JP2936082B2 - タンディッシュ注入ノズルの開孔方法 - Google Patents

タンディッシュ注入ノズルの開孔方法

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JP2936082B2 JP15704791A JP15704791A JP2936082B2 JP 2936082 B2 JP2936082 B2 JP 2936082B2 JP 15704791 A JP15704791 A JP 15704791A JP 15704791 A JP15704791 A JP 15704791A JP 2936082 B2 JP2936082 B2 JP 2936082B2
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郁生 星川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造操業のクロー
ズドスタートが失敗したときのタンディッシュ注入ノズ
ルの開孔方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造操業において、一般的に鋳造開
始時は図2に示すように取鍋11からタンディッシュ12へ
溶鋼13を注入し、タンディッシュ内の溶鋼13が所定の量
に達した時点でタンディッシュ12からスライドバルブ14
を開いて鋳型15へ溶鋼13を注入する。しかしながら、鋳
造開始時においてはタンディッシュ内に存在する空気中
の酸素によって溶鋼が酸化され介在物が生成され易く、
また、タンディッシュから鋳型へ注入を開始するタイミ
ングが早いとタンディッシュ内での介在物の浮上分離時
間が十分確保できないため、この注入初期の鋳片は定常
部の鋳片に比べて介在物レベルが劣るのが一般的であ
る。。
【0003】これを防ぐために、取鍋から注入されるタ
ンディッシュ内の溶鋼レベルがタンディッシュの容量限
界近くに達するまでタンディッシュ内で溶鋼を保持し、
タンディッシュ内での介在物の浮上分離時間を十分確保
した後、タンディッシュから鋳型への溶鋼注入を開始す
るいわゆるクローズドスタートと呼ばれる方法が行われ
ている。
【0004】一方、タンディッシュから鋳型へ溶鋼を注
入するための流量制御装置として、タンディッシュの注
入ノズルの下に図3に示すような耐火物製のスライドバ
ルブが一般的に用いられており、タンディッシュ内で溶
鋼を保持している間は3層のプレートれんがの内、真ん
中のスライドプレート3に組み込まれた細孔6よりArガ
ス7を流すことによってインサートノズル1内あるいは
ボトムプレート2内で溶鋼が凝固するのを防いでいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、タンデ
ィッシュ内の溶鋼温度は凝固温度+20〜30℃程度に制御
されているため溶鋼は凝固し易く、実際にタンディッシ
ュ内に溶鋼を保持した後、鋳型に溶鋼を注入する際、イ
ンサートノズル内あるいはボトムプレート内で溶鋼が凝
固し、鋳造が開始できない場合がある。
【0006】このときは、ノズルを開孔するために作業
者がタンディッシュの上部から酸素パイプをノズル内に
挿入し、酸素によってノズル内の凝固鋼を溶かし出すこ
とが行われているが、作業自体が危険であるのみならず
タンディッシュ内には溶鋼があるため、上部からノズル
は見えず酸素パイプがうまくノズル内に挿入できなかっ
たときは、酸素によってノズル周辺の耐火物を溶損さ
せ、さらには、溶鋼中に多量の酸素を供給せざるを得な
いため、溶鋼が激しく酸化され介在物レベルが著しく悪
化するという問題を有していた。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、凝固鋼で閉塞したタンディッシュのノ
ズルを、溶鋼の流量を制御するスライドバルブより酸素
にArガスを混合した混合ガスを吹き込むことによって、
周辺の耐火物を溶損することなくノズル内の凝固鋼を溶
解して開孔することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続鋳造操業
において、タンディッシュから鋳型へ注入する溶鋼流量
を制御するスライドバルブに組み込んだ細孔または多孔
質耐火物より酸素に等量のArガスを混合した混合ガスを
吹き込み、周辺の耐火物を溶損することなくノズル内の
凝固した鋼を溶解するタンディッシュ注入ノズルの開孔
方法である。
【0009】
【作用】タンディッシュに付属するスライドバルブの方
式としては2層式と3層式があるが、ここでは、より一
般的な3層式スライドバルブを例に説明する。本発明法
で使用するスライドバルブは、図1に示すようにインサ
ートノズル1の下部にボトムプレート2があり、ボトム
プレート2とシールプレート4の間にスライドプレート
3が設けてある。スライドプレート3は溶鋼の流量制御
のために、シリンダー5の作動によってボトムプレート
2とシールプレート4の間をスライドする。ボトムプレ
ート2には細孔8または多孔質耐火物(図示せず)が組
み込まれてあり、細孔8または多孔質耐火物にはガス供
給のためのパイプ9が接続されている。スライドプレー
ト3には細孔6または多孔質耐火物(図示せず)が組み
込まれてあり、細孔6または多孔質耐火物にはガス供給
のためのパイプ7が接続されている。
【0010】図4に示すように、クローズドスタート失
敗時は、溶鋼はスライドプレート3に組み込まれた細孔
6から吹き込まれたArガス7によって冷却され凝固鋼10
を形成し、ノズル内を閉塞する。このときは、クローズ
ドスタートのために組み込まれた細孔6も閉鎖すること
が多く、ここから凝固鋼10を溶解するに十分な量のガス
を吹き込むことは困難な状態にあることが多い。この場
合は、スライドプレートとは別に、ボトムプレート2内
に組み込まれた細孔8から酸素に等量のArガスを混合し
た混合ガスを吹き込み凝固鋼10を溶解する。
【0011】本発明法では、凝固鋼の近傍で酸素に等量
のArガスを混合した混合ガスを吹き込むため、混合ガス
中の酸素は効率よく凝固鋼と反応し、ごく少量の酸素で
もって凝固鋼を溶解することができる。なお、細孔8の
孔は凝固鋼10に向けて下向きにすることが望ましい。
【0012】このとき酸素と溶鋼あるいは凝固鋼との反
応において多大な発熱を生じるため、酸素の吹き込みが
長時間に亘るときは、この反応熱によって細孔8をはじ
め周辺の耐火物が溶損されることがある。これを防止す
るために、酸素に溶鋼と反応しないArガスを混合し、酸
化反応熱をArガスの顕熱として奪う。Arガスを混合する
場合、酸素と等量のArガスを混合することによって、酸
化反応熱による局部的な温度上昇は数分の1に減少し、
細孔8をはじめ周辺の耐火物を溶損することなくノズル
内の凝固鋼を溶解することができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明する。ク
ローズドスタートに失敗して閉塞したタンディッシュ注
入ノズルの開孔に、酸素に等量のArガスを混合した混合
ガスを使用し、このガスをボトムプレートの細孔から吹
き込み凝固鋼を溶解してノズルを開孔した。このときの
酸素使用量は、従来のタンディッシュ上部から溶鋼に酸
素パイプを挿入してノズル内の凝固鋼を溶解する方法で
は、平均100lの酸素を必要としたが、発明法では平均5l
の酸素でノズルを開孔できた。
【0014】また、開孔に使用した酸素による溶鋼中の
酸化物の生成量について調査した結果、図5に示すよう
に、溶鋼処理終了後の取鍋内のAl2O3 量と従来のノズル
開孔後のタンディッシュ内のAl2O3 量の間には大きな差
が認められるが、本発明法によるノズル開孔後のタンデ
ィッシュ内のAl2O3 量との間にはほとんど差は認められ
ない。この結果から本発明法がクローズドスタートに失
敗しても、溶鋼を汚染することなく、安全にノズルを開
孔することが可能なことが明らかである。
【0015】上記実施例では、スライドプレートの細孔
からArガスを吹き込むクローズドスタート法において、
ボトムプレートの細孔から酸素に等量のArガスを混合し
た混合ガスを吹き込む方法であるが、ボトムプレートの
細孔からArガスを吹き込むクローズドスタート法におい
ては、逆にスライドプレートの細孔から前記の混合ガス
を吹き込めばよい。
【0016】また、スライドプレートおよびボトムプレ
ートの細孔からArガスを吹き込むクローズドスタート法
においては、酸素に等量のArガスを混合した混合ガス
吹き込むための別の細孔を設けなくても、Arガスを前記
混合ガスに切り換えることによってノズルを開孔するこ
とも可能である。ただし、この方法では、クローズドス
タート失敗により細孔の前面が凝固鋼で覆われているた
め、前記混合ガスが十分に流れないことが多く、ノズル
の開孔に時間を要する。
【0017】
【発明の効果】本発明は、凝固鋼で閉塞したタンディッ
シュのノズルを、溶鋼の流量を制御するスライドバルブ
から酸素に等量のArガスを混合した混合ガスを吹き込む
ことによってノズル内の凝固鋼を溶解して開孔するもの
で、本法によれはノズル周辺の耐火物の溶損もなく、か
つ溶鋼を汚染することなく安全にノズルの開孔が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法で使用するスライドバルブの説明図で
ある。
【図2】連続鋳造操業の説明図である。
【図3】従来技術の説明図である。
【図4】ノズル閉塞例の説明図である。
【図5】ノズル開孔方法と溶鋼中のAl2O3 量との関係を
示す図である。
【符号の説明】
1…インサートノズル、2…ボトムプレート、3…スラ
イドプレート、4…シールプレート、5…シリンダー、
6…細孔、7…パイプ、8…細孔、9…パイプ、10…凝
固鋼、11…取鍋、12…タンディッシュ、13…溶鋼、14…
スライドバルブ、15…鋳型。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/10 340 B22D 41/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造操業において、タンディッシュ
    から鋳型へ注入する溶鋼流量を制御するスライドバルブ
    に組み込んだ細孔または多孔質耐火物より酸素に等量の
    Arガスを混合した混合ガスを吹き込み、周辺の耐火物を
    溶損することなくノズル内の凝固した鋼を溶解すること
    を特徴とするタンディッシュ注入ノズルの開孔方法。
JP15704791A 1991-06-27 1991-06-27 タンディッシュ注入ノズルの開孔方法 Expired - Lifetime JP2936082B2 (ja)

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JPH058001A JPH058001A (ja) 1993-01-19
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