JPH0596627A - ポリエチレンテレフタレートフイルムラミネート缶体 - Google Patents

ポリエチレンテレフタレートフイルムラミネート缶体

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JPH0596627A
JPH0596627A JP15313691A JP15313691A JPH0596627A JP H0596627 A JPH0596627 A JP H0596627A JP 15313691 A JP15313691 A JP 15313691A JP 15313691 A JP15313691 A JP 15313691A JP H0596627 A JPH0596627 A JP H0596627A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高温処理を行っても缶胴部の外面に形成された
図柄が傷付きにくい缶体を提供する。 【構成】二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(OPE
T)フィルム12に合成樹脂のバインダーに顔料を分散
させたインクで印刷を施して印刷面15を形成し、印刷
面15上に熱硬化型エポキシ樹脂系接着剤層16を形成
する。印刷されたOPETフィルム14を接着剤層16
を介して、錫メッキ表面処理鋼板12に熱圧着し、缶胴
の外面となる側に図柄を形成する。図柄が形成されてい
る面が外面側になるようにして、この表面処理鋼板12
の両端部13を溶接接合して缶胴部とする。缶胴部の両
端部にネックイン加工及びフランジ加工を施したのち、
底蓋および天蓋を二重巻締めして缶体を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は飲食物用缶体に関するも
のであり、さらに詳しくは缶胴部の缶外面側に二軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルムがラミネートされ
ている缶体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属缶体の外面に図柄を形成する
場合には、缶胴部を形成する表面処理鋼板の缶外面側に
ホワイト塗料からなる被覆層を形成したのち、該被覆層
上に印刷を施している。このような方法で製造される缶
体は、色合わせのために多回の印刷が必要なので工程が
煩雑になる。また、ホワイト塗料による被覆層の形成と
印刷とでそれぞれ焼き付けを行い、さらに印刷の上層に
仕上げニスコートを行うので、大型の設備を必要とする
上、多くのエネルギーを消費する。前記焼き付け工程で
は、溶剤の蒸発と気温の上昇とにより、作業場内の環境
が悪化するとの問題もある。
【0003】一方、金属缶体の外面に二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレート(OPET)フィルムをラミネート
した缶体が知られている。このような缶体では、予めO
PETフィルムの外面となる側に印刷を施し印刷面上に
仕上げニスコートして焼き付けたのち、該OPETフィ
ルムを印刷を施していない面で金属缶体の缶胴部に接着
するか、或いは、OPETフィルムをラミネートした表
面処理鋼板を缶体に成形したのち一缶毎にOPETフィ
ルムの外面に印刷を施し印刷面上に仕上げニスコートし
て焼き付けることが行われている。OPETフィルムの
印刷には、例えば、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、アクリル系樹脂などの合成樹脂のバインダーに顔料
を分散させたインクが用いられている。
【0004】前記技術によれば、OPETフィルムに印
刷を施すので、缶胴部を形成する素材に直接印刷する場
合に比して工程の簡略化が可能である。また、焼き付け
のために乾燥オーブンは必要であるが、表面処理鋼板に
印刷する場合に比較して小型化でき、密閉型に近いタイ
プのオーブンを使用できるので、溶剤の揮散、気温上昇
等を防止することができ、作業環境を悪化させることが
ない。
【0005】ところが、OPETフィルム外面に印刷が
施されている前記いずれかの缶体では、加熱殺菌等のた
めに高温で処理する際に缶外面が何かと擦れたり、衝突
したりして衝撃を受けると、印刷面に傷が付いたりOP
ETフィルムの印刷された部分が剥離して形成された図
柄が損傷を受け、商品価値を低下させることがある。そ
こで、前記問題を解決するために、OPETフィルムの
缶体側の面に印刷を施し、印刷面側で缶体に接着するこ
とが考えられる。
【0006】しかしながら、OPETフィルムの缶体側
の面に印刷を施すと、フィルム面が前記印刷インクで被
覆されてしまい露出していないので、通常の接着剤を用
いて圧着させるだけでは表面処理鋼板に均一に接着でき
ないとの不都合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高温条件下
で処理を行っても缶胴部の外面に形成された図柄が傷付
きにくい缶体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムラ
ミネート缶体は、一方の面に印刷を施した二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルムを該印刷面側でホワイ
ト塗料を介するか、或いは介さずして、接着剤層を介し
て缶胴部を形成する表面処理鋼板の缶外面側に熱圧着し
てなることを特徴とする。
【0009】前記接着剤層は熱硬化型エポキシ樹脂系の
接着剤からなることが好ましく、所望によりホワイト顔
料等の着色剤を含んでも良い。また、ホワイト塗料を介
して行う場合は、フィルム側の印刷面の上にホワイト塗
料を塗布し塗膜を形成させた後接着剤層を介し金属面に
接着せしめる方法、或いは、前記金属板の缶外面となる
側をホワイト塗料で被覆した後接着剤層を介して印刷フ
ィルムを接着せしめる方法が適している。
【0010】前記熱硬化型エポキシ樹脂系接着剤として
は、ビスフェノール型エポキシ樹脂、レゾール型フェノ
ール樹脂、アクリル樹脂、アミノプラスト樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ウレタン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂等
の1種或いは2種以上の混合物からなる接着剤を用いる
ことができ、特に、ビスフェノール型エポキシ樹脂とレ
ゾール型フェノール樹脂とを98/2〜50/50の重
量比で配合したエポキシ・フェノール樹脂が好適であ
る。
【0011】また、ホワイト塗料は、ビスフェノール型
エポキシ樹脂、レゾール型フェノール樹脂、アクリル樹
脂、アミノプラスト樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン
系樹脂、ポリシロキサン系樹脂等の1種或いは2種以上
の混合物からなる樹脂に酸化チタン等の顔料を分散させ
た塗料を用いることが出来る。
【0012】
【作用】本発明のポリエチレンテレフタレートフィルム
ラミネート缶体によれば、一方の面にウレタン系樹脂、
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂などの合成樹脂の
バインダーに顔料を分散させたインクなどで印刷を施し
たOPETフィルムを該印刷面側で、接着剤層を介して
缶胴部を形成する金属板の缶外面側に熱圧着するので、
前記印刷されたOPETフィルムにより缶胴部の外面に
形成される図柄は、その外側のOPETフィルムにより
保護され、缶体を高温条件下で処理しても損傷を受ける
ことがない。
【0013】前記接着剤層は、熱硬化型エポキシ樹脂系
接着剤からなり、前記合成樹脂のバインダーに顔料を分
散させたインクなどが乾燥硬化した印刷面及び金属板の
両者に対して接着力を有するので、該OPETフィルム
はフィルム面が前記インクで被覆されて樹脂が露出して
いないにもかかわらず、金属板と均一に接着される。従
って、内容物充填後の加熱殺菌等の加熱処理工程におい
ても前記OPETフィルムが金属板から剥離することが
なく、缶胴部の外面に形成される図柄が有効に保護され
る。
【0014】前記金属板は、その缶外面となる側がポリ
エステル系ホワイト塗料で被覆されているときに、特に
前記接着剤層との親和性が向上し、強い接着力が得られ
る。また、前記OPETフィルムの印刷面と前記金属板
の缶外面となる側との間にホワイト塗料層を設けること
により、前記OPETフィルムにより缶胴部の外面に形
成される図柄がより鮮明になる。
【0015】
【実施例1】図1は、本実施例のポリエチレンテレフタ
レートフィルムラミネート缶体において缶胴部を形成す
る缶胴ブランク11の断面図である。缶胴ブランク11
は、錫メッキ表面処理鋼板12の缶外面となる側に、両
端の溶接継ぎ目部13を除いて、一方の面に印刷を施さ
れた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)
フィルム14が印刷面15を錫メッキ表面処理鋼板12
側にして、熱硬化型エポキシ樹脂系接着剤層16を介し
て接着されている。また、錫メッキ表面処理鋼板12の
内面には、両端の溶接継ぎ目部13を除いて、エポキシ
・フェノール樹脂層17が形成されている。
【0016】缶胴ブランク11は、次のようにして製造
した。まず、厚さ12μmのOPETフィルム14の一
方の面にコロナ放電処理を行って、合成樹脂のバインダ
ーに顔料を分散させたインクを用いて印刷を施し、印刷
面15を形成した。次に、OPETフィルム14の印刷
面15に3.0g/m2 の熱硬化型エポキシ樹脂系接着
剤を塗布し、ドライヤーオーブンを用いて120℃の温
度で60秒間加熱乾燥し、印刷面15上に接着剤層16
が形成されたラミネート用フィルムを得た。前記熱硬化
型エポキシ樹脂系接着剤として、本実施例では、ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂とレゾール型フェノール樹脂と
を80/20の重量比で配合したエポキシ・フェノール
樹脂溶液を使用した。
【0017】次に、表面に0.7g/m2 の錫をメッキ
した表面処理鋼板12の缶内面となる側に、両端の溶接
継ぎ目部13を除いて、6g/m2 のエポキシ・フェノ
ール樹脂を塗布し、オーブンを用いて205℃の温度で
10分間加熱して焼き付け、エポキシ・フェノール樹脂
層17を形成した。
【0018】前記エポキシ・フェノール樹脂層17を形
成した表面処理鋼板12を200℃に加熱し、缶外面と
なる側の溶接継ぎ目部13を除く部分に前記ラミネート
用フィルムを接着剤層16を介して貼り合わせ、4kg
/m2 の加圧ロールを通して熱圧着したのち、冷却し、
OPETフィルム14が印刷面15側で接着され、缶胴
の外面となる側に図柄が形成されている缶胴ブランク1
1を得た。
【0019】次に、この缶胴ブランク11の両端縁部1
3を重ね合わせて、公知の加圧シーム溶接機を用いて溶
接し缶胴を得た。次いで、前記缶胴の内外両面の溶接継
ぎ目金属露出部に、溶剤型エポキシフェノール樹脂系塗
料を塗布し、210℃の温度で60秒間加熱して焼き付
けし樹脂被覆層を形成し、被覆補正を行った。
【0020】次に、前記缶胴の両端部にネックイン加工
およびフランジ加工を施し、その一方の端部に内面側に
エポキシフェノール樹脂が塗装、焼き付けされて樹脂被
覆層が形成されている底蓋を2重巻締めして、溶接缶体
を得た。
【0021】次に、前記溶接缶体にミルクコーヒーを充
填し、開放している方の端部に内面側にエポキシフェノ
ール樹脂が塗装、焼き付けされて樹脂被覆層が形成され
ている天蓋を2重巻締めして、缶詰を製造した。
【0022】この缶詰を加熱殺菌処理したのち、缶胴外
面を検査したところ、形成された図柄には全く損傷がな
く、OPETフィルム14の剥離も認められなかった。
【0023】
【実施例2】図2は、本実施例のポリエチレンテレフタ
レートフィルムラミネート缶体において缶胴部を形成す
る缶胴ブランク21の断面図である。缶胴ブランク21
は、錫メッキ表面処理鋼板12の缶外面となる側に、両
端の溶接継ぎ目部13を除いて、一方の面に印刷を施さ
れたOPETフィルム14が印刷面15を錫メッキ表面
処理鋼板12側にして、熱硬化型エポキシ樹脂系接着剤
層16を介して接着されている。また、錫メッキ表面処
理鋼板12の内面には、両端の溶接継ぎ目部13を除い
て、OPETフィルム22が熱硬化型エポキシ樹脂系接
着剤層23を介して接着されている。
【0024】缶胴ブランク21は、次のようにして製造
した。まず、実施例1と同様にして、厚さ12μmのO
PETフィルム14の一方の面に印刷面15が形成さ
れ、印刷面15上に接着剤層16が形成されたラミネー
ト用フィルムを得た。また、前記と同じOPETフィル
ム22の一方の面に前記ラミネート用フィルムと同様に
して接着剤層23を形成し、印刷が施されていないラミ
ネート用フィルムを得た。
【0025】次に、表面に0.7g/m2 の錫をメッキ
した表面処理鋼板12を200℃に加熱し、缶外面とな
る側に前記印刷を施したラミネート用フィルムを、缶内
面となる側に前記印刷が施こされていないラミネート用
フィルムを、それぞれ溶接継ぎ目部13を除く部分に接
着剤層16、23を介して貼り合わせ、4kg/m2
加圧ロールを通して同時に熱圧着したのち、冷却し、両
面がOPETフィルム14、22で被覆されている缶胴
ブランク21を得た。この缶胴ブランクの外面となる側
には、前記印刷が施されたOPETフィルム14により
図柄が形成されている。
【0026】次に、前記缶胴ブランク21の両端縁部1
3を重ね合わせて、公知の加圧シーム溶接機を用いて溶
接し缶胴を得た。次いで、前記缶胴の内外両面の溶接継
ぎ目金属露出部に、溶剤型エポキシフェノール樹脂系塗
料を塗布し、210℃の温度で60秒間加熱して焼き付
けし樹脂被覆層を形成し、被覆補正を行った。
【0027】次に、前記缶胴の両端部にネックイン加工
およびフランジ加工を施し、その一方の端部に内面側が
OPETフィルムで被覆されている底蓋を2重巻締めし
て、溶接缶体を得た。前記底蓋は、表面に金属クロム及
びクロム酸化物が形成されている表面処理鋼板からな
り、その内面側は前記缶胴ブランクと同様にしてOPE
Tフィルムで被覆されている。
【0028】次に、前記溶接缶体にコーヒーを充填し、
開放している方の端部にアルミニウム製イージーオープ
ン缶蓋を2重巻締めして、缶詰を製造した。前記イージ
ーオープン缶蓋の内面側は前記缶胴ブランクと同様にし
てOPETフィルムで被覆されている。
【0029】この缶詰を加熱殺菌処理したのち、缶胴外
面を検査したところ、形成された図柄には全く損傷がな
く、OPETフィルム14の剥離も認められなかった。
【0030】実施例1及び実施例2で使用した熱硬化型
エポキシ樹脂系接着剤はOPETフィルム14表面の印
刷インク面15及び表面処理鋼板12との親和性に優れ
ており、前記接着剤からなる接着剤層16を介してOP
ETフィルム14を熱圧着することにより、OPETフ
ィルム14をその印刷面15で表面処理鋼板12に均一
に接着することができた。
【0031】
【実施例3】図3は、本実施例のポリエチレンテレフタ
レートフィルムラミネート缶体において缶胴部を形成す
る缶胴ブランク31の断面図である。缶胴ブランク31
は、錫メッキ表面処理鋼板12の缶外面となる側に、両
端の溶接継ぎ目部13を除いて、ポリエステル系ホワイ
ト塗料層32が形成されており、一方の面に印刷を施さ
れたOPETフィルム14が印刷面15を錫メッキ表面
処理鋼板12側にして、熱硬化型エポキシ樹脂系接着剤
層16を介してポリエステル系ホワイト塗料層32上に
接着されている。また、錫メッキ表面処理鋼板12の内
面には、両端の溶接継ぎ目部13を除いて、OPETフ
ィルム22が熱硬化型エポキシ樹脂系接着剤層23を介
して接着されている。
【0032】缶胴ブランク31は、表面処理鋼板12の
缶外面となる側に15g/m2 のポリエステル系ホワイ
ト塗料を塗布し190℃の温度で10分間加熱して焼き
付けしてポリエステル系ホワイト塗料層32を形成して
使用した以外は、実施例2と同様にして、両面がOPE
Tフィルムで被覆されている缶胴ブランクを得た。この
缶胴ブランクの外面となる側には、前記印刷が施された
OPETフィルムにより図柄が形成されている。
【0033】次に、前記缶胴ブランク31を用い実施例
2と同様にして缶詰を製造し、この缶詰を加熱殺菌処理
したのち、缶胴外面を検査したところ、形成された図柄
には全く損傷がなく、OPETフィルム14の剥離も認
められなかった。
【0034】実施例3で使用した熱硬化型エポキシ樹脂
系接着剤はOPETフィルム14表面の印刷インク面1
5及び表面処理鋼板12表面のポリエステル系ホワイト
塗料層32との親和性に優れており、前記接着剤からな
る接着剤層16を介してOPETフィルム14を熱圧着
することにより、OPETフィルム14をその印刷面1
5で表面処理鋼板12に均一に接着することができた。
【0035】
【実施例4】図4は、本実施例のポリエチレンテレフタ
レートフィルムラミネート缶体において缶胴部を形成す
る缶胴ブランク41の断面図である。缶胴ブランク41
は、表面に金属クロム及びクロム酸化物を形成したTF
S鋼板42の缶外面となる側に、両端の溶接継ぎ目部1
3を除いて、一方の面に印刷を施されたOPETフィル
ム14が印刷面15をTFS鋼板42側にして、熱硬化
型エポキシ樹脂系接着剤層16を介して接着されてい
る。また、TFS鋼板42の缶内面側には、両端の溶接
継ぎ目部13を除いて、OPETフィルム22が熱硬化
型エポキシ樹脂系接着剤層23を介して接着されてい
る。
【0036】缶胴ブランク41は、表面に金属クロム及
びクロム酸化物を形成したTFS鋼板42を使用した以
外は実施例2と同様にして製造し、両面がOPETフィ
ルム14、22で被覆されている缶胴ブランク41を得
た。この缶胴ブランク41の外面となる側には、前記印
刷が施されたOPETフィルム14により図柄が形成さ
れている。
【0037】次に、前記缶胴ブランク41を用い実施例
2と同様にして缶詰を製造し、この缶詰を加熱殺菌処理
したのち、缶胴外面を検査したところ、形成された図柄
には全く損傷がなく、OPETフィルム14の剥離も認
められなかった。
【0038】実施例4で使用した熱硬化型エポキシ樹脂
系接着剤はOPETフィルム14表面の印刷インク面1
5及びTFS鋼板42表面との親和性に優れており、前
記接着剤からなる接着剤層16を介してOPETフィル
ム14を熱圧着することにより、OPETフィルム14
をその印刷面15でTFS鋼板42に均一に接着するこ
とができた。
【0039】なお、前記各実施例では、缶胴部を形成す
る材料に薄錫メッキ鋼板12または、表面に金属クロム
およびクロム酸化物が形成されたTFS表面処理鋼板4
2を用いているが、缶胴部の素材はこれに限定されるこ
とはなく、アルミニウムなど他の金属を素材としてもよ
い。また、前記各実施例では、いずれも溶接缶体を形成
しているが、接着缶体に適用してもよい。さらに、予め
成形後の図柄の歪みを考慮して印刷することにより、ツ
ーピース缶に適用してもよい。
【0040】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
のポリエチレンテレフタレートフィルムラミネート缶体
によれば、一方の面にウレタン系樹脂、ポリエステル系
樹脂、アクリル系樹脂などの合成樹脂のバインダーに顔
料を分散させたインクなどで印刷を施したOPETフィ
ルムを該印刷面側で、接着剤層を介して缶胴部を形成す
る金属板の缶外面側に熱圧着するので、前記印刷された
OPETフィルムにより缶胴部の外面に形成される図柄
を、該OPETフィルムにより保護することができ、損
傷を防止することができる。
【0041】前記接着剤層は、熱硬化型エポキシ樹脂系
接着剤からなり、前記インクが乾燥硬化した印刷面及び
金属板の両者に対して接着力を有するので、該OPET
フィルムはフィルム面が前記インクで被覆されて樹脂が
露出していないにもかかわらず、金属板と均一に接着す
ることができる。従って、内容物充填後の加熱殺菌等の
加熱処理工程においても前記OPETフィルムが金属板
から剥離することがなく、缶胴部の外面に形成される図
柄を有効に保護することができる。
【0042】前記金属板は、その缶外面となる側がポリ
エステル系ホワイト塗料で被覆されているときに、特に
前記接着剤層との親和性が向上し、強い接着力を得るこ
とができる。また、印刷面と前記金属板の缶外面となる
側との間にホワイト塗料層を介在させることにより、前
記OPETフィルムにより缶胴部の外面に形成される図
柄がより鮮明になるとの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のポリエチレンテレフタレートフィル
ムラミネート缶体において缶胴部を形成する缶胴ブラン
クの断面図。
【図2】実施例2のポリエチレンテレフタレートフィル
ムラミネート缶体において缶胴部を形成する缶胴ブラン
クの断面図。
【図3】実施例3のポリエチレンテレフタレートフィル
ムラミネート缶体において缶胴部を形成する缶胴ブラン
クの断面図。
【図4】実施例4のポリエチレンテレフタレートフィル
ムラミネート缶体において缶胴部を形成する缶胴ブラン
クの断面図。
【符号の説明】
11、21、31、41…缶胴ブランク、12、42…
金属板、 14…二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム 15…印刷面、16…接着剤層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 22:00 4F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の面に印刷を施した二軸延伸ポリエチ
    レンテレフタレートフィルムを該印刷面側で、接着剤層
    を介して缶胴部を形成する金属板の缶外面側に熱圧着し
    てなることを特徴とするポリエチレンテレフタレートフ
    ィルムラミネート缶体。
  2. 【請求項2】前記接着剤層が熱硬化型エポキシ樹脂系の
    接着剤からなることを特徴とする請求項1記載のポリエ
    チレンテレフタレートフィルムラミネート缶体。
  3. 【請求項3】前記金属板がその缶外面となる側がホワイ
    ト塗料で被覆されていることを特徴とする請求項1記載
    のポリエチレンテレフタレートフィルムラミネート缶
    体。
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