JP2969394B2 - 缶外面に多層構造有機皮膜を有するスリーピース缶 - Google Patents

缶外面に多層構造有機皮膜を有するスリーピース缶

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は缶容器、特に缶胴を接着
や溶接によって製造するスリーピース缶に関するもの
で、少なくとも缶胴の外面において、商標デザインを表
示した印刷インキ層、延伸配向性を有するポリエステル
フィルム層等の有機皮膜が積層されている多層構造有機
皮膜を有するスリーピース缶に関するものである。
【0002】
【従来の技術】缶容器を製缶プロセスの面から見ると、
大きく二種類に分類される。一つは缶底と缶胴が一体と
なったものに天蓋を巻締めたもので、通常ツーピース缶
と呼ばれ、代表的な缶として、絞り、しごき加工によっ
て製缶されるD1缶(Draw and lroned
缶)と、絞り加工によって製缶するDrD缶(Draw
and Redrawn缶)等がある。もう一つは胴
部に地蓋および天蓋を巻締めたもので、通常スリーピー
ス缶と呼ばれ、代表的な缶として、半田缶、接着缶、溶
接缶等があるが、現在は接着缶と溶接缶が主流となって
いる。
【0003】スリーピース缶用素材としては、鋼板に錫
めっきとクロメート処理を施したブリキ系素材、鋼板に
ニッケルめっきとクロメート処理を施したニッケルめっ
き系素材、鋼板に金属クロムと水和酸化クロムの二層皮
膜を有するティンフリースチール系素材その他が使用さ
れている。これらの素材は、殆どの場合、缶内面は内容
物保持性(耐食性)の点から塗装が施され、又缶外面は
内容物表示のため商標デザインが印刷されている。
【0004】このような内面塗装および外面印刷は、前
述したスリーピース缶用素材を切り板にした後、切り板
塗装ラインにて、内面塗装(1回目)、外面印刷用下地
塗装(2回目)、外面印刷(3回目)の3回通板により
製造される。高度の耐食性が要求される用途に対しては
二度の内面塗装が必要な場合があり、又外面印刷も5色
以上の多色印刷の場合、二度の印刷が必要な場合があ
り、結果として4回通板あるいは5回通板により内外面
の塗装、印刷が行われることもある。そして、1回の通
板毎に切板を焼付け炉で加熱する必要がある。
【0005】このような塗装印刷工程の合理化のため、
いわゆるコイルコーティング法にて内面塗装および外面
印刷用ホワイトコート、更には外面印刷まで一貫して連
続的に行うことが期待されるが、金属素地をベースとす
る場合には印刷精度を出すことが難しく、実用化されて
いない。そして、こうした多数回の切板ライン通板によ
り塗装、印刷が行われた鋼板の缶胴接合部は、例えば溶
接缶の場合、無塗装状態にて残されており、缶サイズに
切断された後、円筒状に丸めて溶接され、スリーピース
缶胴とされる。
【0006】フィルムを鋼板に積層させる技術は古くか
らあり、缶容器の分野に対しても従来から検討されてき
ている。例えば、特開昭62−227642号公報、特
開昭58−82717号公報に見られるように、従来技
術は主に絞り缶や絞りしごき缶といったツーピース缶や
18リットル缶および缶蓋用途であり、本発明のように缶外
面に商品デザインを印刷したフィルムが積層されている
スリーピース缶という技術はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、現行
のスリーピース缶分野では、製缶コストの低減のため、
切板塗装、印刷工程を連続化する努力がなされている
が、塗装のみは連続化されたが、印刷の連続化は達成さ
れていない。また一方では、従来のスリーピース缶より
安価で、且つより鮮映で、深みのある印刷外観を有する
商品イメージの高い意匠性の優れた缶の出現が望まれて
いる。
【0008】スリーピース缶の塗装印刷工程は、(1)
生産性が悪い、(2)仕掛り期間が長い、(3)多数の
人手を要する、(4)印刷仕上り外観の高度化が難し
い、(5)極薄材の使用が困難である、等の多くの問題
を抱え、3ピース缶の競争力を低下させる原因となって
いた。本発明は、この煩雑な塗装、印刷工程を抜本的に
変革し、塗装、印刷をコイル状にて連続的に1回の通板
により可能にすると共に、より鮮映で深みのある印刷外
観を有する商品イメージの高い意匠性の優れた缶を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨とす
るところは、缶外面に当たる鋼板表面に、鋼板側から熱
硬化性接着剤層/商標デザインを表示する印刷インキ層
/延伸配向性を有するポリエステルフィルム層/静摩擦
係数0.2で、かつ厚みが0.5〜4μm の潤滑性皮膜
層、或は鋼板側から熱硬化性有機塗膜層/熱硬化性接着
剤層/商標デザインを表示する印刷インキ層/延伸配向
性を有するポリエステルフィルム層/静摩擦係数0.2
で、かつ厚みが0.5〜4μm の潤滑性皮膜層の多層構
造有機皮膜を有することを特徴とする缶外面に多層構造
有機皮膜を有するスリーピース缶にある。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。本発明は
予め商標デザインが印刷されたフィルムを鋼板表面に積
層し、その鋼板から製造されるスリーピース缶を得るこ
とにある。本発明の缶体が上記の多層構造を必要とする
理由は以下の通りである。まず、延伸配向性を有するポ
リエステルフィルム層は印刷インキ層およびトップコー
ト層の担体として使用される。即ち、鋼板への直接連続
印刷が困難なため、フィルム上に連続印刷を行い、印刷
済みのフィルムを鋼板表面に連続的に積層することによ
り、鋼板への連続印刷を間接的に可能とするものであ
る。
【0011】印刷インキ層は、缶詰内容物、銘柄等を表
示するもので、商標デザインを表示するためのものであ
る。潤滑皮膜層は、高速製缶ラインでの表面傷の防止を
第1の目的とするが、鮮映性等の外観確保からも必要と
される。熱硬化性接着剤層は、予め印刷されたフィルム
が缶サイズ全面に十分な接着力を有して積層され、製缶
加工時あるいは内容物充填後の加熱殺菌処理時にも剥離
しない十分な接着強度を確保するためのものである。
【0012】熱硬化性有機塗膜層は、印刷デザインの鮮
明度確保のために行うもので、白色顔料を含む塗料が使
用される場合が多いが、密着性向上のために顔料を含ま
ない塗料が使用される場合もある。尚、本発明は、この
熱硬化性有機塗膜層を必要としない場合も含む。次に、
本発明の缶に適用される多層有機皮膜層のそれぞれの層
について説明する。
【0013】スリーピース缶の製胴は、現在接着および
溶接の両方式が主流であるが、特に溶接方式による溶接
缶の場合、溶接は無塗装状態で行われるため溶接後の耐
食性の点から補修塗装が必要となる。この補修塗装も生
産性の点から、短時間焼き付けの方向にあり、最高到達
温度が局部的に280℃になる場合がある。こうした熱
の影響は、フィルムの融点が低いと局部的に溶融した
り、結晶状態が変化したりして、商標デザインの意匠性
を低下させる原因となる。更に、製胴後天蓋巻締め、内
容物充填、地蓋巻締めされるわけだが、内容物が炭酸飲
料の場合を除き、通常80〜130℃の温度範囲で高温
充填あるいは加熱殺菌処理(レトルト処理)が行われ
る。この時にも樹脂フィルムの結晶構造が変化すると、
前述した外観の低下につながる。
【0014】ポリエステル樹脂フィルムの場合、アルコ
ール成分と酸成分を選択することにより260℃程度の
高融点のものが得られ、更に延伸配向性を付与すること
により、製缶工程、充填工程における耐熱性も確保でき
ることから適用性は広く、好ましい。ポリエステルフィ
ルムでも配向性を有さない構造のものでは、製缶工程あ
るいは充填工程等において、加工性あるいは耐食性にお
とる結晶構造のものとなり実用的でない。
【0015】次に、本発明に適用されるフィルムの厚み
について述べる。本発明では、フィルム厚み20μm
以下のものが適用される。5μm 未満ではフィルムに
製缶工程で傷がついた場合、点錆の発生の原因となり、
外観の低下をきたすため好ましくない。一方、上限は耐
錆性および外観の点で制約される。缶外面の耐錆性を確
保するためにはフィルム厚みは厚い方が有利であるが、
余り厚くなるとフィルム積層部と非積層部(溶接部近
傍)にて段差がつき、手触り感覚の劣化あるいはフィル
ムへの傷つき等の原因になるため問題を生じることにな
る。従って、積層されるフィルムの厚みとしては8〜2
0μm の範囲が好ましいといえる。
【0016】本発明に使用される接着剤は、前述した補
修塗装の焼付けあるいはレトルト処理によって、シワ発
生やフィルム剥離を起こさないものを選択する必要があ
り、かかる意味からはウレタン系、ポリエステル系等の
熱硬化型接着剤を使用する必要がある。接着剤層の厚み
は0.5〜4μm である。0.5μm 未満では、接着
強度は十分に確保されず、4μm 超では効果は飽和す
る。好ましくは1〜3μm の範囲である。
【0017】最外面の潤滑皮膜は、製缶工程におけるフ
ィルムの傷付き防止、通板性の観点から行うもので、静
摩擦係数0.2以下の皮膜であり、例えばアクリル系、
ポリエステル系等の塗料にSi系の微粒子や有機系潤滑
剤を含有させたものが適用される。厚みは0.5〜4μ
m である。0.5μm 未満では摩擦係数は小さくなら
ず、効果は見られない。4μm を超えると摩擦係数の
更なる低下はなく効果は飽和してくる。
【0018】本発明に適用されるインキ層は、商標デザ
インを印刷するもので、ウレタン樹脂を主バインダーと
した耐熱性、耐レトルト性の優れたインキが使用され
る。本発明の重要な目的である印刷外観の高級化といっ
た観点からは、グラビア印刷が好ましいと判断される。
インキ層の厚みは、商標デザインによって多種多様であ
り、基本的には限定できるものではないことはいうまで
もない。
【0019】本発明では、鋼板と接着剤の間に熱硬化性
有機塗膜層を必要とする場合と、必要としない場合の両
者がある。熱硬化性有機塗膜層を必要としない場合、鋼
板側から熱硬化性接着剤層/商標デザインを表示する印
刷インキ層/延伸配向性を有するポリエステルフィルム
層/潤滑性皮膜層の4層皮膜となる。一方、熱硬化性有
機塗膜層を必要とする場合の構成は、鋼板側から、熱硬
化性有機塗膜層/熱硬化性接着剤層/商標デザインを表
示する印刷インキ層/延伸配向性を有するポリエステル
フィルム層/潤滑性皮膜層の5層皮膜となる。
【0020】本発明でいう熱硬化性有機塗膜層とは、エ
ポキシ系塗料、アクリル系塗料、ポリエステル系塗料、
フェノール系塗料等の樹脂塗膜を指し、加熱硬化型のも
のである。熱硬化性有機塗膜層には、印刷の鮮鋭性確保
のため酸化チタン等の白色顔料が添加される場合がある
ことは前述の通りである。顔料添加量は1〜30重量%
の範囲が選択される。白色顔料を含まない塗膜層の厚み
は1〜3μm でよく、白色顔料を含む塗膜厚みは5〜
15μm とされる。
【0021】本発明に使用される鋼板は、Al、Cr、
Ni、Sn等のめっきを施した表面処理鋼板で、板厚は
0.10〜0.25mmのものが多用される。具体的に
は、付着量0.5〜3.0g/m2の錫めっき後、化成処理
を施した錫めっき鋼板、Ni付着量0.3〜2.0g/m2
のニッケルめっき後、化成処理を施したニッケルめっき
鋼板、SnおよびNi付着量として各々0.5〜2.0
g/m2、0.1〜0.5g/m2をNi、Snの順にめっき
後、化成処理を施したSn/Niめっき鋼板、金属クロ
ム付着量50〜120mg/m2、酸化クロム付着量5〜2
0mg/m2の通常TFS(Tin Free Stee
l)と呼ばれているクロム・クロメート処理鋼板などで
ある。
【0022】本発明の缶は、予め潤滑性皮膜の塗布およ
び商標デザインの印刷が施されたフィルムを、接着剤を
塗布した鋼板に積層させるドライラミネート法や、予め
フィルムに潤滑性皮膜および商標デザインを印刷した
後、インキ層面に接着剤を塗布、乾燥させたフィルムを
加熱された鋼板に積層させる方法等があり、こうして得
られた多層有機皮膜を有する鋼板を、通常の溶接缶、接
着缶等のスリーピース缶の製胴手段で製缶できる。
【0023】以下、実施例で本発明の効果を具体的に示
す。
【0024】
【実施例】
実施例1 10μm の二軸延伸ポリエステルフィルムに、シリコ
ーン潤滑剤を添加した熱硬化性ポリエステル塗料を2μ
m 塗布、乾燥後、反対面に4色の商標デザインをグラ
ビア印刷し、印刷インキ上に1.5μm のウレタン系
接着剤を塗布、乾燥した。製造された印刷フィルムの総
厚みは16μm であった。一方、板厚0.16mmのS
n付着量1.0g/m2、Ni付着量0.3g/m2のSn/N
iめっき後、クロメート処理を行った鋼板に、白色顔料
を含むエポキシエステル系塗料を5μm 塗布し、誘導
加熱により200℃になった時、前述の印刷済みフィル
ムを熱圧着させた(サンプル1)。
【0025】上記同様の仕様の印刷済みフィルムを、1
3μm の白色顔料を含むエポキシエステル系塗膜を有
する鋼板上に200℃にて積層した(サンプル2)。試
作されたいずれの積層鋼板においても、2軸延伸ポリエ
ステルフィルムの結晶配向性は問題なく残存しており、
本発明の意図する構造を有していた。こうして得られた
サンプル1およびサンプル2の多層構造を有する有機積
層鋼板から、多層有機皮膜面が缶外面となるように、2
50mlのジュース缶胴を溶接にて製造し、溶接部を補修
塗装し、最高到達温度(補修塗装部の局部温度)250
℃にて乾燥させた。
【0026】サンプル1およびサンプル2から得られた
缶胴は、共に光沢良好で色ムラはなく、しかも鮮映性は
現行のスリーピース缶より良好であった。こうして得ら
れた缶胴を、ネックドイン加工し、更に一方の端部に天
蓋を巻締めた後、内容物を充填し、地蓋を巻締めて密封
してから、125℃で30分レトルト処理を行い、皮膜
の外観変化、密着性を調べたところ、何の変化もみられ
ず、良好な外観を有するものであった。
【0027】実施例2 9μm の二軸延伸ポリエステルフィルムに、シリコー
ン潤滑剤を添加した熱硬化性ポリエステル塗料を1.5
μm 塗布、乾燥後、反対面に6色の商標デザインをグ
ラビア印刷し、印刷インキ上に2.0μm のウレタン
系接着剤を塗布乾燥した。製造された印刷フィルムの総
厚みは15.5μm であった。実施例1と同一のめっ
き鋼板に白色顔料を含まないエポキシ系塗料を6μm
塗布、乾燥し、その上に前述のフィルムを195℃にて
積層させた(サンプル3)。
【0028】同一のフィルムを、実施例1と同一のめっ
き鋼板に下地塗装を施すことなく、195℃にて直接積
層させた(サンプル4)。試作されたサンプル3および
サンプル4のポリエステル樹脂皮膜構造を分析したとこ
ろ、2軸延伸ポリエステルフィルムの結晶配向性は問題
なく残存しており、本発明の意図する構造を有してい
た。
【0029】こうして得られたサンプル3およびサンプ
ル4の多層構造有機積層鋼板から、多層構造皮膜面が缶
外面になるよう、250mlのジュース缶胴を溶接にて製
造し、溶接部を補修塗装し、最高到達温度230℃にて
乾燥させた。得られた缶胴は、共に光沢良好で色ムラは
なく、しかも鮮映性は現行のスリーピース缶より良好で
あった。ネックドイン加工し、更に一方の端部に天蓋を
巻締めた後、内容物を充填し、地蓋を巻締めて密封して
から、125℃で30分レトルト処理を行ったが、皮膜
の外観、密着性になんら問題を生じなかった。
【0030】実施例3 板厚0.15mmの鋼板に付着量0.6g/m2のNiめっき
後、クロメート処理を行った鋼板に白色顔料を含むエポ
キシエステル系塗料を8μm 塗布し、加熱、乾燥後8
0℃にまで冷却した。
【0031】一方、12μm の二軸延伸ポリエステル
フィルムに、シリコーン潤滑剤を添加した熱硬化性ポリ
エステル塗料を1μm 塗布、乾燥後、反対面に5色の
商標デザインをグラビア印刷したフィルム面に1.8μ
m のウレタン系接着剤を溶剤塗布し、溶剤を飛ばし粘
着性のある状態にて鋼板表面に積層した(サンプル
5)。
【0032】こうして得られたサンプル5の多層有機皮
膜鋼板から、多層有機皮膜面が缶外面になるように、2
50mlのジュース缶胴を溶接にて製造し、溶接部を補修
塗装し最高到達温度250℃にて乾燥させた。サンプル
5から得られた缶胴は光沢良好で、色ムラはなく、しか
も鮮映性は現行のスリーピース缶より良好であった。ネ
ックドイン加工し、更に一方の端部に天蓋を巻締めた
後、内容物を充填し、地蓋を巻締めて密封してから、1
25℃で30分レトルト処理後の皮膜外観、密着性も良
好であった。
【0033】
【発明の効果】本発明は多くの利点を保障するものであ
る。即ち、特殊な多層構造を利用することにより、コイ
ル製品を使用した連続塗装印刷を幅広のまま高速にて行
うことが可能になり、切板塗装ラインより2倍以上の生
産性を確保することができる。多数回のライン通板が不
要なため、仕掛り期間が短くて済む。コイル製品の使用
は素材板厚が極薄化してもそう大きなハンドリング問題
を生じない利点をも有している。工程省略による省力化
等、従来のスリーピース缶用鋼板の塗装印刷工程におけ
る問題を一気に解決することができる。
【0034】また、グラビア印刷の採用により、現行の
外面印刷缶に比べ、鮮映性、深みのある印刷が可能であ
り、消費者の多様化、高級化に対応したスリーピース缶
を供給することができ、社会的意義は大きいものがあ
る。
フロントページの続き (72)発明者 林 知彦 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 中央研究本部内 (56)参考文献 特開 平5−96627(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65D 23/00 - 25/56 B32B 15/08 104

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶外面に当たる鋼板表面に、鋼板側から
    熱硬化性接着剤層/商標デザインを表示する印刷インキ
    層/延伸配向性を有するポリエステルフィルム層/静摩
    擦係数0.2で、かつ厚みが0.5〜4μm の潤滑性皮
    膜層、或は鋼板側から熱硬化性有機塗膜層/熱硬化性接
    着剤層/商標デザインを表示する印刷インキ層/延伸配
    向性を有するポリエステルフィルム層/静摩擦係数0.
    2で、かつ厚みが0.5〜4μm の潤滑性皮膜層の多層
    構造有機皮膜を有することを特徴とする缶外面に多層構
    造有機皮膜を有するスリーピース缶。
  2. 【請求項2】 熱硬化性有機塗膜層に白色顔料を含有す
    ることを特徴とする請求項1記載の缶外面に多層構造有
    機皮膜を有するスリーピース缶。
  3. 【請求項3】 熱硬化性接着剤層/商標デザインを表示
    する印刷インキ層/延伸配向性を有するポリエステルフ
    ィルム層/潤滑性皮膜層の合計膜厚が20μm以下であ
    ることを特徴とする請求項1記載の缶外面に多層構造有
    機皮膜を有するスリーピース缶。
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