JP2835768B6 - 2主軸対向旋盤における防振加工方法 - Google Patents

2主軸対向旋盤における防振加工方法 Download PDF

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《産業上の利用分野》
この発明は、旋盤でワークを加工する際にワークの振動によって所望の加工が不可能ないし困難になるのを防止する方法に関するもので、特にベッドの定位置に軸着された第1主軸と該第1主軸に同一軸線上で近接離隔自在に対向する第2主軸とを有する2主軸対向旋盤における上記方法に関するものである。
《従来の技術》
旋盤でワークを加工するときにワークが振動して所望の加工ができなくなることがある。この現場は、通常ワークが細長いときに生じ、ワークの振動のために刃物に所望の切り込みを与えることができなくなったり、加工したワークの表面にワークの振動に起因するしま模様が表れたりする。
従来はこのようなときにワークの振動を防止する手段として、ステディレストと呼ばれる加工治具でワークを支持する方法が採用されている。ステディレストは、V形の表面ないし複数のローラでワークの外周を支持するもので、ステディレストでワーク加工位置の近くを支持してやれば、加工中におけるワークの振動を有効に防止できる。
《発明が解決しようとする課題》
ステディレストを用いる加工方法は、ワークの振動を防止する点では極めて有効で、非常に細長いワークを加工する場合等には、ステディレストを用いなければ加工することができない場合も多い。しかしステディレストは、ワークの種類毎にそれぞれ専用のものを用意するか、汎用のステディレストならばワークの種類毎にその高さを調整して使用する必要があり、しかもステディレストで支持している部分は、そのステディレストを用いた状態で加工することができないので、一個のワークに対して複数のステディレストが必要になることもまれではなく、ステディレストの操作・調整や加工中の段取り替えが煩雑になるという欠点がある。
2主軸対向旋盤では、ワークが振動するおそれがあるときには、ワークの両端を第1および第2主軸で把持して両主軸を同期回転させながら加工を行うことが可能で、心押台でワークの先端を保持する場合よりもワーク先端の把持剛性を高くでき、かつ両主軸の同期駆動によってワークのねじれ剛性も高くできるので、ワークの振動防止の点では、単軸の旋盤より有利であり、ステディレストなしで加工できるワークの範囲が若干広くなる。
この発明は、互いに近接距離可能な2本の主軸を有するという2主軸対向旋盤のハード構造の特徴を更に利用して、より広い範囲のワークをステディレストを用いることなく加工する方法を提供しようとするものである。
《課題を解決するための手段》
この発明の2主軸対向旋盤における防振加工方法は、同一軸線上で対向する第1主軸11aと第2主軸11bとを備え、第1主軸11aはベース1に固定され、第2主軸11bは主軸方向に進退自在に装着され、第2主軸11bを主軸方向に位置決め駆動するサーボモータ12bとこのサーボモータを制御するNC装置を備えている2主軸対向旋盤における防振加工方法において、NC装置が一工程の加工プログラムを読み込む毎に当該一工程の加工が防振加工かそうでないかを判定し、防振加工が指令されているときは第2主軸がワークを把持しているかどうかを確認した後、ワークの材質及び形状データに基づいて設定ないし算出された歪量だけ第2主軸を移動し、次いで加工を実行した後、前記歪量だけ第2主軸を戻す手順で当該一工程の加工を行い、防振加工が指令されていないときは、その判定手続きのあと直ちに当該一工程の加工を実行することをを特徴とするものである。上記歪量は、ワークの材質に応じて予め設定した軸応力をワーク内に生成させたときの歪量として設定ないし算出される。
第2主軸台2bの移動によってワークに生じさせる軸応力は、加工精度に影響を及ぼすような変形をワークに生じさせない限度において高めに設定するのが良いが、加工によるワークの熱膨張も考慮する必要があり、チャック爪のすべりを生じない範囲の応力でなければならないという制限も考慮しなければならない。
ワークに与える最適な軸応力の値は、理論的に求めることがある程度は可能であるとしても、旋盤自体の剛性や刃物の剛性とも無関係ではないので、最終的には実際の加工データを基にして決定されるべきものである。
ワークに上記軸応力を与えるための第2主軸台2bの移動量は、ワーク毎に計算して加工プログラムにインプットしておくか、あるいはCNC旋盤であれば、ワークの材質や形状を基にしてコンピュータに計算させて第2主軸台2bの移動位置を制御しているサーボモータ12bに移動指令を与えることによって行われる。
《作用》
楽器の弦の振動数は、弦の張力すなわち弦の軸応力が大きくなる程高くなりかつ振幅が減少することからも容易に理解されるように、軸方向応力を付与されることによってワークの剛性が高まり、ワークの振動は抑止される。
勿論上記手段によって抑止できる振動の範囲には限りがあり、非常に振動し易いワークを加工する際には、前述したステディレストを用いざるを得ないが、上記手段によれば、ステディレストを用いないで加工できるワークの範囲を拡大できる。
そして上記手段は、加工前にNC制御で第2主軸台2bをわずかに移動させるだけで良いので、加工時の作業負担を増大させることも加工能率を低下させることもなく、簡単なプログラムを加工プログラムに付加するだけで容易に実施することができる。
《実施例》
第2図はこの発明の方法が実施される旋盤のハード構造の一例を模式的に示した平面図である。第2図の説明においては、主軸11a、11bと平行な方向をZ軸方向と言い、Z軸と直交する方向をX軸方向という。また第1主軸11a側と第2主軸11b側との部材を区別するために添字a、bを用いているが、特に区別する必要がないときは、これらの添字a、bを省略した符号を用いている。
第2図中、1はベース、2aは第1主軸台、2bは第2主軸台、3aはタレット型の第1刃物台、3bは同第2刃物台である。ベース1は、上面を45度手前側に傾斜させたスラント型で、このベースに固定した第1主軸台2aに対向して第2主軸台2bがZスライド6を介してZ軸方向にのみ摺動自在に配置され、主軸台2a、2bの奥側に刃物台3a、3bが配置されている。そして第1刃物台3aはZスライドとXスライドを備えたZXスライド7を介してZ軸及びX軸両方向に摺動自在で、第2刃物台3bはXスライド8を介してX軸方向にのみ摺動自在に装着されている。
刃物台3a、3bは、ミリングカッタやドリル等の回転工具を含む複数の工具を装着したタレット9a、9bをそれぞれ備え、各タレットは、インデックスモータ10a、10bで割出し駆動されて工具の選択が行われ、各インデックス位置において面歯車継手により刃物台3a、3bに強固に固定される。タレットに装着した回転工具は、ミリング用モータ39a、39bで回転駆動される。
各スライド6、7、8には、その送りモータ12a、12b、13a、13b、送りネジ14a、14b、15a、15b及び図示されないボールナットからなる送り装置が設けられている。送りモータ12a、12b、13a、13bは、エンコーダ16a、16b、17a、17bを内蔵したサーボモータが用いられており、その回転角を制御することにより、第2主軸台2b及び第1、第2刃物台3a、3bの移動位置決めが行われる。
第3図は、Zスライド6の位置決め用の送りモータ12bの制御ブロック図を示したもので、CNC装置46からの位置決め指令に基いてサーボモータ12bが回転してZスライド6を所定の位置に位置決めする。サーボモータ12bの回転量は、エンコーダ16bによって検出されてCNC装置46にフィードバックされ、これによってZスライド6が正確に位置決めされる。
主軸台2a、2bには、第4図に示すように、それぞれの主軸11a、11bにチャック19、チャック開閉用のチャックシリンダ20、旋削モータ21、主軸割出し装置23、該割出し装置と主軸を係脱するシフト歯車対24、25及び主軸エンコーダ27が装着されている。旋削モータ21は、Vベルト28伝動により主軸11を駆動しており、主軸11の回転角は、タイミングベルト29で主軸11と連結された主軸エンコーダ27で検出されている。一方、シフト歯車対24、25により主軸11と係脱される割出し装置23は、精密位置決めが可能な割出しモータ22によって駆動され、減速機30を介して主軸11を低速回転させる。割出しモータ22の回転は、該モータに内蔵された割出しエンコーダ26によって検出され、第2図と同様なサーボ制御によって主軸11の位相を制御している。
ワークに旋削加工を行う際には、シフト歯車対24、25を切り離して割出し装置23が主軸11から切り離す。またコンターリングのフライス加工等で主軸11を低速回転させるときには、シフト歯車対24、25を噛合させて割出し装置23を主軸11に連結し、割出しモータ22で主軸11を回転させる。
第5図は旋削モータの制御ブロック図である。第1及び第2旋削モータ21a、21bは、個別運転されるときには、CNC装置46からの個別の速度指令を受けたモータ制御部52a、52bが個々にその速度を制御している。想像線で囲んで示す同期制御装置53は、遅速弁別回路54、補正値設定器55、補正指令回路56、切換器57並びに第1及び第2速度指令補正回路58a、58bからなる。遅速弁別回路54は、ミリセカンド単位の微少時間における主軸エンコーダ27a、27bの出力パルスをカウントし、その大小により第1主軸11aと第2主軸11bとに位相差や速度差が生じているかどうかを監視している。
補正値設定器55には、単位時間間隔毎に与える速度補正値が設定されている。この補正値は、CNC装置46のプログラムで与えるようにすることもできる。補正指令回路56は、遅速弁別回路54の出力を受けて、補正値設定器55に設定された補正値を減算又は加算指令として速度指令補正回路58a、58bに与える。勿論、位相や速度が進んだ側には減算指令として、遅れた側には加算指令として補正値が与えられる。速度指令補正回路58a、58bは、CNC装置46から与えられた速度指令にこの補正値を加減してモータ制御部52a、52bに速度指令を与える。この一連の制御サイクルを短い時間間隔で連続して行うことにより、第1主軸11aと第2主軸11bを同期させている。
第1主軸11aと第2主軸11bを同期駆動するときには、切換器57で第1主軸側の速度指令が第1及び第2モータ制御部52a、52bの両者に与えられるようにすると共に、補正信号が速度指令補正回路58a、58bに与えられるように切換器57を切り換える。
本発明の防振加工は、CNC装置46の加工プログラムで指令される。以下、この発明の防振加工方法の一実施例を第1図のフローチャートに基いて説明する。
一工程の加工プログラム、例えばあるワークの中央部の旋削粗削りならその旋削加工において、防振加工が指令されると、第1図の制御ルーチンは、第2チャック19bがワークを既に把持しているかどうか調べ(防振加工はワークが第1主軸で把持されているときに指令されるので、このことは、ワークが第1主軸と第2主軸との両方で把持されているかどうかを調べることと同意義である。)、若し第2チャック19bがワークを把持していなければ、NC画面にアラームメッセージを表示させ、機械を停止させる。
次に予めCNC装置46に記憶されているワークの材質、長さ、径等のデータを読み込み、材質やワーク毎に登録された許容応力にワークの最小断面積を乗じてワークに与える軸力を算出し、この軸力をワークの両端から与えたときのワークの歪量を算出する。そしてZ軸送りモータ12bにこの歪量に対応する移動指令を与え、Zスライド6をこの歪量だけ移動させる。この状態で、ワークには、引張又は圧縮方向の軸力が加わり、ワークの剛性が高くなる。
その後、プログラムで指定された一工程の加工を行い、該一工程の加工が終了したら、防振加工の実行のために特別に行った動作をもとに戻し、次の加工に進む。若しプログラムにより指令された加工が防振加工でなければ、分岐ステップ61及び62で制御が分岐して防振加工のための準備手続き及び復元手続きを通らないので、加工ステップ63で通常どおりの加工が行われるだけである。
《発明の効果》
以上説明したこの発明の加工方法によれば、加工プログラムにおいて防振加工を指定するだけで加工中のワークの振動を抑制した状態で加工を行うことが可能となり、ステディレストを用いないで行うことのできる加工の範囲を相当に拡大することができ、ステディレストの製作に要する費用やステディレストの設置に要する作業時間や人手を大幅に低減することができる。更に上記の方法は、旋盤のハードウエア自体には何等の改変も必要とせず、加工プログラムで防振加工を指定することのみによって実施できるので、従来装置にも簡単に採用できるという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
図はこの発明の一実施例を示す図で、第1図は制御手順を示すフローチャート、第2図は2主軸対向旋盤の模式的な平面図、第3図は第2主軸台の位置決め装置を示すブロック図、第4図は主軸駆動装置を示す模式的な平面図、第5図は旋削モータの同期制御装置を示すブロック図である。
図中、
1:ベース、2a,2b:主軸台
6:Zスライド、11a,11b:主軸
12b:送りモータ、16b:エンコーダ
19a,19b:チャック、21a,21b:旋削モータ
27a,27b:主軸エンコーダ

Claims (1)

  1. 同一軸線上で対向する第1主軸(11a)と第2主軸(11b)とを備え、第1主軸(11a)はベース(1)に固定され、第2主軸(11b)は主軸方向に進退自在に装着され、第2主軸(11b)を主軸方向に位置決め駆動するサーボモータ(12b)とこのサーボモータを制御するNC装置を備えている2主軸対向旋盤における防振加工方法において、
    NC装置が一工程の加工プログラムを読み込む毎に当該一工程の加工が防振加工かそうでないかを判定し、防振加工が指令されているときは第2主軸がワークを把持しているかどうかを確認した後、ワークの材質及び形状データに基づいて設定ないし算出された歪量だけ第2主軸を移動し、次いで加工を実行した後、前記歪量だけ第2主軸を戻す手順で当該一工程の加工を行い、防振加工が指令されていないときは、前記判定手続きのあと直ちに当該一工程の加工を実行することを特徴とする、2主軸対向旋盤における防振加工方法。
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