JP2681683B2 - ポリエステルフイルム - Google Patents

ポリエステルフイルム

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に改良された帯電防止効果及び接着性を
備えており、かつ機械的特性、耐熱性、易滑性、透明
性、表面光沢、耐薬品性及びガスバリヤー性に優れたポ
リエステルフイルムに関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
ポリエチレンテレフタレートを主たる成分とする二軸
延伸ポリエステルフイルムは機械的特性、耐薬品性、ガ
スバリヤー性、透明性及び安全性などの優れた特性を有
するため、磁気記録媒体用途、製版用途・感光エツチン
グ用途、電気用途、包装用途など多くの用途に適用され
ている。
最近では食文化の多様化に伴い、様々な加工を施され
たポリエステルフイルムが食品包装用に用いられてい
る。このような加工は、単に消費者の購買意欲を高める
目的のためだけになれるのではなく、機能性の付与のた
めになされる場合も多い。例えば、ガスバリヤー性の向
上のためにポリエステルフイルムにアルミニウムを真空
蒸着することや、ヒートシール性の付与するためにオレ
フイン系樹脂などをラミネートすることなどが挙げられ
る。
更には、最近では、包装材料に不可欠である印刷につ
いては、その高速化及び多色化などに加え、バーコード
印刷などの印刷の高精度化などが要求されている。
ところが、ポリエチレンテレフタレートは結晶性が高
く、また官能基を持たないなどの理由から他の物質との
反応性に乏しいため、ポリエチレンテレフタレートから
得られるポリエステルフイルムは印刷インクやラミネー
ト接着剤などとの接着性に劣るといつた欠点を有する。
またポリエステルフイルムは摩擦係数及び固有電気抵抗
が高いため、静電気により帯電しやすい。ポリエステル
フイルムの静電気の帯電はその製膜工程、フリツテイン
グ工程において、フイルム同士のまつわりつきや、ロー
ルへの巻き付きなどの不都合をきたし、更にはこの帯電
が装置や作業者への放電スパースするなど安全面でも好
ましいものではない。また、帯電したポリエステルは塵
埃を付与するため、その印刷工程において塵埃がフイル
ム面に付着し、その付着がヒゲの発生を起こし印刷精度
の優れたフイルムとするのが難しいという原因となつて
いる。
ポリエステルフイルムの接着性を向上させる試みとし
て、フイルム表面に何らかの接着性の良好な成分を塗布
する方法や接着性の良好な樹脂とポリエステル樹脂とを
同時に押し出す方法など数多くの技術が開発されてお
り、これらの方法によりある程度満足のいく接着性能を
有するポリエステルフイルムを得ることができる。しか
し、これらの方法はフイルム生産効率が低く、コストの
増大を免れることができず、工業的、経済的に有効な方
法であるとは言い難い。一方、ポリエステル樹脂自体を
改質し、接着性を向上させる方法が提案されており、こ
の方法は直鎖脂肪族ジオールや直鎖脂肪族ジカルボン酸
をポリエステル製造用原料と共重合する方法やポリエス
テルにポリアルキレングリコールなどを添加する方法が
提案されてきた。しかし、前者の方法で得られるポリエ
ステルフイルムは接着性能が不十分であり、後者の方法
で得られたポリエステルフイルムはある程度の接着性能
は有するものの、ポリアルキレングリコールの酸化分解
や熱分解などによりフイルムの機械的強度の低下、着色
などが生じ好ましくない。
また、帯電防止についても、帯電防止効果を有するも
のを塗布する方法または帯電防止効果を有する樹脂とポ
リエステル樹脂とを同時に押し出す方法など数多くの技
術が開発されており、これらの方法によりある程度満足
のいく帯電防止効果を有するポリエステルフイルムを得
ることができる。しかしこの場合もまた接着性向上の試
みの場合と同様な問題が発生するので、ポリエステル樹
脂自体を改質ることによつて帯電防止効果を有するフイ
ルムを得る方法が要求されている。この方法として、ポ
リエステルにスルホン酸金属塩あるいは該金属塩とポリ
アルキレングリコールとの混合物を添加し、該ポリエス
テル組成物よりフイルムを製膜する方法が知られてい
る。しかし、スルホン酸金属塩単独をポリエステルに添
加した組成物から得られるポリエステルフイルムは帯電
防止効果の点で不充分であり、スルホン酸金属塩とポリ
アルキレングリコールをポリエステルに添加した組成物
から得られるポリエステルフイルムは帯電防止能は有す
るものの、接着性向上の試みの場合と同様にポリアルキ
レングリコールの酸化分解や熱分解などにより、機械的
強度の低下、着色などが生じたりする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らはかかる現状に鑑み、鋭意研究を重ねた結
果、ポリエステル、特定のポリエチレングリコール及び
特定の帯電防止剤から成り、かつ該ポリエチレングリコ
ールを特定の時期に添加することによつて得られるポリ
エステル組成物を用いて製造されるポリエステルフイル
ムは優れた接着性及び帯電防止性を有することを見出
し、本発明を完成した。
すなわち本発明はエチレンテレフタレートを主たる繰
返し単位とするポリエステル(A)100重量部、重量平
均分子量10000〜30000のポリエチレングリコール(B)
0.1〜2.0重量部及びアルキルスルホン酸金属塩及び/ま
たはアルキルベンゼンスルホン酸金属塩(C)0.1〜1.0
重量部からなり、かつポリエステル(A)の重合過程に
おいて、該ポリエステルの固有粘度が0.3を超えた段階
において、ポリエチレングリコール(B)を添加し、重
合を完了して得られるポリエステル樹脂組成物を製膜し
た帯電防止効果及び接着性に優れたポリエステルフイル
ムにある。
本発明で使用するエチレンテレフタレートを主たる繰
返し単位とするポリエステル(A)は、テレフタル酸又
はその誘導体とエチレングリコールとを、エステル化反
応又はエステル交換反応させ、更にその中間生成物を重
縮合反応させることにより得られる重合体であるが、本
発明の効果を損なわない範囲で、従来公知のカルボン酸
成分及びグリコール成分が共重合可能であり、具体的に
は、例えばフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバ
シン酸、ナフタレン−1,4−もしくは−2,6−ジカルボン
酸、ジフエニルエーテル−4,4′−ジカルボン酸等のカ
ルボン酸成分;プロピレングリコール、ブチレングリコ
ール、ネオベンチルグリコール、シクロヘキサンジメタ
ノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパ
ン等のグリコール成分;p−オキシ安息香酸、p−メトキ
シ安息香酸、p−ヒドロキシエトキシ安息香酸のオキシ
酸等が挙げられる。
エステル化反応又はエステル交換反応の触媒として
は、従来公知の、例えばアルカリ、アルカリ土類金属、
亜鉛、チタン、スズなどの酢酸塩、アルコラートなどが
用いられる。
また、ポリエステルの固有粘度〔η〕としては、0.5
〜0.9の範囲のものが好ましく、更には0.6〜0.7の範囲
のものが好ましい。なお、本発明でいう固有粘度〔η〕
は、フエノールとテトラクロロエタンの当重量混合液を
溶媒として、25℃で測定した値である。
本発明で使用するポリエチレングリコール(B)は上
記ポリエステルの重合過程において、該ポリエステルの
固有粘度〔η〕が0.3を超えた段階において、添加され
なければならない。ポリエステルの固有粘度が0.3を超
える前に添加すると、ポリエチレングリコールの熱分解
やポリエステルの重縮合反応阻害等が起こり、得られる
ポリエステルフイルムの着色、臭気の発生及び機械的強
度の低下などが起こりやすい。また、ポリエステルを製
造し、ペレツトとした後にポリエチレングリコールを押
出し機で溶融混合する方法は、ポリエステルが加水分解
を起こしやすく、また一方ポリエチレングリコールは高
い吸湿性を有するが、融点及びガラス転移温度が低温で
ある、ポリエチレングリコールの水分をなくすためには
長時間の乾燥が必要となるので、工業的および経済的に
好ましくない。
またポリエチレングリコールの重量平均分子量は、10
000ないし30000の範囲が好ましい。重量平均分子量が10
000未満のものを加えたポリエステル組成物からは機械
的強度の低下したポリエステルフイルムが得られる。又
重量平均分子量が30000を超えたものから得られるポリ
エステル組成物からは接着性の良くないまたヘイズが悪
化したポリエステルフイルムが得られる。
ポリエチレングリコールの配合量は、ポリエステル
(A)100重量部に対して、0.1ないし2重量部の範囲が
好ましい。ポリエチレングリコールの添加量が0.1重量
部未満のポリエステル組成物からは、充分な制電性及び
接着性が発現したフイルムは得られず、又2重量部を超
えたポリエステル組成物から作られたポリエステルフイ
ルムはヘイズの低下・機械的特性の悪化をきたすととも
に、着色や臭気を帯びたものとなり、製膜工程でフイル
ムの破断が頻繁に発生する。
本発明で使用するアルキルスルホン酸のアルカリ金属
塩及びアルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩
(C)は、それぞれ アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩:R−SO3M (I) アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩: (RおよびR′が炭素数が10ないし16のアルキル基、M
及びM′がLi,Na,K)で表わされる。
これらの金属塩はポリエチレングリコールとの相乗効
果で優れた帯電防止効果を有する。
アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩及びアルキルベ
ンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩の配合量はポリエス
テル(A)100重量部に対して0.1〜1重量部の範囲が好
ましい。その配合量が0.1未満のポリエステル組成物か
ら作られたフイルムは、帯電防止効果が充分ではない
し、該金属塩の配合量が1重量部を超えたポリエステル
組成物から作られたフイルムは該金属塩がブリードアウ
トしたり、接着性の低下したものとなり、また衛生面で
も好ましくないものとなる。
アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩及びアルキルベ
ンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩の添加時期は、ポリ
エチレングリコールの添加時期と異なり、特に制限され
るものではない。従つて、ポリエステルの重合反応中に
添加しても良いし、ポリエステルペレツトと押出し機に
おいて添加しても良い。取扱上、ポリエチレングリコー
ルと混合して添加するのが好ましい。
また、本発明の特徴を損わない程度で、従来公知の添
加剤をポリエステル組成物に添加することは構わない、
添加剤の例としては、ポリアミド、ポリオレフインなど
の樹脂、シリカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム等
の無機粒子、酸化チタン、カーボンブラツク等の顔料、
紫外線吸収剤、離型剤、難燃剤、抗酸化剤などが挙げら
れる。
本発明のポリエステルフイルムは、従来公知方法で容
易に製造することができる。
製膜方法については、従来公知の任意の方法を選択す
ることができる。すなわち、押出し機にてポリエステル
樹脂を溶融して適当なスリツトを有するダイから押出
し、その直後に一軸または二軸に延伸し、熱固定後、巻
取ることによつてフイルム製品とする方法等が挙げられ
る。
延伸方法については一軸及び二軸を任意に選ぶことが
できるし、二軸延伸の場合にはその延伸順序を任意に設
定することができる。延伸倍率及び延伸速度は添加物の
量によつて適当に選ぶことが可能だか、通常のポリエス
テルフイルムに準じて良い。
本発明においてはフイルムに製膜した後、フイルム表
面を放電コロナ処理するのが好ましい。ポリエチレング
リコールのエーテル結合は、特に酸化されやすいため
に、コロナ放電処理によつて容易にカルボキシ基叉はカ
ルボニル基となり、それら官能基が著しいフイルムの接
着性を発現させるのである。更には、コロナ放電処理は
スルホン酸誘導体アルカリ金属塩の活性化、ポリエチレ
ングリコールとの相互作用の促進及びフイルム表面近傍
への移行を促すので、ポリエステルフイルムの帯電防止
効果も向上される。
本発明のポリエステルフイルムは、従来のポリエチレ
ンテレフタレートによるフイルムの優れた機械的特性、
透明性、耐熱性などを損なうことなく、コーテイングタ
イプ並の優れた接着性及び帯電防止性を発現するが、更
に特定の性能を付与するために従来公知の加工を行なう
ことができる。加工の例としては、紫外線、α線、γ線
あるいは電子線などの照射、塩化ビニリデン、ポリビニ
ルアルコール、ポリアミド、ポリオレフインなどの樹脂
の塗布、ラミネート、あるいは金属の蒸着などが挙げら
れる。
本発明のポリエステルフイルムはポリエチレングリコ
ールの分解が最小限に押えられているので、臭気の発生
や該分解物の食品への移行が極めて少なく、食品包装用
フイルムとしては最適である。本発明のポリエステルフ
イルムはもちろんこの用途に限られず、例えば磁気記録
媒体用途や写真用途、一般工業用途など広く用いること
ができる。
〔実施例〕
以下、実施例にて本発明を具体的に説明する。なお、
実施例中の各物性値は下記の方法で測定したものであ
る。
(1) ヘイズ JIS K6714に準拠して測定した。
〔判定〕
○:ポリエチレンテレフタレートのフイルムと比べてヘ
イズがほとんど増加しない △:50%未満の増加が認められる ×:50%以上の増加が認められる (2) 機械的強度 JIB C−2318に準拠し、オリエンテツク社製テンシ
ロンを用いて、幅1cm、長さ10cmのフイルム(機械軸方
向を長手方向とした)について引張試験を行なつた。こ
の時の破断強伸度及びヤング率により、機械的強度を測
定した。
〔判定〕
○:破断強伸度及びヤング率のいずれもポリエチレンテ
レフタレートのフイルムと比べてほとんど低下しない。
△:破断強伸度またはヤング率のいずれかに大幅な低下
が認められる。
×:破断強伸度またはヤング率の両方に大幅な低下が認
められる。
(3) 接着性 東洋インキ製造(株)のCCST 62(白)を専用溶剤
(NC102)にて50%希釈し、バーコーター(#0)にて
フイルムに塗布し80℃のオープンで30秒間乾燥後、以下
の試験を行つた。なお、この時の塗膜厚みは約1μm程
度であつた。このインキ塗付面に、ニチバン(株)セロ
テープ(15mm幅)を貼り付け、ゴムローラーで圧着した
後、100mm/secの速度でT型剥離を行い、剥離面を目視
にて評価した。
(4) 帯電防止性 表面抵抗値 東亜電波工業製 極限絶縁計SM−10Eにて測定した。
帯電圧半減期 宍戸商会製スタチツクオネストメーターS−5109型を
用いて測定した。電圧印加は、12KVを試料の上2mmの位
置から行つた。なお、これらすべての測定は25℃,65%R
Hの雰囲気中にて行つた。
(5) 固有粘度 140℃に加熱したフエノールとテトラクロロエタンの
等重量混合溶液中にサンプルを秤量して投入し、15分間
撹拌して溶解した。この溶液を冷却後、25℃の恒温槽内
に設置したオストワルド型毛細管粘度計にて溶液粘度を
測定した。このようにして数点の濃度の溶液の粘度を測
定し、濃度を0に外挿して固有粘度〔η〕を求めた。
実施例1〜5 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を、ジオール成
分としてエチレングリコールを用い、これらを反応釜に
仕込み、加圧下240℃にてエステル化反応を進行させ、
水の留出がほとんど認められなくなつた点を実質的なエ
ステル化反応終点とした。
次いで、三酸化アンチモン(II)を重縮合触媒として
テレフタル酸に対して500ppm添加し、更に粒径1.5μm
のシリカを滑剤としてテレフタル酸に対して500ppm添加
した。その後、釜内を減圧し、0.5torrの真空下にて重
縮合反応を進行させた。
釜内反応物を経時的にサンプリングし、固有粘度
〔η〕が0.5となつた時点で釜内のポリエチレンテレフ
タレート100重量部に対して、ポリエチレングリコール
及びアルキルスルホン酸ナトリウム(アルキルの平均炭
素数13)を第1表に示す割合で添加した。添加終了後、
再び重縮合反応を進行させ、固有粘度が0.80となつた時
点で釜外に取出した。
上記方法により製造したポリエステル樹脂組成物を原
料にして二軸延伸フイルムを製造し、評価を行つた。な
お二軸延伸フイルムの製造は次に示す逐次二軸延伸法に
よつて行つた。すなわち該ポリエステル樹脂組成物をT
ダイ温度282℃にて溶融押出してキヤステングローラー
温度40℃のもとで厚み約130μの未延伸フイルムとした
後、低駆動ロール及び高駆動ロールから構成される縦延
伸部にて縦延伸温度80〜90℃の範囲で縦延伸倍率2.8と
なるように縦延伸し、しかる後テンターにより横延伸温
度(テンターオープン温度)95℃及び横延伸倍率3.8と
なるように横延伸した。その後210℃にてヒートセツト
し、フイルム表面のコロナ放電処理(フイルム表面上3m
mに設置したブレード状電極に500kHz,9KVの高周波を印
加して空気中で行つた。)を施して、厚み12μの二軸延
伸フイルムを得た。このフイルムを前記方法にて評価し
た結果を第1表に示す。
比較例1〜7 ポリエステル樹脂の組成を第1表に示す本発明の範囲
外とした他は、実施例1〜5と全く同様にしてフイルム
を製造し、得られたフイルムを評価した結果を第1表に
示す。
本発明の実施例1〜5では、いずれのフイルムもポリ
エチレンテレフタレートのフイルムが本来有する優れた
特性(比較例1)を損なうことなく、優れた接着性、帯
電防止効果を発現していることが分かる。
それに対し、アルキルスルホン酸ナトリウムの添加し
ていない比較例2では、接着性、帯電防止性が不充分で
あり、またポリエチレングリコールを添加していない比
較例3では、接着性の向上は認められず、帯電防止性も
不充分である。
一方、ポリエチレングリコールの重量平均分子量が本
発明の範囲外である比較例4,5においては、添加量の等
しい実施例2と比べて接着性、帯電防止性が劣つている
上、機械的特性の低下、ヘイズの増加が著しい。更に、
ポリエチレングリコールの添加量が本発明の範囲を超え
ている比較例6では、接着性、帯電防止性は良好である
が、ヘイズの増加、機械的特性の低下が顕著である。ま
た、アルキルスルホン酸ナトリウムの添加量が本発明の
範囲を超えている比較例7では、帯電防止性は充分なも
のの、接着性が不充分である。比較例7ではフイルム表
面上へのアルキルスルホン酸ナトリウムのい滲み出しが
発生し、衛生上の問題があつた。
比較例8,9 ポリエチレングリコール及びアルキルスルホン酸ナト
リウムの添加時期を、重縮合開始直前またはフイルム製
膜時の押出し機に投入時とした以外は実施例2と全く同
様にフイルムを製造した。この時のフイルム性能を評価
した結果を第2表に示す。同一組成であつても、添加時
期が本発明の範囲外の場合は、機械的特性の低下、ヘイ
ズの悪化が発生する上、帯電防止性が充分発現しないこ
とが理解できる。
実施例10 アルキルスルホン酸ナトリウムの代わりに、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いる他は、実施例2
と全く同様にフイルムを製造して評価した。その結果、
ヘイズ、機械的強度、接着性、帯電防止性に優れたフイ
ルムであつた。
比較例10〜12 ポリエステル樹脂の組成を第2表に示す割合にて、実
施例1と同様にしてポリエステル樹脂組成物(マスター
ポリマー)を製造した。これらを固有粘度〔η〕=0.7
のポリエステル樹脂にて、第2表に示すポリエチレング
リコールおよびアルキルスルホン酸ナトリウム含量とな
るように希釈して、実施例1と同様にして、ポリエステ
ルフィルムを得、評価を行った。結果を第2表に示す。
ヘイズについては、数値にて示した。なお、実施例1、
実施例2および実施例5のヘーズの数値は約2.8であっ
た。
〔発明の効果〕 本発明によつて得られるポリエステルフイルムは、本
来の優れた性質すなわち機械的特性、耐熱性、ガスバリ
ヤー性、耐薬品性、透明性等を損なうことなく、優れた
帯電防止性、接着性を発現させたものである。したがつ
て、従来のコーテイング品と同等の性能を有するにもか
かわらず、価格的に有利なため、今まで適用出来なかつ
た分野にも使用できるので、産業上の貢献度は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71:02)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンテレフタレートを主たる繰返し単
    位とするポリエステル(A)100重量部、重量平均分子
    量10000〜30000のポリエチレングリコール(B)0.1〜
    2.0重量部及びアルキルスルホン酸金属塩及び/または
    アルキルベンゼンスルホン酸金属塩(C)0.1〜1.0重量
    部からなり、かつポリエステル(A)の重合過程におい
    て、該ポリエステルの固有粘度が0.3を超えた段階にお
    いて、ポリエチレングリコール(B)を添加し、重合を
    完了して得られるポリエステル樹脂組成物を製膜した帯
    電防止効果及び接着性に優れたポリエステルフイルム。
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