JP2858697B2 - 地熱蒸気タービン静翼の翼端部シールフィン構造 - Google Patents
地熱蒸気タービン静翼の翼端部シールフィン構造Info
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- JP2858697B2 JP2858697B2 JP63325165A JP32516588A JP2858697B2 JP 2858697 B2 JP2858697 B2 JP 2858697B2 JP 63325165 A JP63325165 A JP 63325165A JP 32516588 A JP32516588 A JP 32516588A JP 2858697 B2 JP2858697 B2 JP 2858697B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、地熱蒸気タービンの静翼がタービン車軸に
近接する部分に設けられるシールフィン構造に関する。
近接する部分に設けられるシールフィン構造に関する。
蒸気タービンの静翼は翼列をなしてタービン車軸に近
接してケーシングに取付けられ、タービン車軸に翼列を
なして取付けられる動翼と組合わされて段落を形成し、
タービン内に流入した蒸気を静翼にて膨張させて高速に
し、この高速の蒸気流を動翼に流入することによりター
ビン車軸を回転している。したがって静翼とタービン車
軸との間にはタービン車軸の回転を可能にするために隙
間が設けられているが、静翼に流入する蒸気はこの隙間
から静翼をバイパスする洩れ蒸気となって流れるので、
この洩れ蒸気量を小さくするため、静翼がタービン車軸
に近接する部分にシールフィンが設けられる。このよう
なシールフィンとして従来第２図に示すものが知られて
いる。
接してケーシングに取付けられ、タービン車軸に翼列を
なして取付けられる動翼と組合わされて段落を形成し、
タービン内に流入した蒸気を静翼にて膨張させて高速に
し、この高速の蒸気流を動翼に流入することによりター
ビン車軸を回転している。したがって静翼とタービン車
軸との間にはタービン車軸の回転を可能にするために隙
間が設けられているが、静翼に流入する蒸気はこの隙間
から静翼をバイパスする洩れ蒸気となって流れるので、
この洩れ蒸気量を小さくするため、静翼がタービン車軸
に近接する部分にシールフィンが設けられる。このよう
なシールフィンとして従来第２図に示すものが知られて
いる。
第２図において１は図示しないタービンケーシングに
取付けられた翼列をなす静翼であり、その翼端部には中
央部に凹部2a,両端に凸部2bを有する囲い輪リング２が
設けられている。３はタービン車軸であり、車軸面には
円周にわたって溝４が設けられ、この溝４にシールフィ
ン６を挿入し、コーキングワイヤ７にてシールフィン６
を固定している。なおシールフィン６の高さは囲い輪リ
ング２の凹部2aに臨むものは高く、凸部2bに臨むものは
低くして囲い輪リング３との隙間を微小にし、この隙間
から静翼をバイパスする洩れ蒸気量を少なくして漏洩損
失を小さくしている。
取付けられた翼列をなす静翼であり、その翼端部には中
央部に凹部2a,両端に凸部2bを有する囲い輪リング２が
設けられている。３はタービン車軸であり、車軸面には
円周にわたって溝４が設けられ、この溝４にシールフィ
ン６を挿入し、コーキングワイヤ７にてシールフィン６
を固定している。なおシールフィン６の高さは囲い輪リ
ング２の凹部2aに臨むものは高く、凸部2bに臨むものは
低くして囲い輪リング３との隙間を微小にし、この隙間
から静翼をバイパスする洩れ蒸気量を少なくして漏洩損
失を小さくしている。
地熱蒸気を作動流体とする地熱蒸気タービンにおいて
は地熱蒸気中に腐食性を有する不純物を含み、この腐食
性不純物をタービンに流入しないように全部排除するこ
とはできない。したがってこの腐食性不純物と高速の蒸
気流との作用によるエロージョン，コロージョンおよび
タービン車軸のシールフィン用の溝部の腐食により浸蝕
が発生し、タービン車軸に植込まれたシールフィンが欠
落してタービン車軸と静翼の翼端との間からの漏洩蒸気
量が大きくなり、タービン性能が低下するという問題が
ある。なお、これを防止するため従来シールフィンの厚
さを厚くしたり、溝の深さを深くしているが、なお不十
分であった。
は地熱蒸気中に腐食性を有する不純物を含み、この腐食
性不純物をタービンに流入しないように全部排除するこ
とはできない。したがってこの腐食性不純物と高速の蒸
気流との作用によるエロージョン，コロージョンおよび
タービン車軸のシールフィン用の溝部の腐食により浸蝕
が発生し、タービン車軸に植込まれたシールフィンが欠
落してタービン車軸と静翼の翼端との間からの漏洩蒸気
量が大きくなり、タービン性能が低下するという問題が
ある。なお、これを防止するため従来シールフィンの厚
さを厚くしたり、溝の深さを深くしているが、なお不十
分であった。
本発明の目的は、シールフィンの欠落を防止し、シー
ルフィンを介して形成される静翼とタービン車軸との隙
間を確保することによりタービン性能低下を防ぐことの
できる地熱蒸気タービン静翼の翼端部シールフィン構造
を提供することである。
ルフィンを介して形成される静翼とタービン車軸との隙
間を確保することによりタービン性能低下を防ぐことの
できる地熱蒸気タービン静翼の翼端部シールフィン構造
を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明によれば、地熱蒸
気タービンのタービン車軸に静翼が近接する部分に設け
られるシールフィン構造において、静翼と一体に形成さ
れた翼端部の囲い輪リングから削り出され、先細りでか
つ先端付近に厚さが一定の薄い部分を備え、前記タービ
ン車軸に向かって突出する高さの異なる複数のシールフ
ィンと、このシールフィンのうち高さの低いシールフィ
ンに臨むタービン車軸に車軸の円周にわたって突出する
突起部とを設け、各シールフィンとタービン車軸との間
の隙間を微小にするものとする。
気タービンのタービン車軸に静翼が近接する部分に設け
られるシールフィン構造において、静翼と一体に形成さ
れた翼端部の囲い輪リングから削り出され、先細りでか
つ先端付近に厚さが一定の薄い部分を備え、前記タービ
ン車軸に向かって突出する高さの異なる複数のシールフ
ィンと、このシールフィンのうち高さの低いシールフィ
ンに臨むタービン車軸に車軸の円周にわたって突出する
突起部とを設け、各シールフィンとタービン車軸との間
の隙間を微小にするものとする。
シールフィンは静翼翼端部の囲い輪リングから、また
車軸に設けられる突起部はタービン車軸から一体に削り
出して突出するため強固となり、エロージョンおよびコ
ロージョンに対して強化されるので、シールフィンの欠
落がなくなり、タービンの性能低下を防止できる。
車軸に設けられる突起部はタービン車軸から一体に削り
出して突出するため強固となり、エロージョンおよびコ
ロージョンに対して強化されるので、シールフィンの欠
落がなくなり、タービンの性能低下を防止できる。
以下図面に基づいて本発明の実施例について説明す
る。第１図は本発明の実施例による地熱蒸気タービン静
翼の翼端部シールフィン構造の部分断面図である。な
お、第１図において第２図の従来例と同一部品には同じ
符号を付し、その説明を省略する。第１図において従来
例と異なるのは静翼１と一体に形成された囲い輪リング
２から高さの低いシールフィン８と高さの高いシールフ
ィン９とを先細りでかつ先端付近に厚さが一定の薄い部
分を備えるように削り出し、タービン車軸３に向かって
突出させ、一方タービン車軸３には高さの低いシールフ
ィン８に対して車軸面3aから円周にわたって突出する突
起部10を削り出し、各シールフィン8,9とタービン車軸
３との隙間を微小にしたことである。
る。第１図は本発明の実施例による地熱蒸気タービン静
翼の翼端部シールフィン構造の部分断面図である。な
お、第１図において第２図の従来例と同一部品には同じ
符号を付し、その説明を省略する。第１図において従来
例と異なるのは静翼１と一体に形成された囲い輪リング
２から高さの低いシールフィン８と高さの高いシールフ
ィン９とを先細りでかつ先端付近に厚さが一定の薄い部
分を備えるように削り出し、タービン車軸３に向かって
突出させ、一方タービン車軸３には高さの低いシールフ
ィン８に対して車軸面3aから円周にわたって突出する突
起部10を削り出し、各シールフィン8,9とタービン車軸
３との隙間を微小にしたことである。
このような構造によりシールフィン8,9と車軸面3a,突
起部10との間の各隙間からの洩れ蒸気量が少なくなると
ともに、流入する地熱蒸気によるエロージョンおよびコ
ロージョンに対して強化され、シールフィンが欠落する
ことがなくなる。
起部10との間の各隙間からの洩れ蒸気量が少なくなると
ともに、流入する地熱蒸気によるエロージョンおよびコ
ロージョンに対して強化され、シールフィンが欠落する
ことがなくなる。
なお、静翼の翼巾が大きくなれば、シールフィン９と
突起部10の対で数を増加することによりシール効果を高
めることができる。
突起部10の対で数を増加することによりシール効果を高
めることができる。
なお、本実施例では反動タービンの静翼について説明
したが静翼と同じ作用をする衝動タービンのノズルに本
発明を適用しても同じ効果が得られる。
したが静翼と同じ作用をする衝動タービンのノズルに本
発明を適用しても同じ効果が得られる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば静翼
翼端部の囲い輪リングから削り出され、先細りでかつ先
端付近に厚さが一定の薄い部分を備え、タービン車軸に
向かって突出する高さの異なるシールフィンを設け、高
さの低いシールフィンに対するタービン車軸には突起部
を設けて各シールフィンとタービン車軸面との間を微小
隙間にすることにより、地熱蒸気タービンに流入する地
熱蒸気によるエロージョンおよびコロージョンに対して
強化され、シールフィンの欠落がなくなるので、タービ
ン性能低下を防止できる。
翼端部の囲い輪リングから削り出され、先細りでかつ先
端付近に厚さが一定の薄い部分を備え、タービン車軸に
向かって突出する高さの異なるシールフィンを設け、高
さの低いシールフィンに対するタービン車軸には突起部
を設けて各シールフィンとタービン車軸面との間を微小
隙間にすることにより、地熱蒸気タービンに流入する地
熱蒸気によるエロージョンおよびコロージョンに対して
強化され、シールフィンの欠落がなくなるので、タービ
ン性能低下を防止できる。
第１図は本発明の実施例による地熱蒸気タービン静翼の
翼端部シールフィン構造を示す部分断面図、第２図は従
来の地熱蒸気タービン静翼の翼端部シールフィン構造を
示す部分断面図である。 1:静翼、2:囲い輪リング、6,8,9:シールフィン、10:突
起部。
翼端部シールフィン構造を示す部分断面図、第２図は従
来の地熱蒸気タービン静翼の翼端部シールフィン構造を
示す部分断面図である。 1:静翼、2:囲い輪リング、6,8,9:シールフィン、10:突
起部。
Claims (1)
- 【請求項１】地熱蒸気タービンのタービン車軸に静翼が
近接する部分に設けられるシールフィン構造において、
静翼と一体に形成された翼端部の囲い輪リングから削り
出され、先細りでかつ先端付近に厚さが一定の薄い部分
を備え、前記タービン車軸に向かって突出する高さの異
なる複数のシールフィンと、このシールフィンのうち高
さの低いシールフィンに臨むタービン車軸の円周にわた
って突出する突出部とを設け、各シールフィンとタービ
ン車軸との間の間隙を微小としたことを特徴とする地熱
蒸気タービン静翼の翼端部シールフィン構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63325165A JP2858697B2 (ja) | 1988-12-23 | 1988-12-23 | 地熱蒸気タービン静翼の翼端部シールフィン構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63325165A JP2858697B2 (ja) | 1988-12-23 | 1988-12-23 | 地熱蒸気タービン静翼の翼端部シールフィン構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02173302A JPH02173302A (ja) | 1990-07-04 |
| JP2858697B2 true JP2858697B2 (ja) | 1999-02-17 |
Family
ID=18173742
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63325165A Expired - Fee Related JP2858697B2 (ja) | 1988-12-23 | 1988-12-23 | 地熱蒸気タービン静翼の翼端部シールフィン構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2858697B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4562903B2 (ja) * | 2000-12-11 | 2010-10-13 | 三菱重工業株式会社 | 蒸気タービンにおける静翼 |
| JP2003214113A (ja) * | 2002-01-28 | 2003-07-30 | Toshiba Corp | 地熱タービン |
| JP5040743B2 (ja) * | 2008-03-12 | 2012-10-03 | 富士電機株式会社 | タービンのコーティング施工方法 |
| JP5936403B2 (ja) * | 2012-03-22 | 2016-06-22 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | タービン |
| JP6209199B2 (ja) | 2015-12-09 | 2017-10-04 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | シールフィン，シール構造，ターボ機械及びシールフィンの製造方法 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB1220904A (en) | 1968-10-28 | 1971-01-27 | Westinghouse Electric Corp | Diaphragm seal structure |
Family Cites Families (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4956009A (ja) * | 1972-09-29 | 1974-05-30 | ||
| JPS51116304A (en) * | 1975-04-04 | 1976-10-13 | Hitachi Ltd | Moving root fin |
| JPS5284351A (en) * | 1975-12-30 | 1977-07-13 | Hitachi Ltd | Axial sealer for rotor |
| JPS5540237A (en) * | 1978-09-13 | 1980-03-21 | Toshiba Corp | Geothermal turbine |
| JPS57146001A (en) * | 1981-03-05 | 1982-09-09 | Toshiba Corp | Turbine rotor |
| JPS5974307A (ja) * | 1982-10-19 | 1984-04-26 | Toshiba Corp | 軸流回転機械の軸封装置 |
| JPS5967501U (ja) * | 1982-10-28 | 1984-05-08 | 三菱重工業株式会社 | タ−ビンの仕切板のシ−ル装置 |
| JPS5990001U (ja) * | 1982-12-09 | 1984-06-18 | 株式会社東芝 | 地熱タ−ビンにおけるロ−タの浸食防止装置 |
| JPS6098268A (ja) * | 1983-11-04 | 1985-06-01 | Toshiba Corp | 軸流回転機械の軸封装置 |
-
1988
- 1988-12-23 JP JP63325165A patent/JP2858697B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB1220904A (en) | 1968-10-28 | 1971-01-27 | Westinghouse Electric Corp | Diaphragm seal structure |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02173302A (ja) | 1990-07-04 |
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