JP2882870B2 - 低目付織物 - Google Patents

低目付織物

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、低目付織物に関し、さらに詳しくは偏平極
細繊維を使用した低目付織物に関する。
[従来技術] 従来、衣料用の低目付フィラメント織物としては、羽
二重織物が知られている。しかし、合成繊維フィラメン
ト糸からなる羽二重織物は、絹の羽二重織物に比べて目
付が比較的大きく、極簿の軟やかさがなく、また、柔軟
性にも劣るものであった。この原因は、絹織物並のしな
やかさを持った、低目付の織物を合成繊維フィラメント
糸で作ると、目ずれやスリップが発生し、衣料用の織物
としての実用に耐えられず、商品価値がほとんどないた
めである。
それ故、現状では、絹並み、あるいは絹以上のしなや
かさを有し、極薄で目付の小さい低目付織物は、合成繊
維フィラメント糸を用いたものでは実用に耐えるものが
実現していない。
[発明の目的] 本発明の目的は、従来の問題点を改良し合成繊維マル
チフィラメント糸を用いて、絹並みあるいは絹以上のし
なやかさを持ち、極薄の低目付織物であって、実用に耐
えうるものを提供することにある。
[発明の構成] 本発明は、単繊維デニールが0.5de以下で、かつ、繊
維軸と直交する断面が偏平形状を有する極細繊維からな
る合成繊維マルチフィラメント糸であって、該単繊維が
該偏平断面の短軸に対する長軸の比率(偏平比)が2以
上であると共に下記式を満足し、該マルチフィラメント
糸のトータルデニールが75de以下であるものから構成さ
れている目付が15〜50g/m2の範囲にあることを特徴とす
る低目付織物にある。
本発明の織物に使用する合成繊維マルチフィラメント
糸は単繊維デニールが0.5de以下の極細繊維を使用する
必要がある。該単繊維デニールは、より好ましくは0.25
de以下であり、さらに好ましくは0.05de以下のものが好
ましい。該単繊維デニールの下限は、織物の実用性を考
慮すると0.005de以上のものが使用される。該単繊維デ
ニールが0.5deを超えると偏平断面の繊維を使用しても
織物中において単繊維が移動しやすくスリップが発生し
て本発明の目的を達成することができない。次に、該単
繊維は、繊維軸と直交する断面(繊維横断面)が偏平形
状を有するものであるが、その偏平比が2以上であるこ
とが必要である。該偏平比は、偏平断面の短軸に対する
長軸の比率で求めることができる。第1図は、本発明に
使用する合成繊維マルチフィラメント糸の単繊維の断面
比率を説明する断面図である。第1図において、偏平断
面の最長方向に長軸としてLを求め、該長軸に直交する
方向に短軸としてWを求める。該短軸Wは、第1図
(b)の用に長さが異なる場合には、すなわち、W,W′
として測定可能な場合には、最長のものWを短軸として
求める。本発明では、該偏平比が2以上である必要があ
るが、該偏平比が2未満では、織物中において単繊維が
移動しやすくスリップが発生して本発明の目的を達成す
ることができない。該偏平比としては3以上であること
がより好ましい。さらに、該偏平断面形状は単繊維デニ
ールとの管径において(1)式を満足する必要がある。
このような単繊維により構成されるマルチフィラメント
糸は、そのトータルデニールが75de以下である必要があ
る。該トータルデニールが75deを超える場合には、低目
付の織物とすることができず、本発明の目的を達成する
ことができない、より好ましくは該トータルデニール
は、30〜10deの範囲のものであることが好ましい。ま
た、該マルチフィラメント糸には適宜撚を付与すること
ができるが、撚が極度に多い場合には単繊維が集束し偏
平断面繊維を使用する効果が得られないので撚係数で示
せば0〜5,500の範囲の撚を付与することが好ましい。
本発明の織物の組織としては、スリップを防止する点か
ら平織物が好ましく使用される。また、本発明の織物の
目付の範囲は15〜50g/m2のものが使用できる。また、か
かる織物は織物中の該極細の単繊維の滑脱抵抗力が4.5m
m以下であり、さらに好ましくは3.0mm以下であることで
ある。ここでいう滑脱抵抗力は、JIS L1096−1990 B法
に従って測定することができる。
本発明の織物に使用する該合成繊維マルチフィラメン
ト糸の種類としては、ポリエステル,ポリアミドなど、
衣料用に従来から使用されているものが用いられる。ま
た、極細繊維とする手段としては、公知の方法が用いら
れる。すなわち、単繊維デニールが0.2〜0.5deの範囲の
ものは、通常の溶融紡糸方法であって、特に、高速で紡
糸する方法が採用される。例えば、特公昭58−37408号
公報に記載の方法であって、偏平断面繊維が紡糸可能な
口金を使用して極細の偏平断面繊維を得ることができ
る。単繊維デニールが、0.2de以下のさらに細い繊維の
場合には前記直接紡糸する方法よりも一旦、複合繊維を
作成し、織物とした後で機械的に分割したり、又は該複
合繊維の成分の一部を溶出することによりあらかじめ偏
平形状にしておいた残留成分により極細の偏平断面繊維
を得ることができる。該複合繊維としては、第2図に示
すような断面形状を有するものが例示される。第2図
は、本発明に使用する複合繊維の断面の例を示す断面図
である。第2図において、例えば、Aにポリエステル
を、Bにポリアミドを使用して複合繊維として織物とし
た後で、該ポリエステル成分を溶解除去することにより
ナイロンの極細偏平繊維を得るか、機械的にAとBとを
分割することによりポリエステルとポリアミドが混合し
た極細偏平繊維を得ることができ、また、Bにポリスチ
レンを用いて複合繊維を得て、ポリスチレンを除去する
ことによりポリエステルの極細偏平繊維を得ることがで
きる。また、このポリエステルの極細偏平繊維を得る方
法において、AとBに溶解度の異なる2種以上のポリエ
ステルを用いることにより溶解度の大きいポリエステ
ル、例えば、ソジュウムスルホイソフタル酸ジメチルな
どのイオン成分を共重合したポリエステルや、アルキル
スルホン酸ソーダなどをブレンドしたポリエステルを溶
解除去する方法でもよい。
[発明の作用] 以上のような構成を有する本発明の織物は、前記のよ
うな低水準の目付の織物であるにも拘らずスリップが発
生せず、しなやかさや、極薄の特性を損なうことなく実
用性の織物として得られる。
すなわち、本発明の織物は、極細の偏平繊維を使用す
るため織物においてそれを構成する糸が移動する際に該
糸を構成する単繊維同士の拘束力が大となり、または、
スリップさせるような外力が該単繊維同士の位置のずれ
において吸収されるためと推測されている。本発明にお
いては、前記のように極細の偏平断面繊維を使用するが
極細繊維とすることにより繊維全体の表面積を大きくす
ることができ、また、同じデニールであっても繊維の断
面形状を扁平とすることによりより大きな表面積を得る
ことができ、また、そのような偏平形状は繊維間の表面
抵抗を増大し、しかも該マルチフィラメント糸は撚によ
る拘束が少ないため前記のようなスリップ防糸に効果が
得られるものである。さらに、本発明では単に極細繊維
を使用して表面積を増加させるものではなく、偏平断面
形状を利用して該接触面積の増大をはかるものである。
なお、第3図は、本発明の(1)式、及び偏平比によ
り規定される範囲を示す図である。すなわち、第3図に
おいて、(a)は本発明に使用する極細偏平断面繊維の
デニールにより規定される範囲の境界を示し、(b)は
(1)式において偏平比2により規定される範囲の境界
を示し、(c)は偏平比2未満において(1)式により
規定される範囲の境界を示し、斜線で示す部分が本発明
の範囲を示すものである。
[実施例1] 直接紡糸方法により得られたポリエステルマルチフィ
ラメント糸(30de/72fil)であって、該マルチフィラメ
ント糸を構成する単繊維は偏平比=4の偏平断面形状を
有するものを経糸、及び緯糸に用いて第1表に示す織物
密度の平組織の織物(羽二重)を織成した。該織物の目
付は31g/m2と低目付であり、耐スリップ性があり、極薄
でしなやかな織物が得られた。第1表に該織物の物性値
を示す。
[実施例2] 第2図(b)に示す断面形状を有する複合繊維であっ
て、Aの部分にポリエチレンテレフタレートを用い、B
の部分にナイロン6を用いたもの(30de/20fil:16分か
つA:B=1:1)を使用して第1表に示す織物密度で平組織
の織物を織成した。該織物をポリエステルを膨潤させる
処理剤により処理して該複合繊維を各成分に分割させ極
細繊維からなる織物を得た。該織物の目付は32g/m2と低
目付であり、耐スリップ性があり、極薄でしなやかな織
物が得られた。第1表に該織物の物性値を併せて示す。
[実施例3] 第2図(c)に示す断面形状を有する複合繊維であっ
て、Aの部分にポリエチレンテレフタレートを用い、B
の部分にナイロン6を用いたもの(30de/20fil:48分か
つA:B=1:1)を使用して第1表に示す織物密度で平組織
の織物を織成した。該織物の複合繊維のA成分をアルカ
リにより全量溶出してナイロン6からなる織物を得た。
該織物の目付は28g/m2と低目付であり、耐スリップ性が
あり、極薄でしなやかな織物が得られた。第1表に該織
物の物性値を併せて示す。
[比較例] 比較用として直接紡糸方法により得られたポリエステ
ルマルチフィラメント糸(30de/36fil)であって、該マ
ルチフィラメント糸を構成する単繊維が丸断面形状を有
するものを経糸、及び緯糸に用いて第1表に示す織物密
度の平組織の織物(羽二重)を織成した。該織物の目付
は30g/m2と低目付であったが、耐スリップ性が不良であ
り、極薄ではあったが、しなやかさにかける織物しか得
られなかった。第1表に該織物の物性値を併せて示す。
なお、第1表において、仕上げ加工後の織物中の単繊
維の偏平比は、断面拡大写真からその偏平比を測定し
た。
また、耐スリップ性の「手による判定」は両手の親ゆ
びと人指しゆびで織物を挟んで引っ張る通常の判定方法
によった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に使用する合成繊維マルチフィラメン
ト糸の単繊維の断面比率を説明する断面図、第2図は、
本発明に使用する複合繊維の断面の例を示す断面図、第
3図は、本発明の(1)式、及び偏平比により規定され
る範囲を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−94679(JP,A) 特開 昭62−57982(JP,A) 実開 昭63−11581(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D03D 15/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単繊維デニールが0.5de以下で、かつ、繊
    維軸と直交する断面が偏平形状を有する極細繊維からな
    る合成繊維マルチフィラメント糸であって、該単繊維が
    該偏平断面の短軸に対する長軸の比率(偏平比)が2以
    上であると共に下記式を満足し、該マルチフィラメント
    糸のトータルデニールが75de以下であるものから構成さ
    れている目付が15〜50g/m2の範囲にあることを特徴とす
    る低目付織物。
  2. 【請求項2】織物中の単繊維の滑脱抵抗力が4.5mm以下
    である請求項(1)の低目付織物。
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