JP2996379B2 - 冷間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造方法 - Google Patents
冷間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造方法Info
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Description
される導電線用銅合金ロッドの製造方法に関し、特に導
電特性に優れた銅細線を高能率で生産することができる
銅合金ロッドの改良された製造方法に関する。
材料として広く使用されている。近年に至り、特に通信
分野や自動車分野においては技術革新がめざましく進
み、電気機器や電子機器においても一段と小型化、高機
能化が要求されるに到っており、それに伴って電線も一
層の細線化が求められている。
序に従って製造されるが、銅線の細線化に伴う製造上の
最大の問題は伸線時の断線であり、製造能率がそれによ
って決定されるといっても過言でない。そしてかかる伸
線時の断線は、その多くが導電線用ロッドの鋳造時に発
生する内部欠陥を原因とするものである。
々の方法があり、小規模生産の場合にはグラファイト又
は炭化珪素等の耐熱性セラミックスのノズル或いはダイ
スを用いた間欠引出し方式の連続鋳造装置が使用される
ことが多い。かかる連続鋳造装置は、例えば図1に示す
ように溶湯樋1に保持されている溶湯2を、溶湯樋1の
下端部に設けられている鋳造ノズル3から下方に間欠的
に引き出す方法である。この場合、引き出し停止中には
溶湯2が鋳造ノズル3中で固化し、鋳造ロッド6は冷却
用スプレー4によって冷却される。次に引抜き用ピンチ
ロール5によって固化した分を下方に引き出し、再び引
き出しを停止して溶湯2が鋳造ノズル3中で固化するの
を待つようにしている。
ている溶湯11を溶湯面に設けられている鋳造ノズル1
2から上方に向かって引き出すようになっているもの
で、鋳造ノズル12内で固化した鋳造ロッド13は冷却
用スプレー14によって冷却された後、引抜き用ピンチ
ロール15によって引き上げられる。更に図3に示す装
置は、溶湯樋20に保持されている溶湯21を溶湯樋2
0の側方に設けられた鋳造ノズル22から水平方向に引
き出すもので、鋳造ノズル22内で固化した鋳造ロッド
23は冷却用スプレー24によって冷却された後、引抜
き用ピンチロール25によって引き出されるようになっ
ている。
ファイト又は炭化珪素等の耐熱性セラミックスのノズル
或いはダイスを用いた間欠引出し方式の連続鋳造方法に
よる鋳造ロッドは、本質的に小規模生産に適したもので
あって径が小さく、また鋳造速度が遅く、熱間圧延が不
可能である。従ってこうして製造された鋳造ロッドは冷
間圧延によって所定の径まで圧延され、その後伸線工程
と細線工程とを経て所望のサイズの電線に加工されるも
のである。ところがこうした導電線用ロッドの生産性を
高めるために鋳造速度を速めるとロッド中の構造欠陥が
増加するが、こうした構造欠陥は冷間圧延工程において
割れの発生の原因となるほか、構造欠陥がそのまま残っ
て伸線工程や細線工程における断線につながり易いとい
う問題があった。
方式の連続鋳造方法において、鋳造ロッド中の鋳造欠陥
の発生を抑制するために鋳造速度を遅くしなければなら
ず、従って製造能率を高めることができないという問題
を解消するためになされたもので、冷間圧延工程によっ
て圧延できて優れた伸線加工特性を発現するとともに優
れた導電特性を保持する導電線用ロッドを、高い速度で
鋳造することができる、冷間圧延によって圧延される導
電線用銅合金ロッドの製造方法を提供することを目的と
したものである。
ニッケル、及び錫から選ばれた少なくとも1種を合計量
で0.003〜0.05重量%含有し、残部が銅よりな
る銅合金を、鋳造ノズル内で固化させながら所定時間間
隔で間欠的に引き出して、連続した線状ロッドを形成す
ることを特徴とする冷間圧延によって圧延される導電線
用銅合金ロッドの製造方法によって達成される。
線用銅合金ロッドの製造方法において用いられる銅合金
は、ニッケル、及び錫から選ばれた少なくとも1種を合
計量で0.003〜0.05重量%含有し、残部が銅よ
りなるものである。通常、純銅は99.997%以上の
純度を有するものであるが、かかる銅に上記の成分を添
加することにより、鋳造速度を大幅に向上させると同時
に鋳造されたロッドの構造欠陥を減少させることができ
るものである。しかし、添加量が0.003重量%未満
では充分な効果が現れず、また0.05重量%を越えて
添加してもロッドの構造状態はそれ以上改善されないう
えに電気伝導度が悪化し、コストの上昇を招くから望ま
しくない。
線用銅合金ロッドの製造方法は、上記のような銅合金を
用いて間欠引出し方式の連続鋳造方法により銅合金ロッ
ドを製造するものであるが、かかる連続鋳造方法を実施
するための装置としては従来公知の装置を適宜利用する
ことができる。そしてかかる装置には、グラファイト製
や炭化珪素などの耐熱セラミックス製等の鋳造ノズルを
好ましく用いることができる。
た細線を製造するに適した比較的に小径の導電線用銅合
金ロッドの鋳造速度を大幅に速めても、鋳造ロッド中の
構造欠陥の発生を抑制することができるものである。
性ガス雰囲気下に電気銅地金を溶解し、これにニッケ
ル、又は錫を純金属の形態でそれぞれ添加して表1に示
すような組成の銅合金の溶湯を得、これを図1に示す構
造の連続鋳造装置により0.5秒間引出し、続いて4.
5秒間停止する操作を繰り返し、引出速度300mm/min
で連続鋳造して、径20mmの鋳造ロッド(1〜19)を製
造した。
て電気銅地金を溶解し、引出速度を50mm/min、150
mm/min、及び300mm/minとした他は上記と同様にし
て、それぞれ径20mmの鋳造ロッド(20〜22)を製造し
た。
より径9.5mmまで圧延し、大型伸線機により径2.6
mmまで、小型伸線機により径0.6mmまで、細線機によ
り径0.1mmまで順次伸線し、更に極細線機により径
0.04mmまで伸線して、それぞれ50kgを伸線する間
に発生した断線回数を調べた結果と、得られた銅線の導
電率(%IACS)を測定した結果とを、表1に併せて
示した。
では引出速度を低速とした場合には伸線性が良好である
が、引出速度が高速となると伸線性が悪化して細線の製
造が非常に困難となるのに対して、本発明の方法によっ
て得られた銅合金ロッドは導電率が若干低下しているも
のの、引出速度が高速であるにかかわらず伸線時の断線
の発生が全くなく、伸線性が非常に改良されていること
がわかる。
外れた銅合金ロッドはいずれも導電率又は伸線性のいず
れかが劣っていることがわかる。
電線用銅合金ロッドの製造方法によれば、導電率が純銅
とほぼ同等である導電線用ロッドを純銅よりはるかに高
速で鋳造することができ、鋳造や冷間圧延に際して何ら
の障害もなく、また極めて伸線性がよくて細線の生産性
が向上するので、電線の製造コストが低下するという効
果がある。
ズル構造の例を示す断面図である。
ズル構造の別な例を示す断面図である。
ズル構造の更に別な例を示す断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ニッケル、及び錫から選ばれた少なくと
も1種を合計量で0.003〜0.05重量%含有し、
残部が銅よりなる銅合金を、鋳造ノズル内で固化させな
がら所定時間間隔で間欠的に引き出して、連続した線状
ロッドを形成することを特徴とする冷間圧延によって圧
延される導電線用銅合金ロッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5303763A JP2996379B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 冷間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5303763A JP2996379B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 冷間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07155908A JPH07155908A (ja) | 1995-06-20 |
JP2996379B2 true JP2996379B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=17924987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP5303763A Expired - Fee Related JP2996379B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 冷間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2996379B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018154962A1 (ja) * | 2017-02-23 | 2018-08-30 | 住友電気工業株式会社 | 銅線材の製造方法 |
-
1993
- 1993-12-03 JP JP5303763A patent/JP2996379B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH07155908A (ja) | 1995-06-20 |
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