JP2842196B2 - 転削工具における切屑回収装置 - Google Patents

転削工具における切屑回収装置

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JP2842196B2
JP2842196B2 JP35001693A JP35001693A JP2842196B2 JP 2842196 B2 JP2842196 B2 JP 2842196B2 JP 35001693 A JP35001693 A JP 35001693A JP 35001693 A JP35001693 A JP 35001693A JP 2842196 B2 JP2842196 B2 JP 2842196B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンドミル等の転削工
具による加工において生成される切屑を回収するための
転削工具における切屑回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被削材に溝加工を施す場合や、あるいは
被削材の側面にこの側面から一段凹んだ凹壁部を形成す
る、いわゆる肩削り加工を施す場合には、エンドミルが
用いられる。この種のエンドミルでは、円柱軸状の工具
本体の先端外周部に切刃が設けられて切刃部が形成され
ており、この工具本体基端側のシャンク部をマシニング
センタ等の工作機械の主軸端に装着して該工具本体をそ
の軸線回りに回転させつつ、この軸線に交差する方向に
被削材との間で送りを与えることにより、回転する上記
切刃によって被削材を切削してゆく。
【0003】ところで、このようなエンドミルによる加
工に関わらず、工具本体に設けられた切刃によって被削
材を削り取る切削加工では、切削の際に生成される切屑
を如何に処理するかが重要な問題となる。そして、特に
エンドミルのように工具本体が回転する転削工具による
加工の場合には、生成された切屑が工具本体の回転に伴
って遠心力を受けて周囲に飛散してしまうため、切屑処
理の問題は一層重要性を増す。ここで、このような転削
工具のうち正面フライスについては、切屑処理の問題を
解決するものとして、例えば特願昭62−263508
号などに切屑吸引式のカッターが提案されている。この
カッターは、正面切刃と外周切刃とを有するカッター本
体の外周を切屑収納体で覆って、この切屑収納体とカッ
ター本体の外周との間に切屑排出空間を形成するととも
に、カッター本体の先端に切屑を上記切屑排出空間に案
内する切屑案内部材を設け、さらに上記切屑収納体に吸
引手段を連結したものであり、上記切刃によって生成さ
れた切屑を案内部材によって切屑排出空間に導入し、さ
らに吸引手段によってまとめて吸引排出することによ
り、切屑の飛散を防止して効率的な切屑処理を図ろうと
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなカッター(正面フライス)における切屑処理手段を
そのままエンドミルによる加工に適用しようとした場合
には、新たな問題が惹起される。すなわち、正面フライ
スによる切削は専ら平面切削であって、その外周切刃に
よる切込み深さは比較的小さく、従って切屑収納体の先
端からのカッター本体の突出も小さくすることができ
る。そしてこれにより、切屑排出空間の先端を切刃の極
近傍に位置させることができるので、上記カッターによ
れば案内部材によって導かれた切屑を、吸引手段により
負圧となる切屑排出空間内に速やかに取り入れて確実に
排出することが可能となるのである。
【0005】ところが、エンドミルによる上記溝加工や
肩削り加工においては外周切刃による切込み深さが比較
的大きく、このため上記カッターと同様の切屑処理手段
を設けた場合には切屑収納体の先端からエンドミルの切
刃部が大きく突出してしまうこととなり、切屑排出空間
を切刃部の先端にまで延長することはできない。従っ
て、工具本体の先端、すなわち切刃部の先端に切屑案内
部材を設けても、この切刃部の先端側で生成された切屑
を切屑排出空間にまで導くことは困難である。また、吸
引手段によってこの切屑排出空間を負圧として切屑を吸
引しようとしても、エンドミルにより形成される溝や凹
壁部は少なくともその一側方が開放されているため、十
分な吸引力を溝や凹壁部の底部にまで作用させることは
不可能であり、やはり切刃部の先端側で生成された切屑
は切屑排出空間に導入されなくなって、工具本体の回転
によって周囲に飛散する結果となる。本発明は、このよ
うな実情に鑑みて、切込み深さが大きい溝加工や肩削り
加工に対応できて切屑を確実に回収できるようにした転
削工具の切屑回収装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による転削工具の
切屑回収装置は、軸線回りに回転する工具本体の先端外
周部に切刃部が設けられた転削工具において、工具本体
の周囲を取り囲んで先端側に開口部を有し上記工具本体
の外周面との間に切屑収納用の内部空間を形成する筒状
のカバーと、該カバーに設けられて上記内部空間と外部
を連通する排出口と、カバー先端の開口部周縁にこの開
口部から先端側に突出して設けられて開口部から突出す
る工具本体の切刃部の周囲を部分的に取り囲む切屑案内
部とを備え、カバー内にはカバーの内周面に近接して略
全周に亘って中間部材が設けられ、該中間部材の外周面
は軸線方向先端側に向かうに従ってカバーの内周面に近
づくテーパ面状に形成されていると共に、カバーの内周
面と中間部材との隙間の圧縮空気噴出空間に圧縮空気を
供給する圧縮空気供給手段が設けられ、圧縮空気噴出空
間からカバー内の先端周縁部と中間部材の先端縁との隙
間を介して基端側に圧縮空気を噴出させて、カバーの開
口部の外側から切屑収納用の内部空間に向けて空気の流
れを形成したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記構成の切屑回収装置では、切屑案内部を切
刃部とともに溝内に挿入したり、凹壁部に配置して、切
屑案内部を溝や凹壁部の開放された側(即ち非切削領
域)を閉塞するように配置することにより、工具本体と
切屑案内部と溝または凹壁部の壁面とにより画成されて
カバーの内部空間に連通する空間を切刃部の周りに形成
することができ、工具本体の切屑案内部のない切削領域
の切刃部先端側で被削材を切削すると、生成された切屑
は工具本体から遠心力を受けて非切削部領域の上記空間
に飛ばされて切屑案内部に衝突し、その後この案内部に
沿って案内されてカバーの開口部から切屑収納用の内部
空間に導入され、排出口から排出されて回収することが
可能となる。しかもカバーの内部空間には、圧縮空気供
給手段によって圧縮空気噴出空間に圧縮空気が供給さ
れ、この圧縮空気が圧縮空気噴出空間を先端側に流れる
際にテーパ面によってポンプ効果を受けてその流速が加
速され、カバー内の先端周縁部と中間部材の先端縁との
隙間から高速で噴出される空気がカバー内の開口部から
基端側の排出口に向けた空気の流れを形成するから、開
口部の外部から切屑収納用の内部空間に誘導される空気
流が発生し、圧縮空気供給手段や圧縮空気噴出空間など
が空気増幅器として機能することになり、切刃で生成さ
れた切屑を開口部を通してカバー内の内部空間に吸引し
て排出することになる。尚、工具本体はエンドミルとし
てもよい。
【0008】
【実施例】図1ないし図4は、本発明の一実施例を示す
ものである。これらの図において符号1で示すのは溝加
工や肩削り加工に供されるエンドミルであり、このエン
ドミル1は円柱軸状の工具本体2の先端外周部に一対の
チップポケット3,3が形成され、これらのチップポケ
ット3,3の工具回転方向(図中矢線T方向)を向く壁
面にスローアウェイチップ4,4が取り付けられて、そ
の外周切刃4Aおよび先端切刃(底刃)4Bにより切刃
部5が設けられた構成となっている。そして、このエン
ドミル1は、その基端側のシャンク6が工作機械側の主
軸頭7に設けられたスピンドル8にアーバ9を介して装
着され、このスピンドル8の回転に伴い工具本体2の軸
線Oを中心に上記回転方向に回転されるとともに、主軸
頭7を上記軸線Oに交差する方向(図1および図2にお
いて図面に直交する方向。図3および図4においては矢
線F方向)に移動させることにより送りが与えられ、上
記切刃4A,4BによってワークWを切削してゆく。
【0009】一方、上記工作機械の主軸頭7には、本実
施例の切屑吸引装置11が取り付けられている。しかし
て、この切屑吸引装置11は、上記主軸頭7に取り付け
られる切屑収納部12と、この切屑収納部12の先端側
に取り付けられる切屑吸引部13と、この切屑吸引部
3のさらに先端に取り付けられる切屑案内板14(切屑
案内部)と、上記切屑吸引部13に設けられる切屑吸引
手段15とから構成されている。切屑収納部12は、上
記主軸頭7の先端面に取付ボルト16により着脱可能に
固定される円筒状の部材であって、上記軸線Oを中心と
してアーバ9の略先端部までを覆うように設けられてい
る。また、この切屑収納部12の先端には、中央に孔1
7Aの開いた円盤状の蓋体17が取付ボルト18によっ
て着脱可能に取り付けられており、この蓋体17の基端
側を向く内面と切屑収納部12の内周面とによって、ア
ーバ9の周りに切屑収納空間19が画成される。なお、
切屑収納部12の胴周部には切屑排出管20が取り付け
られ、切屑収納空間19に連通して上記軸線Oに直交す
る方向に延びる切屑排出路21(排出口)が形成されて
おり、この切屑排出路21は図示しない集塵装置等の切
屑回収手段に連結されている。
【0010】また、上記切屑吸引部13は上記蓋体17
の中央の孔17Aに臨むように設けられる円筒状の部材
であるが、その内径は切屑収納部12の内径よりも小さ
く、エンドミル1の工具本体2の外周を取り囲む程度の
大きさとされており、上記軸線Oを中心としてエンドミ
ル1の切刃部5の基端側までを覆うように配設されてい
て、この切屑吸引部13の内周に、上記エンドミル1の
外周を取り囲んで上記切屑収納空間19に連通する切屑
吸引空間22が画成される。なお、この切屑吸引部13
の先端開口部23は、僅かに切屑吸引部13の内周側に
狭まるように形成されている。さらに、上記切屑案内板
14は、上記軸線Oを中心としてエンドミル1の切刃部
5の周囲に配置される断面円弧状の部材であって、上記
切屑吸引部13の先端開口部23の周縁に着脱自在に取
り付けられており、軸線O方向にエンドミル1の切刃部
5の先端切刃4Bよりも僅かに基端側までの部分を覆う
ように配設されている。なお、この切屑案内板14は種
々の大きさのものが用意されており、エンドミル1によ
って溝加工を行なうか肩削り加工を行なうかによって、
またエンドミル1の切刃部5の軸線O方向の長さや外
径、すなわち切込み深さや切削幅によって、その周方向
の幅や長さを適宜に選択して取り付けることができるよ
うになされている。
【0011】一方、上記切屑吸引部13の内周には、円
筒状の中間部材24が取り付けられている。この中間部
材24は、その基端側が切屑吸引部13の内周に螺着さ
れるとともに、その先端は切屑吸引部13の上記先端開
口部23の基端側を向く内端面よりも僅かに基端側に位
置するように配設されており、これによりこの中間部材
24の先端面と切屑吸引部13の先端開口部23の内端
面との間には、円環状の微小な隙間(クリアランス)2
5が形成されることとなる。また、この中間部材24の
外周面には、内周側に凹む二つの凹溝部26,27が該
中間部材24の周方向に亙って形成されており、これら
の凹溝部26,27と切屑吸引部13の内周面との間
に、上記隙間25を介して切屑吸引空間22の先端側に
連通する圧縮空気噴出空間28が形成される。さらに、
上記切屑吸引部13の胴周部には、この圧縮空気噴出空
間28に連通するように圧縮空気供給孔29が形成され
ており、この供給孔29は図示しないエアコンプレッサ
ー等の圧縮空気供給手段の空気供給管に連結されてお
り、これら圧縮空気供給手段、供給孔29、中間部材2
4、圧縮空気噴出空間28、および隙間25とにより、
本実施例における切屑吸引手段15が構成されている。
なお、上記中間部材24の先端内周縁は、軸線O方向基
端側に向かうに従い径方向内側に向かう多段テーパ面状
に形成されている。
【0012】このような構成の切屑吸引装置11を用い
ながら、エンドミル1によって被削材Wに溝入れ加工ま
たは肩削り加工を施すには、まず加工の形態やエンドミ
ル1の切刃部5による切込み深さDおよび切削幅Lに応
じて適当な切屑案内板14を選択し、切屑吸引部13の
先端に取り付ける。しかる後、切屑吸引手段15の上記
圧縮空気供給手段および切屑収納部12の上記切屑排出
路21に連結された切屑回収手段を作動させるととも
に、上述のようにエンドミル1を工具回転方向Tに回転
させつつ送り方向Fに送って、図3または図4に示すよ
うに被削材Wを切削してゆく。ここで、上記圧縮空気供
給手段および切屑回収手段を作動させると、圧縮空気供
給手段から供給された圧縮空気は供給孔29から圧縮空
気噴出空間28に流れ込み、凹溝部26,27に沿って
該噴出空間28内を周回しつつその先端側に流出して隙
間25から切屑吸引空間22内に噴出する。なお、上記
圧縮空気噴出空間28は凹溝部26,27によって多段
状に形成されているため、該噴出空間28を通過する間
に空気はポンプ効果を受けてその流速が増速され、隙間
25から切屑吸引空間22内に高速で噴出されることと
なる。
【0013】一方、切屑吸引空間22の基端側に連通す
る切屑収納空間19においては、上記切屑回収手段の集
塵装置等を作動させることによって該切屑収納空間19
内の空気が切屑排出路21から吸い出されており、この
ため上記隙間25から噴出された空気は切屑吸引空間2
2内を基端側に向かって流れつつ、その流速が増速され
て切屑収納空間19に至り、ここに切屑吸引空間22の
先端から基端側に向かう空気の流れが形成される。従っ
て、切屑吸引部13の先端開口部23の近傍には負圧が
生じることとなる。また、この切屑吸引部13よりも先
端側においては、エンドミル1の切刃部5により形成さ
れる溝Gまたは凹壁部H内に切屑案内板14が挿入され
ており、これによって溝G内または凹壁部H内には、
ンドミル1と、切屑案内板14と、溝Gの壁面Kまたは
凹壁面Hの壁面Kおよび被削材の側面Pとにより、切屑
吸引空間22に連通する空間Sが切刃部5の周りに画成
される。
【0014】従って、切刃部5の外周切刃4Aおよび先
端切刃4Bにより生成された切屑Cがこの空間Sから周
囲に飛散することはなく、この切屑Cは切削の際に被削
材から引き剥されてエンドミル1の回転力を受けて遠心
力で送り方向の後方(非切削部)の空間Sに飛ばされて
切屑案内板14に衝突した後、この切屑案内板14によ
って案内されて切屑吸引部13の先端開口部23側に向
けて導かれる。ここで切屑の遠心力に加えて、この切屑
吸引部13の先端開口部23は上述のように負圧とされ
ているため、ここに導かれた切屑は切屑吸引空間22内
誘導されて吸い込まれ、さらに該切屑吸引空間22内
に形成された基端側へ向かう空気の流れに乗って切屑収
納空間19へと送り出される。一方、エンドミル1の切
刃部5の周囲に画成された空間Sにより、この切刃部5
の周りは切屑吸引空間22に連通する基端側のみが開放
され、他の方向は略閉塞された状態となる。これによ
り、切屑吸引部13の先端開口部23に生じた負圧によ
る吸引力はこの空間S内全体に作用するため、切刃部5
の先端において生成された切屑Cも速やかに基端側に導
かれ、切屑吸引空間22を通って切屑収納空間19内に
送り出される。そして、このように切屑収納空間19に
収納された切屑Cは上記回収手段により切屑排出路21
から排出されて回収され、まとめて処理される。
【0015】このように、上記構成の切屑吸引装置11
によれば、エンドミル1による溝加工や肩削り加工にお
いて生成される切屑Cを効率的に誘導して回収すること
ができ、このような切屑Cが周囲に飛散して加工を阻害
するような事態を防止することができる。そしてこれに
より、加工現場における環境の向上を図って安全かつ円
滑なエンドミル加工を行なうことが可能となる。また、
上述のように切屑吸引手段15による吸引力が、エンド
ミル1と切屑案内板14と溝Gの壁面Kや凹壁部Hの壁
面K、被削材Wの側面Pとにより画成される空間Sの全
体に作用するため、切刃部5の先端側において生成され
た切屑Cをも満遍無く確実に回収することができる。従
って、このような切屑Cが上記空間S内に滞留して切屑
詰まりが発生するような事態をも未然に防ぐことがで
き、一層円滑な加工行なうことが可能となる。これ
は、特にエンドミル1の切刃部5による切込み深さDが
比較的大きな場合に顕著な効果を奏する。
【0016】さらに本実施例では、切屑案内板14を着
脱式として加工形態およびエンドミル寸法に応じて適宜
交換することにより、溝加工と肩削り加工の双方に使用
できるとともに様々な寸法のエンドミル1にも対応し得
る、汎用性の高い切屑吸引装置11を提供することが可
能となる。また、切屑Cはエンドミル1の回転に伴い上
記空間S内を弾け飛びつつ切屑案内板14に案内されて
切屑吸引空間22に導かれるため、この切屑案内板14
は最も損傷を受け易いが、このように切屑案内板14を
交換可能とすることにより、著しい損傷を受けた場合で
も切屑案内板14のみを取り替えて加工を続けることが
できるので、より経済的でもある。なお、本実施例では
このように切屑案内板14を交換してその幅および長さ
を調節可能としているが、例えばこの切屑案内板を周方
向に分割された複数枚の円弧板より構成し、これらの円
弧板を重ね合わせたり、広げたりして、その周方向の幅
を調節するようにしてもよい。また、切屑案内板を切屑
吸引部の先端から出没自在としてその軸線O方向の長さ
を調節するようにしてもよい。尚、円筒状の切屑収納部
12及び切屑吸引部13はカバーを構成し、切屑収納空
間19と切屑吸引空間22はカバーの内部空間を構成す
る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、転
削工具の切屑案内部のない領域の切刃部先端側で被削材
を切削する際、切込み深さの大きい溝加工や肩削り加工
においても、生成される切屑を切屑案内部で誘導して満
遍無く確実に案内してまとめて回収処理することができ
る。これにより、切屑が周囲に飛散するのを防止して衛
生的かつ安全な作業環境を提供することができ、円滑な
加工を行なうことが可能となる。しかもカバーの内部空
間には、圧縮空気供給手段によってカバー内の圧縮空気
噴出空間を介して高速で噴出される圧縮空気でカバー内
の開口部から基端側に向けた別個の空気の流れが形成さ
れることで、開口部外から切屑収納用の内部空間に向け
て空気流を形成する空気増幅器を構成するから、切屑案
内部に衝突する切屑をその基端側の開口部を通して確実
に吸引排出できる。 また空気増幅器を構成する圧縮空気
噴出空間は切屑収納用のカバーの内壁を兼用すること
で、部品点数を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す側断面図である。
【図2】図1に示す実施例の切屑吸引部13周辺の拡大
側面図である。
【図3】溝加工を行なう場合の図1におけるXX断面図
である。ただし、エンドミル1の切刃部5は簡略化され
ている。
【図4】肩削り加工を行なう場合の図1におけるXX断
面図である。ただし、エンドミル1の切刃部5は簡略化
されている。
【符号の説明】
1 エンドミル 5 切刃部 7 主軸頭 8 スピンドル 11 吸引装置 12 切屑収納部 13 切屑吸引部 14 切屑案内板 15 切屑吸引手段 19 切屑収納空間 21 切屑排出路 22 切屑吸引空間 24 中間部材 25 隙間 28 圧縮空気噴出空間 29 圧縮空気供給孔 O エンドミル1の回転軸線 T 工具回転方向 F 工具送り方向 D 切込み深さ L 切削幅 W 被削材 G 溝 H 凹壁部 C 切屑
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−3713(JP,A) 実開 平5−12058(JP,U) 実開 昭62−50031(JP,U) 実開 平4−128114(JP,U) 実開 平2−107452(JP,U) 実開 平4−112724(JP,U) 実開 平5−63745(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23Q 11/00 B23C 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転する工具本体の先端外周
    部に切刃部が設けられた転削工具において、 上記工具本体の周囲を取り囲んで先端側に開口部を有し
    上記工具本体の外周面との間に切屑収納用の内部空間を
    形成する筒状のカバーと、該カバーに設けられて上記内
    部空間と外部を連通する排出口と、上記カバー先端の開
    口部周縁にこの開口部から先端側に突出して設けられて
    上記開口部から突出する工具本体の切刃部の周囲を部分
    的に取り囲む切屑案内部とを備え、上記カバー内にはカバーの内周面に近接して略全周に亘
    って中間部材が設けられ、該中間部材の外周面は軸線方
    向先端側に向かうに従って上記カバーの内周面に近づく
    テーパ面状に形成されていると共に、上記カバーの内周
    面と中間部材との隙間の圧縮空気噴出空間に圧縮空気を
    供給する圧縮空気供給手段が設けられ、 上記圧縮空気噴出空間からカバー内の先端周縁部と中間
    部材の先端縁との隙間を介して基端側に圧縮空気を噴出
    させて、上記カバーの開口部の外側から切屑収納用の内
    部空間に向けて空気の流れを形成したことを特徴とする
    切屑回収装置。
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