JP2917019B1 - エアースプレーガン塗装装置 - Google Patents

エアースプレーガン塗装装置

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Abstract

【要約】 【課題】 エアースプレーガン塗装装置で塗装液の加速
化を図り、且つ風の影響を防止して付着効率を高めるこ
と。 【解決手段】 手持ち缶入りスプレー装置に於けるノズ
ル体に対し、その外周面と直交するドーナツ状の円板体
を取付け、該円板体の内周側にはその背面から前面へ貫
通する複数個の透孔を等間隔位置に穿設し、且つ外周側
にはノズル体の塗装液を包囲する如く噴出させる圧縮空
気の噴出ノズルを等間隔位置に設けしめるのであり、こ
のさいドーナツ状の円板体は内孔から前面側へ向けてラ
ッパ状に拡開される傾斜壁面に形成し、該傾斜壁面に対
し複数個の透孔が穿設されるものとなしたり、また噴出
ノズルはノズル体の塗装液噴射中心線に対し、１°〜１
０°の傾斜角度をもって取付けたりするようになす。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はエアースプレーガン
塗装装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】図４は従来のエアースプレーガン塗装装
置を示すものであって、次のような構成である。１１は
エアースプレーガンの握り部、１２はその操作部、そし
て１３はノズル体であり、握り部１１には圧縮空気取り
入れ口１４、引金調整摘み１５及び圧縮空気調整摘み１
６を設けると共に、操作部１２には引金１７を設け、ま
たノズル体１３には塗料缶１８が管路１９を介して取付
けてあり、使用にさいしては圧縮空気取り入れ口１４に
圧縮空気管２０を接続して引金１７を引くのであり、す
ると圧縮空気が所要の通路を経てノズル体３の空気噴出
口１３ａから噴出されるものとなるが、このさい噴出さ
れる空気の吸引効果により塗料缶１８内の塗装液が管路
１９を経て中心のノズル１３ｂから噴射されるものとな
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記に於ける塗装液の
噴霧に於いて、その放射方向は定められているものの、
周囲の影響を受けて無雑作に飛散するものとなすのであ
り、このことは塗装むらや塗装効率の低下の原因をなす
ものとなっている。また、この塗装の飛散問題は付着率
の低下の問題ばかりでなく、周辺の大気汚れによる環境
悪化の問題を生じさせる原因ともなる。本発明は上記問
題点の解決を図らんとするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は手持ち缶入りス
プレー装置に於けるノズル体に対し、その外周面と直交
するドーナツ状の円板体を取付け、該円板体の内周側に
はその背面から前面へ貫通する複数個の透孔を等間隔位
置に穿設し、且つ外周側にはノズル体の塗装液を包囲す
る如く噴出させる圧縮空気の噴出ノズルを等間隔位置に
設けしめるのであり、このさいドーナツ状の円板体は内
孔から前面側へ向けてラッパ状に拡開される傾斜壁面に
形成し、該傾斜壁面に対し複数個の透孔が穿設されるも
のとなしたり、また噴出ノズルはノズル体の塗装液噴射
中心線に対し、１°〜１０°の傾斜角度をもって取付け
たりするようになす。
【０００５】
【発明の実施の形態】図１は本発明で使用される円板体
１を示すものであってＡは斜視図、ＢはＡのｘ−ｘ線断
面図であって、合成樹脂材を使用してドーナツ状に形成
される。ここに、内径２は前記した手持ちスプレーガン
のノズル体１３の外径と同一となされて、後述する通り
該ノズル体１３の外周へ取付けられるものとなされる。
【０００６】しかして、該円板体１はノズル体１３が取
付けされる内孔２から肉厚巾の前面に向けてラッパ状に
拡開される傾斜壁面ｍに形成されてなり、該傾斜壁面に
は内孔２を取囲む等間隔位置にその背面から前面へ貫通
する複数個の透孔３が穿設されてなる。
【０００７】一方、円板体１の外周面はその肉厚巾方向
の前面に向けて、狭窄される傾斜壁面ｎが形成されてな
り、前記ラッパ状に拡開される傾斜壁面ｍとの合流箇所
ｋには等間隔をなして複数個の圧縮空気の噴出ノズル４
が設けてある。他方、５は円板体１の背面側に設けた圧
縮空気導入管、６は円板体１内の圧縮空気通路である。
【０００８】上記に於いて、圧縮空気の噴出ノズル４は
ノズル体１３の中心を通る線Ｏと平行線に対し一定の傾
斜角度、即ち１°〜６°の傾斜角度θとなるように振ら
しめることができる。このように傾斜させたものではノ
ズル体１３から噴射される塗料噴射液７の全周を外周か
ら旋回流で包み込んで、外周へ飛散することを効果的に
防止するようになすことのできるものである。
【０００９】図２は上記円板体１を取付けた使用状態図
であって、圧縮空気取り入れ口１４に分岐管８を設け、
前記圧縮空気導入管５とホース９を介して接続させてな
る。１０はホースに取付けた開閉弁である。
【００１０】図３は使用状態に於ける作用図であって、
塗装液噴霧にさいし操作部１２の引金１７を引くと塗装
液缶８内の塗装液がノズル部１３から噴出されるものと
なるが、本発明では上記従来操作に合せ開閉弁１０を開
放するのであり、これにより上記円板体１の外周縁の噴
出ノズル４から上記ノズル体から噴出される塗装液の周
囲を取囲む状態になして圧縮空気が噴出され、噴霧塗装
液が不測に周辺へ拡散したりすることのないようにする
のである。
【００１１】上記噴出ノズル４からの圧縮空気の噴射に
伴い、円板体１に穿設した透孔３を介して外気がその内
方へ流入されるものとなるのであり、これはノズル体１
３から噴射される塗料噴射液を適度に微細化すると共
に、流速を高めて塗装液の付着力の向上と効率化の図れ
る上で著効を奏するものとなる。また、本実施例で円板
体１の外周側へ設ける噴射ノズルの背面を前方中心に向
けて狭窄される傾斜壁面に形成することは、各噴出ノズ
ルの後背側に渦流が発生しないようにするためのもので
ある。
【００１２】なお、上記に於ける噴出ノズル４の圧縮空
気噴出で、噴出孔を１°〜１０°の傾斜角度θに傾斜さ
せることは、その外周を旋回流で包み込んで塗装液がダ
スト化して飛散するのを防止し、均一で密度班のない塗
装作業が遂行できる上で優れるのである。上記傾斜角度
θは右傾斜と左傾斜の両方が考えられるが、地磁気の関
係で左傾斜とすることが好ましい。また、円板体１の内
面側に設ける透孔３と外周側に設ける圧縮空気の噴出ノ
ズル４は放射線上で同一とならないよう、即ち透孔３と
隣接する透孔３の中間にする如くずれた位置とすること
は好ましいことである。（図３参照）
【００１３】
【発明の効果】本発明は以上の通り構成するのであり、
次の如き優れた作用効果を奏するものである。 円板体外周縁の等間隔位置に設けられた複数個の噴
出ノズルにより、吐出噴霧液の外周を包囲して拡散しよ
うとする塗装ミストを直進させて横風（無風状態でも手
の移動操作で横風が起生する）の影響を受けることが無
いものとなる。 円板体内面に穿設した透孔からは板体背面側から外
気を呼び込み、塗料ミストの速度が加速されて付着効率
が向上する。 円板体外周縁の噴出ノズルを一定の傾斜角度を持っ
て設けしめたものでは、噴出される圧縮空気がスパイラ
ル状のエアカーテンを形成することから、ノズル体から
の吐出噴霧液及びその外拡ミストを巻き込みながら直進
させ、横風による影響をより効果的に防止できるものと
なる。 風が吹くと、例えば数ｍ程度の風があると噴霧液が
大きく周辺に拡散して環境汚染を生じさせると共に、塗
料の付着率も５０％以下となるものであるが、本発明に
よればこのような問題が確実に防止されるものとなる。 塗着面のパターン形状が中央から端縁までの粒子速
度分布が均一化されていることから、その輪郭線がハッ
キリしたものとなり、膜圧分布が均一化し、塗装班やタ
レ現象が防止されて良好な仕上がりが得られるものとな
る。塗装液の付着ロスが解消されて塗装効率や経済性が
同時に向上する。 従来のものではアングル個所の如き隅角部の塗装で
ハネ返りが生じていたが、請求項３記載のスパイラルカ
ーテンによれば斯有る問題点も解消されるものとなっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明で使用される円板体の一部破断斜視図で
ある。
【図２】上記円板体を取付けた使用状態図である。
【図３】使用状態に於ける作用図である。
【図４】従来装置の斜視図である。
【符号の説明】
１ 円板体 ３ 透孔 ４ 噴出ノズル ５ 圧縮空気導入管 ７ 塗料噴射液 １３ ノズル体 １８ 塗料缶

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 手持ち缶入りスプレー装置に於けるノズ
    ル体と直交する外周方向へドーナツ状の円板体を取付
    け、該円板体の内周側にはその背面から前面へ貫通する
    複数個の透孔を等間隔位置に穿設し、且つ外周側にはノ
    ズル体の塗装液を包囲する如く噴出させる圧縮空気の噴
    出ノズルを等間隔位置に設けたことを特徴とするエアー
    スプレーガン塗装装置。
  2. 【請求項２】 ドーナツ状の円板体は内孔から前面側へ
    向けてラッパ状に拡開される傾斜壁面を備え、該傾斜壁
    面に複数個の透孔が穿設してあることを特徴とした請求
    項１記載のエアースプレーガン塗装装置。
  3. 【請求項３】 複数個の圧縮空気の噴出ノズルはノズル
    体の塗装液噴射中心線に対し、１°〜１０°の傾斜角度
    をなして取付けてあることを特徴とした請求項１，２又
    は３記載のエアースプレーガン塗装装置。
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