JP3014516B2 - 乗物用座席 - Google Patents

乗物用座席

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JP3014516B2
JP3014516B2 JP3296440A JP29644091A JP3014516B2 JP 3014516 B2 JP3014516 B2 JP 3014516B2 JP 3296440 A JP3296440 A JP 3296440A JP 29644091 A JP29644091 A JP 29644091A JP 3014516 B2 JP3014516 B2 JP 3014516B2
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cushion
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達哉 遠藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バスや船舶等の乗物に
設置されて、そのシートクッション及びシートバックに
よって仮寝台をも構成できるようにした乗物用座席に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、夜間においても走行を続ける長
距離バスにおいては、その上で仮眠をとれるように構成
した座席が採用されている。
【0003】このように仮眠をとれるように、すなわち
仮寝台としても構成できるようにした従来の座席は、単
にシートバックを大きく倒すことができるようにしただ
けのものであった。しかし、この種の乗物用座席は、乗
物の内部を有効に利用するために、言わば詰めた状態で
設置されるものであって、シートバックを完全に水平状
に倒すことができないものである。そのため、この種の
乗物用座席によって仮寝台を構成した場合には、人が完
全に横になることができないのであって、あくまでも
「仮り」の寝台としてしか構成することはできないので
ある。
【0004】一方、乗物用座席を、通常の状態から仮寝
台へと変換する場合には、シートバックを大きく倒すこ
とにより行われるが、従来一般の座席においては、例え
ば使用者が床に足をおいて踏ん張り、背中に力を入れて
シートバックを倒すようにしているものである。ところ
が、このような姿勢では、シートバックの倒し初めはよ
いが、最終段階では力が入らないため、使用者は今度は
シートバックに手を付いてこれを押し倒すという面倒な
ことをしなければならなかったのである。このことは、
シートバックを起こすときも同様であって、要するに座
席と仮寝台間の変換を行うためには、使用者は姿勢を種
々変えなければならなかったのである。
【0005】また、この種の座席を仮寝台とする場合
に、従来の座席において採用されていた機構にあって
は、人の身体の変化を全く考慮していないものであり、
前述した姿勢を種々変えなければならないこととも相ま
って、その操作性はよくなかったのである。一般に、シ
ートクッションに着座した使用者がシートバックの後方
への傾動によって身体を伸ばそうとする場合、つまり下
半身に対して上半身が後方に倒れる場合のことを考えて
みると、上半身の折曲あるいは回動中心は人体の腰骨に
該当する部分が対応するものであり、これがヒップポイ
ントあるいは転子点といわれるものである。
【0006】以下、この中心を転子点というが、従来の
座席においては、この転子点とシートバックの傾動中心
とが全く異なっているため、シートバックを大きく倒せ
ば倒す程使用者の身体と座席との間に空間ができて、使
用者の特に背中はシートバックに対し定置ズレする(所
謂背ずり現象)ことになり、不安定かつ不快な状態にな
らざるを得なかったものである。従って、従来のこの種
の座席においては、使用者はシートバックの傾動時(後
方へ倒す場合は勿論、前方へ起こす場合も)に姿勢を直
さなければならなかったのであり、常に安楽な状態を維
持することができなかったのである。
【0007】そこで、本発明者等は、仮寝台としたとき
に、完全な平坦なものに構成しなくても仮眠を十分とる
ことができ、しかもその変換操作を容易に行える乗物用
座席を構成するためにはどうしたらよいかについて種々
検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この種の乗
物用座席における上記の実状に鑑みてなされたもので、
その解決しようとする課題は、従来の座席における使用
勝手の悪さ及び休養をとることの不十分さである。
【0009】そして、各請求項に係る発明の目的とする
ところは、シートバックとシートクッションとを完全に
連動させることにより、仮寝台とするための操作が非常
にし易く、しかも完全な平坦面を構成しないでも休養を
十分とることのできる乗物用座席を提供することにあ
る。特に、請求項2に係る発明の目的とするところは、
人の身体の自然な動きに十分合わせて、より安楽な使用
ができる乗物用座席を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず請求項1に係る発明の採った手段は、実施例
において使用する符号を付して説明すると、「シートフ
レーム10に対してシートバック20及びシートクッシ
ョン30を傾動可能に支持して、これらのシートバック
20及びシートクッション30によって仮寝台をも構成
するようにした乗物用座席100において、シートフレ
ーム10を、脚部11と、この脚部11上に一体化さ
れ、側板を支持する側板枠12とを備えたものとして構
成し、シートバック20を構成するシートバックフレー
ム21の下部に、先端が前方に突出する第一連結アーム
22を一体化して、この第一連結アーム22の先端を側
板枠12の上端に回動自在に連結することにより、シー
トバックフレーム21をシートフレーム10に対して第
一連結アーム22の先端を中心とした範囲で傾動可能に
連結し、一方、下端側がシートクッション30を構成す
るクッションフレーム31の中間部の前後にそれぞれ回
動自在に連結される前方アーム32及び後方アーム33
の各上端を、側板枠12の上部の前後両側にそれぞれ回
動自在に連結することにより、クッションフレーム31
をシートフレーム10に対して吊下状態で傾動自在に支
持して、シートバックフレーム21の下端部とクッショ
ンフレーム31の後端部とを第二連結アーム23によっ
て回動可能に連結したことを特徴とする乗物用座席10
0」である。
【0011】そして、第2請求項に係る発明の採った手
段は、上記の第1請求項に係る発明について、これを構
成している第一連結アーム22の側板枠12に対する連
結位置を、この乗物用座席100を使用する使用者の転
子点と略一致するように構成したことにある。
【0012】
【発明の作用及び使用の態様】以上のように構成した各
発明に係る乗物用座席100の作用について、その使用
の態様とともに説明する。
【0013】・請求項1に係る乗物用座席100につい
てまず、この乗物用座席100は、図1に示すような仮
寝台としても使用することが可能なものであり、仮寝台
として使用しない場合には、図2に示すような通常の座
席として使用されるものである。そのために、シートバ
ック20およびシートクッション30はシートフレーム
10に対して傾動可能に支持してあるのである。
【0014】すなわち、この乗物用座席100において
は、そのシートフレーム10を構成して使用者の両側に
位置することになる各側板枠12に対して、シートバッ
ク20のためのシートバックフレーム21、及びシート
クッション30のためのクッションフレーム31が傾動
あるいは回動自在に連結してあり、シートバックフレー
ム21及びクッションフレーム31は互いに連動可能に
連結してあるから、固定を解除したシートバックフレー
ム21またはクッションフレーム31に使用者が力を入
れれば、その力の方向に応じてシートバックフレーム2
1及びクッションフレーム31が側板枠12に対して丁
度揺かごのように揺動するのである。
【0015】特に、この乗物用座席100は、シートバ
ック20のシートバックフレーム21は、主としてクッ
ションフレーム31の後端に連結された第二連結アーム
23によって、シートクッション30のクッションフレ
ーム31と連動し得るものとなっているのである。換言
すれば、シートバック20とシートクッション30と
は、互いに関連し合いながら、シートフレーム10に対
して図2に示した状態から図1に示した状態へと変化す
るものなのである。勿論、後述の実施例にても説明する
通り、この乗物用座席100においては、各シートバッ
ク20及びシートクッション30の傾動を助ける作動装
置25、そして各シートバック20及びシートクッショ
ン30の傾動位置にてその状態を固定するためのストッ
パ装置35を有しているものである。
【0016】そして、使用者がこの乗物用座席100を
図2に示した状態から、図1に示した状態に変えたい場
合には次のようにするのである。すなわち、各ストッパ
装置によって各部の固定状態を解除してから、使用者は
身体に少し力を入れてこれを伸ばすようにするのであ
る。このとき、使用者は、図2に示したように、身体全
体が乗物用座席100に乗った状態、つまり足が床には
着いていない状態であってもよいものである。つまり、
靴をぬいでもう完全に横になって寝てしまってもよい姿
勢でこの乗物用座席100に着座して前述したように身
体を伸ばすようにするのである。
【0017】そうすると、使用者の背中によってシート
バック20が自然に押されて後方への傾動を始めると同
時に、シートクッション30がシートフレーム10に対
して揺動して、図5に示すように、特にその先端が僅か
に上動する。なお、このシートクッション30に対し
て、実施例においてフットレストをも設けた例が示して
あり、このシートクッション30とともにフットレスト
が上動するのである。以上のように使用者がシートバッ
ク20及びシートクッション30上で力を入れれば、こ
れらのシートバック20及びシートクッション30は図
1に示したような状態となるから、使用者は適宜な位置
でストッパ装置を作動させてその位置での各部の固定を
行えばよいものである。勿論、各シートバック20及び
シートクッション30の傾動時においては各作動装置の
力を利用し得るものである。
【0018】これにより、この乗物用座席100は、図
1に示したように、各シートバック20及びシートクッ
ション30が仮寝台を構成するから、使用者は十分な仮
眠をとることができるのである。
【0019】以上のシートバック20の傾動とシートク
ッション30の揺動とを連動させて行なう場合には、特
にシートバック20のシートバックフレーム21がその
下端部に設けた第一連結アーム22によって側板枠12
側の連結ピン24を中心にして傾動するのであり、この
連結ピン24が転子点あるいはその近傍に設けてある場
合には、シートバック20及びシートクッション30の
動きによって使用者の身体がズレたり不安定な状態にな
ったりすることはないのである。つまり、この乗物用座
席100においては、その通常の使用状態から仮寝台に
する場合に、使用者の身体が安定したままの状態で変化
するものとなっているのである。勿論、このことは、仮
寝台から通常の状態にもどす場合も同様である。
【0020】また、この乗物用座席100が図2に示し
たような通常の使用状態にある場合には、各シートバッ
ク20のシートバックフレーム21及びシートクッショ
ン30のクッションフレーム31は、シートフレーム1
0に対して図3に示したような状態にある。すなわち、
シートバック20のシートバックフレーム21は、その
下部に一体的に連結した第一連結アーム22の先端部
を、シートフレーム10の側板枠12の上端に連結ピン
24、すなわち使用者の転子点を介して回動自在に連結
してある。これにより、このシートバックフレーム21
は、連結ピン24を中心に回動するものなのである。
【0021】一方、このシートバックフレーム21の端
部には、三日月形状の第二連結アーム23の後端が回動
自在に連結してあり、この第二連結アーム23の先端は
シートクッション30のクッションフレーム31の後端
に連結してある。これによって、この乗物用座席100
の使用者が身体を伸ばすように力を入れると、その力に
よってシートバック20が後方へ倒されるとともに、こ
のシートバック20の傾動に連動してシートクッション
30が次のように動くのである。
【0022】シートクッション30のクッションフレー
ム31は、シートバックフレーム21をシートフレーム
10の側板枠12の前側上部に上端が連結され下端がク
ッションフレーム31側の後部に連結された前方アーム
32と、上端が側板枠12と一体的な取付板14に連結
され下端がクッションフレーム31の後端部に連結され
た後方アーム33とによってシートフレーム10に対し
て揺動自在に連結されている。勿論、シートフレーム1
0の側板枠12は、シートクッション30の左右両側に
位置するものであり、従って、クッションフレーム31
はそれぞれ左右一対の前方アーム32及び後方アーム3
3によってその後端部を支持されているものであり、こ
のクッションフレーム31は、言わば各側板枠12の上
端を中心に揺りかごのように揺動し得るものとなってい
るのである。
【0023】なお、以下に説明する実施例のクッション
フレーム31は、前方アーム32と略同様な位置に配置
されて第一連結アーム22の前端膨出部に連結される補
助アーム32aによっても支持されているものであり、
この補助アーム32aによってクッションフレーム31
の揺動を案内するようになっている。つまり、この補助
アーム32aは、クッションフレーム31を側板枠12
に対してより一層確実な状態で支持しているのであり、
クッションフレーム31は安定した状態で揺動するので
ある。
【0024】・第2請求項に係る乗物用座席100につ
いて この乗物用座席100については、その基本的なことは
上記の請求項1に係る乗物用座席100と全く同様であ
るが、特に、シートバック20のシートバックフレーム
21とシートフレーム10の側板枠12に連結するに際
してその連結を行っている第一連結アーム22の連結ピ
ン24が、この乗物用座席100上の使用者の転子点と
略一致するように構成したことによって、次のような作
用がある。
【0025】つまり、シートバック20とシートクッシ
ョン30とが連動して傾動する場合に、両者の傾動は連
結ピン24を略中心として行われるのであって、しかも
この連結ピン24と使用者の転子点とは図5に示すよう
に略一致しているのであるから、各シートバック20と
シートクッション30との傾動は全く無理なく行われる
ものである。また、使用者にとってみても、この連結ピ
ン24はシートフレーム10に定して全く動かない定点
であるから、各シートバック20とシートクッション3
0とが連動して傾動したとしても、これらと身体間に隙
間が形成されることがないため全く不安感がないだけで
なく、身体をズラせたり動いたりする必要が全くないの
である。
【0026】換言すれば、この乗物用座席100によっ
て仮寝台を構成する場合に、使用者は乗物用座席100
上に完全に身体を載せてしまってから各シートバック2
0及びシートクッション30の傾動を行えばよいもので
あり、シートバック20及びシートクッション30の傾
動操作を身体を伸ばす操作のみでこれらに身体を密着さ
せながら行えるものなのである。従って、使用者はこの
乗物用座席100の操作を非常に容易にかつ無理なく行
えるのである。
【0027】
【実施例】次に、各発明に係る乗物用座席100につい
て、図面に示した実施例に従って説明すると、次の通り
である。
【0028】図1には、本発明に係る乗物用座席100
を仮寝台とした状態が示してあり、この乗物用座席10
0は主として、シートフレーム10と、このシートフレ
ーム10に支持されて使用者が着座するシートクッショ
ン30と、同じくシートフレーム10に支持されて使用
者がもたれるためのシートバック20を備えている。な
お、図1に示した乗物用座席100は、現実に使用され
るものであり、シートクッション30の両側に側板を有
していて、この側板上には肘掛けが取付けてある。ま
た、シートクッション30の前方には、使用者が足を大
きく伸ばせるようにするためのフットレストが設けてあ
り、しかもシートクッション30の両側には、折畳み式
のテーブルやテレビジョン受像機が取付けてあるもので
ある。
【0029】この乗物用座席100を構成しているシー
トフレーム10は、図3及び図4に示したようなもので
あり、乗物用座席100全体を床面上に支えるための脚
部11と、この脚部11上に連結枠13を介して一体化
した左右一対の側板枠12とを備えているものである。
なお、本実施例においては、各側板枠12及び連結枠1
3は所謂パイプ材を折曲することにより構成してある。
また、側板枠12の上部には、後述のシートクッション
30のための後方アーム33を取付場所を構成するため
の取付板14が一体的に設けてある。なお、側板枠12
の外側には、図1及び図2に示すような側板が取付けら
れるものである。
【0030】シートバック20のシートバックフレーム
21は、図3及び図4に示したように、シートフレーム
10の後方において支持したものであるが、このシート
バックフレーム21の下部に一体的に取付けた第一連結
アーム22の先端は、前述したシートフレーム10にお
ける各側板枠12の上端に連結ピン24を介して回動自
在に連結してある。すなわち、このシートバックフレー
ム21の回動中心は、この側板枠12の連結ピン24で
あって、この連結ピン24は、当該乗物用座席100を
使用する使用者の転子点と略一致し得る場所にしてあ
る。従って、このシートバック20に使用者が背中等に
よって力を入れた場合に、そのシートバックフレーム2
1は無理なく連結ピン24、すなわち転子点を中心に回
動し得るものとなっているのである。この連結ピン24
を人体の転子点に設けたものが第2請求項に係る乗物用
座席100となるものである。
【0031】また、このシートバックフレーム21の下
端部には三日月状の第二連結アーム23が回動自在に連
結してあり、この第二連結アーム23は後述のクッショ
ンフレーム31の後端部にも回動自在に連結してある。
さらに、このシートバックフレーム21を側板枠12に
連結している第一連結アーム22の図示下端部は膨出さ
せてあり、この膨出部にシートクッション30側の補助
アーム32aの上端が回動自在に連結してある。すなわ
ち、このシートバックフレーム21は、第一連結アーム
22と側板枠12側の連結ピン24、第二連結アーム2
3とシートクッション30側のクッションフレーム31
の後端部とをそれぞれ連結したことにより、シートバッ
ク20とシートクッション30とは互いに連動し得るも
のとなっているのである。勿論、このシートバックフレ
ーム21の下端には作動装置25が連結してあり、この
作動装置25の先端はシートフレーム10側に連結して
あって、この作動装置25の作動によりシートバック2
0が常に図3に示した状態に復帰し得るようにしてあ
る。
【0032】なお、シートバックフレーム21の下端部
とクッションフレーム31の後端部とを連結している第
二連結アーム23は、実施例に示したように三日月形状
のものとすることに限られるものではない。すなわち、
この実施例における第二連結アーム23は、これが動く
ときに他の部材と干渉しないように三日月形状のものと
したのであるが、シートバックフレーム21の下端部と
クッションフレーム31の後端部とをその距離の変化に
応じながら一定範囲内での連結を行えるものであれば、
どのような形状のものであってもよいものである。
【0033】シートクッション30を構成しているクッ
ションフレーム31は、前方アーム32及び後方アーム
33によってシートフレーム10を構成している各側板
枠12の上部に次のように支持することにより、各側板
枠12の上端部に対して揺動し得るものとしてある。す
なわち、前方アーム32の上下両端はシートバック20
を構成している側板枠12の前側上部及びクッションフ
レーム31の後部上側にそれぞれ回動自在に連結してあ
り、また後方アーム33の上下両端は側板枠12に一体
化した取付板14の一部及びクッションフレーム31の
後端部にそれぞれ回動自在に連結してあるのである。
【0034】なお、本実施例においては、クッションフ
レーム31の側板枠12に対する支持を、前後のアーム
32及び33の他に、前方アーム32と略平行な補助ア
ーム32aを第一連結アーム22の前端に形成した膨出
部に連結することによっても行うようにしてある。この
補助アーム32aは、クッションフレーム31の前後の
アーム32及び33による支持のみでは不安定となる場
合にこれを補助するものであり、もし前後のアーム32
及び33等によるクッションフレーム31の支持が十分
なものであれば、必ずしも必要なものではない。しかし
ながら、この補助アーム32aを使用した場合には、前
後のアーム32及び33自体とその連結箇所の構成を比
較的簡略化できるものである。
【0035】また、このクッションフレーム31の下部
においては、シートフレーム10側との間に介装した復
帰スプリング34及びストッパ装置35が連結し収納し
てある。すなわち、復帰スプリング34はこのクッショ
ンフレーム31が常に図3に示した状態に復帰するよう
に付勢するものであり、このシートクッション30側の
復帰スプリング34と前述したシートバック20側の作
動装置25との両作用によって、シートバック20及び
シートクッション30が図1に示した状態から図2に示
した状態へと復帰するのを助けるようにしてある。一
方、ストッパ装置35は、使用者がシートバック20側
の作動装置25及びシートクッション30側の復帰スプ
リング34の作用に抗して各シートバック20及びシー
トクッション30を図1に示したような状態にしたと
き、その状態を固定するものである。このストッパ装置
35の本実施例における具体的構成は、自由に動き得る
ロッドの周囲にコイル状のスプリングを巻回したもので
あり、このスプリングによってロッドを締め付けたと
き、そのロッドの動きを停止させて全体を固定するよう
にしたものである。
【0036】なお、本実施例における乗物用座席100
は、そのシートバック20が途中で折れ曲がる構成のも
のであり、またアームレストはこのシートバック20の
傾動に伴ってその位置を変化させるものであるが、その
詳しい構成は本願発明の構成とは直接関連しないので説
明を省略する。さらに、この乗物用座席100において
は、シートクッション30の前方にフットレストが展開
されるものであるが、この構成についてもその詳しい説
明は前述した理由によって省略する。
【0037】
【発明の効果】以上説明した通り、まず請求項1に係る
発明においては、上記実施例にて例示したように構成し
たので、乗物用座席100を仮寝台としたい場合の操作
が非常にし易く、しかもそのシートバック20及びシー
トクッション30によって完全な平坦面を構成しなくて
も休養を十分とることができるのである。
【0038】すなわち、この乗物用座席100によれ
ば、シートバック20を構成するシートバックフレーム
21の下部に、先端が前方に突出する第一連結アーム2
2を一体化して、この第一連結アーム22の先端を側板
枠12の上端に回動自在に連結することにより、シート
バックフレーム21をシートフレーム10に対して第一
連結アーム22の先端を中心とした範囲で傾動可能に連
結し、下端側がシートクッション30を構成するクッシ
ョンフレーム31の中間部の前後にそれぞれ回動自在に
連結される前方アーム32及び後方アーム33の各上端
を、側板枠12の上部の前後両側にそれぞれ回動自在に
連結することにより、クッションフレーム31をシート
フレーム10に対して吊下状態で傾動自在に支持して、
シートバックフレーム21の下端部とクッションフレー
ム31の後端部とを第二連結アーム23によって回動可
能に連結したので、使用者がこの乗物用座席100を仮
寝台としたい場合に身体を伸ばすような力を入れること
によってその展開操作を簡単に行なうことができるので
ある。しかも、このように、各シートバック20及びシ
ートクッション30が展開された場合において、両者が
完全に平坦面を形成していなくても、この乗物用座席1
00は人が休養をとるのに十分な形状のものとすること
ができるのである。
【0039】また、第2請求項に係る乗物用座席100
によれば、特にシートバック20が使用者の転子点と略
一致する連結ピン24を中心に回動し得るものとしてあ
るから、この乗物用座席100の仮寝台とするための操
作を人の身体の自然な動きに十分合わせることができ
て、その操作をし易くすることができるだけでなく、仮
寝台としたときにこれで十分な休養をとることができる
乗物用座席100を提供することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】仮寝台としたときの本発明に係る乗物用座席の
斜視図である。
【図2】通常の使用状態における同乗物用座席の側面図
である。
【図3】図2に示したときの各構成部材を示した側面図
である。
【図4】図3に示した各構成部材が図1に示した状態に
移行したときの側面図である。
【図5】シートバックを大きく倒したときの転子点の位
置関係を示す側面図である。
【符号の説明】
100 乗物用座席 10 シートフレーム 11 脚部 12 側板枠 13 連結枠 14 取付板 20 シートバック 21 シートバックフレーム 22 第一連結アーム 23 第二連結アーム 24 連結ピン 25 作動装置 30 シートクッション 31 クッションフレーム 32 前方アーム 33 後方アーム 34 復帰スプリング 35 ストッパ装置 36 連結軸 40 連結ピン

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートフレームに対してシートバック及
    びシートクッションを傾動可能に支持して、これらのシ
    ートバック及びシートクッションによって仮寝台をも構
    成するようにした乗物用座席において、 前記シートフレームを、脚部と、この脚部上に一体化さ
    れ、側板を支持する側板枠とを備えたものとして構成
    し、 前記シートバックを構成するシートバックフレームの下
    部に、先端が前方に突出する第一連結アームを一体化し
    て、この第一連結アームの前記先端を前記側板枠の上端
    に回動自在に連結することにより、前記シートバックフ
    レームをシートフレームに対して前記第一連結アームの
    先端を中心とした範囲で傾動可能に連結し、 一方、下端側が前記シートクッションを構成するクッシ
    ョンフレームの中間部の前後にそれぞれ回動自在に連結
    される前方アーム及び後方アームの各上端を、前記側板
    枠の上部の前後両側にそれぞれ回動自在に連結すること
    により、前記クッションフレームをシートフレームに対
    して吊下状態で傾動自在に支持して、 前記シートバックフレームの下端部と前記クッションフ
    レームの後端部とを第二連結アームによって回動可能に
    連結したことを特徴とする乗物用座席。
  2. 【請求項2】 前記第一連結アームの前記側板枠に対す
    る連結位置を、当該座席の使用者の転子点と略一致する
    ように構成したことを特徴とする請求項1に記載の乗物
    用座席。
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