JP3021946B2 - 高温製鋼スラグの冷却処理方法 - Google Patents
高温製鋼スラグの冷却処理方法Info
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- JP3021946B2 JP3021946B2 JP9769992A JP9769992A JP3021946B2 JP 3021946 B2 JP3021946 B2 JP 3021946B2 JP 9769992 A JP9769992 A JP 9769992A JP 9769992 A JP9769992 A JP 9769992A JP 3021946 B2 JP3021946 B2 JP 3021946B2
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- slag
- watering
- pressure
- steam
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21B—MANUFACTURE OF IRON OR STEEL
- C21B2400/00—Treatment of slags originating from iron or steel processes
- C21B2400/02—Physical or chemical treatment of slags
- C21B2400/022—Methods of cooling or quenching molten slag
- C21B2400/024—Methods of cooling or quenching molten slag with the direct use of steam or liquid coolants, e.g. water
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21B—MANUFACTURE OF IRON OR STEEL
- C21B2400/00—Treatment of slags originating from iron or steel processes
- C21B2400/05—Apparatus features
- C21B2400/066—Receptacle features where the slag is treated
- C21B2400/068—Receptacle features where the slag is treated with a sealed or controlled environment
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
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- Manufacture Of Iron (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温製鋼スラグの冷却
処理方法に関するものである。製鋼スラグは一般に、C
aO分を含み、f.CaOの形態で1%以上存在してい
る。この200℃以上の高温製鋼スラグを固化させた
後、密閉容器内の目皿上に上方装入して、0.5〜4m
の層厚に充填し密閉後、このスラグ充填層の上方から5
〜30ton/hrm2 の散水密度で冷却水を散水し、
密閉容器中でスラグの水和反応を促進すると同時に破砕
効果を得る手段を提供しようとするものである。
処理方法に関するものである。製鋼スラグは一般に、C
aO分を含み、f.CaOの形態で1%以上存在してい
る。この200℃以上の高温製鋼スラグを固化させた
後、密閉容器内の目皿上に上方装入して、0.5〜4m
の層厚に充填し密閉後、このスラグ充填層の上方から5
〜30ton/hrm2 の散水密度で冷却水を散水し、
密閉容器中でスラグの水和反応を促進すると同時に破砕
効果を得る手段を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】通常の製鋼スラグ処理においては、まず
スラグを土場又は鉄板上に放流して、固化冷却を行う。
スラグを土場又は鉄板上に放流して、固化冷却を行う。
【0003】冷却完了後、破砕機にて必要粒度まで破砕
し、破砕されたスラグは磁選機を通し鉄分を回収した
後、路盤材、埋め立て等に利用される。
し、破砕されたスラグは磁選機を通し鉄分を回収した
後、路盤材、埋め立て等に利用される。
【0004】しかしながら上記した冷却、破砕、磁選処
理は、粉塵が飛散し環境的に劣悪であり、特に冷却工程
では高熱下での作業も余儀無くされその作業は過酷なも
のとなっている。
理は、粉塵が飛散し環境的に劣悪であり、特に冷却工程
では高熱下での作業も余儀無くされその作業は過酷なも
のとなっている。
【0005】又、処理時間が長く、多工程であるため、
運転費、人件費等、処理費用がかさみ、更に敷地につい
ても膨大な面積が必要とされる。
運転費、人件費等、処理費用がかさみ、更に敷地につい
ても膨大な面積が必要とされる。
【0006】その上、処理後の製鋼スラグは水和反応物
を多く含むため、路盤材等に販売する場合は、0.5〜
3年程度、長期間ヤードに放置し、膨張性を低下させ安
定化させる事が必要である。そこで過去に、密閉容器中
で高温スラグに散水を行ってスラグを処理する発明が特
開昭55−110703号公報で紹介されている。これ
は密閉容器に装入した高温スラグに散水し、発生水蒸気
にて水和反応を促進してスラグを安定化させる方法であ
る。
を多く含むため、路盤材等に販売する場合は、0.5〜
3年程度、長期間ヤードに放置し、膨張性を低下させ安
定化させる事が必要である。そこで過去に、密閉容器中
で高温スラグに散水を行ってスラグを処理する発明が特
開昭55−110703号公報で紹介されている。これ
は密閉容器に装入した高温スラグに散水し、発生水蒸気
にて水和反応を促進してスラグを安定化させる方法であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記発明は、長
時間の水和反応処理時間を用しても充分な水和反応を起
こさせる手段ではなく、しかも破砕効果が全く得られな
いため、水和反応処理後に破砕処理等の煩雑多工程の付
加が必要であり、設備費、処理コスト高、破砕処理時の
粉塵対策等の問題を抱えていた。
時間の水和反応処理時間を用しても充分な水和反応を起
こさせる手段ではなく、しかも破砕効果が全く得られな
いため、水和反応処理後に破砕処理等の煩雑多工程の付
加が必要であり、設備費、処理コスト高、破砕処理時の
粉塵対策等の問題を抱えていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、密閉処理を利用した水和反応を効果的に大
幅に促進させると同時に破砕効果が得られる冷却処理方
法を新たに見い出したものでありその特徴とする手段
は、密閉容器内の目皿上に高温製鋼スラグを上方装入し
て0.5〜4mの層厚に充填し密閉後、このスラグ充填
層の上方から5〜30ton/hrm2 の散水密度で冷
却水を散水し、前記散水によって発生した水蒸気または
同水蒸気と別途容器内に注入した水蒸気にて容器内圧力
を高めて容器内圧力とその保持時間との関係を(1)式
で定めてた範囲内に維持して処理することを特徴とする
高温製鋼スラグの冷却処理方法である。
決するため、密閉処理を利用した水和反応を効果的に大
幅に促進させると同時に破砕効果が得られる冷却処理方
法を新たに見い出したものでありその特徴とする手段
は、密閉容器内の目皿上に高温製鋼スラグを上方装入し
て0.5〜4mの層厚に充填し密閉後、このスラグ充填
層の上方から5〜30ton/hrm2 の散水密度で冷
却水を散水し、前記散水によって発生した水蒸気または
同水蒸気と別途容器内に注入した水蒸気にて容器内圧力
を高めて容器内圧力とその保持時間との関係を(1)式
で定めてた範囲内に維持して処理することを特徴とする
高温製鋼スラグの冷却処理方法である。
【0009】 3.50≧P0.6 ×T0.4 ≧1.48…(1) P≦15 T≦1 但し P:水蒸気圧力(kg/cm2 ) T:処理時間
(hr) 前記特徴の他に、散水を間欠的に行うこと、スラグ温度
200℃以下にて散水を停止し、その後圧力保持中に間
欠散水を行うこと等も特徴とする。
(hr) 前記特徴の他に、散水を間欠的に行うこと、スラグ温度
200℃以下にて散水を停止し、その後圧力保持中に間
欠散水を行うこと等も特徴とする。
【0010】
【作用】前記本発明の処理方法は、水和反応を効果的に
かつ迅速に促進されるため、スラグの安定化が短時間で
完了するだけでなく、スラグの自己破砕までも行わせ、
従来の破砕工程を省略し工程と設備の簡素化を可能とす
る。この自己破砕は、散水の冷却促進に繋がる相乗効果
を生ましめ、スラグの冷却速度は大幅に増大し、短時間
の冷却を可能とする。以上の処理工程の時間短縮、工程
の省略化、簡素化は、同時に省力化、処理コストの低
減、そして粉塵対策の軽減を可能とし、かつプロセスの
自動化も容易にするものであり以下にその作用を詳細に
説明する。
かつ迅速に促進されるため、スラグの安定化が短時間で
完了するだけでなく、スラグの自己破砕までも行わせ、
従来の破砕工程を省略し工程と設備の簡素化を可能とす
る。この自己破砕は、散水の冷却促進に繋がる相乗効果
を生ましめ、スラグの冷却速度は大幅に増大し、短時間
の冷却を可能とする。以上の処理工程の時間短縮、工程
の省略化、簡素化は、同時に省力化、処理コストの低
減、そして粉塵対策の軽減を可能とし、かつプロセスの
自動化も容易にするものであり以下にその作用を詳細に
説明する。
【0011】製鋼スラグ中にはf.CaOが存在し、水
又は水蒸気と反応して以下の式に示す水和反応を起こ
す。
又は水蒸気と反応して以下の式に示す水和反応を起こ
す。
【0012】CaO+H2 O=Ca(OH)2 従来から高圧にてH2 Oを供給すると水和反応が促進す
る事は言われている。しかしながら、単に高圧H2 O中
に保持するだけでは、水和反応は依然遅く、特開昭55
−110703の方法のように水蒸気をスラグ間隔に長
時間・高温下で通過流動しながら保持しても、ある程度
の促進は得られるが、未反応部分が非常に多い、従って
この処理後に別途広大なスラグヤードに搬出して大気に
露出させ長期間の養生(エージング)を必要としてい
た。
る事は言われている。しかしながら、単に高圧H2 O中
に保持するだけでは、水和反応は依然遅く、特開昭55
−110703の方法のように水蒸気をスラグ間隔に長
時間・高温下で通過流動しながら保持しても、ある程度
の促進は得られるが、未反応部分が非常に多い、従って
この処理後に別途広大なスラグヤードに搬出して大気に
露出させ長期間の養生(エージング)を必要としてい
た。
【0013】本発明において、前記装入充填した高温ス
ラグ層の上方から散水して高温スラグに散水密度5〜3
0ton/hrm2 を与え、これで自ら発生した水蒸気
または、この水蒸気と他から注入した水蒸気にて、容器
内を高圧に保持し、以下の条件にてスラグを処理する
と、図1、図2に示す様に、スラグの自己破砕が得られ
ると同時に該自己破砕により水和反応開始表面領域が急
増して水和反応が想像以上に迅速に促進される。
ラグ層の上方から散水して高温スラグに散水密度5〜3
0ton/hrm2 を与え、これで自ら発生した水蒸気
または、この水蒸気と他から注入した水蒸気にて、容器
内を高圧に保持し、以下の条件にてスラグを処理する
と、図1、図2に示す様に、スラグの自己破砕が得られ
ると同時に該自己破砕により水和反応開始表面領域が急
増して水和反応が想像以上に迅速に促進される。
【0014】 3.50≧P0.6 ×T0.4 ≧1.48…(1) P≦15 T≦1 但し P:水蒸気圧力(kg/cm2 ) T:処理時間
(hr) 散水密度を5ton/hrm2 以上であると0.5m以
上の充填層においては、スラグに水が均一にかかり、チ
ャンネリング(偏流)をおこしにくくなる。そのため容
器内の全てのスラグは急冷され、同時に熱収縮で亀裂を
生じる。水和反応は発熱反応であるため高温では反応が
遅いが、急冷により反応速度が向上する。又、亀裂が生
じた事によりスラグ中のf.CaOとH2 Oの接触面積
が広がり反応量が増大する。又、H2 Oを液体でスラグ
に接触させるため、充分に反応物としてのH2 Oの供給
を可能とし、供給不足による反応の停滞も防止してい
る。また逆に散水密度は、30ton/hrm2 を超え
て散水しても、スラグの冷却速度に変化なく、単に容器
内の蒸気を冷却する作用のみが行われるため、熱ロスに
よる蒸気補給量増を余儀無くされる。そのため散水密度
は、30ton/hrm2 以下が望ましい。
(hr) 散水密度を5ton/hrm2 以上であると0.5m以
上の充填層においては、スラグに水が均一にかかり、チ
ャンネリング(偏流)をおこしにくくなる。そのため容
器内の全てのスラグは急冷され、同時に熱収縮で亀裂を
生じる。水和反応は発熱反応であるため高温では反応が
遅いが、急冷により反応速度が向上する。又、亀裂が生
じた事によりスラグ中のf.CaOとH2 Oの接触面積
が広がり反応量が増大する。又、H2 Oを液体でスラグ
に接触させるため、充分に反応物としてのH2 Oの供給
を可能とし、供給不足による反応の停滞も防止してい
る。また逆に散水密度は、30ton/hrm2 を超え
て散水しても、スラグの冷却速度に変化なく、単に容器
内の蒸気を冷却する作用のみが行われるため、熱ロスに
よる蒸気補給量増を余儀無くされる。そのため散水密度
は、30ton/hrm2 以下が望ましい。
【0015】圧力と時間については、上記に示した領域
に限定する事で、自己破砕現象が起き、この自己崩壊現
象がさらに水和反応を促進させる。すなわち、この自己
破砕は、f.CaOとH2 Oの接触面積を広げ水和反応
速度の向上を増長させるだけでなく、スラグとH2 Oの
接触面積を広げ、スラグ温度を低下させる事で更に水和
反応速度の向上を増長させる。
に限定する事で、自己破砕現象が起き、この自己崩壊現
象がさらに水和反応を促進させる。すなわち、この自己
破砕は、f.CaOとH2 Oの接触面積を広げ水和反応
速度の向上を増長させるだけでなく、スラグとH2 Oの
接触面積を広げ、スラグ温度を低下させる事で更に水和
反応速度の向上を増長させる。
【0016】一方、スラグ温度は低下させすぎても反応
速度は遅くなる。水蒸気を高圧にて保持する事は、高圧
による反応速度向上だけでなく、飽和水蒸気温度が維持
されるため、最適のスラグ温度維持にも効果を発揮して
いる。
速度は遅くなる。水蒸気を高圧にて保持する事は、高圧
による反応速度向上だけでなく、飽和水蒸気温度が維持
されるため、最適のスラグ温度維持にも効果を発揮して
いる。
【0017】規定に高圧を保持するため、自己発生蒸気
にて保持が不可能になった時は、他から水蒸気を注入し
て圧力を保持する。圧力保持の観点から5ton/hr
m2以上の散水は、スラグ平均温度が200℃以下にな
ったら散水を中断する事が望ましい。
にて保持が不可能になった時は、他から水蒸気を注入し
て圧力を保持する。圧力保持の観点から5ton/hr
m2以上の散水は、スラグ平均温度が200℃以下にな
ったら散水を中断する事が望ましい。
【0018】次に、間欠散水の効果について述べる。他
からの水蒸気注入量をミニマムにする必要が生じた時は
散水密度を維持し、絶対散水量を減らす事が望ましい。
その為には、スラグの表面温度が200℃以下になった
ら一旦散水を中断する。するとスラグ内部の熱が表面に
移動する復熱現象が起き、その段階で散水を再開する。
からの水蒸気注入量をミニマムにする必要が生じた時は
散水密度を維持し、絶対散水量を減らす事が望ましい。
その為には、スラグの表面温度が200℃以下になった
ら一旦散水を中断する。するとスラグ内部の熱が表面に
移動する復熱現象が起き、その段階で散水を再開する。
【0019】以上の作用を繰り返す方法、すなわち間欠
散水を行うならば、絶対散水量が減り効率的な水和反応
と自己破砕処理が達成できる。ちなみに間欠の間隔は1
分以上が望ましい。更に間欠の場合、熱収縮による亀裂
増大効果を最大限享受でき、それによる水和反応領域が
激増してスラグ充填層全体の水和反応完了が迅速になさ
れる。
散水を行うならば、絶対散水量が減り効率的な水和反応
と自己破砕処理が達成できる。ちなみに間欠の間隔は1
分以上が望ましい。更に間欠の場合、熱収縮による亀裂
増大効果を最大限享受でき、それによる水和反応領域が
激増してスラグ充填層全体の水和反応完了が迅速になさ
れる。
【0020】処理の後半での圧力保持中においては、ス
ラグの平均温度が200℃以下になったならば、散水を
中断し、圧力保持を行った方が良い事は先に述べた。た
だ、水蒸気圧力保持中に水和反応を促進させているた
め、圧力保持に支障がない程度に間欠的に散水を行い、
液体としてのH2 Oを供給してやる方が水和反応を最大
限、促進させる事が出来る。
ラグの平均温度が200℃以下になったならば、散水を
中断し、圧力保持を行った方が良い事は先に述べた。た
だ、水蒸気圧力保持中に水和反応を促進させているた
め、圧力保持に支障がない程度に間欠的に散水を行い、
液体としてのH2 Oを供給してやる方が水和反応を最大
限、促進させる事が出来る。
【0021】以上述べてきた条件の処理を可能とする設
備について、図3に示す。特開昭55−110703に
て開示された設備において、5ton/hrm2 以上の
散水密度を満たす散水機構を供え、かつ他から水蒸気を
注入出来る様になっている。本設備を用いれば、上記し
たスラグ処理が可能である。
備について、図3に示す。特開昭55−110703に
て開示された設備において、5ton/hrm2 以上の
散水密度を満たす散水機構を供え、かつ他から水蒸気を
注入出来る様になっている。本設備を用いれば、上記し
たスラグ処理が可能である。
【0022】
【実施例】温度800℃、平均粒径が100mm、最大
粒径が500mmの高温スラグ(組成:(%CaO)=
50%,(%SiO2 )=15,(%MnO)=12
%,(%T.Fe)=12%,f.CaOの形態で5
%)を図3に示す設備の下部に目皿を持つ鋼板容器1
に、高さ1m充填し、その容器を2の圧力容器中に3部
を開けて挿入する。3部を密閉した後、ポンプ4と流量
調整弁5を用いて、給水タンク6より注入ノズル7を通
じて圧力容器内へ水を注入する。注入された水は高温ス
ラグと接触し、蒸気となり、圧力容器内は高圧化され
る。その圧力を圧力計8で検知し、その圧力は圧力調整
弁9で調整される。圧力が不足する場合は10のライン
から蒸気を注入する。蒸気が過剰な場合は蒸気放散塔1
1から放散される。以上の処理を表1の処理水準にて実
施した。同表に処理後の細粒化スラグの平均粒度を示
す。本表によれば、本発明の条件範囲内で処理したもの
は、比較的低温まで冷却が図れ、自己破砕をおこした。
また間欠散水をしたものは、さらに後工程の鉄分回収の
ための磁力選鉱工程に必要な細かい粒度まで自己破砕を
おこした。また水和反応の残存代は大幅に低減してい
た。
粒径が500mmの高温スラグ(組成:(%CaO)=
50%,(%SiO2 )=15,(%MnO)=12
%,(%T.Fe)=12%,f.CaOの形態で5
%)を図3に示す設備の下部に目皿を持つ鋼板容器1
に、高さ1m充填し、その容器を2の圧力容器中に3部
を開けて挿入する。3部を密閉した後、ポンプ4と流量
調整弁5を用いて、給水タンク6より注入ノズル7を通
じて圧力容器内へ水を注入する。注入された水は高温ス
ラグと接触し、蒸気となり、圧力容器内は高圧化され
る。その圧力を圧力計8で検知し、その圧力は圧力調整
弁9で調整される。圧力が不足する場合は10のライン
から蒸気を注入する。蒸気が過剰な場合は蒸気放散塔1
1から放散される。以上の処理を表1の処理水準にて実
施した。同表に処理後の細粒化スラグの平均粒度を示
す。本表によれば、本発明の条件範囲内で処理したもの
は、比較的低温まで冷却が図れ、自己破砕をおこした。
また間欠散水をしたものは、さらに後工程の鉄分回収の
ための磁力選鉱工程に必要な細かい粒度まで自己破砕を
おこした。また水和反応の残存代は大幅に低減してい
た。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明のスラグ処理を行う事で、高温の
スラグは短時間で冷却され、その過程で自己破砕も行わ
れる。処理後スラグは大幅に水和反応が促進しており、
スラグの安定化も大幅に促進している。
スラグは短時間で冷却され、その過程で自己破砕も行わ
れる。処理後スラグは大幅に水和反応が促進しており、
スラグの安定化も大幅に促進している。
【0025】以上の作用により、冷却工程の短縮、破砕
工程の簡素化又は省略、そしてそれに伴い、破砕以降の
磁力選鉱工程等を冷却工程と統合する事も可能となる。
工程の短縮、省略、統合は、発塵源の減少、高熱作業場
所の低減、人員の削減、処理費用の削減、自動化の容易
化等、二次的な効果も可能となる。スラグの安定化の大
幅促進は、ヤードでのエージング時間も更に短縮でき、
ヤードの在庫削減、そしてそれに伴う発塵源の低減効果
が得られる。
工程の簡素化又は省略、そしてそれに伴い、破砕以降の
磁力選鉱工程等を冷却工程と統合する事も可能となる。
工程の短縮、省略、統合は、発塵源の減少、高熱作業場
所の低減、人員の削減、処理費用の削減、自動化の容易
化等、二次的な効果も可能となる。スラグの安定化の大
幅促進は、ヤードでのエージング時間も更に短縮でき、
ヤードの在庫削減、そしてそれに伴う発塵源の低減効果
が得られる。
【図1】散水密度と処理後スラグ径の関係
【図2】容器内圧力およびその保持時間による破砕条件
について
について
【図3】本発明のスラグ冷却処理装置
【図4】(A)は、従来技術の処理パターンを示す図。
(B)は、本発明の処理パターンを示す図。(C)は、
本発明の処理パターン、間欠散水有りを示す図。(D)
は、本発明の処理パターン、スラグ温度200℃で散水
中止パターンを示す図。
(B)は、本発明の処理パターンを示す図。(C)は、
本発明の処理パターン、間欠散水有りを示す図。(D)
は、本発明の処理パターン、スラグ温度200℃で散水
中止パターンを示す図。
1…容器 2…圧力容器 3…開閉部 4…ポンプ 5…流量調整弁 6…給水タンク 7…注水ノズル 8…圧力計 9…圧力調整弁 10…蒸気注入ライン 11…蒸気放散塔
フロントページの続き (72)発明者 柏原 司 大分市大字西ノ洲1番地 新日本製鐵株 式会社大分製鐵所内 (72)発明者 工藤俊昭 大分市大字西ノ洲1番地 新日本製鐵株 式会社大分製鐵所内 (72)発明者 伊美哲生 大分市大字西ノ洲1番地 新日本製鐵株 式会社大分製鐵所内 (72)発明者 堀 純啓 大分市大字西ノ洲1番地 新日本製鐵株 式会社大分製鐵所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27D 15/00 - 15/02 C21B 3/06 - 3/08 C21C 7/00
Claims (3)
- 【請求項1】 固化した高温の製鋼スラグを密閉容器内
の目皿上に充填し、このスラグ充填層の上方から散水し
冷却する高温製鋼スラグの冷却処理方法において、 散水密度を5〜30ton/hrm2 にて冷却水を散水
し、前記散水によって発生した水蒸気または同水蒸気と
別途容器内に注入した水蒸気にて容器内圧力を高めて容
器内圧力とその保持時間との関係を下記(1)式で定め
てた範囲内に維持して処理することを特徴とする高温製
鋼スラグの冷却処理方法 3.50≧P0.6 ×T0.4 ≧1.48…(1) P≦15 T≦1 但し P:水蒸気圧力(kg/cm2 ) T:処理時間
(hr) - 【請求項2】 散水を間欠的に行うことを特徴とする請
求項1記載の高温製鋼スラグの冷却処理方法。 - 【請求項3】 スラグ温度200℃以下にて散水を停止
し、その後圧力保持中に間欠散水を行うことを特徴とす
る請求項1記載の高温製鋼スラグの冷却処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9769992A JP3021946B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 高温製鋼スラグの冷却処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9769992A JP3021946B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 高温製鋼スラグの冷却処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05295409A JPH05295409A (ja) | 1993-11-09 |
JP3021946B2 true JP3021946B2 (ja) | 2000-03-15 |
Family
ID=14199183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9769992A Expired - Fee Related JP3021946B2 (ja) | 1992-04-17 | 1992-04-17 | 高温製鋼スラグの冷却処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3021946B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101521796B1 (ko) | 2013-10-16 | 2015-05-27 | 박솔 | 대상물을 사용자에 밀착시켜 짊어지기 위한 디바이스 및 그를 이용한 사용자 밀착형 가방 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100804947B1 (ko) * | 2001-12-26 | 2008-02-20 | 주식회사 포스코 | 용광로에 스팀 취입방법 |
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1992
- 1992-04-17 JP JP9769992A patent/JP3021946B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05295409A (ja) | 1993-11-09 |
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