を原寸に対する収縮量の比率を%値で表示し
た。
取り、キャスティングロ−ルに接した面同士を2枚重ね
て、10mm幅のヒートシールバーを有するヒートシー
ル機に、バーの長手方向にフィルムのMDを合わせセッ
トした後、所定の温度で片側より加熱し、1.5kgf
/cm2 の圧力で60秒間ヒートシールした。その後、
5分間放置してシール部を剥離し、破れずに剥離できる
最高温度を調査した。
所(株)製)を用い、振動周波数10Hzで測定した。
なお測定値は、単独で押出した0.5mm厚みのシート
をサンプルとしTD、MD方向の平均値を採用した。
取り、幅が50mmに設定されたチャックに装着し、8
0℃のシリコーンオイル中に漬浸し、発生する最大応力
値(Kg/cm2 )を表示した。
エン20重量%とからなるブロック共重合体30重量
%、スチレン71重量%とブタジエン29重量%とから
なるブロック共重合体70重量%の混合樹脂(ビカット
軟化温度:75℃、50℃での貯蔵弾性率:7.4×1
09 dyn/cm2 )を中間層原料とし、スチレン80
重量%とブタジエン20重量%とからなるブロック共重
合体60重量%、スチレン71重量%とブタジエン29
重量%とからなるブロック共重合体35重量%、ポリス
チレン樹脂5重量%の混合樹脂(ビカット軟化温度:8
3℃、50℃での貯蔵弾性率:1.1×1010dyn/
cm2 )を表裏層原料とし、それぞれの原料を別々の押
出機で溶融押出しし、ダイ内で合流させて、表層/中間
層/裏層の3層構造からなる溶融体をキャストロールで
冷却し総厚み330μmの未延伸フィルムを得た。 こ
の未延伸フィルムを105℃の温度の雰囲気のテンタ−
延伸設備内でTD方向に5.5倍延伸して、約60μm
(表層/中間層/表層=1/5/1)の熱収縮性積層フ
ィルムを得た。得られたフィルムの特性評価結果を表2
に示した。
エン25重量%とからなるブロック共重合体樹脂(ビカ
ット軟化温度:73℃、50℃での貯蔵弾性率:9.9
×109 dyn/cm2 )を中間層原料とし、スチレン
80重量%とブタジエン20重量%とからなるブロック
共重合体40重量%、スチレン71重量%とブタジエン
29重量%とからなるブロック共重合体55重量%、ポ
リスチレン樹脂5重量%の混合樹脂(ビカット軟化温
度:72℃、50℃での貯蔵弾性率:7.2×109 d
yn/cm2 )を表裏層原料とした以外は実施例1と同
様な方法で熱収縮性積層フィルムを得た。
層原料とし、スチレン80重量%とブタジエン20重量
%とからなるブロック共重合体60重量%、スチレン7
1重量%とブタジエン29重量%とからなるブロック共
重合体15重量%、ポリスチレン樹脂25重量%の混合
樹脂(ビカット軟化温度:87℃、50℃での貯蔵弾性
率:1.2×1010dyn/cm2 )を表裏層原料と
し、延伸温度を110℃とした以外は実施例1と同様な
方法で熱収縮性積層フィルムを得た。
エン29重量%とからなるブロック共重合体樹脂75重
量%、ポリスチレン樹脂25重量%の混合樹脂にジオチ
ルフタレート(DOP)を3重量部添加した樹脂(ビカ
ット軟化温度:75℃、50℃での貯蔵弾性率:8.7
×109 dyn/cm2 )を中間層原料とし、スチレン
80重量%とブタジエン20重量%とからなるブロック
共重合体50重量%、スチレン71重量%とブタジエン
29重量%とからなるブロック共重合体50重量%の混
合樹脂(ビカット軟化温度:70℃、50℃での貯蔵弾
性率:7.1×109 dyn/cm2 )を表裏層原料と
した以外は実施例1と同様な方法で熱収縮性積層フィル
ムを得た。
エン33重量%とからなるブロック共重合体樹脂(ビカ
ット軟化温度:40℃、50℃での貯蔵弾性率:3.1
×109 dyn/cm2 )を中間層原料とした以外は実
施例1と同様な方法で熱収縮性積層フィルムを得た。こ
のフィルムは自然収縮率が3.19%と実用上問題の生
じる値であった。
軟化温度:101℃、50℃での貯蔵弾性率:2.5×
1010dyn/cm2 )を中間層とし延伸温度を115
℃とした以外は実施例1と同様な方法で熱収縮性積層フ
ィルムを得た。このフィルムは収縮率不足となり良好な
収縮仕上がり性を得ることは出来なかった。
層とし、表裏層も中間層と同様な樹脂としたこと以外は
実施例1と同様な方法で熱収縮性積層フィルムを得た。
このフィルムは収縮仕上がりが不十分であった。
層とし、スチレン67重量%とブタジエン33重量%と
からなるブロック共重合体樹脂(ビカット軟化温度:4
0℃、50℃での貯蔵弾性率:3.1×109 dyn/
cm2 )を表裏層原料とした以外は実施例1と同様な方
法で熱収縮性積層フィルムを得た。このフィルムは表面
の熱融着性が極端に低下してしまい、実用上問題があっ
た。
間層、表裏層とも本発明の原料組成で、ビカット軟化温
度および粘弾性特性が規定範囲にあり、熱収縮性フィル
ムとして優れた低自然収縮率(自然収縮率1.0%以
下)、収縮仕上がり性を発現することが分かる。一方、
比較例1〜3のように中間層および表裏層のいずれかが
本発明の規定範囲外になると収縮率、自然収縮率、収縮
仕上がり性のいずれかが不良となり、また比較例4のよ
うに表面特性に問題を生じてしまい、優れた熱収縮性フ
ィルムを得ることは難しいことが分かる。
性フィルムにおいて、特定のポリスチレン系樹脂を用い
て、特定の熱的性質の範囲をもたせることによって自然
収縮率が低く、収縮仕上がり性の優れた熱収縮性ポリス
チレン系積層フィルムが得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 中間層の両側に表裏層を設け、延伸して
なる積層フィルムにおいて、中間層と表裏層の主成分が
スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素とからなる
ブロック共重合体またはこのブロック共重合にスチレン
系重合体を配合してなる混合重合体または異なった種類
のブロック共重合体を2種類以上配合してなる混合重合
体樹脂からなり、中間層を構成する樹脂のビカット軟化
温度が50℃以上85℃以下、表裏層を構成する樹脂の
ビカット軟化温度が55℃以上95℃以下で、上記中間
層を構成する樹脂のビカット軟化温度より5℃以上45
℃以下の範囲で高くなっており、積層フィルムの100
℃×1分での熱収縮率が少なくとも一方向において40
%以上であることを特徴とする熱収縮性ポリスチレン系
積層フィルム。 - 【請求項2】 中間層もしくは表裏層を構成するいずれ
か一方の樹脂において、振動周波数10Hzで測定した
貯蔵弾性率(E′)が50℃で8.0×109 dyn/
cm2 以上であることを特徴とする請求項1記載の熱収
縮性ポリスチレン系積層フィルム。 - 【請求項3】 中間層のみ、もしくは中間層、表裏層の
各樹脂に、可塑剤及び/又は粘着付与樹脂を1〜10重
量部の範囲で添加したことを特徴とする請求項1又は2
記載の熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9312484A JPH11138708A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9312484A JPH11138708A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11138708A true JPH11138708A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=18029775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9312484A Pending JPH11138708A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11138708A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002037289A (ja) * | 2000-07-28 | 2002-02-06 | Asahi Kasei Corp | シュリンク蓋用積層成形シート及びシュリンク蓋付包装体 |
WO2006013967A1 (ja) * | 2004-08-06 | 2006-02-09 | Mitsubishi Plastics, Inc. | 多層熱収縮性ポリスチレン系フィルム、並びに該フィルムを用いた熱収縮性ラベル及び容器 |
WO2006051920A1 (ja) * | 2004-11-11 | 2006-05-18 | Mitsubishi Plastics, Inc. | 熱収縮性積層フィルム、該フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル及び容器 |
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JP2015009515A (ja) * | 2013-06-28 | 2015-01-19 | 株式会社フジシールインターナショナル | シュリンクラベル |
-
1997
- 1997-11-13 JP JP9312484A patent/JPH11138708A/ja active Pending
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