JP2854082B2 - アルカリ亜鉛蓄電池 - Google Patents

アルカリ亜鉛蓄電池

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、ニッケル・亜鉛蓄電池、銀・亜鉛蓄電池な
どのように負極の活物質として亜鉛を用いるアルカリ亜
鉛蓄電池に関するものである。
(ロ) 従来の技術 負極活物質としての亜鉛は、単位重量あたりのエネル
ギー密度が高く安価であり、かつ無公害であることから
実用化研究が行なわれている。
この種、電池における問題点は、亜鉛極が可溶性電極
であり、充放電反応により、亜鉛がアルカリ電解液に溶
解したり、更に溶解した亜鉛酸イオンは、再び亜鉛極に
電着するが、充放電の繰り返しにより電着した亜鉛が樹
枝状に成長し、セパレータを貫通して内部短絡が生じた
り、または亜鉛極の形状が変形して反応面積が低下し、
電極性能が劣化するという点にある。
これら劣化原因のうち、デンドライトショートを防ぐ
方法として、例えば特開昭54-116643号公報、特開昭62-
262367号公報などのように、金属亜鉛粒子表面を改質
し、酸化亜鉛層で被覆することが知られている。これは
充電時の亜鉛粒子への電流集中を緩和し、電着を均一に
してデンドライト析出を防止するものである。
また、例えば特開平1−52377号公報などに示される
ように、亜鉛極において、亜鉛粒子もしくは亜鉛合金表
面を改質し、酸化亜鉛及び添加剤を含有する混合層を配
設することが知られている。これは、亜鉛粒子表面を酸
化層で被覆し電流集中を緩和すると共に、亜鉛粒子表面
の添加剤の働きにより、デンドライト析出をより防止す
るものである。
これらの表面改質活物質を用いると、サイクル初期の
デンドライト発生、生長が極めて効果的に抑制される。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 しかしながら、長期の充放電の繰り返しにより、亜鉛
活物質の粗大化が生じ、この粗大粒子に電流が集中し、
デンドライトが発生し易くなる。この結果、電池内部で
短絡を生じ、電池性能が著しく低下するという問題点を
有していた。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであ
って、表面を改質した亜鉛粒子の粗大化を抑制すること
により、長期サイクル時のデンドライト発生を防止し、
高性能、高信頼性を有するアルカリ亜鉛蓄電池を提供す
るものである。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明は、表面層が酸化亜鉛を主体として構成され内
部が金属亜鉛を主体とする亜鉛粒子を負極活物質とする
亜鉛極と、正極と、セパレータと、アルカリ電解液とか
らなるアルカリ亜鉛蓄電池であって、前記亜鉛粒子の粒
径が10μm以下であることを特徴とするものである。
そして、前記亜鉛粒子の表面層を酸化亜鉛と添加剤と
の混合層とし、この添加剤としては、インジウム、タリ
ウム、ガリウム、錫、ビスマス、鉛からなる群より選択
された少なくとも1つの元素を含むものを用いるのが特
に好ましい。
また、この亜鉛極に、粒径が1μm以下の酸化亜鉛粒
子が添加しても良い。
更に、前記亜鉛粒子の内部を、亜鉛を主体とする亜鉛
合金とし、この合金を構成する金属としては、インジウ
ム、タリウム、ガリウム、錫、ビスマス、鉛からなる群
より選択された少なくとも1種とするのが特に好まし
い。
(ホ) 作用 本発明の如く、粒径を規制した亜鉛粒子、即ち表面改
質亜鉛粒子を亜鉛極の活物質として用いることにより、
この種、アルカリ亜鉛蓄電池のサイクル特性が向上する
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。これは、
充放電サイクルが進行すると、亜鉛極における亜鉛活物
質粒子が粗大化し、その粗大化粒子に電流が集中し、充
電時にデンドライト発生が生じやすくなる。このような
粗大粒子の形成は、出発原料の粒子径に依存する。従っ
て、表面が改質された即ち表面層が酸化亜鉛を主体とし
て構成され内部が金属亜鉛を主体とする亜鉛粒子の粒径
を10μm以下とすることにより、充放電の繰り返しを行
なった場合における亜鉛粒子の粗大化が防止できる。こ
のようにして、充電時に亜鉛粒子に電流が集中せず、こ
の亜鉛粒子がデンドライト発生の核となるのを抑制する
ことができる。
しかしながら、粒径が大きいと接触面積が減少し、充
放電効率の低下が観察される。これは酸化亜鉛層の厚み
が大となるので、亜鉛粒子界面への電解液の拡散が阻害
されることに起因すると考えられる。
そこで、亜鉛粒子の粒径を10μm以下とすることによ
り、この問題点を解決することができた。また、この亜
鉛極に添加せる酸化亜鉛の粒径を1μm以下に規制する
ことで、単位重量あたりの表面積が増大し、活物質との
接触面積が大きくなるので、この結果、充放電効率の向
上が計られる。この酸化亜鉛の粒径は、表面が改質され
た亜鉛粒子の粒径を超えることがないので、粗大粒子の
形成を助長するものではない。
更に、亜鉛粒子の表面層に添加剤を含有させること
で、この添加剤が亜鉛極に均一に分布することにより添
加剤の偏在がなく、添加剤の添加効果が長期に亘って発
揮することができる。
また、亜鉛粒子の内部を金属亜鉛を主体とする亜鉛合
金を用いることで、合金中の添加元素が亜鉛極内に均一
に分布することになり、添加剤としての添加効果、例え
ば水素発生抑制、電流の均一分布等の効果がサイクル初
期から発揮され、長期に亘って維持される。
(ヘ) 実施例 以下に、本発明の実施例を説明し、比較例との対比に
言及する。
(実施例1) 第1図は本発明に係る単3サイズのニッケル−亜鉛電
池の縦断面図である。1は水酸化ニッケルを主活物質と
する正極であり、表面層が酸化亜鉛を主体として構成さ
れ内部が金属亜鉛を主体とする亜鉛粒子を活物質とする
亜鉛極(負極)2と、これら正負両極1,2間に介挿され
たセパレータ3とからなる電極群4が構成されており、
渦巻状に巻回されている。この電極群4は熱収縮チュー
ブ5に内包され、この熱収縮チューブ5を介して前記負
極2が負極端子兼用の外装缶6に接触するように配置さ
れている。この外装缶6の上部開口には、絶縁パッキン
グ7を介して封口体8が装着されており、この封口体8
の内部にはコイルスプリング9が設けられている。この
コイルスプリング9は電池内部の内圧が異常上昇したと
きに矢印方向に押圧されて、内部のガスが大気中に開放
されるように構成されている。また、前記封口体8と前
記正極1とは正極用導電タブ10に接続されており、前記
外装缶6と負極2とは、負極用導電タブ11にて電気的に
接続されている。
このような構成において、負極2は以下の様にして作
製される。粒径が10μm以下の球状亜鉛粒子を、湿式法
にて表面酸化を行なった。このようにして得られた、表
面層が酸化亜鉛からなる亜鉛粒子を分析したところ、酸
化亜鉛はこの亜鉛粒子の全重量に対して約45重量%であ
った。
このようにして得られた亜鉛粒子90重量%と、添加剤
としての水酸化インジウム5重量%と、結着剤としての
フッ素樹脂5重量%よりなる混合粉末に、水を加え混練
した後、ローラを用いて活物質シートを作製する。次
に、この活物質シートを銅等よりなる集電体に付着させ
た後、これを加圧成型し、乾燥して本発明による亜鉛極
を得る。この亜鉛極を、公知の焼結式ニッケル極と組合
せて、電池を作製し、本発明電池Aとした。
(比較例1) 粒径10〜100μmの表面が改質された亜鉛粒子、即ち
酸化亜鉛で被覆された亜鉛粒子を用いた以外は前記実施
例1と同様にして亜鉛極を得、電池を作製し、比較電池
V1とした。
(比較例2) 粒径100μm以上の亜鉛粒子を用いた以外は前記実施
例1と同様にして亜鉛極を得、電池を作製し、比較電池
V2とした。
これら電池A、V1、V2を用いて、電池のサイクル特性
を比較した。この時のサイクル条件は、1/4Cの電流で5
時間充電後、1/4Cの電流で放電し、電池電圧が1.0Vに達
した時点で放電を終了するものであり、電池容量が50%
となった時点で充放電サイクルを停止した。
この結果を、第2図に示す。第2図は、電池のサイク
ルの特性図である。
第2図より、明らかなように、本発明電池Aのサイク
ル特性が改善されているのが理解できる。
これは、比較電池V1、V2の場合、表面を改質された亜
鉛粒子の粒径が10μmを超えるので、充放電サイクルの
繰り返しによる活物質粒子の粗大化の速度が早くなる。
このため充電時、粗大粒子に電流が集中し、デンドライ
トが発生しやすくなり、電池の内部でショートが生じや
すくなることに起因する。また粒径が10μmを超えたも
のを用いると、単位重量あたりの接触面積の低下が観察
され、酸化亜鉛を主体とする表面層の厚みが増え、電解
液の拡散が阻害され、充放電効率の低下が生じる。よっ
て比較電池V1、V2においては、サイクル特性の低下が観
察されたものと考えられる。
一方、本発明電池Aでは、亜鉛粒子の粒径を10μm以
下としているので、亜鉛極における活物質の粗大化が進
行しにくく、サイクル特性の向上が計られたと考えられ
る。
(実施例2) 前記実施例1で用いた粒径10μm以下の亜鉛粒子を60
重量%と、粒径が1μm以下の酸化亜鉛を30重量%と、
添加剤としての水酸化インジウムを5重量%と、結着剤
としてのフッ素樹脂を5重量%と用い、これらを混合し
て混合粉末とし、ここに水を加えて、混練し、以後前記
実施例1と同様にして亜鉛極を作製し、電池を得、本発
明電池Bとした。
(比較例3) 粒径1〜10μmの酸化亜鉛粒子を用いた以外は前記実
施例2と同様にして亜鉛極を得、電池を作製し、比較電
池W1とした。
(比較例4) 粒径10μm以上の酸化亜鉛粒子を用いた以外は、前記
実施例2と同様にして亜鉛極を得、電池を作製し、比較
電池W2とした。
これら電池B、W1、W2を用いて、電池のサイクル特性
を比較した。この時のサイクル条件は、前記実施例1と
同様にした。
この結果を、第3図に示す。
第3図より、本発明電池Bのサイクル特性が改善され
ているのがわかる。
一方、酸化亜鉛の粒径が1μmを越えるものを用いた
比較電池W1、W2では、酸化亜鉛の単位重量あたりの表面
積が小さくなり、酸化亜鉛と金属亜鉛の接触面積が小さ
くなる。その結果、酸化亜鉛の充放電効率が低下するた
め、充電末期に亜鉛極が見かけ上満充電になり、電解液
中の亜鉛酸イオンが還元される。その結果、デンドライ
トは発生しやすくなり、サイクル数進行と共に成長し電
池の内部ショートが生じるので、サイクル特性が低下し
たと考えられる。加えて酸化亜鉛の粒径を10μm以上と
した場合(比較電池W2)は、亜鉛極において亜鉛粒子よ
り、酸化亜鉛の粒径が大となり、活物質の粗大化が酸化
亜鉛に依存する。この結果、サイクル数の進行と共に、
亜鉛活物質が粗大化し、その粗大化粒子に電流が集中す
るのでデンドライトが発生しやすくなる。このようにし
て、電池の内部でショートが生じ、サイクル特性が劣化
したと考えられる。
(実施例3) 濃度が2〜3%の硝酸インジウム溶液に、粒径約6μ
mの金属亜鉛を添加し、約10分間処理を行ない、その後
水洗した。水洗後、湿式酸化を行ない乾燥して、表面層
に酸化亜鉛と添加剤を含有する亜鉛粒子である活物質を
得た。組成は全重量に対して、インジウムが約1重量
%、酸化亜鉛が約45重量%であった。
この亜鉛粒子を用い、前記実施例1と同様にして亜鉛
極を作製し、ニッケル極と組合せて電池を作製し、本発
明電池Cとした。
(比較例5) 前記実施例3における亜鉛粒子の粒径を10〜100μm
とした以外は、前記実施例3と同様にして亜鉛極を得、
電池を作製し、比較電池X1とした。
(比較例6) 前記実施例3における亜鉛粒子の粒径を100μm以上
とした以外は、前記実施例3と同様にして亜鉛極を得、
電池を作製し、比較電池X2とした。
これらの電池C、X1、X2を用いて、電池のサイクル特
性を比較した。この時のサイクル条件は、前記実施例1
と同様にした。
この結果を第4図に示す。
第4図より、本発明電池Cのサイクル特性が改善され
ているのがわかる。これは、前記実施例1と同様、比較
電池X1、X2は亜鉛極において粒径10μmを越える亜鉛活
物質を用いているので、活物質が粗大化し易く、充放電
効率が低下し、電池内においてデンドライトが生長し、
内部ショートが生じたためであると考えられる。
一方、本発明電池Cでは、粒径が10μm以下の亜鉛粒
子が亜鉛極において用いられているので、活物質の粗大
化が抑制される。これは表面層に分布した添加剤及び酸
化亜鉛による相乗効果が発揮され、電池のサイクル特性
が向上したことに基づくと考えられる。
(実施例4) 前記実施例3で用いた粒径10μm以下の表面を改質し
た亜鉛粒子(表面に酸化亜鉛とインジウムの混合層はを
配設した亜鉛粒子)を60重量%と、1μm以下の酸化亜
鉛を30重量%と、添加剤としての水酸化インジウムを5
重量%と、結着剤としてのフッ素樹脂を5重量%とを混
合し、混合粉末を得た。ここに水を加えて混練し、以
後、前記実施例3と同様にして亜鉛極を作製し、電池を
組立て本発明電池Dを得た。
(比較例7) 粒径1〜10μmの酸化亜鉛粒子を用いた以外は前記実
施例4と同様にして亜鉛極を得、電池を作製し、比較電
池Y1とした。
(比較例8) 粒径10μm以上の酸化亜鉛粒子を用いた以外は、前記
実施例4と同様にして亜鉛極を得、電池を作製し、比較
電池Y2とした。
これら電池D、Y1、Y2を用いて、電池のサイクル特性
を比較した。この時のサイクル条件は、前記実施例1と
同様にした。
この結果を、第5図に示す。
第5図より、本発明電池Dのサイクル特性が改善され
ているのがわかる。
これは前記実施例2と同様、比較電池Y1、Y2は亜鉛極
において、粒径1μmを越える酸化亜鉛を用いているの
で、単位重量あたりの表面積が小さくなり、亜鉛粒子と
の接触部分が少なくなり、充放電効率が低下する。更
に、酸化亜鉛粒子が10μm以上の場合(比較電池Y2
は、粒子が粗大化し易い。その結果、デンドライトによ
るショートが生じ易く、サイクル特性が劣化したと考え
られる。
(実施例5) 前記実施例1で使用した亜鉛粒子(表面層が酸化亜鉛
からなるもの)に代えて、次に示す亜鉛粒子を用いた。
即ち、金属亜鉛とインジウム0.3重量%とを混合し、
溶融後、噴射法により得られた亜鉛合金を湿式酸化させ
て内部が亜鉛合金で表面層が酸化亜鉛からなる亜鉛粒子
を得た。この亜鉛粒子は粒径が10μm以下で、表面の酸
化亜鉛は約30重量%であった。
この亜鉛粒子を60重量%と、酸化亜鉛粒子を30重量%
と、添加剤として水酸化インジウムを5重量%と、結着
剤としてのフッ素樹脂を5重量%とを混合して、混合粉
末を得た。ここに水を加えて混練した後、ローラを用い
て活物質シートを作製した。これを用いて前記実施例1
と同様にして亜鉛極を作製し、ニッケル極と組合せて電
池を得、本発明電池Eとした。
(比較例9) 粒径10〜100μmの内部が亜鉛合金である亜鉛粒子を
用いた以外は前記実施例5と同様にして亜鉛極を得、電
池を作製し、比較電池Z1とした。
(比較例10) 粒径100μm以上の内部が亜鉛合金である亜鉛粒子を
用いた以外は、前記実施例5と同様にして亜鉛極を得、
電池を作製し、比較電池Z2とした。
これら電池E、Z1、Z2を用いて、電池のサイクル特性
を比較した。この時のサイクル条件は、前記実施例1と
同様にした。
この結果を、第6図に示す。第6図より、本発明電池
Eのサイクル特性が改善されていることが理解できる。
これは前記実施例1で得られた結果と同様の傾向を示
し、10μm以下の亜鉛粒子を用いるのが、サイクル特性
上、好ましいことを示している。
尚、本実施例では、表面を改質した亜鉛粒子の核即ち
内部を亜鉛合金(亜鉛−インジウム)としているが、こ
の合金を構成する添加元素としては前記インジウムの他
にタリウム、ガリウム、錫、ビスマス、鉛があり、それ
ら元素のうち少なくとも1種以上含有する亜鉛合金を用
いるのが望ましい。
更に、本実施例では表面を改質した亜鉛粒子の表面層
として酸化亜鉛単独、酸化亜鉛とインジウムの混合層か
らなるものを用いたが、サイクル特性向上に寄与する添
加剤を少なくとも1種以上含有する添加剤と酸化亜鉛の
混合層を形成したものであっても良い。
この添加剤元素としては、インジウム、タリウム、ガ
リウム、錫、ビスマス、鉛、カルシウム、のうちから選
択された少なくとも1種を用いることができ、表面の存
在形態が金属、酸化物、水酸化物のものを使用すること
ができる。
また亜鉛粒子の表面酸化法としては、湿式法を用いた
が、乾式法でも同等の効果が得られることを確認した。
更に、亜鉛粒子における表面層の添加剤の付着法とし
て湿式法を用いたが、乾式法でも同等の効果が得られ
る。
そしてこの亜鉛粒子の表面層の酸化亜鉛は10〜50重量
%とするのが望ましい。
(ト) 発明の効果 本発明の如く、負極活物質として、表面層が酸化亜鉛
を主体とし且つ内部が金属亜鉛を主体とした粒径が10μ
m以下の亜鉛粒子を用いることにより、充放電サイクル
の進行に伴なう活物質の粗大粒子化を抑え、活物質の溶
出、変形、デンドライト発生、生長を抑制できるので、
サイクル特性に優れたアルカリ亜鉛蓄電池が提供でき、
その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明電池の縦断面図、第2図、第3図、第4
図、第5図及び第6図は電池のサイクル特性比較図であ
る。 1……正極、2……負極、3……セパレータ、4……電
極群、5……熱収縮チューブ、6……外装缶、7……パ
ッキング、8……封口体、9……コイルスプリング、10
……正極用導電タブ、11……負極用導電タブ。 A、B、C、D、E……本発明電池、V1、V2、W1、W2
X1、X2、Y1、Y2、Z1、Z2……比較電池。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 4/42

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面層が酸化亜鉛を主体として構成され内
    部が金属亜鉛を主体とする亜鉛粒子を負極活物質とする
    亜鉛極と、正極と、セパレータと、アルカリ電解液とか
    らなる電池であって、 前記亜鉛粒子の粒径が10μm以下であることを特徴とす
    るアルカリ亜鉛蓄電池。
  2. 【請求項2】前記亜鉛粒子の表面層が、酸化亜鉛と添加
    剤との混合層であることを特徴とする請求項記載のア
    ルカリ亜鉛蓄電池。
  3. 【請求項3】前記添加剤が、インジウム、タリウム、ガ
    リウム、錫、ビスマス、鉛からなる群より選択された少
    なくとも1つの元素を含むものからなることを特徴とす
    る請求項記載のアルカリ亜鉛蓄電池。
  4. 【請求項4】前記亜鉛極には、粒径が1μm以下の酸化
    亜鉛粒子が添加されていることを特徴とする請求項記
    載のアルカリ亜鉛蓄電池。
  5. 【請求項5】前記亜鉛粒子の内部が、亜鉛を主体とする
    亜鉛合金であることを特徴とする請求項記載のアルカ
    リ亜鉛蓄電池。
  6. 【請求項6】前記亜鉛合金を構成する金属が、インジウ
    ム、タリウム、ガリウム、錫、ビスマス、鉛からなる群
    より選択された少なくとも1種であることを特徴とする
    請求項記載のアルカリ亜鉛蓄電池。
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