JP3006402U

JP3006402U - 畳床及び畳

Info

Publication number: JP3006402U
Application number: JP1994005843U
Authority: JP
Inventors: 満夫常世田
Original assignee: 満夫常世田
Priority date: 1994-05-26
Filing date: 1994-05-26
Publication date: 1995-01-24
Anticipated expiration: 2000-05-26

Abstract

(57)【要約】【目的】所定強度、断熱性、防音・遮音性、防水性等を
有し、かつ加工し易く安価な畳床及び畳を提供する。【構成】薄コルク板１、軟繊維板（インシュレーション
ボード）２、発泡合成樹脂板（例えば、ポリスチレンフ
ォーム）３、厚コルク板４を順次積層し、接着、縫着、
あるいは止め具等で一体化して畳床９を構成する。厚コ
ルク板４の下面４ａには、対向する２辺に沿って、畳表
の両端部を夫々巻き込む溝７、８が形成してある。軟繊
維板２の周側面２ｃ、２ｃには、防水樹脂加工（例え
ば、エポキシ系樹脂を塗布する）を施してある。畳床９
の上面から畳表１０を被着し、畳表１０の両端部１１、
１１を夫々厚コルク板４の溝７、８に巻き込み、畳表１
０と畳床９とを縫着し、畳べり１２を被着縫着して畳１
３を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、コルク板及び他の材料を積層して形成した畳床及びこの畳床を使用した畳に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の藁を使用した畳床は、重く取扱いが困難であり、また湿気を吸収しやすいので、かびや家だに等の発生をまねき不衛生となるおそれがあった。そこで、出願人は、軽量で、防湿性を有し、かつ難燃性を有するコルク板を主材料とした補強板等を積層した畳床（実公平３−５５６９５号）やコルク板からなる畳床を使用した畳を提案した（実公平３−４８３７３号）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来の畳床の内で、ベニヤ板等の補強板を使用したものでは、所定形状に揃える際に、切断しにくい問題点があった。また、畳床をコルク板製としたものでは、切断は容易であるが、コルク板は高価な為に使用の際に経済的な制約を受ける問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

然るにこの考案は、薄コルク板、繊維板、発泡樹脂板及び厚コルク板を順次積層して畳床を構成したので前記問題点を解決した。

【０００５】即ちこの考案は、薄コルク板、繊維板、発泡樹脂板及び厚コルク板を順次積層して全体を一体化したことを特徴とする畳床である。また、薄コルク板、少なくとも４周側面を防水樹脂加工した繊維板、発泡樹脂板及び厚コルク板を順次積層して全体を一体化したことを特徴とする畳床である。また、薄コルク板、少なくとも４周側面を防水樹脂加工した繊維板、発泡樹脂板及び厚コルク板を順次積層して全体を一体化してなり、該厚コルク板の下面で、対向する２辺に、該辺に沿って、畳表端部巻き込み用の溝を夫々設けたことを特徴とする畳床である。

【０００６】更に、この考案は、上部から順に薄コルク板、少なくとも側面４周を防水樹脂加工した繊維板、発泡樹脂板及び厚コルク板を順次積層して全体を一体化してなる畳床に畳表を被着し、少なくとも対向する２辺に畳べりを被着したことを特徴とする畳である。

【０００７】

【作用】

薄コルク板、繊維板、発泡樹脂板、厚コルク板を積層して畳床を構成したので、所定の強度を有すると共に、断熱性、防音・遮音性、防水性等の諸性能を有する。また、前記構造の畳床としたので、畳床の切断等加工が容易である。また、厚コルク板に溝を設けたので、畳表の端部は溝内に収容される。

【０００８】

【実施例】

図面に基づきこの考案の実施例を説明する。

【０００９】上から、厚さ６mmの薄コルク板１、１５mmの軟繊維板（インシュレーションボード）２、厚さ２０mmの発泡合成樹脂板（例えば、ポリスチレンフォーム）３、厚さ１２mmの厚コルク板４を順次積層し、接着、縫着、あるいは止め具等（図示していない）で一体化して畳床９を構成する（図２、図１）。前記において、厚コルク板４の下面４ａで対向する２辺（通常は短辺側）５、６で該辺５、６に沿って、畳表の両端部を夫々巻き込む溝７、８が形成してある。また、前記において、軟繊維板２の上面２ａ及び下面２ｂを除く４周側面２ｃ、２ｃには、防水樹脂加工（例えば、エポキシ系樹脂を塗布する）を施してある。

【００１０】また、前記畳床９を所定形状に切断して使用する際には、鋸で簡単に切断できる。この場合には、切断後に軟繊維板２の４周側面２ｃ、２ｃに同様に防水樹脂加工する。

【００１１】次に、前記畳床９の上面（薄コルク板１の側から）から畳表１０を被着し、該畳表の両端部１１、１１を夫々厚コルク板４の下面の溝７、８に夫々巻き込み、畳表１０と畳床９とを縫着する。また、前記畳表１０の上面１０ａの対向する辺１０ｂ、１０ｂ部分に畳べり１２を被着縫着して畳１３を構成する（図１）。

【００１２】前記において、畳床９の厚さは通常５０〜５５mm程度であり、厚さの調整は軟繊維板２、発泡合成樹脂板３の一方又は両方の厚さを適宜選択して調整する。また、前記において、畳表１０の両端部１１、１１は、厚コルク板４下面の溝７、８に巻き込まれるので、畳表１０の被着作業が効率的にできると共に、畳表１０の端部１１、１１は溝７、８内に収容されるので外観が美麗に処理される。

【００１３】前記実施例に基づく畳１３は、従来の畳と同様に使用する。

【００１４】前記実施例において、軟繊維板２への防水樹脂加工は、各板を重ね合わせる前に、あるいは重ね合わせた後のいずれでも可能である。また、防水樹脂加工は上下面を除く４周側面に施したが、上面２ａ及び下面２ｂを含めて全面に施すこともできる。また、合成樹脂は、例えばエポキシ系樹脂としたが、ビニル系樹脂その他、軟繊維板２の表面に塗布して、防水できれば他の材質の樹脂とすることもできる。

【００１５】また、前記実施例において、発泡合成樹脂３はポリスチレンフォームとしたが、ウレタンフォームなど同程度の性能を有する他の材料とすることもできる。

【００１６】

【考案の効果】

薄コルク板、繊維板、発泡樹脂板及び厚コルク板を積層して畳床を構成したので、比較的安価にもかかわらず、所定強度を有し、断熱性、防音・遮音性、防水性等の諸性能を合わせ持つので、家具等の積載による窪みの形成を防止し、下階への衝撃音の伝播を削減し、かびの発生を未然に防止すると共に、防虫等の諸効果を有する畳を構成できる効果がある。また、前記構造の畳床としたので、軽量で持ち運びも容易であり、畳床の切断等加工作業も効率化できる効果がある。また、厚コルク板に溝を設けたので、畳表の端部は溝内に収容され、畳の外観が美麗に処理されると共に、畳表端部のほつれを防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例の畳の一部を破切した斜視図
である。

【図２】この考案の実施例の畳床の縦断面図である。

【符号の説明】

１薄コルク板２軟繊維板３発泡合成樹脂板４厚コルク板７、８溝９畳床１０畳表１１畳表の端部１２畳べり１３畳

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】薄コルク板、繊維板、発泡樹脂板及び厚コ
ルク板を順次積層して全体を一体化したことを特徴とす
る畳床。
【請求項２】薄コルク板、少なくとも４周側面を防水樹
脂加工した繊維板、発泡樹脂板及び厚コルク板を順次積
層して全体を一体化したことを特徴とする畳床。
【請求項３】薄コルク板、少なくとも４周側面を防水樹
脂加工した繊維板、発泡樹脂板及び厚コルク板を順次積
層して全体を一体化してなり、該厚コルク板の下面で、
対向する２辺に、該辺に沿って、畳表端部巻き込み用の
溝を夫々設けたことを特徴とする畳床。
【請求項４】上部から順に薄コルク板、少なくとも側面
４周を防水樹脂加工した繊維板、発泡樹脂板及び厚コル
ク板を順次積層して全体を一体化してなる畳床に畳表を
被着し、少なくとも対向する２辺に畳べりを被着したこ
とを特徴とする畳。