JP2912913B1 - 板体加熱装置 - Google Patents

板体加熱装置

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JP2912913B1
JP2912913B1 JP15410598A JP15410598A JP2912913B1 JP 2912913 B1 JP2912913 B1 JP 2912913B1 JP 15410598 A JP15410598 A JP 15410598A JP 15410598 A JP15410598 A JP 15410598A JP 2912913 B1 JP2912913 B1 JP 2912913B1
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Abstract

【要約】 【課題】 加熱物である板体を保持する保持部の裏面か
らの放熱を効果的に防止することができ、しかもリフレ
クタを使用しても板体側への金属元素や金属イオンの飛
散等がなく、リフレクタの酸化もなく、さらにより幅の
広い加熱手段を使用することができる板体加熱装置。 【解決手段】 板体加熱装置は、薄型平板状の加熱物a
をその背面側から加熱するものである。この加熱装置
は、内部に気密な空間が形成され、加熱物aを載せる平
坦な加熱部2を有する耐熱性の加熱物支持部材1と、こ
の加熱物支持部材1の前記加熱部2の背後の空間部に設
けられ、加熱物支持部材1を加熱する加熱手段と、前記
加熱物支持部材1の中にあって、前記加熱部2に対して
加熱手段より背後に設けられ、熱を反射するリフレクタ
3と、加熱物支持部材1の内部の空間を排気する排気手
段とを有する。加熱物支持部材1の少なくとも加熱部2
は、シリコン含浸シリコンカーバイトやセラミックから
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ等の
薄型平板状の加熱物を高温に加熱する板体加熱装置に関
し、特に大面積の半導体ウエハ等の加熱物を高温に加熱
するのに適した板体加熱装置に関する。
【0002】
【発明の属する技術分野】現在、半導体メーカは200
0年を目標に12インチウエハの量産体制を目指してい
る。シリコンウェハの供給にはほばメドがつき、現在は
それを使用した半導体の製造技術、例えば製造装置開発
とその評価に移ろうとしている。そのプロセス技術の根
幹をなす技術は基板加熱ヒータであり、(a)熱均一
性、(b)クリーン性、(c)信頼性が求められてい
る。
【0003】従来から使用されている板体加熱手段とし
ては、電気抵抗加熱、誘導加熱、ランプ加熱の3
つの手段が使われてきている。12インチの大面積ウエ
ハに対応できる加熱手段としては、前記(a)熱均一
性、(b)クリーン性、(c)信頼性の観点から、電
気抵抗加熱と誘導加熱の改良型で装置開発が進められ
いる。従来の板体加熱に使用されるホットプレートは、
熱均一性、クリーン性を保つために、ウエハを保持する
サセプタと称されるトレイに入れてから、ホットプレー
トの上に保持する方法が採られていた。このため、熱の
昇降レスポンスや熱伝導効率が悪く、またホットプレー
ト自体の温度もかなり高めに設定する必要があった。
【0004】このサセブタはこれまではカーボン材が使
われてきたが、最近はSiC焼結体またはそれのSi含
浸体が使われるようになってきている。これはウエハの
加熱温度が高温で有ればあるほど量産性が望めるためで
ある。この高温化に対し、カーポンはウエハの温度即ち
シリコンの温度が高くなると、ウエハと化学反応を起こ
してSiCになってしまうので、使用ができない。
【0005】高温物体の熱は対流、熱伝導、幅射の3つ
の放熱現象で失われるので、省エネルギのためには、一
つの放熱現象による熱の喪失でも減らすことが得策であ
る。そこで真空での放熱現象は、幅射だけになるのでウ
エハは減圧状態で加熱する方法がとられる。しかし、加
熱物を空間に浮かせておくことは出来ないのでヒータの
保持材が必要となる。ところがこの保持材を伝送して熱
伝導による損失が起こるので、これを防ぐために保持部
はなるべく細く、そして中心に寄る蓮形構造になる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、前記のよ
うな蓮形構造の場合、ウエハ保持材の裏側からは放射熱
の約半分が失われるので、その放熱を防止するためのリ
フレクタを必要とする。リフレクタはその枚数が多い程
がその効果が大きい。しかし、リフレクタ効果の大きい
金、銀、銅などの金属は蒸気圧が高く、半導体では最も
嫌われる金属である。またアルミは融点が低すぎるた
め、1000℃というような高温加熱に使用できない。
他方、高融点材料であるモリブデン等は、加熱により大
気中で酸化されやすい。そのため、リフレクタを使った
省エネルギーには自ずと限界があった。
【0007】本発明は、前記従来の板体加熱装置の課題
に鑑み、加熱物である板体を保持する保持部の裏面から
の放熱を効果的に防止することができ、しかもリフレク
タを使用しても板体側への金属元素や金属イオンの飛散
等がなく、リフレクタの酸化もなく、さらにより幅の広
い加熱手段を使用することができる板体加熱装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、前記の目的
を達成するため、加熱物aを載せる平坦な加熱部2を有
する耐熱性の加熱物支持部材1の内部に空間を形成し、
この加熱物支持部材1の内部の空間を排気手段で排気し
て真空にすると共に、この真空とされた加熱部2の背後
の空間部に加熱物支持部材1を加熱する加熱手段と熱を
反射するリフレクタ3とを配置したものである。これに
より、加熱物aの背後側の対流や熱伝導による熱放出を
防止すると共に、リフレクタ3を形成する金属元素やイ
オンの加熱物aへの影響やその酸化を防止できるように
した。
【0009】すなわち、本発明による板体加熱装置は、
薄型平板状の加熱物aをその背面側から加熱するもので
あって、内部に気密な空間が形成され、加熱物aを載せ
る平坦な加熱部2を有する耐熱性の加熱物支持部材1
と、この加熱物支持部材1の前記加熱部2の背後の空間
部に設けられ、加熱物支持部材1を加熱する加熱手段
と、前記加熱物支持部材1の中にあって、前記加熱部2
に対して加熱手段より背後に設けられ、熱を反射するリ
フレクタ3と、加熱物支持部材1の内部の空間を排気す
る排気手段とを有することを特徴とする。加熱物支持部
材1の少なくとも加熱部2は、シリコン含浸シリコンカ
ーバイトやセラミックからなる。
【0010】このような板体加熱装置は、加熱物aを載
せる平坦な加熱部2を有する耐熱性の加熱物支持部材1
の内部に空間が形成され、この空間が真空にされるた
め、加熱物aの背後からの対流や熱伝導による放熱が無
くなる。さらに、この真空とされた空間内に加熱手段と
リフレクタ3を配置しているため、加熱手段やリフレク
タ3を構成する金属等の元素やイオンが加熱物aのある
空間側に飛散することない。従って、加熱物aがそれら
の元素やイオンによって影響を受けることがない。そし
て、加熱物aの背後からの唯一の放熱現象である熱輻射
は、リフレクタ3により輻射熱が反射されることから、
加熱物aの背後からの放熱がごく小さくなる。
【0011】さらに、本発明による板体加熱装置は、薄
型平板状の加熱物aをその背面側から加熱するものであ
って、内部に気密な空間が形成され、加熱物支持部材1
の加熱部2に載せられた加熱物aに対向して配置された
耐熱性の加熱物対向部材21と、この加熱物対向部材2
1の前記加熱物aと対向した対向部22の背後の空間部
に設けられ、対向部22と対向する加熱物aを加熱する
加熱手段と、前記加熱物対向部材21の中にあって、前
記対向部22に対して加熱手段より背後に設けられ、熱
を反射するリフレクタ23と、加熱物対向部材21の内
部の空間を排気する排気手段とを有することを特徴とす
る。加熱物対向部材21の少なくとも対向部22は、シ
リコン含浸シリコンカーバイトやセラミックからなる。
【0012】このような板体加熱装置は、加熱物aに対
向した対向部22を有する耐熱性の加熱物対向部材21
の内部に空間が形成され、この空間が真空にされるた
め、加熱物aの正面からの対流や熱伝導による放熱が抑
えられる。さらに、この真空とされた空間内に加熱手段
とリフレクタ23を配置しているため、加熱手段やリフ
レクタ23を構成する金属等の元素やイオンが加熱物a
のある空間側に飛散することない。従って、加熱物aが
それらの元素やイオンによって影響を受けることがな
い。そして、加熱物aの正面からの唯一の放熱現象であ
る熱輻射は、リフレクタ23により輻射熱が反射される
ことから、加熱物aの正面からの放熱がごく小さくな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1は、本発明による板体加熱装置を使用した半導体製
造装置の例を示すものであり、ここでは半導体製造装置
としてCVD装置が例示されている。減圧容器6は、図
示していない真空ポンプに接続され、その内部が真空状
態とされる。また、この減圧容器6には、図示していな
いマスフローコントローラを介して反応性ガスの供給源
が接続されており、このガス供給源から減圧容器6内に
半導体の原料となる反応性ガスが導入される。
【0014】この減圧容器6の壁には、冷却液通路7が
形成され、この冷却液通路7に水等の冷却液を通すこと
により、減圧容器6を冷却できるようになっている。こ
の減圧容器6の底部側には、加熱物aを載せる平坦な加
熱部2を有する耐熱性の加熱物支持部材1が設置され、
その内部は同加熱物支持部材1により、その外側の減圧
容器6と気密に仕切られた空間を有する。より具体的に
は、加熱物支持部材1は、上面側が加熱部2により閉じ
られ、下面側が開口した円筒形状を有しており、加熱部
2の平坦な上面は、シリコンウエハ等の薄板状の加熱物
aより広くなっている。加熱物支持部材1の下縁部は、
減圧容器6の内底面に当てられて固定されると共に、真
空シール材8により気密にシールされている。
【0015】加熱物支持部材1はその全体または少なく
とも加熱部2がシリコン含浸シリコンカーバイトやアル
ミナ、窒化珪素等のセラミックからなる。後述するよう
に、電子衝撃により加熱物aを加熱する場合において、
加熱物支持部材1がセラミックのような絶縁体からなる
場合は、その加熱部2の内面に導体膜を形成し、この導
体膜を減圧容器6に接地する。
【0016】減圧容器6の底部には、排気通路4が形成
され、この排気通路4に接続された真空ポンプ5によ
り、加熱物支持部材1の内部の空間が排気され、真空に
される。さらに、この加熱物支持部材1の内部には、加
熱手段としてのフィラメント9とリフレクタ3が設置さ
れている。
【0017】フィラメント9は、加熱物支持部材1の加
熱部2の背後に設けられ、このフィラメント9には、絶
縁シール端子16を介してフィラメント加熱電源10が
接続されている。さらに、このフィラメント9と加熱部
2との間には、減圧容器6及び加熱物支持部材1を介し
て電子加速電源11の加速電圧が印加されている。なお
加熱部2は、加熱物支持部材1及び減圧容器6を介して
接地され、フィラメント9に対して正電位に保持され
る。
【0018】リフレクタ3は、加熱物支持部材1の加熱
部2に対しフィラメント9の背後側に設けられている。
このリフレクタ3は、金、銀等の反射率の高い金属、ま
たはモリブデン等の融点の高い金属で形成され、少なく
ともその加熱物支持部材1の加熱部2に対向した面は、
鏡面となっており、赤外線を反射する。このリフレクタ
3は、多重に配置することができる。
【0019】前記加熱物支持部材1の加熱部2の平坦な
上面には、シリコンウエハ等の薄形平板状の加熱物aが
載せられる。さらに、この加熱物aを載せる加熱部2に
対向するその上側と、加熱部2を囲むその周囲には、リ
フレクタ12が配置されている。このリフレクタ12の
少なくとも加熱物支持部材1の加熱部2に向した面は、
鏡面となっており、赤外線を反射する。このリフレクタ
12もまた、多重に配置することができる。
【0020】このような板体加熱装置では、減圧容器6
及び加熱物支持部材1の内部空間を減圧し、真空とす
る。次に、加熱手段であるフィラメント9から熱電子を
放出し、これを電子加速電源11で印加される加速電圧
により加熱物支持部材1の加熱部2に衝突させる。この
電子衝撃により、加熱物支持部材1の加熱部2が加熱さ
れ、この加熱部2の上面に載せられている加熱物aが加
熱される。
【0021】このとき、加熱物支持部材1の内部は、真
空の空間となっているため、加熱物支持部材1の加熱部
2からその背後へは、対流による熱放出がなされず、輻
射による熱放出のみがなされる。そしてこの加熱部2の
背後へ放射された輻射熱は、リフレクタ3で加熱物支持
部材1の加熱部2へ向けて反射されるため、リフレクタ
3の背面への熱の放出が防止され、加熱物aを効率的に
加熱することができる。これにより、加熱物aを短時間
で高温に加熱することができる。
【0022】加熱物aを加熱した状態で、例えば減圧容
器にシラン等のプロセスガスを導入し、加熱物aの表面
にシリコン薄膜を堆積させ、加熱物aの表面に半導体加
工を施すことができる。図1において、矢印はプロセス
ガスの流れを示し、ドットは、プロセスガス雰囲気を示
す。加熱物aの表面や加熱物支持部材1の周囲から放射
される輻射熱は、減圧容器6内のリフレクタ12により
反射され、減圧容器6の外部への放熱が防止される。
【0023】図2は、本発明による板体加熱装置の他の
例を示すものであり、図1と同じ部分は同じ符号で示し
てある。この図2に示した例では、減圧容器6は図示し
ておらず、そのステージ部17のみが示されているが、
実際には、このステージ部17の両側からその上にわた
って減圧容器で囲まれていることはもちろんである。
【0024】この図2に示した例では、加熱物支持部材
1の加熱部2を電子衝撃により加熱するのに代えて、電
気抵抗加熱により発生した輻射熱によりで加熱するよう
にしている。すなわち、フィラメント9に代えて、加熱
物支持部材1の内部空間に抵抗加熱ヒータ13を設置
し、この抵抗加熱ヒータ13に絶縁シール端子16を介
してヒータ電源15を接続している。この抵抗加熱ヒー
タ13の背後にリフレクタ3を配置していることは、前
記図1と同様である。なお、図2において、矢印は輻射
熱の放射を示し、ドットは、プロセスガス雰囲気を示
す。
【0025】図3は、本発明による板体加熱装置の他の
例を示すものであり、図1及び図2と同じ部分は同じ符
号で示してある。この図3に示した例では、図2と同様
に、減圧容器6は図示しておらず、そのステージ部17
のみが示されているが、実際には、このステージ部17
の両側からその上にわたって減圧容器で囲まれているこ
とはもちろんである。また、この図3では、加熱物支持
部材1の加熱部2の上に加熱物が搭載されていないが、
加熱物を加熱するときは、図1及び図2と同様に、支持
部材1の加熱部2の上に加熱物が搭載される。
【0026】この図3に示した例では、図1と同様に、
加熱物支持部材1の内部空間にフィラメント9a、9b
を配置し、加熱物支持部材1の加熱部2を電子衝撃によ
り加熱するものである。ここでは、平面円形のフィラメ
ント9a、9bを同心状に2つ配置し、フィラメント加
熱電源10にこれらのフィラメント9a、9bを並列に
接続している。各フィラメント9a、9bは、絶縁シー
ル端子16を介してフィラメント加熱電源10に接続さ
れているが、第二のフィラメント9bとフィラメント加
熱電源10との間にはスイッチ18が挿入されている。
このスイッチ18の切り換えにより、第一のフィラメン
ト9aのみから熱電子を放出するか、または双方のフィ
ラメント9a、9bから熱電子を放出するか適宜選択す
ることができる。
【0027】この図3に示した例では、第一のフィラメ
ント9aのみから熱電子を放出するか、または双方のフ
ィラメント9a、9bから熱電子を放出するか選択する
ことで、熱電子を放出する位置等を変えることができ
る。また万一、第一のフィラメント9aが断線した場合
でも、第二のフィラメント9bを使用して加熱物の加熱
が可能である。これらのフィラメント9a、9bの背後
にリフレクタ3を配置していることは、前記図1と同様
である。
【0028】図4は、本発明による板体加熱装置の他の
例を示すものであり、図1〜図3と同じ部分は同じ符号
で示してある。この図4に示した例では、図3と同様
に、減圧容器6は図示しておらず、そのステージ部17
のみが示されているが、実際には、このステージ部17
の両側からその上にわたって減圧容器で囲まれているこ
とはもちろんである。また、この図4では、加熱物支持
部材1の加熱部2の上に加熱物が搭載されていないが、
加熱物を加熱するときは、図1及び図2と同様に、支持
部材1の加熱部2の上に加熱物が搭載される。
【0029】この図4に示した例では、図1及び図3と
同様に、加熱物支持部材1の内部空間にフィラメント9
a、9cを配置し、加熱物支持部材1の加熱部2を電子
衝撃により加熱するものである。ここでは、平面円形の
メインフィラメント9aの中心に、サブフィラメント9
cを配置し、それぞれのフィラメント9a、9cに絶縁
シール端子16を介してフィラメント加熱電源10a、
10cを接続している。
【0030】この図4に示した例では、メインフィラメ
ント9aから熱電子を放出すると共に、その中心にある
サブフィラメント9cからも熱電子を放出するので、加
熱物支持部材1の加熱部2の中心部における温度の低下
を防止することができる。これらのフィラメント9a、
9cの背後にリフレクタ3を配置していることは、前記
図1及び図3と同様である。
【0031】図5は、本発明による板体加熱装置の他の
例を示すものであり、図1〜図4と同じ部分は同じ符号
で示してある。この図5に示した例は、前記図1に示し
た板体加熱装置において、加熱物支持部材1の加熱部2
の上に搭載した加熱物aと対向して、減圧容器6内に設
けたリフレクタ12に代えて、加熱物支持部材1と同様
の構成を有する加熱物対向部材21を上下逆向きに配置
したものである。
【0032】すなわち、減圧容器6の上部側には、加熱
物aと対向する平坦な対向部22を有する耐熱性の加熱
物対向部材21が設置され、その内部は同加熱物対向部
材21により、その外側の減圧容器6と気密に仕切られ
た空間を有する。より具体的には、加熱物対向部材21
は、下面側が対向部22により閉じられ、上面側が開口
した円筒形状を有しており、対向部22の平坦な下面
は、シリコンウエハ等の薄板状の加熱物aより広く、そ
の加熱物aと対向している。加熱物対向部材21の下縁
部は、減圧容器6の内上面に当てられて固定されると共
に、真空シール材28により真空シールされている。
【0033】図示の加熱物対向部材21は、その下の加
熱物支持部材1と全く同じ材質で、且つ上下逆になって
いる以外は同じ形状を有しているが、必ずしもそうでな
くもよい。また後述するように、電子衝撃により対向部
22を加熱する場合において、加熱物対向部材21がセ
ラミックのような絶縁体からなる場合は、その対向部2
2の内面に導体膜を形成し、この導体膜を減圧容器6に
接地する。
【0034】減圧容器6の上部には、排気通路24が形
成され、この排気通路24に接続された真空ポンプ25
により、加熱物対向部材21の内部の空間が排気され、
真空にされる。さらに、この加熱物対向部材1の内部に
は、加熱手段としてのフィラメント29とリフレクタ2
3が設置されている。
【0035】フィラメント29は、加熱物対向部材21
の対向部22の背後に設けられ、このフィラメント29
には、絶縁シール端子36を介してフィラメント加熱電
源30が接続されている。さらに、このフィラメント2
9と対向部22との間には、減圧容器6及び加熱物対向
部材21を介して電子加速電源11の加速電圧が印加さ
れている。なお対向部22は、加熱物対向部材21及び
減圧容器6を介して接地され、フィラメント29に対し
て正電位に保持される。
【0036】リフレクタ23は、加熱物対向部材21の
対向部22に対しフィラメント29の背後側に設けられ
ている。このリフレクタ23の少なくとも加熱物対向部
材21が、金や銀等の高反射率を有する金属、またはモ
リブデン等の高融点金属からなり、その対向部2に対向
した面は、鏡面となっており、赤外線を反射する。この
リフレクタ23は、多重に配置することができる。図示
の加熱物対向部材21の内部に配置したフィラメント2
9とリフレクタ23は、その下の加熱物支持部材1の内
部に配置したフィラメント9とリフレクタ3と、上下が
逆なだけで、同じ配置と形状を有しているが、必ずしも
そうでなくもよい。
【0037】このような板体加熱装置では、減圧容器
6、加熱物支持部材1の内部空間及び加熱物対向部材2
1の内部空間を減圧し、真空とする。そして、加熱手段
であるフィラメント9から熱電子を放出し、電子衝撃に
より、加熱物支持部材1の加熱部2の上面に載せられて
いる加熱物aを加熱することは図1の例と同様である。
【0038】他方、加熱物対向部材21側でも、加熱手
段であるフィラメント29から熱電子を放出し、これを
電子加速電源11で印加される加速電圧により加熱物対
向部材21の対向部22に衝突させる。この電子衝撃に
より、加熱物対向部材21の対向部2が加熱され、この
対向部22から放射される輻射熱により、同対向部22
と対向している加熱物aが加熱される。
【0039】このとき、加熱物対向部材21の内部は、
真空の空間となっているため、加熱物対向部材21の対
向部22からその背後へは、対流による熱放出がなされ
ず、輻射による熱放出のみがなされる。そしてこの対向
部22の背後へ放射された輻射熱は、リフレクタ23で
加熱物対向部材21の対向部22へ向けて反射されるた
め、リフレクタ23の背面への熱の放出が防止され、加
熱物aを効率的に加熱することができる。これにより、
加熱物aに対向してリフレクタ12を配置した場合にく
らべ、上方に放射される熱エネルギ損失が小さくなり、
さらに短時間に高温に加熱することが可能となる。
【0040】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、加
熱物aを保持する保持部2の裏面からの放熱を効果的に
防止することができ、しかもリフレクタ3を使用しても
板体側への金属元素や金属イオンの飛散等がなく、リフ
レクタの酸化もなく、さらにより幅の広い加熱手段を使
用することができる板体加熱装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による板体加熱装置とそれを使用した板
体加工装置の例を示す概略断面図である。
【図2】本発明による板体加熱装置の他の例を示す概略
断面図である。
【図3】本発明による板体加熱装置の他の例を示す概略
断面図である。
【図4】本発明による板体加熱装置の他の例を示す概略
断面図である。
【図5】本発明による板体加熱装置とそれを使用した板
体加工装置の他の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 加熱物支持部材 2 加熱物支持部材の加熱部 3 リフレクタ 5 真空ポンプ 9 フィラメント 9a フィラメント 9b フィラメント 9c フィラメント 13 抵抗加熱ヒータ 21 加熱物対向部材 22 加熱物対向部材の対向部 23 リフレクタ 25 真空ポンプ 29 フィラメント a 加熱物

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄型平板状の加熱物(a)をその背面側
    から加熱する平板加熱装置において、内部に気密な空間
    が形成され、加熱物(a)を載せる平坦な加熱部(2)
    を有する耐熱性の加熱物支持部材(1)と、この加熱物
    支持部材(1)の前記加熱部(2)の背後の空間部に設
    けられ、加熱物支持部材(1)を加熱する加熱手段と、
    前記加熱物支持部材(1)の中にあって、前記加熱部
    (2)に対して加熱手段より背後に設けられ、熱を反射
    するリフレクタ(3)と、加熱物支持部材(1)の内部
    の空間を排気する排気手段とを有することを特徴とする
    板体加熱装置。
  2. 【請求項2】 加熱物支持部材(1)の少なくとも加熱
    部(2)は、シリコン含浸シリコンカーバイトであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の板体加熱装置。
  3. 【請求項3】 加熱物支持部材(1)の少なくとも加熱
    部(2)は、セラミックであることを特徴とする請求項
    1に記載の板体加熱装置。
  4. 【請求項4】 薄型平板状の加熱物(a)をその背面側
    から加熱する平板加熱装置において、内部に気密な空間
    が形成され、加熱物支持部材1の加熱部(2)に載せら
    れた加熱物(a)に対向して配置された耐熱性の加熱物
    対向部材(21)と、この加熱物対向部材(21)の前
    記加熱物(a)と対向した対向部(22)の背後の空間
    部に設けられ、対向部(22)と対向する加熱物(a)
    を加熱する加熱手段と、前記加熱物対向部材(21)の
    中にあって、前記対向部(22)に対して加熱手段より
    背後に設けられ、熱を反射するリフレクタ(23)と、
    加熱物対向部材(21)の内部の空間を排気する排気手
    段とを有することを特徴とする板体加熱装置。
  5. 【請求項5】 加熱物対向部材(21)の少なくとも対
    向部(22)は、シリコン含浸シリコンカーバイトであ
    ることを特徴とする請求項4に記載の板体加熱装置。
  6. 【請求項6】 加熱物対向部材(21)の少なくとも対
    向部(22)は、セラミックであることを特徴とする請
    求項4に記載の板体加熱装置。
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