JP2974364B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP2974364B2
JP2974364B2 JP2097752A JP9775290A JP2974364B2 JP 2974364 B2 JP2974364 B2 JP 2974364B2 JP 2097752 A JP2097752 A JP 2097752A JP 9775290 A JP9775290 A JP 9775290A JP 2974364 B2 JP2974364 B2 JP 2974364B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ビデオ信号を記録,再生するヘリカルスキ
ヤン方式の磁気記録再生装置に係り、特に、記録時間を
延長でき、再生時間を短縮することができるようにした
磁気記録再生装置に関する。
[従来の技術] 従来のヘリカルスキヤン方式の磁気記録再生装置(以
下、VTRという)においては、記録したい放送番組の時
間長(以下、必要記録時間という)に比べ、使用する磁
気テープの残量による記録可能な時間長(以下、テープ
記録可能時間という)が短く、SP(標準)モードだけで
はこの放送番組全体を記録することができない場合、た
とえば特開昭63−94451号公報に開示されるように、SP
モードと長時間モード(SPモードよりも磁気テープの走
行速度(以下、テープ速度という)を遅くして記録する
モード)とを組み合わせてテープ記録可能時間を拡張
し、上記放送番組全体を記録することができるようにし
た技術が知られている。
たとえば、NTSC方式によるVHS方式のVTRの場合、SPモ
ードでのテープ記録可能時間が120分の磁気テープに対
して必要記録時間が150分とすると、最初の105分間SPモ
ードによる記録が行なわれ、残りの45分間長時間モード
としてのEPモード(テープ速度がSPモードでの1/3倍で
あつて、3倍モードともいう)による記録が行なわれ
る。PAL方式によるVHS方式のVTRの場合には、長時間モ
ードはテープ速度がSPモードでの1/2倍であつて、LPモ
ード(もしくは2倍モード)と称し、上記の場合、最初
の90分間SPモードによる記録が行なわれ、残りの60分間
LPモードによる記録が行なわれる。
また、従来のVTRにおいては、再生モードとして、記
録時に等しい速度で磁気テープを走行させて再生する通
常再生モードのほかに、通常再生モード時よりも磁気テ
ープを高速に走行させて高速再生ができるようにした機
能も設けられており、これにより、磁気テープの一定長
の再生時間を短縮することができるようにして、頭出し
や所望記録部分のサーチなどが迅速に行なうことができ
るようにしている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、EPモードやLPモードで記録すると、SPモー
ドで記録した場合に比べ、磁気テープ上のトラツクの幅
が狭くなるなどして再生ビデオ信号のS/Nが低下し、再
生画像の画質が劣化する。したがつて、上記のように、
SPモードとEPもしくはLPモードとを組み合わせて記録を
行なつた場合、テープ記録可能時間は拡張するが、その
反面、EPもしくはLPモードで記録された部分からの再生
画像の画質が劣化するという問題があつた。
また、従来のVTRにおける高速再生モードはテープ速
度を通常再生モード時の2倍とする2倍速再生モードと
テープ速度を通常再生モード時よりも充分速くする早送
りサーチモードとに限られており、かかる高速再生モー
ドでは、通常再生モード時に比べて再生画像の画質が著
しく劣化する。しかも、早送りサーチモードでは音声が
再生できないし、2倍速再生モードでは、音声が再生さ
れるものの、その変化が速すぎるし、高音化するため
に、その内容を把握するのに非常な困難を伴うことにな
る。
本発明の目的は、かかる問題を解消し、再生画像の画
質と再生音声の音質を確保しつつテープ記録可能時間を
拡張することができるようにした磁気記録再生装置を提
供することにある。
本発明の他の目的は、再生画像の画質を確保し、かつ
再生音声の音質を大きく損なうことなく、通常再生モー
ド時より速い任意のテープ速度で再生することができる
ようにした磁気記録再生装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明は、第1に、記録
時、磁気テープを低速走行させるとともに磁気ヘツドを
低速回転させ、該磁気テープの走行速度の低減の割合に
応じた比率で記録すべきビデオ信号を間引きし、この間
引き分時間軸伸長するとともに、該磁気テープの走行速
度の低減の割合に応じた比率で記録すべき音声信号をピ
ッチシフトする。
本発明は、第2に、再生時、記録テープを高速走行さ
せるとともに磁気ヘツドを高速回転させ、該磁気テープ
から再生されるビデオ信号を該磁気テープの走行速度の
上昇の割合に応じた比率で間引きし、さらに時間軸伸長
するとともに、該磁気テープから再生される音声信号を
該磁気テープの走行速度の上昇の割合に応じた比率でピ
ッチシフトする。
[作用] 本発明は、記録時、磁気テープの走行速度を従来のVT
Rでの記録(通常記録)時よりも低下させることによ
り、テープ記録可能時間が拡張するが、このとき、同時
に磁気ヘツドの回転速度も低下することにより、磁気テ
ープ上に形成されるトラツクの幅、ピツチ、傾きなどト
ラツクフオーマツトが磁気テープの走行速度を低下させ
ないときと同じになる。しかも、磁気テープの走行速度
の低下の割合に対応した比率で記録すべきビデオ信号を
間引きし、その間引き分時間軸伸長するから、また、該
磁気テープの走行速度の低下の該割合に対応した比率で
記録すべき音声信号をピッチシフトするから、磁気テー
プ上に形成される各トラツクには、磁気テープの走行速
度を低下させないときと同じ時間長のビデオ信号と音声
信号とが記録されることになる。
これにより、従来のVTRでの記録時と同じ速度で磁気
テープを走行させ、磁気ヘツドを回転させて再生を行な
つても、磁気ヘツドは磁気テープ上の各トラツクを正し
く再生走査して正しい時間軸のビデオ信号が再生される
ことになり、従来のVTRでの記録時と同じ速度で磁気テ
ープを走行させたときのテープ記録可能時間よりも長い
ビデオ信号による再生画像や再生音声が、安定にかつ良
好な品質で得られることになる。
また、本発明は、再生時、磁気テープの走行速度を通
常再生モード時よりも上昇させることにより、再生時間
が短縮されるが、このとき、同時に磁気ヘツドの回転速
度を上昇させることにより、磁気ヘツドは磁気テープの
トラツクを順次正しく再生走査する。これによつて再生
されるビデオ信号は、磁気テープと磁気ヘツドとの相対
速度が通常再生時よりも高くなつているので、時間軸圧
縮されているが、磁気テープの走行速度の上昇の割合に
応じた比率で間引きされ、その間引き分時間軸伸長され
るので、正しい時間軸のビデオ信号となり、また、再生
される音声信号も、同様のことから、周波数が高くなる
が、磁気テープの走行速度の上昇の割合に応じた比率で
ピッチシフトするので、早口であるが、聞きづらさが低
減された音声信号となる。
これにより、再生画像は安定化され、かつ画質が高い
ものとなる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面によつて説明する。
第1図は本発明による磁気記録再生装置の一実施例を
示すブロツク図であつて、1〜4は入力端子、5はY/C
(輝度/クロマ)分離回路、6,7はスイツチ、8は入力
端子、9はTBC(時間軸補正回路)、10,11は同期分離回
路、12は輝度信号処理回路、13はDC(直流)レベルシフ
ト回路、14は周波数変調回路(以下、FM変調回路とい
う)、15は復調回路、16はTBC、17は変調回路、18,19は
OSC(発振回路)、20は音声信号処理回路、21はピツチ
シフト回路、22はFM変調回路、23は混合/増幅回路、24
はサーボ/テープ系、25は磁気テープ、26,27は磁気ヘ
ツド、28はタツクセンサ、29はシリンダモータ、30はキ
ヤプスタンモータ、31はサーボ回路、32は分周回路、33
はOSC、34,35は入力端子である。
同図において、記録モードにおいては、サーボ/テー
プ系24において、入力端子34から記録指示信号RECが入
力され、これによつてサーボ回路31が動作開始する。ま
た、OSC33は基準クロツクRCLKを発生する。この基準ク
ロツクRCLKは、サーボ回路31に供給されるとともに、分
周回路32で分周され、入力端子1,3もしくは入力端子2
から入力されるカラービデオ信号の垂直同期信号に同期
した垂直同期パルスVDRが生成されてサーボ回路31に供
給される。
サーボ回路31は、基準クロツクRCLKと垂直同期パルス
VDRとを基準とし、キヤプスタンモータ30の回転速度に
比例した周波数の信号CFGを用いて制御信号CERRを生成
し、これによつてキヤプスタンモータ30を制御して磁気
テープ25の走行速度を一定に保持するとともに、タツク
センサ28からのシリンダモータ29の回転位相を表わすタ
ツク信号TPとシリンダモータ29の回転速度に比例した周
波数の信号DFGとを用いて制御信号DERRを生成し、これ
によつてシリンダモータ29を制御して磁気ヘツド26,27
の回転位相、回転速度を制御する。
一方、入力されるカラービデオ信号がコンポーネント
信号であるときには、入力端子8からの切換制御信号に
よつてスイツチ6,7はA接点側に閉じ、入力端子1から
輝度信号Yが入力されてスイツチ6のA接点に供給さ
れ、入力端子3からクロマ信号Cが入力されてスイツチ
7のA接点に供給される。また、入力されるカラービデ
オ信号がコンポジツト信号であるときには、スイツチ6,
7はB側に閉じ、このカラービデオ信号は入力端子2か
ら入力されてY/C分離回路5で輝度信号Yとクロマ信号
Cとに分離され、輝度信号Yはスイツチ6のB接点に、
クロマ信号Cはスイツチ7のB接点に夫々供給される。
したがつて、いずれにしても、スイツチ6からは輝度信
号Yが出力され、スイツチ7からはクロマ信号Cが出力
される。
スイツチ6からの輝度信号YはTBC9と同期分離回路10
とに供給され、同期分離回路10で水平同期信号HS1が分
離される。TBC9では、同期分離回路10からの水平同期信
号HS1とサーボ/テープ系24で生成される基準クロツクR
CLK、垂直同期パルスVDRとにより、磁気テープ25のテー
プ記録可能時間の拡張の割合に応じた比率でもつて輝度
信号の間引き、時間軸伸長処理が行なわれる。このテー
プ記録可能時間の拡張に際しては、入力端子35からの指
示信号に応じてOSC33の発振周波数がこの拡張の割合分
低減される。これに応じて基準クロツクRCLKや垂直同期
パルスVDRの周波数が低減し、キヤプスタンモータ30や
シリンダモータ29の回転速度が低減して磁気テープ25の
走行速度や磁気ヘツド26,27の回転速度が、たとえばVHS
規格で定められたトラツクパターンが磁気テープ25上に
形成される記録のとき(以下、この記録を通常記録とい
う)よりも低減する。このテープ速度の低減によつてテ
ープ記録可能時間が拡張されるのであるが、テープ走行
速度と同程度に磁気ヘツド26,27の回転速度も低減さ
れ、これにより、磁気テープ25上には、テープ記録可能
時間の拡張を行なわない場合(すなわち、通常記録時)
と同じフオーマツトのトラツクパターンが得られる。
ところで、一般に、磁気ヘツド26,27の回転周期はビ
デオ信号の1フレーム期間長に設定され、磁気テープ25
上の各トラツクに1フイールドずつ記録されるようにし
ている。しかし、上記のように磁気ヘツド26,27の回転
速度が低減すると、各磁気ヘツド26,27が1トラツクを
形成するに要する時間はテープ記録可能時間の拡張の割
合分増加し、ビデオ信号の1フイールド期間長よりも長
くなるし、また、磁気テープ25と磁気ヘツド26,27との
間の相対速度も低下し、記録可能帯域が狭くなる。
TBC9は、テープ記録可能時間の拡張の割合に応じて周
波数低減された基準クロツクRCLK、垂直同期パルスVDR
を用いることにより、テープ記録可能時間の拡張の割合
に応じた比率で輝度信号Yの間引き/時間軸伸長処理を
行ない、磁気テープ25上に磁気ヘツド26,27が1トラツ
ク形成するに要する時間に記録される輝度信号の1フイ
ールド期間が等しくなるようにし、各トラツクに1フイ
ールドずつ記録されるようにするとともに、記録される
輝度信号(実際には、FM変調されている)の周波数帯域
が磁気テープ25への記録可能帯域内に収まるようにす
る。
ここで、第2図および第3図により、TBC9とその動作
について説明する。但し、第2図はTBC9の構成を示すブ
ロツク図であつて、36はA/D(アナログ/デイジタル)
変換回路、37はメモリ、38はD/A(デイジタル/アナロ
グ)変換回路、39はPLL(フエーズ・ロツクド・ルー
プ)回路、40はメモリ制御回路である。
同図において、PLL回路39は、同期分離回路10(第1
図)から水平同期信号HS1が供給され、この水平同期信
号HS1に同期した書込みクロツクWCLKとスイツチ6(第
1図)からの輝度信号Yの垂直同期信号に同期した垂直
同期パルスVDWとを生成する。メモリ制御回路40はこれ
ら書込みクロツクWCLKと垂直同期パルスVDWとから書込
みリセツトパルスWRstと読出しリセツトパルスRRstとを
生成する。
スイツチ6からの輝度信号YはPLL回路39からの書込
みクロツクWCLKをサンプリングパルスとするA/D変換回
路36でデイジタル化され、メモリ37に供給される。メモ
リ37はフイールド(もしくはフレーム)の整数倍の記憶
容量を有しており、書込みクロツクWCLKをカウントする
書込みアドレスカウンタ(図示せず)の出力が指定する
アドレス順にA/D変換回路36からのデイジタル化された
輝度信号を記憶する。書込みリセツトパルスWRstはメモ
リ37の記憶容量に等しいフイールド(もしくはフレー
ム)分の周期を有し、上記書込みアドレスカウンタをリ
セツトする。したがつて、メモリ37では、記憶容量分の
デイジタル化された輝度信号が書き込まれると、書込み
アドレスカウンタが書込みリセツトパレスWRstによつて
リセツトされ、再び最初のアドレスから書込みが行なわ
れる。
一方、メモリ37では、OSC33(第1図)からの基準ク
ロツクRCLKが読出しクロツクとして供給され、また、分
周回路32(第1図)から垂直同期パルスVDRが供給され
る。この読出しクロツクRCLKは読出しアドレスカウンタ
(図示せず)でカウントされ、その出力によつて指定さ
れるアドレス順に書き込まれたデイジタル輝度信号がメ
モリ37から読み出される。垂直同期パルスVDRはメモリ3
7からデイジタル化された輝度信号における垂直同期信
号を読み出すタイミングを決めるためのものであつて、
たとえば、この垂直同期パルスVDRが供給される毎に、
読出しアドレスカウンタがメモリ37の垂直同期信号の記
録アドレスを指定するように、プリセツトされる。これ
により、メモリ37から出力されるデイジタル化された輝
度信号の垂直同期信号は垂直同期パルスVDRと位相同期
する。
メモリ37から読み出されたデイジタル化輝度信号はD/
A変換回路38に供給され、基準クロツクRCLKを用いてア
ナログ化される。このアナログの輝度信号Y′は第1図
の輝度信号処理回路12に供給される。
メモリ制御回路40から出力される読出しリセツトパル
スRRstは書込みリセツトパルスWRstと同一周期でかつ書
込みリセツトパルスWRstに対して位相差が設定されてお
り、上記の読出しアドレスカウンタをリセツトする。こ
れにより、メモリ37では、書込みよりもこの位相分遅れ
て最初のアドレスから読み出しが開始する。
第1図の入力端子35から指示信号が入力されず、テー
プ記録可能時間の拡張を行なわない通常記録の場合に
は、基準クロツクRCLKの周期は書込みクロツクWCLKの周
期に等しく、垂直同期パルスVDRの周期は垂直同期パル
スVDWの周期に等しい。したがつて、この場合には、メ
モリ37に書き込まれたデイジタル化輝度信号が全て同一
時間軸で読み出されることになる。
テープ記録可能時間の拡張を行なう場合には、基準ク
ロツクRCLKの周期は書込みクロツクのWCLK周期よりも長
くなり、垂直同期パルスVDRの周期も垂直同期パルスVDW
の周期よりも長くなる。このために、メモリ37から読み
出されるデイジタル輝度信号はメモリ37に書き込まれる
デイジタル輝度信号に対して時間軸伸長されていること
になり、したがつて、D/A変換回路38から得られる輝度
信号Y′はA/D変換回路36に供給される輝度信号Yに対
して時間軸伸長されていることになる。しかも、メモリ
制御回路40から出力される読出しリセツトパルスRRst
周期は書き込みリセツトパルスWRstの周期に等しく一定
であるから、基準クロツクRCLKや垂直同期パルスVDR
よつてメモリ37から書き込まれた全てのデイジタル輝度
信号が読み出されないうちに読出しリセツトパルスRRst
によつて上記の読出しアドレスカウンタがリセツトさ
れ、読出しは最初のアドレスに戻る。このために、メモ
リ37では、読み出されない部分が生じ、これによつて間
引きが行なわれる。
そこで、いま、書込みクロツクWCLKの周期をt、基準
クロツクRCLKの周期をαt(但し、α>1)とし、書込
みリセツトパルスWRstの1周期にメモリ37に書き込まれ
るデイジタル輝度信号のデータ量をQとすると、読出し
リセツトパルスRRstの1周期にメモリ37から読み出され
るデイジタル輝度信号のデータ量Q′は、 Q′=Q×t/αt=Q/α となり、 のデータ量が読み出されずに間引きされる。
ここで、間引きされるデータ量ΔQは1フイールド
(もしくは1フレーム)分のデータ量の整数倍とする。
次に、第3図を用い、上記のように120分のテープ記
録可能時間の磁気テープに対して必要記録時間が150分
であるときの第2図のTBC9の動作を説明する。なお、第
3図(a)はメモリ37に書き込まれるデイジタル輝度信
号の順次のフイールド(もしくはフレーム)を示し、TF
はそのフイールド(もしくはフレーム)の時間長であ
る。また、第3図(b)はメモリ37から読み出されるデ
イジタル輝度信号の順次のフイールド(もしくはフレー
ム)を示し、TF′はそのフイールド(もしくはフレー
ム)の時間長である。
この場合には、テープ記録可能時間を150/120=5/4倍
に拡張する必要がある。そこで、メモリ37にデイジタル
輝度信号が書込みリセツトパルスWRstの1周期に10フイ
ールド(もしくは10フレーム)分書き込まれるものとす
ると、第3図に示すように、10フイールド(もしくは10
フレーム)毎に8フイールド(もしくは8フレーム)の
デイジタル化輝度信号が、書き込まれるデイジタル化輝
度信号の10フイールド(もしくは10フレーム)期間長で
読み出される。このようにして、メモリ37から読み出さ
れるデイジタル輝度信号の1フイールド(もしくは1フ
レーム)の時間長TF′はメモリ37に書き込まれるデイジ
タル輝度信号の1フイールド(もしくは1フレーム)の
時間長TFの5/4倍に伸長される。
第1図において、以上のようにTBC9での処理によつて
得られた輝度信号Y′は輝度信号処理回路12に供給さ
れ、DCレベルシフト回路13で直流レベルが所定のレベル
に設定されてFM変調回路14でFM変調され、混合/増幅回
路23に供給される。DCレベルシフト回路13はクランプ回
路からなつているが、入力端子35からの指令信号に応じ
て(すなわち、テープ記録可能時間の拡張の割合に応じ
て)クランプレベルが変化させられる。これにより、テ
ープ記録可能時間を拡張させるために磁気テープ25と磁
気ヘツド26,27との相対速度が変わつても、磁気テープ2
5上での記録波長が変化しないようにしているが、この
点について第4図を用いて説明する。
第4図は第1図におけるFM変調回路14の特性を示す図
である。
同図において、実線aがこのFM変調回路14の変調特性
を示す。いま、入力信号の振幅を2V2、中心レベルをV0
としたとき、出力信号において、入力信号の中心レベル
V0に対する周波数がf0、周波数偏移がdeV1であつたとす
る。そこで、テープ記録可能時間を拡張するために磁気
テープと磁気ヘツドとの相対速度を低下させると、この
磁気テープに記録される信号の波長はこの相対速度を低
下させないときよりも長くなる。
ところで、上記のように磁気テープ25の走行速度や回
転ヘツド26,27の回転速度を低下させるのは、これによ
つて磁気テープ25上に形成されるトラツクパターンがこ
れらの低下がないときのトラツクパターンと一致するよ
うにしてテープ記録可能時間を拡張できるようにするた
めであり、かかる磁気テープ25の再生に際しては、通常
再生の場合、磁気テープ25の走行速度や磁気ヘツド26,2
7の回転速度は、通常記録時でのものと等しく設定さ
れ、したがって、磁気テープと磁気ヘッドとの相対速度
は記録時よりも高くなる。
そこで、上記のようにテープ記録可能時間が拡張され
て記録が行なわれた磁気テープ25を通常再生する場合、
上記のように磁気テープと磁気ヘッドとの相対速度が速
くなっていると、再生信号の周波数が高くなる。このこ
とは、換言すると、記録信号の周波数が高められて記録
されたことと等価であり、したがつて、FM変調回路14の
変調特性が実線aから破線bに変更され、出力信号にお
いて、入力信号の中心レベルV0に対する周波数がf1とf0
よりも高められたのと等価である。
第1図におけるDCレベルシフト回路13は、このように
FM変調回路14の変調特性が等価的に変化しても、入力信
号の中心レベルV0に対する出力信号の周波数が変化せず
f0に固定できるようにしたものである。このために、第
4図において、変調特性が等価的に破線bで示すように
変化したとき、入力信号の中心レベルをV0からV1へと低
下させ、この中心レベルV1に対する出力周波数がf0とな
るようにする。
なお、周波数偏移については、変調特性が線形である
から、入力信号の振幅を変える必要がない。
次に、クロマ信号の処理について説明する。
スイツチ7から出力されるクロマ信号Cは復調回路15
に供給され、OSC18から色副搬送波を用いて2つのベー
スバンドの色差信号R−Y,B−Yに復調される。これら
色差信号R−Y,B−YはTBC16に供給され、夫々TBC9と同
様に間引き/時間軸伸長処理される。TBC16から出力さ
れる2つの色差信号R−Y,B−Yは変調回路17に供給さ
れ、OSC19からの色副搬送波で直角二相平衡変調が行な
われる。
ここで、TBC9から出力される輝度信号Y′は同期分離
回路11に供給され、その水平同期信号HS2が分離され
る。たとえば、NTSC方式のVHS方式のVTRの場合、OSC19
はこの水平同期信号HS2からその周波数fH′の約40倍
(すなわち、約40fH′)の周波数の上記色副搬送波を発
生する。これにより、変調回路17からは、輝度信号処理
回路12から出力されるFM変調された輝度信号(以下、FM
輝度信号という)YFMの周波数帯域よりも低い周波数帯
域のクロマ信号(以下、低域変換クロマ信号という)CL
が得られる。この低域変換クロマ信号CLは混合/記録回
路23に供給される。
なお、図示しないが、OSC18はスイツチ7からのクロ
マ信号Cのカラーバースト信号が供給され、このカラー
バースト信号に位相同期した上記色副搬送波を発生す
る。
入力端子4から入力される音声信号Aは音声信号処理
回路20に供給される。この音声信号処理回路20では、音
声信号Aは、ピツチシフト回路21で磁気テープ25のテー
プ記録可能時間の拡張の割合に応じてピチツシフトされ
た後、FM変調回路22でFM変調される。ピツチシフト回路
21は、上記のように、再生時でのテープ速度や磁気ヘツ
ド26,27の回転速度が記録時よりも高く設定されること
による再生音声の聞きづらさを緩和するために設けられ
ており、ピツチシフトによつて音声信号Aの周波数を低
くする。このピツチシフトは、たとえば音声信号Aを時
間軸上では変化せずにテープ記録可能時間の拡張の割合
に応じた周期で間引きすることによつて行なわれる。
音声信号処理回路20から出力されるFM変調された音声
信号(以下、FM音声信号という)AFMは、その周波数帯
域がFM輝度信号YFMと低域変換クロマ信号CLとの周波数
帯域の間に設定されており、混合/増幅回路23でFM輝度
信号YFMおよび低域変換クロマ信号CLと混合されて増幅
された後、磁気ヘツド26,27に供給されて磁気テープ25
上に記録される。
ここで、上記のように磁気テープ25のテープ記録可能
時間が120分で必要記録時間が150分である場合、テープ
記録可能時間を5/4倍に拡張しなければならないから、
磁気テープ25の走行速度は通常時の4/5倍に低減され、
これに伴つて、通常記録時と同じトラツクパターンが磁
気テープ25に形成されるようにするために、磁気ヘツド
26,27が磁気テープ25上に1トラツクを形成するに要す
る時間を通常記録時の5/4倍にする。このようにテープ
記録可能時間を拡張する場合、上記のように、TBC9,16
より、FM輝度信号YFMや低域変換クロマ信号CLの1フイ
ールド期間長は入力輝度信号Yや入力クロマ信号Cの1
フイールド期間長の5/4倍となつており、したがつて、
磁気テープ25上に形成される各トラツクには、FM輝度信
号YFMや低域変換クロマ信号CLが1フイールドずつ記録
されることになる。
また、磁気テープ25上のトラツクパターンは通常記録
時と同じであるが、150分間の放送番組のビデオ信号
が、上記のように、10フイールド(もしくは10フレー
ム)毎に2フイールド(もしくは2フレーム)ずつ間引
きされているから、このビデオ信号のフイールド(もし
くはフレーム)数は120分間のビデオ信号のフイールド
(フレーム)数と等しくなり、したがつて、この150分
間ビデオ信号が始めから終りまで磁気テープ25に記録さ
れることになる。
以上のように、テープ記録可能時間を拡張することが
でき、この際テープフオーマツトが損なわれず、ビデオ
信号や音声信号の周波数も記録速度に影響されることが
ないから、他のVTRとの互換もとれてかつ再生画像の画
質や再生音声の音質を良好に維持することができる。
第5図は本発明による磁気記録再生装置の他の実施例
を示すブロツク図であつて、41はACC(自動クロマ制
御)回路、42は周波数変換回路、43はLPF(ローパスフ
イルタ)、44はTBCであり、第1図に対応する部分には
同一符号をつけて重複する説明を省略する。
この実施例は、第1図に示した実施例とはクロマ信号
の処理が異なるだけである。
第5図において、スイツチ7から出力されるクロマ信
号Cは、ACC回路41でカラーバースト信号が一定の振幅
となるように増幅された後、周波数変換回路42に供給さ
れる。周波数変換回路42では、クロマ信号Cが低域側に
周波数変換され、たとえばNTSC方式によるVHS方式のVTR
の場合、色副搬送周波数がスイツチ6から出力される輝
度信号Yの水平同期周波数の約40倍である低域変換クロ
マ信号が生成される。この低域変換クロマ信号は、LPF4
3で不要成分が除去された後、TBC44に供給される。
TBC44は、第2図および第3図で説明したようなTBC9
と同様の動作を行ない、TBC9と同じ比率で供給された低
域変換クロマ信号の間引き、時間軸伸長処理を行なつ
て、TBC9から出力される輝度信号Y′の水平同期周波数
の約40倍(NTSC方式よるVHS方式のVTRの場合)の色副搬
送周波数の低域変換クロマ信号CLを生成する。この低域
変換クロマ信号CLは混合/増幅回路23でFM輝度信号
YFM、FM音声信号AFMと混合されて増幅され、サーボ・テ
ープ系24に供給されて第1図に示した実施例のように記
録される。
以上のように、この実施例では、クロマ信号の処理に
関しては、従来のVTRのクロマ信号処理回路にTBCを付加
するだけでよく、第1図に示した実施例と同様の効果が
得られる。
なお、以上説明した第1図,第5図の実施例において
は、TBC9を輝度信号処理回路12の前段に設けたが、その
後段に設けてもよい。但し、この場合には、FM変調回路
14では、輝度信号Yの中心レベルが、従来のVTRと同様
に、第4図のV0に固定されるから、DCレベルシフト回路
13は不要となるが、このFM変調回路14からTBC9に供給さ
れるFM輝度信号の周波数が輝度信号Yの周波数よりも高
くなるから、TBC9においては、書込みクロツクWCLKや読
出しクロツクRCLK(第2図)の周波数を高くしなければ
ならないし、また、TBC9のメモリ37(第2図)として
も、記憶容量が大きいものを用いなければならない。
また、これら実施例は、NTSC方式によるVHS方式のVTR
に限らず、他の方式のVTRであつても、また、8ミリビ
デオであつてもよい。
さらに、磁気テープの長手方向に固定ヘツドによつて
記録される音声信号についても、同様にピツチシフトし
て記録すればよい。
さらにまた、第1図,第5図において、FM輝度信号Y
FMに間引きされた位置を表わす信号を付加するようにし
てもよい。
第6図は本発明による磁気記録再生装置のさらに他の
実施例を示すブロツク図であつて、45は再生増幅回路、
46はY/C分離回路、47は輝度信号処理回路、48は周波数
復調回路(以下、FM復調回路という)、49は減衰回路、
50は同期分離回路、51はTBC、52は復調回路、53はTBC、
54は変調回路、55,56はOSC、57は分周回路、58は混合回
路、59〜61は出力端子、62は音声信号処理回路、63はFM
復調回路、64はピツチシフト回路、65は出力端子であ
り、第1図に対応する部分には同一符号をつけている。
この実施例は、磁気テープの走行速度を通常再生モー
ド時よりも高めて再生し、再生時間を短縮する場合の再
生画像の画質や再生音声の音質の劣化を防止することが
できるようにしたものである。ここで用いられる磁気テ
ープには、従来のVTRに用いられる磁気テープと同様、F
M輝度信号と低域変換クロマ信号とFM音声信号との混合
信号が、1トラツク当り1フイールドとなるように記録
されている。
第6図において、入力端子3から再生指令信号が入力
されると、サーボ・テープ系24は再生動作を開始し、上
記の磁気テープ(図示せず)の再生を始める。また、入
力端子35から指示信号が入力されないときには、磁気テ
ープの走行速度や磁気ヘツド(図示せず)の回転速度は
たとえばNTSC方式によるVHS方式のVTRの通常再生モード
時と同じであつて、通常再生が行なわれるが、再生時間
を短縮するときには、この短縮の割合を表わす指示信号
が入力端子35から入力され、この割合に応じた比率で磁
気テープの走行速度と磁気ヘツドの回転速度が高めら
れ、したがつて、磁気テープと磁気ヘツドとの相対速度
が高められる。これにより、磁気ヘツドは磁気テープ上
のトラツクを順次再生走査していく。
このようにして磁気テープから得られた再生信号は、
再生増幅回路45で増幅された後、一方ではY/C分離回路4
6に供給されてFM輝度信号YFMと低域変換クロマ信号CL
が分離される。
このFM輝度信号YFMは輝度信号処理回路47に供給され
る。輝度信号処理回路47では、まず、FM輝度信号YFMがF
M復調回路48で復調されてベースバンドの輝度信号とな
り、次に、減衰回路49で処理される。
ここで、減衰回路49の作用について説明する。
再生時間の短縮のために、上記のように磁気テープの
走行速度と磁気ヘツドの回転速度を通常再生モード時の
(1+α)倍(但し、α≧0であるが、再生時間の短縮
のときα>0、通常再生のときα=0である)とする
と、このときの再生時間は通常再生時の1/(1+α)倍
と短縮される。
ところで、FM復調回路48の復調特性が第7図の実線a
であつて、通常再生モード(α=0)でのFM輝度信号Y
FMが復調されたとき、その中心周波数f2、周波数偏位de
V2に対し、中心レベルがV3、振幅範囲がV4の輝度信号が
得られたとすると、上記のように再生時間を通常再生モ
ード時の1/(1+α)倍と短縮する場合には、磁気テー
プと磁気ヘツドとの相対速度が通常再生モード時の(1
+α)倍となるから、再生されるFM輝度信号YFMの中心
周波数は(1+α)f2、周波数偏移は(1+α)deV2と
なる。このために、このFM輝度信号YFMの復調出力は、
第7図に示すように、中心レベルが(1+α)V3、振幅
範囲が(1+α)V4となる。
復調された輝度信号の中心レベルが通常再生モード時
の(1+α)倍になるということは、直流レベルが上昇
したにすぎないから、カツプリングコンデンサによつて
直流成分を除くようにすることにより、格別問題とはな
らないが、同様に(1+α)倍に拡がつた振幅範囲は補
正されなければならない。この補正のために、第6図の
輝度信号処理回路47において、減衰回路49が用いられ
る。減衰回路49の減衰量は再生時間の短縮の割合に応じ
た比率で変化され、再生時間が通常再生モードの1/(1
+α)倍に短縮されたときには、減衰回路49は入力輝度
信号を1/(1+α)倍に減衰する。これにより、減衰回
路49から得られる輝度信号処理回路47の出力輝度信号
Y′の振幅範囲は通常再生モード時と同じになる。
この輝度信号Y′は、同期分離回路50に供給されて水
平同期信号HS3が分離されるとともに、TBC51に供給され
る。TBC51は第2図に示す第1図のTBC9と同様の構成を
なし、同期分離回路50からの水平同期信号HS3,OSC56か
らの基準クロツクRCLK′および分周回路57からの垂直同
期パルスVDRを用いることにより、再生時間の短縮の割
合に応じた比率で入力輝度信号Y′の間引き、時間軸伸
長処理を行なう。
このTBC51を第2図で説明すると(但し、第2図の各
信号の符号にダツシユを付して記録時の信号とは区別す
る)、同期分離回路50からの水平同期信号HS3はPLL回路
39に供給され、書込みクロツクWCLK′と垂直同期パルス
VDW′とが生成される。この垂直同期パルスVDW′の周期
はTBC51に供給される輝度信号Y′のフイールド周期
(もしくはフレーム周期)に等しい。メモリ制御回路40
はこの垂直同期パルスVDW′の周期の整数倍の周期の書
込みリセツトパルスWRst′、読出しリセツトパルス
RRst′を生成する。書込みクロツクとしてのOSC56から
の基準クロツクRCLK′は一定周期であり、また、垂直同
期パルスVDR′は分周回路57によつて基準クロツクRCL
K′を分周して得られ、標準方式のビデオ信号のフイー
ルド周期(もしくはフレーム周期)に等しい。通常再生
の場合には、書込みクロツクWCLK′と基準クロツクRCL
K′、垂直同期パルスVDW′とVDR′は夫々周期が等しい
が、再生時間の短縮のために磁気ヘツドと磁気テープと
の相対速度を高めると、TBC51に供給される入力機度信
号Y′は時間軸圧縮されていてそのフイールド周期や水
平同期周期がその短縮の割合に応じた比率で通常再生モ
ード時よりも短くなつている。但し、書込みクロツクWC
LK′の周期と垂直同期パルスVDW′,書込みリセツトパ
ルスWRst′の周期との比は常に一定であるから、メモリ
37に書き込まれる輝度信号Y′のフイールド数(もしく
はフレーム数)も一定である。
そこで、いま、通常再生では時間Tだけ要する部分を
4/5倍に時間軸短縮して再生するものとし(この場合、
上記のαは1/4)、メモリ37の記憶容量が10フイールド
とすると、入力輝度信号Y′のフイールド周期TF″は、
標準方式のビデオ信号のフイールド周期をTFとすると、 である。したがつて、基準クロツクRCLK′,垂直同期パ
ルスVDR′の周期は夫々書込みクロツクWCLK′,垂直同
期パルスVDW′の5/4倍であり、第8図に示すように、基
準クロツクRCLK′と垂直同期パルスVDR′とにより、メ
モリ37からは、輝度信号Y′が10フイールド毎に8フイ
ールドずつ読み出され、かつ各フイールドは5/4倍に時
間軸伸長されている。これにより、TBC51から出力され
る輝度信号Yの各フイールド周期は輝度信号Y′よりも
5/4倍に時間軸伸長されてTFとなつており、標準方式の
輝度信号となる。
以上は輝度信号の処理であつたが、次に、クロマ信号
の処理について説明する。
Y/C分離回路46で得られた低域変換クロマ信号CLは復
調回路52に供給され、OSC55からの色副搬送波を用いて
2つのベースバンドの色差信号R−Y,B−Yに復調され
る。OSC55は、図示しないが、同期分離回路50からの水
平同期信号HS3を基準にして低域変換クロマ信号CLから
分離されたカラーバースト信号によつて制御され、この
カラーバースト信号に周波数,位相が同期した色副搬送
波を発生する。
復調回路52で得られた2つの色差信号は、TBC53にお
いて、TBC51と同様に、間引き、時間軸伸長処理され、
変調器54でOSC56からの色副搬送波を直角二相平衡変調
して標準方式のクロマ信号Cが得られる。
TBC51から出力される輝度信号Yと変調回路54から出
力されるクロマ信号Cとは、一方では、コンポーネント
信号として夫々出力端子59,61から出力され、他方で
は、混合回路58で混合され、コンポジツト信号として出
力端子60から出力される。
再生増幅回路45で増幅された再生信号は、また、音声
信号処理回路62に供給されてFM音声信号が分離され、FM
復調回路63に供給されてベースバンドの音声信号に復調
される。この音声信号も、再生時間の短縮に際して磁気
テープと磁気ヘツドとの相対速度が高められているとき
には、この短縮の割合に応じた比率で(1/(1+α)倍
に)時間軸圧縮されている。そこで、この音声信号はピ
ツチシフト回路64に供給され、この再生時間の短縮の割
合に応じた比率でピツチシフトされる。このように処理
され得られた音声信号Aは出力端子65から出力される。
以上のように、この実施例では、1トラツクを再生す
るに要する時間が通常再生モード時の1/(1+α)倍と
短くなるから、再生時間が1/(1+α)倍に短縮でき、
しかも、磁気テープの走行速度を高めるとともに磁気ヘ
ツドの回転速度も高めることによつて磁気ヘツドが磁気
テープ上のトラツクを正しく走査するようにし、かつ再
生ビデオ信号を間引き、時間軸伸長処理してそのフイー
ルド(もしくはフレーム)周期を標準方式のものに一致
させているから、通常再生モード時よりも高速に内容が
変化する再生画像が安定にかつ品質よく表示できること
になる。なお、この場合、TBCに書き込まれるフイール
ド数(もしくはフレーム数)がNとすると、Nフイール
ド(もしくはNフレーム)毎にαN/(1+α)フイール
ド(もしくはフレーム)が間引きされることになるが、
再生画像は内容が高速に変化するから、この間引きによ
る影響は余り目立たない。
また、磁気テープと磁気ヘツドとの相対速度が高めら
れた分再生音声信号も時間軸圧縮され、これによつて周
波数も高められているが、この音声信号を、ピツチシフ
トすることにより、時間軸上での伸長、圧縮などの変換
なしに、周波数を低めているので、音声が早口であつて
も聞きづらさは低減できる。しかも、音声信号の上記時
間軸上での変換がないから、再生画像と再生音声との時
間的なずれは生じない。
第9図は本発明による磁気記録再生装置のさらに他の
実施例を示すブロツク図であつて、66はTBC,67は周波数
変換回路、68はVCO(電圧制御発振回路)、69は周波数
変換回路、70はOSC、71は分周回路、72は同期分離回路
であり、第6図に対応する部分には同一符号をつけて重
複する説明を省略する。
この実施例は、再生クロマ信号の処理について第6図
に示した実施例と異なつている。
第9図において、Y/C分離回路46で分離された低域変
換クロマ信号CLはTBC66に供給され、TBC51と同様の比率
で間引きされ、時間軸伸長される。このTBC66の間引
き、時間軸伸長処理動作は、同期分離回路50からの水平
同期信号HS3、OSC70からの基準クロツクRCLKおよびこの
基準クロツクRCLKを分周回路71で分周して得られる垂直
同期パルスVDRを用いて行なわれる。
TBC66から出力される低域変換クロマ信号は周波数変
換回路67に供給され、周波数変換回路69の出力信号によ
つて標準方式の色副搬送周波数fSCのクロマ信号Cに周
波数変換される。ここで、NTSC方式によるVHS方式のVTR
の場合、TBC66から出力される低域変換クロマ信号の色
副搬送周波数fLはTBC51から出力される輝度信号Yの水
平同期周波数fHの約40倍(すなわち、約40fH)である。
この輝度信号Yは同期分離回路72に供給されて水平同期
信号HS4が分離され、この水平同期信号HS4に同期してVC
O68が約40fHの周波数の信号を発生する。また、OSC70は
周波数fSCの色副搬送波も発生しており、この色副搬送
波とVCO68の出力信号とが周波数変換回路69に供給され
て周波数が約(fSC+40fH)の信号が生成される。この
信号が周波数変換回路67に供給され、約40fHの色副搬送
周波数の低域変換クロマ信号がFSCの色副搬送周波数の
クロマ信号Cに変換される。
この実施例においては、色信号処理回路として、従来
の色信号処理回路にTBC66を付加するだけでよく、第6
図に示した実施例に対して構成が簡略化できて、しか
も、同様の効果が得られる。但し、低域変換クロマ信号
の周波数はベースバンドの色差信号の周波数よりも高い
ので、TBC66では、第6図におけるTBC53よりも若干記憶
容量が大きいメモリが使用される。
ところで、第6図および第9図で説明した実施例で
は、再生時間を短縮する場合のTBCでの間引きは、画像
の動きに関係なく、TBCの動作で決まる任意フイールド
(もしくはフレーム)について行なわれた。しかし、画
像に動きがなかつたり、動きが小さい部分や、逆に動き
が激しい部分、動きが速い部分で間引きを行なつても、
再生画面上でこの間引きによる影響が目立たないが、画
像の動きがゆつくりとした部分で間引きが行なわれる
と、再生画面上この間引きが行なわれた部分で一瞬画像
の動きがぎこちなくなる。
第10図はこれを防止できるようにした本発明による磁
気記録再生装置のさらに他の実施例を示すブロツク図で
あつて、73は動き検出回路であり、第6図に対応する部
分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、輝度信号処理回路47から出力されるベ
ースバンドの輝度信号は、TBC57のメモリに書き込まれ
るとともに、動き検出回路73に供給され、輝度信号のフ
イールド(もしくはフレーム)相関などによつて間引き
しても画面上で目立たない部分が検出され、この部分で
TBC51,53が間引きを行なうように制御する。
動き検出回路73としては従来知られているものも使用
することができる。動き検出回路73は輝度信号の所定フ
イールド数(もしくは所定フレーム数)の期間動き検出
を行ない、その検出結果から間引きしても最も影響が少
ない部分を判定し、その部分でTBC51,53が間引きを行な
うようにする。このために、TBC51,53では、動き検出回
路73が動き検出する単位期間のフイールド数(もしくは
フレーム数)の輝度信号を、動き検出回路73が動き検出
する期間、保持しておく必要がある。たとえば、TBC51,
53はフイールド単位で間引きを行なうものとして、再生
時間の5%短縮する場合には、20フイールド毎に1フイ
ールド間引きされなければならないから、動き検出回路
73は20フイールド毎に動き検出を行ない、TBC51,53は少
なくとも20フイールド分の記憶容量のメモリを2つもつ
必要がある。
もちろん、動き検出回路73は、順次フイールド(もし
くはフレーム)相関を検出しながら、間引きしてもその
影響がほとんど画面に現われない部分を検出すると、こ
の部分についてTBC51,53で間引き処理を行なわせるよう
にしてもよい。
以上のように、この実施例においては、第6図,第9
図に示した実施例に比べ、さらに間引きの再生画像への
影響を防止できるという効果が得られる。
なお、第1図,第5図,第6図および第9図に示した
実施例においても、第10図に示した実施例のように、画
像に影響しない部分で間引きを行なうようにすることが
できる。
また、第6図、第9図および第10図において、TBC51
を輝度信号処理回路47の前段に設けるようにしてもよ
い。但し、この場合には、減衰回路49は不要となるが、
TBC51におけるメモリの記憶容量は、TBC51を輝度信号処
理回路47の後段に設けるよりも、大きくしなければなら
ないことはいうまでもない。
さらに、第6図,第9図および第10図においても、NT
SC方式によるVHS方式のVTR以外のVTRや8ミリビデオな
どにも適用可能であることはいうまでもない。
さらにまた、磁気テープから固定ヘツドによつて再生
される音声信号に対しても、同様にピツチシフトするこ
とにより、再生音声の聞きづらさを軽減することができ
る。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、再生画像の安
定性や画質を従来のSPモード程度に確保しつつ、磁気テ
ープでの記録可能時間を拡張することができるし、再生
時間を短縮することもできる。
また、記録可能時間の拡張や再生時間の短縮を行なう
に際し、再生音声の聞きづらさも軽減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による磁気記録再生装置の一実施例を示
すブロツク図、第2図は第1図における時間軸補正回路
の一具体例を示すブロツク図、第3図はその動作を示す
図、第4図は第1図における輝度信号処理回路の周波数
変調回路の特性とDCレベルシフト回路の作用とを示す
図、第5図および第6図は夫々本発明による磁気記録再
生装置の他の実施例を示すブロツク図、第7図は第6図
における輝度信号処理回路での減衰回路の作用を説明す
るための図、第8図は第6図における時間軸補正回路の
動作説明図、第9図および第10図は夫々本発明による磁
気記録再生装置のさらに他の実施例を示すブロツク図で
ある。 9……時間軸補正回路、12……輝度信号処理回路、13…
…DCレベルシフト回路、14……周波数変調回路、15……
復調回路、16……時間軸補正回路、17……変調回路、20
……音声信号処理回路、21……ピツチシフト回路、22…
…周波数変調回路、24……サーボ/テープ系、25……磁
気テープ、26,27……磁気ヘツド、31……サーボ回路、3
2……分周回路、33……発振回路、35……指示信号の入
力端子、42……周波数変換回路、44……時間軸補正回
路、46……Y/C分離回路、47……輝度信号処理回路、48
……周波数復調回路、49……減衰回路、51……時間軸補
正回路、52……復調回路、53……時間軸補正回路、54…
…変調回路、62……音声信号処理回路、63……周波数復
調回路、64……ピツチシフト回路、66……時間軸補正回
路、67……周波数変換回路、73……動き検出回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西島 英男 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (72)発明者 小野 公一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−186681(JP,A) 特開 平2−206979(JP,A) 特開 昭63−224489(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 9/79 - 9/898 H04N 5/91 - 5/956

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】輝度信号を周波数変調し、クロマ信号を周
    波数変調された該輝度信号の周波数帯域よりも低域側の
    周波数帯域の低域変換クロマ信号とし、該周波数変調さ
    れた輝度信号と該低域変換クロマ信号とを混合して、回
    転ヘッドによって磁気テープに記録するようにした磁気
    記録再生装置において、 該磁気テープの走行速度を低減し、これとともに該回転
    ヘッドの回転速度を低減する第1の手段と、 該輝度信号に対して該周波数変調された輝度信号が該磁
    気テープの走行速度の低減の割合に応じた比率で間引き
    され、間引きされた分時間軸伸長されたものとする第2
    の手段と、 該クロマ信号に対して該低減変換クロマ信号が該磁気テ
    ープの走行速度の低減の割合に応じた比率で間引きさ
    れ、間引きされた分時間軸伸長されたものとする第3の
    手段と、 音声信号を該磁気テープの走行速度の低減の割合に応じ
    た比率でピッチシフトする第4の手段と、 該第4の手段から出力された音声信号を周波数変調する
    第5の手段と を設け、 該第5の手段から出力される周波数変調された音声信号
    を該周波数変調された輝度信号及び該低減変換クロマ信
    号とを混合して該磁気テープに記録し、テープフォーマ
    ットを変えることなく、該磁気テープでの記録可能な時
    間を拡張できるように構成したことを特徴とする磁気記
    録再生装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記第2の手段の出力輝度信号の直流レベルを前記磁気
    テープの走行速度の低減の割合に応じた比率で低下させ
    る第6の手段を設け、 該第6の手段の出力輝度信号を周波数変調することを特
    徴とする磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記第3の手段は、 前記クロマ信号を2つの色差信号に復調する第7の手段
    と、 該色差信号を夫々間引きして時間軸伸長する第8の手段
    と、 該第8の手段から出力される2つの色差信号を変調して
    前記低減変換クロマ信号を形成する第9の手段と からなることを特徴とする磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3において、 前記第2の手段から出力される輝度信号に間引き位置を
    示す信号を付加することを特徴とする磁気記録再生装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4において、 前記輝度信号から画像の動きの程度を検出する動き検出
    手段を設け、 該動き検出手段の検出結果に応じて前記第2,第3の手段
    の間引きタイミングを設定することを特徴とする磁気記
    録再生装置。
  6. 【請求項6】輝度信号とクロマ信号と音声信号との混合
    信号が記録されている磁気テープから回転ヘッドによっ
    て該混合信号を再生し、該混合信号の該輝度信号を処理
    する輝度信号処理手段と、該混合信号の該クロマ信号を
    処理するクロマ信号処理手段とを備えた磁気記録再生装
    置において、 該磁気テープの走行速度を上昇させるとともに、再生さ
    れた該混合信号の該輝度信号に対し、該磁気テープの走
    行速度の上昇の割合に応じた比率で間引き、時間軸伸長
    された輝度信号を生成する第1の手段と、 再生された該混合信号の該クロマ信号に対し、該磁気テ
    ープの走行速度の該上昇の割合に応じた比率で間引き、
    時間軸伸長したクロマ信号を生成する第2の手段と、 再生された該音声信号に対し、該磁気テープの走行速度
    の該上昇の割合に応じた比率でピッチシフトした音声信
    号を生成する第3の手段と を有し、該磁気テープでの再生時間を短縮して画像再生
    を可能に構成したことを特徴とする磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記クロマ信号処理手段は、 再生された前記混合信号の前記クロマ信号を2つの色差
    信号に復調する復調手段と、 該2つの色差信号を再生された前記混合信号の前記クロ
    マ信号を色副搬送周波数で変調して該高域のクロマ信号
    を生成する変調手段と からなり、 前記第2の手段は、該復調手段からの該2つの色差信号
    を間引きし、時間軸伸長処理して該変調手段に供給する
    ことを特徴とする磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】請求項6または7において、 再生された前記混合信号の前記輝度信号から画像の動き
    の程度を検出する動き検出手段を設け、 該動き検出手段の検出結果に応じて前記第1,第2の手段
    での間引きタイミングを設定することを特徴とする磁気
    記録再生装置。
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