JP2942566B2 - 車両スリップ制御装置 - Google Patents

車両スリップ制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、旋回時にエンジンブレーキがかかった場合
に、サイドフォースの低下を防止して、良好な車両走行
安定性を達成しようとするものである。
[従来の技術] 自動車の急速発進時に生ずる駆動輪の空転を防止する
ために、従動輪から求められる車両の走行速度Vbと駆動
輪速度Vdとから定まるスリップ率Sが所定の範囲に収ま
るようにスロットル弁の開度を制御(トラクションコン
トロール)する装置が知られている(特開昭62−121839
号公報)。
また同様な技術として車両の旋回時に駆動輪が空転し
てサイドフォースが低下し車両がスピンするのを防止す
るため、車両の横方向加速度が所定の限界値を越えない
ように機関出力を制御する装置も知られている(特開昭
62−10437号公報)。
これらの技術は共に、エンジン出力の過剰によって駆
動輪がスリップするのを防止するため、電動アクチュエ
ータによりスロットル弁の開度を低下させ、エンジン出
力の減少制御をしている。
[発明が解決しようとする課題] これとは逆に、エンジン出力の過小による不都合につ
いても対策が提案されている。即ち、氷結路等の低摩擦
路でエンジンが負のトルク(エンジンから駆動輪に与え
られる車両の減速方向のトルク)の発生、いわゆるエン
ジンブレーキにより駆動輪がスリップした際には、逆に
エンジン出力を上げて、駆動輪のスリップを低減して、
車両走行の安定性を確保するものである。
しかし、このようにエンジンブレーキにより駆動輪が
スリップするのを防止するためにエンジン出力を上げる
制御を行っても、車両が旋回している際には、車両安定
性が低下する場合があり、対策としては不十分であるこ
とが判った。
[目的] 本発明の目的は、旋回時でのエンジンブレーキによっ
て生じる車両安定性の低下を防止しようとするものであ
る。
発明の構成 [課題を解決するための手段] 本発明の車両スリップ制御装置は、第1図の基本的構
成図に示すごとく、 乗員により踏み込み調整されるアクセルペダルと、 前記アクセルペダル対する乗員の踏み込み操作状態を
電気的信号に変換する信号変換手段と、 車両に搭載され、該車両を駆動輪M1を介して走行させ
るための動力を発生する動力発生手段M2と、 前記信号変換手段によって変換された前記電気的信号
に応じて、前記動力発生手段の動力発生量を調節する動
力調節手段M3と、 前記車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段M4
と、 前記動力発生手段が前記車両の減速方向である負のト
ルクを前記駆動輪に与えていることを検出する負トルク
検出手段M5と、 前記負トルク検出手段にて前記負のトルクが検出され
ている場合、前記旋回状態検出手段の検出結果である前
記車両の旋回状態の度合が大きければ大きいほど、前記
動力発生量の調節量を、前記車両の減速方向である負の
トルクを小さくする方向へ制御するように前記動力調節
手段を実行して前記動力発生量の調節量を可変する可変
制御手段M6と、 前記可変制御手段にて前記動力発生量の調節量可変制
御がなされている場合に、前記駆動輪に与えられる動力
が実質的に正のトルクとはならないように制限する制限
手段M7と、 を備えることを特徴とする。
〔作用および発明の効果〕
乗員によって操作されるアクセルペダルの作動に伴
い、信号変換手段は、このアクセルペダルの作動を電気
的信号に変換する。そしてこの電気的信号に伴い動力調
節手段は動力発生手段において発生される動力を調節す
るいわゆるリンクレススロットル式のエンジンコントロ
ール装置である。そして、このような装置において、動
力が低下して車両を減速する作用いわゆるエンジンブレ
ーキ作用が生じた際に、車両が旋回していると、タイヤ
のサイドフォースが低下する。このサイドフォースの低
下は、車両旋回状態の度合に応じて変化するが、負トル
ク検出手段により負トルクが検出されている際には、可
変制御手段により旋回状態の大きさに応じて動力発生量
の調節を行う。この際、リンクレススロットルではアク
セルペダルと動力調節手段の具体的であるスロットル弁
との間が単に電気的信号によって連絡されていて、機械
的なリンク機構が存在しないため、アクセルペダルに違
和感を生じさせず、且つスロットル弁の全開から全閉ま
でを可変制御手段に伴い動力調節手段により調節するこ
とが実質的に可能である。よって、負トルクと旋回状態
とを鑑みたエンジン出力制御における制御性が非常に高
い。また、制限手段によって、実質的に駆動輪に与えら
れる動力が正のトルクとならないようにすれば、何らか
の原因で車両が減速から加速へと逆の状態に転じる減少
を防止でき、一層安定した走行状態を確保できる。な
お、スロットル弁が実質的に全閉から全開まで制御可能
であれば、制限手段によって正のトルクとならないよう
に調節する際等においても制御性が高まるというメリッ
トがある。
また、負トルクと旋回状態とを鑑みたエンジン出力制
御を可変制御手段によって行う際に、トラクション制御
中において実行されるようにすれば、加速スリップ制御
に伴う負トルクによるスリップ状態と、旋回に伴うスリ
ップ状態との双方を鑑みたエンジン出力の制御が実現で
きる。この際、トラクション制御が実行されるのは、通
常車両発進時である場合が多く、この車両発進時におけ
る加速スリップは非常に大きくなる場合が多い。これ
は、車両の停車状態から発進の際のアクセルペダルの踏
み込みは、走行時に比べて比較的正確でないことが多
く、たとえば現状が停車状態であれば車両が最も安定し
ている状態であり、この状態におけるペダル踏み込みに
対する注意度と、停車中に比べれば安定感が低い走行中
のアクセル操作に対する注意度とは異なるからである。
よって、このトラクション制御中における負トルクは非
常に大きい場合が考えられ、トラクション制御中におい
て負トルクと旋回状態とを双方鑑みたエンジン出力制御
を実行することによって、最も効果的に車両の安定性を
確保することができる。
第2図は本発明車両スリップ制御装置の一実施例をあ
らわす概略構成図である。なお、以下、負のトルクある
いは負トルクと表現しているのは、前述したごとく内燃
機関1から駆動輪(右後輪31,左後輪33)に与えられる
車両を減速する方向のトルクを表している。
内燃機関(以下単にエンジンという。)1は、火花点
火式の4気筒ガソリンエンジンであって、車両に搭載さ
れている。エンジン1には吸気管3及び排気管5が接続
されている。吸気管3は図示しないエアクリーナに接続
された集合部3aと、この集合部3aと接続されたサージタ
ンク3bと、サージタンク3bからエンジン1の各気筒に対
応して分岐した分岐部3cとからなる。
集合部3aにはエンジン1に吸入される空気量を調節し
てエンジン1で発生される出力を調節するためのスロッ
トル弁7が設けられている。このスロットル弁7の弁軸
はこのスロットル弁7の開度を調節するステップモータ
9とスロットル弁7の開度を検出するスロットルセンサ
11とに連結されている。
尚、ステップモータ9にはモータ9の全閉位置を検出
するモータ全閉センサ9aが設けられている。
また集合部3aのスロットル弁7の上流位置に吸気温度
を検出する吸気温センサ13が設けられている。
サージタンク3bには吸気管3内の圧力を検出する吸気
管圧力センサ14が設けられており、また各分岐部3cには
分岐部3c内に燃料を噴射する電磁式燃料噴射弁15が各々
設けられている。
またエンジン1には各気筒に対応して吸入された混合
気を点火するための点火プラグ17が設けられている。こ
の点火プラグ17は高圧コードを介してディストリビュー
タ19と接続されており、このディストリビュータ19はイ
グナイタ21と電気的に接続されている。そして上記ディ
ストリビュータ19にはエンジン回転に同期した信号を出
力する回転センサ19aが設けられている。
またさらにエンジン1にはエンジン1を冷却する冷却
水の温度を検出する水温センサ23が設けられている。
エンジン1で発生された動力はトルクコンバータ25,
変速機27,ディファレンシャルギヤ29等を介して駆動輪
をなす右後輪31,左後輪33に伝えられる。そして上記変
速機27にはそのギヤ位置に対応したギヤ位置信号を出力
するギヤ位置センサ27aが備えられており、また右後輪3
1,左後輪33及び従動輪のなす右前輪35,左前輪37にはそ
れぞれ車輪回転速度を検出するための車輪速度センサ31
a,33a,35a,37aが設けられている。
舵角センサ39aはステアリング39の操作で変化する前
輪35,37の舵角SAを検出する。舵角SAは第20図に示すご
とく、車両の旋回中心CCを中心とし、右前輪35と左前輪
37の中間点FCを通る円の、その中間点FC上の接線Ldと車
両方向Mdとのなす角度で示される。
上述の各センサ及びアクセルペダル41の操作量に対応
した信号を出力するアクセル操作量センサ41a,アクセル
ペダル41が解放されて、アクセル全閉となっている状態
を検出するアクセル全閉センサ41b,ブレーキペダル43が
踏み込まれたときにオンするブレーキセンサ43aの信号
は電子制御ユニット(ECU)50に入力され、ECU50はこれ
らの信号に基づき上記ステップモータ9,噴射弁15,イグ
ナイタ21を駆動するための信号を出力する。
上記ECU50は各種の演算を実行するCPU50a,CPU50aでの
演算で必要なデータが一時的に格納されるRAM50b、同じ
くCPU50aでの演算で必要であり、エンジン作動中逐次更
新され車両のキースイッチ51がオフされた後であっても
記憶保持が必要なデータが格納されるRAM50c,CPU30aで
の演算で用いられる定数等が予め格納されているROM50
d、上記各センサの信号を入力するための入力ポート50e
並びに入力カウンタ50f,時間を測定するタイマ50g,入力
カウンタ50f及びタイマ50gのデータ内容に従ってCPU50a
に対して割込をかける割込制御部50h,ステップモータ9,
噴射弁15,イグナイタ21を駆動するための信号を出力す
る出力回路50i,50j,50k,上記各ECU構成要素間のデータ
伝達路をなすバスライン50l,バッテリ53とキースイッチ
51を介して接続され、RAM50cを除く他の各要素に対して
電力を供給する電源回路50m、及びバッテリ53と直接接
続され、RAM50cに電力を供給する電源回路50nとを備え
ている。以下に上記ECU50で実行されるドラッグ制御処
理をフローチャートにより説明する。
第3図はそのプログラムの概略フローチャートであ
り、まず初期化処理として、ステップ2000,3000が実行
される。即ち、電源投入時にリセットによって起動しス
テップ2000で各制御変数を初期化する。更にステップ30
00でアクチュエータの動作位置の初期化ならびにプライ
マリーチェックとして知られる動作確認を行なう。
次のステップ4000では信号入力ベース処理として、各
種のデジタル及びアナログ信号の入力,車両走行状態の
判定、ならびにその判定に対応したデータの作成やフラ
グの設定を行なう。続いてステップ5000では燃料噴射ベ
ース処理として、燃料噴射実行処理のための燃料噴射量
の算出を行ない、ステップ6000ではスロットル制御ベー
ス処理として目標スロットル開度を算出する。ステップ
6000終了後、定時割込み待ちの状態に移る。定時割込み
はステップ2000で第2図のタイマ50gに割り込み間隔時
間(例えば10ms)を設定し、その後10ms毎に発生しステ
ップ4000以下が起動される。
次にステップ4000の信号入力ベース処理の詳細を第4
図により説明する。該処理ではまずステップ4100でアナ
ログ信号の吸気温度THA,アクセル操作量AA,吸気管圧力P
M,冷却水温THW,スロットル開度TA,舵角SA,ギヤ位置GPを
入力し、ステップ4200でデジタル信号のアクセル全閉信
号IDL,モータ全閉信号MOFF,ブレーキ踏込み信号BRKを入
力する。次にステップ4300で車速信号処理を行うが、こ
こでは第5図(本例は車輪速度センサ35aの出力信号に
よる割り込み時間間隔を検出し[ステップ4210]、これ
から右前輪速度VFRを求める[ステップ4220]処理を表
しているが、他の車輪速度についても同様であるので図
示省略する。)に示すようにして車輪速度に同期した車
速割込み処理で得られた右前輪速度VFR,左前輪速度VFL,
右後輪速度VRR,左後輪速度VRLから、制御に必要な目標
駆動輪速度Vt、ドラッグ制御開始速度Vh等を算出する。
ステップ4300の詳細は、第6図に示すようにステップ
4310で従動輪である右前輪35の回転速度VFR,左前輪37の
回転速度VFLと舵角SAとにより、右後輪31と左後輪33と
の中央すなわちディファレンシャルギヤ29の位置の車両
速度Vを次式より求める。
V=[cosSA+(B/2L)・sinSA] ・[(VFR+VFL)/2] ここで「L」は車両のホイルベース、「B」は後輪3
1,33のトレッド幅を示す。
次にステップ4320で車速Vと第1判定速度KSとを比較
し、V≧KSならばステップ4330へ、V<KSならばステッ
プ4340へ進む。ステップ4330ではドラッグ目標駆動輪速
度VtをV−(V×目標スリップ率S)と定め、ステップ
4340ではVt=V−第1オフセット速度Soffと定める。
尚、ここで第1判定速度KSはSoff=KS×Sとなるように
設定されている。
すなわち、第7図に示すように駆動輪速度は少なくと
も第1オフセット速度Soffだけは車速より小さな速度で
回転し続けるように制御される。
ステップ4330またはステップ4340にてドラッグ目標駆
動輪速度Vtを決定すると、次にステップ4350で車体Vと
第2判定速度KTを比較し、V≦KTならばステップ4360
へ、V<KTならばステップ4370へ進み、ステップ4360で
はドラック制御開始速度Vh=V−V×ドラッグ制御開始
スリップ率Hと定め、ステップ4370ではVh=V−第2オ
フセット速度Hoffと定める。なお、ここで第2判定速度
KTはHoff=V−(KT×H)となるように設定されてい
る。
ドラッグ目標駆動輪速度Vtとドラッグ制御開始速度Vh
とは、それぞれ第1判定速度KSまたは第2判定速度KTに
対する車速Vの相対的位置関係に応じて、その算出式が
異なっている。これは目標駆動輪速度Vtあるいはドラッ
ク制御開始速度Vhは、通常十分な車速Vがあれば、それ
ぞれ[V−V×目標スリップ率S]あるいは[V−V×
ドラッグ制御開始スリップ率H]で設定しておくのが安
定した制御上好ましいのであるが、これのみでは、車速
Vの低下にしたがって次第に目標駆動輪速度Vtまたはド
ラッグ制御開始速度Vhと車速Vとの差が小さくなり、制
御上の困難や制御誤差を生ずる恐れがある。このため、
車速V<KSまたはV<KTである場合には、差の下限が第
1オフセット速度Soffまたは第2オフセット速度Hoffで
あるように目標駆動輪速度Vtまたはドラッグ制御開始速
度Vhを設定するのである。
従って、第7図に示すように駆動輪速度VRR,VRLが車
速Vに対して少なくとも第2オフセット速度Hoff以下に
なったときに駆動輪31,33が過大なスリップを生じたと
判断し、そのスリップを抑制するためのドラッグ制御が
開始されるようドラッグ制御開始判定速度Vhが設定され
る。
なお、処理中の定数の値としては、例えば、KS=50km
/h,KT=50km/hと設定できる。
また、前述したドラッグ制御目標スリップ率S及びド
ラッグ制御開始スリップ率Hは固定値でなく、操舵角SA
に応じて変更される。例えば第18図に示すごとく設定さ
れる。即ち、旋回中は直進状態に比較して更にスリップ
率を抑え、必要なサイドフォースを得るように設定され
ている。ここで、操舵角SAは直進状態で「0」、左旋回
でマイナス、右旋回でプラスの値で表している。このよ
うにすれば、旋回時に必要なサイドフォースを維持して
安定した走行が確保される。
ここで目標スリップ率Sとドラッグ制御開始スリップ
率Hとは、第19図に示すごとく、サイドフォースが十分
なスリップ率に設定してある。従って、過大なエンジン
ブレーキにより車両走行が不安定となる前にドラッグ制
御を開始させることが出来る。
次のステップ4380,4390では左右の駆動輪速度信号VR
L,VRRからタイヤと路面の摩擦で生じる振動を取除くた
めの処理を行なう。この振動は、周期30〜50ms程度とな
ることが多く、車両挙動を表す成分ではないため精度の
高い制御を行なう場合取除かねばならない。本実施例で
は10〜30Hzの領域のみ除く帯域除去フィルタを用いてノ
ズル除去している。なお、発進加速時のみに対応する場
合は10Hz以上の成分をすべて除く処理を行ってもよい。
こうして得られた左右の駆動輪信号をそれぞれVRLF,VRR
Fとし最後にステップ4395で左駆動輪加速度GVRL,右駆動
輪加速度GVRRをそれぞれVRLF,VRRFの前回値VRLFO,VRRFO
との差分に取って求め,車速信号処理を一旦終了する。
再び第4図に戻って、続くステップ4400では第8図に
その詳細を示したスリップ状態判定処理にて、過大なス
リップを生じた場合にフラグFTSをセットする処理が行
われる。まずステップ4410で左後輪(駆動輪)33の速度
VRLFとドラック目標駆動輪速度Vtとを比較し、VRLF>Vt
ならばステップ4420へ進む。ステップ4420では左後輪保
留速度XVRLと左後輪速度VRLFとを比較し、XVRL=VRLFな
らばステップ4450でカウンタCRLの値を1増やす。XVRL
≠VRLFならばステップ4430で左後輪保留速度XVRLに左後
輪速度VRLFの値を設定してステップ4440でカウンタCRL
の値を1とする。ステップ4440,4450の後はステップ446
0で左駆動輪初期減速度GRLをクリアし、ステップ4520の
右駆動輪処理に移る。このステップ4420〜4460の処理
は、左後輪速度VRLFが降下して目標駆動輪速度Vtを切っ
た際の左後輪速度VRLFを左後輪保留速度XVRTとして保持
する処理を実行している。勿論、十分短い間隔で本処理
が繰り返されるのであれば、左後輪保留速度XVRLは目標
駆動輪速度Vtに等しいのでわざわざ左後輪速度VRLFを保
留せずに、目標駆動輪速度Vtそのものを用いても良い。
後述するステップ4520においても同様である。
ステップ4410でVRLF≦Vtと判定されるとステップ4470
へ進み、VRLFとドラッグ制御開始判定速度Vhとを比較
し、VRLF>Vhならばステップ4480でカウンタCRLの値を
1増やしてからステップ4520へ進む。
VRLF≦Vhならばステップ4490で左駆動輪終端速度YVRL
に左後輪速度VRLFの値を設定し、次のステップ4500では
XVRL,YVRL,CRLから左駆動輪初期減速度GRLを下式のごと
く求める。
GRL=(XVRL−YVRL)/CRL 次に、ドラッグ速度条件フラグFTSをセットしてステ
ップ4520へ進む。
このステップ4490〜4510の処理は、左後輪速度VRLFが
更に降下してドラッグ制御開始判定速度Vhを切った際の
左後輪速度VRLFを左駆動輪終端速度YVRLとして保持する
処理を実行している。勿論、十分短い間隔で本処理が繰
り返されるのであれば、左駆動輪終端速度YVRLはドラッ
グ制御開始判定速度Vhに等しいのでわざわざ左後輪速度
VRLFを用いずに、ドラッグ制御開始判定速度Vhそのもの
を用いても良い。後述するステップ4520においても同様
である。
続くステップ4520では左後輪33について行った上記処
理(ステップ4410〜4510)と同じ処理を右後輪31につい
ても行い右後輪31のスリップ発生を判断すると共に、そ
の判断時点での右後輪の減速度、すなわち右駆動輪初期
減速度GRRを求める。最後にステップ4530で初期減速度G
FIを左駆動輪初期減速度GRLと右駆動輪初期減速度GRRか
ら求め、処理を一旦終了する。
第4図に戻り、信号入力ベース処理ステップ4000では
スリップ状態判定ステップ4400の次にはステップ4600で
ドラッグ制御の開始及び終了を判定する。その詳細を第
9図に示す。まずステップ4610でスロットル弁7の駆動
系等の異常の有無を判断する図示しない別処理にて異常
有と判断されたときにセットされるフェイルフラグFFを
見て、セットされていれば、異常時にドラッグ制御を実
行することは適当ではないので、ステップ4660でドラッ
グ実行フラグFTをリセットして一旦終了する。
フェイルフラグFFがリセットされている場合に実行さ
れるステップ4615では、ブレーキセンサ43aの信号BRKが
オンならば、ドラッグ制御には不適当な運転状態である
ので終了するためステップ4660へ進む。信号BRKがオフ
ならばステップ4620にて、アクセル操作量AAをみて操作
量判定値KA(本実施例ではKA=1.5度)と比較する。AA
≧KAならばエンジンブレーキが生ずるアクセル操作量AA
ではないので、ステップ4660へ進んで本処理を一旦終え
る。またAA<KAならばステップ4630にてドラッグ実行フ
ラグFTをみてドラッグ実行中か否かを判定する。
ドラッグ実行フラグFTがリセットされているとき、す
なわち今までドラッグ制御が実行されていないときは、
ステップ4640でドラッグ速度条件フラグFTSを見る。こ
こでドラッグ速度条件フラグFTSがセットされていれ
ば、ドラッグ制御の条件が整ったことになり、ステップ
4650でドラッグ実行フラグFTをセットし、ドラッグ速度
条件フラグFTSがリセットされていればドラッグ実行フ
ラグFTをセットせずにステップ4650を迂回して本処理を
一旦終了する。
ステップ4630でドラッグ実行フラグFTが既にセットさ
れていれば、ステップ4670にて、後述するスロットル制
御ベース処理ステップ6000で繰り返し算出される目標ス
ロットル開度THとドラッグ時目標開度THDRGとを比較
し、TH>THDRGならば既に必要とされる以上の目標スロ
ットル開度THが設定されているので、ステップ4680でド
ラッグ実行フラグFTをリセットしてからステップ4690へ
進む。TH≧THDRGならばステップ4690にてドラッグ速度
条件フラグFTSをリセットして本処理を一旦終える。
以上の信号入力ベース処理ステップ4000によりドラッ
グ制御に必要なデータ及びフラグが用意され、次にそれ
らを使ったドラッグ制御が第3図のステップ5000、続い
てステップ6000と順次行われる。
まず、第10図に燃料噴射ベース処理ステップ5000の詳
細な処理内容を示す。
まずステップ5100にて、一般的な方法で、吸気管圧力
PM及びエンジン回転速度Neから、燃料噴射パルスの基本
パルス幅を決め,さらにエンジン冷却水温THW,吸気温度
THAよりその基本パルス幅を補正して燃料噴射パルス幅T
Iを求める。そして次のステップ5280では点火時期Stを
各種入力信号に基づいて算出してから本処理を終了す
る。
ところで上述の処理で用いられるエンジン回転速度Ne
の算出と上述の処理で定められた燃料噴射パルス幅TIと
に応じた噴射弁15の開弁処理は第11図に示す、一般的な
エンジン回転割込み(クランク角度30度毎に発生)にて
行われる。即ち、ステップ5510にて前回割り込みからの
時間間隔がT1に設定され、続いてステップ5520にてT1の
逆数からエンジン回転速度Neを算出し、ステップ5530に
て噴射開始時期を判断して、開始時期となれば、ステッ
プ5540の判断にて燃料噴射パルス幅T1が零でなければ、
ステップ5550にて噴射弁15を燃料噴射パルス幅T1だけ開
弁して燃料を吸気管3の分岐部3cに噴射する。
ステップ5000の次に実行されるスロットル制御ベース
処理ステップ6000を第12図に基づき説明する。まずステ
ップ6010でエンジン回転速度Neに対応した最大スロット
ル開度THMAXを、ROM50d内に第1表の例示のように格納
されたデータ・テーブルを補間演算して求める。
これはスロットル開度に対してエンジントルクが飽和
する点(THMAX)を求め、それ以上スロットル弁7を開
けないようにして閉弁動作時のスロットル弁7の応答性
を確保するためのものである。
ステップ6020ではこの最大スロットル開度THMAXとア
クセル操作量AAに応じて定まるアクセル対応目標スロッ
トル開度THAAとの内の小さい方を目標スロットル開度TH
とする。次のステップ6030ではドラッグ実行フラグFTを
調べ、ドラッグ実行フラグFTがセットされていればステ
ップ6040へ、リセットされていれば6050へ進む。ドラッ
グ制御が実行されない状況下になされるステップ6050で
はスロットル弁7によるドラッグ開始フラグFTTをリセ
ットし、次にステップ6060にて上記目標スロットル開度
THをステップモータ目標ステップ数CMDとし、ステップ6
070へ進む。こうして通常のスロットル開度制御がなさ
れる。
ステップ6040ではドラッグ開始フラグFTTを調べリセ
ットされていればスロットル弁7によるドラッグ制御実
行時の初回処理と判断し、まずステップ6100で現在(ス
リップ発生と判断した時点)の駆動輪トルクTWを算出す
る。
ここで、駆動輪トルクTW算出ステップ6100における処
理を第13図に示す。
まずステップ6110においてエンジン回転速度Neに応じ
たトルクサチュレート開度Tsutとゼロトルク開度Tzero
とを第2表に例示したマップから補間して求める。
一般的にガソリンエンジンのスロットル開度とエンジ
ントルクとの関係は第14図に示す通りで、スロットル開
度零(全閉)からある開度(トルクサチュレート開度Ts
ut)まではトルクは直線的に増加し、更にそれより大き
い開度(THMAX)でトルクは飽和し、それ以上いくら開
度を大きくしてもトルクは増加しなくなる。また、回転
速度Neを高くすると直線的な部分の傾きが小さくなり、
トルクが飽和するスロットル開度は大きくなる。
従って後述するステップ6130では、上述のガソリンエ
ンジンのスロットル開度とエンジントルクとの直線部分
の関係に基づいて現在の駆動輪トルクTWを求めることに
なる。
このような次第であるから本実施例では予め実験によ
りエンジン回転速度Ne毎にゼロトルク開度Tzero及びト
ルクサチュレート開度Tsutを求めておき、その実験結果
に応じて定まるエンジン回転速度Neとゼロトルク開度Tz
ero及びトルクサチュレート開度Tsutとの関係をマップ
としてROM50d内に格納してある。そしてステップ6110で
は具体的にはエンジン回転速度Neに応じてトルクサチュ
レート開度Tsut及びゼロトルク開度Tzeroを上記マップ
より補間演算して求める。
次にステップ6120では現在のスロットル開度TAとトル
クサチュレート開度Tsutとの関係を判断し、Tsut>TAな
らばステップ6130にて、トルクサチュレート開度Tsutと
ゼロトルク開度Tzeroと現在のスロットル開度TAと最大
スロットル開度におけるエンジントルク(飽和トルクMA
XT)とを用いて現在の駆動輪トルクTWを下式のごとく前
述の直線関係に従って算出し本処理を一旦終了する。
TW=(TA−Tzero)・MAXT/(Tsut−Tzero) またTsut≦TAならばステップ6140にて現在の駆動輪ト
ルクTWを飽和トルクMAXTとして本処理を一旦終了する。
なお、上述駆動輪トルクTW算出処理における飽和トル
クMAXTは一定値でもよいが、エンジントルクは空気密度
によって変化することから空気密度が変化する要因(空
気温度,大気圧)に応じて飽和トルクMAXTを補正するよ
うにしてもよい。
再び第12図において,ステップ6100の処理が終わる
と,ステップ6200にて、下式のごとくステップ6100で求
めた現在(スリップ発生と判断した時点)の駆動輪トル
クTWを用いて、後述する目標駆動トルクFXの算出で用い
る積分制御項FIの初期値を求めて、制御項の前回値FIO
に代入する. FIO←Kt×TW ここでKtは所定の係数である。
ステップ6200の処理を終えると,続くステップ6090に
てドラッグ開始フラグFTTをセットしてドラッグ制御最
初の処理が終了したことを記して、ステップ6300に進
む。またステップ6040にてフラグFTTがセットされてい
れば、上述のステップ6100,6200,6090を処理せずに迂回
してステップ6300に進む。つまりステップ6100,6200,60
90はトラクション実行フラグFTがセットされた直後に一
度だけ実行される。
ステップ6300では目標駆動トルクFXを比例・積分処理
(PI処理)により求める。詳しくは第15図に示す如くで
ある。まずステップ6310で目標駆動輪速度をVtと、車体
信号処理ステップ4300で求めた左後輪速度VRLFと右後輪
速度VRRFとの内の大きい方との差を求め、駆動輪速度偏
差DVとする。ステップ6320では比例制御項FPを求めるた
めに、比例ゲインKFPに偏差DVをかける。ステップ6330
では積分制御項F1を求めるために、積分ゲインKFIと偏
差DVとの積を積分制御項F1の前回値FIOに加える。ステ
ップ6340で目標駆動トルクFXをFPとFIとを加えて求め,
ステップ6350でステップ6330で求めた積分制御項FIを前
回値FIOとし、最後に前ステップ6340で求められた目標
駆動トルクFXが正の値にならない様にステップ6360で判
定を行い、FX≧0であればステップ6370で目標駆動トル
クFXを0とし、エンジンブレーキ時に車両が減速から加
速へと逆の状態に移る現象を防止し、本フローチャート
を一旦終了する。
続いて第12図に戻り、ステップ6400では上述のステッ
プ6300で求まった目標駆動トルクFXからドラッグ目標開
度THDRGを算出する。この算出処理も前述の第14図に示
したエンジントルクとスロットル開度との直線性を利用
してドラッグ目標開度THDRGを第16図に示す処理に基づ
いて算出する。まずステップ6410では第13図の駆動輪ト
ルクTW算出ステップ6100のステップ6110と同様にしてト
ルクサチュレート開度TsutとゼロトルクTzeroとをエン
ジン回転速度Neに基づいて求める。ステップ6420では、
ギヤ位置センサ27aからの出力信号に基づいてギヤ位置G
Pを求め、その位置からギヤ比TSHFTを求める。ステップ
6430では駆動輪速度(右後輪速度VRRF,左後輪速度VRL
F)とディファレンシャルギヤ29のギヤ比とから変速機2
7の出力側の出力回転速度を求め,この出力回転速度と
エンジン回転速度Neとの比からトルクコンバータ25のト
ルク変換率RTORを求める。そしてステップ6440では上述
のステップ6410で求めたTsut,Tzeroにより目標駆動トル
クFXを一次変換すると共に,ステップ6420,6430で求め
たTSHFT,RTORで補正してドラッグ目標開度THDRGを定め
て、本処理を一旦終了する。
第12図に戻り、ステップ6400の処理を終えると、ステ
ップ6095に進む。ステップ6095では求めた目標開度THDR
Gを目標ステップCMDにセットし、ステップ6070に進む。
ステップ6070では目標ステップ数CMDとステップモータ
9を駆動する際に用いるステップモータ9のロータの現
在位値を示す実ステップ数POSとを比較し、両者が異な
ればステップ6080にてモータ駆動割込みを開始する処理
を行ってから本処理を一旦終了し、両者が一致していれ
ば、ステップ6080を処理せずに迂回して本処理を一旦終
了する。
上記モータ駆動割込み(ステップ6080)では第17図に
示すように、まずステップ6081で励磁相を、前回の設定
に従って更新してから、ステップ6082で実ステップ数PO
Sを、励磁相の更新に応じて、インクリメントまたはデ
クリメントする。即ち、ロータの位置と実ステップ数PO
Sとを一致させるように実ステップ数POSを「1」だけ増
加あるいは減少させる。ステップ6083で目標ステップCM
Dと実ステップ数POSとを比較し、一致していればステッ
プ6084で本モータ駆動割込みの禁止処理を行ってステッ
プモータ9の回転を止める。不一致ならステップ6085,6
086で次回の励磁相と割込時刻とをセットして、再度励
磁相が更新されるようにして本処理を一旦終了する。
本実施例はこのように構成されているため、エンジン
ブレーキにて駆動輪31,33のスリップが過剰となりそう
な場合に、スロットル弁7が開放方向に制御され、エン
ジン1の出力トルクが上昇し負トルクが好適に減少され
て、適度なスリップ率に維持されるので、車両走行の安
定性が確保される。更に、ドラッグ制御目標スリップ率
S及びドラッグ制御開始スリップ率Hが操舵角SAに応じ
て変更されるため、旋回中は直進状態に比較して更にス
リップ率を抑えることができ、サイドフォースの低下を
抑制できる。したがって、エンジンブレーキと旋回とが
重なっても、必要なサイドフォースを維持して安定した
走行が確保される。装置的には従来のトラクション制御
の装置をそのまま用いて、単にソフト的にプログラムを
変更するだけで、ドラッグ制御が実現できる。
前記第6図のステップ4395で、駆動輪加速度GVRL,GVR
Rを求め、第8図のステップ4500,4520,4530にて駆動輪
減速度GRL,GRR,GFIを求めているが、これは図示しない
他の処理に用いるために駆動輪加速度GVRL,GVRR、及び
駆動輪減速度GRL,GRR,GFIを求めているものであって、
本実施例のドラッグ制御に限れば、実行しなくてもよい
処理である。特に第8図のスリップ状態判定処理を簡単
化すると第21図に示すごとくとなる。即ち、両後輪速度
VRLF及びVRRFが共にドラッグ制御開始速度Vhより大きけ
れば(ステップ7010,7030)、エンジンブレーキによる
過大なスリップは生じていないとして、何もなされない
が、左後輪速度VRLF及び右後輪速度VRRFのいずれかがド
ラッグ制御開始速度Vh以下となれば(ステップ7010,703
0)、ドラッグ速度条件フラグFTSをセット(ステップ70
20,7040)して一旦終了することになる。以後の処理は
上述したごとくとなる。
尚、駆動輪加速度GVRL,GVRRの下降程度、あるいは駆
動輪減速度GRL,GRR,GFIの上昇程度から駆動輪速度VRLF,
VRRFやスリップ状態を予測して、早期にドラッグ制御を
実行するようにしてもよい。
上記実施例において、後輪31,33が駆動輪M1に該当
し、エンジン1が動力発生手段M2に該当し、スロットル
弁7が動力調節手段M3に該当し、舵角センサ39aが旋回
状態検出手段に該当し、ECU50が負トルク検出手段M5、
可変制御手段M6、制限手段M7及びスリップ状態検出手段
M8に該当し、ECU50が実行する処理の内、ステップS4600
が主に負トルク検出手段M5としての処理に該当し、ステ
ップS6000のスロットル制御ベース処理が主に可変制御
手段M6としての処理に該当し、ステップS6360,6370が主
に制限手段M7としての処理に該当し、ステップS4400が
主にスリップ状態検出手段M8としての処理に該当する。
尚、上記実施例ではエンジンの出力制御はスロットル
弁によっていたが、スロットル弁によらず排気絞り弁に
てエンジン1の背圧を調節して出力制御しても良い。こ
の他に点火時期制御によりエンジン出力制御を実行して
もよい。ディーゼルエンジンであれば燃料噴射量あるい
は噴射時期を制御することによりエンジン出力制御を実
行してもよい。
また内燃機関以外、例えば電気自動車等においては、
供給電力量の制御にてドラッグ制御を実行でき、これも
本発明の一実施態様である。
上記実施例では、負トルク検出手段M5として負のトル
クが生じていることをアクセル操作量の程度から判定し
た(ステップ4620)が、スロットル弁7の開度が所定開
度以下の場合に負のトルクが生じていると判定してもよ
く、この他にエンジン1の出力軸の捻れが、エンジンブ
レーキ時には通常の走行時に較べて逆になるので、その
捻れの逆転から負トルク発生を検出し、ドラッグ制御開
始の判断条件としてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成例示図、第2図は本発明車
両スリップ制御装置の一実施例をあらわす概略構成図、
第3図はECUにて実行されるドラッグ制御全体の概略フ
ローチャート、第4図はその信号入力ベース処理の詳細
フローチャート、第5図は車速割り込み処理のフローチ
ャート、第6図は車速信号処理の詳細フローチャート、
第7図は車速Vに対するドラッグ目標駆動輪速度Vtとド
ラッグ制御開始速度Vhとの設定状態を示すグラフ、第8
図はスリップ状態判定処理の詳細フローチャート、第9
図はドラッグ制御の開始及び終了の判定処理の詳細フロ
ーチャート、第10図は燃料噴射ベース処理の詳細フロー
チャート、第11図はエンジン回転割り込み処理のフロー
チャート、第12図はスロットル制御ベース処理の詳細フ
ローチャート、第13図は駆動輪トルクTW算出処理の詳細
フローチャート、第14図はエンジン回転速度Neに応じた
スロットル開度とエンジントルクとの関係を示すグラ
フ、第15図は目標駆動トルクFX算出処理の詳細フローチ
ャート、第16図はドラッグ時目標開度THDRG算出処理の
詳細フローチャート、第17図はモータ駆動割り込み処理
の詳細フローチャート、第18図は操舵角SAと目標スリッ
プ率S及びドラッグ制御開始スリップ率Hとの設定例を
示すグラフ、第19図はスリップ率と制動力及びサイドフ
ォースとの関係を示すグラフ、第20図は操舵角SAの説明
図、第21図はスリップ状態判定処理の他の例のフローチ
ャートである。 M1……駆動輪、M2……動力発生手段 M3……動力調節手段 M4……旋回状態検出手段 M5……負トルク検出手段 M6……可変制御手段、M7……制限手段、M8……スリップ
状態検出手段、1……エンジン、7……スロットル弁、
31,33……後輪(駆動輪)、39a……舵角センサ、50……
ECU
フロントページの続き (72)発明者 原 光雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 神尾 茂 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 ▲高▼尾 光則 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−295762(JP,A) 特開 昭62−23831(JP,A) 特開 平1−87844(JP,A) 特開 昭63−31859(JP,A) 特開 昭63−31863(JP,A) 特開 昭62−153533(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乗員により踏み込み調整されるアクセルペ
    ダルと、 前記アクセルペダル対する乗員の踏み込み操作状態を電
    気的信号に変換する信号変換手段と、 車両に搭載され、該車両を駆動輪を介して走行させるた
    めの動力を発生する動力発生手段と、 前記信号変換手段によって変換された前記電気的信号に
    応じて、前記動力発生手段の動力発生量を調節する動力
    調節手段と、 前記車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、 前記動力発生手段が前記車両の減速方向である負のトル
    クを前記駆動輪に与えていることを検出する負トルク検
    出手段と、 前記負トルク検出手段にて前記負のトルクが検出されて
    いる場合、前記旋回状態検出手段の検出結果である前記
    車両の旋回状態の度合が大きければ大きいほど、前記動
    力発生量の調節量を、前記車両の減速方向である負のト
    ルクを小さくする方向へ制御するように前記動力調節手
    段を実行して前記動力発生量の調節量を可変する可変制
    御手段と、 前記可変制御手段にて前記動力発生量の調節量可変制御
    がなされている場合に、前記駆動輪に与えられる動力が
    実質的に正のトルクとはならないように制限する制限手
    段と、 を備えることを特徴とする車両スリップ制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両スリップ制御装置に
    おいて、 更に、 前記可変制御手段は、前記動力調節手段の実行の際に、
    前記スリップ状態検出手段にて検出される駆動輪のスリ
    ップ状態を所定の基準スリップ状態となるように制御す
    るとともに、前記車両の旋回状態の度合が大きいほど、
    前記車両の減速方向である負のトルクが小さくなるよう
    に、前記基準スリップ状態を小さく設定することを特徴
    とする車両スリップ制御装置。
  3. 【請求項3】車両に搭載され、該車両を駆動輪を介して
    走行させるための動力を発生する動力発生手段と、 前記動力発生手段の動力発生量を調節する動力調節手段
    と、 前記車両の加速時の駆動輪のスリップ状態を検出するス
    リップ状態検出手段と、 前記スリップ状態検出手段の検出結果に応じて駆動輪の
    加速スリップ状態を抑制するトラクション制御手段と、 前記車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、 前記動力発生手段が前記車両の減速方向である負のトル
    クを前記駆動輪に与えていることを検出する負トルク検
    出手段と、 前記トラクション制御手段の実行時において前記負トル
    ク検出手段にて前記負のトルクが検出されている場合、
    前記旋回状態検出手段の検出結果である前記車両の旋回
    状態の度合に応じて前記動力調節手段を実行して前記動
    力発生量の調節量を可変する可変制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両スリップ制御装置。
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