JP2831117B2 - 燃焼触媒 - Google Patents
燃焼触媒Info
- Publication number
- JP2831117B2 JP2831117B2 JP27938990A JP27938990A JP2831117B2 JP 2831117 B2 JP2831117 B2 JP 2831117B2 JP 27938990 A JP27938990 A JP 27938990A JP 27938990 A JP27938990 A JP 27938990A JP 2831117 B2 JP2831117 B2 JP 2831117B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- combustion
- combustion catalyst
- sic
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Chimneys And Flues (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は燃焼触媒に関し、更に詳しくはガスタービン
燃焼コンバスター、ボイラの低NOx化燃焼用、自動車排
ガス浄化(ガソリン車,CO/HC浄化,ディーゼル車,カー
ボンスーツ等)用及び航空機及び飛昇体用エンジンの失
火防止用触媒に関する。
燃焼コンバスター、ボイラの低NOx化燃焼用、自動車排
ガス浄化(ガソリン車,CO/HC浄化,ディーゼル車,カー
ボンスーツ等)用及び航空機及び飛昇体用エンジンの失
火防止用触媒に関する。
従来、燃焼触媒は金属やセラミックスを基材とした成
形体に白金(Pt)やパラジウム(Pd)を担持したものが
主流である。耐熱性金属としては、高アルミナ含有メタ
ル、セラミックスとしてはMgO,Al2O3,TiO2結晶性複合酸
化物ムライトやコージェライトが知られている。成形体
としてはハニカムや格子状の平行流担体や発泡体等が適
用され、特に微粒子状カーボン質には発泡体が有効であ
る。
形体に白金(Pt)やパラジウム(Pd)を担持したものが
主流である。耐熱性金属としては、高アルミナ含有メタ
ル、セラミックスとしてはMgO,Al2O3,TiO2結晶性複合酸
化物ムライトやコージェライトが知られている。成形体
としてはハニカムや格子状の平行流担体や発泡体等が適
用され、特に微粒子状カーボン質には発泡体が有効であ
る。
金属材料は機械的強度、特に靭性に富むが、タングス
テンを除いては融点が低く、燃焼の条件、空/燃比の制
御がはずれると溶解する場合がある。
テンを除いては融点が低く、燃焼の条件、空/燃比の制
御がはずれると溶解する場合がある。
その点、セラミックスは1800℃程度までの高融点を示
すも、耐衝撃性に乏しい。しかも1800℃では燃焼触媒の
基材として満足できる耐熱性ではない。そのため、燃焼
触媒の実用化のためには、耐熱性を示し、かつ熱衝撃性
に強い触媒担体用基材の開発が望まれている。
すも、耐衝撃性に乏しい。しかも1800℃では燃焼触媒の
基材として満足できる耐熱性ではない。そのため、燃焼
触媒の実用化のためには、耐熱性を示し、かつ熱衝撃性
に強い触媒担体用基材の開発が望まれている。
本発明は上記技術水準に鑑み、かつ上記要望に応じ、
耐熱性でかつ熱衝撃に強い燃焼触媒を提供しようとする
ものである。
耐熱性でかつ熱衝撃に強い燃焼触媒を提供しようとする
ものである。
本発明は (1) メソフェーズを含有する石油ピッチを成形し、
その後炭化した成形体に炭化珪素を生成させた基材に、
白金及び/又はパラジウムを担持してなることを特徴と
する燃焼触媒、 (2) 前記1の基材を焼成して、表面に二酸化珪素の
被膜を形成させた基材に、白金及び/又はパラジウムを
担持してなることを特徴とする燃焼触媒、 である。
その後炭化した成形体に炭化珪素を生成させた基材に、
白金及び/又はパラジウムを担持してなることを特徴と
する燃焼触媒、 (2) 前記1の基材を焼成して、表面に二酸化珪素の
被膜を形成させた基材に、白金及び/又はパラジウムを
担持してなることを特徴とする燃焼触媒、 である。
耐熱性もあり、極めて引張り強度の高い黒鉛構造を示
す炭素質の触媒基材化が本発明の主体である。
す炭素質の触媒基材化が本発明の主体である。
黒鉛構造を示す炭素質はいわゆる炭素繊維質と同形体
であり、本発明の黒鉛構造を示す炭素質は石油ピッチの
他に工業化学的原料、石炭液化物からも合成可能である
が前者(工業化学的原料)からの炭素質は高価であり、
後者(石炭液化物)は不純物が混入するため、高強度の
炭素質を狙う場合、不純物除去が必要となり、かえって
高価となるため、石油ピッチが好ましい。
であり、本発明の黒鉛構造を示す炭素質は石油ピッチの
他に工業化学的原料、石炭液化物からも合成可能である
が前者(工業化学的原料)からの炭素質は高価であり、
後者(石炭液化物)は不純物が混入するため、高強度の
炭素質を狙う場合、不純物除去が必要となり、かえって
高価となるため、石油ピッチが好ましい。
黒鉛構造をもつ炭素質は酸素のない条件下では2500℃
程度の耐熱性を示す。しかし、酸素存在下では炭素質の
表面状態にもよるが400℃程度から減量(酸化)が始ま
り、特にPt,Pd等触媒活性成分を担持すると極めて短時
間で燃焼し消耗する。
程度の耐熱性を示す。しかし、酸素存在下では炭素質の
表面状態にもよるが400℃程度から減量(酸化)が始ま
り、特にPt,Pd等触媒活性成分を担持すると極めて短時
間で燃焼し消耗する。
この耐熱性炭素質を表面保護のため、本発明では炭化
珪素(SiC)化し、触媒基材として供するものであり、
更に耐酸化性をも付与するためSiCの表面を酸化させてS
iO2を形成させたものを触媒基材とするものである。
珪素(SiC)化し、触媒基材として供するものであり、
更に耐酸化性をも付与するためSiCの表面を酸化させてS
iO2を形成させたものを触媒基材とするものである。
2500℃以上の耐熱材である黒鉛化炭素質の表面をSiC
化し、さらにこのSiCからSiO2の緻密なガラス質被膜の
生成により、耐酸化性の賦与を行ない、耐熱性ならび機
械的強度をもつ触媒担体を供し、結果的に所望される燃
焼触媒が提供される。
化し、さらにこのSiCからSiO2の緻密なガラス質被膜の
生成により、耐酸化性の賦与を行ない、耐熱性ならび機
械的強度をもつ触媒担体を供し、結果的に所望される燃
焼触媒が提供される。
(比較例1) 厚さ50μの20Cr−5Al−残Feなる耐熱鋼箔を400目/
(インチ)2のハニカム形状にした基材に、塩化白金酸
をエタノールに溶解してPtとして1wt%担持した。これ
を550℃にて3時間、H2還元して触媒とした。
(インチ)2のハニカム形状にした基材に、塩化白金酸
をエタノールに溶解してPtとして1wt%担持した。これ
を550℃にて3時間、H2還元して触媒とした。
市販のコージュライトの400目/(インチ)2のハニ
カムに金属基材と同様にPt1wt%を担持した触媒を調製
した。
カムに金属基材と同様にPt1wt%を担持した触媒を調製
した。
これらの触媒上に、空気/灯油の化学量論比1.1に混
合したガスを空搭速度(S.V.)106・h-1,450℃の反応条
件で接触させると燃焼熱のため金属基材もコージュライ
ト基材の触媒も溶融解体した。
合したガスを空搭速度(S.V.)106・h-1,450℃の反応条
件で接触させると燃焼熱のため金属基材もコージュライ
ト基材の触媒も溶融解体した。
(実施例1) メソフェーズ(工学的異方性相)を50%含有する石油
ピッチをn−ヘキサンを少量加え高圧下で加温し、常
温、常圧下に暴露して発泡体を形成させた。これを徐々
に加熱し脱水素することにより黒鉛化した。
ピッチをn−ヘキサンを少量加え高圧下で加温し、常
温、常圧下に暴露して発泡体を形成させた。これを徐々
に加熱し脱水素することにより黒鉛化した。
この構造体(黒鉛化した発泡体)は空孔率が83%で通
気性のある連続気孔を有している。この炭素構造体に比
較例と同様にPtを1wt%担持し、全く同様の条件にて灯
油にて燃焼試験をした。このPtを担持しない炭素構造体
は窒素気流中では2500℃でも何ら変化のない耐熱性材料
であるが、Ptを担持して触媒化した後は、炭素質が酸化
され、担持したPtは剥離すると同時に炭素質も燃焼消失
した。
気性のある連続気孔を有している。この炭素構造体に比
較例と同様にPtを1wt%担持し、全く同様の条件にて灯
油にて燃焼試験をした。このPtを担持しない炭素構造体
は窒素気流中では2500℃でも何ら変化のない耐熱性材料
であるが、Ptを担持して触媒化した後は、炭素質が酸化
され、担持したPtは剥離すると同時に炭素質も燃焼消失
した。
この炭素構造体を1000℃で加熱しSiH4と少量の空気を
接触せしめてて炭素構造体表面にSiCを形成させた。こ
のSiCは1000℃にて焼成(使用時でも、触媒調製時を問
わず)すると緻密なSiO2被膜を形成する。このような特
性をもつSiC表面に比較例と同様にPt1wt%を担持し、10
00℃に焼成し触媒化した。
接触せしめてて炭素構造体表面にSiCを形成させた。こ
のSiCは1000℃にて焼成(使用時でも、触媒調製時を問
わず)すると緻密なSiO2被膜を形成する。このような特
性をもつSiC表面に比較例と同様にPt1wt%を担持し、10
00℃に焼成し触媒化した。
これを比較例と同様の条件にて灯油の燃焼を実施した
が、10分間後でも触媒に燃焼溶融、気散の変化は認めら
れなかった。
が、10分間後でも触媒に燃焼溶融、気散の変化は認めら
れなかった。
(実施例2) 前記の方法でSiCを形成させた炭素構造体に、比較例
と同じ方法(但し、Pdの原料は塩化パラジウム)でPdを
1wt%を担持して焼成した触媒を試作し、燃焼テストを
実施した。Pdの場合は400%以上の反応温度で充分燃焼
し、Pdの場合と同様全く支障はなかった。
と同じ方法(但し、Pdの原料は塩化パラジウム)でPdを
1wt%を担持して焼成した触媒を試作し、燃焼テストを
実施した。Pdの場合は400%以上の反応温度で充分燃焼
し、Pdの場合と同様全く支障はなかった。
(実施例3) Pt(0.5wt%)+Pd(0.5wt%)を、表面にSiCを形成
させた炭素構造体に担持して焼成した後、比較例と同様
な条件で触媒化し、燃焼テストした。この触媒も燃焼は
400℃で充分続行し、Pdの場合の同様全く支障はなかっ
た。
させた炭素構造体に担持して焼成した後、比較例と同様
な条件で触媒化し、燃焼テストした。この触媒も燃焼は
400℃で充分続行し、Pdの場合の同様全く支障はなかっ
た。
本発明のメソフェーズを含有する石油ピッチを炭素構
造体とし、この構造体にSiCを形成させた基材、または
このSiCの表面をSiC2にした基材よりなる触媒は、耐熱
性、耐酸化性を賦与し、ガスタービンに適用すれば低NO
x燃焼を可能とする。また、ボイラーのバーナー部に適
用しても低NOx燃焼を可能とする。
造体とし、この構造体にSiCを形成させた基材、または
このSiCの表面をSiC2にした基材よりなる触媒は、耐熱
性、耐酸化性を賦与し、ガスタービンに適用すれば低NO
x燃焼を可能とする。また、ボイラーのバーナー部に適
用しても低NOx燃焼を可能とする。
さらに、ディーゼルエンジンの排ガス中に本発明の発
泡体構造物を基材とする触媒を採用すれば未燃カーボン
の捕集や捕集した微粒子の再燃焼を可能にする。さらに
航空気のエンジンに採用しておけば、万一失火した場合
でも再着火に効果がある。
泡体構造物を基材とする触媒を採用すれば未燃カーボン
の捕集や捕集した微粒子の再燃焼を可能にする。さらに
航空気のエンジンに採用しておけば、万一失火した場合
でも再着火に効果がある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−159908(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 21/00 - 38/74
Claims (2)
- 【請求項1】メソフェーズを含有する石油ピッチを成形
し、その後炭化した成形体に炭化珪素を生成させた基材
に、白金及び/又はパラジウムを担持してなることを特
徴とする燃焼触媒。 - 【請求項2】請求項1の基材を焼成して、表面に二酸化
珪素の被膜を形成させた基材に、白金及び/又はパラジ
ウムを担持してなることを特徴とする燃焼触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27938990A JP2831117B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 燃焼触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27938990A JP2831117B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 燃焼触媒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04156947A JPH04156947A (ja) | 1992-05-29 |
JP2831117B2 true JP2831117B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=17610450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27938990A Expired - Lifetime JP2831117B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 燃焼触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2831117B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012024745A (ja) * | 2010-07-28 | 2012-02-09 | Hitachi Ltd | 触媒材料及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-10-19 JP JP27938990A patent/JP2831117B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04156947A (ja) | 1992-05-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5655212A (en) | Porous membranes | |
US4303552A (en) | Diesel exhaust catalyst | |
US7465690B2 (en) | Methods for making a catalytic element, the catalytic element made therefrom, and catalyzed particulate filters | |
EP0960649B1 (en) | Exhaust gas clean-up catalyst | |
WO2006057067A1 (ja) | 排ガス浄化用触媒 | |
KR20050113636A (ko) | 디젤 엔진 및 이를 위한 촉매 필터 | |
US20040101452A1 (en) | Gas treatment device comprising SMSI material and methods for making and using the same | |
JPWO2005014171A1 (ja) | 炭化珪素質触媒体及びその製造方法 | |
JPH03207445A (ja) | CeとU、および金属を含む内燃機関排出汚染物質の転換用多機能触媒および調製法 | |
AU6138494A (en) | Improved catalyst configuration for catalytic combustion systems | |
US6764664B2 (en) | Catalyst for the combustion of diesel soot, methods for making the catalyst and methods of using the catalyst | |
EP2225025B1 (en) | Method of forming a catalyzed soot filter | |
JP2020179348A (ja) | 排ガス浄化用触媒 | |
JP4556716B2 (ja) | 排ガス浄化用触媒及びその製造方法及び排ガス浄化材及び排ガス浄化システム | |
JP2831117B2 (ja) | 燃焼触媒 | |
EP0626188A1 (en) | Exhaust gas cleaning filter medium and method of manufacturing the same | |
JP4503314B2 (ja) | 排ガス浄化用触媒 | |
JP2006102577A (ja) | 排ガス浄化材の製造方法 | |
JPH09209830A (ja) | ディーゼルエンジン用のピストンとその製造方法 | |
JP2006289203A (ja) | 排ガス浄化材の使用方法 | |
JP2531641B2 (ja) | 接触燃焼用触媒 | |
JP4687057B2 (ja) | 排ガス浄化材 | |
JPH04122441A (ja) | 排ガス浄化用触媒の製造方法 | |
JPH10354A (ja) | 排ガス浄化触媒及びその製造方法 | |
JP3503905B2 (ja) | メタン系燃料の燃焼用触媒 |