JP2824909B2 - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置

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JP2824909B2
JP2824909B2 JP63302721A JP30272188A JP2824909B2 JP 2824909 B2 JP2824909 B2 JP 2824909B2 JP 63302721 A JP63302721 A JP 63302721A JP 30272188 A JP30272188 A JP 30272188A JP 2824909 B2 JP2824909 B2 JP 2824909B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は内燃機関の点火時期制御装置に係り、特
に、内燃機関の各加速運転状態に応じた適切な点火時期
に遅角制御し得る内燃機関の点火時期制御装置に関す
る。
〔従来の技術〕
内燃機関にあっては、運転状態や混合気空燃比等の種
々の要因により要求点火時期が変化する。このような内
燃機関の要求点火時期を満足するために、点火時期制御
装置を設けている。この点火時期制御装置には、内燃機
関の回転数や吸気管圧力、吸入空気量等を点火時期の決
定要因とし、これらによって点火時期を機械的に制御す
るものや電気的に制御するものがある。
このような点火時期制御装置にあって、内燃機関の加
速運転状態における過渡的な空燃比のずれによるノッキ
ングの発生を防止するために、加速運転状態において点
火時期を遅角させるものがある。
例えば、第4図に示す如く、制御がスタート(600)
し、加速運転状態においてはスロットルバルブの急開に
より吸気管圧力が急落するので、この吸気管圧力の急落
により内燃機関の加速運転状態による点火時期の遅角と
判定(601)すると、クランク軸の2回転毎に検出する
吸気管圧力の前回と今回との絶対圧力の差圧xが判定値
である例えば20mmHgを越えているか否かを判断(602)
し、YESの場合は点火時期を一定の遅角量である例えば
5°だけ遅角するように制御(603)し、NOの場合は遅
角なしにするように制御(604)し、エンド(604)にな
るものがある。
このように、内燃機関の加速運転状態において点火時
期を遅角させるものとしては、例えば、特開昭63−8526
0号公報に、内燃機関の加速運転状態における過渡時の
燃料補正量に応じて点火時期を遅角するものが開示され
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、点火時期を遅角させると、燃焼温度が下が
るため、排ガス値たるNOx値を減少させることができる
ものである。
ところが、内燃機関の加速運転状態には、全開の発進
加速運転状態や急加速運転状態、緩加速運転状態等の様
々な異なる加速運転状態がある。
従って、加速運転状態を判断する加速運転条件が単一
であると、全開加速運転状態や急加速運転状態、緩加速
運転状態等の異なる加速運転状態が全て単一の加速運転
条件によって判断されることにより、内燃機関の各加速
運転状態に応じた適切な点火時期に遅角制御し得ず、こ
の結果、出力を満足する一方では排ガス値が悪化し、あ
るいは、排ガス値を満足し得る一方では出力が低下し、
燃料消費率が悪化するという問題があった。
しかしながら、全開の発進加速運転状態や急加速運転
状態においては、空燃比が出力空燃比に設定されている
ことによりNOx値は小さいので、遅角させることにより
出力の低下を来して運転フィーリングを悪化させる必要
はない。
また、緩加速運転状態においては、前記全開の発進加
速運転状態や急加速運転状態を除く通常の加速運転状態
よりも負荷が小さく、したがって燃焼温度が下がること
によりNOx値が小さくなるので、出力の低下による運転
フィーリングの悪化や燃料消費率の悪化を回避するため
に、遅角量を小さくすることができるものである。
このため、内燃機関の各加速運転状態に応じた適切な
点火時期に遅角制御することにより、内燃機関の各加速
運転状態における出力と排ガス値とを満足して得て、燃
料消費率を向上することができる点火時期制御装置の実
現が望まれている。
〔発明の目的〕
そこで、この発明の目的は、内燃機関の各加速運転状
態に応じて適切な点火時期に遅角制御し得て、出力と排
ガス値とを満足し得て、燃料消費率を向上し得て、全開
の発進加速運転状態や急加速運転状態における運転フィ
ーリングを向上し得る内燃機関の点火時期制御装置を実
現することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的を達成するために、この発明は、内燃機関の
運転状態に応じて点火時期を制御する内燃機関の点火時
期制御装置において、前記内燃機関の吸気管圧力の前回
と今回との差圧の判定値として第1判定値とこの第1判
定値よりも大きな第2判定値とこの第2判定値よりも大
きな第3判定値とを設定し、前記内燃機関の各加速運転
状態に対応する各加速運転条件として前記差圧が第1判
定値を越え且つ第2判定値未満である第1加速運転条件
と前記差圧が第2判定値以上且つ第3判定値未満である
第2加速運転条件と前記差圧が第1判定値以下または第
3判定値以上である第3加速運転条件とを設定し、前記
内燃機関の各加速運転状態に対応して夫々設定した前記
各加速運転条件のいずれの加速運転状態を満足するかを
判断し、前記第1加速運転条件を満足する場合は点火時
期を第1遅角量だけ遅角するとともにこの第1遅角量に
よる遅角を第1所定時間保持すべく制御し、前記第2加
速運転条件を満足する場合は点火時期を前記第1遅角量
よりも大きな第2遅角量だけ遅角するとともにこの第2
遅角量による遅角を前記第1所定時間よりも長い第2所
定時間保持すべく制御し、前記第3加速運転条件を満足
する場合は点火時期を遅角なしにすべく制御する制御手
段を設けたことを特徴とする。
また、この発明は、内燃機関の運転状態に応じて点火
時期を制御する内燃機関の点火時期制御装置において、
前記内燃機関の吸気管圧力の前回と今回との差圧の判定
値として第1判定値とこの第1判定値よりも大きな第2
判定値とこの第2判定値よりも大きな第3判定値とを設
定し、前記内燃機関の各加速運転状態に対応する各加速
運転条件として前記差圧が第1判定値を越え且つ第2判
定値未満であるとともにこの今回の差圧が第1判定値を
越え且つ第3判定値未満の成立が前回の成立より所定時
間内でありさらに前記差圧が第1判定値を越え且つ第2
判定値未満である第1加速運転条件と前記差圧が第1判
定値を越え且つ第3判定値未満であるとともにこの今回
の差圧が第1判定値を越え且つ第3判定値未満の成立が
前回の成立より所定時間内でありさらに前記差圧が第2
判定値以上且つ第3判定値未満である第2加速運転条件
と前記差圧が第1判定値以下または第3判定値以上もし
くは前記差圧が第1判定値を越え且つ第3判定値未満で
あるとともにこの今回の差圧が第1判定値を越え且つ第
3判定値未満の成立が前回の成立より所定時間を越えて
いる第3加速運転条件とを設定し、前記内燃機関の各加
速運転状態に対応して夫々設定した前記各加速運転条件
のいずれの加速運転条件を満足するかを判断し、前記第
1加速運転条件を満足する場合は点火時期を第1遅角量
だけ遅角すべく制御し、前記第2加速運転条件を満足す
る場合は点火時期を前記第1遅角量よりも大きな第2遅
角量だけ遅角すべく制御し、前記第3加速運転条件を満
足する場合は点火時期を遅角なしにすべく制御する制御
手段を設けたことを特徴とする。
〔作用〕
この発明の点火時期制御装置は、制御手段によって、
内燃機関の各加速運転状態に対応して夫々設定した各加
速運転条件に応じて点火時期を所定の遅角量だけ遅角し
て所定時間保持すべく制御することにより、内燃機関の
各加速運転状態に応じた適切な点火時期に遅角制御する
ことができ、また、全開の発進加速運転状態や急加速運
転状態においては遅角なしにすべく制御することによ
り、機関回転数の上昇をスムースにすることができる。
また、この発明の点火時期制御装置は、制御手段によ
って、内燃機関の各加速運転状態に対応して夫々設定し
た各加速運転条件に応じて点火時期を所定の遅角量だけ
遅角すべく制御することにより、内燃機関の各加速運転
状態に応じた適切な点火時期に遅角制御することがで
き、また、1回目の加速運転状態における遅角をなしに
すべく制御を除くことにより、1回目の加速運転状態に
おける機関回転数の上昇をスムースにすることができ
る。
〔実施例〕
次にこの発明の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。
第1〜2図は、この発明の第1実施例を示すものであ
る。第1図において、2は内燃機関、4は吸気通路、6
は燃焼室、8は排気通路、10は点火プラグである。吸気
通路4を介して内燃機関2の燃焼室6に供給された混合
気は、点火プラグ10により点火され、燃焼される。燃焼
生成された排気は、排気通路8を介して外部に排出され
る。
この内燃機関2の運転状態に応じて点火時期を制御す
る点火時期制御装置は、制御手段たる制御回路12を設け
ている。制御回路12には、内燃機関2のクランク軸(図
示せず)の角度を検出するクランク角センサ14と、吸気
通路4の圧力を検出する吸気管圧力センサ16と、内燃機
関2の回転数を検出する回転数センサ18と、冷却水の温
度を検出する水温センサ20等の各種センサが接続されて
いる。制御回路12は、これら各種センサ14〜20から入力
する信号により、内燃機関2の運転状態に応じた点火時
期にイグニションコイル22を介して点火プラグ10に飛火
させ、混合気に点火させる。
また、このような内燃機関2の運転状態に応じて点火
時期を制御する点火時期制御装置の制御回路12は、前記
内燃機関2の各加速運転状態に対応して夫々設定した各
加速運転条件のいずれの加速運転条件を満足するかを判
断し、満足する加速運転条件に応じて点火時期を所定に
遅角すべく制御する。
第2図に示すこの発明の第1実施例において、制御回
路12、吸気管圧力センサ16によってクランク角の2回転
毎に検出する吸気管圧力の前回と今回との絶対圧力の差
圧xの判定値として、第1判定値(例えば20mmHg)とこ
の第1判定値よりも大きな第2判定値(例えば200mmH
g)とこの第2判定値よりも大きな第3判定値(例えば6
00mmHg)とを設定し、内燃機関2の各加速運転状態に対
応する各加速運転条件として、吸気管圧力センサ16によ
ってクランク軸の2回転毎に検出する吸気管圧力の前回
と今回との絶対圧力の差圧xが、第1判定値たる20mmHg
を越え且つ第2判定値たる200mmHg未満である第1加速
運転条件と、第2判定値たる200mmHg以上且つ第3判定
値たる600mmHg未満である第2加速運転条件と、第1判
定値たる20mmHg以下または第3の判定値たる600mmHg以
上である第3加速運転条件と、を設定している。
制御回路12は、これら各加速運転条件のいずれの加速
運転条件を満足するかを判断し、前記第1加速運転条件
を満足する場合は点火時期を第1遅角量(例えば5°)
だけ遅角するとともにこの第1遅角量による遅角を第1
所定時間(例えば3秒間)保持すべく制御し、前記第2
加速運転条件を満足する場合は点火時期を前記第1遅角
量よりも大きな第2遅角量(例えば10°)だけ遅角する
とともにこの第2遅角量による遅角を前記第1所定時間
よりも長い第2所定時間(例えば5秒間)保持すべく制
御し、前記第3加速運転条件を満足する場合は点火時期
を遅角なしにすべく制御する。
次に、第1実施例の作用を第2図の制御フルーチャー
トに従って説明する。
この第1実施例においては、制御がスタート(300)
し、吸気管圧力センサ16の検出する吸気管圧力の急落に
より内燃機関2の加速運転状態による点火時期の遅角と
判定(301)すると、先ず、クランク軸の2回転毎に検
出する吸気管圧力の前回と今回との絶対圧力の差圧x
が、第1判定値たる20mmHgを越え且つ第3判定値たる60
0mmHg未満であるか否かを判断(302)する。次いで、こ
の判断(302)がYESの場合は、差圧xが、第1判定値た
る200mmHgを越え且つ第2判定値たる200mmHg未満である
か否かを判断(303)する。
前記判断(303)がYESの場合は、差圧xが第1判定値
たる20mmHgを越え且つ第第2判定値たる200mmHg未満で
ある第1加速運転状態を満足するので、点火時期を第1
遅角量の5°だけ遅角するように制御(304)するとと
もにこの第1遅角量の5°による遅角を第1所定時間、
例えば3秒値間保持(305)するように制御し、エンド
(306)になる。
また、前記判断(303)がNOの場合、つらい、差圧x
が第2判定値たる200mmHg以上且つ第3判定値たる600mm
Hg未満の第2加速運転条件を満足する場合は、第1遅角
量よりも大きな第2遅角量の10°だけ遅角するように制
御するとともにこの第1遅角量10°による遅角を第1所
定時間よりも長い第2所定時間、例えば5秒間保持(30
8)するように制御し、エンド(306)になる。
さらに、前記判断(302)がNOの場合、つまり、差圧
xが第1判定値たる20mmHg以下または第3判定値たる60
0mmHg以上の第3加速運転条件を満足する場合は、遅角
なしにするように制御(309)し、エンド(306)にな
る。
即ち、この点火時期制御装置は、差圧xが第1判定値
たる20mmHgを越え且つ第2判定値たる200mmHg未満の第
1加速運転条件を満足する緩加速運転状態においては、
第2加速運転条件を満たす通常の加速運転状態よりも負
荷が小さく、したがって燃焼温度が下がることによりNO
x値が小さいので、出力の低下による運転フィーリング
の悪化や燃料消費率の悪化を回避するために、遅角量を
小さくする。
また、差圧xが第1判定値たる20mmHg以下または第3
判定値たる600mmHg以上である場合、例えば、スロット
ルバルブの急開により差圧xが第3判定値たる600mmHg
以上となる全開の発進加速運転状態や急加速運転状態に
おいては、空燃比が出力空燃比に設定されていることに
よりNOx値は小さいので、また、遅角させることにより
出力の低下を来たして運転フィーリングを悪化させる必
要はないので、遅角なしにする。
このように、制御回路12によって、内燃機関2の各加
速運転状態に対応して夫々設定した各加速運転条件に応
じて点火時期を所定の遅角すべく制御することにより、
内燃機関2の各加速運転状態に応じた適切な点火時期に
遅角制御することができる。
このため、内燃機関2の各加速運転状態における出力
と排ガス値とを満足し、燃料消費率を向上することがで
きる。また、全開の発進加速運転状態の急加速運転状態
においては、遅角なしに制御することにより、運転フィ
ーリングを向上することができる。
そして、第1実施例においては、第1判定値たる20mm
Hgを越え且つ第3判定値たる600mmHg未満の領域を、差
圧xが第1判定値たる20mmHgを越え且つ第2判定値たる
200mmHg未満である第1加速運転条件と差圧xが第2判
定値たる200mmHg以上且つ第3判定値たる600mmHg未満で
ある第2加速運転条件とにより、通常の加速運転状態及
びこの通常の加速運転状態よりもさらに穏やかな緩加速
運転状態に分けて判断し、第1加速運転条件を満たす穏
やかな緩加速運転状態においては、第2加速運転条件を
満たす通常の加速運転状態よりも負荷が小さく、したが
って燃焼温度が下がることによりNOx値が小さいことを
考慮して、このようなより穏やかな緩加速運転状態に対
応する加速運転条件を満足する場合の遅角量をより少な
くして、運転フィーリング及び燃料消費率の向上を図っ
ている。
このように、第1実施例においては、加速運転条件を
満足する場合にのみ遅角制御を行うと、遅角制御の時間
が短すぎてNOx値を低減し得ないことを考慮して、加速
運転条件を満足する場合には、たとえ加速運転状態でな
くても遅角制御を所定時間保持することにより、NOxの
低減を果すことができるものである。なお、遅角制御を
保持する所定時間については、前記フローチャートに示
す如く各加速運転条件毎にその長さを設定することもで
き、また、同一の長さとすることもできる。
第2図は、第2実施例を示すものである。第2実施例
の点火時期制御装置の制御回路12は、吸気管圧力センサ
16によってクランク軸の2回転毎に検出する吸気管圧力
の前回と今回との絶対圧力の差圧xの判定値として、第
1実施例と同様に第1〜第3判定値を設定し、前記内燃
機関2の各加速運転状態に対応する各加速運転条件とし
て、前記差圧xが第1判定値たる20mmHgを越え且つ第3
判定値たる600mmHg未満であるとともにこの今回の差圧
xが第1判定値たる20mmHgを越え且つ第3判定値たる60
0mmHg未満の成立が前回の成立より所定時間(例えば10
秒)内でありさらに前記差圧xが第1判定値たる20mmHg
を越え且つ第2判定値たる200mmHg未満である第1加速
運転条件と前記差圧xが第1判定値たる20mmHgを越え且
つ第3判定値たる600mmHg未満であるとともにこの今回
の差圧xが第1判定値たる200mmHgを越え且つ第3判定
値たる600mmHg未満の成立が前回の成立より所定時間
(例えば10秒)内でありさらに前記差圧xが第2判定値
たる200mmHg以上且つ第3判定値たる600mmHg未満である
第2加速運転条件と前記差圧xが第1判定値たる20mmHg
以下または第3判定値たる600mmHg以上もしくは前記差
圧xが第1判定値たる20mmHgを越え且つ第3判定値たる
600mmHg未満であるとともにこの今回の差圧xが第1判
定値たる20mmHgを越え且つ第3判定値たる600mmHg未満
の成立が前回の成立より所定時間(例えば10秒)を越え
ている第3加速運転条件とを設定し、前記内燃機関2の
各加速運転状態に対応して夫々設定した前記各加速運転
条件のいずれの加速運転条件を満足するかを判断し、前
記第1加速運転条件を満足する場合は点火時期を第1遅
角量(例えば5°)だけ遅角すべく制御し、前記第2加
速運転条件を満足する場合は点火時期を前記第1遅角量
よりも大きな第2遅角量(例えば10°)だけ遅角すべく
制御し、前記第3加速運転条件を満足する場合は点火時
期を遅角なしにすべく制御する。
この第2実施例においては、制御がスタート(400)
し、吸気管圧力センサ16の検出する吸気管圧力の急落に
より内燃機関2の加速運転状態による点火時期の遅角と
判定(401)すると、先ず、クランク軸の2回転毎に検
出する吸気管圧力の前回と今回との絶対圧力の差圧x
が、第1判定値たる20mmHgを越え且つ第3判定値たる60
0mmHg未満であるか否かを判断(402)する。次いで、こ
の判断(402)がYESの場合は、今回の第1判定値たる20
mmHgを越え且つ第3判定値たる600mmHg未満を満足する
判断(402)のYESの成立が、前回の判断(402)のYESの
成立より所定時間、例えば10秒以内か否かを判断(40
3)する。この判断(403)がYESの場合は、差圧xが、
第1判定値たる20mmHgを越え且つ第2判定値たる200mmH
g未満であるか否かを判断(404)する。
前記判断(404)がYESの場合は、第1加速運転条件を
満足するので、点火時期を第1遅角量の5°だけ遅角す
るように制御(405)し、エンド(406)になる。
また、前記判断(404)がNOの場合、つまり、差圧x
が第2判定値たる200mmHg以上且つ第3判定値600mmHg未
満の第2加速運転条件を満足する場合は、第1遅角量よ
りも大きな第2遅角量の10°だけ遅角するように制御
(407)し、エンド(406)になる。
さらに、前記判断(402)がNOの場合、つまり、差圧
xが第1判定値たる20mmHg以下または第2判定値たる60
0mmHg以上、もしくは、前記判断(403)がNO、つまり、
今回の判断(402)のYESの成立が前回の判断(402)のY
ESの成立よりも所定時間、例えば10秒を越えている第3
加速運転条件を満足する場合は、遅角なしにするように
制御(408)し、エンド(406)になる。
このように、第2実施例においては、第1実施例に追
加し、1回目の加速運転状態における遅角制御を除く加
速運転条件を設けている。つまり、いずれの加速運転条
件を満足する場合であっても、1回目の加速運転状態の
運転フィーリングを向上するために、遅角制御を除く加
速運転条件を設けた。これは、例えば、交差点の信号ま
たは歩行者の道路横断等により一旦停車してからの発進
にスムースな加速運転状態を要求されることを考慮し、
1回目の加速運転状態における遅角制御を除く加速運転
条件を設けることにより、1回目の加速運転状態におけ
る内燃機関2の回転数の上昇がスムースになるので、2
回目以降に遅角制御しても内燃機関2は回転数が上昇し
ている状態にあるので、運転フィーリング上にもたつき
感を生じない。
なお、この発明は、上述実施例に限定されるものでは
なく、種々の応用改変が可能である。例えば、各加速運
転条件の遅角制御に所定時間を設けた第1実施例と、1
回目の加速運転状態における遅角制御を除く加速運転条
件を設けた第2実施例とを組み合わせることにより、NO
x値と出力とを満足し得る制御を実現することができ
る。
このように、2以上の加速運転条件を設け、夫々の各
加速運転条件に応じて所定の遅角量、所定の遅角保持時
間を設けて、また、加速運転条件を満足する場合に運転
フィーリングを確保するためにスロットルバルブの急開
される高負荷加速運転状態や1回目の加速運転状態にお
いては遅角制御を除くことにより、内燃機関2の各加速
運転状態に応じた適切な点火時期に遅角制御することが
でき、内燃機関2の各加速運転状態における出力と排ガ
ス値とを満足し得て、燃料消費率を向上し得て、全開の
発進加速運転状態や急加速運転状態における運転フィー
リングを向上することができるものである。
〔発明の効果〕
このように、この発明の点火時期制御装置は、制御手
段によって、内燃機関の各加速運転状態に対応して夫々
設定した各加速運転条件に応じて点火時期を所定の遅角
量だけ遅角して所定時間保持すべく制御することによ
り、内燃機関の各加速運転状態に応じた適切な点火時期
に遅角制御することができ、また、全開の発進加速運転
状態や急加速運転状態においては遅角なしにすべく制御
することにより、機関回転数の上昇をスムースにするこ
とができる。
このため、内燃機関の各加速運転状態における出力と
排ガス値とを満足し得て、燃料消費率を向上し得て、全
開の発進加速運転状態や急加速運転状態における運転フ
ィーリングを向上することができる。
また、この発明の点火時期制御装置は、制御手段によ
って、内燃機関の各加速運転状態に対応して夫々設定し
た各加速運転条件に応じて点火時期を所定の遅角量だけ
遅角すべく制御することにより、内燃機関の各加速運転
状態に応じた適切な点火時期に遅角制御することがで
き、また、1回目の加速運転状態における遅角をなしに
すべく制御を除くことにより、1回目の加速運転状態に
おける機関回転数の上昇をスムースにすることができ
る。
このため、内燃機関の各加速運転状態における出力と
排ガス値とを満足し得て、燃料消費率を向上し得て、全
開の発進加速運転状態や急加速運転状態における運転フ
ィーリングを向上することができ、また、1回目の加速
運転状態における機関回転数の上昇をスムースになるの
で、2回目以降に遅角制御しても機関回転数が上昇して
いる状態にあるので、運転フィーリング上にもたつき感
を生じることもない。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図はこの発明の実施例を示し、第1図は内燃機
関の点火時期制御装置の概略構成図、第2図は第1実施
例の制御フローチャート、第3図は第2実施例の制御フ
ローチャートである。 第4図は従来の点火時期制御装置の制御フローチャート
である。 図において、2は内燃機関、4は吸気通路、6は燃焼
室、8は排気通路、10は点火プラグ、12は制御回路、14
はクランク角センサ、16は吸気管圧力センサ、18は回転
数センサ、20は水温センサ、22はイグニションコイルあ
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の運転状態に応じて点火時期を制
    御する内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃
    機関の吸気管圧力の前回と今回との差圧の判定値として
    第1判定値とこの第1判定値よりも大きな第2判定値と
    この第2判定値よりも大きな第3判定値とを設定し、前
    記内燃機関の各加速運転状態に対応する各加速運転条件
    として前記差圧が第1判定値を越え且つ第2判定値未満
    である第1加速運転条件と前記差圧が第2判定値以上且
    つ第3判定値未満である第2加速運転条件と前記差圧が
    第1判定値以下または第3判定値以上である第3加速運
    転条件とを設定し、前記内燃機関の各加速運転状態に対
    応して夫々設定した前記各加速運転条件のいずれの加速
    運転条件を満足するかを判断し、前記第1加速運転条件
    を満足する場合は点火時期を第1遅角量だけ遅角すると
    ともにこの第1遅角量による遅角を第1所定時間保持す
    べく制御し、前記第2加速運転条件を満足する場合は点
    火時期を前記第1遅角量よりも大きな第2遅角量だけ遅
    角するとともにこの第2遅角量による遅角を前記第1所
    定時間よりも長い第2所定時間保持すべく制御し、前記
    第3加速運転条件を満足する場合は点火時期を遅角なし
    にすべく制御する制御手段を設けたことを特徴とする内
    燃機関の点火時期制御装置。
  2. 【請求項2】内燃機関の運転状態に応じて点火時期を制
    御する内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃
    機関の吸気管圧力の前回と今回との差圧の判定値として
    第1判定値とこの第1判定値よりも大きな第2判定値と
    この第2判定値よりも大きな第3判定値とを設定し、前
    記内燃機関の各加速運転状態に対応する各加速運転条件
    として前記差圧が第1判定値を越え且つ第2判定値未満
    であるとともにこの今回の差圧が第1判定値を越え且つ
    第3判定値未満の成立が前回の成立より所定時間内であ
    りさらに前記差圧が第1判定値を越え且つ第2判定値未
    満である第1加速運転条件と前記差圧が第1判定値を越
    え且つ第3判定値未満であるとともにこの今回の差圧が
    第1判定値を越え且つ第3判定値未満の成立が前回の成
    立より所定時間内でありさらに前回差圧が第2判定値以
    上且つ第3判定値未満である第2加速運転条件と前記差
    圧が第1判定値以下または第3判定値以上もしくは前記
    差圧が第1判定値を越え且つ第3判定値未満であるとと
    もにこの今回の差圧が第1判定値を越え且つ第3判定値
    未満の成立が前回の成立より所定時間を越えている第3
    加速運転条件とを設定し、前記内燃機関の各加速運転状
    態に対応して夫々設定した前記各加速運転条件のいずれ
    の加速運転条件を満足するかを判断し、前記第1加速運
    転条件を満足する場合は点火時期を第1遅角量だけ遅角
    すべく制御し、前記第2加速運転条件を満足する場合は
    点火時期を前記第1遅角量よりも大きな第2遅角量だけ
    遅角すべく制御し、前記第3加速運転条件を満足する場
    合は点火時期を遅角なしにすべく制御する制御手段を設
    けたことを特徴とする内燃機関の点火時期制御装置。
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