JP2933870B2 - 光検出装置及びその製造方法 - Google Patents

光検出装置及びその製造方法

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JP2933870B2
JP2933870B2 JP8057209A JP5720996A JP2933870B2 JP 2933870 B2 JP2933870 B2 JP 2933870B2 JP 8057209 A JP8057209 A JP 8057209A JP 5720996 A JP5720996 A JP 5720996A JP 2933870 B2 JP2933870 B2 JP 2933870B2
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勝市 大澤
克彦 老邑
秀昭 薄窪
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光検出装置及びそ
の製造方法に関するものであり、特に、波長帯域が40
0nm〜800nmの人間の比視感度に近い光を検出す
るために用いられる光検出装置及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光を検出するには、一般的にシリ
コンフォトダイオード等の受光部の前面に検出したい波
長帯域の光学フィルタや分光器を配置した光検出装置が
用いられていた。
【0003】しかし、光検出装置の形状が大きくなりコ
ストがかかるという欠点があった。これを解決するため
の光検出装置(例えば、特開昭63−65325号公
報,特開平2−291182号公報)が提案されてい
る。
【0004】図10は、従来例として、特開平2−29
1182号公報に開示された光検出装置の構成を示す。
図10において、41はセンサ複合体、42はオペアン
プ等からなる増幅器、43は抵抗、44,45は配線、
46はP型半導体基板、47,48はN型不純物領域、
49はP型不純物領域である。
【0005】図10に示す光検出装置は、センサ複合体
41及び増幅器42を主たる構成要素とする。センサ複
合体41は、互いに異なる光検出特性を有する第1の受
光部PD1 ′及び第2の受光部PD2 ′と、第1の受光
部PD1 ′と第2の受光部PD2 ′とを逆並列に接続す
る配線44,45とを備えている。なお、第1の受光部
PD1 ′はP型半導体基板46及びN型不純物領域47
からなるフォトダイオードであり、第2の受光部P
2 ′はN型不純物領域48及びP型不純物領域49か
らなるフォトダイオードである。ここで、逆並列に接続
するとは、受光部であるフォトダイオードの極性を反対
にして並列に接続することをいう。増幅器42は、第1
の受光部PD1 ′と第2の受光部PD2 ′の出力電流の
差を増幅する。
【0006】この光検出装置では、第1の受光部P
1 ′及び第2の受光部PD2 ′に光が照射されると、
各受光部にはそれぞれの光検出特性に応じた光電流が発
生し、これらの光電流の差が配線44を介して増幅器4
2に出力される。発生する光電流量は、各受光部が感度
を有する波長帯域の光量に比例する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光検出装置には以下のような課題がある。
【0008】前記の光検出装置では、第1の受光部PD
1 ′及び第2の受光部PD2 ′は配線44,45により
逆並列に接続されている。ところが、逆並列に接続され
た場合、一方の受光部に逆バイアス電圧を印加すると他
方の受光部には過大な順方向電流が流れてしまうため、
逆バイアス電圧を印加できないことになる。このため、
光電流の差を増幅する増幅器42は入力バイアス電圧が
0Vである正負2電源型の増幅器に限定されてしまう。
これにより、光検出装置の回路規模が大きくなるという
問題がある。
【0009】また、逆バイアス電圧を印加できないため
P型不純物領域とN型不純物領域との接合面に空乏層が
拡がらないので、各受光部の光感度が悪くなるという問
題があり、光感度を向上するためには受光部の面積を大
きくする必要が出てくる。
【0010】また、各受光部面積より小さいスポット光
などが照射された場合には、検出したい波長帯域の光量
が検出できないという問題がある。
【0011】前記の問題に鑑み、本発明は、様々な増幅
器が使用可能であり回路規模の小さい光検出装置及びそ
の製造方法を提供すること、また、受光部の光感度が高
い光検出装置及びその製造方法を提供すること、さら
に、各受光部面積より小さいスポット光等が照射された
場合でも検出したい波長帯域の光量が検出可能である光
検出装置及びその製造方法を提供することを課題とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、請求項1の発明が講じた解決手段は、光検出装置と
して、第1導電型の半導体基板上に形成された第2導電
型の第1の不純物領域と該第1の不純物領域上に形成さ
れた第1導電型の第2の不純物領域とからなる第1の受
光部と、前記第1導電型の半導体基板と該半導体基板上
に形成された第2導電型の第3の不純物領域とからな
り、前記第1の受光部と異なる分光感度特性を有し前記
第1の受光部と直列に接続された第2の受光部と、前記
第1の受光部と前記第2の受光部との接続部から前記第
1及び第2の受光部に発生した光電流の差電流を入力し
て増幅する増幅手段とを備え、前記半導体基板の、主面
のうち前記第1の不純物領域が形成された部分と、裏面
との間に電圧を印加することによって、前記第1及び第
2の受光部に逆バイアス電圧が印加されるよう構成され
ものである。
【0013】請求項1の発明によると、第1の受光部及
び第2の受光部に同一の光が照射されると、それぞれの
光検出特性に応じて光電流が発生する。この光電流の差
電流が増幅手段によって増幅されるので、増幅手段の出
力電流は検出したい波長帯域の光量に比例する。ここ
で、第1及び第2の受光部は直列接続されているので様
々な増幅手段を用いることができ、例えばバイポーラト
ランジスタを用いることによって、光検出装置の回路規
模を小さくできると共にコストを低減することができ
る。また、第1及び第2受光部には逆バイアスが印加さ
れるので、各受光部の空乏層領域が広がり光感度が高感
度となる。また、接合容量が低減し周波数特性も改善さ
れる。
【0014】また、請求項2の発明では、前記請求項1
の光検出装置における増幅手段は、第1導電型の半導体
基板に形成された複数の不純物領域からなる増幅器を備
えたものとする。
【0015】さらに、請求項3の発明では、前記請求項
2の光検出装置において、前記増幅器を構成する複数の
不純物領域のうち少なくとも1つの不純物領域の深さ
は、前記第1,第2及び第3の不純物領域のうち少なく
とも1つの不純物領域深さと等しいものとする。
【0016】請求項3の発明によると、第1及び第2の
各受光部と増幅器とを集積化するための拡散工程が容易
になる。
【0017】ここで、請求項4の発明が講じた解決手段
は、光検出装置として、第1導電型の半導体基板上に形
成されたエピタキシャル層によって構成された第2導電
型の第1の不純物領域と該第1の不純物領域上に形成さ
れた第1導電型の第2の不純物領域とからなる第1の受
光部と、前記第1導電型の半導体基板と該半導体基板上
に形成された前記エピタキシャル層によって構成された
第2導電型の第3の不純物領域とからなり、前記第1の
受光部と異なる光検出特性を有し前記第1の受光部と直
列に接続された第2の受光部と、前記エピタキシャル層
を前記第1の不純物領域と前記第3の不純物領域とに分
離する分離領域と、前記第1の受光部と前記第2の受光
部との接続部から前記第1及び第2の受光部に発生した
光電流の差電流を入力して増幅する増幅手段とを備えた
ものとする。
【0018】請求項4の発明によると、前記請求項1の
発明による作用に加え、エピタキシャル層を用いること
によって第1の不純物領域と第3の不純物領域を低濃度
で且つ均一に形成できるので、光の照射によって生成さ
れるキャリアのライフタイムが伸びる。この結果、光の
吸収率が高くなり光感度は高感度となる。
【0019】また、請求項5の発明では、前記請求項4
の光検出装置において、前記エピタキシャル層によって
構成され、且つ分離領域によって前記第1及び第3の不
純物領域と分離された増幅器形成領域をさらに備え、前
記増幅手段は前記増幅器形成領域に形成された複数の不
純物領域からなる増幅器を備えたものとする。
【0020】請求項5の発明によると、エピタキシャル
層を分離領域で分離して増幅器形成領域を設け、この増
幅器形成領域に複数の不純物領域からなる増幅器を形成
するので、集積化が容易になり、低ノイズ,低コスト化
を実現できる。
【0021】さらに、請求項6の発明では、前記請求項
5の光検出装置における増幅器は、前記第1の受光部と
前記第2の受光部との接続部にベース領域が接続された
バイポーラトランジスタであり、前記ベース領域の深さ
は前記第2の不純物領域の深さと等しいものとする。
【0022】請求項6の発明によると、各受光部と増幅
器を集積化するための工程が容易になる。
【0023】また、請求項7の発明では、前記請求項4
光検出装置において、第1及び第2の受光部に逆バイ
アス電圧が印加されるものとする。
【0024】請求項7の発明によると、第1及び第2受
光部には逆バイアスが印加されるので、各受光部の空乏
層領域が広がり光感度が高感度となる。また、接合容量
が低減し周波数特性も改善される。
【0025】また、請求項8の発明では、前記請求項1
又は4の光検出装置において、光検出を行う波長帯域を
第1の受光部と第2の受光部との面積比によって設定す
るものとする。
【0026】請求項8の発明によると、光検出を行う波
長帯域を設定するために第1〜第3の不純物領域の濃度
及び深さを変更する必要がなく、第1受光部と第2受光
部との面積比によって波長帯域を容易に設定することが
できる。例えば、第1の受光部と第2の受光部との面積
比を800nm以上の光感度が0以下になるように設定
すると、検出される光量は400nm〜800nmの波
長帯域の光量であり、人間の比視感度に近い明るさを検
出することができる。
【0027】また、請求項9の発明では、前記請求項1
又は4の光検出装置において、第1及び第2の受光部の
表面形状は相互に入り組んでいるものとする。
【0028】請求項9の発明によると、各受光部の面積
よりも小さいスポット光等が照射されたときでも、検出
したい波長帯域の光量を検出することが可能となる。
【0029】ここで、請求項10の発明が講じた解決手
段は、光検出装置として、直列に接続された第1の受光
部及び第2の受光部と、前記第2の受光部に並列に接続
され前記第1の受光部と同等の暗電流特性を有し且つ遮
光された第3の受光部と、前記第1の受光部に並列に接
続され前記第2の受光部と同等の暗電流特性を有し且つ
遮光された第4の受光部と、前記第1の受光部と前記第
2の受光部との接続部から前記第1及び第2の受光部に
発生した光電流の差電流を入力して増幅する増幅手段と
を備えたものとする。
【0030】請求項10の発明により、第1の受光部か
ら発生した暗電流は第3の受光部から発生した暗電流に
よって相殺され、第2の受光部から発生した暗電流は第
4の受光部から発生した暗電流によって相殺される。し
かも、第3及び第4の受光部は遮光されているので、光
検出装置全体の光検出特性には影響を与えない。したが
って、各受光部を流れる暗電流に起因するオフセット電
位の発生を防止することができる。
【0031】そして、請求項11の発明では、前記請求
項10の光検出装置において、第1〜第4の受光部に同
等の逆バイアス電圧が印加されるものとする。
【0032】
【0033】
【0034】また、請求項1の発明が講じた解決手段
は、第1導電型の半導体基板上に形成されたエピタキシ
ャル層によって構成された第2導電型の第1の不純物領
域と該前記第1の不純物領域上に形成された第1導電型
の第2の不純物領域とからなる第1の受光部と、前記第
1導電型の半導体基板と該半導体基板上に形成された前
記エピタキシャル層によって構成された第2導電型の第
3の不純物領域とからなり,前記第1の受光部と異なる
光検出特性を有し前記第1の受光部と直列に接続された
第2の受光部と、前記第1及び第3の不純物領域と分離
領域によって分離されたエピタキシャル層にベース領域
が形成され,前記第1の受光部と前記第2の受光部との
接続部に前記ベース領域が接続されたバイポーラトラン
ジスタとを備えた光検出装置を製造する光検出装置の製
造方法として、前記バイポーラトランジスタのベース領
域と前記第2の不純物領域とを同一の拡散工程において
同時に形成する工程を備えているものである。
【0035】請求項1の発明によると、各受光部及び
バイポーラトランジスタを集積化するとき、拡散工程を
容易にすることができ、拡散工程の増加も抑えられる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について、図面
を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態では、
第1導電型をP型とし、第2導電型をN型として説明す
る。
【0037】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係る光検出装置の構成を示す図である。図
1において、PD1 は第1の受光部,PD2 は第2の受
光部,1,2,9は配線、3はP型の半導体基板、4は
N型の第1の不純物領域、5はP型の第2の不純物領
域、6はN型の第3の不純物領域、7はP型の分離領
域、8は増幅手段である。
【0038】本実施形態に係る光検出装置は、第1の受
光部PD1 ,第2の受光部PD2 及び増幅手段8を主た
る構成要素とする。第1の受光部PD1 は、P型の半導
体基板3に低濃度のリンを含んで深く形成されたN型の
第1の不純物領域4(表面濃度=10-16 cm-2以下,
不純物領域の深さ=3μm以上)と、N型の第1の不純
物領域4の表面にボロンを含んで浅く形成されたP型の
第2の不純物領域5(表面濃度=10-18 cm-2以上,
不純物領域の深さ=2μm以下)とからなる短波長検出
用のフォトダイオードであり、ピーク感度波長は560
nmである。
【0039】第2の受光部PD2 は、P型の半導体基板
3と、P型の半導体基板3に低濃度のリンを含んで深く
形成されたN型の第3の不純物領域6(表面濃度=10
-16cm-2以下,不純物領域の深さ=3μm以上)とか
らなる長波長検出用のフォトダイオードであり、ピーク
感度波長は880nmである。
【0040】そして、第1の受光部PD1 のP型の第2
の不純物領域5と第2の受光部PD2 のN型の第3の不
純物領域6とを配線9によって接続することによって、
2つのフォトダイオード(受光部PD1 ,受光部P
2 )を直列に接続し、その接続部を増幅手段8に接続
している。なお、第2の実施形態で説明するが、増幅手
段8をバイポーラトランジスタで構成すると、図7に示
すような回路になる。
【0041】図2は、図1に示す本実施形態に係る光検
出装置の光検出特性を示す図である。図2において、縦
軸は光電流(nA)、横軸は光波長λ(nm)であり、
10は第1の受光部PD1 の光検出特性、11は第2の
受光部PD2 の光検出特性、12は図1に示す光検出装
置全体の光検出特性である。また、13は第2の受光部
PD2 の面積を2倍にしたときに推定される光検出特性
である。なお、縦軸の光電流と光感度との間には(光電
流=光感度×光パワー×受光部の面積)という関係があ
る。また、本実施形態では、(第1の受光部PD1 の面
積):(第2の受光部PD2 の面積)=5:1とする。
【0042】以下、図1及び図2を用いて本実施形態に
係る光検出装置の動作について説明する。
【0043】この光検出装置は、配線1を正電源(正極
性の基準電圧)Vccに接続すると共に配線2をグラウン
ドGNDに接続し、配線9の電位をVccとGNDとの間
の電位とし、第1の受光部PD1 及び第2の受光部PD
2 に各々逆バイアスを印加しておく。光が第1の受光部
PD1 及び第2の受光部PD2 に照射されると、第1の
受光部PD1 にはλ=560nmをピークとする光検出
特性10に応じた光電流I1 が発生し、第2の受光部P
2 にはλ=880nmをピークとする光検出特性11
に応じた光電流I2 が発生する。第1の受光部PD1
第2の受光部PD2 との接続部から光電流I1 ,I2
差電流I3 が出力され、増幅手段8によって増幅され
る。
【0044】第1の受光部PD1 の光検出特性10と第
2の受光部PD2 の光検出特性11との交点における光
波長は880nmである。このため、第1の受光部PD
1 で発生した光電流のうちλ=880nm以上の光成分
による光電流は、第2の受光部PD2 で発生した光電流
のうちのλ=880nm以上の光成分による光電流によ
って相殺される。したがって、差電流I3 として、照射
された光のうち光検出装置全体の光検出特性12に応じ
た波長帯域の光量に比例した電流を得ることができる。
【0045】本実施形態によると、第1,第2の受光部
PD1 ,PD2 を直列接続し、その接続部に増幅手段8
を接続する構成としているので、増幅手段8として、バ
イポーラトランジスタ,トランジスタ2個で構成される
トランスインピーダンス型アンプ(特開昭57−140
053号公報の第1図及び特開昭57−142031号
公報の第1図等参照),FETによるトランスインピー
ダンス型アンプ(National Technical Report Vol.34 N
o.1 Feb.1988,p36等参照),単電源型オペアンプ(AN
1358,AN6500等)等の様々な簡易な増幅器を
用いることができ、光検出装置の回路規模を小さくする
ことができる。
【0046】さらに、本実施形態では、直列接続された
フォトダイオードからなる第1の受光部PD1 及び第2
の受光部PD2 には各々逆バイアスが印加されるので、
0バイアス状態より各受光部PD1 ,PD2 の光感度が
高感度になると共に、接合容量も低減し周波数特性も改
善される。
【0047】また、第1の受光部PD1 と第2の受光部
PD2 との面積比を変えることにより、検出する光の波
長帯域を容易に変えることができる。例えば、第2の受
光部PD2 の面積を2倍にして第1の受光部PD1 と第
2の受光部PD2 の面積比が5:2に設定したとする。
このとき、図2において、第2の受光部PD2 の光検出
特性は13のようになり、第1の受光部PD1 の光検出
特性10との交点における光波長が880nmから80
0nmに変化する。このため、検出する光の波長帯域を
400nm〜800nmと設定でき、赤外光に対する感
度が十分低くなり、人間の比視感度に近い明るさを検出
可能になる。
【0048】図3は、本実施形態における第1の受光部
PD1 及び第2の受光部PD2 の配置構成の一例を示す
平面図である。図3に示すように、第1の受光部PD1
と第2の受光部PD2 とは櫛形の形状で互いに入り組ん
で配置されている。このため、各受光部PD1 ,PD2
の面積より小さいスポット光等が照射された場合でも検
出したい波長帯域の光量を検出することができる。
【0049】図4は、本実施形態における第1の受光部
PD1 及び第2の受光部PD2 の配置構成の他の例を示
す平面図である。図4に示すように、第1の受光部PD
1 と第2の受光部PD2 とが湾曲した形状で互いに入り
組んで配置されていても、図3に示した配置構成と同様
の効果が得られる。なお、図3,図4に示した配置構成
は一例であり、第1の受光部PD1 と第2の受光部PD
2 とが互いに入り組んで配置されていれば、これ以外の
配置構成であっても同様の効果が得られる。
【0050】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。本実施形態に係る光検出装
置は、図1に示した第1の実施形態に係る光検出装置に
おける増幅手段8をバイポーラトランジスタで構成した
ものである。
【0051】図5は、本発明の第2の実施形態に係る光
検出装置の構成を示す断面図である。図5において、P
1 は第1の受光部、PD2 は第2の受光部、27はバ
イポーラトランジスタであり、配線は省略している。ま
た、20はP型の半導体基板、21はN型の第1の不純
物領域、22はP型の第2の不純物領域、23はN型の
第3の不純物領域、24はバイポーラトランジスタ27
のコレクタ領域(N型)、25はバイポーラトランジス
タ27のベース領域(P型)である。第1の受光部PD
1 は、N型の第1の不純物領域21とP型の第2の不純
物領域22とからなるフォトダイオードであり、第2の
受光部PD2 は、P型の半導体基板20とN型の第3の
不純物領域23とからなるフォトダイオードである。
【0052】また、図7は図5に示す光検出装置の回路
構成を示す回路図である。図7に示すように、第1の受
光部PD1 と第2の受光部PD2 とは直列接続されてお
り、それぞれ逆バイアスが印加されている。第1の受光
部PD1 と第2の受光部PD2 との接続部はトランジス
タTr1のベースに接続されている。この光検出装置に光
が照射されると、第1の受光部PD1 には光電流I1
流れ、第2の受光部PD2 には光電流I2 が流れ、その
差電流I3 がトランジスタTr1のベースに流れ、検出し
たい波長帯域の光量に比例した電流を得ることができ
る。
【0053】本実施形態によれば、増幅器をバイポーラ
トランジスタ27で構成することにより各受光部及び増
幅器の集積化が可能になり、光検出装置の回路規模を小
さくすることができる。
【0054】また、本実施形態において、第1の受光部
PD1 のP型の第2の不純物領域22の深さをバイポー
ラトランジスタ27のベース領域25の深さと等しくす
ることによって、拡散工程を容易にすることができる。
さらに、第1の不純物領域21及び第3の不純物領域2
3の深さをバイポーラトランジスタ27のコレクタ領域
24の深さと等しくすることによって、拡散工程を容易
にすることができる。これにより、各受光部PD1 ,P
2 と増幅器であるバイポーラトランジスタ27の集積
化が容易になる。
【0055】次に、本実施形態に係る光検出装置の製造
方法について説明する。第1の不純物領域21及び第3
の不純物領域23をバイポーラトランジスタ27のコレ
クタ領域24を形成する拡散工程において同時に形成
し、第2の不純物領域22をバイポーラトランジスタ2
7のベース領域25を形成する拡散工程において同時に
形成する。これにより、各受光部PD1 ,PD2 は増幅
器(バイポーラトランジスタ27)を形成する際に同時
に形成され、集積化に伴う拡散工程の増加を抑えること
ができる。なお、バイポーラトランジスタ27は、P型
の半導体基板20にN型不純物をドープしてコレクタ領
域24を形成し、コレクタ領域24にP型不純物をドー
プしてベース領域25を形成し、ベース領域25にN型
不純物をドープしてエミッタ領域(図示せず)を形成す
ることによって作られる。
【0056】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について説明する。
【0057】図6は本発明の第3の実施形態に係る光検
出装置の構成を示す断面図である。図6において、PD
1 は第1の受光部、PD2 は第2の受光部、40は増幅
手段としてのバイポーラトランジスタである。また、3
0はP型の分離領域、31はP型の半導体基板、32は
エピタキシャル層からなるN型の第1の不純物領域、3
3はP型の第2の不純物領域、34はエピタキシャル層
からなるN型の第3の不純物領域、35,36,37は
配線、38はP型の不純物領域、39はエピタキシャル
層からなる増幅器形成領域としてのN型の不純物領域で
ある。P型の不純物領域38はバイポーラトランジスタ
40のベース領域になり、N型の不純物領域39はバイ
ポーラトランジスタ40のコレクタ領域になる。
【0058】本実施形態に係る光検出装置は、第1の受
光部PD1 ,第2の受光部PD2 及びバイポーラトラン
ジスタ40を主たる構成要素とし、第1の受光部PD1
と第2の受光部PD2 、第1,第2の受光部PD1 ,P
2 とバイポーラトランジスタ40とは分離領域30に
より分離されている。
【0059】第1の受光部PD1 は、エピタキシャル工
程を利用してP型の半導体基板31に形成され,低濃度
のリンを含んで深く形成されたN型の第1の不純物領域
32(表面濃度=10-16 cm-2,不純物領域の深さ=
5μm)と、N型の第1の不純物領域32の表面にボロ
ンを含んで浅く形成されたP型の第2の不純物領域33
(表面濃度=10-18 cm-2,不純物領域の深さ=2μ
m)とからなる短波長検出用のフォトダイオードであ
り、ピーク感度波長=560nmである。
【0060】第2の受光部PD2 は、P型の半導体基板
31と、これにエピタキシャル工程を利用して形成さ
れ,低濃度のリンを含んで深く形成されたN型の第3の
不純物領域34(表面濃度=10-16 cm-2,不純物領
域の深さ=5μm)とからなる長波長検出用のフォトダ
イオードであり、ピーク感度波長=880nmである。
【0061】そして、第1の受光部PD1 の第2の不純
物領域33と第2の受光部PD2 の第3の不純物領域3
4とをアルミの配線35によって接続することによっ
て、第1,第2の受光部PD1 ,PD2 を直列に接続
し、その接続部をバイポーラトランジスタ40のベース
領域38に接続している。なお、図6に示す光検出装置
の回路構成は、第2の実施形態に係る光検出装置と同様
に、図7のようになる。
【0062】また、本実施形態における第1の受光部P
1 と第2の受光部PD2 の配置構成は、第1の実施形
態と同様に、図3又は図4に示すように、第1の受光部
PD1 と第2の受光部PD2 とは互いに入り組んだ形状
に配置されている。
【0063】第1の実施形態との主な違いは、N型の第
1の不純物領域32,N型の第3の不純物領域34及び
N型第4不純物領域40をエピタキシャル層で形成し、
分離領域30によって分離していることである。分離領
域30はP型の不純物領域であり、N型のエピタキシャ
ル層(32,34,39)から半導体基板31に達する
ように形成されている。
【0064】図6に示す光検出装置の動作は第1の実施
形態と同様である。配線36を正電源Vccに接続すると
共に配線37をグラウンドGNDに接続して、第1の受
光部PD1 と第2の受光部PD2 とに各々逆バイアスを
印加する。第1の受光部PD1 及び第2の受光部PD2
に光が照射されると、第1の受光部PD1 にはλ=56
0nmをピークとする光検出特性に応じた光電流I1
発生し、第2の受光部PD2 にはλ=880nmをピー
クとする光検出特性に応じた光電流I2 が発生し、光電
流I1 とI2 との差電流I3 がバイポーラトランジスタ
40によって増幅される。したがって、本実施形態にお
いても第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0065】さらに、本実施形態では、第1の受光部P
1 のN型の第1の不純物領域32及び第2の受光部P
2 のN型の第3の不純物領域34を、エピタキシャル
層を用いることによって同時に低濃度に均一に形成でき
るため、光の照射によって生成されるキャリアのライフ
タイムを伸ばすことができ、光の吸収率が高くなり、光
感度はより高感度になる。
【0066】また、分離領域30により分離されたエピ
タキシャル層からなるN型の不純物領域39にバイポー
ラトランジスタ40が増幅器として形成されているの
で、光検出装置の集積化が容易になり、回路規模を小さ
くできると共にノイズの低減及びコストの低減が実現で
きる。
【0067】さらに、第1の受光部PD1 のP型の第2
の不純物領域33の深さをバイポーラトランジスタ40
のベース領域となるP型の不純物領域38の深さと等し
くすることによって、拡散工程を容易にすることができ
る。さらに、第1の不純物領域32,第3の不純物領域
34の深さをバイポーラトランジスタ40のコレクタ領
域となるN型の不純物領域39の深さと等しくすること
によって、拡散工程を容易にすることができる。これに
より、各受光部PD1 ,PD2 と増幅器であるバイポー
ラトランジスタの集積化が容易になる。
【0068】図6に示す光検出装置の製造方法は、次の
ようになる。第1の受光部PD1 のN型の第1の不純物
領域32及び第2の受光部PD2 のN型の第3の不純物
領域34を、バイポーラトランジスタ40のコレクタ領
域となるN型の不純物領域39を形成するエピタキシャ
ル層形成工程において同時に形成する。次に、第1の受
光部PD1 のP型の第2の不純物領域33をバイポーラ
トランジスタ40のベース領域となるP型の不純物領域
38を形成する工程において同時に形成する。これによ
り、各受光部PD1 ,PD2 は、増幅器(バイポーラト
ランジスタ)を形成する際に同時に形成されるので、集
積化に伴う拡散工程の増加を抑えることができる。
【0069】なお、第1〜第3の実施形態では、第1導
電型をP型とし、第2導電型をN型として説明したが、
第1導電型をN型とし、第2導電型をP型としても同様
の効果が得られる。
【0070】ここで、図7に示す回路の動作について説
明しておく。
【0071】第1の受光部PD1 と第2の受光部PD2
とは直列接続され、第1の受光部PD1 のカソードは電
源Vccに接続されると共に第2の受光部PD2 のアノー
ドは接地されており、各受光部PD1 ,PD2 には逆バ
イアスが印加されている。また、NPN型トランジスタ
r1のコレクタは出力端子Iout に接続され、エミッタ
は接地され、ベースは第1の受光部PD1 のアノード及
び第2の受光部PD2のカソードに接続されている。N
PN型トランジスタTr1のベース−エミッタ間の電圧を
BEとすると、第1,第2の受光部PD1 ,PD2 には
各々(Vcc−VBE),VBEの逆バイアスが印加され、光
感度は共に高感度になっている。
【0072】光が照射されると、各受光部PD1 ,PD
2 には各々の光検出特性に応じて光電流I1 ,I2 が流
れ、NPN型トランジスタTr1のベースには差電流I3
(=I1 −I2 )が流れ込む。この結果、出力端子I
out からhFE1 ×I3 の電流(hFE1 はNPN型トラン
ジスタTr1の電流増幅率)が流れ出す。この電流の大き
さは、受光部PD1 ,PD2 によって設定された波長帯
域の光量に比例する。
【0073】また、第1〜第3の実施形態に係る光検出
装置の回路構成は、図7に限るものではない。図8は他
の回路構成を示す回路図である。
【0074】図8(a)は、NPN型トランジスタTr1
の代わりにPNP型トランジスタTr2を用いたものであ
る。第1の受光部PD1 と第2の受光部PD2 とは直列
接続され、第2の受光部PD2 のカソードは電源Vcc
接続されると共に第1の受光部PD1 のアノードは接地
されており、各受光部PD1 ,PD2 には逆バイアスが
印加されている。また、PNP型トランジスタTr2のコ
レクタは出力端子Iou t に接続され、エミッタは電源V
ccに接続され、ベースは第1の受光部PD1 のカソード
及び第2の受光部PD2 のアノードに接続されている。
PNP型トランジスタTr2のベース−エミッタ間の電圧
をVBEとすると、第1,第2の受光部PD1 ,PD2
は各々(Vcc−VBE),VBEの逆バイアスが印加され、
光感度は共に高感度になっている。
【0075】光が照射されると、各受光部PD1 ,PD
2 には各々の光検出特性に応じて光電流I1 ,I2 が流
れ、PNP型トランジスタのベースから差電流I3 (=
1−I2 )が流れ出す。この結果、出力端子Iout
らhFE2 ×I3 の電流(hFE 2 はPNP型トランジスタ
r2の電流増幅率)が流れ込む。この電流は、受光部P
1 ,PD2 によって設定された波長帯域の光量に比例
する。
【0076】また、図7に示す回路と同様に、各受光部
PD1 ,PD2 を直列に接続して逆バイアスを印加して
いるので0バイアス状態よりも光感度が向上し、受光部
面積を小さくできると共に、様々な増幅器を接続できる
ので回路規模を小さくすることができる。
【0077】図8(b)は、NPN型トランジスタTr1
と抵抗R1 及びR2 とを用いたものである。第1の受光
部PD1 と第2の受光部PD2 とは直列接続され、第2
の受光部PD2 のカソードは電源Vccに接続される一
方、第1の受光部PD1 のアノードは接地されており、
各受光部PD1 ,PD2 には逆バイアスが印加されてい
る。また、NPNトランジスタTr1のコレクタは出力端
子Vout に接続され、エミッタは接地され、ベースは第
1の受光部PD1 のカソード及び第2の受光部PD2
アノードに接続されている。抵抗R1 はNPN型トラン
ジスタTr1のベース−コレクタ間に配され、抵抗R2
NPN型トランジスタTr1のコレクタと電源Vccとの間
に配されている。第1,第2の受光部PD1 ,PD2
は各々VBE,(Vcc−VBE)の逆バイアスが印加され、
光感度は共に高感度になっている。
【0078】光が照射されると、各受光部PD1 ,PD
2 には各々の光検出特性に応じて光電流I1 ,I2 が流
れ、出力端子Vout には、次式で表される電圧が出力さ
れる。 Vout =A+B×(I1 −I2 ) ただし、 A=(R1 cc+(R2 +R2 FE)VBE)/(R2
2 FE+R1 ) B=R1 2 FE/(R2 +R2 FE+R1 ) ここで、R1 ,R2 ,hFE,VBE,Vccは定数であるた
め、A及びBは定数となるので、電圧Vout は受光部P
1 ,PD2 によって設定された波長帯域の光量に比例
する。
【0079】また、図7に示す回路と同様に、各受光部
PD1 ,PD2 を直列に接続して逆バイアスを印加して
いるので、0バイアス状態よりも光感度が向上し、受光
部面積を小さくできると共に、様々な増幅器を接続でき
るので回路規模を小さくすることができ、マイコン等に
直結可能になる。
【0080】(第4の実施形態)図9は、本発明の第4
の実施形態に係る光検出装置の回路図である。図9にお
いて、第1の受光部PD1 と第2の受光部PD2 とは直
列に接続され、第3の受光部PD3 と第4の受光部PD
4 ともまた直列に接続されている。第1の受光部PD1
のアノード及び第4の受光部PD4 のアノードは共に接
地され、第2の受光部PD2 のカソード及び第3の受光
部PD3 のカソードは共に電源Vccに接続されている。
また、第1及び第4の受光部PD1 ,PD4 のカソード
と第2及び第3の受光部PD2 ,PD3 のアノードと
が、NPN型トランジスタTr1のベースに共に接続され
ている。
【0081】また、抵抗R1 はNPN型トランジスタT
r1のコレクタ−ベース間に配され、抵抗R2 はNPN型
トランジスタTr1のコレクタと電源Vccとの間に、抵抗
3はNPN型トランジスタTr1のエミッタとGNDと
の間に、それぞれ配されている。抵抗R3 の値は、第1
〜第4の受光部PD1 〜PD4 に各々逆バイアスVcc
2が印加されるように調整される。
【0082】第1の受光部PD1 と第3の受光部PD3
とは受光特性が等しく、第2の受光部PD2 と第4の受
光部PD4 ともまた受光特性が等しい。ここで、受光特
性が等しいとは、不純物領域の深さと受光面積とが等し
く、受光感度の波長特性や暗電流等の温度依存性が同等
であることをいう。また、第3及び第4の受光部P
3 ,PD4 は、その表面を遮光されている。
【0083】図9に示した回路は、各受光部を流れる暗
電流に起因するオフセット電位の発生を防止できること
を特徴とする。
【0084】図7又は図8に示す回路からなる光検出装
置では、光が照射されない場合でも第1,第2の受光部
PD1 ,PD2 には常に暗電流が流れているので、オフ
セット電位Voff が発生する。また、暗電流は温度によ
って指数関数的に増加するため、特に高温では高いオフ
セット電位Voff が発生する。
【0085】例えば、図8(b)に示す回路によると、
第1の受光部PD1 の暗電流をId1、第2の受光部PD
2 の暗電流をId2とすると、オフセット電位Voff はR
1 ・(Id1−Id2)となる。(Id1−Id2)は常温25
℃において数nA、75℃において数十Aとなり、R1
を数百MΩとすると、オフセット電位Voff は常温では
約500mVであるが、75℃では約5Vとなるので、
回路は正常な動作ができない。
【0086】これに対し、図9に示す回路によると、第
1〜第4の受光部PD1 〜PD4 の暗電流をそれぞれI
d1,Id2,Id3,Id4としたとき、オフセット電位V
off はR1 ・{(Id1−Id2)−(Id3−Id4)}とな
る。ここで、第1の受光部PD1 と第3の受光部PD3
の暗電流特性は等しく、第2の受光部PD2 と第4の受
光部PD4 の暗電流特性は等しく、しかも各受光部に印
加された逆バイアスはそれぞれ等しいので、Id1とId3
は等しくなり、Id2とId4は等しくなる。したがって、
理論上はオフセット電位Voff は0Vとなる。実際には
各受光部の特性のばらつきもあるので、オフセット電位
off は、常温25℃において10mV、75℃では1
00mV程度となる。
【0087】このように、第4の実施形態に係る光検出
装置によると、各受光部を流れる暗電流に起因するオフ
セット電位の発生を防止することができる。
【0088】
【発明の効果】以上のように本発明によると、直列接続
された第1及び第2の受光部に様々な増幅器を接続でき
るので、回路規模が小さくなると共にコストを低減でき
る。また、各受光部と増幅器とを集積化する拡散工程が
容易になる。
【0089】また、光感度が高感度になり、さらに、検
出したい波長帯域を容易に設定変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光検出装置の構
成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る光検出装置の光
検出特性を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る光検出装置の第
1の受光部及び第2の受光部の表面形状を示す平面図で
ある。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る光検出装置の第
1の受光部及び第2の受光部の表面形状を示す平面図で
ある。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る光検出装置の構
成を示す断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る光検出装置の構
成を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る光検出装置において、
増幅器をバイポーラトランジスタで構成した場合の回路
構成を示す回路図である。
【図8】本発明の実施形態に係る光検出装置による他の
回路構成の例を示す回路図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る光検出装置の構
成を示す回路図である。
【図10】従来の光検出装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
PD1 第1の受光部 PD2 第2の受光部 PD3 第3の受光部 PD4 第4の受光部 1,2,9,35,36,37 配線 3,20,31 半導体基板 4,21,32 第1の不純物領域 5,22,33 第2の不純物領域 6,23,34 第3の不純物領域 7,26 分離領域 8 増幅器 24 バイポーラトランジスタのコレクタ領域 25 バイポーラトランジスタのベース領域 27 バイポーラトランジスタ 30 分離領域 38 P型の不純物領域 39 N型不純物領域(増幅器形成領域) 40 バイポーラトランジスタ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−291182(JP,A) 特開 昭63−133128(JP,A) 特開 平5−55621(JP,A) 特開 昭55−22871(JP,A) 特開 昭63−254736(JP,A) 特開 平5−55538(JP,A) 特開 昭63−88871(JP,A) 特開 平2−156575(JP,A) 特開 平5−122158(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/10 G02F 3/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板上に形成された
    第2導電型の第1の不純物領域と、該第1の不純物領域
    上に形成された第1導電型の第2の不純物領域とからな
    る第1の受光部と、 前記第1導電型の半導体基板と、該半導体基板上に形成
    された第2導電型の第3の不純物領域とからなり、前記
    第1の受光部と異なる分光感度特性を有し、前記第1の
    受光部と直列に接続された第2の受光部と、 前記第1の受光部と前記第2の受光部との接続部から前
    記第1及び第2の受光部に発生した光電流の差電流を入
    力して増幅する増幅手段とを備え 前記半導体基板の、主面のうち前記第1の不純物領域が
    形成された部分と、裏面との間に電圧を印加することに
    よって、前記第1及び第2の受光部に逆バイアス電圧が
    印加されるよう構成された光検出装置。
  2. 【請求項2】 増幅手段は、第1導電型の半導体基板に
    形成された複数の不純物領域からなる増幅器を備えたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光検出装置において、 前記増幅器を構成する複数の不純物領域のうち少なくと
    も1つの不純物領域の深さは、前記第1,第2及び第3
    の不純物領域のうち少なくとも1つの不純物領域深さと
    等しいことを特徴とする光検出装置。
  4. 【請求項4】 第1導電型の半導体基板上に形成された
    エピタキシャル層によって構成された第2導電型の第1
    の不純物領域と、該第1の不純物領域上に形成された第
    1導電型の第2の不純物領域とからなる第1の受光部
    と、 前記第1導電型の半導体基板と、該半導体基板上に形成
    された前記エピタキシャル層によって構成された第2導
    電型の第3の不純物領域とからなり、前記第1の受光部
    と異なる光検出特性を有し、前記第1の受光部と直列に
    接続された第2の受光部と、 前記エピタキシャル層を前記第1の不純物領域と前記第
    3の不純物領域とに分離する分離領域と、 前記第1の受光部と前記第2の受光部との接続部から前
    記第1及び第2の受光部に発生した光電流の差電流を入
    力して増幅する増幅手段とを備えた光検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の光検出装置において、 前記エピタキシャル層によって構成され、且つ分離領域
    によって前記第1及び第3の不純物領域と分離された増
    幅器形成領域をさらに備え、 前記増幅手段は、前記増幅器形成領域に形成された複数
    の不純物領域からなる増幅器を備えたことを特徴とする
    光検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の光検出装置において、 前記増幅器は、前記第1の受光部と前記第2の受光部と
    の接続部にベース領域が接続されたバイポーラトランジ
    スタであり、前記ベース領域の深さは前記第2の不純物
    領域の深さと等しいことを特徴とする光検出装置。
  7. 【請求項7】 第1及び第2の受光部に逆バイアス電圧
    が印加されるよう構成されたことを特徴とする請求項4
    に記載の光検出装置
  8. 【請求項8】 光検出を行う波長帯域を第1の受光部と
    第2の受光部との面積比によって設定するよう構成され
    たことを特徴とする請求項1又は4に記載の光検出装
    置。
  9. 【請求項9】 第1及び第2の受光部の表面形状は相互
    に入り組んでいることを特徴とする請求項1又は4に記
    載の光検出装置。
  10. 【請求項10】 直列に接続された第1の受光部及び第
    2の受光部と、 前記第2の受光部に並列に接続され前記第1の受光部と
    同等の暗電流特性を有し且つ遮光された第3の受光部
    と、 前記第1の受光部に並列に接続され前記第2の受光部と
    同等の暗電流特性を有し且つ遮光された第4の受光部
    と、 前記第1の受光部と前記第2の受光部との接続部から前
    記第1及び第2の受光部に発生した光電流の差電流を入
    力して増幅する増幅手段とを備えた光検出装置。
  11. 【請求項11】 第1〜第4の受光部に同等の逆バイア
    ス電圧が印加されるよう構成されたことを特徴とする請
    求項10に記載の光検出装置。
  12. 【請求項12】 第1導電型の半導体基板上に形成され
    たエピタキシャル層によって構成された第2導電型の第
    1の不純物領域と該第1の不純物領域上に形成された第
    1導電型の第2の不純物領域とからなる第1の受光部
    と、前記第1導電型の半導体基板と該半導体基板上に形
    成された前記エピタキシャル層によって構成された第2
    導電型の第3の不純物領域とからなり,前記第1の受光
    部と異なる光検出特性を有し前記第1の受光部と直列に
    接続された第2の受光部と、前記第1及び第3の不純物
    領域と分離領域によって分離されたエピタキシャル層に
    ベース領域が形成され,前記第1の受光部と前記第2の
    受光部との接続部に前記ベース領域が接続されたバイポ
    ーラトランジスタとを備えた光検出装置を製造する光検
    出装置の製造方法であって、 前記バイポーラトランジスタのベース領域及び前記第2
    の不純物領域を同一の拡散工程において同時に形成する
    工程を備えている光検出装置の製造方法
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