JP2995722B2 - 金型装置 - Google Patents

金型装置

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JP2995722B2
JP2995722B2 JP4014225A JP1422592A JP2995722B2 JP 2995722 B2 JP2995722 B2 JP 2995722B2 JP 4014225 A JP4014225 A JP 4014225A JP 1422592 A JP1422592 A JP 1422592A JP 2995722 B2 JP2995722 B2 JP 2995722B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック成形のた
めの金型装置に係わり、特に、アンダーカット面のある
突起部を有する成形品を二段突き出しにより突き出す機
構を有する金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、光ディスクと称する情報記録装
置においては、ディスク状の光学的記録担体がディスケ
ットに内蔵される。このディスケットは、図4から図6
に一部を示してある一対のプラスチック製ディスケット
部材1を接合してなるものである。このような一対のデ
ィスケット部材1の接合には、逆テーパー嵌合を利用す
る。すなわち、一方のディスケット部材1の内面には、
ほぼ円筒形状のスリーブ2が突出形成されており、この
スリーブ2は、外周面が円柱形状になっているが、内周
面がスリーブ2の先端に向かって次第に径の小さくなる
円錐形状の逆テーパー面3になっている。これに対し
て、他方のディスケット部材1の内面には、先端に向か
って次第に径の大きくなる円錐形状の突起が形成されて
いる。そして、この突起を前記スリーブ2内にプラスチ
ック製ディスケット部材1自体の弾性を利用して嵌合す
ることにより、両ディスケット部材1を互いに止める。
【0003】前記ディスケット部材1は、プラスチック
の一体成形品であるが、その成形には、図4から図6に
示すような金型装置が利用される。ここで、この金型装
置について説明する。11は固定型、12は可動型で、これ
ら固定型11および可動型12は、互いに図示上下方向に移
動して開閉し、型締時に相互間にディスケット部材1の
形状をしたキャビティ13を形成するものである。前記固
定型11は、ディスケット部材1の外面を形成する固定側
型板14に、キャビティ13へ開口する図示していないゲー
トが設けられている。このゲートは、図示していない
が、ランナーおよびスプルーなどを介して射出成形機の
ノズルに連通するものである。一方、前記可動型12は、
ディスケット部材1の内面を形成する可動側型板15と、
この可動側型板15の背面(図示下面)に固定された可動
側受け板16と、この可動側受け板16の背面に図示してい
ないスペーサブロックを介して固定され射出成形機の可
動側プラテンに取付けられる可動側取付け板17とを有し
ている。なお、前記可動側型板15には、ディスケット部
材1の突起部であるスリーブ2を形成するための貫通孔
18が図示上下方向に形成されている。そして、前記可動
型12側には、成形されたディスケット部材1を可動型12
から離型させるための突き出し機構20が設けられてい
る。すなわち、前記可動側受け板16と可動側取付け板17
との間に、相互に固定された突き出し板21,22が相対的
に上下動可能に支持されている。この突き出し板21,22
は、図示していないが、スプリングにより可動側受け板
16に対して図示下方へ付勢されている。また、前記突き
出し板22の背面には、射出成形機の突き出しロッド23に
より押される突き出しロッド受け24がボルト25により固
定されており、この突き出しロッド受け24は、可動側取
付け板17に形成された貫通孔26に位置している。そし
て、前記突き出し板21,22には、突き出しピン27が図示
上方へ突出させて固定されており、これら突き出しピン
27は、可動側受け板16および可動側型板15を図示上下方
向へ貫通して先端がキャビティ13に臨んで位置するもの
である。また、前記可動側型板15、可動側受け板16およ
び突き出し板21,22を図示上下方向に移動可能に貫通し
てアンダーカットピン31が設けられている。このアンダ
ーカットピン31は、前記可動側型板15の貫通孔18に図示
上部が摺動自在に嵌合されているが、アンダーカットピ
ン31の上端面には、前記ディスケット部材1のスリーブ
2の逆テーパー面3を形成するための凸部32が形成され
ている。この凸部32は、図示上側先端に向かって次第に
径の大きくなる円錐形状になっている。したがって、前
記逆テーパー面3は、固定型11および可動型12の型開方
向(図示上下方向)に対しアンダーカット形状をなすア
ンダーカット面になっている。また、前記アンダーカッ
トピン31の外周面中間部には、可動側受け板16の図示下
面に接離自在に当接する上向きの段差面33が形成されて
いる。これとともに、前記アンダーカットピン31の外周
面下部には、鍔部34が形成されており、一方、突き出し
板21には、前記鍔部34が図示下方から当接する下向きの
段差面35が成形されている。さらに、前記アンダーカッ
トピン31は、その鍔部34と可動側取付け板17との間に位
置してアンダーカットピン31に巻装されたスプリング36
により図示上方へ付勢されている。
【0004】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。ディスケット部材1の成形に際しては、まず
図4に示すように、固定型11と可動型12とを型締して、
これら固定型11と可動型12との間にキャビティ13を形成
する。なお、この型締状態においては、図示していない
スプリングにより図示下方へ付勢された突き出し板21の
段差面35にアンダーカットピン31の鍔部34が突き当たっ
て、このアンダーカットピン31は、スプリング36の付勢
に抗して下降状態にあり、アンダーカットピン31の下端
面が可動側取付け板17に突き当たっている。そして、射
出成形機のノズルから射出される溶融樹脂をキャビティ
13内に流し込む。このキャビティ13内に充填された樹脂
が固化した後、固定型11と可動型12とを型開する。この
型開に伴い、まず成形されたディスケット部材1は、固
定型11から離れる。そして、ある程度型開が進行する
と、図5に示すように、射出成形機の突き出しロッド23
が突き出しロッド受け24に突き当たり、突き出し板21,
22が可動型12に対して相対的に図示上昇するようにな
る。それに伴い、突き出し板21,22とともに上昇する突
き出しピン27によりディスケット部材1が突き出され
て、このディスケット部材1が可動型12から離れる。こ
のとき、スプリング36により図示上方へ付勢されたアン
ダーカットピン31も突き出し板21,22と一体的に上昇
し、ディスケット部材1のスリーブ2を突き出す。この
スリーブ2は、最終的に可動側型板15の貫通孔18から抜
ける。スリーブ2が貫通孔18から抜けた後、アンダーカ
ットピン31の段差面33が可動側型板16の図示下面に突き
当たり、その後は、可動側型板15に対しアンダーカット
ピン31が上昇できなくなり、図6に示すように、突き出
し板21,22および突き出しピン27のみが上昇し続けるこ
とになる。このように、スリーブ2の逆テーパー面3を
形成するアンダーカットピン31が止まるのに対して、突
き出しピン27は上昇し続けるため、図6に鎖線で示すよ
うに、スリーブ2が弾性的に拡径しながらアンダーカッ
トピン31の凸部32から外れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、前記従
来の金型装置では、アンダーカット面である逆テーパー
面3のあるスリーブ2を有するディスケット部材1を二
段突き出しにより突き出すとき、スリーブ2が可動側型
板15から抜けた後、アンダーカットピン31を止めるとと
もに、スリーブ2から離れて位置している突き出しピン
27による突き出しを続けて、アンダーカットピン31から
スリーブ2を外すようにしていたため、その無理抜きの
際、図6に鎖線で示すように、ディスケット部材1がス
リーブ2の周囲で大きく曲がってしまい、このディスケ
ット部材1に品質上悪影響を与える問題があった。すな
わち、最悪の場合には、ディスケット部材1に塑性変形
や破損が生じるおそれがあった。
【0006】これに対して、特開平2−39907号公
報には、成形品の形状は若干異なるが、外面が逆テーパ
ーで内面にアンダーカットリブを有する成形品を成形す
るにあたって、キャビティ内の成形品の小径部端面にス
リーブピン先端を当接し、このスリーブピン内をスライ
ドするコアーピンが成形品内に入り込んだ状態で成形完
了後、スリーブピンとコアーピンを同時に突き出して成
形品をキャビティより突出させ、ついでコアーピンを停
止し、スリーブピンのみを突き出して、成形品のアンダ
ーカットリブを外方に変位させて成形品をコアーピンよ
り離型することが記載されている。このような二段突き
出しを行う構成であれば、離型性が向上する。しかし、
特開平2−39907号公報に記載の方法では、二段突
き出しのために、スリーブピンおよびコアーピンを独立
して移動する別個のエジェクトプレートにそれぞれ固定
しているため、金型装置が大型化する問題がある。ま
た、特開平2−39907号公報には、両エジェクトプ
レートをどのように駆動するかについての記載はない
が、二段突き出しを行う場合、いかに簡単な構成で安定
した突き出し動作を実現できるかが課題となる。
【0007】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、アンダーカット面のあるスリーブのよう
な突起部を有する成形品を二段突き出しにより突き出し
て、アンダーカット面を無理抜きするとき、成形品が大
きく変形して、この成形品に品質上悪影響をきたすこと
を防止でき、しかも、簡単な構成で安定した突き出し動
作を実現できる金型装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、開閉自在の固定型と可動型との間で成形
される成形品であって、前記可動型側へ突出しかつ内周
面が固定型および可動型の型開方向に対してアンダーカ
ット形状となる逆テーパー面からなるスリーブを有する
成形品を成形する金型装置において、前記可動型は、可
動側取付け板と、この可動側取付け板よりも固定型側に
位置し固定型および可動型の開閉方向へ移動可能な突き
出し板と、この突き出し板に固定され前記成形品のスリ
ーブを可動型から突き出す筒状のスリーブ突き出しピン
と、このスリーブ突き出しピンの内部を前記開閉方向へ
摺動自在に貫通させて設けられ前記成形品のスリーブの
逆テーパー面を形成するとともに前記スリーブを可動型
から突き出すアンダーカットピンとを備え、前記アンダ
ーカットピンの外周面に鍔部を形成し、前記突き出し板
に前記鍔部が固定型と反対側から当接する段差面を形成
し、前記鍔部と可動側取付け板との間にアンダーカット
ピンに巻装してスプリングを設け、前記アンダーカット
ピンにおける固定側と反対側の端部にストッパーを固定
し、このストッパーを前記可動側取付け板に形成された
貫通孔に挿通し、ストッパーに頭部を設け、前記可動側
取付け板の貫通孔に前記ストッパーの頭部が固定型と反
対側から当接する段差面を形成したものである。
【0009】
【作用】本発明の金型装置では、型締された固定型と可
動型との間で成形品を成形するが、このとき、スプリン
グの付勢によりアンダーカットピンの鍔部が突き出し板
の段差面に当接しており、このアンダーカットピンによ
り、可動型側へ突出したスリーブにおける固定型および
可動型の型開方向に対してアンダーカット形状となる逆
テーパー面からなる内周面が形成される。ついで、固定
型と可動型とを型開するが、それに伴い、まず成形品が
固定型から離れた後、可動型に対し突き出し板が固定型
の方へ移動する。この突き出し板と一体的にスリーブ突
き出しピンも移動するが、スプリングの付勢によりアン
ダーカットピンもスリーブ突き出しピンと一体的に移動
して、成形品のスリーブを可動型から突き出す。さら
に、この可動型からスリーブが抜けた後、アンダーカッ
トピンのストッパーの頭部が可動側取付け板の貫通孔内
の段差面に当接するが、その後は、アンダーカットピン
が停止して、スリーブ突き出しピンのみが移動し続け、
このスリーブ突き出しピンによりスリーブが突き出され
ることにより、このスリーブが弾性的に変形しながら、
このスリーブの逆テーパー面からなる内周面がアンダー
カットピンから外れる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の金型装置の一実施例につい
て、図1から図3を参照しながら説明する。なお、この
金型装置により成形される成形品は、前述のような光デ
ィスク用ディスケット部材1であり、このディスケット
部材1は、内周面が逆テーパー面3になった突起部であ
るスリーブ2を有している。金型装置において、41は固
定型、42は可動型で、これら固定型41および可動型42
は、互いに図示上下方向に移動して開閉し、型締時に相
互間にディスケット部材1の形状をしたキャビティ43を
形成するものである。前記固定型41は、ディスケット部
材1の外面を形成する固定側型板44に、キャビティ43へ
開口するゲート45が設けられている。このゲート45は、
図示していないが、ランナーおよびスプルーなどを介し
て射出成形機のノズルに連通するものである。一方、前
記可動型42は、ディスケット部材1の内面を形成する可
動側型板46と、この可動側型板46の背面(図示下面)に
固定された可動側受け板47と、この可動側受け板47の背
面にスペーサブロック48を介して固定され射出成形機の
可動側プラテンに取付けられる可動側取付け板49とを有
している。なお、前記可動側型板46には、ディスケット
部材1の突起部であるスリーブ2を形成するための貫通
孔50が図示上下方向に形成されている。そして、前記可
動型42側には、成形されたディスケット部材1を可動型
42から離型させるための突き出し機構55が設けられてい
る。すなわち、前記可動側受け板47と可動側取付け板48
との間に、ボルト56により相互に固定された突き出し板
57,58が相対的に上下動可能に支持されている。この突
き出し板57,58は、図示していないが、スプリングによ
り可動側受け板47に対して図示下方へ付勢されている。
また、前記突き出し板58の背面には、射出成形機の突き
出しロッド59により押される突き出しロッド受け60がボ
ルト61により固定されており、この突き出しロッド受け
60は、可動側取付け板49に形成された貫通孔62に位置し
ている。そして、前記突き出し板57,58には、突き出し
ピン63が図示上方へ突出させて固定されており、これら
突き出しピン63は、可動側受け板47および可動側型板46
を図示上下方向へ貫通して先端がキャビティ43に臨んで
位置するものである。また、前記突き出し板57,58に
は、第2の突き出し部材としての円筒形状のスリーブ突
き出しピン66が図示上方へ突出させて固定されている。
このスリーブ突き出しピン66は、可動側受け板47を図示
上下方向へ貫通して、図示上部が可動側型板15の貫通孔
18に摺動自在に嵌合されており、ディスケット部材1の
スリーブ2を可動型42から突き出すものである。さら
に、前記スリーブ突き出しピン66内には、スリーブ2を
可動型42から突き出す第1の突き出し部材としてのアン
ダーカットピン67がその軸方向すなわち図示上下方向へ
摺動自在に貫通されている。このアンダーカットピン67
の上端面には、ディスケット部材1のスリーブ2の逆テ
ーパー面3を形成するための凸部68が形成されている。
この凸部68は、図示上側先端に向かって次第に径の大き
くなる円錐形状になっている。したがって、前記逆テー
パー面3は、固定型11および可動型12の型開方向(図示
上下方向)に対しアンダーカット形状をなすアンダーカ
ット面になっている。また、前記アンダーカットピン67
の下部は、突き出し板58を摺動自在に貫通しているが、
アンダーカットピン67の外周面下部には、鍔部69が形成
されており、一方、突き出し板58には、前記鍔部69が図
示下方から当接する下向きの段差面70が成形されてい
る。そして、前記アンダーカットピン67は、その鍔部69
と可動側取付け板49との間に位置してアンダーカットピ
ン67に巻装されたスプリング71により図示上方へ付勢さ
れている。さらに、前記アンダーカットピン67の図示下
端部には、ストッパーとしてのボルト72が下方から螺着
されており、このボルト72は、可動側取付け板49に形成
された貫通孔73内に位置している。そして、この貫通孔
73の内周面中間部には、前記ボルト72の頭部74が図示下
方から当接する下向きの段差面75が形成されている。な
お、型締時における前記ボルト72の頭部74および段差面
75間の距離は、アンダーカットピン67の凸部68の高さよ
りも大きくなっている。
【0011】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。ディスケット部材1の成形に際しては、まず
図1に示すように、固定型41と可動型42とを型締して、
これら固定型41と可動型42との間にキャビティ43を形成
する。なお、この型締状態においては、図示していない
スプリングにより図示下方へ付勢された突き出し板58の
段差面70にアンダーカットピン67の鍔部69が突き当たっ
て、このアンダーカットピン67は、スプリング71の付勢
に抗して下降状態にあり、アンダーカットピン67の下端
面が可動側取付け板49に突き当たっている。そして、射
出成形機のノズルから射出される溶融樹脂をキャビティ
43内に流し込む。このキャビティ43内に充填された樹脂
が固化した後、固定型41と可動型42とを型開する。この
型開に伴い、キャビティ43内で固化した樹脂であるディ
スケット部材1は、まず固定型41から離れる。そして、
ある程度型開が進行すると、図2に示すように、射出成
形機の突き出しロッド59が突き出しロッド受け60に突き
当たり、突き出し板57,58が可動型42に対して相対的に
図示上昇するようになる。それに伴い、突き出し板57,
58と一体的に上昇する突き出しピン63,66によりディス
ケット部材1が突き出されて、このディスケット部材1
が可動型42から離れる。このとき、スプリング71により
図示上方へ付勢されたアンダーカットピン67も突き出し
板57,58と一体的に上昇し、スリーブ突き出しピン66と
ともにディスケット部材1のスリーブ2を突き出す。こ
のスリーブ2は、最終的に可動側型板46の貫通孔50から
抜ける。スリーブ2が貫通孔50から抜けた後、アンダー
カットピン67に螺着されたボルト72の頭部74が可動側取
付け板49の貫通孔73の段差面75に図示下方から突き当た
り、その後は、可動側型板46に対しアンダーカットピン
67が上昇できなくなり、図3に示すように、突き出し板
57,58および突き出しピン63,66のみが上昇し続けるこ
とになる。このように、スリーブ2の逆テーパー面3を
形成するアンダーカットピン67が止まるのに対して、ス
リーブ突き出しピン66は上昇し続けるため、このスリー
ブ突き出しピン66によって突き出されることにより、ス
リーブ2が弾性的に拡径しながらアンダーカットピン67
の凸部68から外れる。
【0012】前記実施例の構成によれば、アンダーカッ
ト面である逆テーパー面3のあるスリーブ2を有するデ
ィスケット部材1を二段突き出しにより突き出して、ス
リーブ2を無理抜きするために、逆テーパー面3を形成
するアンダーカットピン67の外周に円筒状のスリーブ突
き出しピン66を摺動自在に嵌合し、これらアンダーカッ
トピン67およびスリーブ突き出しピン66を一体的に移動
させてスリーブ2を可動側型板46の貫通孔50から抜いた
後、アンダーカットピン67を止め、スリーブ突き出しピ
ン66のみを移動させてアンダーカットピン67からスリー
ブ2を外すので、成形品であるディスケット部材1が大
きく変形して、このディスケット部材1に品質上悪影響
をきたすことを防止できる。すなわち、アンダーカット
ピン67からスリーブ2を外すとき、アンダーカットピン
67の外周側に設けたスリーブ突き出しピン66によりスリ
ーブ2を直接突き出すので、ディスケット部材1に無理
な力が加わらず、このディスケット部材1に負担がかか
らず、ディスケット部材1に塑性変形や破損が生じるこ
とを防止できる。
【0013】また、アンダーカットピン67に形成した鍔
部69、突き出し板58に形成した段差面70、スプリング7
1、アンダーカットピン67に固定したボルト72および可
動側取付け板49に形成した段差面75により、前述のよう
なスリーブ突き出しピン66およびアンダーカットピン67
による二段突き出しを行う構成としたので、単一の突き
出し板57,58を移動させるのみの簡単な構成で前述の二
段突き出しを実現でき、しかも安定した突き出し動作を
実現できる。
【0014】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、スプリング71を動力源として、射出成
形機の突き出しロッド59に突き出し板57,58を介して連
動させてアンダーカットピン67を作動させたが、このア
ンダーカットピンは、油圧シリンダー装置などにより駆
動してもよい。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、内周面がアンダーカッ
ト形状となる逆テーパー面からなるスリーブを有する成
形品を成形する金型装置において、前記スリーブの突き
出しのために、このスリーブの内周面を形成するアンダ
ーカットピンと、このアンダーカットピンが内部を貫通
する筒状のスリーブ突き出しピンとを設け、これらスリ
ーブ突き出しピンおよびアンダーカットピンを一体的に
移動させてスリーブを可動型から抜いた後アンダーカッ
トピンを止めて、スリーブ突き出しピンによりスリーブ
を直接突き出して、アンダーカットピンからスリーブの
アンダーカット面である逆テーパー面を外すことによ
り、このスリーブの内周面の無理抜きに際して、成形品
が大きく変形することを防止できて、この成形品に負担
がかからず、したがって、成形品に塑性変形や破損が生
じることを防止でき、この成形品に品質上悪影響をきた
すことを防止できる。しかも、アンダーカットピンの外
周面に鍔部を形成し、突き出し板に前記鍔部が固定型と
反対側から当接する段差面を形成し、前記鍔部と可動側
取付け板との間にアンダーカットピンに巻装してスプリ
ングを設け、アンダーカットピンにおける固定側と反対
側の端部にストッパーを固定し、このストッパーを可動
側取付け板に形成された貫通孔に挿通し、ストッパーに
頭部を設け、可動側取付け板の貫通孔にストッパーの頭
部が固定型と反対側から当接する段差面を形成した構成
により、単一の突き出し板を移動させるのみの簡単な構
成で前述の二段突き出しを実現でき、しかも安定した突
き出し動作を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形用金型装置の一実施例を示すもの
で、型締状態における一部の断面図である。
【図2】同上型開の初期時の断面図である。
【図3】同上さらに型開が進行した状態の断面図であ
る。
【図4】従来の成形用金型装置の一例を示すもので、型
締状態における一部の断面図である。
【図5】同上型開の初期時の断面図である。
【図6】同上さらに型開が進行した状態の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ディスケット部材(成形品) 2 スリーブ 3 逆テーパー面(アンダーカット面) 41 固定型 42 可動型 49 可動側取付け板 57 突き出し板 58 突き出し板 66 スリーブ突き出しピン 67 アンダーカットピン 69 鍔部 70 段差面 71 スプリング 72 ボルト(ストッパー) 73 貫通孔 74 頭部 75 段差面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−39907(JP,A) 特開 昭58−45935(JP,A) 特開 昭62−130817(JP,A) 実開 昭63−25519(JP,U) 実開 昭59−79324(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 33/44 B29C 45/26 - 45/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉自在の固定型と可動型との間で成形
    される成形品であって、前記可動型側へ突出しかつ内周
    面が固定型および可動型の型開方向に対してアンダーカ
    ット形状となる逆テーパー面からなるスリーブを有する
    成形品を成形する金型装置において、前記可動型は、可
    動側取付け板と、この可動側取付け板よりも固定型側に
    位置し固定型および可動型の開閉方向へ移動可能な突き
    出し板と、この突き出し板に固定され前記成形品のスリ
    ーブを可動型から突き出す筒状のスリーブ突き出しピン
    と、このスリーブ突き出しピンの内部を前記開閉方向へ
    摺動自在に貫通させて設けられ前記成形品のスリーブの
    逆テーパー面を形成するとともに前記スリーブを可動型
    から突き出すアンダーカットピンとを備え、前記アンダ
    ーカットピンの外周面に鍔部を形成し、前記突き出し板
    に前記鍔部が固定型と反対側から当接する段差面を形成
    し、前記鍔部と可動側取付け板との間にアンダーカット
    ピンに巻装してスプリングを設け、前記アンダーカット
    ピンにおける固定側と反対側の端部にストッパーを固定
    し、このストッパーを前記可動側取付け板に形成された
    貫通孔に挿通し、ストッパーに頭部を設け、前記可動側
    取付け板の貫通孔に前記ストッパーの頭部が固定型と反
    対側から当接する段差面を形成したことを特徴とする金
    型装置。
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