JP2952677B2 - 帯電防止性ポリエステルフィルム - Google Patents

帯電防止性ポリエステルフィルム

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、帯電防止性、特に低湿度下における制電性
に優れ、かつ高温高湿度下においても、透明性の優れた
フイルムに関するものである。
(従来の技術) 周知の如く、ポリエステルフイルムは、高度の結晶
性、優れた透明光沢性力学的性質、耐薬品性、耐熱性等
を有することから、広範囲な用途に年々急速に使用され
ている。
しかし、一般のポリエステルフイルムは、高度の電気
絶縁性を有している為、静電気の発生、蓄積を生じやす
く、静電気障害による種々のトラブルを惹起するという
欠点を有している。例えば、製造工程や印刷、接着、製
袋包装、その他2次加工工程等において、ロールへの巻
きつき、人体へのショック、取扱い困難のような、作業
能率の低下や印刷ヒゲの発生、フイルム表面の汚れなど
商品価値の低下をもたらす原因となる。このような静電
気障害防止法として、一般に帯電防止剤を樹脂中に練込
み製膜する方法とフイルム表面に帯電防止剤を塗布する
方法とがある、ポリエステルフイルムに関しては、この
いわゆる練込型帯電防止処理法が、フイルム内部より、
帯電防止剤が表面ににじみ出ることによって、帯電防止
効果を発揮するのに対して、ポリエステル樹脂の高い2
次転移温度のためにフイルム製膜後、常温付近の温度で
は帯電防止剤の、フイルム表面へのしみ出しが行なわれ
ず、一方、製膜温度条件が高いことや、ポリエステル自
体のもつ極性基の高い反応性のために帯電防止剤の配合
によって、製膜時に重合体の劣化を生じたり、着色及
び、物理的性質の低下をもたらすなどの問題があり、困
難であった。特に2軸延伸したポリエステルフイルムの
場合、延伸工程でフイルム表面上にある、帯電防止剤が
逃散消失するために全く帯電防止効果を示さなくなる場
合が多く、さらに、帯電防止剤のうち多くは、ポリエス
テルフイルムの配合によって、フイルムの透明性を極度
に低下させるものであり、実用に供し難しい。
又、フイルム表面に帯電防止剤を塗布する方法は、例
えば特公昭50−6867号公報では、帯電防止剤を水溶液と
して施こす帯電防止仕上方法が、公示されているが、こ
の方法で、仕上げされたポリエステルフイルムは、急激
な温湿度変化、例えば、23℃で50%相対湿度の雰囲気か
ら、60℃で80%相対湿度の雰囲気の急激な変化によって
塗布層が白化し、透明性が低下し、実用に供し難い状態
を惹起する。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、前記従来技術における課題、即ち、帯電防
止性と透明性、特に、低湿度下における帯電防止性、お
よび、急激な温湿度変化においても、白化せず透明性の
優れたポリエステルフイルムを提供することである。
(課題を解決する為の手段) すなわち本発明は、ポリエステルフイルムの少なくと
も片面に (A)炭素数10〜20のアルキル基を有するアニオン系帯
電防止剤 (B)炭素数1〜3の低級アルコール (C)水 からなり、低級アルコールを10重量%以上含む塗布液を
塗布したことを特徴とする帯電防止ポリエステルフィル
ム及び 溶融押出された未延伸ポリエステルフィルム又は一軸
延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面に (A)炭素数10〜20のアルキル基を有するアニオン系帯
電防止剤 (B)炭素数1〜3の低級アルコール (C)水 からなり、低級アルコールを10重量%以上含む塗布液を
塗布したのち、この塗布フイルムを更に二軸延伸、又
は、一軸延伸することを特徴とする帯電防止性ポリエス
テルフイルムによって前記課題を解決することができ
る。
本発明で用いるアニオン系帯電防止剤としては、炭素
数10〜20のアルキル基を有する高級アルコール硫酸エス
テルのNaの塩、アルキルフェノール酸化エチレン付加体
の硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルア
リルスルホン酸などの硫酸及びスルホン酸誘導体が好ま
しい。
また、炭素数1〜3の低級アルコールとしては、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール
などの水と任意の割合で混合するものが好ましいが、炭
素数の多いアルコールは、塗布液にした場合、水と層分
離を起こし塗布時に塗布ムラ等の障害を発生しやすいの
で好ましくない。但し、層分離を起こさない程度であれ
ば併用してもよい。
上記の低級アルコールは、塗布液量の10重量%以上を
占めることが必須である。好ましくは60%〜10%であ
る。アルコール量が60%を越える場合は、塗布液中の有
機溶剤量が、増加しフイルム製造工程中に塗布する場
合、爆発の危険性を生じ防爆対策が必要となる。また、
アルコール量が10%未満の場合には、塗布液の表面張力
が大きくなり、フィルムへの濡れ性が低下し、塗布斑を
生じやすくなり、さらに理由は不明であるが急激な温湿
度変化が起こった場合にフイルムの透明性が低下し実用
に供し難い。
本発明に用いられるポリエステルフイルムは、溶融押
出しされた未延伸フイルム、あるいは一軸延伸フイル
ム、又は、二軸延伸フイルムのいづれでもよいが、二軸
延伸フイルムに塗布するのは、フイルムが広巾になって
おり、かつフイルムの走行速度が速くなっているため
に、均一に塗布しにくいため前二者が好ましく、また、
前二者は、塗布後延伸熱処理されるため、帯電防止層と
ベース層の密着性が良好である効果が付与される。
ポリエステルフイルムに、公知のコート法で塗布され
る塗布液の量は、二軸延伸後のフイルム上に存在する量
として、0.005〜0.5g/m2である。塗布量が0.005g/m2
満であると帯電防止効果が弱くなる。また、塗布量が0.
5g/m2を越えると、フイルムの透明性の低下やブロッキ
ング性が悪くなる。
以上述べた方法で得られるポリエステルフイルムは、
透明性帯電防止性にすぐれている。
(実施例1) 以下にこの発明の実施例を説明するが、本発明は、こ
れに限定されるものではない。実施例中、部、%は重量
基準を示す。また評価は下記に基づいて行なった。
(1) 帯電防止性 帯電防止性は、コーティングフイルムの表面抵抗器
(KAWAGUCHI ELECTRIC WORKS製固有抵抗測定器)により
印加電圧500V、23℃、40%RHの条件で測定した。
(2) ヘイズ ヘイズはJIS K6714に準じ、日本精密機械社製ヘイズ
メーターを用いて、測定した。
A)コートポリエステルフイルムを23℃で50%の相対湿
度下で約1時間以上放置後、ヘイズ測定した。
B)A)のフイルムを他の雰囲気にさらすことなく、60
℃で80%の相対湿度下に約10分以上放置し23℃、50%の
相対湿度下で測定した。
(3) 帯電防止層の密着性 帯電防止層のないポリエステルフイルム面と、本発明
フイルムの帯電防止層面を密着させ、100g/cm2の荷重下
40℃で24時間放置後剥離し、転移性を肉眼観察した。全
く転移していないものを○、著しく転移したものを×、
その中間を△とした。
実施例1 (1) ポリエチレンテレフタレートの製造 エチレングリコール200ml中に水酸化鉛PbO・Pb(OH)
22.2g(Pb0.95×10-2モル)を溶解し、この溶液にGeO
22.0g(1.9×10-2モル)を添加して、197℃のエチレン
グリコールの沸点で、環流加熱すると約30分で透明な溶
液が得られた。次にこの溶液を重宿合触媒とするポリエ
チレンテレフタレートの製造を行なった。ジメチルテレ
フタレート620部、エチレングリコール480部、エステル
交換触媒として、酢酸亜鉛Zn(OAC・2H2O 0.036部
をエステル交換反応器にとり、エステル交換反応は、15
0℃より230℃に徐々に昇温しつつ行ない、120分を要し
てメタノールの溜出を終った。次いで、内容物を重縮合
装置に移し、重縮合触媒として上記、触媒溶液2.7部を
加え、徐々に昇温すると共に減圧し、1時間を要して28
0℃として0.5mmHgの高減圧下の重縮合反応を25分間行な
って得られたポリマーは極限粘度0.63、融点282℃であ
った。
(2) アニオン系帯電防止塗布液の調合 ドデシルスルホネート200部に水、6300部を加えて希
釈し、さらに、イソプロパノール3500部を加えて固形分
濃度2%の塗布液を得た。
(3) インラインコートフイルムの製造 (1)で製造した、ポリエチレンテレフタレートを28
0℃〜300℃で溶融押出し、15℃の冷却ロールで冷却し
て、厚さ120ミクロンの未延伸フイルムを得、この未延
伸フイルムを周速の異なる85℃のロール間で、縦方向に
3.5倍延伸し、前記の塗布液をエアナイフ方式で塗布
し、70℃の熱風で乾燥し、次いでテンターで98℃で横方
向に3.5倍延伸し、さらに200〜210℃で熱固定し、厚さ1
2ミクロンコート量0.01g/m2の二軸延伸コーティングポ
リエステルフイルムを得た。得られたフイルムの物性を
第1表に示した。第1表からわかるように、得られたフ
イルムは、透明性に優れ低湿度下における帯電防止も優
れている。
(実施例2) 実施例1において帯電防止剤のドデシルスルホネート
をドデシルベンゼンスルホネートに変えた以外は、実施
例1と同様にして二軸延伸フイルムを得た。得られたフ
イルムの物性を第1表に示した。
(実施例3) 実施例1において、イソプロパノールをエタノールに
変えた以外は、実施例1と同様にして二軸延伸ポリエス
テルフイルムを得た。得られたフイルムの物性を第1表
に示した。
(比較例1) 実施例1において、ドデシルスルホネートを、アルキ
ルトリメチルアンモニウム塩に変えた以外は、実施例1
と同様にして二軸延伸ポリエステルフイルムを得た。得
られたフイルムの物性を第1表に示した。
(比較例2) 実施例1において、ドデシルスルホネートを、ポリエ
チレングリコールに変えた以外は、実施例1と同様にし
て二軸延伸ポリエステルフイルムを得た。得られたフイ
ルムの物性を第1表に示した。
(比較例3) 実施例1において、ドデシルスルホネートを、オクチ
ルスルホネートに変えた以外は、実施例1と同様にして
二軸延伸ポリエステルフイルムを得た。得られたフイル
ムの物性を第1表に示した。
実施例4 実施例1において、二軸延伸後のフイルムに塗布した
以外は実施例1と同様にしてコートポリエステルフイル
ムを得た。得られたフイルムの物性を第1表に示した。
(比較例4〜6) 実施例1において、低級アルコールを第1表のごとく
変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸ポリエ
ステルフイルムを得た。得られたフイルムの物性を第1
表に示した。
第1表中で、本発明によるポリエステルフイルムはヘ
ーズ、帯電防止性において、いづれも良好な特性を示
す。しかしながら帯電防止剤が本発明の範囲から外れた
場合には帯電防止効果が、十分には得られない。(比較
例1〜3) 低級アルコールの添加が、本発明の範囲を外れると、
急激な温湿度変化を受けた場合に、透明性が低下するこ
とがわかる。(比較例4〜6) (発明の効果) 本発明のポリエステルフイルムは低湿度下で良好な制
電性を示し、また急激な温湿度変化でもヘイズ変化せ
ず、包装用、工業用およびその他の用途で極めて有用な
制電性フイルムであることがわかる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 7/04 - 7/06 C08J 15/18 B29C 55/02 B32B 27/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、 (A)炭素数10〜20のアルキル基を有するアニオン系帯
    電防止剤 (B)炭素数1〜3の低級アルコール (C)水 からなり低級アルコールを10重量%以上を含む塗布液を
    塗布したことを特徴とする帯電防止性ポリエステルフィ
    ルム。
  2. 【請求項2】溶融押出された未延伸ポリエステルフィル
    ム又は一軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、前記塗布液を塗布した後、この塗布フィルムを更に
    二軸延伸、又は、一軸延伸することを特徴とする請求項
    1記載の帯電防止性ポリエステルフィルム。
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