JP3009258U - 外装板を有する機器キャビネット用の骨組 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子装置の機器キャビネットにおいて、多数
の曲りにくいケーブルを電気的／電子的要素の組み込み
領域に自由に導入できる骨組を提供する。 【構成】 下側台板１と、それと同形に形作られた覆い
板２の間において、４本の柱３が延びている。台板１と
覆い板２において、外装板の固定のために、前方張り出
し部１０と後方張り出し部１２が突出していて、それら
張り出し部は、相互に揃っており、かつ、ケーブル集合
体のための開口部１０′と１２′とを形成している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、工業的電子装置の組立品支持体を組み込むための外装板付き機器キ ャビネットのための骨組に関する。特に、ここで提案されるのは、ローカルネッ トワークの構築／運用に関係して、電気的、電子的、および光学電子的な構成部 分を収容するための、比較的に直径の大きいケーブルが用いられた高密度のケー ブル配線を必要とする機器キャビネットに用いられる骨組に関する。

【０００２】

【従来の技術】

工業的電子装置のための機器キャビネット、すなわち、その中において、電気 的及び電子的構成要素が付いた組立品支持体が、配線用領域、周辺接続用領域、 空気抜き、及びその他の付属品と共に場所を占めているという機器キャビネット 、の骨組が公知である。そのような骨組は、ねじりに対して剛性的な、各々が４ 本の桁材で成っている水平のフレームの形をなした、一つの底と一つの覆いを有 していて、その底と覆いは、４本の垂直の柱によって相互に結合されている。柱 同志の間に、各構成部分が固定されている。閉鎖された機器キャビネットを形成 するために、すべての側面で骨組に直接に、側方壁、後方壁、底板・覆い板、及 び扉の形での外装板が固定されている。組み込まれた電気的／電子的構成要素の 外部配線のために少しの導体しか必要でない故に、比較的に細いケーブル導線を キャビネット内部に引き込み、小さい開口または特殊的通路を経て内部の方へ導 くことにおいて、何も困難なことはない。

【０００３】 この公知の骨組は、大量のケーブルが敷設・分配される必要があってそのケー ブルが比較的に直径が大きくしたがって曲りにくいものである、という場合の機 器キャビネットには不適当である。ローカルネットワーク（ＬＡＮ）は、種々の 太さの多数のケーブルが、電気的／電子的構成部分の組込み領域の中へ、そして また、機器キャビネットの中の分配板（パッチ領域）の中へと自由に到達される ことを要求する。剛性のあるケーブルは、公知の骨組を用いて構築された機器キ ャビネットの中に引き込まれ得ないし、それの内部で敷設され得ない。その辺に 本考案は関係している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案によって解決しようとする課題は、工業的電子装置の機器キャビネット のための骨組を、多数の曲りにくいケーブル導線を電気的／電子的要素の組み込 み領域の中へと自由に導入されるという要求がすべて満たされるようにして形成 する、ということにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この設定された課題の解決策は、普通の構造様式の骨組から出発している。こ の課題は、一つの下側台板があり、一つの上側覆い板があり、台板と覆い板の間 には、長さが相等しくて互いに平行な複数の柱があり、それら柱の両端面は複数 の固定用穿孔を有しており、台板と覆い板は、固定用穴の複数のグループを保有 しており、台板と覆い板は、固定用穴を貫通して固定用穿孔に係合する固定用ね じによって、柱と固定的に結合されており、台板と覆い板は、実質的には、固定 用穴の複数のグループを保有している一つの四角形の平面図形を有する固定用板 によって構成されており、台板と覆い板の一方の長辺上で、二つの前方張出し部 が直角方向に突出していて、それら張出し部同志間に前側開口部が形成されてお り、台板と覆い板の、反対側の長辺上で、二つの後方張出し部が直角方向に突出 していて、それら張出し部同志間に後側開口部が形成されており、前方と後方の 張出し部は、長辺上の両端部において形成されて、前方と後方の張出し部の両者 の一つずつが、互いに揃うようになっている、ということを特徴とする骨組によ って解決される。

【０００６】 本考案の本質的なことは、特には、台板と覆い板の形作られ方において見られ る。つまり、台板と覆い板は、担持用の各柱を内部の方に位置させることと、長 辺上においては、前方でも後方でも、張出し部同志間に、ケーブル集合体のため の、幅が広くて十分に奥行きのある開口部を形成することを可能にしており、し たがってケーブル集合体は、妨害されずに構成要素の組み込み領域へと導入され 得る。そこでのケーブルの取付けは、囲まれない状態で各構成部分が取り付けら れた骨組上に行われ得る。組立作業の終了後に始めて、外装板が、組み込まれた 機器から十分な距離になるようにして張り出し部上に固定される。したがって、 防護されたキャビネットを形成することは、最後の工程として始めて実際に行わ れる。固定用穴の各グループの中において、柱は、構造の内法寸法が例えば19イ ンチ標準といった種々の標準またはメートル系に対応できるように、配置され得 る。

【０００７】 それら柱としては、４本の型材（Profilschienen）が用いられるのが合目的的 である。それら型材は、組み込まれる機器やその他の要素が任意の高さに固定さ れ得るように形作られている。

【０００８】 ４本の柱の代わりとしては、１９インチまたはメートル系の不連続的標準寸法 （Rastermass）で相互に相対して位置した、二つの、側面の形が長四角形の担持 壁も用いられ得る。

【０００９】 それら柱または担持壁の固定のためには、それらにおける両端面上において、 合目的的には二つの、隣り合って位置した固定用穿孔が設けられていて、それら 固定用穿孔は、組立てのときまたはその後における回転をも阻止する。固定用ね じには、セルフタッピングねじが設けられていてもよい。

【００１０】 組立てを容易にするために、固定用穿孔には、一般に、固定用ねじのための内 ねじが設けられている。

【００１１】 柱同志間に挿入された諸構成部分の冷却を改善するために、台板も覆い板も、 一つの空気抜き開口を有している。その空気抜き開口は、軸流送風機が問題なし に挿入され得るように、円形であるのが有利である。

【００１２】 本考案のさらなる一つの特徴によれば、台板及び覆い板は、短辺上において辺 縁開口部を保有している。これら辺縁開口部は、ケーブル集合体をその側から骨 組の中の構造要素へと直接に導入することを可能にする。

【００１３】 前方及び後方の張り出し部の外側が、台板でも覆い板でも、短辺と揃うように 配置されているのが合目的的である。

【００１４】 台板及び覆い板が、一体物として作られており、アルミニウムのダイカストで 成っているならば特に有利であり、それは高い耐ねじり剛性につながる。しかし 、これら二つの部品は、深絞りされた鋼板で、または、溶接によって、打抜きさ れた部品でも構成され得る。

【００１５】 台板でも覆い板でも、前方張り出し部が後方張り出し部よりも相当に短く形作 られていてよい。このようにすることは、組み込まれる各構成部分の前面におい ては後側のためよりは少ないケーブル導入用の場所を必要とする、ということを 考慮しているのである。

【００１６】 合理的製作の理由により、台板と覆い板が同形に形作られているのが有利であ る。本考案のさらなる一つの特徴によれば、台板も覆い板も、周りに沿って延び る辺縁材(Randleiste)を有している。

【００１７】 その辺縁材が、全部同じ高さに作られており、実質的に直角をなすように台板 や覆い板に取り付けられている、というのが合目的的である 機器キャビネット、つまり、そこでの担持用構成部分がここに提案されている 骨組であるという機器キャビネット、の外装板が、台板と覆い板に固定・取り付 けされており、その外装板とは、両方の側面外装板、底の外装板（一体物か、ま たは分割構造の）、覆いの外装板、後側の壁、及び、一つまたは幾つかの旋回扉 である。

【００１８】

【実施例】

以降においては、添付の三つの図面を用いて本考案の実施例について詳しく説 明する。図１に示した骨組、すなわち、工業的電子装置の組立品支持体及びその 他の構成部品の組込みのために用いられる機器キャビネットのために、担持用の 構造物として設けられている骨組は、一つの下側台板１、一つの上側覆い板２、 及び４本の柱３で成っている。

【００１９】 台板１と覆い板２は、一体物として作られており、アルミニウムのダイカスト で成っていて、両者が同形に形作られている。それら柱３であるのは、押出し成 形されたアルミニウムでできた型材（Profilschienen）である。それら柱同志の 間において、（図示されていない）組立品支持体が、任意の高さのところに挿入 され固定され得る。そのために、それら柱は、ねじ付き部品の挿入のための、穴 の列を保持しているか、または、Ｔ形溝を有している。

【００２０】 ４本の、長さが相等しく、互いに平行に位置した柱３が、台板１と覆い板２の 間を延びており、それらの両側の端面において固定用穿孔５を有している。下側 の台板１と上側の覆い板２は、固定用穴６の複数のグループを保有している。台 板１と覆い板２は、固定用ねじ７、すなわち、台板１と覆い板２の固定用穴を貫 通して柱の固定用穴５に係合する固定用ねじによって４本の柱３と固定的に結合 されている。

【００２１】 台板１と覆い板２は、固定用穴６の複数のグループを保有しているところの、 一つの実質的に四角形の平面図形を有している固定用板８によって構成されてい る。それら固定用穴の配置は、挿入される標準寸法の組立品支持体の幅及び奥行 きに対応して、４本の柱３が台板１や覆い板２にねじ止めされ得るように、定め られている。

【００２２】 台板１と覆い板２（つまり固定用板８）の一方（前方）の長辺９上では、二つ の前方張り出し部１０が突出しており、反対側（後方）の長辺１１上では、二つ の（後方の）張り出し部１２が（長辺１１に対して直角に）突出している。前方 張り出し部１０の両者も後方張り出し部１２の両者も、固定用板８の長辺９また は１１の両端において、一つずつの前方と後方の張り出し部１０，１２が相互に 揃い、２つの前方張り出し部１０の間または２つの後方張り出し部１２の間にお いては、それぞれ、前方の開口部１０′、後方の開口部１２′が形成されること となるように、形作られている。台板１と覆い板２は、各々に四つの張り出し部 １０、１２を一緒にして、幅の広い“Ｈ”と比べられ得る一つの平面図形を形成 している。

【００２３】 台板１と覆い板２は、どちらも、周りに沿って延びていて全体が同じ高さの辺 縁材１３を有していて、その辺縁材は、両方の長辺９，１１、及び四つの張り出 し部１０，１２のすべての側面に、直角をなすように、取り付け、または形成さ れている。台板１と覆い板２は、壁厚さを薄く作られており、下方または上方に 向けて開いた低いＨの形の凹所を形成していて、その凹所の中には（図示されて いない）補強用リブがある。

【００２４】 ４本の柱３の代わりに、台板１と覆い板２の間に、図２に示したように、一つ の長四角形の側面図形を有して、組み込まれる構成要素の距離をおいて相対して 位置した２枚の互いに平行な担持壁３′も用いられる。それら担持壁３′は、中 空な型材として作られている。

【００２５】 台板１も覆い板２も、一つの円形の空気抜き開口１４を有している。さらに、 台板１と覆い板２は、短辺１５上において、平面図形が四角形の辺縁開口部１６ を保有している。張り出し部１０と１１の外側１７は、この短辺１５と揃ってい る。台板１と覆い板２の、両方の前方張り出し部１０は、両方の後方張り出し部 １２よりも短く形作られている。

【００２６】 図３は、組立品支持体及びその他の電気的／電子的構造要素の組み込みのため の、担持用要素として図１の骨組を有している機器キャビネットを示している。 この機器キャビネットの外装板、すなわち、側面外装板１８、底の外装板１９、 覆いの外装板２０、後側の壁２１、及び扉２２は、直接に、台板１と覆い板２の 辺縁材１３（つまり、前方と後方の張り出し部１０，１２、または短辺１５）に 、固定または取り付けされる。その際、台板１でも覆い板２でも、前方と後方の 張り出し部１０、１２の各同志間に、幅の広い開口部１０′と１２′が形成され 、それら開口部は、辺縁開口部１６と同様に、非常にかさばったケーブル集合体 が、上から、下から、及び両側面から、各組立品や各構成部分へと、妨害なしに 導入され敷設されることを可能にしている。

【００２７】

【考案の効果】

本考案は以上説明したように構成されているので、工業的電子装置の機器キャ ビネットのための骨組を、多数の曲りにくいケーブル導線を電気的／電子的要素 の組み込み領域の中へ自由に導入できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】４本の、柱としての型材を有する骨組の、斜視
図的な分解図である。

【図２】２枚の、柱としての担持壁を有する骨組の斜視
図である。

【図３】図１の骨組を有して構成された機器キャビネッ
トを、外装板を透明と見做して示した図である。

【符号の説明】

１ 台板 ２ 覆い板 ３ 柱 ３′ 担持壁 ４ 端面（柱３の） ５ 固定用穿孔 ６ 固定用穴（台板１と覆い板２にある） ７ 固定用ねじ ８ 固定用板 ９ 長辺（前方の） １０ （前方の）張り出し部 １０′ （前方の）開口部 １１ 長辺（後方の） １２ （後方の）張り出し部 １２′ （後方の）開口部 １３ 辺縁材 １４ 空気抜き開口 １５ 短辺 １６ 辺縁開口部 １７ 外側（張り出し部１０，１２の） １８ 側面外装板 １９ 底の外装板 ２０ 覆いの外装板 ２１ 後側の壁 ２２ 扉

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ハンス−マルティン シュヴェンク ドイツ連邦共和国 デー−75334 シュト ラウベンハルト ヴィーゼンヴェーク ９ アー

Claims (14)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】工業的電子装置の組立品支持体を組み込む
   ための外装板付き機器キャビネットのための骨組におい
   て、 一つの下側台板（１）があり、 一つの上側覆い板（２）があり、 台板（１）と覆い板（２）の間には、長さが相等しくて
   互いに平行な複数の柱（３）があり、 それら柱（３）の両端面（４）は複数の固定用穿孔
   （５）を有しており、 台板（１）と覆い板（２）は、固定用穴（６）の複数の
   グループを保有しており、 台板（１）と覆い板（２）は、固定用穴（６）を貫通し
   て固定用穿孔（５）に係合する固定用ねじ（７）によっ
   て、柱と固定的に結合されており、 台板（１）と覆い板（２）は、実質的には、固定用穴
   （６）の複数のグループを保有している一つの四角形の
   平面図形を有する固定用板（８）によって構成されてお
   り、 台板（１）と覆い板（２）の一方の長辺上（９）で、二
   つの前方張出し部（１０）が直角方向に突出していて、
   それら張出し部同志間に前側開口部（１０'）が形成さ
   れており、 台板（１）と覆い板（２）の、反対側の長辺上（１１）
   で、二つの後方張出し部（１２）が直角方向に突出して
   いて、それら張出し部同志間に後側開口部（１２′）が
   形成されており、 前方と後方の張出し部（１０または１２）は、長辺上
   （９または１１）の両端部において形成されており、 前方と後方の張出し部（１０または１２）の両者の一つ
   ずつが、互いに揃っている、 ということを特徴とする、外装板付き機器キャビネット
   のための骨組。
2. 【請求項２】それら柱（３）として、型材が用いられて
   いる、請求項１記載の骨組。
3. 【請求項３】それら柱（３）として、相対して位置した
   長四角形の側面図形を有する２枚の担持壁（３′）が用
   いられている、請求項１記載の骨組。
4. 【請求項４】柱（３または３′）の各端面（４）に、相
   隣って位置した二つの固定用穿孔（５）が設けられてい
   る、請求項１ないし３のいずれか１項に記載の骨組。
5. 【請求項５】固定用穿孔（５）に、固定用ねじ（７）の
   ための内ねじが設けられている、請求項１ないし４のい
   ずれか１項に記載の骨組。
6. 【請求項６】台板（１）と覆い板（２）が、各一つの空
   気抜き開口（１４）を有している、請求項１ないし５の
   いずれか１項に記載の骨組。
7. 【請求項７】台板（１）と覆い板（２）が、短辺上（１
   ５）において辺縁開口部（１６）を保有している、請求
   項１ないし６のいずれか１項に記載の骨組。
8. 【請求項８】前方と後方の張出し部（１０または１２）
   の外側（１７）が、台板（１）でも覆い板（２）でも、
   短辺（１５）と揃っている、請求項７記載の骨組。
9. 【請求項９】台板（１）も覆い板（２）も、一体物とし
   て作られており、アルミニウムのダイカストで成ってい
   る、請求項１ないし８のいずれか１項に記載の骨組。
10. 【請求項１０】前方の張出し部（１０）が、後方の張出
    し部（１２）よりも短く形作られている、請求項１ない
    し９のいずれか１項に記載の骨組。
11. 【請求項１１】台板（１）と覆い板（２）が同形に形作
    られている、請求項１ないし１０のいずれか１項に記載
    の骨組。
12. 【請求項１２】台板（１）も覆い板（２）も、周りに沿
    って延びる辺縁材（１３）を有している、請求項１ない
    し１１のいずれか１項に記載の骨組。
13. 【請求項１３】辺縁材（１３）が、全部同じ高さに形作
    られており、実質的に直角をなすように取り付けられて
    いる、請求項１２記載の骨組。
14. 【請求項１４】機器キャビネットの外装板が、側方外装
    板（１８）、底の外装板（１９）、覆いの外装板（２
    ０）、後側の壁（２１）、及び扉（２２）の形で、台板
    （１）または覆い板（２）に固定・取付けされている、
    請求項１ないし１３のいずれか１項に記載の骨組。