JP2836858B2 - 多層容器および包装体 - Google Patents

多層容器および包装体

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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、食品や飲料、たとえばオレンジジュース、
レモンジュース等の柑橘系のストレートジュース等が含
有する良質のフレーバー、あるいは化粧品、香料などの
良質の香りを減少、悪化させることなく、包装、収容し
うる多層構成の容器において、該容器の蓋材と底材との
熱シールが容易であり、かつ容易に開封可能な容器、さ
らには、該容器と各種内容物とからなる高品質で保存性
にすぐれた包装体、特に食品包装体に関する。
B.従来の技術 近年、食品等の容器として、従来から使用されている
ガラス瓶、金属缶ばかりでなく、熱可塑性樹脂の多層体
からなる容器や、紙と熱可塑性樹脂の層とからなる複合
容器が用いられるようになってきた。
それに伴って、内容物が食品である場合、その風味の
悪化が問題になっている。とくに、柑橘系果汁、または
それを多く含む食品の場合、そのフレーバ成分を構成し
ているd−リモネンなどのテルペン系炭化水素は、容器
の最内層に使用されているポリエチレンなどのポリオレ
フィン樹脂に吸収されやすい。保存中に食品のフレーバ
ー成分が減少したり、バランスがくずれたりすれば、食
品の風味が悪化し、商品価値を失うことが避けられな
い。
ポリオレフィン樹脂の代わりにエチレン−ビニルアル
コール共重合体(以下EVOHと記す)を最内層に使用した
場合、特開昭63−3950において提案されているように、
フレーバー成分の吸収が著しく少ないため風味の悪化は
比較的少なく好適である。
ところで、容器には必ず蓋材と底材とがあり、両者を
シールして容器内を気密にする必要があり、いかに低い
温度で強力なシール強度が得られるかが第一の技術課題
である。次に重要な第二の技術課題は、一見第一の技術
課題と矛盾するように思われるが、該気密容器のシール
部分をいかに容易に開封できるかである。そこで、上記
したフレーバー成分の吸収が著しく少ないEVOHを最内層
にした蓋材と底材をもちい、EVOH同士が直接接触するか
たちで両者をシールして気密容器を作りシール性および
易開封性について評価を行った結果、シール温度が高す
ぎ、外層基材(ポリプロピレン、ポリスチレンなど)が
変形したり、シール強度が高すぎるためか、開封が困難
であるなど、実使用上多くの問題があることが判明し
た。
C.発明が解決しようとする課題 本発明は、上記した問題点のない、すなわち柑橘系果
汁等の食品のフレーバ成分、あるいは化粧品、香料など
の良質の香り成分等が容器に吸収されず、かつ該容器を
気密にするための蓋材と底材とのシールに関し、シール
性および開封性に優れた、最内層にEVOH層を配してなる
多層容器、さらには該容器と内容物とからなる高品質で
保存性に優れた包装体を提供するものである。
D.課題を解決するための手段 前記課題は、そのような構成とすることにより解決さ
れる。すなわち、本発明は、エチレン含有量20〜80モル
%のエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を最内
層とする多層構成体(X)と、エチレン含有量30〜85モ
ル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体(B)を最
内層とする多層構成体(Y)とからなり、多層構成体
(X)の(A)層と多層構成体(Y)の(B)層とが直
接接触し、ヒートシールされるように構成され、かつ下
記(I)〜(III)式を満足する多層容器である。
50≧|CH(B)−CH(A)|≧5 (I) 0.15≧η(A)−η(B)|≧0.01 (II) {CH(B)−CH(A)}×{η(A)−η(B)}>
0 (III) 但し、CH(A)、CH(B)とはEVOH(A)、EVOH
(B)のエチレン含有率(モル%)を示す。また、η
(A)、η(B)とはEVOH(A)、EVOH(B)の30℃、
15%含水フェノール溶液での溶液粘度(1/g)を示す。
本発明者らは、3種3層共押出シート製膜設備を用い
て熱可塑性樹脂/接着性樹脂(以降Adと記す)/EVOH構
成の熟成型カップ用厚手シートおよび蓋用薄手シートを
作製した。そして、上記厚手シートはEVOH(A)層が最
内層に位置するように熟成型を行いカップを得、このカ
ップに水を充填したのち、蓋用薄手シートのEVOH層
(B)が最内層に位置するようカップにかぶせ、温度コ
ントロールしたヒートシーラーでカップのフランジ部分
をヒートシールした。その後、このカップのヒートシー
ル部の接着性およびイージーピール性を評価した。その
結果、驚くべきことに、上記(I)〜(III)式を満足
するEVOHを用いることにより低温ヒートシールが可能な
だけでなく、イージーピール性も改善されることが判明
した。
|CH(B)−CH(A)|が50モル%以上の場合、ヒー
トシール強度が十分でなく、一方5モル%以下の場合、
ヒートシール温度が高くなるだけでなく、イージーピー
ル性が悪い。より好適には48≧|CH(B)−CH(A)|
≧10である。また、|η(A)−η(B)|が0.151/g
以上の場合、ヒートシール強度が十分でなく、一方0.01
1/g以下の場合にはイージーピール性が悪くなる。より
好適な方向としては、|CH(B)−CH(A)|、および
|η(A)−η(B)|の値が大きいほうが改善効果が
高い。より好適には0.12≧η(A)−η(B)|≧0.02
である。また{CH(B)−CH(A)}×{η(A)−η
(B)}が負になるとイージーピール性、ヒートシール
性が悪くなる。さらにまた上記構成では時としてガスバ
リアー性が不満足であったり、イージーピール性のさら
なる改善が求められる場合があるので、さらに鋭意検討
した結果、次の構成とすることによりより好適なものが
得られることが判明した。
すなわち、エチレン含有量30〜85モル%のEVOH(C)
を最内層とし、(C)層に隣接するEVOH(D)層を有
し、かつ下記(IV)〜(VI)式を満足する多層構成体
(Z)と、エチレン含有量20〜85モル%のEVOH(E)層
を最内層とする多層構成体(W)とからなり、多層構成
体(Z)の(C)層と多層構成体(W)の(E)層とが
直接接触し、ヒートシールされるように構成された多層
容器である。
50≧CH(C)−CH(D)≧5 (IV) 0.15≧η(D)−η(C)≧0.01 (V) 99/1≧L(D)/L(C)≧20/80 (VI) 但し、CH(C)、CH(D)とはEVOH(C)、EVOH
(D)のエチレン含有量(モル%)を示す。また、η
(C)、η(D)とはEVOH(C)、EVOH(D)の30℃、
15%含水フェノール溶液での溶液粘度(1/g)を示す。
さらに、L(C)、L(D)とはEVOH(C)、EVOH
(D)の厚み(μ)を示す。
CH(C)−CH(D)が50モル%以上の場合、EVOH
(C)層とEVOH(D)層との層間接着強度が十分でない
ためか層間デラミしやすい。一方5モル%以下の場合、
イージーピール性が悪い。好適には48≧CH(C)−CH
(D)≧10である。また、η(D)−η(C)が0.151/
g以上の場合ヒートシール強度が十分でなく、一方0.011
/g以下の場合にはイージーピール性が悪くなる。好適に
は0.12≧η(D)−η(C)≧0.02である。さらに、重
要な項目として、EVOH(C)層とEVOH(D)層との厚み
比率があげられる。すなわちL(D)/L(C)が99/1以
上の場合、ヒートシール強度が十分でない。一方、20/8
0以下では、(C)層が厚くなりすぎて、(C)層を
(D)層から剥離する際、(C)層を容易に切断できな
くなり、イージーピール性の点で好ましくないし、また
ガスバリアー性の面でも好ましくない。好適には95/5≧
L(D)/L(C)≧30/70である。一般的には、CH
(C)−CH(D)およびη(D)−η(C)の値が大き
く、かつL(D)/L(C)の値が大きいほうがより好適
である。
またこの構成においては下記式を満足するものがより
好適である。
50≧|CH(C)−CH(E)|≧5 (VII) 好適には48≧|CH(C)−CH(E)|≧10 0.15≧|η(E)−η(C)|≧0.01 (VIII) 好適には0.12≧|η(E)−η(C)|≧0.02 {CH(C)−CH(E)}×{η(E)−η(C)}>
0 (IX) 但しCH(E)はEVOH(E)のエチレン含有量を示し、
η(E)はEVOH(E)の30℃、15%含水フェノール溶液
での溶液粘度(1/g)を示す。
本発明において、EVOH(A)とは、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体けん化物であり、エチレン含有量20〜80モ
ル%、好適には25〜75モル%、酢酸ビニル成分のけん化
度80%以上、好適には90%以上のものが使用できる。エ
チレン含有量20モル%未満では溶融成形性が悪く、一方
80モル%をこえると、ガスバリアー性が不足する。ま
た、けん化度が80%未満では、ガスバリアー性および熱
安定性が悪くなる。またEVOH(B)とはエチレン含有量
30〜85モル%、好適には40〜70モル%で上記(I)〜
(III)式を満足する範囲で選択される。該EVOHには本
発明の目的が阻害されない範囲で、他の共単量体〔例え
ば、プロピレン、ブチレン、不飽和カルボン酸又はその
エステル{(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エ
ステル(メチル、エチル)など}、ビニルシラン化合物
(ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ンなど)、ビニルピロリドン(N−ビニルピロリドンな
ど)を共重合することも出来るし、さらに可塑剤、熱安
定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、フィラー、
他の樹脂(変性ポリアミド、変性ポリエステル、部分け
ん化エチレン−酢酸ビニル共重合体、ビニルシラン化合
物変性ポリオレフィンなど)をブレンドすることも自由
である。なかでも、ビニルシラン化合物を共重合したEV
OH、あるいは/およびEVOHに上記他の樹脂をブレンドす
ることはより好適である。
また、本発明に用いるEVOHの好適な溶液粘度としては
30℃、15%含水フェノールでの値としては、0.04〜0.20
1/g、好適には0.05〜0.161/gである。
また本発明においてEVOH(C)とはエチレン含有量30
〜85モル%、好適には40〜70モル%であり、これに積層
されるEVOH(D)とは、上記(IV)〜(VI)式を満足す
る範囲で選択される。またEVOH(E)としてはエチレン
含有量20〜85モル%のEVOHならばいずれも使用しうる
が、上記(VII)〜(IX)式を満足する範囲で選択され
ることがより効果的である。
本発明において多層構成体(X)、(Y)、(Z)お
よび(W)のEVOH層に積層される層としては熱可塑性樹
脂層あるいは/および紙の層などがあげられるが、特に
限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンプロピレン共重合体、エチレン酢酸ビニル
共重合体、アイオノマー、熱可塑性ポリエステル、ポリ
アミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビ
ニル、紙、アルミニウムなどから選ばれる少なくとも一
種類、あるいはそれ以上の物である。
本発明においてEVOHと該熱可塑性樹脂、紙あるいはア
ルミニウム(以降、基材と称する)とを多層化するため
に、使用される接着性樹脂としては、EVOH層と該基材層
とを強固に接着するものであれば、特に限定されるもの
ではないが、不飽和カルボン酸又はその無水物(無水マ
レイン酸など)をオレフィン系重合体または共重合体
〔ポリエチレン{低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状
低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン
(SLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−(メタ)アクリル酸エステル(メチルエステル、また
はエチルエステル)共重合体〕にグラフトしたものが、
好適にもちいられる。
本発明に用いられるEVOHは、周知の溶融成形法、圧縮
成形法によりフィルム、シート、ボトルなどの任意の成
形品に成形する事が出来るが、前述したとおり、該成形
物を多層構造体の一層として使用するとき、顕著な特徴
が発揮されるので、以下この点について説明を加える。
まず、多層構成体を得る方法としては、該EVOHと熱可塑
性樹脂とをしばしば接着性樹脂を介して押出ラミネート
法、ドライラミネート法、共押出ラミネート法、共押出
シート成形法、共押出パイプ成形法、共射出成形法、溶
液コート法などにより積層体を得、場合によっては、該
積層体を真空圧空深絞り成形、二軸延伸ブロー成形、二
軸延伸機に供し、加熱延伸するなど、二次成型加工され
る。
多層構成体の厚み構成に関しても、特に限定されるも
のではないが、成形性およびコスト等を考慮した場合、
全厚みに対するEVOH層の厚み比率は0.2〜50%程度が好
適である。また、多層構成体の構成としては、EVOH層/
接着性樹脂層/熱可塑性樹脂層、EVOH層/熱可塑性樹脂
層、EVOH層/接着性樹脂層/熱可塑性樹脂層/接着性樹
脂層/EVOH層/接着性樹脂層/熱可塑性樹脂層、EVOH層
/接着性樹脂層/接着性樹脂層/EVOH層/接着性樹脂層
/熱可塑性樹脂層、EVOH層/接着性樹脂層/紙あるいは
アルミニウム、EVOH層/紙あるいはアルミニウム、EVOH
層/接着性樹脂層/熱可塑性樹脂層/接着性樹脂層/紙
あるいはアルミニウム、EVOH層/接着性樹脂層/熱可塑
性樹脂層/紙あるいはアルミニウム、EVOH層/接着性樹
脂層/熱可塑性樹脂層/紙あるいはアルミニウム/熱可
塑性樹脂層などが代表的なものとしてあげられる。多層
構成体において熱可塑性樹脂層を複層設ける場合は、こ
れらの樹脂は異なっていてもよいし、また同じものでも
よい。また、EVOH層がEVOH(C)層(最内層)およびEV
OH(D)層の複層からなる場合は(C)層と(D)層間
に通常な接着性樹脂層を設けないが、イージーピール性
を損なわない範囲であれば接着性樹脂層を設けることは
自由である。
本発明において、最内層にEVOH層を有する多層構成体
の最内層同士が直接接触し、ヒートシールされるように
構成された容器としては、カップ、ボトルなどの底材と
蓋材からなり、両者がヒートシール可能な容器、あるい
は最内層にEVOH層を有するフィルム状物の最内層同士が
ヒートシールされるように構成された容器などがあげら
れる。
ヒートシールする方法としては、たとえば該多層構成
体の端部あるいはフランジ部に同種あるいは異種の該多
層構成体を上蓋とし、かつ最内層のEVOH層どうしが互い
に接するように配し、熱板シーラー、インパルスシーラ
ー、超音波シーラー、摩擦熱シーラーあるいは誘電加熱
シーラーなどによりヒートシールする方法があげられ
る。この時、シールされるEVOH層の片面あるいは両面に
コロナ処理、火炎処理、アンカーコート剤の塗布、ある
いは水を塗布することはシール強度の増加、あるいはシ
ール温度の低下に有効であり好ましい。とくに、水を塗
布すること、あるいは含水系の充填物により液噛みシー
ルは特に好適である。一方、EVOH層の含水率が高いほど
EVOHの軟化、融解によるシール温度の低下に有効である
が時としてシール部で白化、発泡が生じ、外観上好まし
くない場合がある。従って、EVOH層の含水率は5重量%
以下、好適には1%以下である。
ところで、ヒートシール部の開封性、すなわちイージ
ーピール性に関しては、本発明のEVOH多層構成体を用い
ることにより大幅に改善されるが、さらによりイージー
ピール性を増すために、ヒートシール部あるいは/およ
びその近ぼうのEVOH層にEVOH層を貫通しない程度の深さ
で切込みあるいは無水の微少穴を開けるなどの方法が有
効である場合がある。
このようにして得られた本発明の多層容器は、ガスバ
リアー性がきわめて良く、保香性を要求される容器など
に有効であり、液性品、たとえば液体あるいはペースト
状の飲料や食品、たとえばオレンジジュース、レモンジ
ュース、プラムジュース、葡萄ジュース、イチゴジュー
ス、あるいはネクター等の加工果汁飲料を含む果汁飲
料;トマトジュース、各種野菜ジュース;砂糖あるいは
果糖等の糖類、クエン酸、着色剤、香料等を用い、ある
いは必要に応じてビタミン類を添加した合成果汁を含む
合成飲料;乳酸菌飲料;調理済みカレー、ビーフシチュ
ー等のシチュー類;コンソメスープ、ポタージュスー
プ、味噌汁等のスープ;ぜんざい、ゆであずき、汁粉、
あんみつ、みつまめ、ゼリー等のし好食品;ベーコン、
カマボコ、ハンバーグ、ソーセージ、ハムなどの水産加
工あるいは畜産加工製品;ミカン、パイナップル、チェ
リー等の果実製品;醤油、ソース、食酢、ドレッシン
グ、ケチャップ、マヨネーズ、食用油、味噌等の調味
料;マーガリン、バター、ジャムなどのし好品;ビー
ル、酒、ウイスキー、ブドウ酒、あるいはジンフィーズ
などの各種カクテルを含む酒精飲料等の各種内容物を保
存するための容器として有効である。さらには、上記飲
料水や食品以外のものとしてリンゲル液等の液状の医
薬、農薬あるいは化粧品、香料、洗剤類等の各種内容物
を保存するための容器としても好適に用いられる。これ
らの中でも、特に柑橘果汁またはそれを多く含む清涼水
の容器として好適に用いられる。
また、この容器に食品、とくに液状食品、化粧品、香
料等上記の内容物を充填し、ヒートシールして得た包装
体は、高品質で保存性が高いので極めて有効である。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、これ
によりなんら限定されるものではない。
E.実施例 実施例1 EVOH(A)として、エチレン含有量32モル%、けん化
度99.4%、溶液粘度η(30℃、15%含水フェノールでの
値)0.111/gのEVOH(A)(クラレ製エバール)、また
基材としてポリスチレン(以降PSと称する出光スチロー
ルET−61)、および接着性樹脂(以降Adと称する)とし
て無水マレイン酸変性エチレン−酢酸ビニル樹脂を用い
3種3層共押出装置にかけ、多層シートを作成した。シ
ートの構成は最外層PSが800μまたAd層50μ、最内層EVO
H(A)が50μのシートである。そして、このシートをE
VOH層が内側になるように真空圧空熱成形機にかけ180℃
で成形をおこない、絞り比0.5のカップ状容器を得た。
また、蓋材として、エチレン含有量60モル%、けん化
度99.4%、溶液粘度η(B)0.071/gのEVOH(B)(ラ
クレ製エバール)、また基材としてポリプロピレン(以
降PPと称する三菱石油化学ノーブレンMA−6)、および
接着性樹脂(以降Adと称する)として無水マレイン酸変
性ポリプロピレンを用い3種3層共押出装置にかけ、多
層シートを作成した。シートの構成は最外層PPが160μ
またAd層20μ、最内層EVOH(B)が20μである。
上記カップに水を入れEVOH層同士が接する様上記上蓋
材を被せ、液噛み状況下カップフランジ部を120℃熱板
でシールした。シール部の接着強度は1500g/10mm巾と強
く、イージーピール性も比較的良好であった。
実施例2 蓋材として、エチレン含有量60モル%、けん化度99.4
%、溶液粘度η(C)0.071/gのEVOH(C)(クラレ製
エバール)、エチレン含有量32モル%、けん化度99.4
%、η(D)0.111/gのEVOH(D)(クラレ製エバー
ル)、また基材としてPP(三菱石油化学ノーブレンMA−
6)、およびAdとして無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ンを用い4種4層共押出装置にかけ、多層シートを作成
した。シートの構成は最外層PPが160μ、Ad層20μ、EVO
H(D)が17μおよび最内層EVOH(C)が3μのシート
を得た。
実施例1で得たカップに水を入れEVOH層同士が接する様
上記上蓋材を被せ、液噛み状況下カップフランジ部を12
0℃熱板でシールした。シール部の接着強度は1100g/10m
m巾と強く、イージーピール性が非常に良好であり、か
つ、高いバリアー性を有する容器であった。
実施例3 表1、2に示す以外は、実施例2と同様の条件で行っ
た。その結果を表2に示す。
比較例1〜3 表1、2に示す以外は、実施例1と同様の条件で行っ
た。その結果を表2に示す。
F.発明の効果 本発明によれば、ヒートシールが低温度で可能なだけ
でなく、開封時のイージーピール性が良好であり、さら
に、長期保存による内容物のフレーバー成分の低減、酸
化劣化による風味の悪化を大幅に改善しうる多層容器お
よび包装体を得ることができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含有量20〜80モル%のエチレン−
    ビニルアルコール共重合体(A)を最内層とする多層構
    成体(X)と、エチレン含有量30〜85モル%のエチレン
    −ビニルアルコール共重合体(B)を最内層とする多層
    構成体(Y)とからなり、多層構成体(X)の(A)層
    と多層構成体(Y)の(B)層とが直接接触し、ヒート
    シールされるように構成され、かつ下記(I)〜(II
    I)式を満足する多層容器。 50≧|CH(B)−CH(A)|≧5 (I) 0.15≧|η(A)−η(B)|≧0.01 (II) {CH(B)−CH(A)}×{η(A)−η(B)}>0 (III) 但し、CH(A)、CH(B)とはEVOH(A)、EVOH(B)
    のエチレン含有率(モル%)を示す。また、η(A)、
    η(B)とはEVOH(A)、EVOH(B)の30℃、15%含水
    フェノール溶液での溶液粘度(1/g)を示す。EVOHはエ
    チレン−ビニルアルコール共重合体を示す。
  2. 【請求項2】請求項1記載の容器に内容物を充填し、ヒ
    ートシールしてなる包装体。
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