JP2996378B2 - 冷間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造法 - Google Patents

冷間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造法

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JP2996378B2 JP5303762A JP30376293A JP2996378B2 JP 2996378 B2 JP2996378 B2 JP 2996378B2 JP 5303762 A JP5303762 A JP 5303762A JP 30376293 A JP30376293 A JP 30376293A JP 2996378 B2 JP2996378 B2 JP 2996378B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷間圧延によって圧延
される導電線用銅合金ロッドの製造法に関し、特に導電
特性に優れた銅細線を高能率で生産することができる銅
合金ロッドの改良された製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】銅は電気伝導性が優れているために電線
材料として広く使用されている。近年に至り、特に通信
分野や自動車分野においては技術革新がめざましく進
み、電気機器や電子機器においても一段と小型化、高機
能化が要求されるに到っており、それに伴って電線も一
層の細線化が求められている。
【0003】銅線は素材の溶解、鋳造、圧延、伸線の順
序に従って製造されるが、銅線の細線化に伴う製造上の
最大の問題は伸線時の断線であり、製造能率がそれによ
って決定されるといっても過言でない。そしてかかる伸
線時の断線は、その多くが導電線用ロッドの鋳造時に発
生する内部欠陥を原因とするものである。
【0004】ところで導電線用ロッドを鋳造するには種
々の方法があり、小規模生産の場合にはグラファイト又
は炭化珪素等の耐熱性セラミックスのノズル或いはダイ
スを用いた間欠引出し方式の連続鋳造装置が使用される
ことが多い。かかる連続鋳造装置は、例えば図1に示す
ように溶湯樋1に保持されている溶湯2を、溶湯樋1の
下端部に設けられている鋳造ノズル3から下方に間欠的
に引き出す方法である。この場合、引き出し停止中には
溶湯2が鋳造ノズル3中で固化し、形成された鋳造ロッ
ド6は冷却用スプレー4によって冷却される。次に引抜
き用ピンチロール5によって固化した分を下方に引き出
し、再び引き出しを停止して溶湯2が鋳造ノズル3中で
固化するのを待つようにしている。
【0005】また図2に示す装置は、溶湯樋に保持され
ている溶湯11を溶湯面に設けられている鋳造ノズル1
2から上方に向かって引き出すようになっているもの
で、鋳造ノズル12内で固化した鋳造ロッド13は冷却
用スプレー14によって冷却された後、引抜き用ピンチ
ロール15によって引き上げられる。更に図3に示す装
置は、溶湯樋20に保持されている溶湯21を溶湯樋2
0の側方に設けられた鋳造ノズル22から水平方向に引
き出すもので、鋳造ノズル22内で固化した鋳造ロッド
23は冷却用スプレー24によって冷却された後、引抜
き用ピンチロール25によって引き出されるようになっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなグ
ラファイト又は炭化珪素等の耐熱性セラミックスのノズ
ル或いはダイスを用いた間欠引出し方式の連続鋳造方法
による鋳造ロッドは、本質的に小規模生産に適したもの
であって径が小さく、また鋳造速度が遅く、熱間圧延が
不可能である。従ってこうして製造された鋳造ロッドは
冷間圧延によって所定の径まで圧延され、その後伸線工
程と細線工程とを経て所望のサイズの電線に加工される
ものである。ところがこうした導電線用ロッドの生産性
を高めるために鋳造速度を速めるとロッド中の構造欠陥
が増加するが、こうした構造欠陥は冷間圧延工程におい
て割れの発生原因となるほか、構造欠陥がそのまま残っ
て伸線工程や細線工程における断線につながり易いとい
う問題があった。
【0007】本発明は、小規模生産に適した間欠引出し
方式の連続鋳造方法において、鋳造ロッド中の鋳造欠陥
の発生を抑制するために鋳造速度を遅くしなければなら
ず、従って製造能率を高めることができないという問題
を解消するためになされたもので、冷間圧延工程によっ
て圧延できて優れた伸線加工特性を発現するとともに優
れた導電特性を保持する導電線用ロッドを、高い速度で
鋳造することができる、冷間圧延によって圧延される導
電線用銅合金ロッドの製造法を提供することを目的とし
たものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
鉄、コバルト、マンガン、及び珪素から選ばれた少なく
とも1種を合計量で0.003〜0.05重量%含有
し、残部が銅よりなる銅合金を、鋳造ノズル内で固化さ
せながら所定時間間隔で間欠的に引き出して、連続した
線状ロッドを形成することを特徴とする冷間圧延によっ
て圧延される導電線用銅合金ロッドの製造法によって達
成される。
【0009】本発明の冷間圧延によって圧延される導電
線用銅合金ロッドの製造法において用いられる銅合金
は、鉄、コバルト、マンガン、及び珪素から選ばれた少
なくとも1種を合計量で0.003〜0.05重量%含
有し、残部が銅よりなるものである。通常、純銅は9
9.997%以上の純度を有するものであるが、かかる
銅に上記の成分を添加することにより、鋳造速度を大幅
に向上させると同時に鋳造されたロッドの構造欠陥を減
少させることができるものである。しかし、添加量が
0.003重量%未満では充分な効果が現れず、また
0.05重量%を越えて添加してもロッドの構造状態は
それ以上改善されないうえに電気伝導度が悪化し、コス
トの上昇を招くから望ましくない。
【0010】本発明の冷間圧延によって圧延される導電
線用銅合金ロッドの製造法は、上記のような銅合金を用
いて間欠引出し方式の連続鋳造方法により銅合金ロッド
を製造するものであるが、かかる連続鋳造方法を実施す
るための装置としては従来公知の装置を適宜利用するこ
とができる。そしてかかる装置には、グラファイト製や
炭化珪素などの耐熱セラミックス製等の鋳造ノズルを好
ましく用いることができる。
【0011】
【作用】本発明の製造法に従えば、電気伝導度の優れた
細線を製造するに適した比較的に小径の導電線用銅合金
ロッドの鋳造速度を大幅に速めても、鋳造ロッド中の構
造欠陥の発生を抑制することができるものである。
【0012】
【実施例】木炭粒層で被覆した黒鉛製坩堝炉内で、不活
性ガス雰囲気下に電気銅地金を溶解し、これに鉄、コバ
ルト、マンガン、又は珪素を含む母合金をそれぞれ添加
して表1に示すような組成の銅合金の溶湯を得、これを
図1に示す構造の連続鋳造装置により0.5秒間引出
し、続いて4.5秒間停止する操作を繰り返しながら引
出速度300mm/minで連続鋳造して、径20mmの鋳造ロ
ッド(1〜31)を製造した。
【0013】また比較のために上記と同様な装置によっ
て電気銅地金を溶解し、引出速度を50mm/min、150
mm/min、及び300mm/minとした他は上記と同様にし
て、それぞれ径20mmの鋳造ロッド(32〜34)を製造し
た。
【0014】
【表1】
【0015】これらの鋳造ロッドを用いて冷間圧延機に
より径9.5mmまで圧延し、大型伸線機により径2.6
mmまで、小型伸線機により径0.6mmまで、細線機によ
り径0.1mmまで順次伸線し、更に極細線機により径
0.04mmまで伸線して、それぞれの伸線中に発生した
断線回数を調べた結果を表2に示した。また、得られた
銅線の導電率(%IACS)を測定した結果も表2に併
せて示した。
【0016】
【表2】
【0017】これらの結果をみると、対照の純銅ロッド
では引出速度を低速とした場合には伸線性が良好である
が、引出速度が高速となると伸線性が悪化して細線の製
造が非常に困難となるのに対して、本発明の方法によっ
て得られた銅合金ロッドは導電率が若干低下しているも
のの、引出速度が高速であるにかかわらず伸線時の断線
の発生が全くなく、伸線性が非常に改良されていること
がわかる。
【0018】また本発明の方法における合金組成範囲を
外れた銅合金ロッドはいずれも導電率又は伸線性のいず
れかが劣っていることがわかる。
【0019】
【発明の効果】本発明の冷間圧延によって圧延される導
電線用銅合金ロッドの製造法によれば、導電率は純銅よ
り若干低下するものの、純銅よりはるかに高速で導電線
用ロッドの鋳造ができ、鋳造や冷間圧延に際して何らの
障害もなく、また極めて伸線性がよくて細線の生産性が
向上するので、電線の製造コストが低下するという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電線用ロッドの連続鋳造装置における鋳造ノ
ズル構造の例を示す断面図である。
【図2】導電線用ロッドの連続鋳造装置における鋳造ノ
ズル構造の別な例を示す断面図である。
【図3】導電線用ロッドの連続鋳造装置における鋳造ノ
ズル構造の更に別な例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 溶湯樋 2 溶湯 3 鋳造ノズル 4 冷却用スプレー 5 引抜き用ピンチロール 6 鋳造ロッド 11 溶湯 12 鋳造ノズル 13 鋳造ロッド 14 冷却用スプレー 15 引抜き用ピンチロール 20 溶湯樋 21 溶湯 22 鋳造ノズル 23 鋳造ロッド 24 冷却用スプレー 25 引抜き用ピンチロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C22C 1/02 503 C22C 1/02 503B 9/00 9/00 (72)発明者 藤野 年弘 静岡県沼津市大岡2771 矢崎電線株式会 社内 (56)参考文献 特開 昭61−169149(JP,A) 特開 昭58−65554(JP,A) 特開 平1−312047(JP,A) 特開 昭59−197355(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/00 B22D 11/04 111 B22D 11/04 114 B22D 11/04 115 H01B 1/02 C22C 9/00 - 9/10 C22C 1/02 503

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄、コバルト、マンガン、及び珪素から
    選ばれた少なくとも1種を合計量で0.003〜0.0
    5重量%含有し、残部が銅よりなる銅合金を、鋳造ノズ
    ル内で固化させながら所定時間間隔で間欠的に引き出し
    て、連続した線状ロッドを形成することを特徴とする
    間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造
    法。
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