JP2833229B2 - 電子楽器の自動伴奏装置 - Google Patents

電子楽器の自動伴奏装置

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JP2833229B2
JP2833229B2 JP3017041A JP1704191A JP2833229B2 JP 2833229 B2 JP2833229 B2 JP 2833229B2 JP 3017041 A JP3017041 A JP 3017041A JP 1704191 A JP1704191 A JP 1704191A JP 2833229 B2 JP2833229 B2 JP 2833229B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の演奏操作子から
なる鍵盤などの和音演奏手段及び和音検出手段によって
指示される和音に応じて伴奏音を自動的に発音する電子
楽器の自動伴奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置は、例えば特開平1
−179091号公報に示されているように、マーチ、
ロックなどの伴奏スタイル毎に複数組の伴奏音データ列
を所定の和音タイプ及び所定の和音根音を基準にして伴
奏音メモリに記憶しておき、前記複数組の伴奏音データ
列の一つを時間経過に従って順次読み出すとともに、同
読み出した各伴奏音データを鍵盤などの和音演奏手段に
より演奏された和音のタイプ及び根音に応じて変換し
て、前記変換された各伴奏音データに応じた伴奏音信号
を発生するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記のよう
に構成した従来の装置においては、伴奏音メモリに記憶
されている伴奏音データは、常に、和音演奏手段により
演奏された和音のタイプ及び根音に応じて変換されるの
で、前記伴奏音データ列による伴奏音の一連の伴奏音の
流れを維持することが全くできない。すなわち、伴奏音
データ列の中に、メロディラインに近いような一連の伴
奏音を発生させるための伴奏音データ群を用意してお
き、この伴奏音データ群による一連の伴奏音の流れを忠
実に再現したい場合もあるが、この場合でも、前記のよ
うに、伴奏音列は演奏和音のタイプにより特定音が半音
分だけ上下に変化してしまうので、前記伴奏音の流れに
乱れが生じてしまう。本発明は前記問題に対処するため
になされたもので、その目的は、伴奏音データ列中の所
望の位置に前記演奏和音のタイプによる変換を禁止する
データを挿入しておき、伴奏音データ群による一連の伴
奏音の流れを忠実に再現することを可能とした電子楽器
の自動伴奏装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、前記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、所定の
和音タイプ及び所定の和音根音を基準にして伴奏音名を
表す複数の伴奏音データを時間経過に従って複数組記憶
した伴奏音メモリと、前記複数組の伴奏音データ列の一
つを時間経過に従って順次読み出す読み出し手段と、
音のタイプ及び根音を指示する和音指示手段と、前記読
み出された各伴奏音データを前記指示された和音のタイ
プ及び根音に応じて変換する変換手段と、前記変換され
た各伴奏音データに応じて伴奏音信号を発生する伴奏音
信号発生手段とを備えた電子楽器の自動伴奏装置におい
て、前記指示された和音タイプによる前記読み出した伴
奏音データの変換を禁止することを表す変換禁止データ
を前記伴奏音データ列中の一部に含ませておくととも
に、前記読み出し手段により前記変換禁止データが読み
出されたとき前記変換手段を制御し前記指示された和音
タイプによる前記読み出した伴奏音データの変換を禁止
して同指示された和音根音による変換のみを許容する変
換禁止手段を設けたことにある。また、前記請求項2に
係る発明の構成上の特徴は、前記変換禁止データとして
前記読み出した伴奏音データの変換を特定の区間に渡っ
て禁止することを表すデータで構成するとともに、変換
禁止手段を、前記変換禁止データが読み出されたとき同
変換禁止データにより表された特定の区間に渡って前記
指示された和音タイプによる変換を禁止して同指示され
た和音根音による変換のみを許容するように構成したこ
とにある。
【0005】また、前記請求項3に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1又は2に係る発明の和音指示手段
を、複数の演奏操作子からなって和音を演奏するための
和音演奏手段と、前記和音演奏手段により演奏された和
音のタイプ及び根音を検出する和音検出手段とで構成し
たことにある。 また、前記請求項4に係る発明の構成上
の特徴は、前記請求項1又は2に係る発明の変換手段
を、前記指示された和音根音に対して特定の音程関係に
ある伴奏音を表す前記伴奏音データを前記指示された
音タイプに応じて半音間隔に対応した量だけ上下すると
ともに、前記伴奏音データを前記指示された和音根音と
前記伴奏音データの基準となる和音根音との間隔に対応
した量だけシフトする手段で構成したことにある。
【0006】また、前記請求項5に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1又は2に係る発明の構成に、さら
に、前記伴奏音データ列中に前記変換禁止データと共に
同伴奏音データが基準としている和音タイプを表す和音
タイプデータを含ませておくとともに、メロディ演奏手
段にて演奏されたメロディ音の音高、前記指示された
音根音及び前記指示された和音タイプに応じて前記メロ
ディ音に対する付加音を表す付加音データを形成すると
ともに同付加音データを前記伴奏音信号発生手段に出力
して前記付加音信号の発生を制御する付加音データ発生
手段と、変換禁止手段が前記指示された和音タイプによ
る変換を禁止しているとき前記付加音データ発生手段を
制御し前記指示された和音タイプに代えて前記伴奏音デ
ータ列中の和音タイプデータにより表された和音タイプ
に応じて前記付加音データを形成させる和音タイプ置換
手段とを設けたことにある。
【0007】
【発明の作用及び効果】上記のように構成した請求項1
に係る発明においては、伴奏音メモリに記憶されている
複数組の伴奏音データ列中の一部に変換禁止データが含
まれており、この変換禁止データが読み出し手段により
読み出されたときには、変換禁止手段が変換手段を制御
し、変換手段は、伴奏音メモリから読み出した伴奏音デ
ータを和音指示手段により指示された和音の根音のみに
より変換する。この場合、前記変換禁止データは、例え
ば請求項2に係る発明のように、前記読み出した伴奏音
データの変換を特定の区間に渡って禁止することを表す
データで構成されており、変換禁止手段は変換禁止デー
タにより表された特定の区間に渡って前記指示された和
音タイプによる変換を禁止して同指示された和音根音に
よる変換のみを許容する。 また、和音のタイプ及び根音
の指示は、例えば請求項3に係る発明のように、和音検
出手段が和音演奏手段にて演奏された和音に基づいて和
音のタイプ及び根音を検出することにより行われる。ま
た、伴奏音データは所定の和音タイプ及び所定の和音根
音を基準にして形成されており、変換手段は、例えば
求項4に係る発明のように、前記伴奏音データを前記指
示された和音根音と前記伴奏音データの基準となる和音
根音との間隔に対応した量だけシフトするので、伴奏音
信号発生回路からは、伴奏音データに対応した伴奏音信
号を前記指示された和音の根音に応じて単にシフト(移
調)したものが発生する。また、伴奏音メモリから変換
禁止データが読み出されないときには、変換手段は、伴
奏音メモリから読み出した伴奏音データを和音指示手段
により指示された和音のタイプ及び根音に応じて変換す
る。この場合、変換手段は、例えば請求項4に係る発明
のように、前記指示された和音の根音に対して特定の音
程関係にある伴奏音を表す伴奏音データを前記指示され
和音タイプに応じて半音間隔に対応した量だけ上下す
るとともに、前述のように伴奏音データを前記指示され
和音根音に応じてシフトするので、伴奏音信号発生手
段からは、前記指示された和音のタイプ及び根音に応じ
た伴奏音信号が発生する。
【0008】その結果、前記請求項1〜4に係る発明に
よれば、伴奏音データ列の中に、メロディラインに近い
ような一連の伴奏音を発生させるための伴奏音データ群
を用意しておけば、この伴奏音データ群による一連の伴
奏音の流れを忠実に再現することができ、自動伴奏装置
に新たな機能をもたせることができる。
【0009】また、上記のように構成した請求項5に
載の発明においては、さらに、前記伴奏音データ列中に
前記変換禁止データと共に同伴奏音が基準としている
音タイプを表す和音タイプデータが含まれており、変換
禁止手段が前記指示された和音タイプによる変換を禁止
しているときには、和音タイプ置換手段が付加音データ
発生手段を制御して、同付加音データ発生手段が、メロ
ディ演奏手段にて演奏されたメロディ音の音高、前記指
示された和音の根音及び前記伴奏音データ列中の和音タ
イプデータに応じて前記メロディ音に対する付加音を表
す付加音データを形成して、伴奏音信号発生手段が同付
加音データに対応した付加音信号を発生する。また、変
換禁止手段が前記指示された和音タイプによる変換を禁
止していないときには、付加音データ発生手段は、メロ
ディ演奏手段にて演奏されたメロディ音の音高、前記
示された和音の根音及びタイプに応じて前記メロディ音
に対する付加音を表す付加音データを形成して、伴奏音
信号発生手段が同付加音データに対応した付加音信号を
発生する。
【0010】その結果、前記請求項5に係る発明によれ
ば、前記請求項1〜4に係る発明の効果に加えて、メロ
ディ音に対する付加音をも、前記一連の伴奏音の流れに
忠実に対応させることができ、付加音をメロディ音及び
前記伴奏音に適したものにすることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
すると、図1は本発明に係る電子楽器の全体をブロック
図により示している。この電子楽器は左鍵盤11、右鍵
盤12及び操作パネル20を備えている。左鍵盤11は
複数の鍵からなり、和音演奏のために利用される。右鍵
盤12も複数の鍵からなり、メロディ演奏のために利用
される。これらの各鍵の押離鍵は押鍵検出回路13内に
各鍵に対応して設けた複数の鍵スイッチの開閉成により
検出されるようになっている。
【0012】操作パネル20には、複数の音色選択スイ
ッチ群21、複数の伴奏スタイルスイッチ群22、テン
ポボリューム23、ハーモニ選択スイッチ24、スター
トスイッチ25及びストップスイッチ26が設けられて
いる。
【0013】音色選択スイッチ群21は、バイオリン、
ギター、ピアノ等、複数の音色にそれぞれ対応してお
り、各スイッチは前記複数の音色の中からメロディ音の
ための1つの音色を指定するものである。伴奏スタイル
スイッチ群22は、マーチ、ロック等、複数の伴奏スタ
イルにそれぞれ対応しており、各スイッチは前記複数の
伴奏スタイルの1つを指定するものである。テンポボリ
ューム23は自動伴奏のテンポを設定するものである。
ハーモニ選択スイッチ24はメロディに対するハーモニ
音の付加を選択するものである。スタートスイッチ25
は自動伴奏の開始を指示し、またストップスイッチ26
は同伴奏の停止を指示するものである。これらのスイッ
チ21〜26の操作はスイッチ操作検出回路20により
検出されるようになっている。
【0014】押鍵検出回路13及びスイッチ操作検出回
路20aはバス30に接続されており、同バス30に
は、楽音信号形成回路40、マイクロコンピュータ部5
0及び伴奏データメモリ60が接続されている。楽音信
号形成回路40は複数の楽音信号形成チャンネルを備え
ており、各楽音信号形成チャンネルは、マイクロコンピ
ュータ部50からバス30を介して供給されたキーコー
ドKC、キーオン信号KON 等の制御データに基づき、ピア
ノ、クラリネット等の音高の変化するメロディ音信号、
付加音信号及び伴奏音信号を形成するとともに、ドラ
ム、シンバル等の打楽器音信号(本件では伴奏音信号の
一部として定義される)を形成して出力する。楽音信号
形成回路40の出力はアンプ41を介してスピーカ42
に接続されている。
【0015】マイクロコンピュータ部50は、バス30
にそれぞれ接続されたプログラムメモリ51、テンポク
ロック発生器52、CPU53及びワーキングメモリ5
4からなる。プログラムメモリ51はROMにより構成
され、図5〜図11に示すフローチャートに対応したプ
ログラムを記憶している。テンポクロック発生器52は
可変周波数発振器で構成され、CPU53からバス30
を介して供給されるテンポ制御データに応じた周期でテ
ンポクロック信号を発生する。なお、このテンポクロッ
ク信号の周期は4分音符を24分割したタイミングに対
応している。CPU53は、電源スイッチ(図示しな
い)の投入後、図8に示すフローチャートに対応した
「メインプログラム」を実行し続けるとともに、前記テ
ンポクロック信号の到来により前記プログラムの実行を
中断して、図10に示すフローチャートに対応した「イ
ンタラプトプログラム」を割り込み実行するものであ
る。ワーキングメモリ54はRAMにより構成され、前
記プログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶する
ものである。
【0016】伴奏データメモリ60はROMにより構成
され、ハーモニテーブルHMT 、ノート変換テーブルNCT
及び演奏データテーブルPLDTを備えるとともに、その他
の伴奏用データを記憶する領域も備えている。ハーモニ
テーブルHMT は、図2に示すように、スタイル番号STLN
により指定される伴奏スタイル毎に、和音タイプHCTP、
度数DG及び付加音の種類iに応じて読み出されるハーモ
ニデータHMT(STLN,HCTP,DG,i) を記憶している。この場
合、和音タイプHCTPは前記ハーモニデータの読み出しに
利用されるもので、メジャM、マイナm、セブンス7th
などの和音のタイプを表す。度数DGは和音の根音からの
半音間隔数を表すもので、付加音の種類iは「0」によ
り第1付加音を表すとともに「1」により第2付加音を
表す。ハーモニデータHMT(STLN,HCTP,DG,i) はメロディ
音の最高音から下方向への半音間隔数を表す。ノート変
換テーブルNCT は、図3に示すように、スタイル番号ST
LNにより指定される伴奏スタイル毎に、和音タイプCTP
及び度数DGに応じて読み出されるノート変換データNCT
(STLN,CTP,DG)を記憶している。この場合の和音タイプC
TP は左鍵盤11の押鍵操作により指定された和音のタ
イプを表しており、ノート変換データNCT(STLN,CTP,DG)
はメジャ和音の和音構成音をマイナm、セブンス7thな
どの和音タイプに応じて変換するための補正値である。
【0017】演奏データテーブルPLDTは、図5(A)に示
すように、各伴奏スタイル毎の10個のトラックPLDT(S
TLN,TRKN)に分割されており、1〜6番目のトラック(TR
KN=0〜5)は和音の構成音に割り当てられ、7番目のト
ラック(TRKN=6)はベース音に割り当てられ、8〜10
番目のトラック(TRKN=7〜9)は打楽器音に割り当てられ
ている。各トラックPLDT(STLN,TRKN) には、それぞれノ
ートデータNOTE及び音色データTCからなる一連の演奏デ
ータ列すなわち伴奏パターンが時間経過に従って記憶さ
れているとともに、1番目のトラックPLDT(STLN,0)に
は非変換データNCVが所望の位置に挿入記憶されてい
る。この場合、ノートデータNOTEは、図5(B)に示すよ
うに、識別コード、イベントタイムEVT及びキーコードK
Cからなる1組のデータにより構成されている。識別コ
ードはこの1組のデータがノートデータNOTEであること
を表し、イベントタイムEVT は同データNOTEの読み出し
タイミングを各伴奏パターンの頭からの時間で表し、キ
ーコードKCは伴奏音の音高を表す(ただし、打楽器音に
関してはその種類を表す)。また、この音高を表すキー
コードKCは、通常、左鍵盤11にてCメジャの和音が演
奏されている場合を想定して、Cメジャ和音を基準にし
た伴奏音の音名を表し、特定の区間(左鍵盤11にて演
奏された和音タイプに対応した伴奏音への変換を期待し
ない区間)において、C音を基準にした固有の和音タイ
プに基づく伴奏音の音高を表している。
【0018】音色データTCは、図5(C)に示すように、
識別コード、イベントタイムEVT 、音色番号VOINからな
る1組のデータにより構成されている。識別コードはこ
の1組のデータが音色データTCであることを表し、イベ
ントタイムEVT は同データTCの読み出しタイミングを各
伴奏パターンの頭からの時間で表し、かつ音色番号VOIN
は伴奏音の音色を表す(ただし、打楽器音に関しては同
一音を微妙な変化を表す)。非変換データNCV は前記特
定区間を規定するもので、図5(D)に示すように、識別
コード、非変換フラグデータNCVD及び和音タイプデータ
TYPDからなる1組のデータにより構成されている。識別
コードはこの1組のデータが非変換データNCV であるこ
とを表し、非変換フラグデータNCVDは”1”により前記
区間が開始されることを表すとともに”0”により同特
定区間が終了したことを表す。また、前記和音タイプデ
ータTYPDは、前記非変換フラグデータNCVDが”1”であ
る場合に付加されているもので、前記特定区間内におけ
るノートデータNOTEの各キーコードKCが基準としている
和音タイプを表す。
【0019】その他の伴奏データを記憶する領域には、
和音を検出するための和音検出テーブルが設けられてい
る。
【0020】上記実施例の動作をフローチャートを参照
しながら説明する。まず、電源スイッチ(図示しない)
が投入されると、CPU53は図5のステップ100に
てプログラムの実行を開始し、ステップ102にて楽音
信号形成回路40及びワーキングメモリ54を初期状態
に設定する。この初期設定後、CPU53はステップ1
04〜110からなる循環処理を実行し、ステップ10
4にて左鍵盤11及び右鍵盤12のいずれかの鍵の操作
を検出するとともに、ステップ108にて操作パネル2
0上のいずれかのスイッチの操作を検出する。いずれか
の鍵が操作された場合には、CPU53は、ステップ1
04における「YES」すなわちキーイベント有りとの
判定の基に、ステップ106の「キーイベントルーチ
ン」を実行する。この「キーイベントルーチン」は、図
6に詳細に示されているように、ステップ122〜13
8からなり、このルーチンにて、左鍵盤11及び右鍵盤
12の鍵操作に応じて、メロディ音及びハーモニ音の発
生が制御されるとともに演奏和音が検出される。また、
操作パネル20上のいずれかのスイッチ又はボリューム
が操作された場合には、CPU53は、ステップ108
における「YES」すなわちスイッチイベント有りとの
判定の基に、ステップ110にて「スイッチイベントル
ーチン」を実行する。この「スイッチイベントルーチ
ン」は、図8に詳細に示されているように、ステップ1
70〜196からなり、このルーチンにて、スイッチ及
びボリューム21〜26の操作に応じて、メロディ音及
びハーモニ音の音色が設定されるとともに、伴奏音の発
生のための準備がなされれる。また、前記「メインプロ
グラム」の実行中、テンポクロック発生器52がテンポ
クロック信号を発生すると、CPU53は前記「メイン
プログラム」の実行を中断して、図10の「インタラプ
トプログラム」を割り込み実行する。そして、この「イ
ンタラプトプログラム」の実行により、前記伴奏音の発
生が実際に制御される。
【0021】次に、前記メロディ音、ハーモニ音及び伴
奏音の発生について、項を分けて説明する。
【0022】a.メロディ音の発生 まず、演奏者は、メロディ音及びハーモニ音の音色を決
めるために、音色選択スイッチ群21のいずれかを操作
する。CPU53は、この操作に応答して、前述のよう
に「スイッチイベントルーチン」(図8)を実行し、同
ルーチンのステップ172の判定処理に基づき、ステッ
プ174にて前記操作された音色選択スイッチ21を表
す音色番号データVOINを楽音信号形成回路40へ出力す
る。これにより、楽音信号形成回路40はメロディ音の
音色及びハーモニ音の音色を決定する。この状態で、演
奏者が右鍵盤12のいずれかの鍵を押鍵すると、CPU
53は、前記「キーイベントルーチン」(図6)のステ
ップ122,124にて共に「YES」と判定して、ス
テップ126にて操作された鍵を表す値をキーコードKC
として設定し、ステップ128にてキーオン処理を実行
する。なお、この場合、前記キーコードKCはC音を「1
2」の倍数で表し、他の音名を半音間隔毎に「1」ずつ
増加する値で表す。前記キーオン処理においては、押鍵
を表すキーオン信号KON 及び前記キーコードKCが楽音信
号形成回路40に出力され、同形成回路40は前記キー
コードKCにより表された音高であって前記設定された音
色のメロディ音信号を形成して、同信号をアンプ41を
介してスピーカ42へ出力する。
【0023】また、演奏者が右鍵盤12のいずれかの鍵
を離鍵すると、CPU53は、前記ステップ122,1
24にてそれぞれ「YES」、「NO」と判定し、ステ
ップ134にてキーオフ処理を実行する。このキーオフ
処理においては、前記離鍵された鍵名を表すキーコード
KC及びキーオフ信号KOF が楽音信号形成回路40に出力
され、同形成回路40は前記キーコードKCにより表され
た音高のメロディ音信号の形成を停止する。このように
して、右鍵盤11,12が押離鍵操作されると、スピー
カ42からは、同操作に応じたメロディ音が発音され
る。
【0024】b.伴奏音の発生 まず、演奏者は、伴奏音の発生準備のために、伴奏スタ
イルスイッチ群22及びテンポボリューム23を操作す
る。伴奏スタイルスイッチ群22のいずれかが操作され
た場合、CPU53は、前述のように「スイッチイベン
トルーチン」(図8)を実行し、同ルーチンのステップ
172の判定処理に基づき、ステップ176にて操作さ
れた伴奏スタイルスイッチ22を表す値をスタイル番号
STLNとして設定し、ステップ178,180の処理を実
行する。これらのステップ178,180の処理は、自
動伴奏の動作中に必要な処理であって、同伴奏の開始前
には必要ないので、詳しくは後述する。また、テンポボ
リューム23が操作された場合、CPU53は、前記ス
テップ172の判定処理に基づき、ステップ182にて
テンポ設定処理を実行する。このテンポ設定処理におい
ては、テンポボリューム23の操作位置に対応したテン
ポ制御データがテンポクロック発生器52へ出力され、
同発生器は52はこのテンポ制御データに対応した周期
でCPU53へテンポクロック信号を出力するようにな
る。なお、このテンポクロック信号の周期は4分音符を
24分割したタイミングに対応している。
【0025】このような状態で、演奏者が左鍵盤11を
演奏操作するとともに、スタートスイッチ25を操作す
ると、同鍵盤11の演奏に基づく伴奏音が自動的に発生
され始める。左鍵盤11のいずれかの鍵が押鍵又は離鍵
されると、前述のように、CPU53は前記ステップ1
22(図6)にて「NO」と判定し、ステップ136に
て和音検出処理を実行する。この処理においては、左鍵
盤11にて押鍵されている鍵の組合せに応じて伴奏デー
タメモリ60内の和音検出テーブルが参照されて、和音
が検出されるとともに、同検出和音の根音及びタイプを
表すデータが和音根音CRT 及び和音タイプCTP として記
憶される。
【0026】スタートスイッチ25が操作された場合、
CPU53は、前記ステップ172(図8)の判定処理
に基づき、ステップ186にてランフラグRUN を”1”
に設定して、ステップ188にてカレントタイミングCT
IM及び非変換フラグNCVFを初期値「0」に設定する。な
お、カレントタイミングCTIMは各伴奏スタイル毎の1伴
奏パターン(10個のトラックからなる演奏データ列)
内における進行位置を4分音符を24分割したタイミン
グにより表す。また、非変換フラグNCVFは”1”により
演奏和音のタイプCTP に基づく演奏データ中のノートデ
ータNOTEの変換を禁止することを表し、”0”により同
変換を許容することを表す。前記ステップ188の処理
後、ステップ190にて、スタイル番号STLNにより指定
される各トラックPLDT(STLN,0)〜PLDT(STLN,9)のアドレ
ス指定のための10個のポインタが前記各トラックの先
頭番地に設定される。
【0027】このような状態で、テンポクロック信号発
生器52が4分音符を24分割したタイミング毎にテン
ポクロック信号をCPU53へ出力すると、同CPU5
3はこのタイミング毎に「メインプログラム」(図5)
の実行を中断して、図10のステップ220にて「イン
タラプトプログラム」を実行し始め、ステップ222に
て前記”1”に設定されているランフラグRUN に基づい
て「YES」と判定して、ステップ224〜240の処
理を実行する。ステップ224においては、カレントタ
イミングCTIMが1パターン時間に達しているか否かが判
定され、同タイミングが1パターン時間に達していなけ
れば、同ステップ224にて「NO」と判定されて、プ
ログラムはステップ230以降へ進められる。
【0028】ステップ230以降の処理においては、C
PU53は、ステップ230,234,236の処理に
より、変数iを「1」ずつ「0」から「9」まで増加さ
せながら、ステップ232にて「再生ルーチン」を繰り
返し実行する。この「再生ルーチン」は、図11に詳細
に示すように、ステップ250にてその実行が開始さ
れ、ステップ252にて、スタイル番号STLN及び各トラ
ックを示す変数iにより指定される各トラックPLDT(STL
N,i)からポインタにより指示された1組の演奏データが
順次読み出されて、ステップ254以降の処理が実行さ
れる。
【0029】この場合、前記1組の演奏データが1番目
のトラックPLDT(STLN,0)のみに記憶されている非変換デ
ータNCV であれば、ステップ254にて「YES」と判
定され、ステップ276にて前記非変換データNCV 中の
非変換フラグデータNCVDが非変換フラグNCVFとして設定
され、ステップ278,280の処理により、この非変
換フラグNCVFが”1”であるときのみ、前記非変換デー
タNCV 中の和音タイプデータTYPDが演奏データ中から読
み出した和音タイプRCTPとして設定される。そして、ス
テップ274にてこのトラックPLDT(STLN,0)のポインタ
が進められるとともに、プログラムは再度ステップ25
2に戻されて、同一トラックの次の演奏データが読み出
される。
【0030】また、前記1組の演奏データが音色データ
TCであり、かつそのイベントタイムEVT がカレントタイ
ミングCTIMに等しければ、ステップ254〜258にて
それぞれ「NO」、「YES」、「NO」と判定され、
ステップ272にて楽音信号形成回路40へ伴奏音の音
色を表す音色番号VOINが出力される。これにより、楽音
信号形成回路40は形成伴奏音信号の音色を前記音色番
号VOINにより表されたものに設定する。
【0031】また、前記1組の演奏データがノートデー
タNOTEであり、かつそのイベントタイムEVT がカレント
タイミングCTIMに等しければ、ステップ254〜258
にてそれぞれ「NO」、「YES」、「YES」と判定
され、ステップ260〜270の処理が実行されて楽音
の発生が制御される。今、変数iが「0」〜「6」であ
って和音構成音又はベース音に関するトラックを示して
いれば、ステップ260にて「NO」と判定されて、ス
テップ262にて前記ノートデータNOTE中のキーコード
KCを「12」で除した余りが度数DGとして設定される。
これにより、度数DGは前記キーコードKCとC音(演奏デ
ータの基準音)との半音間隔数を表すものとなる。次
に、ステップ264にて前記設定された非変換フラグNC
VFが”0”であり、かつ演奏和音のタイプCTP が「0」
であるか否かが判定される。この場合、非変換フラグNC
VFが演奏和音による変換を表す”0”であり、かつ演奏
和音がメジャを表す「0」でなければ、前記ステップ2
64にて「YES」と判定され、ステップ266にてノ
ート変換テーブルNCT(図3) が参照されるとともに、
同テーブルからスタイル番号STLN、演奏和音のタイプCT
P 及び度数DGに応じてノート変換データNCT(STLN,CTP,D
G)が読み出されて、前記キーコードKCに加算される。こ
れにより、前記読み出しキーコードKCが左鍵盤11にて
演奏されている和音のタイプCTP に応じて変更される。
また、非変換フラグNCVFが演奏和音による非変換を表
す”1”であり、又は演奏和音がメジャを表す「0」で
あれば、前記ステップ266の処理が実行されずに、プ
ログラムはステップ268に進められる。ステップ26
8においては、前記変換されたキーコードKC又は変換さ
れないキーコードKCに演奏和音の根音CRT が加算され
る。一方、変数iが「7」〜「9」であって打楽器音に
関するトラックPLDT(STLN,7)〜PLDT(STLN,9)を示してい
れば、ステップ260における「NO」との判定の基
に、プログラムは直接ステップ270へ進められる。
【0032】ステップ270においては、前記変換され
たキーコードKC(ただし、変数iが7〜9であれば変換
されないキーコードKC)、キーオン信号KON 及び変数i
が楽音信号形成回路40へ出力される。楽音信号形成回
路40は、これらのキーコードKC、キーオン信号KON 及
び変数iに基づいて、変数iにより指定されたトラック
の伴奏音信号を形成してアンプ41を介してスピーカ4
2へ出力する。この場合、伴奏音信号の音高は前記キー
コードKCにより指定されたものであり(変数iが7〜9
の場合には、打楽器音の種類が前記キーコードKCにより
指定されたものであり)、伴奏音信号の音色は前記音色
番号VOINにより設定されものである。その結果、スピー
カ42からは、和音構成音、ベース音及び打楽器音から
なる伴奏音が発音される。
【0033】これらのステップ270,272の処理後
も、ステップ274にてそのトラックのポインタが進め
られるとともに、プログラムは再度ステップ252に戻
されて、同一トラックの次の演奏データが読み出され
る。一方、前記1組の演奏データがノートデータNOTE又
は音色データTCであり、かつそれらのイベントタイムEV
T がカレントタイミングCTIMに等しくなければ、ステッ
プ254,256にて共に「NO」と判定されて、ステ
ップ282にて「再生ルーチン」が終了する。これによ
り、各トラックPLDT(STLN,0)〜PLDT(STLN,9)内の演奏デ
ータ列がポインタの指示により読み出されて、伴奏音の
発生及び同伴奏音の音色が制御されるとともに、非変換
フラグNCVF及び読み出し和音タイプRCTPが非変換データ
NCV に応じて設定される。
【0034】ふたたび、図10の「インタラプトプログ
ラム」に戻り、前記ステップ230〜236の処理後、
ステップ238にてカレトンタイミングCTIMに「1」が
加算されて、ステップ240にて同プログラムが終了す
る。これにより、テンポクロック信号発生器52による
テンポクロック信号の発生毎に、すなわち4分音符を2
4分割したタイミング毎に、カレントタイミングCTIMは
順次「1」ずつ増加する。そして、このカレントタイミ
ングCTIMが1伴奏パターンの終了時間に等しい値になる
と、同「インタラプトプログラム」のステップ224に
て、「YES」と判定され、ステップ226,228に
て、前述したステップ188,190(図8)と同様の
処理により、カレントタイミングCTIM及び非変換フラグ
NCVFが初期値「0」に設定されるとともに、10個のポ
インタが各トラックPLDT(STLN,0)〜PLDT(STLN,9)の先頭
番地に設定し直される。そして、前記先頭番地から、各
トラックPLDT(STLN,0)〜PLDT(STLN,9)毎に演奏データが
ふたたび読み出されるようになる。
【0035】以上説明したように、スタートスイッチ2
5の操作により、自動伴奏が動作し始めて、テンポクロ
ック信号発生器52がテンポクロック信号を発生する毎
(4分音符を24分割したタイミング毎)に「インタラ
プトプログラム」が実行され、同プログラムにおいて、
スタイル番号STLN及びパターン番号PTRNにより指定され
る伴奏データメモリ60内の各トラックPLDT(STLN,0)〜
PLDT(STLN,9)の演奏データが繰り返し読み出されて、伴
奏音の発音が制御される。この場合、伴奏音を表すキー
コードKCは、1番目のトラックPLDT(STLN,0)に記憶され
ている演奏データ中に含まれる非変換データNCVに基づ
いて、演奏和音のタイプCTPにより変換されたり、変換
されなかったりする。すなわち、”1”に設定されてい
る非変換フラグデータNCVDが読み出された時点から、”
0”に設定されている非変換フラグデータNCVDが読み出
されるまで、伴奏音を表すキーコードKCは演奏和音のタ
イプCTP により変換されず、それ以外のときには同キー
コードKCは同タイプCTP により変換される。その結果、
各トラックPLDT(STLN,TRKN) 毎の演奏データ中に、メロ
ディラインに近いような一連の伴奏音を発生させるため
のデータ群を特定区間に渡って記憶させておくととも
に、1番目のトラックPLDT(STLN,0)の演奏データ列中に
前記特定区間を挟むようにして”1”,”0”を表す非
変換フラグデータNCVDを含む非変換データNCV をそれぞ
れ記憶させておけば、この伴奏音データ群による一連の
伴奏音の流れを忠実に再現することができ、自動伴奏装
置に新たな機能をもたせることができる。
【0036】また、前述のような自動伴奏の動作中、演
奏者がストップスイッチ26を操作するとと、CPU5
3は、図8のステップ152の判定処理に基づいて、ス
テップ192にてランフラグRUN を”0”に設定して、
ステップ194にて楽音信号形成回路40に対する消音
処理を実行する。これにより、自動伴奏の動作が停止す
るとともに、楽音信号形成回路40が楽音信号の発生を
停止する。
【0037】一方、前述のような自動伴奏の動作中、演
奏者が伴奏スタイルスイッチ群22のいずれかを操作す
ると、CPU53は、前述のように、図8のステップ1
76〜180の処理を実行する。ステップ176におい
てはスタイル番号STLNが操作されたスイッチを表す値に
設定され、ステップ178にて前記スタイル番号STLNに
より指定される各トラックPLDT(STLN,0)〜PLDT(STLN,9)
毎の10個のポインタがカレントタイミングCTIMにより
設定される。これにより、伴奏スタイルスイッチ群22
が自動伴奏の動作中に操作された場合には、自動伴奏の
以前の進行位置に対応した位置から、新たに指定された
伴奏スタイルの各トラックPLDT(STLN,0)〜PLDT(STLN,9)
内の演奏データが読み出されるようになる。また、この
ステップ178の処理後、ステップ180にて「非変換
データサーチルーチン」が実行される。
【0038】この「非変換データサーチルーチン」は、
図9に示すように、ステップ200〜214からなり、
ステップ202にて、ポインタを逆方向に変化させるこ
とにより、スタイル番号STLNにより指定される1番目の
トラックPLDT(STLN,0)内の演奏データを進行方向と逆方
向に順次読み出して、同データ中の非変換データNCVを
サーチして、同データNCVを最初に見つけた時点で前記
サーチを終了する。また、前記演奏データ中に非変換デ
ータNCV が存在しない場合には、同トラックPLDT(STLN,
0)の先頭番地で、前記サーチを終了する。前記サーチの
結果、非変換データNCV が見つかれば、ステップ204
にて「YES」と判定され、前述したステップ276〜
280(図11)と同様なステップ206〜212に
て、前記見つけた非変換データNCV中の非変換フラグデ
ータNCVD が変換フラグNCVFとして設定されるととも
に、同設定フラグNCVFが”1”であれば、非変換データ
NCV 中の和音タイプデータTYPDが読み出し和音タイプRC
TPとして設定される。一方、前記サーチの結果、非変換
データNCV が見つからなければ、ステップ204にて
「NO」と判定され、ステップ208にて変換フラグNC
VFが”0”に設定される。これにより、新たに切り換え
られた伴奏スタイルにおいても、変換フラグNCVF及び読
み出し和音タイプRCTPが以前から前記伴奏スタイルの演
奏データを読み出していたものと同等に扱われる。
【0039】c.ハーモニ音の発生 ハーモニ音の発音又は非発音は、ハーモニ選択スイッチ
24の操作により決定される。演奏者がハーモニ選択ス
イッチ24を操作すると、CPU53は、図8の前記ス
テップ172の判定処理に基づいて、ステップ184に
てハーモニフラグHMを反転する(”1”ならば”0”に
変更し、”0”ならば”1”に変更する)。そして、こ
のフラグHMが”0”であるときには、図6のステップ1
30にて「NO」と判定され、ステップ132の「ハー
モニルーチン」が実行されないので、付加音は発音しな
い。一方、前記ハーモニフラグHMが”1”であれば、右
鍵盤12の押鍵時に、前記ステップ130にて「YE
S」と判定され、ステップ132にて「ハーモニルーチ
ン」が実行されて、付加音が発音する。
【0040】この「ハーモニルーチン」は、図7に示す
ように、ステップ140〜162からなり、ステップ1
42にて、前記ステップ126(図6)の処理により設
定した右鍵盤12の操作鍵を表すキーコードKCに基づい
て、同鍵が右鍵盤12にて押鍵中の鍵のうちで最高鍵に
相当するか否かが判定される。この場合、前記鍵が最高
鍵でなければ、ステップ142にて「NO」と判定され
て、ステップ162にて「ハーモニルーチン」の実行が
終了するので、この押鍵操作に伴う鍵に対する付加音は
発音されない。
【0041】一方、前記押鍵操作された鍵が最高鍵であ
れば、ステップ142における「YES」との判定の基
に、ステップ144にてランフラグRUN が”1”である
か否かが判定される。この場合、自動伴奏が停止中であ
って、ランフラグRUNが”0”であれば、前記ステップ
144にて「NO」と判定され、ステップ154にて前
記操作された鍵を表すキーコードKCを「12」で除した
余りが度数DGとして設定され、ステップ156にてハー
モニ用の和音タイプHCTPが「0」に設定される。これに
より、度数DGは前記キーコードKCとC音との半音間隔数
を表すものとなるとともに、和音タイプHCTPはメジャM
を表すものとなる。度数DGをC音を基準として設定し、
かつ和音タイプHCTPをメジャMに設定する理由は、自動
伴奏停止中は左鍵盤11で和音が演奏されていないため
である。また、自動伴奏が動作中であれば、ステップ1
44にて「YES」と判定され、ステップ146にて、
前記キーコードKCから演奏和音の根音CRT を減算した結
果( KC−CRT)を「12」で除した余りが度数DGとして
設定される。これにより、度数DGは前記キーコードKCと
演奏和音の根音CRT との半音間隔数を表すものとなる。
次に、ステップ148〜152にて、非変換フラグNCVF
が”0”であれば、ハーモニ用の和音タイプHCTPが演奏
和音のタイプCTP に設定され、非変換フラグNCVFが”
1”であれば、ハーモニ用の和音タイプHCTPが前述した
読み出し和音タイプRCTPに設定される。これらのステッ
プ150,152,156の処理後、ステップ158に
てハーモニテーブルHMT(図2) が参照されるととも
に、同テーブルからスタイル番号STLN、和音タイプHCTP
及び度数DGに応じて、第1及び第2付加音に関するハー
モニデータHMT(STLN,HCTP,DG,0),HMT(STLN,HCTP,DG,0)
が読み出されて、前記キーコードKCから読み出した各ハ
ーモニデータHMT(STLN,HCTP,DG,0),HMT(STLN,HCTP,DG,
0)を減算することにより、第1及び第2付加音データAD
(0),AD(1)がそれぞれ計算され、ステップ160にて同
データAD(0),AD(1)及びキーオン信号KON が楽音信号形
成回路40へ出力される。その結果、楽音信号形成回路
40は前記第1及び第2付加音データAD(0),AD(1)によ
り表された音高の付加音信号を形成して出力する。
【0042】このようにして、ハーモニ音としての第1
及び第2付加音が発音される結果、非変換フラグNCVF
が”1”である場合、すなわち各トラックPLDT(STLN,TR
KN) の演奏データ列中のキーコードKCが演奏和音のタイ
プCTP により変換されない場合、第1及び第2付加音デ
ータAD(0),AD(1)を非変換データNCV中の和音タイプデー
タTYPDを利用して形成し、それ以外のとき第1及び第2
付加音データAD(0),AD(1)を演奏和音のタイプCTP 又は
メジャMを示す和音タイプ「0」を利用して形成するよ
うにしたので、メロディ音に対する付加音をメロディ音
及び前記伴奏音に適したものにすることができる。
【0043】また、上記実施例においては、伴奏データ
メモリ60内には、予め決められた演奏データを記憶す
るようにしたが、このメモリ60をRAMで構成し、演
奏者が任意のデータを書き込めるようにしてもよいし、
磁気テープ、磁気ディスクなどの外部記録媒体から任意
のデータを書き込めるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す自動伴奏装置を備
えた電子楽器の全体ブロック図である。
【図2】 図1の伴奏データメモリ内のハーモニテー
ブルのデータフォーマットの一例を示す図である。
【図3】 図1の伴奏データメモリ内のノート変換テ
ーブルのデータフォーマットの一例を示す図である。
【図4】 図1の伴奏データメモリ内に記憶されてい
る演奏データのフォーマット図である。
【図5】 図1のマイクロコンピュータ部により実行
される「メインプログラム」のフローチャートである。
【図6】 図5の「キーイベントルーチン」の詳細フ
ローチャートである。
【図7】 図6の「ハーモニルーチン」の詳細フロー
チャートである。
【図8】 図5の「スイッチイベントルーチン」の詳
細フローチャートである。
【図9】 図8の「非変換データサーチルーチン」の
詳細フローチャートである。
【図10】 図1のマイクロコンピュータ部により実行
される「インタラプトプログラム」のフローチャートで
ある。
【図11】 図10の「再生ルーチン」の詳細フローチ
ャートである。
【符号の説明】
11…左鍵盤、12…右鍵盤、13…押鍵検出回路、1
4…鍵タッチ検出回路、20…操作パネル、22…伴奏
スタイルスイッチ群、24…ハーモニ選択スイッチ、2
5…スタートスイッチ、26…ストップスイッチ、40
…楽音信号形成回路、50…マイクロコンピュータ部、
60…伴奏データメモリ。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の和音タイプ及び所定の和音根音を
    基準にして伴奏音名を表す複数の伴奏音データを時間経
    過に従って複数組記憶した伴奏音メモリと、前記複数組
    の伴奏音データ列の一つを時間経過に従って順次読み出
    す読み出し手段と、和音のタイプ及び根音を指示する和
    音指示手段と、前記読み出された各伴奏音データを前記
    指示された和音のタイプ及び根音に応じて変換する変換
    手段と、前記変換された各伴奏音データに応じて伴奏音
    信号を発生する伴奏音信号発生手段とを備えた電子楽器
    の自動伴奏装置において、 前記指示された和音タイプによる前記読み出した伴奏音
    データの変換を禁止することを表す変換禁止データを前
    記伴奏音データ列中の一部に含ませておくとともに、 前記読み出し手段により前記変換禁止データが読み出さ
    れたとき前記変換手段を制御し前記指示された和音タイ
    プによる前記読み出した伴奏音データの変換を禁止して
    同指示された和音根音による変換のみを許容する変換禁
    止手段を設けたことを特徴とする電子楽器の自動伴奏装
    置。
  2. 【請求項2】 所定の和音タイプ及び所定の和音根音を
    基準にして伴奏音名を表す複数の伴奏音データを時間経
    過に従って複数組記憶した伴奏音メモリと、前記複数組
    の伴奏音データ列の一つを時間経過に従って順次読み出
    す読み出し手段と、和音のタイプ及び根音を指示する和
    音指示手段と、前記読み出された各伴奏音データを前記
    指示された和音のタイプ及び根音に応じて変換する変換
    手段と、前記変換された各伴奏音データに応じて伴奏音
    信号を発生する伴奏音信号発生手段とを備えた電子楽器
    の自動伴奏装置において、前記指示された和音タイプによる前記読み出した伴奏音
    データの 変換を特定の区間に渡って禁止することを表す
    変換禁止データを前記伴奏音データ列中に含ませておく
    とともに、 前記読み出し手段により前記変換禁止データが読み出さ
    れたとき同変換禁止データにより表された特定の区間に
    渡って前記変換手段を制御し前記指示された和音タイプ
    による前記読み出した伴奏音データの変換を禁止して同
    指示された和音根音による変換のみを許容する変換禁止
    手段を設けたことを特徴とする電子楽器の自動伴奏装
    置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載した和音指示
    手段を、 複数の演奏操作子からなって和音を演奏するための和音
    演奏手段と、 前記和音演奏手段により演奏された和音のタイプ及び根
    音を検出する和音検出手段とで構成した電子楽器の自動
    伴奏装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1又は2に記載した変換手段
    を、 前記指示された和音根音に対して特定の音程関係にある
    伴奏音を表す前記伴奏音データを前記指示された和音タ
    イプに応じて半音間隔に対応した量だけ上下するととも
    に、 前記伴奏音データを前記指示された和音根音と前記伴奏
    音データの基準となる和音根音との間隔に対応した量だ
    けシフトする手段で構成した電子楽器の自動伴奏装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1又は2に記載した電子楽器
    の自動伴奏装置において、 前記伴奏音データ列中に前記変換禁止データと共に同伴
    奏音データが基準としている和音タイプを表す和音タイ
    プデータを含ませておくとともに、 メロディ演奏手段にて演奏されたメロディ音の音高、前
    指示された和音根音及び前記指示された和音タイプに
    応じて前記メロディ音に対する付加音を表す付加音デー
    タを形成するとともに同付加音データを前記伴奏音信号
    発生手段に出力して前記付加音信号の発生を制御する付
    加音データ発生手段と、 前記変換禁止手段が前記指示された和音タイプによる変
    換を禁止しているとき前記付加音データ発生手段を制御
    し前記指示された和音タイプに代えて前記伴奏音データ
    列中の和音タイプデータにより表された和音タイプに応
    じて前記付加音データを形成させる和音タイプ置換手段
    とを設けたことを特徴とする電子楽器の自動伴奏装置。
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