JP3203425B2 - 2成分系磁性現像剤 - Google Patents

2成分系磁性現像剤

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JP3203425B2 JP02263091A JP2263091A JP3203425B2 JP 3203425 B2 JP3203425 B2 JP 3203425B2 JP 02263091 A JP02263091 A JP 02263091A JP 2263091 A JP2263091 A JP 2263091A JP 3203425 B2 JP3203425 B2 JP 3203425B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トナーとキャリアを用
いる2成分系電子写真用現像剤に関し、特に磁性微粒子
を含有する磁性トナーとキャリアを用いる2成分系現像
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性トナーを用いる2成分系現像剤に関
する先行技術として、特開昭53−33152号公報、
特開昭56−11140号公報には、熱可塑性樹脂また
はワックス中に磁性粉を含有させたキャリアと磁性トナ
ーとを組合せて用いる2成分系現像剤が開示されてい
る。
【0003】しかしながら熱可塑性樹脂中に磁性粉を含
有させたキャリアは、キャリアを現像剤担持磁性スリー
ブ上に拘束するに充分な量の磁性粉をキャリア中に含有
させることが困難であるために、キャリアが現像剤担持
磁性スリーブから離れ易く、離れたキャリアが感光体ド
ラム上に付着してクリーナー部に回収されてしまうため
にキャリアが消費されてしまい、トナーとキャリアの混
合比率を一定に保つことができず、長期に渡って安定な
画像を維持することが困難であるなどの問題がある。
【0004】また米国特許4,609,603号、同
4,695,524号、特開昭61−141451号公
報には、マグネタイトを含有するトナーとフェライトコ
アまたはスチールコアに樹脂を被覆したキャリアとを組
合せた2成分系現像剤が開示されている。
【0005】上記明細書中にはトナー表面に流動性付与
剤として、Aerosil(アエロジル)R972や均
等物のようなコロイダルシリカをトナーの0.1〜1重
量%添加することが重要であることが開示されている。
【0006】Aerosil R972や均等物のよう
なコロイダルシリカはネガ極性に摩擦帯電し易いシリカ
なのでポジ帯電潜像を現像するための現像剤すなわちネ
ガ帯電極性のトナーに用いた場合にはトナーに流動性を
付与するだけでなく、現像剤の品質を長期に渡って安定
に維持するのに寄与することができる。
【0007】しかしながら、Aerosil R972
や均等物のようなコロイダルシリカをネガ帯電潜像を現
像するための現像剤すなわちポジ帯電極性のトナーに対
して、トナーに流動性を付与するのに充分な量のシリカ
を添加すると、トナーと摩擦帯電極性が反対であるため
にポジ帯電極性トナーの摩擦帯電能力を下げてしまい、
キャリアと混合しても充分な摩擦帯電電荷量が得られず
にトナーとキャリア間の摩擦帯電による静電引力は弱ま
ってしまい、その結果としてトナーはキャリア表面から
離れ易くなり、感光体ドラム上の静電潜像のない部分す
なわち、地肌部にトナーが付着してしまういわゆるカブ
リ現象が生じ易いという欠点を有していた。
【0008】また、磁性2成分系現像剤は、トナー中に
磁性体微粒子を含有しているために、従来の非磁性2成
分系現像剤のトナーに比べて、研摩力が高く、長期に渡
って複写を繰り返すと、感光体ドラム上に微細な傷をつ
け易い。特に表面層が有機物から成る表面硬度の低い有
機半導体OPCの場合にはそれが顕著であり、傷の程度
が悪化するとそこにトナーが付着し感光体表面に強度に
付着してクリーニング部でも除去されることがなくドラ
ム表面に残存し、次の複写工程のドラムの帯電画像露光
時にトナーの付着した部分は電荷が残るので現像部でト
ナーが現像されてしまい、これが複写画像に現われてし
まうという欠点を有していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記課
題を解決したネガ帯電潜像現像用の2成分現像剤を提供
することである。
【0010】本発明の目的を具体的に挙げると (1)長期間トナーとキャリアの混合比が変化しない (2)トナーとキャリアの摩擦帯電能力が充分である (3)カブリがない (4)トナー中に磁性体微粒子が均一に分散している (5)低速4cpm〜高速135cpmの複写機プリン
ターに用いた場合に定着器の定着ローラーにシリコーン
オイルを塗布しなくてもオフセット現象を生じない (6)長期間複写を繰り返しても感光体表面に傷がつき
にくい2成分系現像剤を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明はトナー
とキャリアと添加剤からなる2成分系現像剤であって、
トナーが少なくとも結着樹脂と10〜60重量%の磁性
体微粒子、及びポリオレフィン系重合体を含有するポジ
帯電極性の磁性トナーであり、キャリアが樹脂で被覆さ
れたフェライトコアまたはスチールコアであり、添加剤
が窒素含有化合物で被覆された無機微粒子と平均粒径
0.05〜1μの摩擦抵抗減少物質微粒子とからなるこ
とを特徴とする2成分系磁性現像剤である。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】トナーの結着樹脂中に磁性体微粒子をトナ
ー100重量%中10〜60重量%の割合で含有させる
と、トナーとキャリア間の摩擦帯電による静電引力以外
に現像剤担持スリーブ中にある永久磁石の磁界によりキ
ャリア表面にトナーを引きつける力が働くのでトナー中
に磁性体微粒子を含有しないトナーに比べて、トナーが
キャリア表面から離れにくくいわゆるカブリ現象が生じ
にくい。
【0014】もちろん、現像剤担持スリーブ中にある永
久磁石の磁界によるトナーをキャリア表面に引きつける
力だけでカブリ現象を防止することはできず、トナーと
キャリアが充分に摩擦帯電してトナーキャリア間に静電
引力が充分に働いていることが前提条件である。
【0015】トナーの結着樹脂中に含有させる磁性体微
粒子としては磁性を示すか磁化可能な材料であればよ
く、例えば鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロ
ム、などの金属マグネタイト、ヘマタイト、各種フェラ
イト、マンガン合金、その他の強磁性合金微粒子などが
あり、これらの平均粒径0.05〜5μより好ましくは
0.1〜2μのものが良い。
【0016】トナー結着樹脂中に含有させる磁性体微粒
子の含有量は、トナー中に10〜60重量%好ましくは
15〜40重量%である。磁性体微粒子の含有量が10
重量%未満では、現像剤担持スリーブ中の永久磁石の磁
界がトナーをキャリア表面に引きつける力が不充分でカ
ブリ防止に効果がなく、磁性体微粒子含有量が60重量
%を超えると、現像剤担持スリーブ中の永久磁石の磁界
がトナーをキャリア表面に引きつける力が強すぎて、現
像時、感光体ドラムの静電潜像が形成する電界によって
キャリア表面からトナーを引き離して静電潜像を現像す
る力を弱めるので現像される画像濃度が低くなってしま
う。
【0017】本発明に使用するトナーの結着樹脂として
は、ポリスチレン、ポリp−クロルスチレン、ポリビニ
ルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;
スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プ
ロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合
体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−
アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、
スチレン−αクロルメタクリル酸メチル共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメ
チルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテ
ル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン
共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重
合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレ
イン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポ
リメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリ
ウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチ
ラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テ
ルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水
素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、などを
単独または2種類以上混合して使用することができる。
【0018】トナーに用いる着色材料としては、従来公
知のカーボンブラック、鉄黒などが使用でき、従来公知
の正荷電制御剤としての染料全てが、本発明で使用する
ことができる。例えば、ベンジルジメチル−ヘキサデシ
ルアンモニウムクロライド、デシル−トリメチルアンモ
ニウムクロライド、ニグロシン、ニグロシン塩基、ニグ
ロシンヒドロクロライド、サフラニンγ及びクリスタル
バイオレットなど種々の染料である。
【0019】本発明においてトナーに使用するポリオレ
フィン系重合体はモノマー成分としてオレフィンモノマ
ーを好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モ
ル%以上含んだ重合体であり、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン酢酸
ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、ポリエチレン骨格を有するアイオノマーなどが挙げ
られる。
【0020】本発明に使用することのできるキャリアの
芯材は、フェライトコア、またはスチールコアで10〜
150μ好ましくは30〜100μのコア表面に樹脂を
0.1〜10μ好ましくは0.5μ〜2.0μ被覆した
ものが良い。被覆層の厚みが0.1μ未満ではコア表面
を樹脂で均一に被覆できないのでキャリア表面に対する
トナーのスペント化を充分防止できない。また10μを
超えるとキャリア表面に樹脂を被覆する工程でのコア粒
子同志の凝集を防止するのが困難である。一方コアの粒
径が10μ未満ではキャリアが感光体表面に付着するの
を防止するのが困難であり150μを超えると現像剤の
形成する磁気ブラシの穂が粗となり原稿のベタ部を再現
するのが困難である。フェライトコア、またはスチール
コアに被覆するための樹脂としてはスチレン−メチルメ
タクリレート共重合体、メチルメタクリレート重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、シリコーン樹脂、フッ
素樹脂などを使用することができる。
【0021】現像剤を長期間使用している間にトナーが
キャリア表面に物理的に付着してしまういわゆるスペン
ト化現象を防止するためには低表面エネルギー物質であ
るシリコーン樹脂やフッ素樹脂を単独または他の樹脂と
併用するのが好ましい。
【0022】樹脂被覆キャリアの電気抵抗を制御する目
的でキャリアの樹脂被覆層中に、カーボンブラック、導
電性酸化亜鉛、導電性酸化スズ、導電性酸化チタン、金
属粉を含有させても良い。
【0023】本発明において添加剤の一つとして用いる
無機微粒子としては、二酸化ケイ素微粒子、酸化チタン
微粒子、酸化亜鉛微粒子の表面が窒素含有化合物で被覆
されたものがあるが二酸化ケイ素微粒子(シリカ微粒
子)の表面を窒素含有化合物で被覆したものが特に好ま
しい。
【0024】二酸化ケイ素微粒子はBED表面積が15
0〜300(m2 /g)のものが良い。
【0025】このような二酸化ケイ素微粒子としてはい
わゆる乾式法シリカ、又はヒュームドシリカと称される
もので、従来公知の技術によって製造されるものであ
る。例えば四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分
解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次の
様なものである。SiCl4+2H2+O2→SiO2+4
HCl又、この製造工程において例えば、塩化アルミニ
ウム又は、塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケ
イ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと
他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、
それらも包含する。
【0026】その粒径は平均の一次粒径として、0.0
01〜2μの範囲内であることが望ましく、特に好まし
くは、0.002〜0.2μの範囲内のシリカ微粉体を
使用するのが良い。
【0027】本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合物
の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体とし
ては、例えば、以下の様な商品名で市販されているもの
がある。 AEROSIL(アエロジル) 130 (日本アエロジル社) 200 300 380 TT600 MOX80 MOX170 COK84 Ca−O−SiL M−5 (CABOT Co.社) MS−7 MS−75 HS−5 EH−5 Wacker(ヴァッカー)HDK N 20 V15 (WACKER−CHEMIE N20E (ヴァッカー ケミ)GMBH社) T30 T40 D−C Fine Silica(ファインシリカ) (ダウコーニング Co.社) Fransol(フランゾル) (Fransil(フランジル)社) 無機微粒子表面を被覆する窒素含有化合物としては側鎖
にアミンを有するシリコーンオイルが特に好ましい。ア
ミノ基を含有するシランカップリング剤も本願の発明に
用いることができる。
【0028】側鎖にアミンを有するシリコーンオイルと
しては、一般に、(1)式で表わせる構成単位を含むシ
リコーンオイルが使用できる。
【0029】
【化1】 (ここでR1は水素、アルキル基、アリール基又はアル
コキシ基を表わし、R2はアルキレン基、フェニレン基
を表わし、R3,R4は水素、アルキル基或いはアリール
基を表わす。ただし上記アルキル基、アリール基、アル
キレン基、フェニル基はアミンを含有していても良い
し、また帯電性を損ねない範囲でハロゲン等の置換基を
有していても良い。)市販の側鎖にアミンを有するシリ
コーンオイルとしては、例えば次の構造式で表わされる
アミノ変性シリコーンオイルがあり、好ましい。
【0030】
【化2】 (ここで、R1,R5はアルキル基、アリール基を表わ
し、R2はアルキレン基又はフェニレン基或いはアミン
を含むアルキル基を表わし、R3 は水素、アルキル
基、アリール基を表わす。m,nは1以上の数であ
る。)具体的には次のものが好ましく、これらは1種又
は2種以上の混合系で用いてもよい。尚、表中のアミン
当量とは、アミン基1個あたりの当量(g/eqi
v.)で、分子量を1分子あたりのアミンの数で割った
値である。特にアミン当量が25000以下のものが好
ましく、特に5000以下が好ましい。
【0031】市販されている側鎖にアミン基を有するも
のとしては以下のものがある。
【0032】 商品名 25℃における粘度 アミン当量 (cps) SF8417 (トーレ・シリコーン社製) 1200 3500 KF393 (信越化学社製) 60 360 KF857 ( 〃 ) 70 830 KF859 ( 〃 ) 60 22500 KF860 ( 〃 ) 250 7600 KF861 ( 〃 ) 3500 2000 KF862 ( 〃 ) 750 1900 KF864 ( 〃 ) 1700 3800 KF865 ( 〃 ) 90 4400 KF369 ( 〃 ) 20 320 KF383 ( 〃 ) 20 320 X−22−3680 ( 〃 ) 90 8800 X−22−380D ( 〃 ) 2300 3800 X−22−3801C( 〃 ) 3500 3800 X−22−3810B( 〃 ) 1300 1700 本発明に使用することのできるシランカップリング剤は
アミノ基を含有する化合物で次の様な構造式で示される
ものである。 H2NCH2CH2CH2Si(OCH332NCH2CH2CH2Si(OC253
【0033】
【化3】 2NCONHCH2CH2CH2Si(OC2532NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH332NCH2CH2NH CH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3352OCOCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3352OCOCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3352OCOCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2NH・ CH2CH2CH2Si(OCH333COCOCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33
【0034】
【化4】 3CNHCH2CH2CH2Si(OC2532N(CH2CH2NH)2CH2CH2CH2Si(OCH33 C−NHCONHC36Si(OCH33 などが挙げられる。また、上記化合物のアルコキシ基が
塩素原子であっても良い。これらのシランカップリング
剤は1種又は2種以上の混合系で用いても良い。
【0035】無機微粒子に被覆する窒素含有化合物の処
理量は無機微粒子に対して0.01〜30重量%、より
好ましくは0.5〜20重量%である。
【0036】添加剤のトナーに対する外添量は0.01
〜2.0重量%好ましくは0.1〜1.0重量%であ
る。
【0037】トナーの製造にあたっては、結着樹脂、磁
性体微粒子、オレフィン重合体等の材料を均一に混合し
た後、熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等の熱混
練機によって構成材料を良く混練した後、機械的な粉
砕、分級によって得る方法、或いは結着樹脂溶液中に磁
性粉等の材料を分散した後、噴霧乾燥することにより得
る方法、或いは、結着樹脂を構成すべき単量体に所定材
料を混合して乳化懸濁液とした後に重合させて磁性トナ
ーを得る重合法トナー製造法等、それぞれの方法が応用
できる。
【0038】 本発明に使用できる摩擦抵抗減少物質微
粒子としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸アルミニウムなどの金属石ケンの微
粒子、テトラフルオロエチレン微粒子、フッ化ビニリデ
ン微粒子、などであり、平均粒径が0.05〜1μのも
のが用いられる。特に平均粒径が0.1〜0.5μのフ
ッ化ビニリデン微粒子を0.01〜2.0重量%トナー
に添加するのが好ましい。
【0039】キャリア表面に樹脂を被覆する方法として
はWurster型などの流動床を用いてキャリアコア
を熱空気中に浮遊させた状態に保ちつつ、これにキャリ
アを被覆する樹脂溶液を噴霧してキャリア表面に樹脂溶
液をふきつけ熱風で樹脂溶液の溶媒を除去してやること
でキャリア表面に樹脂の被覆層を設けることができる。
必要に応じてキャリア表面へ樹脂被覆後被膜強度をアッ
プするため100℃〜400℃で焼成してもよい。
【0040】無機微粒子表面への窒素含有化合物の被覆
は、例えば加熱した密閉型ヘンシェルミキサー中に無機
微粉末を入れ、撹拌して無機微粉末をヘンシェルミキサ
ー中に浮遊させながらここに被覆したい窒素含有化合物
の溶液を噴霧して無機微粉末表面に付着させたのち付着
した溶液の溶媒を熱風乾燥して除去することにより被覆
することができる。
【0041】
【実施例】製造例1 スチレン−2エチルヘキシルアクリレート共重合体(モ
ノマー重量比85:15)100重量部、四三酸化鉄2
5重量部、ポリプロピレン4重量部、ニグロシン染料2
重量部とを、ヘンシェルミキサーで混合したのちロール
ミルで加熱溶融混練した。冷却後ハンマーミルで粗粉砕
し、次いで超音速ジェットミルで微粉砕し、風力分級機
で分級し、重量平均9.0μ、個数平均7.5μのトナ
ーを得た。
【0042】製造例2 Wurster型流動空気床(fluidized a
ir bed)に平均粒径75μの球状フェライト粉1
000重量部を仕込み、85〜90℃の熱風雰囲気下、
フェライト粉を気中に懸濁しながら、このフェライト粉
にシリコーン樹脂SR−2411(東レシリコーン製)
の5%トルエン溶液400重量部を噴霧し、フェライト
粉表面にシリコーン樹脂の被覆を行った。さらにシリコ
ーン樹脂被覆フェライト粉の気中での懸濁熱風乾燥を続
け、トルエンを除去した。トルエン除去後、シリコーン
樹脂被覆フェライト粉をWurster型流動空気床か
ら取り出し、200℃の電気炉で2時間焼成したのち、
空気中に放置し、室温まで、自然冷却したものをキャリ
アとした。
【0043】製造例3 ヘンシェルミキサー中にシリカ微粒子Aerosil
200(BED表面積200m2 /g)100重量部を
仕込み、200℃の熱雰囲気下で、シリカ微粒子を気中
に懸濁しながらこれに側鎖にアミン基を有するシリコー
ンオイル(アミン当量3800;25℃における粘度1
700cps)15重量部を噴霧し、撹拌を30分続け
ることで、シリカ微粒子の表面に側鎖にアミンを含有す
るシリコーンオイルで被覆したシリカ微粒子を得た。
【0044】製造例4 Wurster型流動空気床に平均粒径90μの球状鉄
粉1000重量部を仕込み、この球状鉄粉を気中に懸濁
しながら、これにテフロンS(Du’pont(デュポ
ン)社製)エポキシ変性テフロンエナメル200重量部
を200重量部のメチルエチルケトン(MEK)で希釈
したものを45〜50℃の熱雰囲気下で噴霧し、球状鉄
粉の表面にテフロンエナメルを塗布した。
【0045】塗布後テフロンエナメル塗布球状鉄粉を気
中に懸濁し続け、45〜50℃の熱風でMEKを除去し
た。
【0046】Wurster型流動空気床からテフロン
エナメル塗布球状鉄粉を取り出し、これを300℃の電
気炉中で2時間焼成し、空気中に放置し、室温まで自然
冷却したものをキャリアとした。
【0047】実施例1 製造例1のトナー100重量部と、製造例3のシリカ
0.5重量部と、平均粒径0.3μのフッ化ビニリデン
微粒子0.5重量部をヘンシェルミキサーで1分間撹拌
して、トナー表面にシリカとフッ化ビニリデン微粒子と
を付着させた。このトナー3重量部と製造例2のキャリ
ア97重量部とをV型混合機で1分撹拌して現像剤とし
た。
【0048】この現像剤の摩擦帯電電荷量をL.B.S
hein,J.Appl.Phys.Vol 46,
No.12 Dec. page 5140(197
5)に記載されているブローオフ法で測定したところ1
8μc/gであった。
【0049】この現像剤をキヤノン製複写機NP483
5の現像機を2成分系現像剤用に改造したものに入れて
30万枚の複写を繰り返した。
【0050】得られた複写画像を光学反射顕微鏡で観察
してみると文字はオリジナル原稿を忠実に再現してお
り、文字の周囲にトナーの飛び散りがなく、非画像部に
はトナーの付着、いわゆるカブリがなく、ベタ部はトナ
ーが均一に乗っておりムラのない高品質の画像が得られ
た。その品質は30万枚の繰り返し複写の初期から終了
時まで変らないものが得られ、その画像濃度は5mmφ
の画像をマクベス濃度計で測定した値は繰り返し複写の
初期から30万枚の終了時まで1.5の高濃度の画像が
得られた。
【0051】また、30万枚の繰り返し複写の間、定着
器のテフロンローラーにはシリコーンオイルを塗布しな
かったが、初期,終了時ともオフセットは生ぜず、テフ
ロンローラーへのトナーの融着も生じなかった。30万
枚繰り返し、複写後の現像剤を取り出して、ブローオフ
法で測定したところ17μc/gと初期と実質的に変ら
なかった。またトナー濃度を測定してみると、3.1%
でこれも実質的に変化していないことが分った。
【0052】30万枚耐久後のOPCドラムを取り出し
て表面を観察したが表面に傷は見られず耐久初期と変ら
なかった。
【0053】実施例2 製造例1のトナー100重量部と製造例3のシリカ1.
0重量部と平均粒径0.1μのフッ化ビニリデン微粒子
0.05重量部とをヘンシェルミキサーで撹拌してトナ
ー表面にシリカとフッ化ビニリデン微粒子とを付着させ
た。このトナー4重量部と、製造例4のキャリア96重
量部とをV型混合機で1分間撹拌して現像剤とした。
【0054】この現像剤の摩擦帯電電荷量をブローオフ
法で測定したところ28μc/gであった。
【0055】この現像剤をキャノン製複写機NP483
5の現像器を2成分系現像剤用に改造したものを用い
て、30万枚の繰り返し複写を行った。
【0056】得られた画像は実施例1と同様に高品質で
画像濃度が高く、30万枚の繰り返し複写の初期,終了
後品質は変らず、摩擦帯電電荷量およびトナー濃度も実
質的に変らなかった。
【0057】また、30万枚の繰り返し複写の間定着器
のローラーにはシリコーンオイルの塗布はしなかった
が、オフセットは生ぜずテフロンローラーへの融着も生
じなかった。
【0058】また30万枚耐久後のOPCドラムを取り
出してドラム表面を観察したがドラム表面に傷は見られ
ず初期と変りがなかった。
【0059】比較例1 実施例1のトナーにフッ化ビニリデン微粒子を添加しな
いことを除いては実施例1と同様にして、現像剤を調整
しキヤノン製複写機NP4835の現像部を2成分系現
像剤用に改造したものに入れ繰り返し複写を行ったとこ
ろ5万枚付近からドラム表面に傷が発生しはじめ、枚数
の増加と共に傷の程度は悪化した。
【0060】比較例2 実施例2のトナーにフッ化ビニリデン微粒子を添加しな
いことを除いては、実施例1と同様にして現像剤を調整
した。
【0061】この現像剤をキヤノン製複写機NP483
5の現像部を2成分系現像剤用に改造したものに入れて
繰り返し複写を行ったところ7万枚付近からドラム表面
に傷が発生し始め枚数の増加と共に傷の程度は悪化し
た。
【0062】 実施例3 製造例1のトナー100重量部と、製造例3のシリカ
0.5重量部と平均粒径0.2μのテトラフルオロエチ
レン微粒子0.5重量部とをヘンシェルミキサーで1分
間撹拌して、トナー表面にシリカとテトラフルオロエチ
レン微粒子とを付着させた。このトナー3重量部と、製
造例2のキャリア97重量部とをV型混合機で1分間撹
拌して現像剤とした。
【0063】この現像剤の摩擦帯電電荷量を測定したと
ころ16μc/gであった。
【0064】この現像剤をキヤノン製複写機NP483
5の現像器を2成分系現像剤用に改造したものに入れて
繰り返し複写を行った所2.0万枚まではOPCドラム
表面に傷の発生は見られなかったが30万枚後のドラム
表面には数本の傷が発見された。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明の2成分系磁
性現像剤は感光体ドラムを傷つける心配がなく、長期に
渡って高品質の複写画像を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 9/113 G03G 9/10 311 321 (56)参考文献 特開 平3−42674(JP,A) 特開 昭63−73271(JP,A) 特開 昭63−73272(JP,A) 特開 昭62−129862(JP,A) 特開 昭63−169659(JP,A) 特開 平2−140758(JP,A) 特開 昭62−196672(JP,A) 特開 平2−141762(JP,A) 特開 昭61−277965(JP,A) 特開 昭61−279865(JP,A) 特開 平2−282756(JP,A) 特開 昭61−6665(JP,A) 特開 昭57−130050(JP,A) 特開 平2−72373(JP,A) 特開 昭64−59360(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/10,9/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーとキャリアと添加剤からなる2成
    分系現像剤であって、トナーが少なくとも結着樹脂と1
    0〜60重量%の磁性体微粒子、及びポリオレフィン系
    重合体を含有するポジ帯電極性の磁性トナーであり、キ
    ャリアが樹脂で被覆されたフェライトコアまたはスチー
    ルコアであり、添加剤が窒素含有化合物で被覆された無
    機微粒子と平均粒径0.05〜1μの摩擦抵抗減少物質
    微粒子とからなることを特徴とする2成分系磁性現像
    剤。
  2. 【請求項2】 該摩擦抵抗減少物質微粒子が、フッ化ビ
    ニリデン微粒子である請求項1に記載の2成分系磁性現
    像剤。
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