JPH10219547A - 伸縮性タオル地 - Google Patents

伸縮性タオル地

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JPH10219547A
JPH10219547A JP9018500A JP1850097A JPH10219547A JP H10219547 A JPH10219547 A JP H10219547A JP 9018500 A JP9018500 A JP 9018500A JP 1850097 A JP1850097 A JP 1850097A JP H10219547 A JPH10219547 A JP H10219547A
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JP
Japan
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yarn
yarns
fiber
polyester
elongation
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JP9018500A
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Taizo Ikezawa
泰蔵 池澤
Mitsuru Sedo
満 背戸
Hisao Nishinaka
久雄 西中
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伸縮性、乾燥性及び耐久性に優れた伸縮性タ
オル地を提供する。 【解決手段】 ポリエステル系偏芯型複合繊維を55重
量%以上含有する紡績糸が経方向及び/又は緯方向の地
糸に用いられ、パイル糸には吸水性繊維が用いられ、伸
長率が10%以上、伸長回復率が70%以上であること
を特徴とする伸縮性タオル地である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伸縮性タオル地に
関し、さらに詳しくは優れた伸縮性を有すると同時に、
乾燥性及び耐久性に優れた伸縮性タオル地に関する。
【0002】
【従来の技術】タオル地は経糸にパイル糸と経地糸とを
用い、緯糸に緯地糸を用いて構成されるが、その吸水性
の良さと感触の良さのため、多くの分野で使用されてい
る。従来より、この用途には綿、麻等の天然繊維が肌触
りが良く、吸水性や水分拭きとり性に優れているために
多用されている。
【0003】しかし従来用いられている繊維は非伸縮性
であるため、バスタオルやヘアタオルのように、体に巻
き付けたり、頭に巻いたりするような場合には布地が伸
びないため、巻付けたタオルがずり落ちるという使用上
の不便があった。これらの点を解決する方法としては、
伸縮性繊維であるスパンデックスを用い、生地を構成す
ることが考えられる。この場合にあっても良好なストレ
ッチ性が得られるものの、スパンデックス自体が、耐熱
性や耐薬品性、耐光性に乏しいため、長時間にわたる使
用と洗濯の繰り返しにおける塩素系洗剤や乾燥熱処理、
または屋外での太陽光照射により、生地の強度や伸縮性
の低下等の品質劣化が生じるといった難点がある。ま
た、スバンデックスは他の繊維素材に比べ素材価格も高
いため、製品コストが上昇するという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、良好
な伸縮性を有し、身体へ安定して巻き付けることがで
き、使用後の乾燥が速く、耐久性に優れた伸縮性タオル
地を提供することにある。
【0005】本発明は、前記の課題を解決するために次
の手段をとるものである。すなわち、請求項1の発明
は、ポリエステル系偏芯型複合繊維を55重量%以上含
有する紡績糸が経方向及び/又は緯方向の地糸に用いら
れ、パイル糸には吸水性繊維が用いられ、伸長率が10
%以上、伸長回復率が70%以上であることを特徴とす
る伸縮性タオル地であり、請求項2の発明は、請求項1
の紡績糸が伸縮性タオル地に10〜70重量%含まれて
いることを特徴とする請求項1記載の伸縮性タオル地で
あり、請求項3の発明は、偏芯型複合繊維がエチレンテ
レフタレート単位を主体とし、金属塩スルフォネート基
を有する構成単位1〜3モル%及びイソフタル酸2〜1
0モル%を共重合成分とする共重合ポリエステル(A)
と、ポリエチレンテレフタレート又はエチレンテレフタ
レート単位を主体とし前記共重合ポリエステル(A)よ
りも低収縮性の共重合ポリエステル(B)とが偏芯的に
接合されている複合繊維である請求項1記載の伸縮性タ
オル地である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける伸縮性タオル地の伸縮性は、5Kgの荷重下にお
いて、伸長率がもとの長さの10%以上、好ましくは2
0%以上であり、伸長回復率は70%以上でなければな
らない。伸長率が10%未満ではストレッチ性が不十分
となり良好なフィット性が得られないため、体や頭髪へ
の巻付けが困難となる。また伸長回復率が70%未満で
は収縮力が小さくなるため、フィット性が乏しくなり、
水分の除去効果は低下する。
【0007】また本発明の伸縮性タオル地は従来のよう
に経方向及び/または緯方向の地糸として非伸縮性の糸
を用いるのではなく、図1に示すように経地糸2及び/
又は緯地糸3に潜在捲縮性のポリエステル系複合繊維を
含有してなる紡績糸が用いられる。本発明に係わる紡績
糸としては上記の潜在捲縮性偏芯型複合繊維を55重量
%以上含有することが伸縮性を十分に発揮させるために
必要である。55重量%未満では撚の拘束状態下の紡績
糸内で捲縮発現が不十分となり、伸縮性を十分に発揮さ
せるためには、更に好ましくは65重量%以上が望まし
い。もちろん、上記紡績糸には通常のポリエステル繊維
等の合成繊維、アセテート繊維等の半合成繊維、レーヨ
ン、ポリノジック、キュプラ等の再生繊維、または、
綿、麻、絹、羊毛などの天然繊維を適宜混綿して、他素
材の特徴、機能を同時に付加することも可能である。
【0008】また上記複合繊維としては所謂、サイドバ
イサイド型、芯鞘偏芯型の複合繊維が含まれるが、好ま
しい一例として、エチレンテレフタレート単位を主体と
し、金属塩スルホネート基を有する構成単位1〜3モル
%及びイソフタル酸2〜10モル%を共重合成分とする
共重合ポリエステル(A)とポリエチレンテレフタレー
トまたはエチレンテレフタレート単位を主体とし前記共
重合ポリエステル(A)よりも低収縮性の共重合ポリエ
ステル(B)とがサイドバイサイドに接合されている複
合繊維が挙げられる。なお、前記金属塩スルホネート基
を有する構成単位としては、下記の一般式で示される化
合物(但し、XはNa、K、Li等)が例示される。
【0009】
【化1】
【0010】本発明において、潜在捲縮性を有する複合
繊維を含有する糸を用いるのは、製織後の熱処理によっ
て弾性回復性すなわち伸長率及び伸長回復率を高めるた
めである。また、上記の潜在捲縮性を有する偏芯型複合
繊維は、160℃における荷重36mg/dでの乾熱収
縮率が5%以上であることが好ましい。これは、捲縮発
現によって、高収縮部分と低収縮部分との間で糸長に差
を生ぜしめるためである。また、糸捲縮発現のための熱
処理は通常の染色加工、または、仕上加工により実施す
ることができる。
【0011】前記潜在捲縮性を有する偏芯型複合繊維の
形態例としては、すでに述べたようなサイドバイサイド
型が望ましい。すなわち、この一例として、エチレンテ
レフタレート単位を主体とし、金属塩スルホネート基を
有する構成単位1〜3モル%、好ましくは1.5〜2.
7モル%、及びイソフタル酸2〜10モル%好ましくは
3〜8モル%を共重合成分とする共重合ポリエステル
(A)と、エチレンテレフタレート単位を主体とし、上
記共重合ポリエステル(A)よりも低収縮性の共重合ポ
リエステル(B)またはポリエチレンテレフタレートを
サイドバイサイドに接合した複合繊維が挙げられる。
【0012】本発明の複合繊維において、その一方の高
収縮成分を構成する共重合ポリエステル(A)は、共重
合成分として金属塩スルホネート基を有する構成単位を
含有しているので他方の低収縮成分のポリエチレンテレ
フタレートまたは共重合ポリエステル(B)に比べ、紡
糸延伸後の弾性回復性に優れている。そのため、この複
合繊維は、高収縮成分である共重合ポリエステル(A)
の側を内側にして湾曲する。また、この共重合ポリエス
テル(A)は上記の金属塩スルホネート基を有する構成
単位のほかにイソフタル酸を共重合成分として含有して
いるので、上記の金属塩スルホネート基を有する構成単
位のみを含有する場合に比べて、高収縮成分としての熱
収縮率が大きく、低収縮成分との熱収縮差がより一層大
きくなる。その結果、潜在捲縮能が増すとともに、複合
繊維としての強度が向上する。
【0013】この場合、共重合ポリエステル(A)にお
ける金属塩スルホネート基を有する構成単位の共重合が
1モル%未満では、延伸後の弾性回復が不足して潜在捲
縮能が不十分となり、反対に3モル%を超えると複合繊
維の強度が低下する。
【0014】また上記共重合ポリエステル(A)におけ
るイソフタル酸の共重合量が2モル%以下の場合はポリ
エチレンテレフタレートまたは共重合ポリエステル
(B)との熱収縮率の差が小さくなり、また10モルを
超えると延伸時の弾性回復性が不足するため、どちらの
場合にも潜在捲縮能が不十分となる。
【0015】さらに、ポリエステル(A)及び(B)に
は本発明の目的を損なわない範囲で他の共重合成分を含
んでもよい。更には、ポリエステル(A)及び/または
(B)に抗菌剤、消臭剤、親水化剤、難燃剤、撥水剤、
柔軟剤、染料、顔料、セラミックス等の特性付与剤や添
加物を必要に応じ配合することができる。
【0016】また、上述の紡績糸の熱処理による収縮
は、ポリエステル自体の乾熱収縮部と発現捲縮部とがミ
ックスされたものであるため、160℃における糸の乾
熱収縮率は20%以上であることが好ましい。20%未
満では伸縮性が低下するので好ましくない。
【0017】このようにして得られた潜在捲縮性の紡績
糸を単糸または合撚糸の形で経方向の地糸及び/または
緯方向の地糸に用い、綿、麻、絹等の天然繊維、レーヨ
ン、ポリノジック、キュプラ等の再生繊維、または吸水
性を有する合成繊維などの吸水性繊維をパイル糸1(図
1)に用いてタオル地を構成する。また、生地全体に占
める潜在捲縮性紡績糸の比率は10〜70重量%にする
ことが好ましく、より好ましくは、20〜60重量%が
望ましい。上記の比率が10重量%未満になると、伸長
率、及び、伸長回復率が低下する。また、上記の比率が
70重量%をこえると、疎水性であるポリエステル繊維
の割合が高くなるため、生地の吸水性が乏しくなり、肌
触りや風合が悪くなる。
【0018】その後、染色、仕上加工等において熱処理
を行ない、上記潜在捲縮性紡績糸の捲縮能力を発現させ
ることにより、生地に伸縮性が得られる。この時、布帛
に十分な伸縮機能を与えるため、湿熱125℃以上また
は乾熱160℃以上で、しかもテンションフリーの状態
を維持しながら加熱処理を行なう必要がある。これは潜
在捲縮機能をほぼ完全に発現させ、残留潜在捲縮機能を
除くためである。熱処理条件としては、湿熱125℃未
満または乾熱160℃未満になると捲縮発現が不完全と
なって望ましくない。また、湿熱140℃以上または乾
熱180℃以上になるとパイル糸の風合が低下し、加熱
温度の上昇により加工コストも高くなる。従って湿熱で
125〜140℃、乾熱で160〜180℃で熱処理を
実施するのが好ましい。さらには必要に応じ、生地構成
後の仕上げ工程において、親水化剤、抗菌剤、柔軟剤、
防臭剤、防汚剤などで処理を施すことも可能である。
【0019】以上のようにして得られた伸縮性タオル地
は、優れた伸縮性を有しており、身体に良好にフィット
するので、腰周りや頭髪等にずり落ちることなく安定し
て巻き付けることができる。また、使用後や洗濯後の乾
燥が速く、耐熱性、耐薬品性、耐光性、などの耐久性も
極めて良好である。さらに、本発明によるタオル地は、
紡績糸特有の風合や感触を有しているので、ソフト感や
膨らみ感に優れているのが特徴である。
【0020】また、伸縮性タオル地の伸縮性は染色仕上
工程後に発現することから、スパンデックス等の伸縮繊
維を使用する場合のように製織時における糸の張力管理
に特別な工夫を行なう必要がないことや、生地の伸縮変
形に基づく加工の困難さも生じないため、特別な加工装
置や条件設定を必要としない。また素材コストもスパン
デックス等に比べ安価であるため、製品の低コスト化が
図れる利点がある。
【0021】上記に示されたように、様々な特徴、利点
を有しているため、本発明のタオル地の用途は、所謂タ
オル類に限定されるものではなく、パジャマ、バスロー
ブ、シーツ、または、アウター衣料など、ソフトフィッ
ト性、汲水、吸汗性、快適性、ファッション性を要する
分野に広く使用することができる。
【0022】
【実施例】本明細書で用いた測定法は下記のとおりであ
る。 (1)伸長率と伸長回復率:サンプル(幅25cm×長
さ80cm)の一端を支持し、反対側に100gの荷重
を掛け、1分間つるした後、長さAを測定する。更に
7.5kgの荷重を追加して掛け、1時間つるした後長
さBを測定する。その後、7.5Kgの荷重のみをはず
し1時間後に長さCを測定する。以下の式から、7.5
Kgの荷重をはずした後の伸長率、及び伸長回復率を算
出する。 伸長率(%)=〔(B−A)/A〕×100 伸長回復率(%)=〔(B−C)/B−A〕×100
【0023】(2)吸水性:女性10人に洗髪後、手絞
りで簡単に髪の毛の水を切り、直ちに各サンプルで頭髪
を覆うように巻いてもらい、5分間放置後に取り外した
際の水分除去性を判定する。○は水分拭き取り性が良好
であることを示す。
【0024】(3)乾燥性:水道水に10分浸漬後、水
分率が80%になるように脱水機で脱水する。その後、
20℃×65%RHの雰囲気下で6hr風乾、放置後、
乾燥状態を判定する。○は乾燥性が良好であることを示
す。
【0025】(4)洗濯耐久性:JISL0217−1
03法に準拠 液温70℃の水1 に2gの割合で合成洗剤を添加溶解
し、洗濯液とする。この洗液に浴比が1:20になるよ
う試料及び必要に応じて負荷布を投入して運転を開始す
る。70℃で15分間処理した後、試料を脱水機にて脱
水し、洗濯液を常温の新しい水に替えて、同一の浴比で
すすぎ洗いを行なう。その後、脱水機にて脱水し、80
℃で、25分間加熱乾燥する。以上の操作を50回行な
い、耐久性を評価する。○は耐久性が良好であることを
示す。
【0026】(5)風合:男性5人、女性5人からなる
検査員による、使用時の肌触りや風合についての官能評
価を行ない、良否を判定する。○は風合、タッチが良好
であることを示す。
【0027】実施例1 高収縮成分としてエチレンテレフタレート単位を主体と
し、5−ソジウムスルホイソフタル酸ジエチレングリコ
ールエステル1.5モル%及びイソフタル酸8モル%を
共重合した共重合ポリエステルを、低収縮成分としてポ
リエチレンテレフタレートを使用し、紡糸温度290
℃、単孔吐出量1g/分(吐出割合50:50)、紡糸
速度1600m/分で紡出し、サイドバイサイド型の未
延伸糸を製造した。この未延伸糸を収束し、延伸倍率
1.4倍、延伸温度140℃で延伸し、次いで、スタッ
フィングボックスで機械捲縮(10ケ/インチ)を付与
し、ついで等長カットして繊維長51mm、繊度2.5
デニールのサイドバイサイド型の偏芯型複合繊維ステー
プルを製造した。乾熱160℃、36mg/dの荷重下
の乾熱収縮率は8%、乾熱160℃における無荷重下の
熱処理時の発現捲縮数は55ケ/インチであった。
【0028】ついで、前記偏芯型複合繊維ステープル1
00重量%を用いて英式綿番手20's/1の紡績糸(撚
係数3.2)を製造し、さらに右撚14t/インチの双
糸(20's/2)を製造した。その後、前記紡績糸を緯
の地糸に、綿の20番単糸を経の地糸に、また40番双
糸の綿糸をパイル糸として織り込むことで、片面パイル
地を形成した。その後、乾熱125℃以上でしかも緯方
向は、張力がかからないようフリー状態で熱処理し、1
30℃の染色加工を行った。このようにして得られた生
地を長さ80cmにカットし、巾25cmのタオル地を
作製した。得られた布帛の伸縮性は良好で、体に巻付け
ることが容易であり、また水分除去性や乾燥性にも優れ
ていた。得られた布地について伸長率、伸長回復率等の
物性を測定し、表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】実施例2 実施例1の偏芯型複合繊維85重量%と綿15重量%と
を混紡してなる20番単糸の紡績糸(20's/1)を緯
方向の地糸に用いた以外は、実施例1と同様にして、タ
オル地を作製した。得られた生地について、伸長率、伸
長回復率等の物性を評価し、表1に示した。
【0031】実施例3 実施例1の偏芯型複合繊維65重量%と綿35重量%と
を混紡してなる20番単糸の紡績糸を経、緯の地糸に用
い、パイル糸として40番双糸の麻糸を用い、片面パイ
ル地を形成後、経糸方向+45%のオーバーフィード状
態で、緯方向はフリー状態で熱処理、染色を行った以外
は、実施例1と同様にしてタオル地を作製した。得られ
た生地について、伸長率、伸長回復率等の物性を評価
し、表1に示した。
【0032】実施例4 偏芯型複合繊維100重量%からなる20番単糸の紡績
糸を経、緯の地糸に用いパイル糸として、吸水タイプの
ポリアクリロニトリル(登録商標エクスラン)繊維の4
0番紡績糸の双糸を用い片面パイル地を形成後、経糸方
向+45%のオーバーフィード状態で、緯方向はフリー
状態で熱処理、染色を行った以外は、実施例1と同様に
して、タオル地を作製した。得られた生地について伸長
率、伸長回復率等の物性を評価し、表1に示した。
【0033】比較例1 実施例1の偏芯型複合繊維50重量%と綿50重量%と
を混紡してなる20番単糸の紡績糸を経、緯の地糸に用
い、パイル糸として40番双糸の綿糸を用い、片面パイ
ル地を形成後、経糸方向+45%のオーバーフィード状
態で、緯方向はフリー状態で熱処理、染色を行なった以
外は、実施例1と同様にしてタオル地を作製した。得ら
れた生地は伸縮性や乾燥性が不十分であった。表1に物
性評価結果を示した。
【0034】比較例2 実施例1の偏芯型複合繊維からなる紡績糸の代わりに、
スパンデックス70dを芯に綿繊維を鞘に配した20番
手のコアヤーン(20's/1)を経方向の地糸に、綿の2
0番単糸を緯方向の地糸に用い、パイル糸には40番双
糸の綿糸を用い、緯糸にかかる張力を一定に保持しなが
ら所定の密度で織り込むことで片面パイル地を形成し
た。その後、通常の方法で染色を行ない、柔軟剤で処理
を行なった。得られた布地は伸縮性に優れていたが、耐
久性に乏しかった。表1に上記の生地に関する伸長率、
伸長回復率等の評価結果を示した。
【0035】比較例3 実施例1のポリエステル系偏芯型複合繊維からなる紡績
糸の代わりに、綿の20番単糸を経、緯方向の地糸に用
い、綿の40番双糸をパイル糸として織り込むことで片
面パイル地を形成した。その後、通常の方法で染色、仕
上げ加工を行なった後、タオル地を作製した。得られた
布帛は水分除去性や肌触りに優れていたが、伸縮性、乾
燥性には乏しかった。上記布地について、伸長率、伸長
回復率等の物性を評価し、表1に示した。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、特定組成のレジンから
なるポリエステル系潜在捲縮性繊維と、綿や麻等のよう
な親水性繊維から生地を構成することにより、肌触りや
風合、吸水性に優れると共に、頭髪や身体に巻きつける
際、フィット性が良好で、乾燥性にも優れたタオル地が
得られる、また、耐薬品性も良好であり、ドライクリー
ニングなどの溶剤による品質劣化の問題も生じない。さ
らに、上記の生地は紡績糸特有のソフトな風合や感触、
膨らみ感を有しているのが特徴であり、紡績糸に用いる
繊維の種類や混紡率を任意に設定することで様々な生地
物性を得ることができる。本発明における加工方法は一
般のポリエステル生地またはポリエステル他繊維との複
合生地と同様に行なうことができ、特別な加工装置や条
件設定を必要とせず、素材コストもスパンデックス等に
比べ安価であるため、低コスト化を図れることが利点で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の伸縮性タオル地の模式図である。
【符号の説明】
1 パイル糸 2 経地糸 3 緯地糸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系偏芯型複合繊維を55重
    量%以上含有する紡績糸が経方向及び/又は緯方向の地
    糸に用いられ、パイル糸には吸水性繊維が用いられ、伸
    長率が10%以上、伸長回復率が70%以上であること
    を特徴とする伸縮性タオル地。
  2. 【請求項2】 請求項1の紡績糸が伸縮性タオル地に1
    0〜70重量%含まれていることを特徴とする請求項1
    記載の伸縮性タオル地。
  3. 【請求項3】 偏芯型複合繊維がエチレンテレフタレー
    ト単位を主体とし、金属塩スルフォネート基を有する構
    成単位1〜3モル%及びイソフタル酸2〜10モル%を
    共重合成分とする共重合ポリエステル(A)と、ポリエ
    チレンテレフタレート又はエチレンテレフタレート単位
    を主体とし前記共重合ポリエステル(A)よりも低収縮
    性の共重合ポリエステル(B)とが偏芯的に接合されて
    いる複合繊維である請求項1記載の伸縮性タオル地。
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