JP2879748B2 - 二重床の高さ調節用ボルトおよびそのセット - Google Patents

二重床の高さ調節用ボルトおよびそのセット

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、二重床の高さ調節用ボルトおよびそれを用
いた高さ調節用セットに関する。
〔従来技術〕 二重床を形成する手段としては、いろいろの方式が提
案されているが、その1つとして第3図に示すような二
重床の構造がある。すなわち、基礎床8上に床面固定脚
4を固定し、それに高さ調節用ボルト1をねじ込み、所
望の高さでナット3をしめ、根太支持板2で根太5を支
え、この根太5に床板6を渡し、床面を形成し、その上
に仕上板を付設することにより二重床を構成していた。
そして、この二重床の形成の手順はいろいろ採用でき、
特に限定するものではないが、一般的には床面固定脚は
複数個で長尺の根太を支える関係上、位置を微調整する
必要があるので、脚だけを先に基礎床上に固定してしま
うと具合の悪いことも多い。そこで、まず固定脚を根太
側に取付けた状態で根太をもちあげて移動させ位置を決
めることもよく行われる。そしてこの時高さ調節用ボル
トが根太支持板2から抜け落ちてしまっては具合が悪
い。さらに高さ調節用ボルトを回転させて高さを調節し
ているときにもボルトが根太支持板から抜け落ちてしま
うこともある。したがって、従来は抜けを防止するため
に第4図AまたはBに示すような高さ調節用ボルト1が
使用されている。
第4図Aは高さ調節用ボルトの上から下まで根太支持
板2のための受板部14の個所を除いて全体にネジ12が切
られており、この場合は、根太支持板2のボルト嵌合用
孔にはネジ山が設けられておらず、ボルトに嵌合したあ
と抜けを防止するために、ボルト頂部にナットを螺合し
ていた。したがってナットがよけいに必要であり、コス
ト高であるとともに高さ調節のためボルトを回転させた
時に、ナットがゆるんで脱落したり、逆に支持板を締め
つけすぎて自由な回転ができなくなるなどの問題があっ
た。
そこで、第4図Bのように根太支持板2の上部に相当
する高さ調節用ボルトの外周には全くネジが切れておら
ず、円柱状にした構造のものが提案されている。この場
合は根太支持板2が抜け落ちないよう円柱部に切欠き16
を設け、この切欠きにピンをはめこんだりしている。し
かしながら、このような切欠き16とピンの組合せでは、
往々にしてピンがはずれる場合が生じ、固定が不完全に
なりやすい。また別部材のためコスト高となる。
〔目的〕
そこで、本発明の目的は、根太支持板が常に回転自在
に保持されるようにすると同時に、根太支持板が高さ調
節用ボルトから絶対に抜け落ちることがないようにする
点にある。
〔構成〕
本発明は、高さ調節用ボルトの上端部には僅かの数の
ネジ山部を設け、該ネジ山部の下部はネジ山のない平坦
部を設け、平坦部の下部には受板部を設け、受け板部の
下部にはすべてにあるいは部分的にネジ山部が設けられ
ていることを特徴とする二重床高さ調節用ボルトに関す
る。
本発明の他の一つは、根太を支持するに充分な強度を
もつ根太支持板および該根太支持板の厚みと同じかそれ
より大きい前記平坦部を有する請求項1の二重床高さ調
節用ボルトよりなることを特徴とする二重床高さ調節用
セットに関する。
本発明を図面を参照して説明する。
本発明の二重床高さ調節用ボルトは第1図Bでその縦
断面図を、第2図Bでその平面図を示す。
本発明の二重床高さ調節用ボルト1は、その上端部に
僅かの数、例えば2〜3個のネジ山を有するネジ山部11
を設け、該ネジ山部11の下部にはネジ山のない平坦部15
を設け、平坦部15の下部には受板部14を設け、受板部14
の下部にはすべてにわたって、あるいは部分的にネジ山
部12が形成されている。高さとの関係で、例えば受板部
のすぐ下の部分は必ずしもネジを切る必要がない場合も
ある。この場合には部分的にネジを切ればよい。
本発明の二重床高さ調節用ボルト1は第3図に示すよ
うに根太支持板2をネジ山11に係合しうるネジ孔21が切
ってあり、根太支持板2は前記ネジ山11を回転通過し、
ネジ山のない平坦部15に嵌合し、受け板部14で支持され
る。また、平坦部の高さbは根太支持板の厚みaと等し
いか、大きいように構成されている。したがって、根太
支持板2はこの位置においては回転は全く自由であり、
調節用ボルト頂部のネジやネジを利用してボルトを
回転させても、ボルト1と根太支持板2がネジでしまっ
てしまい動かなくなるというおそれはない。
本発明の調節用ボルト1は床面にボルト9で固定され
ている床面固定脚4に第3図に示すようにネジ嵌合によ
り結合させ、高さを調節した後ナット部材3で固定す
る。
一方、根太支持板2には根太5を嵌合させ、この根太
5と隣りの根太との間に床板6を渡して二重床を形成
し、その上に仕上床を載置する。
調節用ボルト1の受板部14は床を支持しうるに足る大
きさと厚みがあればその形状、大きさは何の制約もな
い。
根太支持板2は、1枚の板状体を例示したが、ネジ孔
の周囲を補強部材を積層することが好ましい。また、根
太支持板2は長方形のものを例示したが正方形でもよ
く、要は根太5と嵌合して根太5を支持できれば、その
形状、厚み、材質は任意である。本例ではツメ22を用い
て根太5との係合を行っている。材質は通常鉄材である
が、これに限るものではない。
〔効果〕
(1)高さ調節用ボルトと根太支持板とがネジでしまっ
てしまい高さ調節用ボルトが回転不能となり、高さ調節
機能を失うようなことがない (2)高さ調節用ボルトの上端部には僅かの数のネジ山
部が設けられているので、根太支持板がすぐに前記ネジ
山部を通過するので、施工性が高い。しかも、前記ネジ
山部があるので、根太支持板が抜け落ちることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図Aは根太支持板の、Bは高さ調節用ボルトの各縦
断面図、第2図は、第1図のA、Bのそれぞれに対応し
た平面図、第3図は、本発明の二重床調節用ボルトとそ
のセットを用いて構成した二重床の断面図、第4図Aお
よびBは従来例の高さ調節用ボルトの構造を示す縦断面
図である。 1……二重床の高さ調節用ボルト 2……根太支持板、3……ナット 4……床面固定脚、5……根太 6……床板 7……ドライバー挿入用孔 8……基礎床、9……ボルト 11……僅かの数のネジ山部 12……ネジ山部 13……ネジ又はネジ 14……受板部、15……平坦部 16……切欠き 21……ネジ孔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高さ調節用ボルトの上端部には僅かの数の
    ネジ山部を設け、該ネジ山部の下部はネジ山のない平坦
    部を設け、平坦部の下部には受板部を設け、受け板部の
    下部にはすべてにまたは部分的にネジ山部が設けられて
    いることを特徴とする二重床の高さ調節用ボルト。
  2. 【請求項2】根太を支持するに充分な強度をもつ根太支
    持板および該根太支持板の厚みと同じかそれより大きい
    前記平坦部を有する請求項1の二重床高さ調節用ボルト
    よりなることを特徴とする二重床の高さ調節用セット
JP9623690A 1990-04-13 1990-04-13 二重床の高さ調節用ボルトおよびそのセット Expired - Fee Related JP2879748B2 (ja)

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