JP2987129B2 - ミルガイド装置 - Google Patents

ミルガイド装置

Info

Publication number
JP2987129B2
JP2987129B2 JP9250589A JP25058997A JP2987129B2 JP 2987129 B2 JP2987129 B2 JP 2987129B2 JP 9250589 A JP9250589 A JP 9250589A JP 25058997 A JP25058997 A JP 25058997A JP 2987129 B2 JP2987129 B2 JP 2987129B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide member
cylinder
spring
force
mill
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9250589A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1190520A (ja
Inventor
政宏 柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP9250589A priority Critical patent/JP2987129B2/ja
Publication of JPH1190520A publication Critical patent/JPH1190520A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2987129B2 publication Critical patent/JP2987129B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】出願の発明は、形鋼を圧延す
る場合などに圧延機の水平ロールに圧延材を案内するミ
ルガイド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】形鋼を圧延する場合、その圧延材(形鋼
など、圧延される材料)を圧延機の水平ロールの間に正
確に導入する目的でミルガイド装置が使用される。ミル
ガイド装置は一般に圧延機の前後に配置されるもので、
圧延材に接するガイド部材をローリングラインの上側と
下側とに備えており、各ガイド部材の先端部を水平ロー
ルの表面に接触させた状態で使用される。
【0003】従来のミルガイド装置は、一般に図4のよ
うに構成されている。図において、符号2・3が圧延機
1の水平ロールであり、符号4・5はテーブルローラ
ー、そして水平ロール2・3の前後にほぼ対称に配置さ
れたそれぞれの装置がミルガイド装置10’・10”で
ある。各ミルガイド装置10’・10”のそれぞれは、
図のようにローリングラインAの上側と下側とにガイド
部材11’・21’を有し、その先端部11b’・21
b’を水平ロール2・3の各表面に接触させている。
【0004】上側のガイド部材11’について先端部1
1b’を水平ロール2の表面に接触させるためには、そ
れに上向きの力をかけねばならないが、その手段として
通常はスプリング14’が使用されていた。つまり、ガ
イド部材11’の一部をレストバー15’に当てたう
え、ガイド部材11’の重量を超える上向きの力をスプ
リング14’からガイド部材11’に作用させることに
より、先端部11b’を水平ロール2に接触させるので
ある。ガイド部材11’に上向きの力をかける手段とし
て、スプリング14’に代えて流体圧シリンダ(エアシ
リンダなど)が使用されることもある。なお、圧延材B
のサイズなどが変わるとガイド部材11’は、上記した
スプリング14’やシリンダならびにレストバー15’
を含む支持部分から取り外されて別のサイズのものに交
換される。
【0005】なお、以上のような点は特開昭47−38
762号公報等に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ガイド部材の先端部と
圧延機の水平ロールとは適切な圧力で接触することが望
ましい。接触圧力が低い場合には振動等によってガイド
部材の先端部が水平ロールから離れ、水平ロールを出た
圧延材と当たるなど圧延材を円滑には導けなくなること
がある一方、接触圧力が高すぎると、接触し合っている
ガイド部材の先端部や水平ロールの表面が過剰に摩耗す
るからである。
【0007】ところが、前記のようにスプリングのみに
よって上側のガイド部材に上向きの力をかける場合、そ
のガイド部材の先端部と水平ロールとの間の接触圧力を
常に適切にすることは困難である。すなわち、ガイド部
材の先端部が水平ロールと接触する力は、スプリングに
よる上向きの力とガイド部材の重量との差に概ね等しい
ため、圧延材のサイズ等に応じてガイド部材が交換され
る(その重量も変わる)と、上にいう接触の力も変化し
て不適切になることがある。この場合、ガイド部材の重
量に応じて接触の力を適切にすることは、スプリングの
取付け高さを調整することによって可能となるが、その
ような調整を圧延現場における手作業として行うのは困
難である。また、スプリングによってガイド部材に作用
させる上向きの力は解除することが容易でないため、圧
延サイズの変更時等に行うガイド部材の交換作業を簡単
には行い難い、という不都合もある。
【0008】一方、スプリングではなく流体圧シリンダ
にて上側のガイド部材に上向きの力をかけるならば、交
換したガイド部材の重量に合わせて流体圧を変更するこ
とにより接触の力を適切化することが可能であり、また
ガイド部材の交換時にその力を解除して交換作業を容易
にすることもできる。しかし、流体圧の供給源(ポンプ
やその駆動モータ、またはアキュムレータなど)にトラ
ブルが発生したとき、上側のそのガイド部材が下がって
水平ロールとの接触を失い、ガイド部材としての機能が
果たされなくなる。その場合、圧延機の側に何らの異常
がなかったとしても、圧延は中止せざるを得なくなる。
【0009】発明の目的は、ガイド部材の先端部と水平
ロールとの間の接触圧力を常に適切にできるうえ、流体
圧供給源にトラブルが発生した場合にも圧延を可能にす
る機能がある−といった利点を有するミルガイド装置
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のミルガ
イド装置は、圧延機の水平ロールに圧延材を案内すべ
く、上側および下側のガイド部材が各先端部を当該水平
ロールに接触させて配置されるミルガイド装置におい
て、上側のガイド部材またはその支持具に、下向きの力
をかける流体圧シリンダとともに、そのシリンダの状態
によらず上向きに力をかけるスプリングを接続したこと
を特徴とする。流体圧シリンダとしては油圧シリンダや
エアシリンダなどを使用でき、スプリングとしては、コ
イルばねや皿ばね、板ばねなどを使用できる。
【0011】このミルガイド装置では、上側のガイド部
材の先端部を水平ロールの表面に対して常に適切な圧力
で接触させることができる。上側のガイド部材は、上記
のように流体圧シリンダとスプリングとの双方から力を
受け、圧延の際はそれら(および重力や摩擦力など)の
力の差(合力)の作用として先端部を水平ロールに接触
させるのであるから、使用するガイド部材の重量に合わ
せてシリンダの流体圧を適宜変更することにより、当該
接触の圧力を適切に調整できるのである。ガイド部材の
先端部を水平ロールに接触させると、その位置が安定し
てガイド部材(の案内面)が所定の位置および角度に保
たれ、圧延材が常に円滑に案内されることになる。
【0012】また、このミルガイド装置によると、シリ
ンダへの流体圧の供給源にトラブルが発生した場合にも
圧延を行うことができる。その理由はつぎのとおりであ
る。つまり、この装置ではスプリングからは常に上向き
の力を作用させる一方、流体圧シリンダによって下向き
の力をかけ、両者の差として上向きの力(水平ロールに
接触させる力)が生じるようにしているので、スプリン
グによる上向きの力は十分に強い。すなわち、流体圧の
供給源等にトラブルが発生してそのシリンダに流体圧の
作用が及ばない場合にも、そのスプリングの力にてガイ
ド部材を上げ、その先端部を水平ロールに接触させてお
くことができる。ガイド部材の先端部と水平ロールとの
接触状態がこのように安定的に保たれれば、圧延材を案
内するというガイド部材としての機能は確保され、圧延
を続行することができる。
【0013】請求項2のミルガイド装置は、上側のガイ
ド部材の上方に上記流体圧シリンダのシリンダ本体(つ
まり、内側にピストンを有し流体圧の導入される筒状
体)を配置し、そのシリンダ本体から下向きに突出させ
た動作ロッドの先端を上側のガイド部材またはその支持
具に接続し、その動作ロッド(およびピストン)と一体
につないでシリンダ本体から上向きに突出させた延長ロ
ッドとシリンダ本体の上端との間に、上記のスプリング
を圧縮状態で取り付けたことを特徴とする。
【0014】つまりこのミルガイド装置では、ガイド部
材またはその支持具に、流体圧シリンダのシリンダ本体
から下向きに突出している動作ロッドの先端を接続し、
その動作ロッドと一体の上記延長ロッドを介してスプリ
ングを接続している。スプリングは、シリンダ本体の上
端と、上向きに突出している延長ロッドとの間に圧縮状
態に取り付けているので、シリンダの状態によらずその
延長ロッドおよび動作ロッド(およびピストン)を引き
上げてガイド部材に常に上向きに力をかける。シリンダ
においては、流体圧のかからないとき上記スプリングの
力で動作ロッドが引き上げられるが、流体圧を受けたと
きにはそのロッドが下がってガイド部材またはその支持
具に下向きの力をかける。ガイド部材等に対してシリン
ダとスプリングとがこのように下向きおよび上向きの力
をそれぞれ及ぼすのは、シリンダとスプリングとが並列
に何らかの部材の上に配置されたうえ、それらの先端が
ガイド部材等に接続されている場合と全く同様である。
【0015】請求項2のこの装置では、流体圧シリンダ
とスプリングとが一体に構成されている点に特徴があ
る。つまり、それらを上記のように固定部材上に並列に
配置してガイド部材やその支持具に接続する場合に比べ
ると、シリンダとスプリングとが一体に組み付けられて
いるためにコンパクトで、省スペース上の効果がある。
しかも、スプリングは、シリンダにおける延長ロッドと
シリンダ本体の間に取り付けていて他の部材には接続し
ていないため、シリンダを取り外すとき同時に取り外す
ことができてシリンダと一体に取り扱うことができ、点
検や整備を行いやすい。流体が導入されるシリンダの内
部ではなくシリンダの外部にスプリングを取り付けるの
であるから、シリンダへのスプリングの組み付けが容易
であるという利点もある。
【0016】請求項3のミルガイド装置は、上記のスプ
リングの力を超えない範囲で適宜設定された力を上記の
シリンダに発揮させる流体圧(px )と、スプリングの
力を上回る力をシリンダに発揮させる流体圧(p1 )と
を当該シリンダに対して選択的に作用させることができ
る流体供給回路を、上記のシリンダに接続したことをも
特徴とする。
【0017】このミルガイド装置によると、前記のよう
に上側のガイド部材の先端部と水平ロールとの接触圧力
を調整するのが容易であるうえ、そのガイド部材を水平
ロールから引き離すことが可能である。すなわち、ま
ず、上記の流体供給回路が上記の流体圧px −つま
り、各ガイド部材の重量に応じて上記接触圧力を適切に
するよう、スプリングの力を超えない範囲であらかじめ
適切に設定された力を上記のシリンダに発揮させる流体
圧−をシリンダに作用させると、上記した接触圧力は
ガイド部材の重量等に応じた適切な大きさになる。ま
た、上記の流体供給回路が上記の流体圧p1 −つま
り、上記したスプリング等による上向きの力を上回る下
向きの力をシリンダに発揮させる流体圧−をシリンダに
作用させると、当該上側のガイド部材は、スプリングに
よる上向きの力とそれを超える下向きの力とを受け、そ
の結果、ガイド部材の先端部が水平ロールの表面から離
れるのである。このようにして上側のガイド部材の先端
部を水平ロールから離すことができると、ガイド部材に
ついて位置を調整したり、種々の点検・整備等を行った
り交換したりすることが容易である。
【0018】請求項4のミルガイド装置は、上記請求項
3の装置において上側のガイド部材を、下記a)のような
支軸に掛け留める(つまり上から引っ掛けただけの取り
外し容易な状態に留める)とともに、下記b)のような支
持具によってガイド部材の他の箇所を支えることを特徴
とする。支軸および支持具とは、すなわち、 a) 水平ロールと平行に配置されていて水平ロールから
離れるように移動し得る一本の支軸、 b) 上記のスプリングおよびシリンダの力を受けてガイ
ド部材を支える支持具であって、スプリングの力を上回
る力をシリンダが発揮している状態で上記の支軸ととも
にガイド部材が水平ロールから離れる向きに移動すると
き、そのガイド部材から外れる支持具−をいう。
【0019】このようなミルガイド装置では、上記上側
のガイド部材が容易に交換される。圧延の際のガイド部
材は、a)の支軸に掛け留められるとともに、b)の支持具
により支えられて上向きの力(前記の差)を受け、先端
部を水平ロールの表面に接触させているが、この状態に
あるガイド部材を、つぎのような手順で簡単に取り外し
可能な状態にすることができるからである。すなわち、
まず、前記の流体供給回路によってシリンダに流体圧p
1 を作用させる(つまりスプリングの力を上回る力をシ
リンダに発揮させる)ことにより、前記のようにそのガ
イド部材の先端部を水平ロールの表面から離す。その状
態で、水平ロールから離れる向きに上記a)の支軸を移動
させ、それによって、支軸に掛け留めたガイド部材をも
同じ向きに移動する。そうすればb)の支持具がそのガイ
ド部材から外れ、ガイド部材は、a)の支軸のみに掛け留
められた状態になるため、支軸とガイド部材の関係を断
ち切ったのち、支軸のみを圧延機側に戻すことで、ガイ
ド部材は簡単に取り外しが可能である。なお、以上と逆
の手順をとることによって、圧延を行える状態に新たな
ガイド部材を取り付けることも可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】図1〜図3に、発明の実施につい
て一形態を紹介する。図1は圧延機1およびミルガイド
装置10についての側面図、図2(a)・(b)のそれぞれ
は図1におけるa−a断面図およびb−b断面図、そし
て図3は、ミルガイド装置10に接続した流体供給回路
30の系統図である。
【0021】ミルガイド装置10は、図1のように圧延
機1に隣接して配置されている。圧延機1がリバース圧
延を行うことと関連して、図示したミルガイド装置10
とともに、圧延機1をはさんだ反対側の位置にももう一
台のミルガイド装置(図示せず)が対称的に配置されて
いる。ミルガイド装置10は、ローリングラインAに沿
う上側と下側とにそれぞれガイド部材11とガイド部材
21とを有しており、これらによって、H形鋼などの圧
延材を水平ロール2・3の間などに案内する。すなわ
ち、各ガイド部材11・21の先端部11b・21bを
上下の水平ロール2・3の表面に接触させ、かつ案内面
11a・21aを水平に保った状態で、図2のように圧
延材Bを案内するのである。ただしガイド部材11・2
1は、圧延材Bのサイズ等が変更されるとき、それに応
じて形状や寸法の(したがって重量も)異なるものに交
換される。
【0022】ミルガイド装置10における下側のガイド
部材21は、図1のように、レストバー25の上に基部
21cを掛け留めるとともに、フランジ部21dの先端
寄りを支持具22により軽く引き下げた状態で取り付け
られている。レストバー15は円柱状の支軸であって、
スクリュージャッキ27を昇降手段とする昇降可能なフ
レーム28に沿って、前後方向(前方とは圧延機1に近
寄る向きつまり図1の左方をいい、後方とはその逆をい
う。以下同じ)へスライドし得るように支持され、リト
ラクト用の油圧シリンダ26によってその方向へ押し引
きされるものである。また支持具22は、図2(a)のよ
うなコの字形状の部材であってガイド部材21のフラン
ジ部21dの上面に引っ掛かり、下部に接続された油圧
シリンダ23による下向きの力をガイド部材21に伝え
るようになっている。ガイド部材21を図1のようにレ
ストバー15の上に掛けたうえでその前後方向の位置を
定め、支持具22とシリンダ23との作用で軽く下向き
に力をかけておくことにより、その先端部21bが水平
ロール3の表面と接触した状態に保たれる。
【0023】上側のガイド部材11については、図1の
ようにレストバー15に基部11cを掛け留めるととも
に、フランジ部11dの先端寄りの部分を支持具12に
よって支えている。上側にあるこのレストバー15も円
柱状の支軸であって、スクリュージャッキ17を昇降手
段として昇降するフレーム18のうちに前後方向へスラ
イドし得るように支持され、リトラクト用の油圧シリン
ダ16によってその方向へ押し引きされる。このレスト
バー15から外れることがないように、ガイド部材11
の基部11cは、図1のようにJの字形状にして深くレ
ストバー15に掛かるようにし、また図2(b)のよう
に、その基部11cに形成した段付き部とレストバー1
5との双方に係合させて止め輪19を嵌め付けている。
下側の支持具22と同様、支持具12も図2(a)のよう
にコの字形状の部材とし、ガイド部材11のフランジ部
11dの下面に先端を掛け、上部を油圧シリンダ13の
動作ロッド13cに連結している。図1のように基部1
1cをレストバー15に掛けたうえ前後方向の位置を定
め、またフランジ部11dに支持具12を掛けて上向き
に引き上げることによって、上側のガイド部材11につ
いても、その先端部11bが水平ロール2の表面に接触
した状態に保たれる。
【0024】このミルガイド装置10では、上側のガイ
ド部材11を水平ロール2に適切な圧力で接触させるこ
と等が可能なように、油圧シリンダ13の構成その他に
ついてつぎのような工夫を施している。まず、図2に示
すように、油圧シリンダ13として、シリンダ本体13
aから両側へロッドが突出しているいわゆる両ロッド型
のものを使用し、一方の動作ロッド13cに上記のとお
り支持具12を接続するとともに、反対側に突出する延
長ロッド13dにはスプリング(コイルばね)14を取
り付ける。スプリング14は、延長ロッド13dの先端
に取り付けたエンドプレート13eとシリンダ本体13
aの端面との間に圧縮状態で装着するものとし、その外
側にスプリングカバー14aをかぶせる。
【0025】そして、動作ロッド13cを下方に向けて
シリンダ本体13aをフレーム18に固定したうえ、こ
の油圧シリンダ13に図3のような流体供給回路30を
接続する。このとき、シリンダ本体13aの内部のうち
ピストン13bよりも上の部分には高圧油供給系の配管
36を接続し、それよりも下の部分には、ドレン系の配
管37を接続する。このようにしたことにより、図2の
支持具12にはスプリング14による上向きの力が常に
作用し、配管36からシリンダ13に流体圧がかかる場
合には、スプリング14によるその上向きの力とシリン
ダ13による下向きの力との差が支持具12に作用する
ことになる。スプリング14としては、配管36から流
体圧が作用しないとすれば、ガイド部材11のうち最も
重いものが使用されている場合にも支持具12を介しそ
のガイド部材11を引き上げて、その先端部11bを水
平ロール2の表面に安定的に接触させることができる程
度の、十分に強いものを使用しておく。
【0026】油圧シリンダ13に接続した図3の流体供
給回路30の構成はつぎのとおりである。まず、ポンプ
31の先に減圧弁32を設け、そのドレン側を電磁切換
弁33を介してオイルタンク38に接続するとともに、
二次圧側に電磁切換弁34を設ける。電磁切換弁34に
は、当該二次圧側かオイルタンク38へ通じるドレン系
かのいずれかがその切換弁34を介してシリンダ13へ
の前記高圧油供給系配管36に通じるように、合計三つ
の配管系を接続する。シリンダ13へ至る高圧油供給系
の配管36の途中には速度調整弁35を設けるものと
し、また、シリンダ13とつながる前記ドレン系の配管
37はオイルタンク38に接続しておく。減圧弁32で
は二次圧を任意に調整することができるが、そのドレン
側の電磁切換弁33を切り換える(図示と逆のポジショ
ンにする)ことによって、減圧しない一次圧をそのまま
二次圧側に作用させることも可能である。減圧しない一
次圧とはポンプ31の吐出圧であるが、この圧力は、ス
プリング14による上向きの力を超える下向きの力を油
圧シリンダ13に発揮させる大きさとする。この流体供
給回路30では、電磁切換弁33・34を図示のポジシ
ョンにしているとき、減圧弁32にて設定された二次圧
が配管36からシリンダ13に作用するが、図示の状態
から切換弁33を切り換えた場合には、上記のとおり減
圧しない一次圧が配管36を経てシリンダ13に作用す
ることになる。なお、停電時には、図示の状態から切換
弁34が切り換わり、ポンプ31の動作状態にかかわら
ずシリンダ13に流体圧が作用しないようになる。
【0027】油圧シリンダ13やその流体供給回路30
を以上のように構成したこのミルガイド装置10には、
つぎのような機能がある。すなわち、 1) 圧延を行う際には、図3の減圧弁32の二次圧を変
えることにより油圧シリンダ13による下向きの力の大
きさを調整して、スプリング14による上向きの力との
差を適宜変更することができるため、図1のように接触
するガイド部材11の先端部11bと水平ロール2の表
面との間の接触圧力を常に適切な大きさにすることがで
きる。圧延サイズの変更にともなってガイド部材11を
交換し、その重量が変わった場合にも、流体圧を適宜設
定することによってその接触圧力を適切にすることがで
きる。
【0028】2) スプリング14には前記のように上向
きの十分な力を出すものを使用するので、流体供給回路
30に何らかのトラブルが発生してシリンダ13に流体
圧が作用しない場合にも、支持具12がガイド部材11
を引き上げ、先端部11bを水平ロール2に接触させて
おくことができる。この状態では接触圧が高く、先端部
11bや水平ロール2に摩耗が進行しやすいため、回路
30のトラブルを早期に解消するのが好ましいが、先端
部11bと水平ロール3との接触を保つことができる以
上、当面の圧延を行うことは可能である。
【0029】3) 図3の電磁切換弁33を切り換えて一
次圧をそのまま油圧シリンダ13に作用させることによ
り、スプリング14の力を超える下向きの力を油圧シリ
ンダ13に発揮させて支持具12を押し下げ、ガイド部
材11の先端部11bを水平ロール2の表面から引き離
すことができる。こうしてガイド部材11を水平ロール
2から離すことができると、リトラクト用シリンダ16
やジャッキ17などによってガイド部材11の位置や高
さを調整したり、種々の点検・整備等を行ったり、また
下記のようにガイド部材11を交換したりすることが容
易である。
【0030】4) 上記3)のように油圧シリンダ13によ
り支持具12を押し下げられることに加えて、前記した
とおりレストバー15が前後に移動可能であること、そ
してガイド部材11はそのレストバー15に掛け留める
とともに支持具12で下から支えることにより取り付け
ていることなどから、このミルガイド装置10において
は、ガイド部材11の交換が極めて容易である。すなわ
ち、まず、切換弁33(図3)を操作して油圧シリンダ
13に一次圧を作用させ、スプリングの力を上回る下向
きの力で支持具12を押し下げさせることにより、ガイ
ド部材11の先端部11bを水平ロール2の表面から離
す。その状態で、リトラクト用シリンダ16を伸ばし、
レストバー15およびガイド部材11を水平ロール2か
ら離れる向き(図1の右方)に後退させる。ガイド部材
11が十分に後退すると、そのフランジ部11dが支持
具12から外れ、ガイド部材11はレストバー15のみ
に掛かった状態になる。そうなったうえで前述の止め輪
19(図2(b))をガイド部材11から外し、レストバ
ー15を水平ロール2の側に引き戻すことにより、その
ガイド部材11を取り外すことができる。そして、これ
と逆の手順によりほぼ同様の操作を行って新たなガイド
部材11を取り付ければ、ガイド部材11の交換が完了
する。
【0031】
【発明の効果】請求項1に記載のミルガイド装置にはつ
ぎの効果がある。すなわち、 a) 使用するガイド部材の重量に合わせてシリンダの流
体圧を適宜変更することにより、上側のガイド部材の先
端部を水平ロールの表面に対して常に適切な圧力で接触
させることができ、ガイド部材と水平ロールとの接触部
分の摩耗を極力少なくすることができる。
【0032】b) スプリングによってガイド部材に十分
に強い上向きの力をかけるので、シリンダへの流体圧の
供給源にトラブルが発生した場合にも、ガイド部材の先
端部が水平ロールとの接触を保ち、円滑な圧延を可能に
する。
【0033】請求項2のミルガイド装置では、 c) 流体圧シリンダとスプリングとが一体的に構成され
ているため、装置がコンパクトに構成されるほか、点検
や整備を行いやすい。流体が導入されるシリンダの内部
ではなくシリンダの外部にスプリングが取り付けられて
いるため、両者の組み付けが容易であるという利点もあ
る。
【0034】請求項3のミルガイド装置では、さらに、 d) 流体供給回路を用いることによって、上側のガイド
部材と水平ロールとの接触圧力の調整が容易に行え、ま
たそのガイド部材を水平ロールから容易に引き離すこと
も可能である。
【0035】請求項4のミルガイド装置では、とくに、 e) 上記上側のガイド部材を取り外し、また新たなガイ
ド部材を取り付けることが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施についての一形態を示す図であり、
圧延機1およびミルガイド装置10についての側面図で
ある。
【図2】図1におけるa−a断面図(図2(a))および
b−b断面図(図2(b))である。
【図3】ミルガイド装置10に接続した流体供給回路3
0の系統図である。
【図4】従来の一般的なミルガイド装置10’・10”
を示す側面図である。
【符号の説明】
1 圧延機 2・3 水平ロール 10 ミルガイド装置 11・21 ガイド部材 11b・21b 先端部 12 支持具 13 油圧シリンダ 13a シリンダ本体 13c 動作ロッド 13d 延長ロッド 14 スプリング 15 レストバー(支軸) 30 流体供給回路 32 減圧弁 33・34 電磁切換弁

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延機の水平ロールに圧延材を案内すべ
    く、上側および下側のガイド部材が各先端部を当該水平
    ロールに接触させて配置されるミルガイド装置であっ
    て、 上側のガイド部材またはその支持具に、下向きの力をか
    ける流体圧シリンダとともに、そのシリンダの状態によ
    らず上向きに力をかけるスプリングが接続されているこ
    とを特徴とするミルガイド装置。
  2. 【請求項2】 上側のガイド部材の上方に上記シリンダ
    のシリンダ本体が配置されていて、そのシリンダ本体か
    ら下向きに突出している動作ロッドの先端が上側のガイ
    ド部材またはその支持具に接続され、その動作ロッドと
    一体であってシリンダ本体から上向きに突出している延
    長ロッドとシリンダ本体の上端との間に、上記のスプリ
    ングが圧縮状態で取り付けられていることを特徴とする
    請求項1に記載のミルガイド装置。
  3. 【請求項3】 上記のスプリングの力を超えない範囲で
    適宜設定された力を上記のシリンダに発揮させる流体圧
    と、スプリングの力を上回る力をシリンダに発揮させる
    流体圧とを当該シリンダに対して選択的に作用させるこ
    とができる流体供給回路が、上記のシリンダに接続され
    ていることを特徴とする請求項1または2に記載のミル
    ガイド装置。
  4. 【請求項4】 水平ロールと平行に配置されていて水平
    ロールから離れるように移動し得る一本の支軸に上記上
    側のガイド部材が掛け留められるとともに、上記のスプ
    リングおよびシリンダの力を受けてガイド部材を支える
    支持具であって、スプリングの力を上回る力をシリンダ
    が発揮している状態で上記の支軸とともにガイド部材が
    水平ロールから離れる向きに移動するときそのガイド部
    材から外れる支持具によって、ガイド部材の他の箇所が
    支えられていることを特徴とする請求項3に記載のミル
    ガイド装置。
JP9250589A 1997-09-16 1997-09-16 ミルガイド装置 Expired - Fee Related JP2987129B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9250589A JP2987129B2 (ja) 1997-09-16 1997-09-16 ミルガイド装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9250589A JP2987129B2 (ja) 1997-09-16 1997-09-16 ミルガイド装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1190520A JPH1190520A (ja) 1999-04-06
JP2987129B2 true JP2987129B2 (ja) 1999-12-06

Family

ID=17210144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9250589A Expired - Fee Related JP2987129B2 (ja) 1997-09-16 1997-09-16 ミルガイド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2987129B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100506410B1 (ko) * 2000-09-29 2005-08-05 주식회사 포스코 박판 코일의 인출 가이드장치
JP5983296B2 (ja) * 2012-10-22 2016-08-31 Jfeスチール株式会社 ストリッパガイドの修復方法
CN103736752B (zh) * 2013-11-15 2015-10-14 合肥市百胜科技发展股份有限公司 型钢轧机导卫

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1190520A (ja) 1999-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9138794B2 (en) Press machine
JP2012503549A (ja) ロール装置
JP2011529399A (ja) ロール装置
JP6615330B2 (ja) 圧延スタンド、および、ワークロールの交換のための方法
JP2987129B2 (ja) ミルガイド装置
JP2005533654A (ja) ロールスタンドにおいて、ワークロール対および/またはバックアップロール対を交換する方法および装置
JPS638239B2 (ja)
EP1344586B1 (en) Cam apparatus
JP2018528080A5 (ja)
US4976128A (en) Rolling mill and method of exchanging rolls of rolling mill
JP2002102911A (ja) 圧延機パスライン高さ調整装置
JPS6326212A (ja) ビ−ムミルスタンドのためのロ−ル交換配置及び方法
JP2677934B2 (ja) 圧延機の圧下装置におけるロールバランス方法
US6038905A (en) Device to remove working rolls in a four-high rolling stand
JPH1147808A (ja) 圧延機用垂直ロールチョッククランプ装置及び方法
JP2000233214A (ja) 板圧延機のストリッパガイドの固定機構およびその固定方法
JPS5844881Y2 (ja) 圧延機
JPH0220603A (ja) 圧延機
JP2760828B2 (ja) 圧延機
JPH09155419A (ja) ロール交換装置
KR200181449Y1 (ko) 압연기의 높이 자동조정장치
JPS59130607A (ja) 圧延機
JPS60227908A (ja) 圧延機のカツプリング支持装置
JPH0137204B2 (ja)
JPS63149009A (ja) 圧延機における被圧延材の通板ガイド装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees