JP2897123B2 - バンチャー撚線機による撚線方法およびその装置 - Google Patents

バンチャー撚線機による撚線方法およびその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バンチャー撚線
機による撚線方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バンチャー撚線機での撚線加工は、鋼線
などの複数本の素線がボビンから繰り出され、それらが
鏡板を通ってボイスに集められ、この集合体は回転体
(ガイドアーチ)の回転により撚られて出線側ガイドロ
ーラに送られ、このボイスと出線側ガイドローラとの間
で回転体の1回転当たり1回転の撚り加工を受け(第1
撚線段階)、さらに出線側ガイドローラから巻取りロー
ラまでの間でもう1回転の撚線加工を受け(第2撚線段
階)、合計2回の撚線加工を受けて撚線になる。すなわ
ち、図7に示すように、鋼線などの素線10が巻き付け
られた複数個のボビン1からそれぞれ素線10が繰り出
され、これらの素線10はシーブ11を通して同一方向
に向けられて回転防止ローラ2に巻き付けられることに
より素線の捩じりが止められた状態にされる。ついで各
素線10は鏡板4を通されることにより所定の配置に並
べられてボイス5に集められ、ここで撚りが付与される
ことによりストランド14が形成され、このストランド
15は回転体(ガイドアーチ)6の回転により撚られて
出線側ガイドローラ17で折り返されて巻取りボビン8
に巻き取られる。このボイス5と出線側ガイドローラ1
7との間で、ストランド15はガイドアーチ6の1回転
当たり1回転の撚り加工を受け(第1撚線段階)、さら
に出線側ガイドローラ17から巻取りボビン8までの間
でもう1回転の撚線加工を受け(第2撚線段階)、合計
2回の撚線加工を受けて撚線16になる。
【0003】なお、ガイドアーチ6および出線側ガイド
ローラ17の支持軸は回転軸60に一体に結合され、こ
の回転軸60は両端部が支持枠61によって回転可能に
支持されて駆動モータ7により回転力が付与され、また
巻取りボビン8は、支持板63によって回転軸60と直
交する水平な軸80の回りに回転可能に支持されるとと
もに、図示しない駆動モータにより巻取り回転力が付与
されるように構成され、さらにこの支持板63は、回転
軸60の回転中にも常に水平状態が維持されるようにし
ている。
【0004】通常の撚線では、この第1撚線段階で撚線
内の素線に生じる捩じり角度は1ピッチ当たり340°
以上となり、概略的には素線は1ピッチの撚りにつきほ
ぼ1回転の捩じりを受けるといえる。この捩じりの影響
を受けて、第1撚線段階以前の素線も撚り1ピッチ相当
の長さに1回捩じられた状態になり、撚線加工中はこの
状態が定常状態となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】バンチャー撚線機での
撚線加工において、素線用ボビンから繰り出される素線
は、捩じりがない状態の領域から捩じりが入っている定
常状態の領域に移行するが、この移行過程の捩じり速度
が速いほど断線が生じやすい状態となる。この捩じり速
度は撚線機の回転速度に比例し、ピッチには反比例する
ので、短いピッチを速い回転速度で撚線加工するとき断
線が生じやすくなる。素線の断線が発生するのは、第1
撚線段階以前がほとんどの場合であり、これは第1撚線
段階の撚線加工によりそれ以前の段階の素線に急速な捩
じりが付与されるのが主たる原因である。
【0006】しかしながら、この速い捩じり速度を低下
させる方法がないことから、速い捩じり速度に起因して
発生する断線は、高速撚線加工というバンチャー撚線機
の特徴を充分に発揮させる上で障害となっている。バン
チャー撚線機は、本来的に非常に生産効率の高い撚線機
であるが、断線などの事故が生じた場合はその復旧に長
時間を要し、生産効率を大きく低下させることになる。
そしてこの事故の大部分が上記のような捩じりに起因し
て発生する断線であり、発生頻度は捩じりが小さい他の
撚線機に比較してかなり高い。したがって、バンチャー
撚線機においては断線防止は非常に重要な意味を持って
いる。現状では、この断線を回避する方法として、断線
の起点となる微小欠陥の発生を減少させるように製線技
術を改善したり、ボビン側に捩じりを抜く装置を設置す
るなどの対策をとっており、また低速運転を行なうこと
も行なわれているが、いずれもバンチャー撚線機による
高生産効率を達成させるためには充分な対策とはいえな
い。
【0007】すなわち、従来のバンチャー撚線機ではつ
ぎのような問題がある。
【0008】(1)ボビンと撚口との間に素線を巻き付
ける回転防止ローラを設置し、この回転防止ローラに素
線を1回以上巻き付けることにより撚口からの捩じりが
ボビンの方まで伝達することを防止している。素線の捩
じりはこの回転防止ローラを通過する時、ゼロから最大
値になり、この捩じりに耐えられない場合には素線はこ
の回転防止ローラの部分で断線する。
【0009】(2)ステンレス鋼線のような捩じりに弱
い素線の場合や、断線を回避したい要求が強い場合、あ
るいは素線本数が少ない撚線の場合は、素線に撚線加工
で生じる撚りと逆方向の捩じりが入るように、ボビンか
ら繰り出される素線を回転させて撚線加工で生じる捩じ
りを抜いて素線の捩じりを軽減し、断線を防止する方法
が採られている。この場合、各ボビンごとにボビンから
繰り出される素線を撚線機本体に同調させて回転させる
捩じり抜き機構が必要となるので、設備が複雑で設置面
積も広くなり、作業やその他の面でも捩じり抜き機構が
ない撚線機に比べて不利な点が多い。
【0010】この発明は、このような従来の課題を解決
するためになされたものであり、簡単な構成で、バンチ
ャー撚線機による撚線製造において素線の断線を確実に
防止することができるバンチャー撚線機による撚線方法
およびその装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
のボビンからそれぞれ供給される素線を撚口に供給し、
ついで回転するガイドアーチを通して巻取りボビンに巻
き取ることにより撚線を製造するバンチャー撚線機によ
る撚線方法において、上記撚口に供給される各素線を複
数個の抵抗ローラに対して順次所定角度巻き付けて通過
させることにより、各抵抗ローラに素線を巻付けた部分
で当該素線の捩じり力を段階的に吸収するものである。
【0012】請求項2の発明は、複数個のボビンからそ
れぞれ供給される素線を撚口に供給し、ついで回転する
ガイドアーチを通して巻取りボビンに巻き取ることによ
り撚線を製造するバンチャー撚線機による撚線装置にお
いて、上記複数個のボビンと撚口との間に複数個の抵抗
ローラが配置されて各素線がそれぞれ複数個の抵抗ロー
ラを順次通るようにし、かつ各抵抗ローラで素線に捩じ
り抵抗が発生するように所定角度巻き付けることによ
り、各抵抗ローラに素線を巻付けた部分で当該素線の捩
じり力を段階的に吸収するように構成したものである。
【0013】請求項3の発明は、上記複数個のボビンと
抵抗ローラとの間にそれぞれ回転防止ローラが配置さ
れ、撚口から素線に伝達される捩じり力が各抵抗ローラ
に吸収されて上記回転防止ローラに伝達されるように構
成されているものである。
【0014】請求項4の発明は、上記複数個の抵抗ロー
ラは、素線の巻き付け角度を変化させることができるよ
うに、抵抗ローラ間の相対位置が変更可能に構成されて
いるものである。
【0015】請求項5の発明は、上記複数個の抵抗ロー
ラは、相互間の距離を変化させることができるように構
成されているものである。
【0016】上記構成では、バンチャー撚線機による撚
線の製造において、素線が集められてストランドが形成
されるボイスの撚口から各素線の回転防止ローラに伝達
される捩じり力はそれらの間に配置された抵抗ローラに
より段階的に吸収され、これによって急速な捩じりが素
線に付与されるのが防止されて、素線の断線が防止され
る。また複数個の抵抗ローラの相対位置を変更可能に構
成すると、各ローラにおける素線の巻き付け角度を容易
に調整することができて、素線に付与される回転減少率
を容易に調整することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1において、鋼線などの素線1
0が巻き付けられた複数個のボビン1からそれぞれ素線
10が繰り出され、これらの素線10は回転防止ローラ
2に巻き付けられることにより素線の捩じりが止められ
た状態にされる点、および各素線10は鏡板4を通され
ることにより所定の配置に並べられてボイス5に集めら
れ、ここで撚りが付与されることによりストランド14
が形成され、このストランド14はガイドアーチ6の回
転により撚られて出線側ガイドローラ17で折り返され
て巻取りボビン8に巻き取られる点は、上記図7の構成
と基本的に同じである。したがって、このボイス5と出
線側ガイドローラ17との間で、ストランド15はガイ
ドアーチ6の1回転当たり1回転の撚り加工を受け(第
1撚線段階)、さらに出線側ガイドローラ17から巻取
りボビン8までの間でもう1回転の撚線加工を受け(第
2撚線段階)、合計2回の撚線加工を受けて撚線16に
なる作用も同じである。なお、この装置では、駆動モー
タ7からの回転力はベルト71およびプーリ72を介し
て回転軸60に伝達するようにしている。
【0018】この発明では、素線10に急速な捩じりが
付与されないように捩じり抑制手段3が設けられている
点が異なっている。すなわち、回転防止ローラ2と鏡板
4との間に捩じり抑制手段3が配置され、この捩じり抑
制手段3は支持枠30に取付けられた第1の抵抗ローラ
31と第2の抵抗ローラ32とを備え、回転防止ローラ
2からの各素線10は第1の抵抗ローラ31と第2の抵
抗ローラ32とを順次通過して鏡板4に供給されるよう
にしている。この第1、第2の抵抗ローラ31,32は
それぞれ上記回転防止ローラ2と同様に素線10と直交
方向に延びて形成され、各素線10はこの第1、第2の
抵抗ローラ31,32に並列状態で順次所定角度巻き付
けられて通過することにより、回転(捩じり)が抑制さ
れるようにしている。
【0019】すなわち、図2に示すように、上記回転防
止ローラ2から水平方向に送られてきた素線10は第1
の抵抗ローラ31で巻き付け角度θだけ巻き付けられて
上昇し、第2の抵抗ローラ32でも巻き付け角度θだけ
巻き付けられて水平方向に送り出される。そして、回転
防止ローラ2までの素線10には捩じりは全く生じてい
ないが、回転防止ローラ2とボイス5の撚口50との間
の素線10には、ガイドアーチ6の回転により、連続し
て捩じりが付与されることになる。この撚口50から伝
達される捩じり力は、第2の抵抗ローラ32において終
点Qと始点Pとの間の巻き付け部で回転抵抗を受け、第
2の抵抗ローラ32の始点Pと第1の抵抗ローラ31の
終点Qとの間(長さLの部分)では、撚口50と第2の
抵抗ローラ32との間の素線10より捩じりが緩やかに
なっている。そしてこの部分に伝えられた捩じり力は第
1の抵抗ローラ31において終点Qと始点Pとの間の巻
き付け部で回転抵抗を受け、第1の抵抗ローラ31の始
点Pと回転防止ローラ2との間では、第2の抵抗ローラ
32の始点Pと第1の抵抗ローラ31の終点Qとの間の
素線10より捩じりがさらに緩やかになる。したがっ
て、撚口50から伝達される素線10の捩じり力は、回
転防止ローラ2には直接には伝達されず、第2の抵抗ロ
ーラ32と第1の抵抗ローラ31とによって段階的に吸
収されて回転防止ローラ2に伝達されることになる。
【0020】上記第1の抵抗ローラ31と第2の抵抗ロ
ーラ32とによって回転力が吸収される割合い(回転減
少率)は、以下の条件下で図3に示すように、巻き付け
角度θの増大に対応して増加することになる。
【0021】 回転減少率=(Qw−Pw)/Qw Qw:抵抗ローラの終点Qでの素線の回転数 Pw:抵抗ローラの始点Pでの素線の回転数 使用線材 ワイヤロープ用裸素線 素線径 0.90〜1.20mm 引張り強度 1,800〜1900N/mm2 抵抗ローラの直径 90mm 上記回転減少率は0.2〜0.6の範囲内になるように
設定することが好ましい。したがって、第1の抵抗ロー
ラ31または第2の抵抗ローラ32を、図1、図2の左
右方向に変位可能に構成しておけば、これを変位させて
巻き付け角度を調整することにより回転減少率を増減さ
せることができる。
【0022】図4(a)は回転防止ローラ2と第1の抵
抗ローラ31と第2の抵抗ローラ32と撚口50との間
隔を示し、(b)はそれらの間での素線10に付与され
ている捩じり(回転)ピッチおよび撚口50から出線側
ガイドローラ17までのストランド15の撚線ピッチ、
出線側ガイドローラ17から巻取りボビン8までの撚線
ピッチをそれぞれ示している。第2の抵抗ローラ32と
撚口50との間の素線10の捩じりピッチは撚口50以
降のストランド15の捩じりピッチ(85mm)とほぼ
同じ捩じりピッチ(90mm)になっており、また第1
の抵抗ローラ31と第2の抵抗ローラ32との間ではそ
れより緩やかなピッチ(160mm)になっている。し
たがって、第2の抵抗ローラ32の始点Pの部分の素線
10は、始点Pから終点Qに移る間に捩じりピッチが1
60mmから90mmに変わることになり、それだけ捩
じりが増大することになる。また第1の抵抗ローラ31
では素線10はピッチ300mmから160mmに変わ
ることになる。同様に回転防止ローラ2では素線10
は、捩じりのない状態からピッチ300mmの状態に変
わることになる。すなわち、回転防止ローラ2から繰り
出される素線10は捩じりのない状態からピッチ300
mmの捩じりが付与されることになる。
【0023】従来は上記のような抵抗ローラは設けられ
ていないために、撚口50からの捩じりがそのまま回転
防止ローラ2に伝達されることになり、回転防止ローラ
2の部分では、そこから繰り出される素線は捩じりのな
い状態から90mmのピッチの捩じりが付与されること
になり、急速に大きな捩じりが付与されることになる。
このように、第1および第2の抵抗ローラ31,32を
設けることにより、それが設けられていない場合に付与
される大きな捩じり(捩じりピッチ90mm)に比較し
て、付与される捩じりは小さな捩じり(捩じりピッチ3
00mm)になり、それだけ捩じり付与速度が低下する
ことになる。この付与速度は、素線10の繰り出し速
度、したがってガイドアーチ6の回転速度によって変わ
ることになり、素線10の急速な捩じり付与による破断
を防止するためには、素線10の移動速度や素線10の
材質などに応じて破断が生じないような回転速度になる
ように回転減少率を決定すればよい。
【0024】なお、第1の抵抗ローラ31と第2の抵抗
ローラ32との間隔Lをあまり小さくすると、回転防止
ローラ2からの素線10が第1の抵抗ローラ31の始点
Pから第2の抵抗ローラ32の終点Qに至るまでの時間
が短くなり、その短い時間内に図4(b)に示すように
捩じりピッチ300mmから90mmに変わることにな
って大きな捩じりが急速に付与されることになる。した
がって、第1の抵抗ローラ31と第2の抵抗ローラ32
との間隔Lは、このような不都合が生じない程度に大き
く設定することが必要である。このような不都合が生じ
ないようにするためには、素線として鋼線を用いる場合
には、第1の抵抗ローラ31から第2の抵抗ローラ32
に移るまでの時間を0.2秒以上確保することが好まし
く、第1の抵抗ローラ31と第2の抵抗ローラ32との
間隔L(m)としては、L=0.2(秒)×ストランド
のピッチ(m)×ガイドアーチの毎秒の回転数で表わす
ことができる。
【0025】第1の抵抗ローラ31あるいは第2の抵抗
ローラ32における巻き付け部始点Pと終点Qとの間の
素線10の捩じりを小さくするために、図5に示すよう
に3個の抵抗ローラ35,36,37を順次所定角度
(α)巻き付けるようにしてもよい。このようにすれ
ば、各抵抗ローラ35,36,37での巻き付け角度
(α)を上記第1の抵抗ローラ31および第2の抵抗ロ
ーラ32の場合の巻き付け角度(θ)より小さくするこ
とができ、それに対応して素線10に与える捩じりの付
与速度も小さくすることができる。
【0026】このように、撚口50から伝達される素線
10の捩じりを、その間に抵抗ローラを配置することで
抵抗ローラにより段階的に減少させ、これによって素線
に急速に捩じりが付与されるのを防止することができ
る。
【0027】 (実施例) (a)使用素線(図6参照) 素線径 d0:1.16mm d1:1.10mm d2:0.45mm d3:1.04mm 素線強度 1,800〜1900N/mm2 捩じり回数(100d)30〜45回 (b)ストランドピッチ 42.5mm (c)ロープピッチ 95.2mm (d)外層素線の捩じり角 第1撚線段階:355度 第2撚線段階:341度 (e)撚線機の回転数 900回転/分 (f)回転防止ローラ2の直径 150mm (g)抵抗ローラ31,32の直径 90mm (h)各部の間隔 図4に示す通り (i)素線の巻き付け角度 回転防止ローラ2:720度 抵抗ローラ31,32:90度 (j)ストランドピッチ 図4に示す通り (k)捩じりピッチ 図4に示す通り 図1に示す装置により上記の条件でストランドの製造を
したところ、素線の断線率は素線の長さ10,000k
mに1件の割合で断線が発生した。
【0028】一方、抵抗ローラが設けられていない図7
に示す従来装置により同様の条件でストランドの製造を
行なったところ、800kmに1件の割合で断線が発生
した。したがって、この発明による装置で製造すると、
従来装置による場合に比較して断線の発生する率は、1
2.5分の1に減少することになる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、バンチャー撚線機による撚線の製造において、素線
が集められてストランドが形成されるボイスの撚口から
各素線の回転防止ローラに伝達される捩じり力はそれら
の間に配置された抵抗ローラにより段階的に吸収され、
これによって急速な捩じりが素線に付与されるのが防止
されて、素線の断線が防止される。また複数個の抵抗ロ
ーラの相対位置を変更可能に構成すると、各ローラにお
ける素線の巻き付け角度を容易に調整することができ
て、素線に付与される回転減少率を容易に調整すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示す装置の側面説明図で
ある。
【図2】図1の装置の抵抗ローラの拡大説明図である。
【図3】図1の装置における抵抗ローラへ素線を巻き付
ける巻き付け角度と捩じり量減少率との関係図である。
【図4】(a)は図1の装置における素線の捩じり付与
部のローラ間隔、(b)はその捩じりピッチおよび撚り
ピッチを示す説明図である。
【図5】抵抗ローラの別の例を示す説明図である。
【図6】(a)はこの発明により製造されるストランド
の横断面図、(b)はそのストランドを用いたロープの
横断面図である。
【図7】従来のバンチャー撚線機の斜視図である。
【符号の説明】
1 素線のボビン 2 回転防止ローラ 3 捩じり抑制手段 4 鏡板 5 ボイス 6 ガイドアーチ 7 駆動モータ 8 巻取りボビン 10 素線 15,16 ストランド 17 出線側ガイドローラ 31 第1の抵抗ローラ 32 第2の抵抗ローラ 50 撚口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−134539(JP,A) 特開 平8−31249(JP,A) 実開 昭56−95451(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21F 7/00 B21F 23/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のボビンからそれぞれ供給される素
    線を撚口に供給し、ついで回転するガイドアーチを通し
    て巻取りボビンに巻き取ることにより撚線を製造するバ
    ンチャー撚線機による撚線方法において、上記撚口に供
    給される各素線を複数個の抵抗ローラに対して順次所定
    角度巻き付けて通過させることにより、各抵抗ローラで
    素線の捩じり力を段階的に吸収することを特徴とするバ
    ンチャー撚線機による撚線方法。
  2. 【請求項2】 複数個のボビンからそれぞれ供給される
    素線を撚口に供給し、ついで回転するガイドアーチを通
    して巻取りボビンに巻き取ることにより撚線を製造する
    バンチャー撚線機による撚線装置において、上記複数個
    のボビンと撚口との間に複数個の抵抗ローラが配置され
    て各素線がそれぞれ複数個の抵抗ローラを順次通るよう
    にし、かつ各抵抗ローラで素線に捩じり抵抗が発生する
    ように所定角度巻き付けることにより、当該素線の捩じ
    り力を段階的に吸収するように構成したことを特徴とす
    るバンチャー撚線機による撚線装置。
  3. 【請求項3】 上記複数個のボビンと抵抗ローラとの間
    にそれぞれ回転防止ローラが配置され、撚口から素線に
    伝達される捩じり力が各抵抗ローラに吸収されて上記回
    転防止ローラに伝達されるように構成されていることを
    特徴とする請求項記載のバンチャー撚線機による撚線
    装置。
  4. 【請求項4】 上記複数個の抵抗ローラは、素線の巻き
    付け角度を変化させることができるように、抵抗ローラ
    間の相対位置が変更可能に構成されていることを特徴と
    する請求項2または3記載のバンチャー撚線機による撚
    線装置。
  5. 【請求項5】 上記複数個の抵抗ローラは、相互間の距
    離を変化させることができるように構成されていること
    を特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のバンチャ
    ー撚線機による撚線装置。
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