JP2871243B2 - 内燃機関用シザーズギヤ - Google Patents

内燃機関用シザーズギヤ

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JP2871243B2 JP30627991A JP30627991A JP2871243B2 JP 2871243 B2 JP2871243 B2 JP 2871243B2 JP 30627991 A JP30627991 A JP 30627991A JP 30627991 A JP30627991 A JP 30627991A JP 2871243 B2 JP2871243 B2 JP 2871243B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は内燃機関用のシザーズ
ギヤに関するものであり、内燃機関の回転数に関わらず
噛み合い部の騒音の抑制を図ることができるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の駆動機構では歯車係合部にシ
ザーズギヤを使用し、内燃機関の回転変動に関わらずバ
ックラッシュによる騒音が出ないようにしたものがあ
る。シザーズギヤは回転軸上に固定されるメインギヤ
と、該メインギヤに対して相対回転可能なサブギヤと、
サブギヤをメインギヤに対して回転方向に付勢するシザ
ーズスプリングとより成り、シザーズスプリングによっ
て得られる弾性力によってサブギヤはメインギヤとは反
対方向において相手側に歯車の歯面に係合され、バック
ラッシュが解消され、騒音を抑制しようとしている。
【0003】また、バックラッシュを抑制するその他の
方法として特開昭62−20964号公報に示すように
遠心力を受ける錘体を設け、遠心力に応じた錘体の半径
方向の移動を受けて主歯車と副歯車との相対回動を起こ
させ、付勢力を内燃機関の回転数に応じて変化させるよ
うにしたものを開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】内燃機関、特に、クラ
ンク軸から直接歯車により駆動されるバランスシャフト
においては、クランク軸とバランス軸との歯車の噛み合
い部での騒音は(a) アイドリング回転付近(例えば75
0rpm)でのガタ音と、(b) 1000rpmから20
00rpmでの噛み合い音(歯車の噛み合いに基づいて
発生する騒音)と、(c) 3000rpm以上でのガタ音
とがある。即ち、アイドリング回転及び3000rpm
以上ではガタ(即ちバックラッシュ)によって騒音が発
生するが、1000rpmから2000rpmではバッ
クラッシュによる騒音よりは歯車の歯面が噛み合うとき
に発生する騒音が主な原因となる。(a) のアイドリング
付近のガタ音は1N×m程度の挟みトルクを主歯車と副
歯車との間に加えることで抑制できる。また、(b) の騒
音はバックラッシュによって発生するものではなく、歯
車が強く噛み合いしているとかえって発生するので、1
000rpmから2000rpmの範囲では噛合い力が
過大とならないように挟みトルクを設定することで対処
できる。ところが、3000rpm以上のガタ音の場合
は10N×mといった強い挟み力を加えないと対処でき
ない。ところが、10N×mといった強い噛み合いトル
ク下では1000rpmから2000rpmでは歯車の
噛み合いが強くなるため、その歯面同士の噛み合いに基
づき大きな騒音が発生する。即ち、従来技術におけるシ
ザーズギヤや遠心力による挟みトルクを加える機構単独
では広い回転数範囲で騒音を抑制することはできなかっ
た。
【0005】この発明は内燃機関において使用される広
い回転範囲に亙って発生する発生原因の異なった騒音を
抑制することができるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、内燃
機関の相互に噛み合いする歯車の一方の歯車に使用さ
れ、回転軸上に固設されるメインギヤと、該メインギヤ
に対して相対回転可能なサブギヤと、サブギヤをメイン
ギヤに対して回転方向に付勢するシザーズスプリングと
よりなるシザーズギヤにおいて、前記シザーズスプリン
グは一箇所で切除された環状をなし、その対向端部が、
メインギヤとサブギヤとにそれぞれ固定されるピンに係
合されて、メインギヤと副歯車との間の前記相対回転が
得られ、かつ、遠心力によって歯車の半径方向に移動可
能な錘体が前記ピン間に挟着配置され、かつ各ピンと接
触する錘体の側面は、遠心力による錘体の半径方向の移
動によってシザーズスプリングによる付勢方向と反対方
向の回転付勢力を発揮するように形成されることを特徴
とするシザーズギヤが提供される。
【0007】
【作用】シザーズスプリングはメインギヤとサブギヤと
を相互に一つの方向に回転せしめるようなトルクを発揮
し、一方、エンジン回転によって発生する遠心力によっ
て錘体は半径外方に移動し、この移動によってピンを介
しシザーズギヤによる弾性トルクとは反対方向のトルク
がメインギヤとサブギヤとの間に加わる。そのため、エ
ンジン低回転状態ではシザーズギヤの弾性トルクによる
バックラッシュ抑制が行われ、エンジンの高回転状態で
は遠心力による弾性とは反対方向のトルクによるバック
ラッシュによる騒音抑制が行われる。そして、中間の回
転数領域ではシザーズギヤの弾性トルクと、遠心力によ
る反対方向トルクとが打ち消され、トルクは零または微
弱となり、歯の係合部の面圧を弱めることができ、面圧
による騒音を抑制することができる。
【0008】
【実施例】図1〜図5はこの発明のシザーズギヤを示し
ており、シザーズギヤ10はその軸線に沿って分割され
たメインギヤ11とサブギヤ12とを備え、メインギヤ
11及びサブギヤ12は中心孔14,16を有し、図示
しない回転軸が挿入される。メインギヤ11及びサブギ
ヤ12は外周に等ピッチの歯11a,12aを有し、軸
長はメインギヤ11の歯11aがサブギヤ12の歯12
aより大きくなっている。メインギヤ11は回転軸に図
示しないキー等で固定されるが、サブギヤ12は回転軸
に挿入されるだけで固定されておらず、サブギヤ12は
メインギヤ11に対して相対的な回転が可能となってい
る。メインギヤ11とサブギヤ12とは対向する側面に
おいて環状の凹所18,20を有し、凹所18,20に
よって環状の空間が形成される。この環状の空間内にシ
ザーズスプリング22が配置される。シザーズスプリン
グ22は一箇所で切れた円環状をなし、シザーズスプリ
ング22の対向端部にピン24,26が係合られ、一方
のピン24はメインギヤ11に形成されるピン孔に植設
され、他方のピン26はサブギヤ12に形成されるピン
孔に植設される。シザーズスプリング22は対向するピ
ン24及び26が近づくような弾性力を発揮しており、
その結果ピン24及び26に連結されたメインギヤ11
及びサブギヤ12はシザーズスプリング22から相互に
一つの方向に回転するような付勢力を受ける。
【0009】メインギヤ11及びサブギヤ12は凹所1
8,20の半径内方に対向するボス部28,30を具備
し、一方のボス部、例えば、メインギヤ11のボス部2
8に形成される溝に遠心力感応移動部材としての錘体3
2が半径方向に摺動可能に配置される。錘体32は図7
に示すように円周方向に延びるアーチ状の基部32aと
基部32aから半径方向に延び基部32aより円周方向
の幅が小さい突起部32bとから成り、突起部32bは
基部32aに対して最初は垂直であるがその後は徐々に
傾斜が緩くなるような形状の側面32cによって接続さ
れる。図6に示すようにシザーズスプリング22は装着
状態ではピン24,26を錘体32の対向する側面32
cに押し付けるような弾性力を発揮するものである。
【0010】図8は内燃機関の駆動系(例えばクランク
軸とカム軸との間の駆動連結)においてシザーズギヤ1
0を使用した場合のこの発明の作動を説明する。なお図
8において矢印Aは回転方向を示す。図8の(イ) におい
てシザーズギヤ10は相手方を歯車40と噛み合わせた
場合、回転数が小さい状態ではシザーズスプリング22
が縮む方向(図6のc方向)にバックラッシュの範囲内
でメインギヤ11とサブギヤ12とは相対的に回転さ
れ、メインギヤ11の歯11aは相手方の歯車40の歯
溝の一方の面と係合し、歯溝の他方の面にサブギヤ12
の歯12aが係合する。この状態では錘体32に加わる
遠心力(図6のa方向)は小さいため、シザーズスプリ
ング22の弾性力そのものがメインギヤ11とサブギヤ
12との間の鋏トルクとなり、これがシザーズギヤ10
と相手方歯車40との間のバックラッシュを押さえてい
ることになる。図6は内燃機関のアイドリング状態(エ
ンジン回転数=750rpm程度)を想定しており、シ
ザーズギヤ10の弾性のみによる比較的微弱な鋏みトル
クC(例えば2N×m程度)でアイドリング時のバック
ラッシュにもとづきガタ音を抑制することができる。
【0011】エンジン回転数が増加すると遠心力(図6
のaの方向)によって錘体32は半径外方に移動する。
そのため、シザーズスプリング22の両端のピン24,
26は錘体32の側面32cの傾斜が垂直から次第に緩
い部分に接触するに到り(図6の矢印b)、シザーズス
プリング22の対向両端は拡開され、シザーズスプリン
グ22から加わる弾性鋏トルクは遠心力に基づくトルク
Bの分だけ弱くなる。エンジン回転数nに対して鋏トル
クNn は、 Nn =C−B=C−k×n2 で表される。ここにkは定数であり、エンジン回転数が
あまり高くない、例えば3000rpm未満の領域で
は、弾性力にもとづく鋏トルクCが遠心力に基づく鋏ト
ルクBとほぼ相殺されるように設定される。そのため、
3000rpm未満の回転数領域ではシザーズギヤ10
による鋏力は零又は小さな値の状態(例えば、2000
回転で−2.8N×m(−を付したのは鋏トルクが弾性
によるものと反対方向という意味))に設定される。し
たがって、バックラッシュによるガタ音は発生しえる
が、この回転数領域ではバックラッシュによるガタ音よ
り歯車10,40間で係合する歯11a,12a間の面
圧による騒音が問題とされる。従って、シザーズスプリ
ング22により得られる鋏トルクを抑制することで主た
る騒音発生要因たる係合する歯11a,12a間の面圧
を抑制することができ、トータルとしてはかえって騒音
を押さえることができる。
【0012】エンジン回転数が上記中間領域より大き
い、例えば、3000rpm以上の領域では弾性力にも
とづく鋏トルクCより遠心力に基づく背面方向の鋏トル
クBが相当に大きくなり、図8の(ロ) に示すようにメイ
ンギヤ11とサブギヤ12との位置関係は図6とは反対
方向になり、この場合バックラッシュは遠心力による鋏
トルクによって抑制される。この場合のガタ音抑制に必
要とされる鋏トルクは−10N×m以上である。
【0013】弾性によるバックラッシュ抑制を行うアイ
ドリング時と、遠心力によるバックラッシュ抑制を行う
3000rpm以上ではシザーズギヤ10のトルク伝達
面はメインギヤであったり、サブギヤであったりする。
図8の回転方向を想定すれば、アイドリング時(図8
(イ))にはサブギヤ12の歯面Pがトルク伝達面となり、
3000rpm以上(図8(ロ))ではメインギヤ11の歯
面P´がトルク伝達面となる。これは、メインギヤ11
の方が歯の幅が大きいので、大きな面圧がかかる高回転
時に面圧をメインギヤ11で受けるように配慮したもの
である。
【0014】
【発明の効果】この発明では低回転ではシザーズスプリ
ングによる弾性トルクでバックラッシュを抑制し、高回
転では遠心力による反対方向のトルクでバックラッシュ
を抑制し、中間の回転数領域ではトルクを抑制すること
ができるため、係合する歯の部分での面圧を弱め、面圧
による騒音を抑制することができる。そのため、エンジ
ンの全回転数範囲に渡って騒音を押さえることができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明のシザーズギヤの側面図(図2
のI−I線より見て示す)である。
【図2】図2は図1のII−II線に沿って表す矢視断面図
である。
【図3】図3は図1のIII −III 線に沿って表す矢視断
面図である。
【図4】図4は図1のVI−VI線に沿って表す矢視断面図
である。
【図5】図5は図1のV−V線に沿って表す矢視断面図
である。
【図6】図6は図1の部分拡大図である。
【図7】図7は錘体の単品を示す斜視図である。
【図8】図8はシザーズギヤと相手方ギヤとの噛合い状
態を説明する図である。
【符号の説明】
10…シザーズギヤ 11…メインギヤ 12…サブギヤ 22…シザーズスプリング 24,26…ピン 32…錘体 40…相手方歯車

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の相互に噛み合いする歯車の一
    方の歯車に使用され、回転軸上に固設されるメインギヤ
    と、該メインギヤに対して相対回転可能なサブギヤと、
    サブギヤをメインギヤに対して回転方向に付勢するシザ
    ーズスプリングとよりなるシザーズギヤにおいて、前記
    シザーズスプリングは一箇所で切除された環状をなし、
    その対向端部が、メインギヤとサブギヤとにそれぞれ固
    定されるピンに係合されて、メインギヤとサブ歯車との
    間の前記相対回転が得られ、かつ、遠心力によって歯車
    の半径方向に移動可能な錘体が前記ピン間に挟着配置さ
    れ、かつ各ピンと接触する錘体の側面は、遠心力による
    錘体の半径方向の移動によってシザーズスプリングによ
    る付勢方向と反対方向の回転付勢力を発揮するように形
    成されることを特徴とするシザーズギヤ。
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