JPS5849073B2 - 時間軸変動補正装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、時間軸変動を有するテレビジョン信号より、
前記変動或分を除去する装置に関するものである。

ビデオテープレコーダー（ＶＴＲ）等でテレビジョン信
号を記録再生する場合、再生信号は時間軸変動（ジツク
ー）を伴ない、再生画像の横ゆれ、曲りとして現われる
とともに、カラーテレビ信号の場合には正しい色再現が
できないことになる。

従って、放送用ＶＴＲなどの高性能な再生信号を要求さ
れる機器では、機械的にこの時間軸変動をできるだけ少
く抑えるようにするとともに、最終的には、クイムベー
スコレクター（ＴＢＣ）によって電気的に補正し、残留
時間軸変動を極めて少くしている。

しかしながら、このような装置（Ｊ非常に高価であり、
簡易型ＶＴＲでは使用することができない。

従って、簡易型ＶＴＲでは、輝度信号の時間軸変動に関
しては補正せず、色信号の搬送波のジツクーのみを補正
する方式（ヘテログイン方式）が一般に取られている。

従って簡易型ＶＴＲ出力のカラーテレビジョン信号は、
色副搬送波のジツターのみが補正され、輝度信号中のジ
ツター及び色度信号（Ｉ、Ｑ）中のジツターは除去され
ないまま残っている。

本発明は、この簡易型ＶＴＲ出力信号のように、ヘテロ
ダイン方式によって、色副搬送波のジツターのみが補正
された信号より、輝度信号及び色度信号（■、Ｑ）のジ
ツターの除去された複合カラーテレビジョン信号を得る
簡易な手段を提供するものである。

本発明の説明に入る前に、簡易型ＶＴＲにおけるカラー
テレビジョン信号の記録、再生方式について若干説明し
よう。

簡易型ＶＴＲによるカラーテレビ信号の記録方式として
、ＥＩＡＪ規格として採用されている搬送色信号低域変
換方式（第１図）がある。

第１図において、入力端子１に入った複合カラービデオ
信号をＬＰＦ２およびＢＰＦ５に導き、ＬＰＦ２によっ
て輝度信号のみを取り出し、ＦＭ変調器３によってＦＭ
変調波とする。

一方ＢＰＦ５の出力である３．５ ８ＭＨ ｚ （ Ｎ
Ｔ Ｓ Ｃの場合）成分を、ヘテログイン回路６におい
て、局部水晶発振器７の出力とヘテログインして、低周
波に変換された搬送色信号をＬＰＦＢにて取り出す。

ＨＰＦ４によって下側帯波の一部を除去されたＦＭ変調
輝度信号とＬＰＦ８を通った搬送色信号とを加算器９に
て加え合せ、記録増巾器１０に導き、記録、再生切換ス
イッチ１１を通して磁気ヘッド１２によって磁気テープ
上に記録する。

再生時は前置増巾器１３を通った信号をＨＰＦ１４及ぴ
ＬＰＦ１７に導き、ＨＰＦ１４の出力にＦＭ輝度信号を
得る。

ＨＰＦ１４の出力ＦＭ信号はりミツタ−１５によって振
巾制限ざれ、ＦＭ復調器１６によって再生輝度信号が得
られる。

一方ＬＰＦ１７の出力には、低域変換搬送色信号が得ら
れ、この搬送色信号と可変周波発振器２３の出力とをヘ
テロダイン回路１８にて周波数変換してＢＰＦ１９にて
高い周波数に変換された搬送色信号を取り出す。

このＢＰＦ１９の出力の搬送波周波数はほぼ標準カラー
テレビジョン信号の色副搬送波周波数に近く、この信号
より、バーストゲート回路２０にてカラーバースト信号
を取り出し、３． ５ ８ ＭＨ ｚの基準発振器２２
の出力と前記カラーバースト位相とを位相比較器２１に
比較し、この誤差信号にて、前記可変周波発振器２３を
制御するように構或される。

従って、ＢＰＦ１９の出力信号中のカラーバースト信号
は、基準発振器２２の発振位相に同期することになり、
搬送波中のジ′ソターが除去されたことになる。

このようにしてジツターの除去ざれた搬送色信号と前記
復調輝度信号とを加算器２４にて加え合せ、端子２５に
再生複合カラーテレビジョン信号を得るものである。

このような簡易型ＶＴＲの再生カラーテレビジョン信号
においては、搬送色信号の搬送波の周波数はジツターの
ない３．５８ＭＨｚの標準周波数になっているが、色度
信号■、Ｑおよび輝度信号Ｙ中のジツターは補正されて
おらずそのまま残っていることになる。

ここで、再生側カラー回路において、搬送波中のジツタ
ーのみが除去されて色度信号■、Ｑのジツターは除去さ
れていないことを説明しよう。

ＮＴＳＣ信号の搬送色信号「≦ｊＩ、Ｑ信号で直角二相
変調されているから（ ｆ（ｔ）は変調信号を表わす）
、 即ち■式からわかるように、端子２５の再生カラーテレ
ビジョン信号においては、搬送色信号中の搬送波のジツ
ターは除去されているが、色度信号■、Ｑ中のジツター
は全く除去ざれていないことがわかる。

これは、再生カラーテレビジョン信号をカラーテレビジ
ョン受像機で受信した場合、復調された色度信号Ｉ、Ｑ
ｌ−！ジツターをもつでいることを示している。

しカルながら、再生輝度信号も同じジツターを持ってい
るために、再生画面上では色すれとなって現われず、正
常な色再現が行なわれることになる。

さて、このようにして得られた簡易型ＶＴＲ再生カラー
テレビジョン信号を第２図に示したように時間軸補正装
置（タイムベースコレクター：ＴＢＣ）に通すと、輝度
信号中のジツターが補正されるとともに、色度信号■、
Ｑ中のジツターが除去されるが、逆に色信号搬送波はジ
ツターを生じることになる。

となり、搬送波及びバースト信号にジツターが発生する
ことになる。

■式のような信号をカラーテレビジョン受像機に入力す
ると、カラーテレビジョン受像機内の副搬送波発振器（
ＡＰＣ回路）の同期が取れず、正常な色再現ができなく
なってしまうという問題がある。

このような問題は、ＶＴＲ再生信号において輝度信号、
色度信号及び色副搬送波が同じ時間軸変動を持っている
場合には生じないが、簡易型ＶＴＲでは一般に色副搬送
波のジツターのみが除去されているために起る問題であ
る。

このような簡易型ＶＴＲの再生カラーテレビジョン信号
をＴＢＣに通す場合、輝度信号と搬送色信号とを分離し
て別々の２つのＴＢＣに通して処理することによって、
輝度信号、色度信号及び色副搬送波のすべてからジツタ
ーの除去された再生信号を得ることが可能であるが、Ｔ
ＢＣ回路が２系列必要であり、複雑高価になるという欠
点があるＯ 本発明は、このような色副搬送波のジツターのみ除去さ
れた簡易型ＶＴＲの再生カラーテレビジョン信号を一系
統のＴＢＣに通すことによって前記全てのジツターを除
去する新規な構成を提供するものである。

第３図の具体例に従って本発明を詳細に説明しよう。

簡易型ＶＴＲの色副搬送波のジツターのみ除去された再
生複合カラーテレビジョン信号が端子２５′に入力され
、ＴＢＣ３１と水平同期信号分離回路３３に印加される
。

このＴＢＣ３１としては例えば、後述するように、可変
周波発振器３６の出力信号に同期したクロツクパルスで
メモリーに書き込み、基準発振器４３の出力信号に同期
したクロツク信号にて、そのメモリーに書き込まれた信
号を一定の速度で読み出すことによってジツターを除去
するような方式が採用できる。

４４はクロツクコントロール回路である。

前記ＴＢＣ３１についてさらに詳しく説明すれば、例え
ば第４図に示すように、１水平走査期間のテレビジョン
信号のメモリー回路４６，４７．４８を有し、例えばメ
モリー回路４６に入力端子４５よりの入力信号を書き込
んでいる場合、メモリー４７は１水平走査期間前に書き
込まれた信号を保持しており、メモリー４８からは２水
平走査期間前に書き込まれた信号を読み出すように構威
される。

メモリーに書き込むためのクロツク信号は可変周波発振
器（第３図３６）の再生水平同期信号に位相同期した信
号を弔い、メモリーからの読み出しは、例えば基準クロ
ツク発振器４３からの一定のクロツクで読み出すように
構或される。

メモリー回路への書き込み、メモリー回路からの読み出
しは切換スイッチＳＷ１、ＳＷ２によってサイクリック
に切り換えられる。

５０はクロツクの切換及びＳＷ１、ＳＷ２の切換えを行
なうためのコントロール信号発生回路、４９はクロツク
パルスのコントロール回路である。

メモリー回路としでは、ビデオ信号をアナ口グーデジタ
ル変換してデイジタルメモリーを用いることもできるし
、ＢＢＤあるいはＣＣＤのような電荷移送素子を用いる
こともできる。

一方、端子２５′の入力信号から水平同期信号を同期分
離回路３３で分離し、可変周波発振器１ ３６の信号周波数を分局器３５で一に分周した信号と位
相比較器３４で位相比較し、その誤差信号で前記可変周
波発振器３６を制御する。

このようにしてできた、再生水平同期信号に位相同期し
た可変周波発振器３６の信号ｎ（ｆＨ＋ＪｆＨ）を前記
クロツクコントロール回路４４に印加して、前記ＴＢＣ
３１の書き込みクロツク信号を作或するとともに、分周
器３７でよに分周して、その中心発振周波数を標準色副
搬送波周波数（ｆｏ＋Ｊｆ）に等しくせしめる。

但し、前記ｆＨは水平同期信号周波数、ＪｆＨはジツタ
ー或分である。

基準クロツク発振器４３からの一定周波数の信号は、前
記クロツクコントロール回路４４に印加され、前記ＴＢ
Ｃ３１の読み出しクロツク信号を作或する。

従ってＴＢＣ３１の出力としては、輝度信号或分のジツ
ターは除去ざれているが、色信号搬送波は逆に再生直後
と同一のジツターが付加されたものとなる。

また、この基準クロツク発振器４３の出力の一部は一分
周回路５１により上に分周され、■ 標準色副搬送波周波数ｆ。

（ ３．５ ８ＭＨ ｚ ）の信号に変換される。

１ この分周回路５１の出力はざらに／２分周回１ 路４０により、 ／２ｆＣの信号に変換された後に、前
記分周回路５１の出力ｆ。

とヘテロダイン回路４１により和周波数信号３／２ ｆ
ｏの信号が作或される。

ｌ１ さらに、前記 ／２分周回路４０の出力は一分ｍ 周器３７の出力とヘテロダイン回路４２により和３ 周波数信号（−Ｈｆ。

＋Ｊｆ）に変換される。前記ＴＢＣ３１の出力よりＢＰ
Ｆ２７により分離された（ ｆ ｏ２＋，Ｊ ｆ ）の
信号はヘテロダイン回路２８により前記ヘテロダイン回
路４２の出力３ （−ｚｆ。

＋１１）とヘテログインされ、その差周波数１′（百′
・）″′換ｇｔ’Ｌ６・ １このヘテロダイン回路４２
の出力（ ／２ｆｏ）は、ざらにヘテログイン回路２９
により、前記へ３ テロダイン回路４１の出力（−ｚｆ。

）とヘテロダインされ、その差周波数信号（ｆｏ−ｆｏ
３（ｔ））に変換され、ジツタのない標準周波数の色信
号搬送波となる。

このヘテロダイン回路２９の出力は、ＬＰＦ２６の出力
である輝度信号と加算回路３０により加算され、標準周
波数のジツタのない複合カラーテレビジョン信号として
出力端子３２に出力される。

このような本発明の方式によれば、簡易型ＶＴＲ再生カ
ラーテレビ信号に対しても、ＴＢＣを２系列設ける必要
がなく簡易な構戊によって、輝度信号、色度信号、搬送
波のジツタが全て除去されたカラーテレビジョン信号を
得ることができる。

なお、本発明では、３３，３４，３５．３６よりなるＰ
ＬＬ回路において、仮に応答誤差があったとしても、こ
の応答誤差はヘテロダイン回路２８により相殺されるた
め、最終的な色副搬送波にはなんらの影響もないもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は簡易型ＶＴＲにおけるカラーテレビジョン信号
記録再生方式のブロック図、第２図は簡易型ＶＴＲ再生
信号をタイムベースコレクターに接続する場合のブロッ
ク図、第３図は本発明による簡易型ＶＴＲの再生カラー
テレビジョン信号中の全ジツタを除去する時間軸変動補
正装置の１実施例を示すブロック図、第４図はタイムベ
ースコレクターを説明するためのブロック図である。 ２６・・・・・・ＬＰＦ，２７・・・・・・ＢＰＦ，２
Ｂ，２９，４１．４２・・・・・・ヘテログイン回路、
３０・・・・・・加算回路、３１・・・・・・時間軸補
正装置、３３・・・・・・同期分離回路、３４・・・・
・・位相比較器、３５，３７．４０・・・・・・分周器
、３６・・・・・・町変発振器、４４・・・・・・クロ
ツクコントロール回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 記録、再生装置を通って再生され、色副搬送波の時
   間軸変動戊分のみが除去された再生複合カラーテレビジ
   ョン信号が印加される可変遅延手段と、前記再生複合カ
   ラーテレビジョン信号中の水平同期信号に位相同期した
   第１の連続信号を作成する位相同期信号作或手段と、そ
   の第１の連続信号の周波数に応じて前記再生複合カラー
   テレビジョン信号中の輝度信号の時間軸変動成分を除去
   するよう前記可変遅延手段の遅延時間を制御する第１の
   手段と、前記第１の連続信号を分周して色副搬送波周波
   数と略々等しい周波数の第２の連続信号を作戊する第２
   の手段と、その第２の連続信号と第１の安定な局部発振
   信号とをヘテログインして第３の連続信号を得る第３の
   手段と、前記可変遅延手段の出力より輝度信号と搬送色
   信号とを分離する第４の手段と、その分離された搬送色
   信号と前記第３の連続信号とをヘテロダインして、その
   搬送色信号中の時間軸変動或分を除去する第５の手段と
   、その時間軸変動或分の除去された搬送色信号を第２の
   安定な局部発振信号によりヘテロダインして標準副搬送
   波周波数の搬送色信号を得る第６の手段と、その第６の
   手段の出力と前記第４の手段により分離された輝度信号
   とを加算して時間軸変動或分の除去とされた複合カラー
   テレビジョン信号を得る第７の手段とを有する時間軸変
   動補正装置。