JP2951003B2 - 繊維ゴム複合体 - Google Patents
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Description
に優れる繊維ゴム複合体に関する。
は、そこに含有されるニトリル基の極性に起因して著し
く優れた耐油性を有しており、従来より、耐油ベルト、
耐油ホース、燃料タンク等の耐油性の要求されるゴム製
品に広く使用されている。しかしながら、このアクリロ
ニトリル−ブタジエン系ゴムの極めて高い極性が、繊
維、特に脂肪族ポリアミド繊維やポリエステル繊維との
接着を著しく困難にしており、繊維補強ゴム製品として
は不適である。
ブタジエンゴム(SBR)等のゴム組成物と、繊維との
接着では、繊維を、レゾルシンとホルムアルデヒドとの
初期縮合物とゴムラテックスとの混合液(以下、RFL
とする)で処理した後に行なう。 たとえば、レゾルシ
ンとホルムアルデヒドとをその仕込みモル比1/1.5
〜1/3の範囲で反応させた初期縮合物とゴムラテック
スとを、固形分重量比が10/100〜30/100程
度になるように混合してRFLを製造し、このRFLで
対応する繊維を処理した後に、ゴム組成物と繊維との加
硫接着を行っている。ここで、ゴムラテックスは、被着
ゴムと同系統のもの、たとえばNRやSBRに対して
は、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエン共重合ゴム
ラテックス、NRラテックス、SBRラテックス等を、
クロロプレンゴムに対してはクロロプレンラテックスを
使用するのが一般的である。
エン系ゴム組成物と繊維との接着をを行なう際に、上記
のようなRFLを用いたゴム組成物と繊維との接着方法
を適用しても、十分な接着性が得られず、そのために、
従来は、ゴムセメント等の有機溶剤系の接着剤が使用さ
れている。
ロニトリル−ブタジエン系ゴム組成物と繊維との接着
は、繊維をRFLで処理しただけでは十分な接着性が得
られないため、有機溶剤系の接着剤が使用されている。
ると、接着性は比較的良好となるものの、作業環境を悪
化させ、労働衛生や火災等、安全性の上で好ましいもの
ではない。
ル−ブタジエン系ゴム組成物と繊維との接着改善につい
て鋭意検討を重ね、ハロゲン化フェノール化合物、レゾ
ルシンフェノール、およびホルムアルデヒドの縮合物
と、レゾルシンおよびホルムアルデヒドの初期縮合物
と、特定のムーニー粘度を有するアクリロニトリル−ブ
タジエン系ゴムラテックスとから成るディップ液を用い
ることにより、アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム組
成物と繊維との接着力を大幅に改善できることを見い出
し、先に特開平2−210075号公報でこれを提案し
ている。
に改善できるものの、耐油ホースや耐油ベルト等の動的
な用途に適用した場合には充分な接着力を得られるには
至らず、さらなる改善が求められている。
であり、特定の接着用処理液で処理を施した繊維と、特
定配合のアクリロニトリル−ブタジエン系ゴム組成物と
を一体化することにより、有機溶剤系接着剤を用いるこ
とによる環境衛生上の問題点を解決するのみならず、極
めて強力な接着力を得、耐油ホースや耐油ベルト等の動
的な用途にも充分対応することができる繊維ゴム複合体
を提供することを目的とする。
に、本発明は、ハロゲン化フェノール化合物とホルムア
ルデヒドとレゾルシンとの初期縮合物[A]、レゾルシ
ンとホルムアルデヒドとの初期縮合物[B]、およびア
クリロニトリル−ブタジエン系ゴムラテックス[C]
を、下記式[1]を満足する範囲内で混合したディップ
液で処理した繊維と、アクリロニトリル−ブタジエン系
ゴムを50重量%以上含有する原料ゴム100重量部に
対し、二酸化ケイ素5〜40重量部を含有するアクリロ
ニトリル−ブタジエン系ゴム組成物とが一体化されてな
る事を特徴とする繊維ゴム複合体を提供するものであ
る。 0.25≦A/(B+C)≦1 式[1] (上記式[1]において、A,BおよびCはいずれも固
形分重量)
細に説明する。
通常、ベルト、タイヤ、ホース等のゴム製品において、
補強材として適用されている繊維であって、すなわち、
脂肪族ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿繊維、再
生セルロース繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、
ポリオレフィン系合成繊維、芳香族ポリアミド繊維等で
ある。
ミド結合と直鎖状飽和炭化水素部分とを有する高分子化
合物である。具体的には、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン46等が挙げられる。
価アルコール類とが縮重合した高分子化合物であり、通
常、ポリエチレンテレフタレート系の繊維が用いられ
る。
レーヨン繊維等が、ポリビニルアルコール系合成繊維で
はビニロン繊維等が、ポリオレフィン系合成繊維ではポ
リプロピレン繊維等が、さらに芳香族ポリアミド繊維で
はポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)繊維等が、
それぞれ具体的に例示される。
てもよく、あるいは糸状、コード状等、いかなる形状で
あっても良い。
らの各種の繊維を処理するためのディップ液として、ハ
ロゲン化フェノール化合物とホルムアルデヒドとレゾル
シンとの初期縮合物[A];レゾルシンとホルムアルデ
ヒドとの初期縮合物[B];アクリロニトリル−ブタジ
エン系ゴムラテックス[C];とが、式[1] 0.25≦A/(B+C)≦1 式[1] (上記式[1]において、A,BおよびCはいずれも固
形分重量)を満足する範囲内で混合したものを用いる。
ハロゲン化フェノール化合物としては、p−クロロフェ
ノール、p−ブロモフェノール等が例示される。
とホルムアルデヒドとの初期縮合物[A]は、その化学
構造は明白ではないが、例えば下記一般式(a)で示さ
れる構造を有しているものと推測される。
1 )(R2 )−である。なお、R1 およびR2 はそれぞ
れHもしくは炭素数1〜8のアルキル基を示す。 ま
た、YおよびZはそれぞれCl、Br、HもしくはOH
であり、nは0もしくは1〜15の整数をそれぞれ示
す。)
ジヒドロキシフェニルメチル)−4−クロロフェノール
(例えばVULCABOND-E 、バルナックス社製)、2,6−
ビス(2´,4´−ジヒドロキシフェニルメタン)−4
−ブロモフェノール、2,6−ビス(2´,4´−ジク
ロロフェニルメチル)−4−クロロフェノール、デナボ
ンド(ナガセ化成工業社製)等が挙げられる。
物[B]とは、レゾルシンとホルムアルデヒドとを、所
定の仕込モル比で塩基性触媒の存在下で反応させる方法
や、あるいはレゾルシン1モルに対して1モル以下のホ
ルムアルデヒドを酸性触媒の存在下で反応させ、さらに
塩基性触媒の存在下でホルムアルデヒドを後添加するこ
とによって得られる化合物である。なお、本発明に適用
可能なレゾルシンとホルムアルデヒドの初期縮合物
[B]の市販品として、スミカノール700(住友化学
工業社製)、アドハーRF(保土ケ谷化学工業社製)等
が例示され、そのまま、あるいは、さらにホルムアルデ
ヒドを反応させて用いることができる。
ックス[C]とは、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
および/またはカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴムを、このゴムラテックス中のゴムの50重量
%以上含有するゴムラテックスである。ここにブレンド
される他のゴムとしては、スチレン・ブタジエンゴム、
ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合ゴム等が
挙げられる。 また、アクリロニトリル−ブタジエン系
ゴムラテックス中のゴムの50重量%以上を、アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴムおよび/またはカルボキシ変
性アクリロニトリル−ブタジエンゴムとするのは、良好
な接着性を得るためである。
ップ液は、このようなハロゲン化フェノール化合物とレ
ゾルシンとホルムアルデヒドとの初期縮合物[A]、レ
ゾルシンとホルムアルデヒドの初期縮合物[B]、およ
びアクリロニトリル−ブタジエン系ゴムラテックス
[C]を、0.25≦A/(B+C)≦1の関係式を満
足させるように混合したものである(以下、これらは単
に[A]等で示す)。
範囲内に規定したのは、繊維とアクリロニトリル−ブタ
ジエン系ゴム組成物との接着性およびディップ液の安定
性の観点からであり、A/(B+C)が0.25未満で
は充分な接着性を得ることができず、一方、1を超える
とディップ液の安定性が悪化してゲル化を招くばかり
か、これで処理した繊維が硬くなると共に耐熱性が悪化
し、繊維ゴム複合体の動的耐久性が著しく悪化するから
である。なお、より好ましくはA/(B+C)を0.3
〜0.7の範囲とすることにより、接着性や耐久性等の
点でより良好となる。
との比率には特に限定はないが、B/(B+C)が0〜
0.25となるように混合することにより、接着性等の
点で好ましい結果を得る。
は、ハロゲン化フェノール化合物とレゾルシンとホルム
アルデヒドとの初期縮合物[A]と、レゾルシンとホル
ムアルデヒドとの初期縮合物[B]と、アクリロニトリ
ル−ブタジエン系ゴムラテックス[C]とを所定の割合
で混合したものであるが、この他、本発明の主旨を損わ
ない範囲で、界面活性剤、可塑剤、増粘剤等を加えても
よい。
限定はないが、10〜20重量%程度とすることにより
ディップ液の安定性等の点でより好ましく、また、接着
剤のピックアップ量を適切にすることができる。なお、
ピックアップ量は、絞りロールやバキューム等によって
もコントロールすることはできるが、適用する繊維重量
に対して5重量%程度とするのが好ましい。
する方法としては、例えば、繊維を前記処理液に浸漬す
るか、あるいは刷毛塗りやスプレー等の手段でディップ
液を繊維に付与(塗布)した後、乾燥を行い、さらに熱
処理(ベーキング)を行う方法等が例示される。なお、
上記工程において、乾燥は100〜150℃程度で1〜
5分間程度、熱処理(ベーキング)は、180〜230
℃程度で1〜5分間程度である。また、ポリエステル繊
維やアラミド繊維を用いる場合は、繊維を公知のエポキ
シ樹脂等で処理した後に、前記ディップ液で処理するこ
とが好ましい。
ィップ液で処理された繊維と、アクリロニトリル−ブタ
ジエン系ゴム組成物とを一体化して構成される。ここ
で、本発明に適用されるアクリロニトリル−ブタジエン
系ゴム組成物とは、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
(NBR)および/またはその変性ゴム(変性NBR)
を50重量%以上含有する原料ゴムに、この原料ゴム1
00重量部に対し二酸化ケイ素を5〜40重量部含有す
るゴム組成物である。
高、高、中高、中、低ニトリルの5種類に分類され、ま
た、重合時の温度により、ホットラバーとコールドラバ
ーとに分類されるが、本発明では、いずれのものも適用
可能である。一方、変性NBRは、第3成分をその分子
中にもつNBRであり、第3成分としては、ジビニルベ
ンゼン、ビニルピリジン、アクリル酸やメタクリル酸
(カルボキシ変性)等が挙げられる。
タジエン系ゴム組成物の原料ゴムは、NBRおよび/ま
たは変性NBRを50重量%以上含有するものである
が、これは、アクリロニトリル系ゴムの特長である耐油
性、耐ガス透過性等の諸物性を十分に発現させるためで
ある。
ブレンドされるゴムとしては、ポリ塩化ビニル(PV
C)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−ブタジエ
ンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、水添ニト
リルゴム等が挙げられる。
リロニトリル−ブタジエン系ゴム組成物には、このよう
な原料ゴム100重量部に対し、二酸化ケイ素5〜40
重量部が必須成分として配合される。
に無水ケイ酸と含水ケイ酸とに分けられる。本発明にお
いてはいずれを適用するものであってもよいが、加工性
等の点で含水ケイ酸が好適に適用される。
00重量部に対して5〜40重量部である。二酸化ケイ
素の量が5重量部未満では良好な接着性を得ることがで
きず、一方、40重量部を超えるとゴム組成物の耐熱性
が悪化し、繊維ゴム複合体の耐久性が悪化してしまう。
なお、好ましくは二酸化ケイ素の含有量を、原料ゴム1
00重量部に対して10〜30重量部程度とすることに
より、耐熱性の点でより良好な結果を得る。
ゴム組成物に含有される他の原料としては、加硫剤、加
硫促進剤、可塑剤、老化防止剤、充填剤等が挙げられ、
必要に応じて用いる。なお、加硫剤としては、硫黄、塩
化硫黄、チウラム系加硫剤等の有機含硫黄化合物等を用
いるのが好ましい。
所定のディップ液で処理された繊維を、例えばシート状
等に成形された前記アクリロニトリル−ブタジエン系ゴ
ム組成物の層間に積層して加硫一体化する等、通常の繊
維ゴム複合体の製造方法により製造される。
スであれば未加硫のアクリロニトリル−ブタジエン系ゴ
ム組成物の内管上等に編組され、また、ベルト等であれ
ば、未加硫のアクリロニトリル−ブタジエン系ゴム組成
物の層間に積層された後、加硫される。加硫は、間接空
気加硫、直接蒸気加硫、プレス加硫、被鉛加硫等の通常
の方法で、140〜180℃で行う。加硫時間は、加硫
温度等の条件により適宜選択すればよい。
説明する。
75重量% スミカノール700 住友化学工業社製)
を、塩基性水溶液中で溶解させた後、所定量の37%ホ
ルムアルデヒド水溶液(ホルマリン)を添加し、室温に
て6時間熟成させ、レゾルシンとホルムアルデヒドとの
初期縮合物[B]を得た。これに、アクリロニトリル−
ブタジエン系ゴムラテックス[C](40%NBRラテ
ックス ニポールLX1562 日本ゼオン社製)を所
定量加え、室温で12時間熟成させた。このように得ら
れた組成物に、p−クロロフェノールとレゾルシンとホ
ルムアルデヒドの初期縮合物[A]の20%アンモニア
水溶液(ナガセ化成工業社製デナボンド)を所定量添加
し、室温で12時間熟成して、各種のディップ液を作成
した。各ディップ液(a〜d)の配合組成(重量部)を
下記表1に示す。
C)は固形分重量比
に浸漬して前記<1>で作成した各種のディップ液を付
着させた後、120℃で1分間乾燥し、続いて180℃
で1分間熱処理を施した。なお、ディップ液の付着量
は、繊維重量に対して、乾燥重量で5%となるように調
整した。
ム組成物 下記表2に示される組成を有するアクリロニトリル−ブ
タジエン系ゴム組成物(以下、ゴム組成物とする)を用
意した。
社製)、 *2はアサヒ#50(アサヒカーボン社製)、 *3はニップシールAQ(日本シリカ工業社製) をそれぞれ用いた。
および<3>で示されるゴム組成物を用い、各種の繊維
ゴム複合体を作成して下記の試験を行なった。
シート状未加硫ゴム組成物より形成される成形体1に、
前記<2>で処理した繊維(コード2)を平行に引きそ
ろえ、150℃で30分間、プレス加硫を行い、接着さ
せ、繊維ゴム複合体を製造した。この成形体1の表面か
ら、コード2を1本づつ引きはがし、その時の力(剥離
力、kgf)を求めた(単コード剥離試験)。なお、試
験は各々3回行い、その平均値を求めた。
を製造し、成形体1とコード2の接着力を測定した。
(比較例 A/(B+C)=0)およびディップ液b
(発明例 同0.67)によって処理したコード2と、
含水二酸化ケイ素含有量を変えた各種の成形体1(ゴム
組成物)とを用い、両者を接着して繊維ゴム複合体を製
造した。成形体1の原料ゴム100重量部に対する含水
二酸化ケイ素含有量(重量部)と、成形体1とコード2
の接着力(剥離力)との関係を図2に示す。なお、図2
において、○がディップ液bを用いた本発明例、●がデ
ィップ液aを用いた比較例である。
酸化ケイ素が含有されていても、従来のRFLと同様で
あるディップ液aを用いた場合には充分な接着力が得ら
れていない。これに対し、ディップ液bを用いた物はゴ
ム組成物に二酸化ケイ素が含有されなくても接着力は向
上するが、特に本発明の範囲内である二酸化ケイ素含有
量5〜40重量部の範囲では、接着性が飛躍的に向上し
ていることがわかる。
合体において、含水二酸化ケイ素含有量を15重量部と
して、ディップ液をa〜dに変更して、同様の単コード
剥離試験を行なった。図3に、A/(B+C)と接着力
(剥離力)との関係を示す。
値が向上するに従って良好な接着力が得られることが解
る。但し、A/(B+C)の値が大きくなると、コード
2の引張強さが低下してしまう。この点については後に
詳述する。
合体よりコード2を採取し、JIS L 1017に準
じてコード2の引張試験を行なった。一方、図1に示さ
れるサンプルを150℃で7日間熱老化した後、同様に
してコード2を採取し、同様にして引張試験を行なっ
た。得られた試験結果より、下記式引張強さ保持率(%)
=(熱老化後の引張強さ/熱老化前の引張強さ)×10
0によって引張強さの保持率を算出した。図4に、A/
(B+C)と引張強さの保持率との関係を示す。
の値が大きくなるにつれ、コード2の引張強さが低下
し、特に値が1を超えるとこの傾向が顕著になるのが解
る。従って、0.25≦A/(B+C)≦1とすること
により、良好な接着強度と繊維の引張強さとを得、良好
な繊維ゴム複合体が得られる。
二酸化ケイ素の含有量を変化させた加硫ゴムを得た。こ
れをJIS K 6301に規定された圧縮永久歪試験
に従って圧縮永久歪を測定した。圧縮試験は25%の圧
縮率を加え、100℃で70時間老化させた後、永久歪
を求めた。含水二酸化ケイ素の含有量(原料ゴム100
重量部に対する重量部)と圧縮永久歪率との関係を図5
に示す。
含有量が40重量部を超えると、圧縮永久歪率が80%
を超え、実用に供し得ないことが解る。以上の結果よ
り、本発明の効果は明らかである。
ップ液(接着用処理液)を用いた繊維と、二酸化ケイ素
含有アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム組成物を用い
る本発明の繊維ゴム複合体によれば、アクリロニトリル
−ブタジエン系ゴムを適用するにも関わらず、極めて強
力な繊維とゴム組成物との接着力を得、耐油ホースや耐
油ベルト等の動的な用途にも好適に対応することがで
き、これらの耐久性を飛躍的に向上させることができ
る。しかも、有機溶剤系の接着剤を使用する必要がない
ので、労働衛生上、あるいは防災上の観点より必要であ
った各種の設備を不要とすることができ、繊維ゴム複合
体のコストの低減を図ることができる。しかも、処理工
程の短縮も可能であるのでこの点からも製造コストの低
減を図ることができる。
である。
タジエン系ゴム組成物中の二酸化ケイ素含有量と剥離力
との関係を示すグラフである。
(B+C)]と剥離力との関係を示すグラフである。
(B+C)]と引張強さ保持力との関係を示すグラフで
ある。
タジエン系ゴム組成物中の二酸化ケイ素含有量と圧縮永
久歪率との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】ハロゲン化フェノール化合物とホルムアル
デヒドとレゾルシンとの初期縮合物[A]、レゾルシン
とホルムアルデヒドとの初期縮合物[B]、およびアク
リロニトリル−ブタジエン系ゴムラテックス[C]を、
下記式[1]を満足する範囲内で混合したディップ液で
処理した繊維と、アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム
を50重量%以上含有する原料ゴム100重量部に対
し、二酸化ケイ素5〜40重量部を含有するアクリロニ
トリル−ブタジエン系ゴム組成物とが一体化されてなる
事を特徴とする繊維ゴム複合体。 0.25≦A/(B+C)≦1 式[1] (上記式[1]において、A,BおよびCはいずれも固
形分重量)
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---|---|---|---|
JP40870190A JP2951003B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 繊維ゴム複合体 |
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JP40870190A JP2951003B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 繊維ゴム複合体 |
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- 1990-12-28 JP JP40870190A patent/JP2951003B2/ja not_active Expired - Fee Related
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