JP2854327B2 - 電子写真用キャリアおよび二成分系現像剤 - Google Patents

電子写真用キャリアおよび二成分系現像剤

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JP2854327B2 JP1160957A JP16095789A JP2854327B2 JP 2854327 B2 JP2854327 B2 JP 2854327B2 JP 1160957 A JP1160957 A JP 1160957A JP 16095789 A JP16095789 A JP 16095789A JP 2854327 B2 JP2854327 B2 JP 2854327B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はトナーとともに静電荷像現像用現像剤を構成
するキャリア及び二成分系現像剤に関する。
[従来の技術] 電子写真法として米国特許第2,297,691号明細書、特
公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報等に種
々の方法が記載されているが、これらの方法は、いずれ
も光導電層に原稿に応じた光像を照射することにより静
電潜像を形成し、次いで該静電潜像上にこれとは反対の
極性を有するトナーと呼ばれる着色微粉末を付着させて
該静電潜像を現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナ
ー画像を転写した後、熱、圧力あるいは溶剤蒸気等によ
り定着し複写物を得るものである。
該静電潜像を現像する工程は、潜像とは反対の極性に
帯電せしめたトナー粒子を静電引力により吸引せしめて
静電潜像上に付着させるものであるが(反転現像の場合
は、潜像の電荷と同極性の摩擦電荷を有するトナーを使
用)、一般にかかる静電潜像をトナーを用いて現像する
方法としては大別してトナーをキャリアと呼ばれる媒体
に少量分散させたいわゆる二成分系現像剤を用いる方法
と、キャリアを用いることなくトナー単独使用のいわゆ
る一成分系現像剤を用いる方法とがある。
一般にかかる二成分系現像剤を構成するキャリアは導
電性キャリアと絶縁性キャリアとに大別される。
導電性キャリアとしては通常酸化または未酸化の鉄粉
が用いられているが、この鉄粉キャリアを成分とする現
像剤においてはトナーに対する摩擦帯電性が不安定であ
り、また現像剤により形成される可視像にカブリが発生
するという問題点がある。すなわち現像剤の使用に伴
い、鉄粉キャリア粒子の表面にトナー粒子が付着するた
めキャリア粒子の電気抵抗が増大してバイアス電流が低
下し、しかも摩擦帯電性が不安定となり、この結果形成
される可視像の画像濃度が低下しカブリが増大する。
また絶縁性キャリアとしては一般に鉄,ニッケル,フ
ェライト等の強磁性体より成るキャリア芯材の表面を絶
縁性樹脂により均一に被覆したキャリアが代表的なもの
である。このキャリアを用いた現像剤においては、キャ
リア表面にトナー粒子が融着することが導電性キャリア
の場合に比べて著しく少なく、耐久性に優れ、使用寿命
が長い点で特に高速の電子複写機に好適であるという利
点がある。
しかしながら、この絶縁性キャリアにおいては、キャ
リア芯材の表面を被覆する被覆層が、十分な耐摩滅性お
よび芯材との強力な接着性を有すること(耐久性)、キ
ャリア表面にトナーによる膜体が形成されぬよう被覆層
が良好な固着防止特性を有すること(トナースペント特
性)、およびキャリアと共に用いられる特定のトナーと
の摩擦により所望の値ならびに極性の帯電状態が得られ
ること(帯電性)が要求される。すなわち、キャリアは
現像器内において、他のキャリア粒子およびトナー粒子
と摩擦されるが、キャリア被覆層の表面にトナーが付着
して被膜が形成されると帯電特性が不安定となる。
従来、かかる問題点を解決する技術として、米国特許
第3,922,382号明細書において、臨界表面張力の低い含
フッ素ポリマーまたは含フッ素樹脂で被覆した被覆キャ
リアが提案されているが、上記従来技術においては含フ
ッ素ポリマーのみで被覆したキャリアは成膜性が悪く、
部分的にしかキャリア表面を被覆できず、帯電特性が不
安定となってしまう傾向が極めて強い。
一方、スチレン・メタクリレート共重合体等のビニル
系樹脂でコートされたキャリアは、成膜性が良好で、キ
ャリア芯材との接着性も強く、耐摩耗性に優れている。
しかしながら、このビニル系樹脂は、臨界表面張力が比
較的高いため、繰返しの使用に際してはやはりトナーの
スペントが起こり易く、現像剤の寿命に若干問題があ
る。また、正帯電性のトナーに対しては、帯電付与能力
が低いという問題がある。さらに、その成膜性の良さの
ために、キャリアが過剰に高抵抗化し易く、そのため、
トナーのチャージアップによりキャリアからのトナー離
れが悪くなり易い。
また、特開昭54−110839号公報(USPatent No.429742
7)において含フッ素ポリマーの成膜性を改良するた
め、成膜性の比較的良好なポリマーと混合して被覆した
キャリアも提案されているが、成膜性がよくなれば必然
的に高抵抗化し、前述の様なトナーのチャージアップに
よるキャリアからのトナー離れが悪くなる。
さらに、この様にトナーがキャリアから離れづらくな
った状態で現像を長時間続けていると、上述のトナーに
るキャリアのスペント化が一層促進されることとなり好
ましくない。
また、キャリアがあまりに高抵抗すぎる場合、画像濃
度の低下ベタ部中間調の再現性の劣化、或いは、感光体
上へキャリアが現像されてしまい感光体をキズつけた
り、画像上にキャリアが付着してしまうことがある。
この様に、キャリア表面の抵抗をコントロールしつつ
コート材の成膜性をそこなわない様にすることは大変重
要でありながら困難なことなのである。この様な問題を
解決するために、従来から導電性微粒子をキャリアコー
ト樹脂中に分散させ、抵抗をコントロールする試みがな
されている。例えば、特公昭53−6535号公報では、0.1
μm以下の導電性微粒子を添加することが示されている
し、他にも特開昭54−7343号公報等多数出願がなされて
いる。
しかしながら、これらの提案の方法における共通の課
題は、キャリアの表面抵抗を好ましい値にまで下げるた
めに必要十分な量の導電性微粉を添加すると、コア材と
コート樹脂との密着性が低下し、前述したキャリアの耐
久性を損ねることになり、さらには、コート材をキャリ
ア表面にコートする工程においてすでに膜が形成されな
いこともある。また、特に高湿下におけるトナーへの帯
電付与能力が低下してしまう、という別の問題も生ず
る。
[発明が解決しようとする課題] 以上のような現状の問題点に鑑み、本発明の目的とす
るところは、以下の点を解決することにある。
本発明の第一の目的は、トナーのスペント化の少ない
電子写真用キャリア及び該キャリアを用いた二成分系現
像剤を提供することにある。
本発明の第二の目的は、チャージアップしにくい電子
写真用キャリア及び該キャリアを用いた二成分系現像剤
を提供することにある。
本発明の第三の目的は、繰り返しの使用に際しても安
定した帯電特性を有する電子写真用キャリア及び該キャ
リアを用いた二成分系現像剤を提供することにある。
本発明の第四の目的は、耐摩耗性に優れた電子写真用
キャリア及び該キャリアを用いた二成分系現像剤を提供
することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明は、キャリア芯材表面が、ヒドロキシル価5〜
70を有するビニル系共重合体及び含フッ素樹脂を含む被
覆層で被覆されているキャリアであって、該被覆層中に
は、平均粒径1.0μm以下の導電性微粒子が分散されて
いることを特徴とする電子写真用キャリアに関する。
さらに本発明は、正帯電性トナー及びキャリアを有す
る二成分系現像剤において、 該キャリアは、キャリア芯材表面が、ヒドロキシル価
5〜70を有するビニル系共重合体及び含フッ素樹脂を含
む被覆層で被覆されており、該被覆層中には、平均粒径
1.0μm以下の導電性微粒子が分散されていることを特
徴とする二成分系現像剤に関する。
本発明者らは鋭意研究した結果、ヒドロキシル基を含
むビニル系樹脂は、キャリア芯材との結着性にすぐれて
おり、選択的にキャリア芯材に付着する傾向が強く、そ
の結果、他の混合物がキャリア被覆表面に露出される傾
向があるらしいことを見出した。本発明はこの特性を利
用したもので、正帯電性トナーに対して正帯電付与能力
の高いフッ素樹脂をキャリア被覆表面に積極的に露出さ
せるとともに、表面が高抵抗になりすぎるのを防ぐため
の導電性微粒子も同様にキャリア表面に積極的に露出さ
せることにより、耐久性に優れチャージアップを防いだ
正帯電付与能力の高いキャリアが得られる。
本発明に用いられるヒドロキシル基を含むビニル系樹
脂とはヒドロキシル基を有するビニルモノマーと他のビ
ニルモノマーとの共重合体である。ヒドロキシル基を有
するビニルモノマーとしてはアクリル酸2−ヒドロキシ
エチル,アクリル酸2−ヒドロキシプロピル,アクリル
酸2−ヒドロキシブチル,アクリル酸2−ヒドロキシ−
3−フェニルオキシプロピル,メタクリル酸2−ヒドロ
キシエチル,メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル,メ
タクリル酸2−ヒドロキシブチル,メタクリル酸2−ヒ
ドロキシ−3−フェニルオキシプロピル等がある。これ
らのモノマーは共重合体のヒドロキシル価が、5〜70
(KOHmg/g)、好ましくは10〜50(KOHmg/g)になるよう
に使用するのが良い。この値が小さいとキャリア芯材と
被覆層との結着性が不十分となり、衝撃及び摩擦等によ
り被覆が破壊されやすくなり、さらに、本発明の主目的
たる含フッ素樹脂のキャリア表面への露出効果が不充分
で、キャリアの正帯電付与能力が低下する。また、大き
すぎると吸湿性が高まり、高温高湿下における帯電安定
性がなくなる。
これらのヒドロキシル基を有するビニルモノマーと共
重合させる他のビニルモノマーとしては、スチレン,α
−メチルスチレン,p−メチルスチレン,p−t−ブチルス
チレン,p−クロルスチレン等のスチレン誘導体;メタク
リル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロ
ピル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸ペンチル,メ
タクリル酸ヘキシル,メタクリル酸ヘプチル,メタクリ
ル酸オクチル,メタクリル酸ノニル,メタクリル酸デシ
ル,メタクリル酸ウンデシル,メタクリル酸ドデシル,
メタクリル酸グリシジル,メタクリル酸メトキシエチ
ル,メタクリル酸プロポキシエチル,メタクリル酸ブト
キシエチル,メタクリル酸ベンジル,メタクリル酸シク
ロヘキシル,アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,ア
クリル酸プロピル,アクリル酸ブチル,アクリル酸ペン
チル,アクリル酸ヘキシル,アクリル酸ヘプチル,アク
リル酸オクチル,アクリル酸ノニル,アクリル酸デシ
ル,ビニルモノマーを挙げることができる。
これらの他のビニルモノマーのうち、1分子中に1個
のビニル基を有するビニルモノマーでは、スチレン,ス
チレン誘導体,メタクリル酸エステル,アクリル酸エス
テル等が好ましく、特にアルキル基に1〜5個の炭素原
子を有するメタクリル酸あるいはアクリル酸のアルキル
エステルが好ましい。
これらのビニルモノマーのうち、ヒドロキシル基を有
するビニルモノマーは、共重合体のヒドロキシル価が5
〜70(KOHmg/g)になるように使用される。これらのビ
ニルモノマーは懸濁重合法,乳化重合法,溶液重合法の
如き方法で共重合される。また、この共重合体はメラミ
ンアルデヒド架橋あるいはイソシアネート架橋されてい
てもよい。なお、本発明において、ヒドロキシル価は、
JIS−K0070に基づいて測定した値をいう。
一方、ヒドロキシル基を含むビニル系樹脂と混合され
る含フッ素樹脂としては、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビ
ニリデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリトリフルオ
ルクロルエチレンの如きハローフルオロポリマー、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリパーフルオルプロピレ
ン、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗
化ビニリデンとトリフルオルクロルエチレンとの共重合
体、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレ
ンとの共重合体、弗化ビニルと弗化ビニリデンとの共重
合体、弗化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共
重合体、弗化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンと
の共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデン
及び非弗素化単量体のターポリマーのようなフルオロタ
ーポリマー等が好ましく用いられる。
これらの含フッ素樹脂とヒドロキシル基を有するビニ
ル系樹脂との混合比率は、ヒドロキシル基を有するビニ
ル系樹脂の前述の特徴的効果のために、幅広い範囲で適
用可能である。具体的には、含フッ素樹脂とヒドロキシ
ル基を有するビニル系樹脂の比率(重量比)は、3:97乃
至95:5、より好ましくは5:95乃至90:10、さらに好まし
くは80:20乃至20:80が良い。含フッ素樹脂の含有量が3
重量%未満では、含フッ素樹脂の添加効果が不充分にな
る傾向があり、一方、含フッ素樹脂の含有量が95重量%
を越える場合では、ヒドロキシル基を有するビニル系樹
脂の存在量が少なくなるために、コア材に対する樹脂被
覆層の密着性が低下する傾向がある。
上記被覆樹脂の処理量は、被覆材の成膜性や耐久性か
ら、一般に総量でキャリア芯材に対し0.1〜30重量%
(好ましくは0.5〜20重量%)が良い。被覆量が0.1重量
%未満では、塗布による効果の発現が不充分な傾向にあ
り、30重量%を超える場合は、均一な膜厚の被覆層を形
成することが困難になる。
これらの被覆樹脂に添加する導電性微粒子としては、
10Ω・cm以下、好ましくは1Ω・cm以下の体積抵抗率を
有する適当な無機物の微粒子状材料が使用される。
具体的には、カーボンブラック粉末、グラファイト粉
末、Cu,Zn,Sn,Al,Ti,Sb等の単独あるいは合金あるいは
酸化物等が使用される。
粒径は、本発明の目的であるキャリア被覆膜の表面へ
露出させることから、1.0μm以下、好ましくは0.5μm
以下、より好ましくは0.1μm以下である。コート樹脂
に対する導電性微粉末の添加量は、樹脂に対して0.1wt
%〜20wt%、好ましくは0.2wt%〜10wt%である。0.1wt
%未満では本発明の効果が顕著でなく、20wt%を超える
と本発明の特徴のひとつであるコート膜の成膜性が十分
良好なものではなくなる。
本発明に用いられるキャリア芯材としては、鉄粉、フ
ェライト等の一般のものが使用され、その粒径は、10〜
1000μm、好ましくは20〜200μmが適当である。
上記のキャリア芯材の表面を前述の導電性微粒子の添
加された樹脂で被覆する方法としては、該樹脂を溶剤中
に溶解もしくは懸濁せしめ、さらに、導電性微粒子粉末
を添加し、分散機にて充分分散させ、スプレー等の一般
的な方法で塗布させることができる。
本発明のキャリアと組合せて二成分系現像剤に用いら
れるトナーの結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリビ
ニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単量体;
スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトル
エン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、
スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共
重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル
共重合体、スチレン−アクリル−アミノアクリル系共重
合体、スチレン−アミノアクリル系共重合体、スチレン
−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチル
エーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共
重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイ
ン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ
メチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポ
リ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポ
リビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、テルペン樹
脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、
芳香族系石油樹脂、パラフィンワックスなどが、単独或
いは必要に応じて2種以上組合せて使用できる。
上記トナーにおいては、任意の適当な顔料や染料が着
色剤として使用可能である。例えば、カーボンブラッ
ク,鉄黒,フタロシアニンブルー,群青,キナクリド
ン,ベンジジンイエローなどの染料または顔料が用いら
れる。
また、正荷電制御剤として、アミノ化合物,第4級ア
ンモニウム化合物および有機染料,特に塩基性染料とそ
の塩,ベンジルジメチル−ヘキサデシルアンモニウムク
ロライド,デシル−トリメチルアンモニウムクロライ
ド,ニグロシン塩基,ニグロシンヒドロクロライド,サ
フラニンγ及びクリスタルバイオレット,等を添加して
も良い。
本発明のキャリアとの組み合せにおいて、正荷電性を
有するトナーが良好な摩擦電荷を付与される点で好まし
い。
上記したトナーの構成は、一般に行われている混合−
粉砕法によるトナーに用いてもよく、またマイクロカプ
セルトナーの壁材または芯材、あるいはその両方に用い
ることも可能である。本発明において、トナーとは、コ
ロイダルシリカが外添されている着色樹脂粒子を意味す
る場合もあるし、着色樹脂粒子そのものを意味する場合
もある。
尚、本発明において正荷電性シリカとは、ブローオフ
法で測定した時に、鉄粉キャリアまたはステンレス製キ
ャリアに対しプラスのトリボ電荷を有するものをいう。
シリカ微粉体の処理に用いる、側鎖に窒素原子を有す
るシリコンオイルとしては、少なくとも下記式で表わさ
れる部分構造を具備するシリコンオイルが使用できる。
(式中、R1は水素、アルキル基、アリール基又はアルコ
キシ基を示し、R2はアルキレン基又はフェニレン基を示
し、R3及びR4は水素、アルキル基、又はアリール基を示
し、R5は含窒素複素環基を示す)上記アルキル基、アリ
ール基、アルキレン基、フェニレン基は窒素原子を有す
るオルガノ基を有していても良いし、また帯電性を損ね
ない範囲で、ハロゲン等の置換基を有していても良い。
又、本発明で用いる含窒素シランカップリング剤は、
一般に下記式で示される構造を有する。
Rm−Si−Yn (Rは、アルコキシ基またはハロゲンを示し、Yはアミ
ノ基又は窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガノ
基を示し、mおよびnは1〜3の整数であってm+n=
4である。) 窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガノ基とし
ては、有機基を置換基として有するアミノ基または含窒
素複素環基または含窒素複素環基を有する基が例示され
る。含窒素複素環基としては、不飽和複素環基または飽
和複素環基があり、それぞれ公知のものが適用可能であ
る。不飽和複素環基としては、例えば下記のものが例示
される。
飽和複素環基としては、例えば下記のものが例示され
る。
本発明に使用される複素環基としては、安定性を考慮
すると五員環または六員環のものが良い。
そのような処理剤の例としてはアミノプロピルトリメ
トキシシラン,アミノプロピルトリエトキシシラン,ジ
メチルアミノプロピルトリメトキシシラン,ジエチルア
ミノプロピルトリメトキシシラン,ジプロピルアミノプ
ロピルトリメトキシシラン,ジブチルアミノプロピルト
リメトキシシラン,モノブチルアミノプロピルトリメト
キシシラン,ジオクチルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン,ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン,ジブ
チルアミノプロピルモノメトキシシラン,ジメチルアミ
ノフェニルトリエトキシシラン,トリメトキシシリル−
γ−プロピルフェニルアミン,トリメトキシシリル−γ
−プロピルベンジルアミン等があり、さらに含窒素複素
環基としては前述の構造のものが使用でき、そのような
化合物の例としては、トリメトキシシリル−γ−プロピ
ルピペリジン,トリメトキシシリル−γ−プロピルモル
ホリン,トリメトキシシリル−γ−プロピルイミダゾー
ル等がある。
これらの処理された正荷電性シリカ微粉体の適用量
は、正荷電性トナー100重量部に対して、0.01〜8重量
部のときに効果を発揮し、特に好ましくは0.1〜5重量
部添加した時に優れた安定性を有する正の帯電性を示
す。添加形態については好ましい態様を述べれば、正荷
電性トナー100重量部に対して、0.1〜3重量部の処理さ
れたシリカ微粉体がトナー粒子表面に付着している状態
にあるのが良い。
又、本発明に用いられるシリカ微粉体は、必要に応じ
てシランカップリング剤、疎水化の目的で有機ケイ素化
合物などの処理剤で処理されていても良く、シリカ微粉
体と反応あるいは物理吸着する上記処理剤で処理され
る。そのような処理剤としては、例えばヘキサメチルジ
シラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチ
ルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、
α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチル
トリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラ
ン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリ
ルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビ
ニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシ
シラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテ
トラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチ
ルジシロキサン、および1分子当り2から12個のシロキ
サン単位を有し、末端に位置する単位にそれぞれ1個宛
のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサ
ン等がある。これら1種あるいは2種以上の混合物で用
いられる。
本発明のキャリアとトナー(及びシリカ微粉体)との
混合方法は、一般に行なわれている混合方法が適用でき
るが、トナー濃度は、現像剤(キャリア+トナー)100
重量部中に、トナー0.5〜20重量部(更に好ましくは、
1〜10重量部)を含むことが好ましい。
以下、実施例にて詳述する。以下の実施例で示す
「部」は、重量部である。
[実施例] 実施例1 キャリア芯材として、平均粒径69μmの球状フェライ
ト粒子を用意した。
上記共重合体(合計10部)をアセトンとメチルエチル
ケトンの混合溶剤(混合重量比=1:1)90部に溶解して1
0%濃度の溶液を調製した。この溶液100部に導電性カー
ボンブラック(平均粒径=0.02μm,比電気抵抗=0.12Ω
・cm)を0.1部添加し、ボールミルポットで24hr分散し
て被覆溶液を調製した。
調製した被覆溶液を塗布機(スピラコーター,岡田精
工社製)で前記フェライト粒子に塗布した。溶剤を除去
後に、温度90℃で1時間乾燥して、樹脂コーティングキ
ャリアA1を生成した。被覆前後の重量変化から換算し
て、フェライト粒子には、約0.8重量%の共重合体が被
覆されていた。
一方、 上記組成物を混合し、溶融混練し、粉砕し、分級し
て、体積平均粒径12μmのシアン樹脂微粒子を生成し
た。シアン樹脂粒子100部とアミノ変性シリコーンオイ
ルで処理された正帯電性疎水性コロイダルシリカ0.8部
とをヘンシェルミキサーで混合してシアントナーを調製
した。
前記トナーと前記キャリアA1とを7:93の重量比率でV
−ブレンダーを用いて混合して二成分系現像剤を得た。
キヤノン社製複写機NP−4835に、得られた二成分系現
像剤を適用し、種々の環境で画像形成テスト(画像出
し)を行ったところ、画像反射濃度は常温常湿(23℃,6
0%RH)下で1.25、低温低湿(15℃,10%RH)下で1.27、
高温高湿(35℃,90%RH)下で1.30とそれぞれ高く、カ
ブリのない鮮やかな画像が得られた。
さらに、上記現像剤をNP−4835の現像器に投入し、画
像出しを行なわないで、スリーブのみを回転させる外部
空回転器により常温常湿環境下で4時間空回転耐久を行
ないチャージアップおよびキャリア劣化のシュミレート
耐久とした。この空回転後の現像剤の入った現像器でNP
−4835による画像出しを行なったところ、初期とほとん
ど変わらぬ高画質の濃度1.20の画像が得られ、この事実
より、実質上のチャージアップが防止でき、かつ、キャ
リアのトナースペント等の実質的な劣化もないことが判
明した。
実施例2 実施例1の混合樹脂(混合比=1:1)に代えて、スチ
レン−メタクリル酸2−ヒドロキシメチル−メタクリル
酸メチル−メタクリル酸エチル(モノマー組成重量比=
57:20:13:10,ヒドロキシル価=40)3.5部とメチルエー
テル化メラミンホルムアルデヒド樹脂1.5部とフッ化ビ
ニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体(モノマー
組成重量比=75:25)5部とをメチルエチルケトン溶液
に溶解し10%濃度の溶液を調製した。この溶液100部に
導電性ZnO粉末(平均粒径=0.1μm)を0.2部添加し、
実施例1と同様の方法で被覆液を作成し、その後コーテ
ィングキャリアを得た。
一方、 上記組成分を混合し、溶融混練し、粉砕,分級工程を
経て、体積平均粒径11μmの黒色微粒子を得た。この微
粒子100部と実施例1で用いた正帯電性疎水性コロイダ
ルシリカ0.5部とをヘンシェルミキサーで混合してトナ
ーを調製した。
前記トナーと前記キャリアとを2:98の重量比率でV−
ブレンダーを用いて混合して、二成分系現像剤を得た。
この現像剤をキヤノン製複写機NP−5000をポジトナー
現像用に改造した機械に適用し、実施例1と同様の評価
をしたところ、各環境とも、高濃度、高画質の画像が得
られた。さらに、実施例1と同様に、この現像器のみを
4時間空回転した後も、初期とほとんど変わらぬ高画質
の画像が得られた。
[発明の効果] 本発明は、ヒドロキシル基を含むビニル系樹脂は、キ
ャリア芯材との結着性にすぐれており、選択的にキャリ
ア芯材に付着する傾向が強く、その結果、他の混合物が
キャリア被覆表面に露出される傾向があるという特性を
利用したもので、正帯電性トナーに対して正帯電付与能
力の高いフッ素樹脂をキャリア被覆表面に積極的に露出
させるとともに、表面が高抵抗になりすぎるのを防ぐた
めの導電性微粒子も同様にキャリア表面に積極的に露出
させることにより、耐久性に優れチャージアップを防い
だ正帯電付与能力の高いキャリアである。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリア芯材表面が、ヒドロキシル価5〜
    70を有するビニル系共重合体及び含フッ素樹脂を含む被
    覆層で被覆されているキャリアであって、該被覆層中に
    は、平均粒径1.0μm以下の導電性微粒子が分散されて
    いることを特徴とする電子写真用キャリア。
  2. 【請求項2】該導電性微粒子は、平均粒径0.5μm以下
    であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キ
    ャリア。
  3. 【請求項3】該導電性微粒子は、平均粒径0.1μm以下
    であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キ
    ャリア。
  4. 【請求項4】該導電性微粒子は、該被覆層の樹脂の重量
    基準で0.2〜10重量%該被覆層中に含有されていること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写
    真用キャリア。
  5. 【請求項5】正帯電性トナー及びキャリアを有する二成
    分系現像剤において、 該キャリアは、キャリア芯材表面が、ヒドロキシル価5
    〜70を有するビニル系共重合体及び含フッ素樹脂を含む
    被覆層で被覆されており、該被覆層中には、平均粒径1.
    0μm以下の導電性微粒子が分散されていることを特徴
    とする二成分系現像剤。
  6. 【請求項6】該導電性微粒子は、平均粒径0.5μm以下
    であることを特徴とする請求項5に記載の二成分系現像
    剤。
  7. 【請求項7】該導電性微粒子は、平均粒径0.1μm以下
    であることを特徴とする請求項5に記載の二成分系現像
    剤。
  8. 【請求項8】該導電性微粒子は、該被覆層の樹脂の重量
    基準で0.2〜10重量%該被覆層中に含有されていること
    を特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の二成分
    系現像剤。
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