JP2994503B2 - ディーゼルエンジンの潤滑システム - Google Patents

ディーゼルエンジンの潤滑システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼルエンジンの
潤滑システムに関し、さらに詳しくは、油中に混入した
煤等の燃焼残渣を効率的に除去することによって、潤滑
油の交換期間の延長を可能としたディーゼルエンジンの
潤滑システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジ
ンと燃焼過程が異なるため、不完全燃焼しやすく、煤や
未燃焼物を発生しやすい。発生した煤の大半は、排気ガ
ス中のパテキュレートの主成分として大気中に排出さ
れ、さらに、煤や未燃焼物は潤滑油の劣化物などととも
に、潤滑油に不溶解な固形物として混入し、ピストンま
わりや高温の摺動部に堆積したり、潤滑油の粘度を増加
させ、摩耗や動力損失を増大するといった問題を引き起
こす。この潤滑油中に混入した不溶解な固形物(以下、
燃焼残渣と呼ぶ)による前記問題を如何に抑制するか
が、オイル交換期間、あるいはオイル交換距離の延長を
図る上で、大きな課題の一つとなっている。
【0003】燃焼残渣の対策としては、潤滑油において
は、従来専ら、潤滑油中に混入した燃焼残渣を清浄分散
剤によって潤滑油中に微細かつ均一に分散させる方法が
取られてきたが、最近これとは逆に分散性をほどほどに
抑え、燃焼残渣をフィルタで捕捉除去する方法も提案さ
れている(例えば、特開昭60−6790号公報、特開
昭63−15895号公報)。
【0004】一方、ディーゼルエンジンに用いられる潤
滑油の濾過方式には、フルフロー式、バイパスフロー式
及びコンビネーション式の3方式がある。フルフロー式
は、オイルポンプから吐出した潤滑油を全量濾過する方
式であり、濾過された潤滑油は各摺動部に供給される。
バイパスフロー式は、オイルポンプから吐出した潤滑油
の一部を濾過してオイルパンに戻す方式であり、大部分
の濾過されない潤滑油を各摺動部に供給する。コンビネ
ーション式は、前記の両方式を組み合わせたものであ
り、現在最も多く採用されている方式である。この方式
において、潤滑油の大部分はフルフロー式のフィルタを
通り、粗目なフィルタで濾過され各摺動部に供給され、
残りの潤滑油はバイパスフィルタで濾過されオイルパン
に戻される。
【0005】エンジンの各摺動部に常時潤滑油の供給は
欠かせないため、特にフルフロー式は圧力損失を低くす
る必要があり、濾材は比較的粗目なものが用いられる。
バイパスフィルタの場合には、フィルタの圧力損失が大
きくなってもエンジンの各部への油の供給がなくなるこ
とはないので、フルフローフィルタに比較して細かい目
の濾材が用いられる。
【0006】しかしながら、これら従来のいずれの方法
においても、エンジン油に添加される無灰型分散剤とし
ては、アルケニルコハク酸イミド、ベンジルアミンなど
のイミド系あるいはアミン添加剤が使用されている。潤
滑油中の燃焼残渣をフィルタで捕捉除去しようとする場
合、このようなイミド系、アミン系分散剤は高い分散性
能を有し、燃焼残渣は極めて微細な塊で分散されるた
め、フィルタを素通りしやすくなる。このため、前記分
散剤を用いてその添加量を調整しても濾過に適当な分散
状態が得られないため、混入した燃焼残渣をフィルタで
効率良く除去することは困難である。しかも分散剤は一
般に、金属スルホネート、フェネート等の清浄剤ととも
に用いて両者の相乗作用によって、ピストンまわりの汚
れを除去する清浄作用を助長する作用を持っているの
で、分散剤の使用量を減らすことによって分散性を調整
しようとしても、分散剤の添加量を極端に減じるとピス
トンまわりの清浄性の低下や残存全塩基価の低下等の弊
害を生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】清浄分散剤の中には分
散機能の優れたもの、清浄機能の優れたものなどがあ
り、その特性は個々の清浄分散剤によってまちまちであ
るが、高い清浄機能を維持しつつ、分散性を適度に抑
え、フィルタにおける燃焼残渣の捕捉効率の優れた清浄
分散剤を探索した結果、本発明者らはチオホスホン酸ヒ
ドロキシエチルエステル及びポリアルケニルコハク酸エ
ステルが上記の性能を有していることを見出し、先にこ
のような清浄分散剤を添加したディーゼルエンジン用潤
滑油組成物を提案した(特願平2−101580)。
【0008】さらに発明者らは前記化合物を含有する潤
滑油組成物を用いた潤滑システムについて検討を加えた
結果、上記潤滑油組成物を特定の目のサイズのフィルタ
とともに用いるシステムとすることによって燃焼残渣の
捕捉効率が相乗的に向上することを見出し本発明を完成
するに至った。
【0009】従って本発明の目的は、ピストンまわりの
汚れ等を洗浄する清浄効果を従来油と同等以上に有し、
かつ適度に分散性能を抑えた潤滑油を、高性能なフィル
タとともに用いることによって、効率的に燃焼残渣の捕
捉除去し、長いオイル交換期間、長いオイル交換距離を
実現した潤滑油ディーゼルエンジンの潤滑システムを提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、鉱
油、合成油又はこれらの混合油からなる基油に、一般式
(I)で示されるチオホスホン酸ヒドロキシエチルエス
テル (ただし、Rは炭素数6〜30の炭化水素基を示す)及
び/又はポリアルケニルコハク酸エステルを0.5〜
5.0重量%含有してなるディーゼルエンジン用潤滑油
を使用し、かつ、潤滑油濾過用バイパスフィルタとし
て、目のサイズが5〜20μmのフィルタを有するフィ
ルタを用いることを特徴とするディーゼルエンジンの潤
滑システムである。
【0011】本発明に用いる潤滑油の基油となる鉱油及
び合成油は、通常潤滑油の基油として用いられているも
のであれば特に問題なく使用することができ、40℃に
おける動粘度が20〜300cSt、粘度指数90以上
のものが好適に使用できる。このような基油には、鉱油
として、石油精製業の潤滑油製造プロセスで通常行われ
ている方法により得られる、いわゆる150ニュートラ
ル油、500ニュートラル油、ブライトストック等の潤
滑油基材が挙げられ、また、合成油としては、潤滑油基
材として一般的なポリ−α−オレフィン、エステル油、
ポリアルキレングリコール等が挙げられる。これらの基
材は、単独で使用することも、又は適宜な割合で混合し
て用いることもできる。
【0012】本発明に用いる潤滑油の分散剤として用い
られるチオホスホン酸ヒドロキシエチルエステルは、次
の一般式(I)で示される。 ここにRは、炭素数6〜30、好ましくは炭素数15〜
25のアルキル基、アリル基などの炭化水素基である。
炭素数が5以下では、溶解性が低過ぎ、また炭素数が3
0を超えると、粘度が高くなり過ぎて好ましくない。特
にブテンを重合させて得られるポリブテニル基などが好
適である。
【0013】また、ポリアルケニルコハク酸エステルは
低分子量のポリオレフィンを無水マレイン酸等によりマ
レイン化して得られたポリアルケニルコハク酸とペンタ
エリスリトールなどの多価アルコールあるいはエチレン
オキシド等との反応によって合成される。このようなエ
ステルとしては、ポリアルケニル基が分子量1000〜
2000のポリブテニル基又はポリイソブテニル基であ
るポリアルケニルコハク酸のエステルが好適である。
【0014】チオホスホン酸ヒドロキシエチルエステル
あるいはポリアルケニルコハク酸エステルは、それぞれ
単独で用いることも、又は両者を適宜な割合で混合して
用いることもできるが、本発明ににおいては、両者の合
計量として潤滑油に対し、0.5〜5.0重量%を添加
する。添加量が0.5重量%未満では、十分な清浄効果
が得られず好ましくなく、5.0重量%を超えた場合
は、アルケニルコハク酸イミドやベンジルアミンなどの
高分散性の分散剤と異なり、分散性が良くなり過ぎてフ
ィルタで燃焼残渣が捕捉されなくなることはないが、添
加量に見合うほどの捕捉効果は得られない。
【0015】さらに、本発明に用いる潤滑油において、
Caスルホネート、Caフェネート及びCaサリシレー
トの群より選ばれる清浄剤の1種あるいは2種以上を3
〜10重量%添加することが好ましい。これらは金属型
清浄剤として公知のものを用いることができる。
【0016】これらのCa化合物は主として清浄剤とし
て添加するものであり、分散剤との併用によりその性能
をより発揮する。また、Ca化合物の種類によりその作
用が異なるので、2種以上のCa化合物を添加する方が
好ましく、また、個々の化合物においても、清浄作用の
ほかにそれぞれの持つ塩基価によって、防錆効果が大き
いものや酸の中和に効果的なもの等異なった副次的な作
用を有するため、異なる塩基価のものを適当な割合で添
加することが好ましい。添加量は、3〜10重量%の範
囲で添加することが好ましく、3重量%未満では清浄性
が不足し、また燃焼により生じ潤滑油に混入した酸が十
分中和されない。一方、10重量%を超えてもそれに見
合う清浄効果の向上が見られないので、経済的に好まし
くない。
【0017】本発明に用いる潤滑油において、ジチオリ
ン酸亜鉛を0.5〜5.0重量%添加することが好まし
い。ジオチリン酸亜鉛は、パーオキサイドを分解する酸
化防止剤、及び極圧剤として作用するものである。ジチ
オリン酸亜鉛の添加量が0.5重量%未満であると耐摩
耗性が不足し、5.0重量%を超えても添加量に見合う
効果を得ることができない。
【0018】なお、本発明に用いる潤滑油においては、
必要に応じて上記の添加剤の他に、例えば、ポリイソブ
チレン、ポリメタアクリレート等の粘度指数向上剤、シ
リコン油などの消泡剤、フェノール系、アミン系の酸化
防止剤、あるいは油性剤、極圧剤、腐食防止剤等の添加
剤を適宜添加することができる。しかし、本発明に用い
る潤滑油は、洗浄効果を損なわず、かつ特に適度の分散
抑制作用を必要とするため、分散性能の高いポリアルケ
ニルコハク酸イミドやベンジルアミン等のような塩基系
の分散剤は、実質的に添加しないことが好ましい。
【0019】さらに、本発明のシステムには上記の潤滑
油とともに、目のサイズが5〜20μm、好ましくは5
〜15μmのバイパスフィルタを用いる。前述のように
適度に分散性を抑制した潤滑油中で燃焼残渣は、適当に
粗大化された粒子となって前記潤滑油中に分散している
ものと推察される。従って、5〜20μmといった、よ
り細かい目の高性能フィルタを用いることによって、適
度に分散性を抑制した潤滑油と相俟って燃焼残渣を極め
て効率良く捕捉することが可能となり、しかも目詰まり
を起こさずに長期間使用することができる。燃焼残渣の
粒子が粗大化されているため、フィルタの目のサイズ
は、細かくても潤滑油がスムーズにながれる程度であれ
ば使用できる。しかし、5μm以下のものはその製造が
極めて難しいので現実的でなく、一方20μmを超える
と、燃焼残渣の捕捉率が悪くなり、潤滑油の劣化速度が
速くなるので好ましくない。フィルタの入手しやすさや
捕捉性から6〜12μmが好ましく、特には8μm前後
が好ましい。
【0020】また、バイパスフィルタに限定する理由
は、燃焼残渣を大量に捕捉してフィルタでの圧力損失が
上昇しても、バイパスフィルタであれば、各摺動部への
潤滑油の供給に悪影響を及ぼさないからである。
【0021】以下実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。
【実施例】製造例A〜F (潤滑油組成物の製造) 表1に示すように鉱油に種々の添加剤を配合して本発明
の潤滑システムに用いる潤滑油A,B,C及びDと、従
来型の比較例用潤滑油E及びFを試作した。
【0022】
【表1】
【0023】製造例に用いた基油および添加剤は以下の
とおりである。 (1) 潤滑油基油 A〜F全て同じ鉱油を使用し、該鉱油は石油精製業で一
般的な潤滑油製造プロセスから得たいわゆる150ニュ
ートラル油と500ニュートラル油を20:80の割合
(容量比)で混合し調製したものを用いた。
【0024】(2) 添加剤 チオホスホン酸ヒドロキシエチルエステル テキサコケミカル社製のTC5986 ポリアルケニルコハク酸エステル 日本ルブリゾール社製のLZ 939 ポリアルケニルコハク酸イミド 日本ルブリゾール社製のLZ 6418 清浄剤 (いずれも市販品) Caスルホネート(全塩基価20及び全塩基価300) Caフェネート(全塩基価100及び全塩基価250) Caサリシネート(全塩基価250) 酸化防止剤 ジチオリン酸亜鉛(市販品) なお、比較例の潤滑油Eは従来のCD級エンジン油に相
当し、潤滑油Fは潤滑油Eに添加されているコハク酸イ
ミドを0.5%まで減量して、分散性を減じたものであ
る。
【0025】これら潤滑油A〜Fについて、その一般性
状と清浄性を測定し、その結果を表1下段に示した。
【0026】なお、潤滑油の物性測定試験は、次の方法
で行った。 動粘度:JIS K2283に準拠して、ガラス製毛
管式粘度計を用いて測定した。 粘度指数:JIS K2284に準拠して行った。 全酸価、全塩基価:JIS K2501に準拠して行
った。 清浄性 直列4気筒、渦流室式、排気量2.2lのディーゼルエ
ンジンを次の運転条件で操作し、 回転数 4000rpm 出力 56PS 油温 120℃ 試験時間 100hr エンジン停止後、開放してピストンリング溝の詰り及び
リンググランドデポジットを陸用ディーゼル機関ピスト
ン評価法(JPI−55−15−85)に準拠して評価
した。なお、本エンジン試験は、清浄性を評価するもの
であるので、オイルフィルタとしてフルフローフィルタ
(プリーツ式、目のサイズ80μm)のみを設置して行
った。
【0027】実施例1〜6、比較例1〜3 本発明のシステムを評価するため、各製造例で製造され
た潤滑油組成物を用い、目のサイズの異なる各種オイル
フィルターを用いて、直列4気筒、直噴式、3.3lの
ディーゼルエンジンを次の運転条件で操作し、 回転数 2000rpm 出力 75PS 油温 90℃ 試験時間 100hr 潤滑油の循環系に設けたオイルフィルタに捕捉された燃
焼残渣及び油中の燃焼残渣濃度を定量し、これからオイ
ルフィルタでの燃焼残渣の捕捉性を評価した。
【0028】燃焼残渣の捕捉量、油中の燃焼残渣濃度、
フィルタの燃焼残渣捕捉率は次のようにして求めた。 (1)燃焼残渣の捕捉量 エンジン試験後のオイルフィルタを回収し、これにn−
ヘキサンを加えた遠心分離処理を数回行い油分を除去し
た後の乾燥フィルタの重量を測定し、同様な処理を新品
のオイルフィルタについても行ない、エンジン試験後の
オイルフィルタとの重量差を燃焼残渣の捕捉量とした。
【0029】(2)油中の燃焼残渣濃度 所定のエンジン試験後、燃焼残渣の含有した潤滑油をn
−ヘキサンで希釈し、12400Gの条件で3時間遠心
分離処理を施して得た固形物よりn−ヘキサンを蒸発除
去して得た固形物の回収重量百分率を油中の燃焼残渣濃
度とした。
【0030】(3)フィルタの燃焼残渣捕捉率(%) 上記(1)燃焼残渣の捕捉量、(2)油中の燃焼残渣濃
度より次式により求めた。
【0031】なお、このエンジン試験で用いたオイルフ
ィルタの仕様は次のとおりである。 フルフローフィルタ バイパスフィルタ タイプ プリーツ式 積層式 目のサイズ(μm) 80 15,10,8
【0032】燃焼残渣捕捉性試験の結果(燃焼残渣の捕
捉率、試験後の油の全酸価及び残存全塩基価)を表2に
示す。
【0033】
【表2】
【0034】表1,2の結果より、本発明の潤滑システ
ム(実施例1〜6)は、エンジン清浄性、全塩基価の残
存性能は従来の潤滑油と同等以上であり、燃焼残渣の捕
捉性能は通常の潤滑油に高性能なフィルタを用いた比較
例と比較しても3〜5倍に向上していることがわかる。
特に細かい目のフィルタを用いた実施例5では高い捕捉
率を示している。比較例2は、従来油に添加しているコ
ハク酸イミドを減量して捕捉性能の向上を図ったもので
あるが、潤滑油自体が表1に見られるようにエンジン清
浄性が不充分であり、本発明のレベルまでにははるかに
及ばない。
【0035】
【発明の効果】本発明は、ディーゼルエンジン用の潤滑
油において、分散能を適度に抑えた分散剤を特定量添加
した潤滑油組成物を特定の目のサイズのフィルタととも
に用いるシステムとしたことによって、オイルフィルタ
における固形物の捕捉効率を大幅に向上させることがで
き、従来油以上の潤滑性能、清浄性を新油時はもとより
長期間使用後においても損なうことがないので、燃焼残
渣の混入が避けられないディーゼルエンジン用潤滑油の
オイル交換距離を延長し、該潤滑油寿命の改善に格段の
効果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 159:22 159:24 137:10) C10N 10:02 10:04 30:04 40:25 (72)発明者 田村 啓一 埼玉県戸田市新曽南三丁目17番35号 株 式会社共石製品技術研究所内 (72)発明者 内藤 康司 埼玉県戸田市新曽南三丁目17番35号 株 式会社共石製品技術研究所内 (72)発明者 宮原 真 埼玉県上尾市壱丁目一番地 日産ディー ゼル工業株式会社内 (72)発明者 織田 英世 埼玉県上尾市壱丁目一番地 日産ディー ゼル工業株式会社内 (72)発明者 鍋島 庸介 埼玉県狭山市狭山台二丁目1番地 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 163/00 C10M 129/95 C10M 159/22 - 159/24 C10M 137/10 - 137/14 C10N 10:02 C10N 10:04 C10N 40:25

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱油、合成油又はこれらの混合油からな
    る基油に、一般式(I)で示されるチオホスホン酸ヒド
    ロキシエチルエステル (ただし、Rは炭素数6〜30の炭化水素基を示す)及
    び/又はポリアルケニルコハク酸エステルを0.5〜
    5.0重量%含有してなるディーゼルエンジン用潤滑油
    を使用し、かつ、潤滑油濾過用バイパスフィルタとし
    て、目のサイズが5〜20μmのフィルタを有するフィ
    ルタを用いることを特徴とするディーゼルエンジンの潤
    滑システム。
  2. 【請求項2】 ディーゼルエンジン用潤滑油が、 ジチオリン酸亜鉛0.5〜5.0重量%、及び Caスルホネート、Caフェネート及びCaサリシレ
    ートの群より選ばれる化合物の1種又は2種以上を3〜
    10重量%含有することを特徴とする請求項1記載のデ
    ィーゼルエンジンの潤滑システム。
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