JP2875070B2 - 超電導コイルの保護装置 - Google Patents
超電導コイルの保護装置Info
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- JP2875070B2 JP2875070B2 JP21764891A JP21764891A JP2875070B2 JP 2875070 B2 JP2875070 B2 JP 2875070B2 JP 21764891 A JP21764891 A JP 21764891A JP 21764891 A JP21764891 A JP 21764891A JP 2875070 B2 JP2875070 B2 JP 2875070B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- superconducting coil
- coil
- converter
- energy
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- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
- Protection Of Static Devices (AREA)
- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導コイルの保護装
置に係り、特に超電導コイルの常電導状態への転移等の
故障時における超電導コイルの保護装置に関するもので
ある。
置に係り、特に超電導コイルの常電導状態への転移等の
故障時における超電導コイルの保護装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に超電導コイルの抵抗分はほとんど
零に近いため、コイルの時定数が非常に大きい、そのた
め、超電導コイルに直流電流を流して環流させてエネル
ギを貯蔵し、電力のピ―ク負荷対策や系統の安定化に用
いることが考えられている。
零に近いため、コイルの時定数が非常に大きい、そのた
め、超電導コイルに直流電流を流して環流させてエネル
ギを貯蔵し、電力のピ―ク負荷対策や系統の安定化に用
いることが考えられている。
【0003】このような超電導コイルによるエネルギ貯
蔵システム(以下単にSMESと記す)においては、従
来はサイリスタ等で構成された変換装置で、コイルへの
エネルギの貯蔵及びコイルからのエネルギの取出しを行
っている。
蔵システム(以下単にSMESと記す)においては、従
来はサイリスタ等で構成された変換装置で、コイルへの
エネルギの貯蔵及びコイルからのエネルギの取出しを行
っている。
【0004】従来のSMESの構成を図2に示す。図2
におて、1は交流母線、2は交流しゃ断器、3は整流器
用変圧器、4はサイリスタ等で構成された変換装置、5
は超電導コイル、6は直流しゃ断器、7は抵抗、8はス
イッチである。
におて、1は交流母線、2は交流しゃ断器、3は整流器
用変圧器、4はサイリスタ等で構成された変換装置、5
は超電導コイル、6は直流しゃ断器、7は抵抗、8はス
イッチである。
【0005】図2を用いてシステムの運転を説明する。
超電導コイル5にエネルギを注入する場合は、変換装置
4を順変換運転する。エネルギの注入が終了し蓄積する
場合は、図2に図示されていない短絡スイッチで超電導
コイルの両端を短絡し、電流を環流させる。超電導コイ
ル5に蓄積したエネルギを交流系統に回生する場合は前
記短絡スイッチを開き、変換装置4を逆変換運転する。
超電導コイル5にエネルギを注入する場合は、変換装置
4を順変換運転する。エネルギの注入が終了し蓄積する
場合は、図2に図示されていない短絡スイッチで超電導
コイルの両端を短絡し、電流を環流させる。超電導コイ
ル5に蓄積したエネルギを交流系統に回生する場合は前
記短絡スイッチを開き、変換装置4を逆変換運転する。
【0006】ところで、超電導コイル5では、臨界電流
を超えて通電した場合等、各種原因によって超電導コイ
ル5の一部が常電導に転移し、抵抗分を持つ現象がしば
しば発生する。すると、超電導コイル5に蓄えられてい
たエネルギが、常電導に転移した部分でジュ―ル熱に交
換され発熱し、超電導コイル5の焼損や、冷媒であるヘ
リウムの気化による爆発等の事故を招く、このような事
故を防止するために超電導コイル5に蓄えられたエネル
ギを速やかにコイル外へ排出することが重要である。
を超えて通電した場合等、各種原因によって超電導コイ
ル5の一部が常電導に転移し、抵抗分を持つ現象がしば
しば発生する。すると、超電導コイル5に蓄えられてい
たエネルギが、常電導に転移した部分でジュ―ル熱に交
換され発熱し、超電導コイル5の焼損や、冷媒であるヘ
リウムの気化による爆発等の事故を招く、このような事
故を防止するために超電導コイル5に蓄えられたエネル
ギを速やかにコイル外へ排出することが重要である。
【0007】従来は、これを2つの方法で行っていた。
その方法を図2を用いて説明する。まず第1の方法は図
2における変換装置4を逆変換運転し、超電導コイル5
のエネルギを交流母線1に回生する方法である。
その方法を図2を用いて説明する。まず第1の方法は図
2における変換装置4を逆変換運転し、超電導コイル5
のエネルギを交流母線1に回生する方法である。
【0008】第2の方法は、変換装置4をバイパスペア
運転とし、コイル電流を環流させスイッチ8を投入した
後、直流しゃ断器6を開いてコイル電流を抵抗器71 と
スイッチ8のパスに転流させて、コイルエネルギを抵抗
器71 で消費させる方法である。ここで、バイパスペア
運転とは、交流同一相に接続された上下の素子を通電さ
せる運転方式である。
運転とし、コイル電流を環流させスイッチ8を投入した
後、直流しゃ断器6を開いてコイル電流を抵抗器71 と
スイッチ8のパスに転流させて、コイルエネルギを抵抗
器71 で消費させる方法である。ここで、バイパスペア
運転とは、交流同一相に接続された上下の素子を通電さ
せる運転方式である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】変換装置4をGTOで
構成した場合も同様の保護方法が考えられる。しかし交
流側にエネルギを回生する第1の方法においては、蓄積
エネルギ量が増すにつれで回生しなくてはならないエネ
ルギ量も増し、系統安定用に接続されたSMESが系統
に外乱を与える可能性を持つという不具合を生じる。
構成した場合も同様の保護方法が考えられる。しかし交
流側にエネルギを回生する第1の方法においては、蓄積
エネルギ量が増すにつれで回生しなくてはならないエネ
ルギ量も増し、系統安定用に接続されたSMESが系統
に外乱を与える可能性を持つという不具合を生じる。
【0010】又、第2の直流しゃ断器6を用いて、コイ
ル電流を抵抗器71 に転流させる方法についても、今後
直流しゃ断器6が信頼性向上のために半導体化された時
に、通常運転時の直流しゃ断器による損失がシステムの
性質上無視できない問題になる。
ル電流を抵抗器71 に転流させる方法についても、今後
直流しゃ断器6が信頼性向上のために半導体化された時
に、通常運転時の直流しゃ断器による損失がシステムの
性質上無視できない問題になる。
【0011】コイルの保護上コイル電流を急速に減衰さ
せる目的からは抵抗値が大きい方が望ましいが、抵抗値
を大きくすればそれだけ発生する電圧が高くなりコイル
の耐電圧より、抵抗の上限値が制限される。従って、本
発明の目的は、前記不具合を解消し常電導発生時等の故
障時の新しい超電導コイルの保護装置を提供することに
ある。
せる目的からは抵抗値が大きい方が望ましいが、抵抗値
を大きくすればそれだけ発生する電圧が高くなりコイル
の耐電圧より、抵抗の上限値が制限される。従って、本
発明の目的は、前記不具合を解消し常電導発生時等の故
障時の新しい超電導コイルの保護装置を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、交流側端子が交流しゃ断器を介して交流
系統に接続され、直流端子側に超電導コイルが接続され
る半導体素子によって構成される変換装置を備え、前記
交流系統と前記超電導コイル間でエネルギの授受を行う
装置において、前記超電導コイルに並列接続される非線
形抵抗と、前記超電導コイルが常電導に転移したことを
検出する常電導転移検出回路と、この常電導転移検出回
路に応答し前記変換装置にバイパスペア運転指令を出す
手段と、これらの指令から時間遅れを持って前記変換装
置にゲ―トブロック指令を出す手段を具備したものであ
る。
成するために、交流側端子が交流しゃ断器を介して交流
系統に接続され、直流端子側に超電導コイルが接続され
る半導体素子によって構成される変換装置を備え、前記
交流系統と前記超電導コイル間でエネルギの授受を行う
装置において、前記超電導コイルに並列接続される非線
形抵抗と、前記超電導コイルが常電導に転移したことを
検出する常電導転移検出回路と、この常電導転移検出回
路に応答し前記変換装置にバイパスペア運転指令を出す
手段と、これらの指令から時間遅れを持って前記変換装
置にゲ―トブロック指令を出す手段を具備したものであ
る。
【0013】
【作用】前述のように構成することにより、非直線抵抗
器の制限電圧を変換装置の出力電圧以上に選べは、超電
導状態では、非直線抵抗には電流が流れない。超電導コ
イルが常電導に転移すれば、超電導コイルに並列に接続
される非直線抵抗器の制限電圧値は一定であるため、変
換装置のバイパスペア運転が解除され変換装置の消弧時
の過電圧は抑制され、超電導コイル電流の減衰して行く
過程でも非直線抵抗の制限電圧は一定であるため超電導
コイル電流の減衰は速くなる。
器の制限電圧を変換装置の出力電圧以上に選べは、超電
導状態では、非直線抵抗には電流が流れない。超電導コ
イルが常電導に転移すれば、超電導コイルに並列に接続
される非直線抵抗器の制限電圧値は一定であるため、変
換装置のバイパスペア運転が解除され変換装置の消弧時
の過電圧は抑制され、超電導コイル電流の減衰して行く
過程でも非直線抵抗の制限電圧は一定であるため超電導
コイル電流の減衰は速くなる。
【0014】
【実施例】以下、変発明の一実施例を図1のブロック図
を参照して説明する。
を参照して説明する。
【0015】図1において、1は交流母線、2は交流し
ゃ断器、3は整流器用変圧器、4はサイリスタ或いはG
TO等の半導体素子によって構成されている変換装置、
5は超電導コイル、72 は非線形抵抗器、9は常電導転
移検出回路、例えば、クウェンチ検出回路9で検出する
と変換装置4にバイパスペア運転指令52を出力する。
変換装置4をバイパスペア運転することによって交流系
統と超電導コイル5とのつながりを絶つ。そのままでは
コイル電流は変換装置4を流れるだけでエネルギの消費
が行われないため、変換装置4を停止し、コイル電流を
非線形抵抗器72 に転流させる必要がある。
ゃ断器、3は整流器用変圧器、4はサイリスタ或いはG
TO等の半導体素子によって構成されている変換装置、
5は超電導コイル、72 は非線形抵抗器、9は常電導転
移検出回路、例えば、クウェンチ検出回路9で検出する
と変換装置4にバイパスペア運転指令52を出力する。
変換装置4をバイパスペア運転することによって交流系
統と超電導コイル5とのつながりを絶つ。そのままでは
コイル電流は変換装置4を流れるだけでエネルギの消費
が行われないため、変換装置4を停止し、コイル電流を
非線形抵抗器72 に転流させる必要がある。
【0016】図1の実施例では、遅延回路10にて交流
母線電流が零となる時間遅れをおいて、ゲ―トブロック
指令53を出力している。変換装置4が停止すれば、コ
イル電流は非線形抵抗器72 へ転流してコイルエネルギ
を非線形抵抗器72 で消費させ、コイルを保護すること
ができる。
母線電流が零となる時間遅れをおいて、ゲ―トブロック
指令53を出力している。変換装置4が停止すれば、コ
イル電流は非線形抵抗器72 へ転流してコイルエネルギ
を非線形抵抗器72 で消費させ、コイルを保護すること
ができる。
【0017】コイル電圧は非線形抵抗器72 の制限電圧
により、規定値以下に制限される。またコイル電流が減
衰しても、非線形抵抗器72 の制限電圧は一定なのでコ
イル電流は、通常の場合に比べ急速に減衰させることが
できる。又、本発明はコイルの常電導状態への転移時の
みならず、コイルに過電圧が発生した時等、種々の故障
時にも適用できるものである。
により、規定値以下に制限される。またコイル電流が減
衰しても、非線形抵抗器72 の制限電圧は一定なのでコ
イル電流は、通常の場合に比べ急速に減衰させることが
できる。又、本発明はコイルの常電導状態への転移時の
みならず、コイルに過電圧が発生した時等、種々の故障
時にも適用できるものである。
【0018】
【発明の効果】以上説明のように本発明の超電導コイル
の保護装置によれば、超電導コイルが常電導に転移すれ
ば、超電導コイルに並列接続される非線形抵抗器の制限
電圧は一定であるため、変換装置のバイパスペア運転が
解除され変換装置が消弧しても過電圧は発生することな
く、超電導コイル電流が減衰しても超電導コイルに並列
接続される非線形抵抗器の抵抗値は等価的に大きくなる
ため超電導コイル電流の減衰を速くすることができる。
又、従来方式の図2に示すスイッチ8を省略することが
できる。
の保護装置によれば、超電導コイルが常電導に転移すれ
ば、超電導コイルに並列接続される非線形抵抗器の制限
電圧は一定であるため、変換装置のバイパスペア運転が
解除され変換装置が消弧しても過電圧は発生することな
く、超電導コイル電流が減衰しても超電導コイルに並列
接続される非線形抵抗器の抵抗値は等価的に大きくなる
ため超電導コイル電流の減衰を速くすることができる。
又、従来方式の図2に示すスイッチ8を省略することが
できる。
【図1】本発明の一実施例を示す超電導コイルの保護装
置のブロック図。
置のブロック図。
【図2】従来の超電導コイルシステムのブロック図。
1 …交流母線 2 …交流しゃ
断器 3 …整流器用変圧器 4 …変換装置 5 …超電導コイル 6 …直流しゃ
断器 71 …抵抗器 72 …非線形抵
抗器 8 …スイッチ 9 …常電導転
移検出回路 10 …遅延回路 52 …バイパス
ペア指令 53 …ゲ―トブロック指令
断器 3 …整流器用変圧器 4 …変換装置 5 …超電導コイル 6 …直流しゃ
断器 71 …抵抗器 72 …非線形抵
抗器 8 …スイッチ 9 …常電導転
移検出回路 10 …遅延回路 52 …バイパス
ペア指令 53 …ゲ―トブロック指令
Claims (1)
- 【請求項1】 交流側端子が交流しゃ断器を介して交
流系統に接続され、直流側端子に超電導コイルが接続さ
れる半導体素子によって構成される変換装置を備え、前
記交流系統と前記超電導コイル間でエネルギの授受を行
なう装置において、前記超電導コイルに並列接続される
非線形抵抗と、前記超電導コイルが常電導に転移したし
たことを検出する常電導転移検出回路と、この常電導転
移検出回路に応答し前記変換装置に停止指令を出す手段
を具備して成る超電導コイルの保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21764891A JP2875070B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 超電導コイルの保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21764891A JP2875070B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 超電導コイルの保護装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0555033A JPH0555033A (ja) | 1993-03-05 |
JP2875070B2 true JP2875070B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=16707554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21764891A Expired - Lifetime JP2875070B2 (ja) | 1991-08-29 | 1991-08-29 | 超電導コイルの保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2875070B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-29 JP JP21764891A patent/JP2875070B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0555033A (ja) | 1993-03-05 |
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